2025年6月30日月曜日

Let's Meet LiVS (2025-06-26)

KEBAB CHEFSの店員さんと「こんにちは」「おう、また来たか」という会話を、目配せだけで出来るようになった。LiVSの定期公演がある度にほぼ毎週来ているのでもうこの店のおまいつである。飲み物にレモネードとアイランがあることに今日まで気付かなかった。お酒を飲みたいという気持ちが先走ってソフト・ドリンクが眼中に入っていなかった。どっちもJPY300。アイランというのは飲むヨーグルト。無糖。ちょっと塩が入っている。次に頼んでみる。ちなみに私のようにスマートな都会人は飲食店で大声を出さない。お店の人を呼びたいときでも、適切なタイミングでちょっと手を挙げて目を合わせれば通じるんだよ。すみませーん!! っていちいち叫ぶ奴は無粋な田舎者。

火曜日はLiVS対バンを観に新宿。水曜日は横浜F・マリノスを観に新横浜。そして木曜日(今日)はLiVS定期公演で渋谷。6月は異常。9日(火)にLiVS対バン(下北沢)、11日(水)に横浜F・マリノス(横浜)、12日(木)にLiVS定期公演(渋谷)という週もあった。働きながらこんな日程で遊ぶことが可能だとは、最近まで思っていなかった。幸いにも今の勤め先には遅い時間には働かない文化がある。やることをやって結果が出ていれば早く上がって文句を言われることはない。そして今は仕事の状況も落ち着いている。色んな条件が重なって実現できている。もちろん前提として必要なのは自分はこの日程をこなすんだという意思。

疲労感が抜けない日々に限界を感じ始めていたが、今日の夕方頃からトンネルを抜けた感覚がある。ここ数週間というもの常にうっすらとしんどく、休んでも一定以上は回復していなかったのが、本来の疲れていない状態に戻ってきた気がする。火曜日の対バンはアドレナリンでごまかしていた感があるが、今日はナチュラルに、ノン・ケミカルで元気だった。なんかこう、背負っていたおもりが取れたような。楽になった。そのおかげで公演を凄く楽しめた。今日は最前中央エリアの流動性が低くやや手こずる場面もあったが、途中から気にならなくなった。隙間を見つけてケチャをすることが出来た。

今日のご新規さんは四名といつもより多め。その四名総取りで行われた相撲対決。ランルウ関 vs. ユニ山。ユニ山があっけなく勝利。これまで腕相撲、手押し相撲とやってきて、今日は相撲そのものをやったから次はどうするんだろう? この対決企画は一旦これで打ち止めかな?

異常な頻度でLiVS現場に通っているおかげで、最近はフロアでの立ち振る舞いにある程度の自信がついてきた。最近ではLiVSの曲をSpotifyで聴いていると、次はマルコのパートだ、ケチャの準備をしなきゃ…なぞという思考が働き、脳内でケチャやコールのシミュレーションを行うようになった。もはや曲を純粋に曲として聴くことが出来なくなった。ある種の職業病である。LiVSのフロアのこの感じは、私にとって完全に畑違いだった。私がこれまで観てきたのはアイドルでいうとHello! Project。他の興行でいうとフットボール。ミュージカル。舞台。ジャズ。いずれの現場もこのフロアとはお作法がかけ離れている。その状態からあるていど習熟し自信をつけるには数をこなすこと、ちょっときつくなるまでやり続けること。語学にしても仕事にしても、もし目指すのが成長だったり成果を出すことだったりするならインテンシヴにやる期間はどこかに設けないといけない。

またあさってすぐに対バンに行くからチェキの枚数は減らしてもいいかと思っていた。いつもはチェキ三枚+JPY6,000以上の会計でついてくるおまけの写メ券の計4枚撮っている。今日はチェキ二枚で全然いいんじゃないか。ところが公演がとても楽しく、終演後の高揚感でいつものように三枚買ってしまった。今思うと別に二枚でもよかったが、後悔はない。今日がマルコに会える最後になる可能性はいつでもあるわけで。いざそうなったときにチェキ一枚をケチったことを悔やみたくない。

6月22日(日)に起用されたチェキ撮影者の姿を今日は見なかった。安心できる面々。よかった。彼を二度とLiVS現場では雇わないでほしい。もしまた雇うならチェキの撮り方や特典会の進め方をみっちりと教えて、品質チェックをして、合格と判定できるようになってから現場に出してほしい。

ファミリー・コンピュータ時代のドンキー・コングのteeシャツを着て行ったのだが、それを見たマルコchanの発案でチェキ一枚目は二人でそれぞれコントローラーを持ってゲームをしているポーズ、二枚目はゲームをやった結果わたしがWINNER、マルコchanがLOSERのポーズ。LOSERのマルコchanは目を瞑って唇を突き出して残念そうな顔をしていたのだが、結果としてそれが実質的にチュー顔だったので、そういう顔として解釈することにした。iPhoneでそのチェキを撮って、拡大してほぼ実物大にして、マルコchanとのチューを疑似体験するようなキモいことはもちろんやっていない。

GOLD SOUNDZ (2025-06-24)

体力の限界を感じる。フル・タイムで働きながら平日、土日を問わず多くの現場に駆り出される日々。この数週間、朝寝坊をすることが多い。日中も居眠りをしてしまう。ギリギリの状態。原因はいくつかあるだろうけど、LiVSがそのひとつなのは疑う余地がない。やばいでしょ。なんでこんなに行ってるの。めいめいやBLUEGOATSを緩く観ながらアイドル・オタクから引退しようと思っていた。順調なはずだった。ミニ・マルコchanにすべてを狂わされた。まさかここにきて人生最大の強度でオタクをすることになるとは思わなかった。かつては働いていたリミッターが外れている。リミッターのひとつがこのブログだった。たくさん行き過ぎるとブログの執筆が追い付かない。現場に行く頻度と回数はブログ書ける程度に抑える。そうしていた。今ではLiVSのチケットが発売されると条件反射的に買うようになった。今月は計12公演に行く予定。6月16日(月)のトーク・ショウを除きすべてのLiVS現場に行くことになる。これだけ行って毎回数千文字のブログを書けるわけがないのだが、自分でも信じられないことに今のところ書けている。見てみろよ、今月のブログ記事数を。文字数を。他にこんなことをやっている奴がいるか? Twitterに書くのとは違うんだぜ。書くことは私の天職だと確信している。それで今の社会でお金を稼げるかどうかは別として、他のどんな行為よりも愛している。そして向いている。

『疲労と回復の科学』(渡辺恭良・水野敬)によると子供、孫、恋人、配偶者といった愛する人と過ごすことには大きな疲労回復効果がある。そこが私を含む多くのアイドル・オタクの人生における大きな欠落であり、それを埋めるためにアイドル現場に行っている。代替行為。ちなみに、識者に伺ったところによるとLiVSの支持層は離婚経験者や離婚寸前者が多いのだという。生涯未婚者(50歳までに結婚経験がない人)がボリュウム・ゾーンを占めるであろうHello! Project支持層との違いは興味深い。私はマルコchanの笑顔を見ると疲れが吹き飛ぶ。目が合うと生きていてよかったと思う。熱く盛り上がるLiVSのフロア。生きている意味はこれだと感じられる。疲れを癒してくれる一方で、ここまで現場を詰め込んでいると疲労の原因にもなる。LiVSで疲れて、LiVSに癒される。マッチ・ポンプ。

この約三ヶ月ほど、私が生きていて会っている回数が一番多い人間がミニ・マルコchanである。会社の同僚含め、私がミニ・マルコchan以上に会っている人物はいない。常軌を逸しているが、本当に幸せなこと。こんなにたくさん会える機会を作ってくれてありがたい。(ここでいう会うの定義とは一対一で対面して言葉を交わすことである。)

新大久保ラト・バレ。エニタイム・セット(チキン)JPY750。生ビール・セットJPY500。以前は生ビール・セットのおつまみがエニタイム・セットの中身と重複していてイケてなかったのだが、最近は違うものを出してくれるようになった。

脳内限界 脳内限界 脳内限界
ほんっと キャパいわ
脳内限界 脳内限界 脳内限界
ほんっと キャパいわ
(#KTCHAN、『きゃp@い』)
蓄積した疲労。多すぎる現場。ままならない細かいスケジュールの把握。18時開場だと思い込んで急いで会場に向かったら18時半開場だった。ファミリー・マートでモカ・ブレンド(S)を飲む。『きゃp@い』を聴く。キャパいときにたくさん聴いてね、と前に #KTCHAN に言われた。まさに今、キャパいです。 #KTCHAN 、助けて。

新宿Red Cloth。忘れてモーテルズという三人組紳士のロック・バンドとのツー・マン(和製英語)。整理番号3番。とりあえず最前を確保。隣の目撃者(LiVS支持者)に今日ってどっちが先なんですかねと聞く。LiVSです。曰く、この時点でステージにバンド・セットが用意されていないからLiVSが先だと分かるのだという。流石。今日は目撃者の数が少なかった。15人くらい? 人が少ないとき特有の盛り上がり方というのがあって、それが今日だった。抜群に楽しかった。半袖teeなのに汗が垂れてきた。人が少なければ少ないほど、その場にいる個人にノリが依存する。いつもとちょっと違う部分もあった。たとえば通常であればミックスが発生する場所でしなかったり。それはそれで私には心地良かった。別にミックスはなくてもいい(あってもいい)と思っているし、その場で生まれるノリが大切なので。

忘れてモーテルズの支持者は女性率が高かった。LiVSの出番でニコニコしながら音に乗ってくれる方がいたり、前方中央に来て「めっちゃ可愛い~」「この曲いい(“He Meets”だった)」なぞと話し合いながら楽しんでくれる方もいた。皆さん友好的な雰囲気で、アイドルという異文化を毛嫌いせず楽しんでくれていた。多くの方々が新規無料写メにも興味を示し、LiVSメンバーと撮ってくれていた。一方、われわれ目撃者も忘れてモーテルズの時間を休憩時間にせず、存分に楽しんでいた。LiVSとその支持者、忘れてモーテルズとその支持者。お互いがお互いを尊重し、対バンとはいえ一緒にいいヴァイブスを生み出していた。下手なアイドル対バンよりもケミストリーがあったように思う。個人的にも消化試合の時間がなく、最初から最後まで楽しむことが出来た。この素晴らしい雰囲気は、ドラムとヴォーカルを兼任していた紳士(283さん)によるところが大きい。彼は折に触れてLiVSのメンバーの名前を読み上げてフック・アップしてくれていた。LiVSのメンバーさん(スズカス・テラさん以外)はフロア左端でずっと忘れてモーテルズさんのショウを観ていた。ロック・バンドのフロアって激しいんじゃないかと私はやや構えていたが、実際にはモッシュなど一切なく、平和で安全だった。

永遠の愛/雨降って地固まる公演 (2025-06-22)

ローソン西武新宿駅北口店 接触レポ
私:(Spotifyの自作プレイ・リストessential ctekiを聴きながらコーヒーを飲む。メシアTHEフライ、『鉞-マサカリ-』が流れている。何やら女性が近づいてくる)
女:▒▒▒の方ですか?
私:?(イヤフォンを外す)
女:ゲンムさんですか?
私:違います
そうですって言ったらどうなっていた? まさかのエッチな展開が?(続きを読むには会員登録が必要です)

