2019年7月24日水曜日

ワタシノアカシ (2019-06-30)

オタクさんには自分の好きなものを外の世界の人々から肯定されたい、趣味を認められたいという願望がある。違う畑の人が少しでも褒めると過剰に反応する。外部からの称賛に飢えている。Charles Taylorが“The Politics of Recognition”で述べたように、個人や集団のアイデンティティや自尊心は、他者からどう認識されるかによって部分的に形成される。オタクさんのように構造的に虐げられがちな少数派集団には承認の有無とその内容が特に重要になってくる。オタクさんがやたらと自分の好きな作品や人物を広めたがるのは、それらのよさを他人に理解してもらうことを通じて、自分を肯定したいからではないか。それがすべてではないにしても、大いに関係しているだろう。私もかつてはその気持ちが強かった。Hello! Projectのファンではない友人たちを、何度かコンサートに連れて行ったことがある。モーニング娘。、Buono!、℃-ute、Juice-Juice。メンバーさんの歌唱力、体力、可愛さ、コンサートの楽しさといったHello! Projectの凄さを、初見の人に理解してもらえるのが心地よかった。Hello! Projectを褒めてもらうことで、それを応援している自分も褒めてもらった気になっていたのだろう。

今でもそういう気持ちや願望がないわけではない(人間の根源的な欲求がそう簡単に消え去るわけがない)が、前よりも弱くなった気はする。私は何がリアルで何がフェイクか、何がドープで何がワックかを見抜く眼に自信がある。他者からの評価で自分の好きなものの魅力が変わることはない。これを知らない人は人生を損している! もっと多くの人に知られるべき! なんて主張する気はさらさらない。知らないんだったら無理に知らなくていいよ、というのが今のスタンスだ。その人の感性と関心範囲に合えば勝手に興味を持つのであって、無理強いするものではない。もちろん、理解者が増えるに越したことはない。その興行と産業に落ちるお金が増えることで、活動を継続できる可能性が高まるからだ。それに、同じ対象について意見を交わせる話し相手がいた方が、一人で観て終わるよりは楽しい。ただ、ファンは増えれば増えるほどいいというものでもない。私は、好きな音楽家、アイドルさん、フットボール・ティームには長続きはしてほしいし報われてほしいが、過剰に流行らなくていいと思っている。チケットが取りづらくなるし、大きな会場ばかりでやるようになったら近くで観ることが出来なくなるからだ。

今でも何かの現場に誰かを誘うことはあるが、単に布教したいというよりは(それも多少はある)、その相手と会う機会を作りたいというのが理由として大きい。歳を重ねるにつれ、誰かと無意味につるむとか、無意味に会うということがほとんどなくなってきた。結婚する奴、子供が出来る奴がちらほら出てきたのが最大の理由だ。あとはインターネット(Twitter)で日頃から他人の動向を把握しつながりを感じられているのも理由かもしれない。私には大学時代、よく四人でつるむ友人がいた。就職してからもはじめの頃は年に数回は集まっていたような気がする。一人は二、三年前に我々からの忘年会の誘いを拒絶しLINEグループを一方的に脱退し音信不通になった(幾度かココに書いているが、私が最後に彼を見たのが2014年11月にJuice=Juiceのコンサートを一緒に観た後に新潟駅の新幹線プラットフォームで別れたときである)。残りの三人は今でもかろうじて忘年会で集結する。一人はYahoo!コンシェルジェ(サービス終了済み)経由で結婚したので、独身者のように好きに行動することは出来なくなった。

