2025年2月21日金曜日

ILLEGAL UPLOADING LIVE (2025-02-11)

ツイ・キャスで配信をするのは異常者しかいないというのが一般的な認識である。(アイドルさんなどの顔を売る仕事をしている人々を除く。)なのでまさか自分が配信をする日が来るとは思ってもみなかった。配信と言っても自撮りを動画で晒すわけではない。キャメラの向きが逆。内キャメラではなく外キャメラ。これはツイ・キャスのアプリで切り替えられる。レンズが捉えるのはiPhone SE (2nd generation) を所持している中年男性ではなく、ステージで歌って踊るLiVSのメンバーさんたちである。この公演の開催が発表された直後にコンニチハクリニックさんがツイ・キャスで配信をするためのチュートリアルを自身のツイ・キャス配信でやってくれた。それで要領は掴めた。視聴用のアプリ(緑)とは別に配信用のアプリ(青)をインストールする必要がある。知らなかった。操作は非常に簡単。アプリを開いて数タップ以内で自分の姿が世界に流れてしまう。何と今日はツイ・キャスで公演を配信すればチケット代がタダ。さらに配信する旨をツイートで告知すればサインありチェキ券がタダでもらえるという太っ腹で攻めた企画。チェキ券までもらえるので、何ならドリンク代は別としてお金をJPY1も使わなくても十分に楽しめる(もちろん実際には特典券を買うのだが)。本当に毎回、面白いことをやってくれる。これを書いている(正確にはマルマン ノート ニーモシネ A5 無地 N183Aに、実際にコンピュータでメモ帳を開いて打ち込む前段階の構想を書いている)最中にも新たな公演が発表された。2月23日(日)。公演名がBelated Birthday Live。曰く、すべての方の誕生日をまとめてお祝いします。なんだそれは。よく分からないけど何か面白そう。思わず行きたくなってしまう。その前日の2月22日(土)にはALL CATS LiVE。メンバーさんたちが猫になりきって公演を行う。そしてフロアにおける我々のすべての会話においても語尾ににゃんをつけることが義務付けられる。この企画説明を読んで思わずチケットを買ってしまった。同日に行われるBLUEGOATSのリリース・パーティのチケットを購入済み(JPY500)だったにも関わらず、である。残念ながら時間的にハシゴは難しい。LiVSの特典会に参加しなければBLUEGOATSに間に合いそうだが、にゃんをつけてマルコと会話する機会を逃すわけにはいかないにゃん。普通に考えて。だから申し訳ないけどBLUEGOATSは干すことにした(当日、間に合いそうになったら行くけど)。おそらく予算上の制約があって衣装を何通りも用意することが出来ない。そしていくら活動期間に対しては十分な数の曲がリリースされているとはいえ(おそらくSpotifyにある27曲+『僕の声、跳ね返る』の計28曲)、セットリストを毎回ガラッと変えることも出来ない。そんな中でLiVSが高頻度の公演を飽きさせず、目撃者を楽しませ続けているのには、間違いなく企画の面白さが大きく寄与している。面白い企画、優れた音楽、ミニ・マルコさんをはじめとするメンバーさんたちのクオリティ。そしてまともな運営。

そうそう、これは前の記事で書こうと思っていて、文章の据わりを優先して省いたんだけどさ。公演後に会場の近くでササガワ氏とすれ違ったんだ。私が会釈をすると、ありがとうございました! またお待ちしております! と爽やかに言ってくれたの。ミニ・マルコさん、コンニチハクリニックさん、ユニセックスさんが客演した先日の鈴木Mob.氏のトーク・ショウでは、(運営ではなくオタクとして)最前管理してそう、厄介そうなぞと鈴木氏に評されていたが、そんな見た目とは裏腹な、真摯なご対応。こんなまともな紳士がマネージしているからまともな集団になり、まともな客層になるんだろうなとそのとき私は思った。

開演前、物販卓のSuzuki氏に告知ツイートを見せ、チェキ券を受け取る。追加でチェキ券1枚(JPY2,000)と写メ券2枚(JPY1,000x2)を購入(まだアルバム完売に伴う対バン時の特典会レギュレーションが続いている)。今日は控えめで。たまには出費を抑えたい。チケット代と特典券を合わせて毎回4-5千円で済めば助かるんだけど…。もちろん特典会に参加しなければ可能ではあるものの、それは理論上は可能、技術的には可能というレヴェルの話であって、実際にそんなことが出来るはずがない。

ササガワ氏による事前説明。曰くSチケット(JPY10,000)購入者人以外は全員、ツイ・キャスで配信をすること(このときSチケット所持者に手を挙げさせ、いま顔を覚えましたんでと言っていたのがウィットに富んでいた)。約80分の公演を、最初から最後まで。カメラは必ずステージに向ける。メンバーはフリー素材だが目撃者の中には映りたくない人もいるから極力、映さないように(私はこれを聞いて我々のことを人間扱いしているんだなと感心した)。配信はデフォルトだと30分で終わる。誰かが延長コインを投げてくれれば延ばすことが出来るが皆さんは友達がいないだろうから30分で終わる。30分で切れてもすぐに新しい配信をまた始めることが出来るのでそうするように。スマートフォンは頭の高さまで。後ろの人たちの視界を遮るのでそれより上に掲げないように。視聴者がゼロでもめげないように。LiVSも最初、配信をしても誰も観てくれなかった。この演説の時間を利用し、テスト配信をするように促すササガワ氏。私もそこで初めての配信をやってみた。ツイ・キャスを完全に理解した。私に出来ないわけがない。異常者たちに出来るんだから。配信をやめるときにpublishを押すとアーカイヴが保存されることも把握した。開演直前に、配信を始めるようフロア後方のササガワ氏からお達しがあった。そこで一斉に配信を始める目撃者たち。

