2025年5月1日木曜日

武蔵野音楽祭 (2025-04-19)

なんかもうよく分からなくなってきている。行く/行かないの線引き。自分のポリシー。行けそうな日程でLiVS関係のチケットが発売されたらとりあえず買うという感じになりつつある。お金のことも特に考えていない。LiVSに限らず対バンにはあまり興味がないはずだったが、気付けば武蔵野音楽祭のチケットを買っていた。7月30日(水)のクリトリック・リスさんとLiVSの対バンもチケットを申し込んである(これを書いている今では当選が確定している)。そうそう、今日のチケットを買ったのもクリトリック・リスさんを観てみたいというのが大きな動機だった。何度かTwitterに動画が流れてきたことがあって。Release partyも川崎とかの遠い場所は避けて池袋、渋谷、新宿あたりの近場に行ければいいかなと思っていた。蓋を開ければ仙台と大阪以外はすべて行くことになりそうである。もはやLiVSに人生を操られている。この集団が私の人生における最優先事項になっている。この勢いだとそのうちマリノスを干してLiVS現場に行きかねない。

新大久保のサルシーナ・ハラル・フーズでチキン・タワ・カバブ JPY1,800、シュベールでレーコー二杯。今日の対バンに出演するクリトリック・リスさんの最新アルバムを聴いておく。『アイドルジャンキー』には笑った。あと『老害末期症状』。リリックが面白くて聞き取りやすい。もっと破天荒でめちゃめちゃな音楽なのかと思っていた。一緒にすンなと支持者は抗議するかもしれない(一緒だとは言っていない)し、この喩えが適切なのかは分からないが、嘉門達夫さんのエッセンスを感じる。Twitterを見ていたらG君から連絡が入る。吉祥寺で会うことに。前にもどこかで書いたが、私は2007年の7月から同じ美容師さんに髪を切ってもらっている。最初は表参道。その後、吉祥寺、吉祥寺の別店舗、代官山(現在)と異動を繰り返す同氏について行っている。この約18年(!)で吉祥寺が一番長い。だからあの駅で降りると懐かしい気持ちになる。懐かしいけど、好きではない。総じてクソな街である。なぜなら数年前(まだコヴィッド対策の茶番が隆盛だった頃)に武蔵野文庫というスカしたカフェにG君と入ったところ、鼻を出してマスクをつけているキモい男性店員にマスクをつけろと注意されたからだ。まずお前がちゃんとつけろや。開いた口が塞がらない。普通に殴りたい。

北口のコイン・ロッカーに荷物を預けて、G君と合流。この後の対バンに来ないか誘ってみたが用事があるとのこと。ヴェローチェでチルした後、G君おすすめの古着屋に。ほぼteeシャツ。おまいつらしき客。これ買いますんで。マジっすか。18万すよ。ぜひ(笑)と応じる店主。他の店の話のようだったったがJPY25,000,000の古着がネットで売れたらしい。私も同じ疑問を抱いたが、その金額をどうやって決済するのだろうかと店主が言っていた。時間がなくて寄れなかったけどその店のすぐ近くにCANTERBURY OF NEW ZEALANDの路面店があった。

G君と別れ、会場の吉祥寺SHUFFLEへ。お馴染みの紳士たちが待ち構えている安心感。「大体 毎回 同じメンバーと再会」(RIZE, “Why I'm Me”)。入り口付近で待っているとクリトリック・リスさんがぬるっと我々を通り過ぎて中に入っていく。LiVS支持者の某氏が話しかける。氏のツイートを受け、ここで着替えてくださいよとか、「麦! 芋! 蕎麦! 胡麻! 栗! しょーちゅー!」というオリジナルのミックスがあるんですよねとか。あとでクリトリック・リスさんがそれをMCでいじる。さっきLiVSの客に話しかけられた。(中略)話しかけてくんなや!!みたいな感じで笑いにしていた。

私のチケットはA25番。階段で並んでいるとLiVSのメンバーさんたちが表でビラ配りをするために下から上がって来る。二人が通るのがやっとの幅しかない。緊張する。目が合わないように背中を向けて、気付いていないような感じでやり過ごす。

スパンコールグッドタイムズ→LiVS→MAPA→クリトリック・リスという順番。開演直前の時点ではフロアのLiVS率が高かった。演者毎の撮影ルールとかフロアでの禁止事項やらの説明はなく、ぬるっと始まる。開演前に周りの目撃者(LiVS支持者の総称。いつまでこの注釈をつけようか?)との雑談で聞いたところによると、どうやらスパンコールグッドタイムズさんとMAPAさんは撮影禁止。クリトリック・リスさんはなんでもあり。(LiVSは静止画も動画もOK。)

対バンで他のマブい女たちを観ることで私は次のマルコchan(マルコchanの次のマルコchan的存在)を見つけてしまうのではないかという不安が頭の片隅にあった。そもそも私はマルコchanを対バンで見つけた。BLUEGOATS支持者として、LiVSに『マジ興味ねぇ』(DJ OASIS feat. K DUB SHINE)状態で入った対バンで初めて見たマルコchan。今ではもう見事なまでにマルコchanとLiVSに陥落してしまった。あのときはBLUEGOATSの客として、対バン相手のLiVSを仕方なく観る立場だった。今ではどちらかというとBLUEGOATSが『マジ興味ねぇ』(DJ OASIS feat. K DUB SHINE)対象になりつつある。あのときBLUEGOATSには何の不満もなかった。むしろ大好きだった。マルコchanという一人のゲーム・チェンジャーがすべてをひっくり返してしまったのである。

