2016年12月31日土曜日

つばきファクトリー メジャーデビューシングル発売記念イベント (2016-12-29)

無職に優しい池袋の三大娯楽施設:BOOKOFF、新文芸坐、サンシャインシティ噴水広場。BOOKOFFでは立ち読みし放題だ。夏休みや冬休みの漫画セクションではハナから買うつもりがないであろうガキどもが大量発生している。時間と元気を持て余した彼らを店内に閉じこめることでBOOKOFFは犯罪の防止に貢献している。私も職がなかった頃には一冊の本を丸ごと店内で読んだこともあった。もちろんそんな程度の低いことをしなくても、数百円で買える本は無数にある。新文芸坐では、1,300円で二本立ての名画を観ることが出来る。普通の映画館で普通に買ったら映画のチケットは一本で1,800円だ。その三分の一近くの値段で映画を楽しめる。しかも名画だから価値は保証されている。サンシャインシティ噴水広場では、時折ハロー!プロジェクトのリリース・イベントが開催される。観るだけなら無料なので、一円も出さずにハロプロのパフォーマンスを楽しむことが可能である。しかも近い。見える位置であれば、その辺の下手なライブハウス(和製英語)よりも満足のいく体験を得られる。さらにシングルCDを一枚買えば出演者たち全員と高速の握手が出来る。この三つの施設に共通しているのは、少ないお金で多大な時間を消費することが出来る点である。

それは無職にとっては利点であり、有職者にとっては必ずしもそうではない。お金が足りなくて時間が余っている(時間よりもお金が貴重)のが無職だとすると、彼らはいかになるべく安いお金で時間を過ごすかを考えて生活するのが合理的である。体験の価値は第一に「効能÷金額」で計られる。この式に時間を入れる必要はない。なぜなら時間は積極的に消費したいものだから。同じ効能を得るのに時間がどれだけかかったかはあまり重要ではない。一方、時間が足りなくてお金が余っている(お金よりも時間が貴重)のが有職者だとすると、彼らは短時間で効能を得るように生活するのが合理的である。体験の価値は第一に「効能÷時間」で計られる。同じ効能を得られるのであれば所要時間は短ければ短いほどよい。値段が多少安くなることよりも、欲しいものに手っ取り早くたどり着けることの方が価値がある。もちろん無職に時間が無限にあって、有職者がお金を無限に持っているわけではないのは百も承知だ。あくまで無職と有職者を理論的に対比するための大雑把なモデルである旨をご理解いただきたい。

上記モデルを前提にすると、サンシャイン噴水広場でのリリース・イベントは無職のために設計されたようなものである。有料で前方で観るためには優先エリアの入場券を得る必要がある。無料で観る場合には見やすい場所をあらかじめ確保しておく必要がある。優先エリアの入場券も、見やすい位置も、数は限られている。つまり、手に入れるためには早い時間からサンシャインシティに行かなければならない。その早い時間がいつを指すかはグループの人気によって違うようだが、いずれにしてもどれだけ自分の時間を差し出せるかが勝負の分かれ目だ。こういうリリース・イベントからは身を引いて、時間が余っている無職や実質的な無職に任せたいという気持ちがあった。自分は事前にチケットを買って指定席で観るような公演に専念したいと思っていた。実際のところ、サンシャインでのイベントは無職の頃に何度も観に来させてもらったが、職に就いてからの2年半はこういうイベントには一度も行っていなかった。サンシャイン以外でも販促イベントにはこの2年半で一度も顔を出していない。今日なぜ来たかというと、第一に会社が休みであった。第二に、つばきファクトリーが2月にデビューする前のイベントに一度は足を運びたかった。第三に、以前に何回か訪れて噴水広場にいい印象を持っていた。CDの予約販売開始が10時だった。その数分前に列に加わった。並びながら渡された予約用紙に記入する。三つのバージョンを1枚ずつ。計3枚。3,240円。優先エリアの入場券がもらえるかどうかは、会計を済ませた後にならないと分からない。運良く3回とも残っていた。整理番号が107、90、62。11時ちょい前。無料で観るという手もあった。でも優先エリアという最前線からつばきファクトリーのCD売上とイベントの盛り上げに貢献したいという気持ちが勝った。

