2025年4月13日日曜日

New Year Rally (2025-04-01)

前に読んだ記事(URL削除済み)によると東上線は利用者一人あたりの死亡率が日本で第一位らしい。2008年のデータなので今がどうかは分からないが、東上線といえば人身事故の権化のような存在である。今朝も東上線の人身事故がバタフライ・エフェクトの如く各路線に連鎖し、朝の通勤ラッシュに大混乱をもたらした。私は業務の都合上(朝の会議を家で出てから出社)、遅めに家を出たのだが、それでも信じがたいほどの混雑だった。都営三田線には日頃から不機嫌な空気が充満している。行きたくもない会社に、乗りたくもないギューギュー詰めの電車に乗って移動している。他の乗客に手を出したくなる衝動と、会社員としての立場や収入を失うリスクとを天秤にかけ辛うじて我慢している人が一定数いると感じる。とにかくみんながカリカリしている。

新年度の始まりといえば4月1日とジャップの大半は信じて疑わないが、そうとは限らない。たしかに日本では一般的に学校や会社が4月から始まる。しかしこのカレンダーは普遍的ではない。法律で決まっているわけでもない。現に私の勤める会社では年度は12月31日に閉まり1月1日に始まる。これはたとえば明治安田Jリーグは2月に開幕するけど欧州の主要フットボール・リーグは8月に開幕するというような話。住んでいる世界が違えば採用されるカレンダーも異なり得る。そして明治安田Jリーグが秋春制への移行を決定したように、変えることも可能。いずれにせよいま私が身を置いている環境において4月1日は新年度の始まりではない。特別な日でもない。大学を出たばかりの若者がこの時期に入社してくるという風習はない。時期にかかわらず新卒採用をしていない。4月1日に人事異動が一斉に発令される風習もない。人事異動自体がそう滅多にあるものではない。

今日の公演ではメンバーさんが新年度の目標を書初めで発表するという企画がある。書初めを4月1日にやるというのはやや無理がある。書初めをやるのは年度ではなく年の始まりだろう。(もちろん面白けりゃなんでもいいんだけど。)実質的には定期公演とほぼ変わらないという認識である。定期公演は先週の3月25日(火)に終わったことになっているがそのちょうど一週間後。同じ時間。同じ会場。来ている人たちもだいたい同じ。開場前、CLUB CRAWLの上にあるセヴン・イレヴン前に集う、馴染みの面々。「大体 毎回 いつも同じメンバーと再会」(RIZE, “Why I'm Me”)。18時26分時点で待っているのが9人ほど。今日は大人数なんで頑張っていきましょうと冗談を飛ばす某紳士。4月にして冬の寒さ。私がLiVSを観に来て以来、初めての雨。

開場時間が定刻から10分遅れて18時40分になった(開演も10分押して19時10分になった)。どうやら運営のササガワカンタさんが遅刻されたのが理由のようである。同氏が18時25分頃に会場前に到着された際、てっきり会場側の都合で遅れるものと思い込んでいた我々サイドから「(原因が)そっち?」という感じでちょっと笑いが起きた。お疲れ様ですという目撃者たちからの挨拶に見向く余裕もなく、氏は小走りでCLUB CRAWLへの階段を下りて行った。我々が階段で入場列を形成しているとフロアからリハーサルの音が聞こえてきた。