BLUEGOATSからのLiVS二公演。計三公演のハード・スケジュール。
  • BLUEGOATS(新宿Marble)12時半開場、13時開演
  • LiVS(下北沢MOSAiC)16時開場、16時半開演
  • LiVS(下北沢MOSAiC)19時15分開場、19時45分開演
あんまりこういうことはしたくなかった。疲れるじゃん。東洋医学的に言うと腎が疲弊するじゃん(※)。若くはないんだし(モーニング娘。'17、『若いんだし!』)。でもこの日を外すと次にBLUEGOATSを観るまでだいぶ間が空きそう。LiVSと重なる。そうなると当然、優先するのはLiVS。BLUEGOATSのツアー初日。千秋楽の8月18日(月)は見事にLiVSのLIQUIDROOM公演と被る。となるとBLUEGOATSのツアーで行けるのは今日だけ。この集団への私の熱量はだいぶ落ちてはいるけど、完全にさようならというわけにはいかない。たまには来ないと。その価値がある。前に観たときにそう思った。

※そういえばさ。ある性に奔放な女性を私はTwitterでフォローしていて。まだ20代半ばなんだけど。最近のツイートを見ると白髪が増えたと書いてあった。セックスのし過ぎて腎が疲弊しているからなんじゃないかと思ってしまった。

今日はコンニチハクリニックさんのお誕生日。二部の公演では生誕企画が行われる。コンニチハクリニックさんにはいつもお世話になっている(シコッているの婉曲表現ではないです。念のため)。圧倒的一位であるミニ・マルコchanに次いで私がチェキを撮る枚数が多いメンバーさん。一回だけ挨拶のつもりで行ったら抜け出せなくなってしまった。お誕生日に何かプレゼントでもあげたいなという気持ちは前からあった。何も買わないまま時間が過ぎて迎えた当日。家を出る前、ちょっと時間があったので久し振りにタッピング瞑想。冒頭で頭に浮かぶアイデア。チャンチーさんにお祝いチェキを書いてもらってコンニチハクリニックさんにプレゼントする。それがいいんじゃないか。BLUEGOATSとLiVSは過去にツー・マン(和製英語)を二度やっている。この二人は前にTwitterで交流していた。

私が初めてBLUEGOATSを観たのが新宿Marbleだった。2024年2月18日(日)。投げ銭ライブ。そのときと同様、新大久保の淘湘記で高菜毛豆肉沫定食(前はJPY880だった。今はJPY990)を食ってから歩いて会場に向かう。公演中にダイナマイト・マリンさんが言っていたところによるとBLUEGOATSが最も多く立ってきた会場がここなのだという。また、ほんま・かいなさんが新宿生まれということで、思い入れがある土地と会場のようである。かいなさんが新宿という街への思いを語っている最中にフロアの誰かが池袋は?(BLUEGOATSは事務所が池袋にある)と問いかける。池袋は街じゃないと返すかいなさん。

昼夜の二公演。昼はチケット完売。いま検索すると収容人数は150人らしい。既にこの会場では手狭になっているのを実感する。成長して服が入らなくなってきた感じ。英語で言うとoutgrowしている。2024年2月18日(日)のときの記事を読み返すとよく分かる。この一年と数ヶ月でのBLUEGOATSの急加速、急成長。何から何まで全然違う。打ち出す音楽性が明確になって、フロアのノリが確立して、客がどんどん増えて。メンバーさんの基本給も二万円だったのが五万円になっている。終演後の物販が始まってすぐ、釣り銭がなくなったという場内アナウンス。たくさん用意したんですけどなくなりましたと開き直る三川さん(事務所社長)。売上規模の拡大に追いつき切れていない現場。人が溢れてしまって、終演後にステージで特典会をやるのもちょっと無理があるくらいの動員規模。チェキ券のまとめ出しも不可(複数所持している場合は一枚使う毎に並び直す)。

このツアーのチケット販売開始が5月7日(水)の21時。私は12分後に購入。一般の25番(一般の前にVIPチケットがある)。フロアに入った時点で既に6割くらい埋まっている感覚。メンバーさんはあまり見えない。この会場と動員の規模だとダンスを見せるのは無理だね。いわゆる青春パンク路線に舵を切る前のBLUEGOATSだともっとスタンダードなアイドルのようにダンスを見せる意思があったと思う。今のBLUEGOATSはそういう感じじゃない。歌を聴かせる、というより会場全体で一緒に歌うことに特化している。メンバーさんも台に乗ってぐわーってステージから乗り出してくる。パフォーマンスのスタイルそのものを、希求する音楽性とフロアの状態に合わせて変化させている。だからフロア後方にいてもステージ上の何かを見逃している感じがなくて、ストレスはない。ほんま・かいなさんが公演中に何度も両手を帽子のつばのように目の上にやって、フロアの一人一人をくまなく見ようとしているのが可笑しかった。

これは本物の音楽。先日のカス対バンでフェイクな集団をいくつも観てきただけになおさら沁みる。でも何かエンジンがかかり切らない。こういう日もある。自分の体調の問題だろう。こここ最近の急激な気温と湿度の上昇。三日前のLiVS定期公演では感じなかったが、疲れているのは間違いない。

BLUEGOATSを観るのは今年に入って三回目。この頻度だと、いつもYouTubeで観ている人たちだという新鮮な気持ちがまだ残る。現場にはあまり来ていないがYouTubeは毎回観ている。動画によっては繰り返し何度も。ちなみにBLUEGOATS以外だと最近の私がよく観ているチャンネルは
などである。

特典会。チャンチーさん。久し振り。ワンマンライブぶりだよね? と言ってくれる。そこまで覚えてくれているんだ。私はBLUEGOATSの序列を落として意図的に現場を減らしているので、ちょっと申し訳なくなった。本日がコンニチハクリニックさんのお誕生日で、彼女にプレゼントするためにチェキの宛名とメッセージを書いてほしい旨を伝えると快く協力してくれた。チャンチーさん、ありがとう。前にTwitterでやり取りしてたじゃん。その後、交流はあるの? と聞いたら首を横に振って、ウチ陰キャだから……と言っていた。コンクリはめっちゃ陽キャだよねと私。ね、スゴいよね。

下北沢MOSAiC。LiVS。今日の企画は、雨降って地固まる。一部が「雨降って」。二部が「地固まる」に分割。一部では入場時に配布される雨合羽を我々が着用。二部ではフロアでの我々の立ち位置が固定。こういう企画系の公演は、やけに人が少ないときがある。一部がそうだった。平日の定期公演と同じくらいかそれよりも少なかったかもしれない。企画そのものが原因なのか、何なのか。二列目の左端で観た。雨合羽(本当に防水機能があるのか疑わしいくらいペラッペラ。ちょっと力を入れて引っ張ると敗れる)は通気性が悪く汗をかいた。以前サウナ・スーツを着用して観る公演があったけどそれに近かった。

この公演のハイライトはとにかくコンニチハクリニックさんの金髪。無予告。登場時にまだ照明が暗い状態でも明らかに様子が違うのが分かった。フロアがざわめいた。めちゃくちゃ似合っている。目を奪われる。

特典会。コンニチハクリニックさん。前の記事で書き忘れていたけど、彼女は先日のトーク・ショウで英会話教室に二年間通っていたと言っていた。この間の特典会でI saw the talk show on Monday on Twitcast, and…と英語で話しかけてみた。すると「ノーノー!」と「アイム・コンニチハクリニック!」の二パターンのごり押しで私が次の一言を発するのを遮ってきた。今日も英語で話すように振ってくるのでHappy Birthday!と言うと「アイム・コンニチハクリニック!」と即答してきた。定番の流れみたいになって可笑しかった。チャンチーさんからのチェキを見せると喜んでくれた。

ミニ・マルコchan。私が着ているリッツのteeを見て、あれ、リッツってなんだっけ…。説明すると、リッツがビスケットで…。そう。塩がかかってて。チョコは…。リンツ? そう、リンツ! 私リンツを高校生のときによく食べてた。その流れで、最近(マルコchanは)ドーナツとか食べてるじゃん。うん。でもまだ大丈夫だね。まだ大丈夫。でもそろそろ気を付けないとやばいかも。わたし昨日ね、友達の誕生日を祝うために銀座でお肉を食べたの。結構高くて…。(ステーキ? と聞く私。)焼肉。なんだっけ……熟成肉の。しかも焼肉のあとにジェラート食べた。的なやり取りをした。

二部公演。入場すると床に紐でマス目状の仕切りが作られている。特に説明はないが、この枠から出るなということだと理解。コンニチハクリニックさんの支持者たちがJPY10,000のチケットを購入し前方を固めている。彼らとコンニチハクリニックさんのための公演。私は無理に前の方のマスを取らず、後ろの方で観ることに。

途中まで企画の趣旨がよく理解できていなかった。ひざまずくことを強いられたときと同じように、何らかの厳しい制約に縛られることで逆説的にその制約がない状態の喜びを再発見するということかと思っていた。しかし終盤に近付くにつれ、ようやく腑に落ちてきた。この公演の肝はルールを守ることではなく、破ることだった。いたずらに破ればいいわけでもなく、誰かが破っているからどさくさに紛れて自分も破るのではなく、そんなルールよりも大切なことがあるんだと気付くこと。ルールを破ってでもオキニにケチャしに行きたいと思えるだけの、内なる情熱を呼び覚ますこと。それがこの公演の本質だった。

公演も後半になるにつれ、持ち場のマスを無視してケチャしに前に突っ込んでいく紳士たちが続出。それを見ても、最初は気乗りしなかった。赤信号みんなで渡れば怖くないの論理で便乗して前に行くのはちょっと違う。でも退場者(自分の位置から離れると退場し上のロビーでしばらく待機していないといけない)が続出し、フロア前方がスカスカになっていくにつれ、マルコchanにこう問いかけられているような気がしてきた。ねえ、動いたらダメですって言われたら私のところに来ないの? あなたの私に対する気持ちはその程度なの? あるタイミングで、勝手に身体が動いた。ここで行かないなら男じゃねえ。単騎で向かう最前中央。マルコchanにケチャ。トントンと肩を叩かれるのを感じる。振り向くとSuzukiさん。退場処分。それは勲章だった。

今日のチェキ撮影を担当したのは初めて見る二人の紳士たち。特にマルコchanを担当していた方は本当に酷かった。お金を取っていい水準ではなかった。二枚出しているのに一枚で終わらせようとするし、出来上がったうちの一枚を見たら右半分が空白になっているし(さすがにそれは撮り直してもらった)。他の紳士にそのことを話すとその方も(特典会の)時間も短かったような……と首を傾げていた。Twitterに流れてきた他の方々のチェキを見ても明らかにうまく撮れていない。往年の光井愛佳さん(モーニング娘。)なら「練習してきたん?」と激詰めしていたであろう。チェキ撮影者としてのササガワさんが恋しくなるレヴェル(シャングリラの対バンを最後に現場で氏の姿を見ない。Twitterアカウントは消え、Instagramアカウントも鍵がかかっているらしい。ちょっと気掛かりである)。コンニチハクリニックさんのお誕生日という記念すべき日にこのような未経験者を雇い、ロクにトレーニングも施さないまま現場に放り出したLiVS運営(Suzukiさん?)の判断は残念である。こっちは一枚撮るのにJPY2,200払っていることを忘れないでほしい。撮り直しになったことでマルコchanと余分に接触が出来、今度はちゃんと撮れているか確認するためにマルコchanがチェキを私のお腹に当ててくれた(温めると早く絵が浮かぶ)ので今回は許す。ただ、イヤな思いをするのが目に見えていたので(それだけが理由じゃないけどね)、特典会に行くのは一部だけにして、二部は公演が終わったらそのまま帰った。

