2026年8月6日木曜日

LiVS×武蔵野音楽祭 -musashino supreme (2026-06-12)

チケットの販売が武蔵野音楽祭の担当者による(?)何らかのヘマ(誰のかは分からないが明らかにヘマである)で延期され、再設定された販売開始日時がよりによってLiVSの公演の真っ最中という最悪の展開。二重に呆れた。まずヘマそのものに対して。そしておそらく新しい販売開始日時はこれでいいですかと出演者(あるいはその運営)に対して確認をせず担当者の一存で決めたであろうことに対して。目の前の公演を無視してスマ・フォでチケットを買うなんてことが出来るはずがない(するべきでもない)。よってチケットを叩き損ねた。ちなみに何が起きたかと言うと発売開始時刻の前から該当ページが表示されない(この時点で担当者や関係者は異変に気付けたはず)。URLの入力間違いかと思ってLiVSや武蔵野音楽祭でtiget内を検索しても今日の公演は出て来ず。販売開始時刻になってもそれが続く。チケットを買おうにも買えない状態が続いた。無駄な時間を使わされた。出遅れた結果、A11。

弟夫婦に第三子が産まれたのを母親からのLINEで知る。一方、その頃、ミニ・マルコchanのケツを追いかけて吉祥寺のライブ・ハウス(和製英語)に向かう私。人生に落差を感じざるを得ないが、弟が模範的なまでにA面の人生を歩んでくれるからこそ、私はB面の人生に専念できる。そう考えることにする。そう考えるしかない。

10番までは全員が対バン相手のファン(一人くらいは目撃者がいたかも?)。出鼻をくじかれ、最前をすべて埋められ、不利な状況。開演前のフロアで追い打ちをかけるようにLiVS運営のSズキさんが「今日はアウェイですよ!」とニコニコしながら話しかけてきた。実際、開演前のフロアを見ても目撃者は少ない。最前中央付近にいたお兄さんとお姉さんにお願いしてLiVSのターンで最前を譲ってもらうことが出来た。最前も右側は対バン相手側のファンがほとんどで、二列目以降も目撃者は少ない。今日は叶芽フウカさんとだてぃがさんという二人の女性シンガーとの対バン。どうやらその二人のファンを兼任している方が多いようである。LiVSの出番では数の少ない我々が声を出していかないといけない。どういうあれなのか分かっていないのだがこのシリーズではLiVSがフィーチャーされていて、出番が最初(20分)と最後(40分)の二回ある。しょっぱなのLiVSのターンを待つフロアにはこの次の叶芽フウカさんとだてぃがさんを可能なかぎり前で観るぞーという紳士淑女たちが発する殺気があった。数少ない目撃者の我々が声を出してLiVSを盛り上げないといけないという状況に緊張した。私はLiVSの最初のターンではスマ・フォをポケットから出さないようにした。今日に限らず基本的に公演の序盤は撮らないようにしている。メンバーがステージに出てしょっぱなから我々がスマ・フォを構えていたらあまりいい気分はしないのではないかと想像するからだ。(あくまで個人的にそう思うので自分がそうするというだけの話。)今日のフロアの状況(目撃者の割合の少なさ)はメンバーも事前に分かっているような雰囲気はあった。LiVS以外を目当てに来た人々の目と耳と心を掴もうという彼女たちの気合は存分に伝わってきた。『業TO HEAVEN』でフロアに下りてくるというやや意表を突く新しいパターン。

叶芽フウカさんとだてぃがさんはどうやら普段から共演・交友関係にあるようである。だから先ほど書いたようにファン層も被っている。彼女たちが自分たちのターンでLiVSに触れ、友好的に歩み寄る姿勢を示したことで、フロアも今日の対バン全体をみんなで楽しもうという雰囲気になった。LiVSも負けていない。エロく聞こえるので大学で関西弁を使うのにはまっているというだてぃがさんの話を受け、エロさで対抗するLiVS。博多弁の方がエロいと主張するコンニチハクリニックさん。絶妙な間を置いてからの「おっぱい」。熱狂するフロア。それに被せてランルウさん(広島ご出身)が「もみまん、一緒に食べる?」という揉みまんを想起させるなかなか攻めた発言。だが、私は分かっている。一番エロいのはこの一連の流れをちょっとポカンとしたような顔で見ていたミニ・マルコchanである。
多義性やアンビヴァレンツ、秘密、謎との戯れがエロティックな緊張を高める。透明性あるいは一義性はエロスの終わりであり、それはすなわちポルノグラフィであろう。(ビョンチョル・ハン『透明社会』)
裸性が直接見せびらかされるということはエロティックではない。肉体のエロティックな場所は、ほかならぬ「衣服が口をあけるところ」、肌が「ふたつの縁のあいだで」、たとえば手袋と袖のあいだで「きらめく」ところにある。(ビョンチョル・ハン、前掲書)
エロティックさはあっけらかんにさらけ出すこと(この場面だとおっぱいや揉みまんと堂々と口に出すこと)よりもそういったことに対する躊躇い、恥じらいにこそ存在するのである。

だてぃがさんがとても良かった。身体ごと感情を表現するスタイル。伊達さんなのかな?(某氏がdirty girlであると教えてくれた。)ただ、Spotifyで聴いてみても何かが違う。フロアで聴いたあの感じがない。

LiVSの最後のターンになると当初の(LiVS側にとっての)アウェイ感は薄れた。叶芽フウカさんとだてぃがさんが自分たちのターンでLiVSとの融合を呼び掛けてくれたことで雰囲気はほぐれたと思う。またお二人の出番は終了済みだったので彼女らのファンは下がって見物するようになった。そのため前方で目撃者が固まれるようになった。どの曲かは忘れたけどミニ・マルコchanが歌いながら背中の後ろでコンニチハクリニックさんを掴んで(フロアから見て)右から左に引っ張って立ち位置を補正していたのに感心した。声が枯れた。

こういう対バンを観ていてふと思うことがある。私は知らない・お目当てではない出演者の音楽はちゃんと聴いて、それに比べるとLiVSの音楽はそこまで聴いていない。皮肉なことに。LiVSに関しては私も演る側という面もあるので、純粋に受け手として第三者的に鑑賞することが出来ない。