残された二人(結婚、子育てといった人生のステージに進まず、いつまでも学生生活の延長で人生を送っている)で、田村芽実さんのコンサートを観に行った。彼は田村さんにやや興味がありそうな気配があったので誘ったら受けてくれた。14時頃、渋谷のヒカリエ前で彼と合流した。会場の渋谷WWW Xまで歩いて場所を確認する。15時半、PRONTOで歓談してから外に出ると強い雨が降っていた。外を歩きたくない雨量だったので行動が制限され、時間を持て余した。サテンをハシゴするのもアレなので西武百貨店と同じ建物にある書店内をひたすらぶらぶらした。ネットワーク・ビジネスの雑誌が目に留まる。パラパラめくる。営業リーダーの成功談。16時10分に書店を出て会場に向かう。今日は17時開場、18時開演。会場前に貼り出されていた案内によると16時40分から番号の塊ごとに入場するのだという。タピる? と友人が提案してくる。こういう機会でもないと飲むことはないからやや気持ちが傾いたが、やめておいた。糖質の塊なのでなるべく摂取したくない。それに、どうせ行くなら有名店に行きたい。その辺の適当なタピオカには手を出したくない。これだけ店が乱立すればフェイクもたくさんあるはずだ。それを味わってタピオカ・ブームを知った気になりたくない。タピるかわりに会場すぐ近くのデイリー・ヤマザキで宝焼酎のやわらかお茶割り 335ml缶を飲む。いっさい効かない。水だよこんなの。

CONCERT STAFF ONE TO ONEの入場誘導が不親切すぎてイラつかされた。番号の塊ごと(A001-A250、A251-、B001-B150、B151-という四段階)に呼んで階段を上らせるのはいいんだけど、この時点で番号順に並ぶのか、それとも上に着いてから細かく番号を呼び出すのか、説明がない。列の中には前者の認識の人と後者の認識の人が混在していて、でも誰も正解が分からず、混乱していた。大手の業者なのにノウハウの蓄積が感じられない。雨が降っていたのもあって、ストレス指数は高めだった。(ちなみにONE TO ONEには知人が昔アルバイトをしていたことがあるが、リーダーから暴力を振るわれることが日常茶飯事だったらしい。)イカンイカン、せっかく田村芽実さんのコンサートを楽しむために来たのに余計なことで気分を害しちゃダメだ。と思ったが、心配は要らなかった。フロアで待機中のコンサートへの期待感、そして何より開演してからの田村芽実さんとバンドが奏でる音楽に引き込まれて、ネガティヴな感情はキレイさっぱり消え去った。

eplus先行で(この公演はファンクラブ先行も兼ねたeplus先行受付だった)私が獲得した整理番号は、A184とA185。そんなに期待はしていなかったが、思ったよりはいい位置につくことが出来た。左寄りの、7列目くらいだったかな、たしか。

キーボード担当者件バンドマスターの淑女に近い位置だったので、三曲目の『1, 2, 3, Go!!』のイントロで歌唱(チュチュ、チュールルーチュー)と演奏のタイミングが微妙にずれたときに田村さんがちょっとバンド・マスター(キーボード担当者)を睨んだ(睨んだつもりはないだろうが、はっきりとバンド・マスターに顔を向けておいあんた間違ってるぞ的なヴァイブスを出していた)のがよく分かった。曲を止めてやり直すのではないかと私は思ったが、持ち直して事なきを得ていた。

オリジナル曲とカヴァー曲から成るセットリストだった。カヴァー曲はYouTubeで公開している曲を多くやっていたので、それらが披露される度、進研ゼミでやったやつだと私は思った。Hello! Project時代の曲はやらなかった。

『エイリアンズ』(キリンジ)という曲が印象に残った。田村さんの歌い方がすごくブルージーでジャジーで。雰囲気が出ていた。

トークの前に水を飲んでハーって息を吐きだすのをマイクに乗せる田村さん。

新曲発売の発表。そして初披露。私の大好きな人に作ってもらった、誰だと思いますかという田村さん。まろ、と観客。まろは…好きじゃないかなと田村さん。(正直なところ、福田花音さんではなくて私はホッとした。作詞家としての福田さんの才能に懐疑的なので。)沸く観客。フーフーじゃないよ、大好きだよと強調してから、吉澤嘉代子さんであることを明かす。主にTRUMPシリーズのミュージカルDVDを観ていただいた上で、田村さん用に曲を書き下ろしていただいたという。吉澤さんの歌の世界の住人になれるのが嬉しいということを田村さんは言っていた。(私は吉澤嘉代子さんのことを存じ上げなかったが、そこまで言われると気になるので、後日Spotifyにあったアルバム『女優姉妹』をダウンロードして聴いた。)