2025年6月29日日曜日

Let's Meet LiVS (2025-06-19)

同じ店で同じモノを食っても今日はやけにおいしいなと思う日がある。提供された料理の出来が本当にいつもより良かった場合もあるだろうし、こちらの体調や気分がよくておいしく感じられた場合もあるだろう。誰かと一緒だったらその人と過ごした時間の楽しさによっておいしさが増幅したのかもしれない。今日はそんな日だった。メシではなく公演の話である。いつもの定期公演。「大体 毎回 いつも同じメンバーと再会」(RIZE, “Why I'm Me”)状態のフロア。いつものメンバーさん。いつもの衣装。まあそうガラッと入れ替わることはないセットリスト。何かが大きく違ったわけではない。それでも終演直後のフロアで皆さんが浮かべていた、満足という概念そのもののような表情。目を合わせる人、合わせる人が目を細めて言う「楽しかった」。もちろんLiVSの公演はいつでも最高なのだが、ここまで全員一致でやり切った感が蔓延するのは稀である。平均的な雰囲気としてはもうちょっと事務的というか、淡々としているというか。さて次は特典会だという感じで。でも今日は違った。公演で完結するくらいの、特典会がなくてもいいくらいの楽しさだった。少なくとも私はそう感じた。おそらく多くの同志たちも同様だったのだと推測する。

何がいつもと違ったのか。完全な答えを私は持ち合わせてはいない。こと自分に限って言うと、動画(写真も)をほとんど撮らないようにした。普段もそんなにたくさん撮っているわけではないし、撮らずに楽しむ時間とのバランスを取るように心がけてはいるつもりだ。今日に関してはミニ・マルコchanの自己紹介と『RとC』でメンバーさんがフロアに下りてきたとき以外はiPhone 14をほぼ尻ポケットに入れたままにしていた。さすがにこれだけは撮らせてほしい。特にミニ・マルコchanの自己紹介を撮影し世界に公開することは私のライフ・ワークである。『RとC』もメンバーさんがすぐ近くまで下りてくるわけだからさ、仕方ないじゃん。でもそれ以外はほとんど撮らなかった。目の前の公演を目の前のミニ・マルコchanを、目の前のLiVSを、この目と耳で受け止めて、この身体で、この空間、この時間を味わい切ろう。そう決めて臨んだ。 #KTCHAN が本で書いていたことがずっと頭の隅っこに引っ掛かっている。
みんな何で写真撮るの?
ご飯とか、遊びに行ったときとか、LIVEもそう。だいたい、その出来事の一番ピークのタイミングで、みんなカメラを持って、画面越しにしかその世界味わってないように見えてるんだけど、私の感覚が現代っ子ぽくないのかな。[…]
だってさ、その写真って、その後何かに使うの?
[…]カメラで収めておかないと忘れてしまうような思い出なら、最初から撮らなくてもよくない? って発想はトガりすぎ?[…]
私は、写真に残さない。目の前で起こったことを「生」で楽しみたいから。「これは忘れたくない」って心が動いたものはむしろ、目に焼き付けて、心で感じるようにしてる。
( #KTCHAN、『飛んできたナイフは、プレゼントで返したい。』)

これを読んだとき、分かるけどさ、そうは言っても撮ったら後から何度も楽しめるし…。人間の記憶なんて信用出来ないし…。なぞと思っていた。今日、意識して目の前の公演に集中してみた結果としては #KTCHAN に分があると言わざるを得ない。とにかく、いつにも増してLiVSは最高だった。この時間、この空間は唯一無二。目を細めて笑うマルコchanの表情。好き。生きていてよかったと思える。今日のマルコchanはやけに可愛く、いつもよりも多く目が合って、幸せだった。そのマルコchanはもちろんカメラには残っていない。


先日のトーク・ショウ、『LiVS Road to LIQUIDROOM 決起集会』。チケットは現地でJPY2,500(+ドリンク一杯オーダー必須)、ツイ・キャスでJPY1,500。あらかじめLiVSのことをかなり好きな人ではないと、わざわざこの金額を払ってトークを聴こうとは思わない。当然それくらいはLiVSの運営側も承知の上だろう。LiVSを知ってはいるけどLIQUIDROOMまでは足が伸びない。あるいはLiVSの存在も今は知らないけど何かのきっかけがあればLIQUIDROOMに来てくれるかもしれない。そういった人々にはハナから届ける意思がなかったということ。もし既存客だけでLIQUIDROOMを埋める目途がついているのであればそれでいいかもしれないけど、実際はそんなことはまったくないだろう。だって下北沢シャングリラだって埋まらなかったんだから。一人でも多くの人に届けたいのであればYouTubeで無料配信するべきだった。じゃあYouTubeで流せば新規ファンが増えてLIQUIDROOMのチケットが売れるんですかというとそんな簡単な話ではないのも分かる。ただ少しでも新たな目に触れる可能性のある場所に露出するための手は打ち続けないといけないのでは。結局のところ少数の常連客にたくさんのお金を出してもらうという利益重視の売り方から抜け出せていない。いや、今の規模を維持するのが目標なのであればそれはそれで正解である。実際問題として規模を拡大することはいいことばかりではない。たとえば客層が悪くなることは大いに考えられる。ピン・チケ軍団が生まれ、最前管理をし始める。今は少数のコミュニティだからこそ信頼を前提に成立している自由がある。ファンが増えれば増えるほどそれは希薄になるだろう。メンバーさんが有名になったらインターネット上の心無い誹謗や中傷は劇的に増える。オタク間の争いも同様に増える。フロアでも特典会でも細かいルールが増え、アイドルとオタクの間に入るスタッフが増え、物理的な距離も遠くなる。それは目に見えている。

もちろんメンバーさんもそれくらいは分かった上で一度は大きな花火を打ち上げてみたいのかもしれない。人生は一回。アイドルをやれる期間は短い。それは理解できる。であれば応援したい。しかし上記のトーク・ショウの公開の仕方ひとつとってみてもファン層の裾野を広げる意思そのものが運営からほとんど感じられない。気持ちの問題ではなく施策レヴェルにおいて。5月7日(水)に収容人数600人の会場(下北沢シャングリラ)を埋めることが出来ませんでした。むしろ昨年8月に同じ会場でやったときよりも動員は減っています。それで8月18日(月)に収容人数900人の会場(LIQUIDROOM)を埋めたい。であれば、その三ヶ月のあいだに何らかの大きな手を打つ必要があるのは明白。もちろん私はあくまで楽しませてもらっているファンの一人に過ぎない。参謀気取りで助言する気など毛頭ない。でも好きで追っているからこそ思うこともある。集団としての目標をぶち上げるのであればそれに見合ったサポートや施策の企画・実行をしてもらいたい。現状ではそこの辻褄が合っているようには感じられない。あまりこういうことを書いていると次の現場で運営さんに裏まで呼び出されて胸ぐらを掴まれかねない。すみません、ただのオタクの戯言です。許してください。私は下北沢シャングリラでマルコchanが頭を下げた光景、涙を流しながら言ったごめんなさいの言葉がトラウマのように頭に残っている。あの光景は二度と見たくない。あの言葉は二度と聞きたくない。このままだとどうなるのか、想像しただけで胸が苦しくなる。

RISE AND KNEEL LiVE (2025-06-14)

脳は快楽と苦痛を同じ場所で処理し、片方に寄るとシーソーのようにバランスをとるように出来ている。目先の快楽によるドーパミンで痛みから逃げてもそれは長続きしない。(参照:アンナ・レンブケ、『ドーパミン中毒』)。中毒一般が脳にもたらす変化には増感(渇望)、抜感(耐性がつき喜びに鈍感になる)、機能不全の前頭葉前部回路(衝動にブレーキが効かなくなる)、ストレス系の誤作動(ネタが切れると不安、鬱などメンタル不調)。(参照:ゲーリー・ウィルソン、『インターネットポルノ中毒』)。快楽だけを貪っていても、それはいずれ快楽ではなくなる。適度な苦痛、ストレス、痛みの存在が、長期的に持続可能な楽しさ、癒し、喜びを可能にする。おそらく人生とはそういうものである。立ち上がることを許された一部の時間を除きずっとフロアでひざまずいていないといけない本日の公演。やってみると分かるが、膝をついて座るというのは数分やるだけでもぞもぞしてくる。苦痛を伴う縛りを設けることで公演中の立っていられる時間帯、ひいてはずっと立っていられる普段の公演のありたがみを認識させるための試みなのだろう。私はそう解釈した。言うなればスイカに塩をかけるようなものではないか。甘さを楽しむにはちょっとのしょっぱさが必要なのである。

中年男性の多いLiVS支持者たちに一時間超の公演中フロアに直で膝をつかせるのはさすがに虐待になってしまうという運営からのお情けで、入場者にはクッションが配布された。今日の公演はチケットが想定よりも多く売れたそうで、運営の某氏によるとスタッフやメンバーに回す分は残らなかったという。ただ、思っていたのと違うというのがその“クッション”を手にしてすぐに浮かんだ率直な感想である。明治安田J1リーグ最下位の横浜F・マリノスがギリギリJ1を名乗れるのと同じように、クッションというカテゴリの中でこれ以上下がないくらいの代物だった。スニーカーのインソールに毛が生えたようなものだった。もちろんケチをつけるつもりはない。そりゃこんなところに無駄にお金をかけるわけにはいかないだろう。追加料金も取っていないんだし。膝を守る効果はあったと思う。

まあ膝というよりは足。問題は。私の場合。いつかの苦い思い出。誰かの葬式。ずっと正座。終盤、ご焼香のため一人ずつ呼び出される。私の順番。立ち上がろうとするも足がしびれて転げてしまう。その状態でもがきながら、また立ち上がろうとするも転げてしまう。それまでポンポンと進んでいたご焼香の流れが私のところで止まった。恥ずかしかった。記憶の奥底に眠っていたのに。特典会でマルコchanにこのことを話すと、今日の記憶で上書きできるんじゃないかと彼女は言っていた。そ、そうだね。きっと。そういうことにしておく。
あの日の記憶がよみがえる!! - #KTちゃん vs DOTAMA/戦極MC BATTLE 第30章 The 3on3 MATCH(2023.7.22)

下北沢251。The Pizzaのもっと先。前のツアー初日以来。最高チケットで入場したのが20人弱くらい。私はライト層なので通常のチケットを購入している。立ち見と比べて一人一人が使用する床の面積が普段よりも広い。私は7番だったがフロアの真ん中付近になった。結果としては最前とか二列目とかよりも良かったかもしれない。というのが『RとC』でマルコchanがすぐ目の前に来て歌ってくれる時間があったから。(我々がハイ・テンポで手拍子をするあの箇所。)その後にハイ・タッチもしてくれた。我々が膝をついて移動できない状態でメンバーさんがフロアに下りてくるのは面白かった。この曲でメンバーさんが下りてくるのは定期公演では恒例だが、同じ曲でも今日は見え方、感じ方が違った。ランルウさんがハイ・タッチをしてくれると思いきや頭をポンポンしてくれて危うく好きになりかけた。異常な頻度で公演が開催され、異常な頻度で通っている私にとって、たまに変則的なことをやってくれるのは嬉しいことである。前にあった撮影禁止とかさ。6月22日(日)の立ち位置固定公演も楽しみ。