ほぼ全員がずっとスマ・フォを構えている分、フロアにいつものインテンシティはなかった。LiVSのフロアの特徴であるポジションの流動性がほとんどない。我々には全世界にLiVSの公演を届ける使命がある。だから動き回って映像を乱れさせることは出来ない。そもそも小池百合子もひっくり返るくらいの三密状態でスマ・フォで何かを撮りながら動き回ることは出来ない。視野が狭まる。危ない。ぶつかる。落とす。ヒップホップ現場に集う若者たちのようにおとなしくスマ・フォを構える我々。ある程度は声を出したり身体を動かしたりはしたものの、撮り続けることと盛り上がることの両立は難しい。というのが、動きづらいのに加え、自分が声を出すことで配信にノイズを入れたくないという心理が働くからだ。スマ・フォのマイクのすぐ近くに自分の口があるわけで。そうやって半ば仕事のような真面目さでツイ・キャス配信を行ってはみたものの、現実は厳しかった。私に関して言えば視聴者がたまに一人、二人。同時接続が最大で三人。0人の時間も長かった。前にいた紳士たちのスマ・フォ画面をチラッと除いても同じような状況だった。明治安田J1リーグ(当時の名称。今は明治安田J1リーグ)がコヴィッド・ナインティーンの騒ぎでしばらく無観客だったのが制限つきの有観客になった際、観客がゼロなのと、少しでもいて拍手などの反応をしてくれるのとではプレイしている側の気持ちが全然違うとマリノスの選手の誰かが言っていた。今日、ツイ・キャスで配信をしてみて、私は同じことを思った。視聴者0人の時間は心を抉られる。私は何のためにこれをやっているんだろうという思いが頭をよぎる。一人でも二人でも視聴者がいるとやっている意味を感じる。びっくりしたのが、存じ上げない紳士が延長コインを投げてくださったことだ。(お茶を送ってくれた方も二名ほどいらっしゃった。)おかげで60分の連続配信を行うことが出来た。あとでその紳士のTwitterアカウントを覗きに行ったところ、何と延長コインを投げるためにお金を払っていた。色んな目撃者の配信に延長コインを投げて回り、合計でJPY3,000使ったという。氏のおかげで行えた60分の配信が終わる前に私のiPhone SE (2nd generation) の電池残量が一桁%になっていた。開演前には90%を超えていたので公演中は電池が持つだろうと思っていた。読みが甘かった。池袋の野良修理業者で電池を交換してから一年経っていないが、減りが早いのは明らかだ。6%になったところで意を決し、荷物を置いていた左端まで移動。充電器をカバンから取り出し、充電しながら残りの配信を行った。最後の10分くらいは左端で観た。スピーカーのすぐ前だったがKsGear Evo2を耳にはめていたおかげで耳はヘッチャラだった。この耳栓はおすすめ。前にも書いたよね。テスト配信(開演前のササガワ氏による注意事項の説明)、公演の配信一回目(60:02)、二回目(08:59)と計三回の配信を行った。アーカイヴを残してある。チェックYOLO。この一連の配信が、私が2020年9月7日(月)から使い続けたiPhone SE (2nd generation) の、最後の大仕事だった。今では自宅専用機として継続使用している。iPhone 14に乗り換えた。機種代を48回払いにし、24ヶ月払ってから再び別の機種に乗り換えると残りの機種代の支払いが免除されるソフトバンクの制度を利用すると機種代が約JPY22,000で済む。ちなみに私は以前、ソフトバンクから格安SIM(MINEO)に乗り換えようとしたがクレジット・カード(PayPayカード)の審査で弾かれた。

特典会は引き続きアルバム欠品により対バン仕様となっているため、チェキにサインを入れてもらえる。マルコが私の身体(右の肩と胸の中間くらい)にチェキを当てながらサインを書いてくれて、好きになった。マルコによるとツイ・キャスで投げ銭をもらっても累計金額がJPY30,000に達しないと入金がされないらしい。これを契機にツイ・キャス配信をして喋ったらいいんじゃないかと勧めてくるマルコ。喋るの得意じゃないから…。そっか…。でも黙ってご飯食べてるだけでもいいんだよ?(それはマルコだから成り立つのであって、私がやったら完全に異常者の仲間入りなのである。)『孤独のグルメ』みたいにね、と私が言うと、私『孤独のグルメ』大好きなのーとマルコが言ったがそこで時間になり掘り下げることが出来なかった。まだ声の出せないコンニチハクリニックさんはスマ・フォの音声読み上げアプリで「可愛く撮れた?」と満面の笑みで聞いてきて、私は思わず笑った。

13時過ぎ。D氏と合流。私が手に持っていたチェキのミニ・マルコを見て「22歳ですか?」と年齢を寸分違わず的中させてきて怖かった。この紳士は長年に渡ってさまざまな若い女を見過ぎている。氏が自信なさげに提示した蕎麦屋という案をやんわり却下し、前にお会いした際にもご一緒したトルコ料理店、ケバブ・シェフに入る。二人ともランチ・ミックス・ケバブ JPY1,780。ドリンクのオーダーが必須と言われ、私はプレ・モルの何か限定っぽいやつ(JPY580だったかな)、D氏はお好きなコロナ・ビール(JPY700だったかな)。注文時に店員氏を呼ぶとき、すみませーんとD氏が言い、すぐにはーいと返事があったのに直後にD氏がテーブルのベルを鳴らし、追い討ちをかける形になって可笑しかった。D氏ご自身も笑ってしまっていた。スープを飲んだD氏が「スープって感じだ」とご感想を述べていたが、私はあえて反応せずに受け流した。