新曲は8月21日(水)発売。後で詳細を見たら、初回限定盤Bに今日のコンサートの模様が収録されるらしい。コレはマスト・チェック。

中島みゆきさんの『化粧』という歌。ドロドロした歌詞だったが、まったく無理なく、自分の曲であるかのように入り込んで歌っていた田村さん。二十歳とは思えない。三十歳を超えているくらいの円熟味がある。おそらく田村さんは三十歳や四十歳になっても今と大きくスタイルを変えず、同じようにステージに立って歌っていることだろう。彼女は若いけど、若さを販売していない。アイドルさんからミュージカル女優と歌手への完全なる転身に成功しつつある。

東京ブギウギ的な曲(いまセットリストを検索したら『買い物ブギ』という曲だった)、そして次の『お祭りマンボ』。ここがコンサート一番の盛り上がりどころだった。観客は全体を通して静かに聴くスタイルだった観客(私含む)も『お祭りマンボ』ではワッショイ、ワッショイと声を上げていた。思わず声を出してしまう、それくらいのグルーヴがあった。『お祭りマンボ』は田村さんの淀みのない早口フローが非常に心地よい。難しいビートを完全に乗りこなしている。彼女は練習すればラップもできそう。習得が早そう。Migosのような今風の、歌みたいなラップを難なくこなせそう。新境地を開拓できそう。

セットリストに『無形有形』が二回入っていた(二曲目とアンコール前の最後)。現時点での田村さんの代表曲なんだな、と。改めて実感した。一回目では台詞なしだったので、二回目に完全版を聴けてよかった。

コレが最後の曲です、という演者さんの通達に私がこんなに心からのエーイングをしたのは久し振りだ。というのが、Hello! Projectのコンサートではアンコールありきのセットリストになっているからだ。あらかじめアンコール後の曲が決まっているのはもちろん、衣装まで変えてくる。パターンが出来上がっていないから、純粋な気持ちでエーイングとアンコール(めいめい、めいめい)が出来た。再登場した田村さんは、嬉しそうだった。このツアーではお決まりアンコールはやらないとマネージャーさんと?決めていた。アンコールがなかったらシクシク帰るつもりだった、と明かす田村さん。しかし、仮にアンコールがなかったとしても満ち足りた気持ちで帰れるコンサートだった。田村さんのヘッズはおとなしいので誰かが率先しないとアンコールが始まらない雰囲気があった。最初にめいめいと叫び始めた人たちは偉い。

田村さん曰く、
・Twitterのretweetとかは気にしないで生きていくっていうスタンスなんだけど、舞台関係のretweetよりも自分のコンサートのretweet数が多いと歌手としての自分が喜ぶ。舞台関係のtweetは他の出演者の相乗効果で伸びるけど、自分のコンサートにはそれがないので。でも舞台のリツイートが多いと女優としての自分が喜ぶ。自分の中に二人がいる。
・先日ミュージカルのコンサートに出演した。観に来ていた両親から、あの子は口パクよねと近くの観客が言っていたと知らされた。私は生まれてこのかた口パクを一度もやったことがない。
・大勢は苦手。一人一人とは話すことが出来るけど、たくさんの人が私のことを見ていると緊張する。すごく早口になる。
・織姫と彦星は一年に一回しか会えない。しかも雨が降ったら会えないから、会える回数は一年に一回よりも少ない。それなのにあれだけ愛し合っている。私たち(田村さんとファン)は織姫と彦星よりもたくさん会っている。次はいつ会えるのかなと思うけど、シングルが出るということはその分リリース・イベントがあるし、名阪ツアーもある。