我々サイドが立つことを許されていない状態でもメンバーさんはいつも通り曲中に「飛べー!」と無理難題を言ってきて、それをやったらもう某真理教の空中浮遊じゃんと思った。閉鎖された空間に数十人が集まって、大きな音を流しながら精神や身体に負荷をかける。だんだん新興宗教に近づいてくる。
水中エアー・タイト・サマディとは、空気を遮断した三メートル四方の箱に入り、五日間ものあいだ飲まず、食わず、排泄せず、呼吸や代謝などすべての肉体機能を停止させたサマディという仮死状態での瞑想をつづけるというものだ(高山文彦、『麻原彰晃の誕生』)
我々が立つのが許された時間帯は中盤と終盤の二回あった。合わせて五曲くらいだったかな? 苦痛が過剰にならないようにいい具合に計算されていた。

“Reverse”の歌い出しのコール。マルコ、マルコ、マルコ、おーれーの、コンクリになっていた。聞き違えでなければ。なるほど、これはいい。というのがおーれーの、の後のタイミングでは既にコンニチハクリニックさんが歌っているからだ。コンクリさんの歌をマルコ・コールで被せるのはちょっと違うなと思っていた。(ただ、その後の公演を観るかぎりではマルコに戻っているようで、最後をコンクリにするのは定着していない様子である。)

Sara Suzukiさん(LiVS運営)接触レポ
S:PayPayの表示がいつも英語ですよね
私:あ、はい。(iPhoneの)言語設定を英語にしてあるんで…
S:英語だなーっていつも気になってました

お腹が空いた。早く会場を出たい。別のメンバさーんに並びな直す時間が惜しい。特典会はマルコchanの一本勝負にした。チェキ3枚と写メ1枚をまとめて出すとかなりの分量、お話をすることが出来る。いつもはコンパクト・ディスクを3枚買って、チェキ2枚と写メ1枚をマルコchan、残りのチェキ券1枚を主にコンニチハクリニックさんに使うことが多い。チェキを1枚増やすだけで対面できる体感時間がだいぶ伸びたように感じる。理性的に考えれば毎回JPY6,600(コンパクト・ディスク3枚)を使う必要はない。たまには1枚、2枚にしても何の問題もないはずだ。マルコchanにはまたすぐに会えるんだし。いや、それは錯覚に過ぎない。実際にはいつ会えなくなるか分からない。今日が最後かもしれない。目先のお金よりも大事なことが人生にはある。仮にLiVSに行く頻度や特典会で使うお金を減らして、その分のお金がそっくりそのまま貯金できたとして、それが何なんだ。そもそも節約志向は農業由来であり(加地伸行、『儒教とは何か』)、儒教の洗脳である。

The Pizza。下北沢の数少ないリアルな飲食店。ペパロニJPY660、ミックスJPY700、ジン・トニックJPY630(請求金額はJPY2,010だった。店員のお兄さんがまだ入ってから日が浅いようで金額を間違えている可能性がある。別の客にはオーダーと違うものを提供していた。私は細かいことは気にしないのでそのまま払った。)渋谷に移動。青山ブック・センター。 #KTCHAN の『飛んできたナイフは、プレゼントで返したい。』出版記念トーク・ショウ。本の代金JPY1,650を払うだけで目の前でサインを描いてもらえる。 #KTCHAN は対面するや否や、私が氏の公式teeを着ていることに言及し、黄色のシャツとの合わせを褒めてくれた(憂鬱になりそうな天気だけど明るい色の合わせでいいね的な感じで)。ポンポンと投げかけてくれる優しい言葉。バトルで相手をいじる言葉を即興で探していたときと働く脳の場所は同じなのだろうか。時間的にもう一言二言、やり取りする余地はあったが、私は「こんにちは」と「7月のライブ行きます(敬語)」しか言えなった。本当は他にも毎日曲を聴いていることや今日の #KTCHAN の黒コーデが素敵であることやYouTubeのぼっち飯シリーズが好きであることなど、いくつか話題の候補を考えていた。 #KTCHAN のすぐ隣にマネージャーがいて、それ以外にも必要以上に多くのスーツを着た係員がいてなんだか緊張してしまった。あとやっぱオーラがあるよ #KTCHAN には。渋谷eggmanで隣になって知り合った紳士と再会。偶然にもまた席が隣になるという奇跡。すみれ渋谷宮益坂店で歓談。彼には近いうちになんとかLiVSに来てもらいたい。ドル・オタでもある(これから地下の対バンを観に行くと言っていた)ため素養は十分にありそうである。マルコchanとの写メを見せたところ、好きな顔だと言っていた。

2025年6月27日金曜日

Let's Meet LiVS (2025-06-12)

昔AFN(日本の米軍関係者向けのAMラジオ)を聴いていたら、いつも同じ時間帯に同じ場所を通るなど固定した行動パターンをとっているとテロリストに狙われやすいから通勤経路をあえて変えるなどの工夫をしろという注意喚起が流れていた。だからというわけではないが、たまにはいつものケバブではなく別のものを食うことにした。とはいっても渋谷でKEBAB CHEFS以外となると候補は限られる。というかあそこしかない。そう、いんでぃらである。(正確な店名がいんでぃらなのかいんでいらなのか分からない。便宜上いんでぃらとする。)ベンガル・チキン・カレー大盛JPY920。瓶ビールJPY480。(加算される物価上昇代 JPY100。)これがこの店の正解。完璧な注文の仕方。『それが答えだ!』(ウルフルズ)。容赦なく辛いんだけど、イヤな辛さじゃなくて。爽快。食べたことないけど静岡の某ハンバーグ・ステーキよりもさわやかだと思う。変な感じで身体に残らない。こんなにビールに合うカレーを私は他に知らない。別世界に連れて行かれる。無心で食べるあまり福神漬けを入れるのを忘れたことがある。

開場前。会場前。何人かの同志たちと歓談していると、某氏は昨日の20時だか20時半だかにチケットを買って整理番号が13番、別の紳士は23時半に買って17番とのことだった。日付が変わると締め切られる前売り券の販売。駆け込みで入場券をゲトる紳士たちによる熾烈な整理番号争い。平日で(開催している期間は)毎週やっていることもあって、そのときの各人の状況によって行けたら行く(行かないの婉曲表現ではなく本当に行く)というスタンスで直前に買う人が多いようである。(最終的にはフロアに二十数名いた。)私はといえば行ける行けないに関係なくチケットの発売直後に7月末の公演(現在発売されている分)まで購入済み。先にチケットは押さえておいて、あとは何とかする。全部行くつもりで。開場が5分遅れ、10分遅れ、17時40分に。理由の説明はなし。ちょっと前からLiVSの物販では現金が使えなくなっているのだが、こちらも理由の説明はなかった。基本的にインディー・アイドル業界ではあらゆることに関して説明の文化がない。顕著なのが特典会。何も知らない一般人の存在は想定されていない。お前ら分かってるよな、分かってるからここにいるんだもんなっていう感じが滲み出ている。よくも悪くも少数の常連相手の商売。内輪の世界。何も知らない人が外からポンと入るのは結構むずかしい。すべてを手ほどきしてくれる知り合いでもいないと。新規無料、新規客を招待すれば二人とも無料という魅力的なシステムをもってしても、毎回の定期公演で来る新規客は平均して二、三人。極端な話、既存客でも異なる新規客を毎回連れてくれば常に無料で入ることが可能。みんながそれをやればフロアは新規客だらけになるはずだが、現実はそうなっていない。

私はHello! Projectという大手のアイドルをずっと観てきた。Hello! Projectとインディーでは都会と田舎、チェーンの飲食店と一人で回している個人店くらい違う。インディー・アイドルを嗜む上で、Hello! Projectで身につけた常識は役に立たないどころか仇にさえなる。正直言うと、今でもインディーの定番の乗り方のひとつであるミックス(ファイヤー・タイガー的な連続的奇声)に対する軽い蔑視は私の中に残っている。(だからミックスを禁止し否定するBLUEGOATSには共感が出来た。)念のため言っておくとミックスをやっている人たちを悪くは思わない。ただ自分でやろうとは思わない。ミックスはまだいいが、フロアでオタクが輪になってグルグル回ったりオタク同士で向き合ってステージを見ずに何かをやるやつ。あれだけは今でもきつい。出来れば関わりたくない。他人がやっている分には勝手だが、関与したくはない。(まあ輪になるやつはLiVS現場ではごく稀にしか発生しないけど。)

BLUEGOATSはそういういわゆる地下アイドルのフロアでよくあるノリを明確に否定し、そうではない自分たちのノリを作り上げることに成功した。ミックスはもちろん、コール(曲中にメンバーさんの名前を叫ぶ)さえしない。とにかく会場全体で一緒に歌う。この歌のこの箇所をみんなで歌う、ではなくいつでもみんなで歌う。フロアで肩を組む。ミックス、ケチャ、コール中心のLiVSよりもBLUEGOATSのほうが公演の乗り方についていえば私との親和性が高いはずだった。ところが今年に入ってからというもの私はほぼLiVSにしか行っていない。最大の理由は何といってもミニ・マルコさんである。ミニ・マルコさんを観たい。ミニ・マルコさんに会いたい。とにかく、何が何でも、絶対に。その思いが強かった。もう一つの大きな理由は、素晴らしい目撃者(LiVS支持者の総称)先輩諸氏に恵まれたことである。2025年1月28日(火)の定期公演で、それまで後方や端っこで静かに観ていた私にケチャというものを教えてくれた彼らの優しさとフレンドリーさに感動した。目撃者の皆さんはとにかく接していて気持ちのいい人が多い。彼らと熱く盛り上がるフロアは居心地がいい。LiVSのフロアでは最前の中央付近をケチャ時に譲り合う風土がある。フロアにいるみんなが楽しむことをみんなが望んでいる。メンバーさん含め、そう思っているように感じる。権益を独占する最前管理がいない。これは本当に最高なことだと思う。だからこそ私のように途中から入ってきた人間が疎外感なくここまで心から楽しめるんだと思う。

新規ファンにその時点での推しを聞き、指名されたメンバーさん同士で戦い、勝った方がその新規ファンを強制的に自分のファンにする企画。今日は手押し相撲対決。ランルウさん対ミニ・マルコさん。体幹が特に強い二人というだけあって好試合。接戦。ミニ・マルコさんの勝利。(ちなみにコンニチハクリニックさんとスズカス・テラさんは対照的に体幹が弱く、スズカスさん曰く「よわよわコンビ」とのことである。ちなみに私はスズカス・テラさんのちょっと癖のある笑い方が好きである。ツイ・キャスの配信で聞いていると癒される。)

2025年6月21日土曜日

LIVEHOLIC 10th Anniversary series ~恋せよ男子~ (2025-06-09)