スパンコールグッドタイムズのリコchanが可愛かった(後で調べたら天野りこchan)。大原優乃chan系の健康的な美女。素敵な笑顔。氏を目で追ってしまった。写メかチェキを撮りたいと思った。しかし終演後の特典会ではこの集団だけがアイドルさんとオタクの間にビニールを設置していた。それを見てやめた。ビニールは遠目でも分かるくらい汚れていた。こんなのを2025年4月に目にすることになるとは思わなかった。救いようがない。病的。こいつらはまだあの悪夢の中に生きているのか。一切かかわりたくない。これで私がリコchanと対面することはなくなった。さようなら。この集団の音楽は私にはとっつきやすかった。ディスコ感。読者諸兄はご存じのように私はパーティ・ピーポーとは正反対のタイプの人間である。ディスコのような場所に行くことはない。しかしディスコ・サウンドは好きである。(これはスポーツはしないのにスポーティな服は好むというオタク特有のファッション嗜好に通ずる捻じれである。)後で最新アルバム『SPANCALL NUMBER~今夜のヒッツ!~』を聴いてみた。現場で聴いたときよりもさらに印象がよくなった。グッド・ミュージック。今後もSpotifyで聴くと思う。だが今回のような対バンは別として、私がこの集団を観に行くことはない。あのビニールの衝立を今でも立てているような人たちには近寄りたくない。

LiVS。私は二列目のほぼど真ん中というこれまで一度も立ったことのない最前線中の最前線から参加した。普段の公演にも増して盛り上がった。対バン特有の高揚感。目撃者の中に、そしてメンバーさんの中にも、どこかに対抗意識があったのだと思う。もちろん敵意は一切ないけどこういう場だと多少は意識せざるを得ない。横浜F・マリノスのチャントに「見せつけろ 横浜を この胸の 誇りを」というのがあるが、横浜をLiVSに置き換えると我々の(少なくとも私の)気持ちだった。結果として普段よりも更にLiVSらしいフロアになった感じがする。あとは35分と普段の公演に比べて時間が短い。その短い時間にすべてを出し尽くす気持ちでやっていたからあれだけ熱かったんだと思う。そしてそんな我々のノリはおそらくスパンコールグッドタイムズやMAPAの支持者たちから見ると野蛮で下品だったはずである。今日の四組をフロアのノリで大きく分けるとスパンコールグッドタイムズとMAPAが同類、LiVSとクリトリック・リスさんが同類だった(クリトリック・リスさんはLiVSよりもさらに激しかった)。その意味でLiVSとクリトリック・リスさんがツー・マン(和製英語)の対バンをやるのは納得がいく。

LiVSの出番が終わるとぐわっと前方に押し寄せてくるMAPA支持者たち。やり切った表情で位置を譲り後方に捌ける我々。今日の出演者だとMAPAが人気・動員面で格上のようである。終演後にフロアとステージで特典会が行われたのだが、MAPAはステージを使用していた。人の並びもたしかに段違いに多かった。(その分、LiVSのスペースは異常に狭かった。その分メンバーさんとの距離がいつもより近かった。三密になっちゃうね。いつもより距離が近いねとマルコchanに言われ、好きになった。)ドリンク・カウンターでゲトッたジン・トニックをちびちびやりながら後方で見物。正直言ってこの集団の曲はまったくいいとは思わなかった。何度か観たり聴いたりしたら印象は変わるのかもしれない。初見の正直な感想を言わせてもらえば私にはまったく引っかかる要素がなく、眠たくなる音楽だった。後半は飽きてきた。私の記憶では歌が全体的にユニゾンで、各メンバーさんのソロの見せ場がほとんどなかった(記憶違いだったらごめんなさい)。平坦に聞こえた。それも私が惹かれなかった一因かもしれない。

一曲目に『アイドルジャンキー』を持ってくることでアイドル支持者の多いフロアの心を掴むクリトリック・リスさん。氏が披露したすべての曲が、知らなくても言葉が聞き取れる。内容が理解できる。それを音源だけでなく現場でも実現できるのは凄い。全体を通してフロアとの一体感やコミュニケーションにおいて、エンターテイナーとして格の違いを感じた。終盤になるにつれ段々と激しくなるフロアのノリ。フロアに下りてくるクリトリック・リスさん。オジサンたちのぶつかり合い。上裸になる紳士たちも続出。あの中心部に入るとメガネが壊れてしまうかもしれない。割と初めの方からコンクリchan、ユニchan、マルコchanがフロアで観客として楽しんでいた。三人ともだいぶノリノリで飛び跳ねたり手を挙げたりしていた。7月30日(水)のLiVSとの対バンが怖さ半分、楽しみ半分である。もし上を脱ぐことになっても多少なりとも見苦しくならないよう、筋トレをやったほうがいいかもしれない。