(本来の)開場時間には10人強だった目撃者は、開演時点で20人くらいにはなった。私のチケット番号は6番。最前で観ることが出来た。CLUB CRAWLの最前というのは手を伸ばせば、というかそんなに伸ばさなくてもメンバーさんに触れるくらいの距離である。この距離で、視界を遮るものがなくLiVSの公演を観られるというのは本当に幸せなことだ。奇跡のような、稀有な体験。しみじみと嚙み締める。これが自分の中で当たり前になってしまったらこわいなと思う。たとえば家庭を築いて子どもがいれば、子どもの生育段階に応じてさまざまな喜びがあるのだろうが、そういう人生ではない以上、私にはこの時間が最大の喜びで、生きている意味である。メンバーさんがフロアに下りてくる『RとC』ではマルコとハイ・タッチ出来た。ランルウさんとも。どういうわけか今日はやけにランルウさんと目が合った。“Shall Weeeee Dance???”を間近で観られたのは嬉しかった。やはり私はこの曲がとても好きだ。ユニセックスさんが自己紹介を終えてから“Shall Weeeee Dance???”と何度もメンバーさんと目撃者に問いかけてからこの曲に行く流れが愉快だった。LiVSはロックを標榜している。ロックに行こうぜと公演中に我々を煽ったりもする。とりあえず私はイエーイと乗っかるもののそこで言われているロックが何なのかよくわかっていない。単に音というだけじゃなく精神性を指しているんだろうけど。私は若者なのでロックではなくヒップホップに強い影響を受けてきた。“Shall Weeeee Dance???”はおそらくロックとはちょっと違う。LiVSの本流からは少しずれているのかもしれない。勝負どころでは披露されない印象。ロックとは何ぞやという話は、いずれ特典会でメンバーさんに聞いてみたいなと思っている。野暮かもしれないが。「んなもん知ったとこでそれがなんぼや」(ライムスター、『Rhymester曰く、』)という話かもしれないが。

コチャキンTVさんが脱退した直後のタイミングで書くのはさすがに薄情すぎると思い黙っていたのだが、実のところ私はアイドル集団において五人がベストの人数だと思っている。もちろんコチャキンTVさんがどうのということではなく、一般的に。℃-ute、初期Juice=Juice。私がこれまで恥知らずにも積み重ねてきたアイドル支持者としてのキャリアの中で、最も完成度が高いと思ってきた二つの集団はいずれも五人だった。一人一人が不可欠で、それぞれの個性が十分に発揮され、集団としてのバランスも保てる。それを実現する最適な人数が五人だと私は思っている。私はコチャキンTVさんの不在をもう感じていない。もし自分の中でLiVS=コチャキンTVさんと言えるほど氏の存在が大きかったとしたら話は違っていただろう(実際、田村芽実さんが抜けた後のアンジュルムには物足りなさを感じた)。だが五人の集団として前に向かっているLiVSを、私は六人だった頃にも増して好きである。現金な話をすると、コチャキンTVさんの退団以降はマルコの見せ場が目に見えて増えている。マルコ支持者としてはおいしいところが増えているということである。

特典会。マルコとコンニチハクリニックさん以外のメンバーさんにもたまには行きたいと思っていた。今日だいぶ構っていただいたランルウさんの列に並ぶ。ご対面したところ「何ですか~?? 何ですか~??」と警戒された。「デコ出しのときだけ来るんですか~?」「たまには来ようと思って」「そうですよね」。ランルウさんと一対一でご対面するのは1月5日(日)以来、約三ヶ月ぶりの二度目なのに、どういうわけか私のハンドル・ネームを認識していて、手でCの形を作るポーズを氏の方からしてくれた。いつもお洒落だから私はステージに出る側なのに見るのを楽しみにしている的なことを言ってくれた。マルコには筋トレ何やってるの? 家に道具あるの? と聞いた。曰く、道具はない。やっているのはプランク、お尻、足の内側。あとは筋膜リリース。マルコに行く前にコンニチハクリニックさんとチェキを撮っていた。そのときにコンニチハクリニックさんがチェキを私のスーツのジャケットの胸ポケットに入れていた。その上部がはみ出していた。それを見たマルコが「これ何?」とチェキを取り出す。思わず私は「あっ…」と声が出てしまった。「(マルコ以外と撮るのは)悪いことじゃないもんね」「うん、悪いことじゃない」。わざとらしい口調と表情でマルコが言ってくれるというプレイが発生し、気持ちよかった。