すべて物事を局限するのが幸福になるゆえんである。われわれの活動、活動範囲、接触範囲が狭ければ、それだけわれわれは幸福であり、それが広ければ、苦しめられ不安な気もちにさせられることもそれだけ多い(ショーペンハウアー、『幸福について』)

もしアイドルを一組(一人)しか知らなければ、そのアイドルがその人にとっては世界で一番のアイドルになる。二位も三位も存在しないからだ。元つばきファクトリー新沼希空さんの最終公演を観たときにも書いたが、あのとき「きそーら最高!」と叫び気持ちよくなっていた紳士たちは、我が国で無数に生息するアイドルと分類される女性たちをすべて見た上で希空が最高だと結論づけたわけではない。それどころか彼らがHello! Project以外を積極的に見ることはまずない。外の世界を知らないにもかかわらずHello! Projectが最高だと信じ込み、それ以外の陣営、特にインディーズのことを馬鹿にしている。外の価値観や風習を現場に持ち込まれることへの拒否反応の強さは相当なもので、たとえば「はいせーの!」(いわゆる地下アイドル現場での乗り方とされる)という声を誰かが発したというだけでTwitterは蜂の巣を叩いたような大騒ぎになる。私はHello! Projectを脱会し外部から眺める立場になったことで、彼らの特色が前よりもよく見えるようになった。しかし、それが悪いと言っているわけではない。彼らはHello! Projectだけを見て、Hello! Projectこそが最高だと信じて疑わないからこそ幸せなのである。資本主義社会では時として与えられる選択肢が多すぎる。どれを選ぶのがいいのかが分からなくなるし、あのとき別の選択をしていれば今はもっと幸せになっていたんじゃないかという邪念が頭にちらつく。これはたとえばどこの飲食店に入るかという些細なことから、人生の進路という大きな問題まで当てはまる。最初から選択肢が限られていれば、そこに集中できる。自分にとっての幸せの上限値がその中で決まるのである。比較は不幸を生みやすい。

その意味で、数多くのアイドル集団が出演する対バンを観に行くという行為は自らを不幸にする可能性がある。あれ、なんかこの集団よくね? この子、可愛くね? となって、自分が今支持しているアイドルさんへの忠誠心が揺らいでしまう可能性があるからだ。それまで自分の視界に入っていた範囲で得ていた幸せな世界が崩れてしまう。もちろんそれによって新たな幸せを手に入れる可能性もあるのだが(私がLiVSに移住したように)、少なくとも既存の幸せをそのまま維持することは難しくなる。名前からしてナメた今日の対バン(恋せよ男子だ? おちょくってんのか。▒すぞ)。LiVSの、というかすべての出演集団の出番が各25分。LiVSの出番は19時45分から20時5分。そのあとに三つの集団を挟んでから特典会。LiVS以外の集団を(LiVSの時間ぴったりに入場したとして)最低でも75分は観ないといけない。正直だるい。帰りも遅くなる。銭湯に入る時間はなさそう。まだ月曜日だよ。明日も出社しないといけない。(タイム・テーブルが出る前に何も考えずにチケットを買っていた。あえて購入理由を挙げると会場が下北沢シャングリラであること。あのステージに立つLiVSをまた観たかった。)というわけで複数の集団を観た。結果としてはそれらに目移りするようなことはまったくなかった。ミニ・マルコchanが一番可愛く、私の居場所はLiVS現場であるという結論にしかならなかった。理由を考えるに、身も蓋もないが、LiVS以外は個人単位でも集団単位でもほぼ雑魚しかいなかったから。目と耳を奪われる音楽やパフォーマンスなどひとつもなかったから。(私は途中から入場した。すべてを観たわけではない。どの集団から観たかはあえてぼかす。なぜなら私には特定の集団を貶める意図はないからだ。ピース。)私の中にはまだHello! Projectという基準が生きている。それはアイドル・オタクとしての自分の強みだ。(もちろんアイドル・オタクであること自体が一般社会では弱みである。)お付き合いで要求されるがままに手を挙げたりなんとなく声を出したりはするが、内心ではかなり厳しく醒めた目で見ていた。明らかにカスと判定できる集団もあった。こんなん観るなら素直に大手を観ろや。インディーが大手の劣化版をやっても意味がない。コンセプトや音楽性を尖らせていくことにインディーでやる意味がある。終演後の特典会がひときわ賑わっている集団があった。それを近くにいたLiVS支持者に言うと、あそこは正統派(アイドル)ですからね、と言っていた。たしかにメンバーさんの容姿は整っていた。箸にも棒にもかからないような曲で、魂のこもった歌を聴かせるわけでもなく、バキバキのダンスをするわけでもなく、曲中にメンバーさんが最前でペンライトを持つ老紳士個人に向けてニコニコしながら手でハートの形を作る姿が印象的だった。“正統派”アイドルとはつまるところいわゆる弱者男性への媚びへつらいに特化したアイドルのことなのかもしれない。たしかにその集団を含め、可愛いと思う子は何人かいた。でも、その先がない。

シャングリラでこんなに人が少ないのは見たことがない。ある紳士がそう言っていた。会場の収容人数600人。来場したLiVS支持者は20人くらい。他の集団も似たようなものでフロアには常に数十人しかいなかった。ある意味で語り継がれるべきライブになったかもしれない。広い空間で自由に楽しむことが出来た。ケチャした後に元の場所ではなく逆側に移動したりとか。通常だと出来ない。(場所変わってたよね? と特典会でマルコchanに言われた。)少なくとも私がいた時間帯ではLiVSのフロアが一番盛り上がっていたと思う。対バンで全メンバーさんのサイン入りチェキを集めようキャンペーンの一環で、今日はランルウさんとチェキを撮ってみた。彼女とは24時間ライブのときも一回くらいはチェキを撮りたかった。でも彼女の特典会はいつも長蛇の列で、他のメンバーさんが捌けた後もいつも彼女だけが残っていた。それを見て諦めた。今日はLiVSの特典会がみんなガラガラ。チャンスだと思い行ってみた。思いもよらないことを言ってくれた。これまでに特典会でメンバーさんに言われたことでトップ級に嬉しかった。さすが人気メンバーさんだけある。

2025年6月20日金曜日

SW presents 「House of Jealous Lovers」 Vol. 2 (2025-06-08)

映画でもミュージカルでも事前に情報を入れず、ほとんど何も知らないぶっつけ本番の状態で観に行くことでお馴染みの私だが、ちょっとくらい予習をしておこうと思いFinger Runsの公式ホーム・ページを覗いてみた。何せ今回はLiVSとFinger Runsのツー・マン(和製英語)で、持ち時間は50分ずつ。50分も観るのだから多少は知っておこう。すると最新のお知らせに特典会で偽造チェキ券の使用が確認された旨が記されていた。「東京で一番 治安悪い現場」(DJ MASTERKEY feat. K DUB SHINE, “ILL STREET BLUES”)なのかとやや不安になった(実際にはそんなことはなく平和で、フロアのノリはむしろLiVSの方が激しかった)。YouTubeで2-3本の動画を観てみたがライブ動画のように見えて実際に再生してみると音源の音を被せてあった。なので現場の雰囲気はあんまり伝わって来ず。曲も軽く冷やかしただけではふ~んって感じだった。

別にFinger Runsのことを悪く言う意図はない。私のキャパシティの問題がある。今の私はミニ・マルコさんという罠で仕留められ、LiVSに囲い込まれ、異常な頻度で現場に駆り出され、お金も時間も搾取され、経済的にも身体的にも疲弊している。さらに私には横浜F・マリノスがあって、 #KTCHAN がいて、BLUEGOATSもいて、田村芽実さんもいる。#KTCHAN に関しては開催される現場がそもそも低頻度ではあるが曲を聴いている時間は長い。BLUEGOATSと田村芽実さんについてはLiVSに専念するために優先度を大きく落としている。LiVSと横浜F・マリノスだけでも手一杯に近い。現時点で既に『きゃp@い』のである。既存の好きな対象でさえ捌ききれていないこの『きゃp@い』状態でFinger Runsに限らず私がLiVSの対バン相手にゾッコンになるには相当な何かがないと厳しい。それこそ私がBLUEGOATS目当てでLiVSとの対バンを観に行ったときに彗星のごとく私の前に現れたマルコchanのようなゲーム・チェンジャーは必須。というか今の私にはマルコchanがいるので、次のゲーム・チェンジャーが現れるとするとマルコchanを超える必要がある。それはたとえばマルコchanと彼氏サンとのハメ撮りが流出するなどの大きな事件が起きない限り、今のところ不可能に近い(私は支持するアイドルさんのハメ撮りが流出した経験がないので、そのときになってみないとどうなるかは分からない)。

そもそも、自分が支持している集団と共演するからというだけで同じような熱量を対バン相手に注ぐのは現実的ではない。よく知らない集団にぶち上がれるのなら、それはいわゆる地下アイドルのフロアのノリが楽しいだけなのではないだろうか。条件反射。パブロフの犬。つまりステージにいる集団やメンバーさんは入れ替え可能で、曲もミックス、コール、ケチャさえ入れやすければ入れ替え可能。そういう人も世の中にはいるのかもしれないが、おそらく少数派である。なのでたとえば今日であればLiVSの出番ではLiVS支持者が、Finger Runsの出番ではFinger Runs支持者がフロア前方を占め、相手方の出番中は後ろに下がっておとなしめに観るスタンスをとるのは仕方のないことである。対バンにおける暗黙の了解。平和的な棲み分け。今日は各集団が50分ずつやるということだけが知らされ、タイム・テーブルが最後まで不明だった。これは聞くところによると運営の怠慢ではなくあえて発表しなかったらしい。両方の集団の支持者に両方の集団を観てほしいから。順番を発表してしまうと後にやる集団の支持者たちが遅れて来場する可能性がある。なので主催・運営側としては棲み分けというよりは何らかのケミストリーを期待していたようである。私個人の感想としては、今日に関してはそんなにケミストリーは感じなかった。Finger Runsのメンバーさんがことあるごとに人間最高や目撃者といった単語(共にLiVSの用語)を口にしてくれていた。ただ私からすると文脈が欠けており、ポカンとした。ケミストリーを生むにはもっと出番を小分けにする(25分を交互に2セットやる)とか、一緒にステージでパフォームする時間を作るとか、そういった工夫が必要だったように思う。

対バンだとチェキに日付とサインを入れてもらえる。6月は対バンが多いので、普段いかないメンバーさんとも撮ってLiVS全員のサインを集めようとと考えている。というわけでスズカス・テラさんと一対一では三回目のご対面。Hello! Project支持者で知られる彼女に私のHello! Project支持者としての遍歴を話した。℃-ute、Juice=Juice、つばきファクトリーを通ってきた。あとめいめいのファン・クラブには今でも入っていてたまにミュージカルを観に行く。と言うと、スズカスさんは「強い!」と反応した上で、自身はまなかん(渋谷のrelease partyでお話ししたときにInstagramをフォローしていてメイクを真似していると言っていた)以外だと、スマイレージ(現アンジュルム)のゆうかりん、カントリー・ガールズのうたchanが好き。℃-uteの『夢幻クライマックス』が好きだと言っていた。