呼吸するのを忘れる感覚だった。(もちろん、実際には呼吸をしていたが。)私は田村さんの歌声とバンドの演奏にじっくりと聴き入り、曲が終わる度にふーっと息を吐き出していた。私はHello! Project現場での経験から、夢中になるとはすなわち声を出して身体を動かして場合によっては連続跳躍している状態だと思っていたが、こうやって声をほとんど出さずに全神経を音楽に集中させているのもまた夢中になっている状態なんだなと思う。

今日のコンサートはとても楽しかったが、近くの紳士のオイニーとの戦いでもあった。イルめな臭気を放つ汗。私は慣れているので平常心を保つことが出来たが、隣で観ていた友人は、コンサート会場で臭いオジサンは都市伝説かと思ったら本当にいるんだと後でびっくりしていた。彼によるとこれまで何度かHello! Projectの現場に連れてきたことがあるが、今日まで気になったことはなかったという。ただ、それでもなお終演後の我々は笑顔で感想を交わしていた。田村芽実さんの歌声が、近くの紳士の臭いに打ち勝ったのだ。ちなみに私はささやかな臭い対策(とB地区ポチ対策)としてTHE NORTH FACEのハンドレッドドライタンクNU61702を着用していた。最近はコレかショートスリーブドライクルーNU65113のいずれかを毎日、着用するようにしている。

今日の東京公演があまりに素晴らしかったので、私は大阪公演と名古屋公演のファンクラブ先行に申し込まなかったことを悔やんだ。終演後に新大久保ソルマリで友人にそれを伝えたら、今からでもチケットは買えるだろうということを言ってきた。その場で検索してみたら、何とeplusの先行受付中ではないか。しかも期限が明日まで。いちにち考えようと思ったが、今のうちに申し込んだ方がいいという悪魔の囁きを友人から受け、即決して申し込んだ。遠征費用がかかろうとも、間違いなくそのお金を出すだけの価値がある。(両公演ともに当選した。)

自分の有限なお金と時間を費やす対象。田村芽実さんの比重を高めなければならない。最近はHello! Projectの現場をそこまで心から楽しいとは思えないことがよくある。田村さんのコンサートではHello! Projectの公演では得られない感動を得られる。没頭できる。没入できる。

今日で2019年が半分、終わった。

2019年7月11日木曜日

JuiceFull (2019-06-17)

いちど自分の中でJuice=Juiceの優先順位を下げようと思っている。Juice=Juiceの現場にいても以前のように没入できないことが続いている。自分の体調が悪かったのだろうと思っていた。もしくはテストステロンが不足しているのかもしれない。しかしそれだけでは説明がつかない。つばきファクトリー、田村芽実さん、横浜F・マリノスを観るときは、熱中できるんだ。明らかに感覚が違う。原因が何なのか、明確に分からない。メンバーさんの脱退加入と、好みではない楽曲のリリースが続き、私が無意識で抱いていたJuice=Juice像が崩れてきたのかもしれない(楽曲はともかく、私はメンバーさんの追加に対する不満は一切ない)。いずれにしても、この集団から少し距離を置いてみる。次のツアーは、10月10日(木)のJ=J Dayだけを申し込んだ。10月10日に、私は2015年から四年連続でJuice=Juiceの公演を観ている。まだそれを途切れさせるまでには踏ん切りがつかない。(もちろんファンクラブ先行で落選し結果として途切れる可能性はある。)

