2026年9月5日土曜日

武蔵野音楽祭 20th ANNIVERSARY 蓮の音カーニバルプレミアム/超、Maria (2026-07-11)

異常な頻度でライブ・ハウス(和製英語)に出没する紳士を見ると、私は憂国の念に駆られることがある。それだけの体力、気力、時間といった資源をもう少しこの国を良くすることに使えなかったのだろうか。2026年の上半期で150以上の現場に足を運んだという紳士が、私が直接の面識がある中でも二人はいる。さまざまな点において相当に恵まれていないと不可能な所業である。ただ時間があるだけでもお金があるだけでも体力があるだけでも無理。私が同じことをやったら破産するのは言うまでもなく、疲労で鬱になるだろう。今の現場数でも既に限界を超えているというのに。

BABYTANTS、NINGENKYOUとのスリー・マン(和製英語)。チケットを昨日遅くに買った紳士が40何番だと言っていた。BABYTANTS。メンバーが可愛い。見入ってしまう。二人組。似ている。どうやら双子らしい。ただフロアの雰囲気も含めると総合的には既視感があって想定内という感じ。KIRA:MINAとかの、あの系統。少数のおじさんたちが頑張って盛り上げようとしている。よく言えばパッションは感じるけど悪く言うとやや一本調子で。よくある動員規模の小さなロック系アイドルという感じ。メンバーが魅力的でも音楽が熱くてもオタクがフレンドリーでもそれが集客には繋がらない。ロック系アイドルは多くの人が集まるフィールドではないというのが、少なくとも現時点における現実なのだろう。NINGENKYOUのことは知らなかった。何モンなんだと思ったけどyumegiwa last girlと事務所が同じらしい。案外、面白い音楽かもしれない。表現の深みはBABYTANTSよりも上だと感じた。オタクが数名しか来ていない。一人だけ頻繁にステージに背中を向けて他の(LiVSとBABYTANTSの)オタクを巻き込んでミックスをやる紳士がいたが、そもそもあれはミックスを打つような音楽なのだろうか?

有楽町。I'M A SHOW。『超、Maria』。O氏と一緒に。お誘いしたところわざわざ安くない(JPY9,600)チケットを買って来てくれた。今日は初演と比べて客がおとなしいと思っていたけど、ある場面を契機に一気にヴォルテージが上がった。演劇は同じ演目でもその日によって会場の空気が異なるのが面白い。めいめい演じるかなが、おじさんの匂いが好きだと変態的に打ち明ける場面。それでドッと沸いて、場が和んだ感じになって、それ以降も笑いが起きやすい雰囲気になった。ビーフシチューとオムライスのくだりなんかも。

イヤな話をイヤな気持ちにさせずに楽しませる力量。根本宗子さん(作・演出)と、チャラン・ポ・ランタン(音楽)と、田村芽実さん、清水くるみさん(演者)の共同作業。席に腰かけて、肩の力を抜いて、ステージで行われる劇に身を任せるだけで最高のものを届けてくれる。素晴らしく過剰な表現。まだしばらく『超、Maria』の世界の中で生きていたい。現実世界に戻りたくない。そんな強い余韻を引きずるほどに夢中になることが出来た。あと1回、2回と観たかったし、欲を言えばダブル・キャストのもう片方も比較のために観たかった。

『超、Maria』のチケット代は高い。ただ、高いとは言ってもLiVSだってJPY3,000のチケットを買って特典券をJPY6,000分買えば結局は同じくらいかかる。LiVSの超最高チケット(JPY3,1500)の値段でこの『超、Maria』を3回観ることが出来る。そう冷静に考えると今後LiVSの高額チケットを買うのには慎重にならざるを得ない。約JPY10,000を払わせて、純粋にステージ上の芸や作品だけで満足させる。特典会なしで。これが表現者が本来あるべき姿。

O氏とお花茶屋、ヒマラヤン。ACHARI GOSHT JPY1,400。MUTTON DUM ALOO JPY1,400。MUTTON PAKUCHI JPY875。最高の店。