終演後、D氏と下北沢のストリートで合流し、サクッとメシをご一緒することに。The Pizzaへと繋がるゴチャゴチャしたストリートにあるケバブ屋(店名不明)へ。味は別に悪くはないものの、オープン・サンドのようなゆるゆるのケバブ・ラップ。汁がボタボタと垂れてくる。許しがたい。今回の会合の目的に適した店ではあったものの、リアルかフェイクかでいえばフェイク。マルコchanが私に物理的に接触してくれているチェキを見たD氏が「アイドルも大変だよな~」としみじみ言っていたのが後から時間差でむかついてきた。

2025年6月17日火曜日

Let's Meet LiVS (2025-06-05)

とあるFC2動画をたまたま観ていたら主役の女は顔を出す一方で男は目出し帽を被っていた。これはアイドル・オタクによるチェキ・ツイと酷似している。オタクがアイドルさんと撮ったチェキや写メをソーシャル・メディアに投稿する際、自身の顔はスタンプなどで見えないようにするのが通例である。アイドル・オタクに限らず、たとえば野生のフットボーラーに遭遇し一緒に写真を撮ってもらったフットボール・ファンも同様である。特にジャップはこの傾向が強いのかもしれない。自分の顔を見せることへのためらい、恥じらい、警戒心。私もインターネットで大っぴらに自分の顔を出すことには慎重である。たしかにアイドルさんやフットボーラーは顔を売る仕事に就いていたり有名人だったりするわけだから、我々と完全に同列に並べるべきではないかもしれない。しかし我々は有名人であろうがなかろうが他人の顔をインターネットの海に放流することに躊躇がなく、自分の顔を公開することは忌避しがちである。これはクールじゃない。なんなら卑怯でさえある。ご尊顔を積極的にソーシャル・メディアに投稿するリスペクトすべきアイドル・オタク諸氏は存在する。私はその領域には到達できていない。そこまで狂いきれていない。その大きな理由は私がHello! Projectを通ってきていることである。あの界隈で下手に顔を出そうものなら一生フリー素材としておもちゃにされ、陰口を叩かれ続ける覚悟が必要である。LiVS界隈でインターネットに顔を出しても無事でいられるのはここが実質的には特定少数によるクローズドなコミュニティだからである。Hello! Projectでおまいつが無防備に顔を晒せばツイートする度に身元不明の鍵アカウントからの引用RTが何件もつくであろう。

24時間ライブの途中からずっとうっすら悪かった体調もようやく快方に向かってきた。まだ五種類のクスリを飲んで吸引器もやっているが、症状としてはだいぶ軽くなっている。自分の体調をほとんど気にせずにLiVSの公演を楽しめる状態になってきたのは非常に喜ばしいことである。

この定期公演では中盤に新規のお客さんにその時点で誰推しかを聞くという恒例の時間がある。今日は新たな試みとしてメンバーさんによるファンの争奪戦があった。二人の新規客に推しを決めてもらい、当該のメンバーさん二人が腕相撲で戦い、その二人が勝ったほうのメンバーさんを推さないといけないというルール。つまり二人の新規客の片方は早速推し変をしなければならない。二人が指名したのがランルウさんとスズカス・テラさん。ただスズカス・テラさんは腕相撲が相当に弱いらしく、ランルウさんには二本指で戦うというハンディキャップが課される。それでもランルウさんが余裕の勝利。一度手にしかけた新規ファンを失うスズカス・テラさん。一度に二人の新規ファンを獲得するランルウさん。

新規客。もうちょっと来るといいよね。新規無料とかペア・チケットの施策は素晴らしいと思うけど、実際のところそれによる集客やファンの獲得は頭打ちな気がする。私も連れてきたいんだけど、じゃあ誰に来てもらうかってなると意外と難しい。もちろん単純に私の友達が少なく人望やカリスマ性に欠けるのが主な原因。2025年3月9日(日)の名古屋公演では現地民の中島さんと森川さん(共に仮名)に来てもらうことが出来たけど、東京ではまだ誰にも来てもらっていない。あのお二人のようなちょうどいい異常者の知人がこっちにいない。それに東京だと娯楽が無限にあって、それぞれが心地よい自分の居場所を持っている。わざわざそこを離れて知らない世界に飛び込むってのは億劫なものだ。みんなそれぞれの閉ざされた村に生きている。で、その村に囲い込まれている。タダだから行きますというほど単純にはいかない。平日だから(この定期公演に関しては)というだけでは説明できない難しさがある。このあいだ来てもらうはずだったF君が直前も直前で来られなくなってしまったのは残念だった。

今日のセットリストは“EGO”が入っていたのが嬉しかった。何度も書いているけど“Shall Weeeee Dance???”と“EGO”のイントロがかかると気分が高揚する。私がLiVSを知ったばかりの頃、この集団の音楽に惚れ込んだのはこの二曲によるところが大きい。当時YouTubeでヴィデオ・クリップを観てちょっとこれはタダモンじゃねえぞって思わされた。

まったく触れないのも無理があるくらいに強烈なインパクトを残したミニ・マルコさん支持者の紳士がフロアにいた。自前でコピーしたミニ・マルコさんの衣装(夏仕様になる前)を纏い、頭には彼女の髪形を模したカツラ。マイクロフォンまで用意する芸の細かさ(ホーム・センターでご購入されたとのこと)。極めつけに自身の特典会待機列最後尾の札まで作成し持参されていた。ここまでやるのか。異常な再現度と手の込みよう。こういうのって中途半端だと鼻につくこともあると思うんだけど、ここまでやられるとリスペクトの念しか湧いてこない。一曲目の最中に氏の姿に気付いたランルウさんは目を丸くしてすぐにステージにいる(本物の)ミニ・マルコさんの方を向いていた。

2025年6月16日月曜日

LiVS Reunion (2025-06-01)

同窓会と銘打たれた公演。それが何を意味するのかは不明。事前の説明は特になし。私の勘が悪いだけなのかもしれない。まさかコチャキンTVさんやマナツサマーさんが来る? まああり得ないか。(サプライズでそんなことをやったら暴動が起きかねない。マナツサマーさんは知らないけどコチャキンTVさんは辞め方がアレだったし……。)企画の趣旨が理解できていない。でもそんなの関係ねえ(小島よしおさん)。私は企画次第で行ったり行かなかったりするわけではない。もはや行ける公演はすべて行くと言っても過言ではない状態になりつつある。今の私はオタクを加速させることでオタクから脱しオタクを超越するというある種の加速主義(accelerationism)の域に突入しつつある。今日に関してはチケットはタダ。行かない理由がない。もちろん総額がタダで終わるわけがない。そもそも私がLiVSを観る上で一番大きな出費は特典券(コンパクト・ディスク)なのである。それでもチケット代の分はいつもより安く済む。それは助かる。JPY10,000の最高チケットも発売されていたが金額に見合った価値は感じられず。優先入場、私物サイン券、サインありチェキ券。これでJPY10,000はちょっとね……。最高チケットは五人くらいしか購入しなかったようだ。タダの人間チケットは50番台まで出ていたらしい。

あー同窓会ってこういうことね! という種明かしは特になく。強いて言えばメンバーさんと我々でグラスを持っている体で乾杯の真似をしたくらいで。いつもの衣装。いつものライブ。いつものメンバーさん。セットリストもまあいつものって感じだったと思う。特典会でコンニチハクリニックさんに聞いてみた。今日って何がどう同窓会だったの? 最後まで分からなかったんだけど。彼女は一瞬ちょっと困ったような顔をしてから、関係ないと言って笑っていた。タダで入れるから来てねってこと。あー、久しぶりの人も(タダだから)集まってねみたいな? そう。という感じのやり取りをして、そこでようやく理解した。ただ、私はつい三日前に定期公演を観たばかりだし、最近は異常な頻度で通っている。久しぶりの要素がゼロ。

LiVS側からすれば、たかだかチケットをタダにする口実 ガタガタぬかすなということなんだと思う。別にそれでいいし、私もゴチャゴチャ言うつもりはない。ただ、あえて提案をするのであれば、(今回に限らず)手っ取り早く企画感を出すために有効なのは衣装を変えることだと思う。たとえば今回だったら同窓会をイメージした衣服をメンバーさんが自分たちでコーディネートするとか。我々サイドにドレス・コードを課してもいい。ただ、おそらくLiVSはあえてそういうことをやらないんだろうと思う。そういうチャラついたことはやらないんですウチらはっていうこだわりがあるように感じる。それはそれで個性だと思う。でもたまに、本当にたまにでいいから、衣装に変化を加えてもらえるとお互い(LiVS側も目撃者側も)気分転換になっていいかもしれない。

今日思ったのが“業 TO HEAVEN”におけるミニ・マルコさんの「細胞に潜む負け犬根性滅すビーム」でケチャするのは勿体ない。というのが折角その後のこちらに向けてお尻を回して左右に振るダンスに背を向ける(ケチャ後の移動で)ことになるからだ。ミニ・マルコさんのお尻は極めて重要である。この曲に限らず、ケチャをすればするほどメンバーさんのステージでの細かな動きやダンスを見逃すことになる。そしてコールをすればするほど歌はちゃんと聴けなくなる。メンバーさんの歌に被せるコールというのはその歌をかき消す行為でもある。メンバーさんは日頃、歌やダンスのクオリティを少しでも向上させるために訓練している。それを見届けるのも大事なのではないか。正直、ケチャしながらミニ・マルコさんの歌に被せてコールをしていると申し訳ない気持ちになることがある。盛り上がることとしっかり観る(聴く)ことには相反する部分がある。どこに重点を置くか。価値観の問題にはなってくる。バランスの問題でもある。正解、不正解はない。だからこそ私の中には葛藤が残る。

私は現在、LiVSに専念するために田村芽実さんのミュージカルやイヴェントに申し込むのをやめている。(田村さんに関しては一旦ここでミュージカルという興行そのものへの見切りをつけている。)明治安田J2リーグへの降格の危機に瀕している横浜F・マリノスの遠野大弥選手は、すべての試合を決勝戦のような気持ちで戦っていると言っていたが、私も遠野選手くらいの気持ちでLiVS現場に臨んでいる。LiVSもミニ・マルコさんも永続的に活動してくれるわけではない。この瞬間を大切にしないといけない。今の私は人生に迷いがない。何よりも優先すべきなのがLiVSだと確信しているからだ。人生のあらゆる問題が気にならなくなった。LiVSが、ミニ・マルコさんが、私が生きる理由で目的なのだから。それ以外のことはすべて些事である。

2025年6月15日日曜日

Let's Meet LiVS (2025-05-29)

何度か書いているけど、精神を病んでいる人は行動パターンが固定化しがちらしい。数年前に泉谷閑示さんの本(『「うつ」の効用』、『「普通がいい」という病』)で読んで以来、折に触れて思い出す。たしかに人間は精神をやられていると見える世界が狭くなる。たとえばイヤな上司。イヤな仕事。それが自分にとっての世界のすべてになっている。無関係な他人から見ればそこまで思い詰めなくていいでしょという程度のことが、当人から見れば生きるか死ぬかの問題になっている。何かに過剰にとらわれている。思考と行動に遊び(泉谷氏が言うところの即興性)がなくなっている。選択肢がひとつしか見えなくなる。私はひとつのことにはまり込みやすい性格。たとえば池袋の楊の汁なし担担麺を数年間に渡って毎週ほぼ欠かさず食べていたことがある。とにかく気に入った食べ物を飽きるまで食べ続ける習性がある。LiVSに関しても最近ではチケットが発売される度に何となく買っていたら6月は12公演に入ることになってしまい、困惑している。どうやら6月16日(月)のトーク・ショウを配信で観るのを除けばすべての現場に行くようである。歯止めの効かせ方が分からない。私が定期公演に行くときの楽しみが会場に行く前にKEBAB CHEFSに寄ること。同じ集団の定期公演を毎週観に行き、その度に同じ店で同じモノを食う。それは精神衛生上よくないのではないか。芽生えてくる危機感。ということで今日はKEBAB CHEFSには入ったものの、いつものケバブ・ラップではなくミックス・ケバブを注文してみた。おいしいけど、どこか物足りなさがある。ケバブ・ラップのほうがいい。結果だけを見れば最初からケバブ・ラップを頼むのが正解だったが、こうやってたまに違う選択をしてみるのは大事。自分が「いつもの」を惰性で選んでいるのか、心から好きで選んでいるのかを確認する作業。今後はたまには別の店にも行くことにする。