Juice=Juiceのメジャーデビュー記念イベントのときに一度だけ握手をしたことはあったが、優先エリアに入ったことは一度もなかった。13時の回は12時40分、15時半の回は15時10分、18時の回は17時40分とそれぞれ開始の20分前に「噴水広場裏大階段」という横に広い階段に集合するようになっていた。まず50番ごとに区切って待たされ、時間が近くなってきたら1番ずつ番号を呼び出して列を作らされ、集合時間の少し前くらいから会場への誘導が始まった(つまり整理番号が若ければ集合時間に行っても遅かった)。100番より後は5番ずつの呼び出し。整理番号は各回、大体200番くらいまであったようだ。優先エリアの入場口で入場券を提示し、荷物検査を受け、FCイベントでもお馴染みのゴミ袋(AKBが握手会で刺されてからハロプロのイベントで配られるようになった。握手や見送りの際に所持物品をすべて入れて係員に渡さなければならない)を受け取る。そこから思い思いの位置を取っていくわけだが、107番の1回目は4列目の右寄り、90番の2回目は3列目の右寄り、62番の3回目も3列目の右寄りだった。1回目でたまたま取った右寄りの位置が、小野瑞歩を鑑賞するのに絶好の位置だった。メンバーが整列したときに真正面に来る。3回目は整理番号からすると2列目くらいに行けても不思議ではなかった。どうやら左側が空いていたらしいが、右寄りを確保したかったので3列目に甘んじた。

セットリスト

1.『私がオバさんになっても』
2.『17歳』
-Talk-
3.『青春まんまんなか!』(2回目は『気高く咲き誇れ!』、3回目は『独り占め』)
4.『うるわしのカメリア』
-Talk-
5.『Just Try!』

・1回目の『私がオバさんになっても』途中から小野瑞歩が涙をこらえていて、曲の最後の方には明らかに泣いていた。
・森高千里のカバー二曲で始めたのは一般消費者が通りがかる商業施設で披露するセットリストとして極めて正しかった。私は最前線にいたのでこれらの曲でどれだけ普通の人たちが足を止めたのか、まったく分からなかったが。
・「私がオバさんになったらあなたはオジさんよ」という歌詞を、「いや、既に現時点でオジさんの人が大半なのですが…」と思いながら聴いた。
・今日は『うるわしのカメリア』の衣装。制服をモチーフにしているという。
・3回目では『Just Try!』右手の親指を立てて手を挙げる動きを皆さんもやってくださいということで、みんなでやった。

高速握手会

1回目:山岸理子→谷本安美→秋山眞緒→小野瑞歩→岸本ゆめの→小片リサ→浅倉樹々→小野田紗栞→新沼希空
・山岸さん、谷本さんがYOU THE ROCKのように真っ赤な目をしたフクロウになっていた。
・小野瑞歩との初めての接触。「泣いてたね」と言うと照れ笑い。「嬉しかったの?」と聞くと「うん。嬉しかったの」。そう言いながら左手の指で私の右手の甲をめっちゃスリスリしてきた。未体験ゾーンだった。
・小野田紗栞の握力が冗談じゃないかと思うレベルで強かった。矢島舞美の握手より強かった。思わず「つよっ!」と口に出た。
・新沼希空が握っていない左手でロックしてきた。
・思ったほど高速ではなかった。
・最後の3人くらいがなまらループしているのをみんなで見物していた。まだ券があるのかよという感じで、見ていて面白かった。最後まで残った人は10数枚、CDを買っているはず。

2回目:小野瑞歩→山岸理子→小野田紗栞→浅倉樹々→谷本安美→新沼希空→秋山眞緒→小片リサ→岸本ゆめの
・列に並んでいるときに、25日のイベントで顔見知りになった紳士と遭遇。「宮崎なんて捨ててこっちに来い」という温かいお言葉をいただいた。彼は朝6時から並んでいたらしい。
・小野瑞歩。「足痛くない?」「はい」「怪我しなかった?」「大丈夫です。ありがとう」という感じ(参照:下の「トーク内容、その他」の「2回目」)。
・2回目でも小野田紗栞の握力は衝撃が抜けない。「めっちゃつよっ!」。小野田は笑っていた。
・小野瑞歩とだけは会話をするようにして他は流したのだが、意外と一言の往復が出来る時間はあった。自分から流れすぎた。

3回目:新沼希空→秋山眞緒→小野瑞歩→岸本ゆめの→浅倉樹々→谷本安美→小片リサ→山岸理子→小野田紗栞
・どうやら私が風邪のひきはじめらしく目の奥、腰、背中に痛みがあって、ちょっとしんどくなっていた。全員を「お疲れさまでした」で通すのが精一杯だった。
・小野瑞歩に「お疲れさまでした」と言うと「ありがとう。3回とも!」と左手の指で数字を表しながら返してくれた。
・握手会で、基本みんな向こうから視線を外さない。プロ。

ソロ・パートにおけるコール

小野瑞歩:みずほ
山岸理子:りこちゃん
小野田紗栞:さおり(?)
浅倉樹々:ききちゃん
谷本安美:あんみ
新沼希空:きそら
秋山眞緒:まおちゃん(?)
小片リサ:おがた
岸本ゆめの:ゆめの

