2025年12月26日金曜日

人間最高ツアー (2025-10-18)

そもそも、意思は幻影であり、行動をコントロールできるような力はないのだ。外界から得られる刺激に対して、意思で抗うことはできず、自動的に身体が反応してしまうのである。
(妹尾武治、『未来は決まっており、自分の意思など存在しない。』)

渋谷でLiVS(『渋谷でチュッ!』)。終わったらすぐに新横浜に移動。横浜F・マリノス対浦和レッドダイヤモンズを現地で観ないといけない。蓄積した疲労。ストリート・ファイター2で言えばピヨッっている。本来ならデジタル・デトックスも兼ねて数日間の静養が必要。このような状態でLiVSとマリノスのハシゴ。無理があるけど無理をせざるを得ない。LiVSはツアー・ファイナル。ただの千穐楽ならまだしも、特別な何かがあるらしい。この日に新しいLiVSが見られるかも? とメンバーさんが思わせぶりな告知をしてきた。生バンドか新衣装のどちらかだろうとは踏んでいたが、今日が近づくにつれ、十中八九、新衣装なのだろうという雰囲気になっていた。Twitterのタイムラインに流れてくる画像で新衣装を知るのではなく、どうせならこの目で見たい。そして横浜F・マリノス。明治安田J1リーグに残留するために落としていい試合がひとつもない。追い込まれた状態。私はそこにいないといけない。DAZN観戦で済ませるわけにはいかない。LiVSも、マリノスも、見逃すわけにはいかない。見逃さないでください。見逃さないでください。TikTokの配信をTwitterで共有したときのように、誰かがそう訴えかけてくるかのよう。

お腹いっぱいなのに無理やり食べ物を詰め込もうとしている。おいしいはずの料理もおいしいと感じられない。消化しきれない。そういう状態。
脳内限界 脳内限界 脳内限界
ほんっとキャパいわ
脳内限界 脳内限界 脳内限界
ほんっとキャパいわ
(#KTCHAN , 『きゃp@い』)
案の定、公演を乗り切るので精一杯。楽しんでいる風に表面を取り繕ってはいたけど、なんかフロアの雰囲気もいつもと違って(東京のツアー千穐楽ならではの雰囲気というのがなんとなく存在する)、ちょっと入り込めなかった。自分が乗れなかっただけで公演そのものはおそらく熱かったのだろうと思う。『RとC』でステージからフロアに乗り出したコンニチハクリニックさんの「今と過去の殺し合アアアアア!!」というリリックを正確に歌うことよりも感情を優先した野性味あふれるシャウトが印象的だった。新しい衣装が初お披露目された(結局、正解は新衣装だった)。正直なところ第一印象ではガッカリ感が先行した。なんか、パッと見の印象として大して変わっていない。そりゃ違う衣装ではあるんだけど、刷新しましたというインパクトが感じられない。既視感。実際、ランルウさんの衣装が各メンバーの前衣装を繋ぎ合わせたリメイクだとか。紺と赤が集団のテーマ色のようなので大きく印象を変えるのは難しいのかもしれないが、新しいLiVSがここから始まるという期待感を醸成できる衣装だとはまったく思えなかった。その期待感こそ今のLiVSにもっとも必要なのではないか。そしてこの公演にはもうひとつの見逃さないでください要素があった。新曲の初披露である。『私アイドルじゃないです』。LiVSの既存曲とはだいぶヴァイブスが異なる。ケチャ、ミックス、コールといった目撃者(LiVS支持者)が好む盛り上げ方とは相性が悪い。そもそも盛り上げるような曲ではない。フロア全体がややポカンとしながら見守っていたように思う。この時点では私もピンとは来なかった。うーん。まあ。って感じ。

終演して(特典会に行かず)すぐに会場を出ればキックオフには間に合う算段だったが思ったよりも遅くなった。11時半開演。Spotify O-Crestを出たときには13時を優に超えていた。横浜F・マリノス対浦和レッドダイヤモンズは14時キックオフ。日産スタジアムの入場ゲートに着いたのが14時14分頃。ゲートを通過する直前に場内から大歓声が聞こえる。まだ前半の早い時間だけど、何があった? 高鳴る胸。席に着くまでの場内放送で把握。谷村海那選手が先制点を決めたようである。この目で見られなかったのは残念だったけど、ゴール前後の歓声を外から聞けたのはある意味で貴重な経験だった。あれって盛り上がりっぱなしじゃなくてゴールが入る直前に一旦静かになるんだね。決めてくれ! って息を呑む瞬間があるんだ。普段はなかなか気付けないことだった。最終的には4-0でマリノスの勝利。気持ち良いことこの上ない。最後の数分は思わず席から購入した生ビールを飲みながら勝利の味を噛みしめた。浦和レッドダイヤモンズとはこの試合に懸けるモチベーションの差を感じた。基本的にチーム間の選手の力量に大きな差はないので、順位よりもそのときに両チームの置かれている状況によって結果が左右される(より負けられない状況にいるチームの馬力が勝る)ことがままあるのが明治安田J1リーグ。