時間調整のためにCLUB CRAWLの手前にあるスーパー・マーケットに入ってぶらぶらしていたらプンパーニッケルが置いてあった。懐かしい。一時期、このメーカーのプロテイン・ブロートやライ麦パンを食べていた。プンパーニッケルはゆで卵とよく合う。プンパーニッケルをギリ食える生ゴミと言っていたF君もチーズと合わせたらおいしいと言っていた記憶(私はチーズが嫌いなので分からない。なおピザは好物である)。

今日はちょっと涼しい。先週ゴリゴリに充満していた山手線内の異臭は再び気温が上がるまで一旦お預けである。襟付き長袖シャツ(黄色。古着)の上に #KTCHAN の半袖teeを合わせても快適な気温。特典会でコンニチハクリニックさんがこのコーディネートを褒めてくれた。この合わせは参考になる。私だったら黒teeは黒tee単体でしか着られないと苦笑していた。どんどん私を参考にして学んでほしい。他に有効な重ね着のパターンとして、
  • 長袖teeの上に襟付き半袖シャツ
  • Hoodie(もしくはスウェット・シャツ)の上に大きめのネル・シャツ
  • Hoodie(もしくはスウェット・シャツ)の上にナイロンのプル・オーヴァー
などがある。ナイロン・ジャケットをシャツ(襟付き)の代替として使う(つまり秋冬にはその上から暖かい上着を羽織る)のがいいなと最近は思っている。

コンニチハクリニックさんが #KTCHAN を知っていてちょっとびっくりした。彼女に限らず、 #KTCHAN の名前を出すと知っているという人は多い。彼女の知名度の高さを実感する。(先日の24時間ライブの特典会で聞いてみたらミニ・マルコさんも知っていた。)その割には実際に彼女を観るために現場に足を運ぶファンは少ないのが現実なのだが……。先日のツアー千穐楽で私が目の当たりにした現実。いずれにせよMCバトルを追っていると若者との共通の話題が出来やすい。私がパーソナル・トレーニングをお願いしている20代前半の青年(ボディ・ビルダー)もYouTubeに載っているMCバトルの試合は一通りチェックしている。それだけ若者文化として広く普及しているのだろう。

今日に関しては“Shall Weeeee Dance???”を聴けたのが一番うれしかった。私が観始めてからのLiVSでは大事なコンサートでセットリストに入らない、やや端に追いやられている感のある初期の曲だが、とてもオリジナリティが高くて面白い曲だと思う。私が初めてLiVSの単独公演に行ったときにミニ・マルコさんにLiVSでどの曲が好きかを聞かれ、この曲を挙げたことはあまりにも有名。今でも一曲だけLiVSで好きな曲を挙げるならばこの曲。最近のリリースだと“He Meets”がダントツで好きである。コールやケチャでフロアがぶち上がるからいい曲という概念は私の中にない。それとこれとは私の中では別の話である。(もちろんそういう曲がよくないという意味ではない。)

He Meets”といえば「心の扉飛び込んできて」(ユニちゃん歌唱)の後のコンニチハクリニックさんの顔芸を楽しみにしていた(私はちょうど真正面で受け止めるはずの位置で観ていたので)けど、何かアクシデントがあったようで、この曲だけ彼女が不在だった。

今日メンバーさんがステージに現れて真っ先に目についたのがミニ・マルコさんの衣装。先週から変わっている。2025年4月26日(土)に初披露された新衣装。首から上と手以外はほぼ衣服で覆われていた。暑すぎるから変えられないか相談中だと先週、言っていた。今日の彼女が纏っている衣装は、下半身こそ変更がないものの、上は半袖シャツの上にレース生地の長袖。レース越しとは言え腕を出すようになった。シャツの着丈はオリジナルより短く、腕を上げるとお腹がチラ見えするようになった。パッと見の印象がだいぶ涼しげになった。(この新衣装はミニ・マルコさん自身も今日はじめて目にしたとのこと。)先週も思ったんだけど、今のミニ・マルコさんは可愛さが突き抜けている。今の流行り言葉でいうとビジュいいじゃん。さらに今日の髪型は非常にドープ。前髪ぱっつん。私のような弱者男性のアイドル・オタクが泣いて喜ぶスタイル。そして何より今回の衣装変更によって一時期に比べ明らかに減量に成功していることが明らかになった。というのがお腹のお肉が衣装の範囲内に収まっているのだ。特典会で瘦せたよねと言うと喜んでくれてハイ・タッチを求めてきた。気付いた理由について言葉を選んで説明していたら、お腹見て気付いた? 前の衣装のときはお腹の肉が衣装に乗ってたもんね、と彼女の方から言ってきた。今日はブロッコリーと鶏のささみとブッラータ・チーズにオリーヴ・オイルをかけて召し上がったとのこと。後で検索したらインターネット上ではブッラータという表記だったがミニ・マルコさんはブラッターと言ったように私には聞こえた。FIFAの旧会長の顔が私の頭に思い浮かんだ。

2025年6月8日日曜日

Let's Meet LiVS (2025-05-22)

汗臭い山手線。電車に乗ると季節の変化を真っ先に感じ取れる。ちょっと気温と湿度が上がると分かりやすく臭いを発する民衆。まるで常温で放置していた食品が腐敗しているかのよう。私は在宅勤務だったので二回ほどシャワーを浴び、服も着替えている。フレッシュな状態で向かう渋谷駅。長袖を着れるうちは着るようにしていたが、さすがに今日は半袖tee。中央改札を出てCLUB CRAWLに行く途中にあるKEBAB CHEFS。ケバブ・ラップ。エフェス。ここに寄るのが定期公演に来るときの楽しみ。

24時間ライブ以降(というか最中から)ずっと微妙な体調。どうやら皆さんも同様。5月17日(土)深夜帯に行われたライブは迷わず回避。前に書いたように私はサーカディアン・リズムを崩して活動するのに向いていない。ああいうのは24時間ライブで懲りた。それに今は無理をしたら体調を悪化させる恐れがある。夜は寝る必要がある。月曜日に病院に行った。歯医者以外の病院に行くのは三年ぶり。前回は今の勤め先に入社する際に提出する健康診断を受けるためだった。医師に6種類の薬物を処方され、クスリ漬けの状態で何とかこの定期公演に来ている。

いつだって忘れない 木曜日 Thursday そんなの常識(ミニ・マルコさん)

ミニ・マルコさんが自己紹介で歌う『おどるポンポコリン』の替え歌における可変部分は「木曜日 Thursday」。思わず笑った。何だろう、この絶妙に力の抜けた感じ。たしかに今日は木曜日だし、木曜日はThursdayだし、たしかに常識だしっていう。これまで私が観てきた氏の自己紹介の中では最高傑作のひとつだと思った。どこかのタイミングでこれまで私が撮ってきた彼女の自己紹介を繋ぎ合わせたひとつの動画を作りたいと思っている。どのアプリを使って何をどうすればいいのか分からないけど。Grokにでも聞いてみるか。

『RとC』でハイ・タッチをしてくださるミニ・マルコさん。パチン! 弾ける音。肌に残る
心地よい感触。フィジカルな接触。何にも代えがたい。一瞬でも好きな人と肌が触れるということには特別な力がある。遠くから見るだけでは得られない、ましてや画面越しに見るだけでは得られない何かがある。私は自分で自分のツボのようなポイントをトントン押すタッピングというセルフ・ケアをたまにやるんだけど、手で身体に触れる(触れられる)というのは(それが自分に対してであっても)何かしらの大きな意味があるんだと思う。山口創さんの一連の著作(『人は皮膚から癒される』、『皮膚はいつもあなたを守ってる』、『手の治癒力』など)を読みたいと思いつつもamazonのショッピング・カートに入れたまま放置している。

そういえばミニ・マルコさんの特典会で、暑くなってきたという話の流れで、てかマルコのその衣装、これから大変じゃない? もっと暑くなるよ。と言ったら、これやばいでしょ(胸のあたりの汗染みを示しながら)。背中も汗かくし、ワキも汗かくし。だからこれからどうするか相談中。と、衣装変更をほのめかしていた。じゃ水着みたいなのに変わるかもしれないってこと? とはもちろん口に出さなかったが、どうなるんだろうと思いつつ帰途についた。

2025年6月7日土曜日

Let's Meet LiVS (2025-05-15)

渋谷タワ・レコのrelease partyを観に来てくださったF君と手錠で入る予定だった。F君が手錠? ついに逮捕か…今までありがとうございました。彼を知る方々であればそう思うかもしれない。安心してください。今回に関してはそういう意味ではない。LiVSでは公演によってペア・チケットというのがある。新規客を招待すれば招待した人とされた人の両方が無料で公演に入れる。その代わり二人は手錠で繋がれた状態で公演を観ないといけない。(そう書いてはあるが、実際には手錠は外して問題ない。)本日の定期公演に来ていただけるとのことだったのでペア・チケットを購入(JPY0だから購入とは言わないか?)。ところが直前になってお仕事のご都合で来ていただけなくなった。タダで入る予定が、前売り券よりもJPY500高い(JPY3,500)当日券を買って入場せざるを得なくなった。

F君が来る前提で、ギリギリまで調整していた。クラブ・クロールのスタッフさんに事情を説明し、先に私が入場して後からF君が同じペア・チケットのQRコードを提示して入場してくれればいいというところまでササガワさんと話して手筈を整えていただいていた。ところがF君とやり取りを進める中でどんどん雲行きが怪しくなっていき、今回は参加を見送るという決まったのが18:56。開演時間の4分前。公演が始まる間際にフロアに入ることになった。しかし、直前でも支障がないくらいの客入りだった。元々この定期公演というのはそんなに客が入るわけではない(それが良さでもある。独特の秘密クラブ感)。まあ平日だし。土日にも現場はあるわけだし。そして今日に関してはあの拷問のような24時間ライブの四日後である。我々は疲弊している。24時間ライブを全通した紳士たちは、私を含め、全員が何かしらの体調不良を抱えている。さすがに今日はやめとこ、というのが真っ当な思考である。開演時点でフロアの目撃者は13人。(後から5-6人は来た模様。)人が少ないとき特有の、謎の高揚感。F君が来られなかったのが悔やまれる。