Hello! Projectはつばきファクトリー中心で。それ以外の集団については今よりも厳選する。9月7日(土)と8日(日)には田村芽実さんのコンサートを観るために大阪と名古屋に行く。横浜F・マリノスの試合も、ニッパツ三ツ沢球技場で開催される試合はなるべくスタジアムで観たい。11月、12月には上原ひろみさんの日本ツアーがある。出来れば二、三回入りたい(eplus先行で三公演に申し込んだ)。アメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領がアメリカ・ファーストを掲げるのと同じように、ここ数年は私の生活もHello! Projectファーストだった。それを変えつつある。今年の夏ハロコンはAパターンとBパターンの一回ずつだけにしておいた。それでも二回は入るのだが、以前は三、四回、いちばん多いときは五、六回入っていた。こぶしファクトリーとBEYOOOOONDSの演劇女子部も二公演だけにしておいた(まだ当落は発表されていない)。もっと観たとしても満足できる可能性が高い。でも、そうやってHello! Projectばかりで予定を埋めていくのは避けたい。今の自分が本当に観たいのは何なのか、Hello! Projectという枠に限定せずに考えて、そこにお金と時間を使いたい。せっかくの休みに(もしくは平日に労働を調整して)、貴重なお金と時間を使うのだから、心の底から楽しみに出来るようにしたい。Hello! Projectだけを観ていると却ってHello! Projectの優れている点やありがたみが分からなくなる。かといって別に他のアイドルさん(スタダとか、AKBとか)には『マジ興味ねぇ』(DJ OASIS feat. K DUB SHINE)。そういえばfox capture planのコンサートにまた行きたい。最後に行ってからだいぶ時間がたつ。

今日は宮崎由加さんの、Juice=Juiceとしての最終出勤日だった。明日からも彼女はショウビズの世界には残るので、永遠の別れではない。ただ、Hello! Projectからの退団というのは大きな節目であるのは間違いない。当ブログの熱心な読者はご存知の通り、私はしばらくの間Juice=Juiceファーストだった。宮崎由加さんファーストだった。それらが崩れるには二つの契機があった。まず小野瑞歩さんの登場。彼女を追いかけるためにつばきファクトリーを観に行く機会が増え、いつしか同集団をJuice=Juiceよりも重んじるようになった。次に、Juice=Juiceへの稲場愛香さんの加入。2018年11月23日に甲府で彼女のダンスを最前で観てしまい、目と心を奪われた。宮崎由加さんから稲場愛香さんへの支持変更を決意した。そのわずか4週間後、宮崎由加さんの退団が発表された。このタイミングはバツが悪かった。まるで私が宮崎さんの退団を見越して稲場さんに乗り換えたようにすら見える。何て冷たいんだ。(もちろんそんなのは私が勝手に考えていることで、誰も気にはしないのだが。)もし宮崎さんの退団が11月23日の時点で分かっていれば、その時点で稲場さんに鞍替えはしていなかった。宮崎さんのJuice=Juiceでの最後を見届けるまでは支持変更を我慢していただろう。

もし小野さんがHello! Project研修生からつばきファクトリーに昇格していなければ、もしあの日に甲府でJuice=Juiceのコンサートを観ていなければ、私は宮崎さんの最終公演にもっと感情を移入できていたかもしれない。しかし、今の私とそれらの出来事が起きる前の私は違う。あの頃と同じ熱量で宮崎さんに思いを寄せることは出来ない。というか、これは宮崎さんに限らずなんだけど、過去に誰か・何かに心酔していたときの感情を思い出すのが難しい。たとえば五年前の私が℃-uteや岡井千聖さんをどういう気持ちで応援していたのか、鮮明には分からない。今、語ったとしても後知恵の捏造が多分に入り込むだろう。興味関心が次に移ったら、前に自分が抱いていた気持ちはだいぶ忘れてしまう。自分の記憶力が弱いというよりは、人間の脳がそう出来ているのだろう。Daniel Gilbertの“Stumbling on Happiness”を読めば分かる(『明日の幸せを科学する』という題名で日本語の文庫版が出ている。一読をおすすめする)。その場その場で娯楽を消費して、時間がたつと忘れてしまうだけでは悲しい。私が現場ごとに感じたことや考えたことをブログに書き続けるのは、そうなることへのせめてもの抵抗なのだ。