あんみー!が面白い。二文字の名前だと○○ちゃんになるのが通例だが彼女だけ違う。
※(?)を記入したメンバーについてはこのイベント中にコールを入れるソロ・パートが発生したかの記憶が定かではない。

トーク内容、その他

1回目
・ACミランのユニフォームの上にグレーのジャージ、茶髪というイキッた大学生のような出で立ちの、ちょっと岩田光央っぽい紳士による前説。「メンバーはサンシャインでのイベントを一つの目標にやってきた」と我々を盛り立てる。アップフロントの人のようだ。マネージャー?
・サンシャイン噴水広場はメンバーが前から立ってみたかった場所。3回のイベントで各メンバーがやってみたいことをやろう。1回目は新沼が「走ってみたい」ということで右から左まで走る。小野田が宣誓をしてみたいということで「どんなことも乗り越えて色んな人を笑顔にすることを誓います」的なことを言う。めっちゃ覚悟がないと言えないよね、これって。
・2017年は「先輩たちを追い越して行きたい」と山岸理子。
・握手会後の挨拶で「こんなに多くの人が来てくれるとは思わなかった」と山岸理子。
・13時に開始。本編は約30分(これは3回とも共通)。握手会、その後の挨拶が終わったのが14時28分。

2回目
・マネージャーらしき紳士が1回目に盛り上がってくれてありがとうございます、と我々を褒める。そのおかげでメンバーの目に光るものがあった、と。
・小野瑞歩がやってみたいことはウェーブ。「全員参加で」と上の方から観ている人たちに呼びかけてからウェーブを始めようとするが、初っぱなで派手に転んでしまう。騒然とした。笑っているがなかなか起き上がらないので、痛いのを我慢しているのではないかと気が気ではなかった。私と同様、前にいた小野瑞歩ファンも言葉を失っていた。どうやら大丈夫だったらしい。転んだときに靴の片方が脱げて、誰かに直してもらっていた。谷本安美がお腹を抱えんばかりに大笑いしていた。その後のパフォーマンスは普通に参加していた。
・小片リサがやってみたいことはターン。何回か連続で軽やかなターンを見せて得意げな表情。
・浅倉樹々がやってみたいことは観客も一緒になっての円陣。9人で各々の名前を言って、メンバーの誰かが「キャメリアー」と言ってから会場の全体で「ファイッ!」。ウェーブといい、事故りそうなことをやってくるなとヒヤヒヤした。でも思い切りがあっていい。
・岸本ゆめの曰く、サンシャイン噴水広場は先輩たちが立っているのを映像でしか観たことがなかった。実際にステージに立って見る景色はぜんぜん違う。小片リサは何回か観客として観に来たことがある。
・15時半に開始。すべて終わったのが16時51分。

3回目
・年末のこの時期に噴水広場を貸していただいてありがとうございます、とサンシャイン側への感謝を述べるACミラン。人気のある会場で、なかなか押さえるのは難しいのだという。我々の喝采。この紳士がいい味を出している。この3回のイベントで我々との信頼関係を築いている。
・ミランさんは今日のイベントの感想をメンバーのブログに書いてくれと我々に3回とも言っていた。1回目だったかな?SNSに感想を書いてくれとも言っていた。近くの人が「(SNSまで検索して)見てるのかよ」と笑っていた。
・岸本ゆめのがやってみたいのは縄跳び。1回目では縄跳びがないということで却下になっていた。小片リサが紫の縄跳びを差し出す。靴を脱ぐ岸本ゆめの。二重跳びを5-6回?やってのける。本人の新記録らしい。
・山岸理子のやってみたいことはステージの中心で愛を叫ぶこと。「みんな大好きだ!」。マイクを使わずに地声でやる、というような振りをしながら思いっきりマイクに乗せたのでメンバーから突っ込みが入る。谷本安美も「なまら大好き!」と叫ぶ。
・小片リサの後ろ姿の美しさ。こちらに背中を向けたダンスではつい目が行く。姿勢がいいんだろうね。
・2017年はつばきファクトリーが主役になる年にしたい、と山岸理子。
・最後の挨拶で、岸本ゆめのが号泣。つばきファクトリーのおかげで楽しい一年になったとファンの皆さんは言ってくださるが、こちらこそありがとうございます、皆さんがいなければここに立てない、と。
・「ハロプロを好きになるきっかけがサンシャインのスマイレージさんのコンサート…ミニライブだったので、このステージに立てて嬉しい」と小野瑞歩。
・18時に開始。すべて終わったのが19時33分。