開演直後の、はじめまして、LiVSです! といういつもの力強いコメント。今日に関しては、さすがに無理があった。はじめましての人は一人もいなかったんじゃないだろうか? 私のペア・チケット(未遂)を除けば、おそらく新規客のチケットは一枚も売れていなかった(あるいはゼロに近かった)のだろう。おそらくそれがメンバーさんにも伝わっていたのだろう、定期公演でお決まりになっている、新規客を前に呼び出して誰推しかを聞く流れが割愛されていた。 

24時間ライブでユニちゃんが負傷(右足首靭帯損傷、喉の不調)したため、氏の立ち位置は右端に固定。歌も被せだった。いくら若いとはいえ、やっぱり普通に考えて24時間ライブをあの強度でやり切るのは非常に無理があった。身体への負担はとてつもなかったであろう。他のメンバーさんが目に見える負傷や不調を負わなかったのは奇跡のようなものである。特典会。24時間ライブ以降、咳が出る人(目撃者)が多いという話の流れ。咳の薬ってさ、麻薬の成分が入ってるから、何倍も飲んで気持ちよくなる人いるよね。いるいる。知ってるんだ(笑)。知ってるよ(笑)。私前に咳が苦しくて救急外来?に行ったことがあるんだけど、そのときに家庭内麻薬ですって言われて一番強い咳の薬を出されたの。それ飲んだらぐっすり眠れた。家庭内麻薬…でもマルコはそういうクスリをやらなくても日頃からキマッてるもんね、というと、手のひらで何かしらの粉を作成して吸うジェスチャーをしておどけていた。『コカイン・ベア』という映画を薦めてくれた。これを書いている時点でまだ観ていないが、いずれ観なくては。

私は“He Meets”のとある箇所の各メンバーさんの顔芸に注目している。この曲における最大の見どころといっても過言ではない。私は今日、左寄りの位置で観ていたのだが、ランルウさんの顔芸を間近で観ることが出来た。この曲に限らず左寄りだとランルウさんがよく目につく。

撮ったばかりのチェキを手に持ちながら、ホクホクした気持ちで渋谷駅に向かう帰り道。定期公演が終わった後の、好きな時間。五月から七月の定期公演は木曜日に開催される。火曜日よりもこっちの方が私は都合がいい。というのが火曜日は基本的に出社日なので会社から直行する形になる。木曜だと家から向かうことが出来る。木曜日に定期公演でリフレッシュして、あと一日働いて土日を迎える。一週間のサイクルとしてはなかなかいい。

LiVS YOUR CALL ~24H LiVE~ (2025-05-10/11)

ほとんどすべての人の性格というものが、どの年齢期かに特に適合しているらしい[…]。このため性格はその年齢期になると、ほかの年齢期のときよりも好ましいものになる(ショーペンハウアー、『幸福について』)

徹夜向きの性格とそうでない性格というのがあると思う。朝まで飲もうとか騒ごうとか思えるのは端的に言うと性格が若い。学生ノリ。パーティー・ピーポー。ご存じのように私の性格はパーティ・ピーポーとはかけ離れている。学生のときから学生ノリではなかった。上に引用したショーペンハウアーの説からすれば私の性格は中年期以降に向いているのだろう。大勢の人たちとワイワイすることに向いていない。徹夜で騒ぐどころか、たとえば飲み会の二次会でさえ避けたい。早めに帰りたい。銭湯に行きたい。休みたい。一人の時間が欲しい。もちろん性格だけでなく体力も関係している(というより性格と体力は切り離せない関係にあるのかもしれない)。一日くらい寝なくても翌日の責務を果たせる、無理が効く人はいるだろう。私は無理をしたら普通に疲れるし後に影響が残る。ちゃんと寝る必要がある。ショート・スリーパー堀大輔さんのようにはいかない。大人になってからの体力の差を生み出す要因としてはおそらく子どもの頃からの運動経験の蓄積が大きい。今でこそ私は健康のために多少の運動をしているが、大人になるまでの運動経験は乏しい。ただこれは因果のはき違えかもしれない。そもそも生まれつき体力があるから運動がしたいと思えるのかもしれない。いずれにせよ、性格と体力。この組み合わせが徹夜への適正を決めている。私は明らかに向いていない。

2025年5月7日(水)に下北沢シャングリラで開催されたツアー千穐楽。その余韻を噛み締める間もなく、わずか三日後に24時間ライブという過酷すぎる企画をぶち込んでくるLiVS。24時間ライブとは何か。渋谷CYCLONEで11時開演の1セット目を皮切りに、翌日13時に渋谷CLUB CRAWLで開演する24セット目までぶっ続けで開催されるライブ(なおこのブログで再三に渡って指摘しているように日本語におけるこのライブという言葉は本来の英語とは異なる和製英語である。だが、便宜上ライブという言い方をする)。各セットが1時間で、ライブと特典会から成る。つまりライブ(コンサート)そのものが文字通り24時間ぶっ通しで行われるわけではない。会場は一つではない。四つのライブハウス(これも和製英語。以下この注釈は略す)を渡り歩く。移動時間も含めると実質的な拘束時間は約27時間。この間、睡眠が取れないのは言うまでもなく、休憩時間らしい休憩時間も設けられていない。時程を見るかぎり食事が取れるかも怪しい。我々はアブ・グレイブ刑務所でアメリカ兵に虐待される捕虜のような扱いを受けることになる。人権侵害。

いや待てよ、冷静に考えるとこういうのって好きなときにふらっと入って出ていくものなんじゃないの? 何もこっち側が27時間ずっと張り付かなくてもいいだろう。当たり前のように通しチケット(JPY8,000)を購入しておいてなんだが。私は過去にKissBeeBLUEGOATSの24時間ライブを観に行ったことがある。そのときは自分が全通するなんて発想はハナからなかった。KissBeeのときは(再入場が自由だった)朝と夜にちょこっとずつ観た。BLUEGOATSのときは一つのブロックだけ(4時間分だったかな)入った。別にLiVSの24時間ライブでもそういうスタンスで良かったとは思うんだけど、絶対に最初から最後まで居てやるという意地のようなものがMERA MERAとワイの内側に沸いていた。こういうのは向いていないと分かりつつも、経験しておきたかった。ある種の通過儀礼として。LiVSに対する私のコミット度合いを示す証として。

一部:渋谷CYCLONE(11時~15時。1-4セット目)
二部:新宿Live Freak(16時~22時。5-10セット目)
三部:新宿WALLY(23時~翌9時。11-20セット目)
四部:渋谷CLUB CRAWL(10時~14時。20-24セット目)

セット単位で詳細の記憶は残っていない。一部の渋谷CYCLONEは確実に楽しかったと思う。こんな感じで今日(明日)はたくさんLiVSを観られるんだというワクワクしかなかった。二部も、どちらかというと楽しかった。ただ、疲れを感じ始めたと思う。三部は開始の時点から疲弊していたと思う。だんだん前で観たいという欲求がなくなってくる。ケチャをする気力が失せてくる。ジャンプするのがしんどい。コールを入れるのも徐々にきつくなってくる。ある時点から喜びよりも苦痛が上回っていた。今の私にとって生きる理由と言えるほどに大好きなLiVSでも、体内時計を無視して、睡眠どころか休みも取らずに観続けているとこんなにつらくなってくるんだという発見があった。

途中でふと冷静になる。俺は、俺たちは、LiVSは、なんでこんなことをやっているんだ。目的が分からない修行。苦行。宗教的。この先に何かがあるのか。救いがあるのか。分からない。この持久戦を通して我々が何を目指しているのか、それが明示されていない。たとえば8月18日(月)のLIQUIDROOMに向けて今のLiVSに足りていない何かを手に入れるためだとか、そういった事前の説明や発信を見た覚えがない。普段の70-80分の公演をやるのにいちいち理由は要らないけど、人間の生活リズムを無視した行事を乗り切るためには何かしらの大義が欲しくなってくる。しかしその渇望がLiVS信徒としての未熟さの証のような気もしてくる。信心が足りていない。つらさが頂点に達したのが午前四時台。“Reverse”の最中に意識が途切れ、よろけた。立ちながら居眠りをしていた。スタンディングのライブ中に寝る。しかも盛り上がる曲で。こんなことがあるのかと自分で驚いた。数時間前から立ち続けるのが苦しくなっていた。特典会が終わってから次のセットに行くまでの10-15分はフロアに座り込んでいた。四時台のセットもフロアの端っこ、壁沿いで観ていた…というよりやり過ごしていた。深夜の時間帯はみんな変なテンションになって楽しい的な言説を目にしたが、私の場合は単純に疲れて眠くて限界になるだけだった。時間を追う毎にどんどん体調が悪くなっていった。(私が居眠りをした直後のセットで運営さんたちによるショーがあった。それで何か目が覚めて、以降はずっと起きていられた。大食いを味変で乗り切るような感覚。)

コンニチハクリニックさんに異変を感じるセットがあった(6時台だったかな)。体調は大丈夫なのだろうかと心配になる感じだった。特典会で聞いたら、運営さんのショー(5時台)中に寝たところその後のセットで眠気が取れずライブ中に寝そうになってしまったとのことである。“Reverse”中に私が寝てしまった件についてミニ・マルコさんに話したら、倒れて頭を打ってしまう危険があるから無理はしないでと気遣ってくれた。演っている方はどういう感じなのか(眠くないのか)と聞いたところ、もはや分からないというようなことを彼女は言っていた。観ている分にはまったくいつもと変わらない旨をお伝えすると、嬉しい、体力オバケにならないとね的なことを言っていた。

頭が回らなくなってくる。特典会が始まっても誰の列に並んでどの券を使えばいいのかが分からない。誰とどんなポーズでチェキを撮って、何を話すのか、いっさい思いつかない。呆然と立ち尽くしているうちに特典会の受付が締め切られる。というのが何回もあった。この24時間ライブではコンパクト・ディスクを買ってLiVS券をもらういつもの形式とは別に特典会おみくじが販売された。内容は正月のときと同様。一枚JPY1,000。私は一部、二部、三部で10枚ずつ買った(10枚買うと1枚おまけでもらえるので計33枚)。ケツ・バット、デス・ソース、タイ・キック(2回)、ビンタの暴力シリーズをミニ・マルコさんでコンプリート出来た。一生の思い出である。支持者冥利に尽きる。ケツ・バットはもう一枚引き、コンニチハクリニックさんにやってもらった。デスソースが正月のときよりもだいぶからく感じたのだが、今思うと体調があまり良くなかったのが原因かもしれない。

現存するLiVSの持ち曲が約1時間49分、ライブの時間が20分×24セットで計算すると正味約8時間。となると演る曲を選り好みするわけにもいかない。持ち曲はぜんぶ演ってくれた(たぶん)。普段ほとんど披露されない曲、特に“Dear My Honey”を二回(たしか)聴けたのはお得感があった。運営さんによるショー(メンバーさんはお休み)1セットと、各メンバーさんのソロから成る1セットを除けばメンバーさん全員によるスタンダードな形でのライブだった。メンバーさんの衣装も三部で上がLiVS公式半袖teeになっただけでさほど代り映えがしなかった。もう少し変化をつけてくるかと思っていた。

24時間(27時間)ずっと眠らずにスタンディングの会場でライブを観るなんてのが無茶なのは分かっていた。でも、経験できて本当によかった。この二日間を通して、私はオタクとして兵役に相当するくらいの経験をした。経験した側としていない側の間に越えられない壁がある。そういう類のことを乗り越えたと思っている。