宮崎由加さんはHello! Projectに在籍してきた中で最も偉大な功績を残したメンバーさんの一人だ。松永里愛さんと工藤由愛さんがJuice=Juice加入を知らされたときの様子を思い出してほしい(まだの人はこの動画を観よう)。この集団に心から憧れていなければあの反応にはならないはずだ。宮崎さんをはじめとするJuice=Juice初期メンバーさん五人は、名声が確立した集団を引き継いだわけではない。ゼロから始めて、Hello! Projectを代表する集団を作り上げたのだ。たしかに一般的な認知度ではモーニング娘。には歯が立たないが、少なくともステージでの立ち振る舞いや歌唱、ダンスの習熟度に関してはモーニング娘。に引けを取らない。むしろ凌駕している。MISSION 220という後にも先にもないクレイジーなライブハウス(和製英語)行脚。あり得ない数の公演。疲労、ストレス、不満で集団が空中分解してもおかしくなかったはずだ。そして、日本武道館での単独公演という夢を叶えた後、集団のタガが緩んでも不思議ではなかったはず。そうならなかった。彼女たちはその後も継続的に地方ライブハウス(和製英語)から日本武道館まで大小さまざまな規模の会場での公演を成功させ続けた。集団を去る初めての初期人員になったという事実が、宮崎さんがリーダーとしていかに優れていたかを物語っている。誰もリーダー宮崎由加さんに愛想を尽かさなかった、ついていったということだからだ。(別に集団を抜けることがリーダーへの不信任を意味すると言っているわけではない。仮にそういう気持ちがあったとすると2013年から2019年まで全員が残り続けるのは難しかっただろう、というのが主旨だ。)

Juice=Juiceを選んだのを皆さんが正解にしてくれました、という旨のことを宮崎さんはおっしゃった。正解にするというのは、彼女が好きな言い回しだ。人生の選択はあらかじめ正解かどうかが決まっているのではなく自分次第で正解にしていくものなんだというのを誰かから聞いて感銘を受けたんだと、以前にどこかで彼女がおっしゃっていた。ご存知のように宮崎さんはJuice=Juiceでの活動に専念するために大学を中退している。アイドルさんというのは若さを売っている(我々側もそれを求めている)面があり、年齢に関係なくいつまでも出来るわけではない。将来カタギの職業に就く可能性を考えると、高卒よりも大卒であった方が選択の幅が広がるし、待遇面でも有利なはずだ。私もJuice=Juiceを応援して正解だった、宮崎由加さんを応援してよかったと書いて締めれば文章としてはキレイにまとまる。はじめはそう書こうとしたが、躊躇する。なぜなら、さまざまな試練を乗り越えてJuice=Juiceを拡大した宮崎さんと違い、私はお金を払ってそれを見ているだけだからだ。宮崎さんはJuice=Juiceをやり遂げて次の道に進んでいるが、私は他の集団や個人に目移りしながら観客としての生活を続けているだけだ。Juice=Juiceが発展したからといって、私の人生は発展していない。彼女たちの努力は、私の努力ではない。むしろ自分の人生ですべき努力から逃げているからこそ、私はいつまでも少女たちを追いかけ続けることが出来るのだ。人生の選択が正しかったかどうかは、後にならないと判断できない。たとえば私は一年と二ヶ月ばかり無職だったことがあるが、その後に再就職して安定した生活を手に入れたからこそ無職だった時間に意義を見出すことが出来た。あの期間があったから今の自分があるんだと思える。もし今でも無職を続けていれば、無職を選んだのは失敗だったとしか思えなかったはずだ。これまでに自分が歩んできた道は正解だったと胸を張れる人生を送れれば、宮崎さんに顔向けが出来る。それが出来る自信は、私にはない。

2019年7月3日水曜日

遙かなる時空の中で6 外伝 ~黄昏ノ仮面~ (2019-06-14)

三國さらんさんという着エロ女優さん(引退済み)が、少し段原瑠々さんに似ていませんか? 分からない? ちょっと今、検索して画像や動画を見てみてください。どうですか? え、似ていない? それは失礼しました。今の発言は取り消します。Juice=Juice関係の記事で書こうと思っていたのですが忘れていました。ですのでここに記した次第です。三國さらんさんは『純粋少女~milky pop~』、『欲望のスイッチ』、『全力黒髪少女』、『清純クロニクル』、『胸ポチは神対応』、『さよならの前に~引退作~』という五枚のDVDをドロップしています。それらを再録した総集編Blu-ray『キミはボクのすべて』が彼女の集大成です。実に5時間50分にも及ぶ収録時間、DVDよりも優れた画質。もし画像や動画を観て気になったのであれば『キミはボクのすべて』を買っておけば間違いはありません。

それとはまったく関係ないのですが、つばきファクトリーさん主演の演劇『遙かなる時空の中で6 外伝~黄昏ノ仮面~』を観てきました。金曜日だったのですが、会社は休みでした。正確にはフレックス勤務の人は休みで、そうではない人は出勤日でした。私はフレックス側の人間なので、この日の公演に申し込みました。土日の公演よりも応募が少ないだろうから、いい席が来やすいのではないかという下心もありました。先週の土曜が4列と11列で、今日は再び4列でした。平日の部だったのがどれだけ寄与しているのかは分かりませんが(土曜にも同じ列をもらっていたので)、期待に違わぬ結果を得ることが出来ました。

休みのはずだったのですが、実際には労働をすることになりました。フレックスではない人たちに合わせる必要のある業務があったので。出社はせず、家や外の喫茶店で対応しました。労働に屈したようで不本意な部分もありましたが、休出代をもらえる喜びの方が大きかったです。事実、今日のチケット代や食事代はそれで十分にまかなえましたから。19時からの劇を観る以外の用事はなかったので、特に問題はありませんでした。ラップするための生活 生活するためのラップというカルデラビスタさんのライン(曲名を克明に覚えていませんが1stアルバムのどれかの曲です)が今の私にも通ずる部分があります。Hello! Projectを観るために賃金を得る。労働のたえの活力をHello! Projectからもらう。

今日の観劇は三回目で最後でした。もっと入るという手もありました。それだけの価値を私は先週の土曜に感じていました。ただ、今からチケットを買い足してもどうせ後ろの席になるだろうと思い、お代わりは踏みとどまりました。4列、11列、4列で終えた方が、その後に10何列とかを何回か付け加えるよりもよき思い出になると考えたのです。たとえば5列以内が保証されていれば迷わずに買っていたでしょうね。まあオークションや個人間の取引ではないかぎりそんなことはないのですが。あと、土曜日の公演後にチケットを買わなかったのは、購入特典として開催されるお渡し会でメンバーさんと対面するのを想像しただけで緊張したというのもあります。特に小野瑞歩さんには有馬一さんがカッコよかったと直接お伝えしたかったですが、実際に目の前に小野さんがいるのを想像すると何も言えないで終わるような気がしました。それに、そもそもお渡し会に小野さんが登場なさるかは分からないし(誰が出るかはどこかに書いてあったかもしれません)。そういうピュアなハートを持ったファンなんです、私は。

一回目(6月8日の昼公演)が4列の中央ブロック左端付近、二回目(同日の夜公演)が11列の中央ブロック真ん中付近。そして今回が4列の中央ブロック右寄り。理想的にはすべての座席から観たいなと思いました。というのが、同じ場面でも位置によって見え方が異なるからです。たとえば演者さんが客席から見て右に顔を向けたときは、右側の席からだと表情がよく分かります。左側だと、席によっては顔が見えないかもしれません。また、前方の席だと演者さん個人個人の細かい表情や動きが見えますが、後ろの席だとステージ全体を一望できるので、より集合的な表現として鑑賞することが出来ます。ですので、なるべく多くの位置から観た方が、文字通りさまざまな角度から舞台を楽しむことが出来るのです。とは言っても、選べるのであれば前の方で観たいですけどね。もちろん、何度も観たいと思える演劇であるのが前提です。『遙かなる時空の中で6 外伝~黄昏ノ仮面~』は繰り返しの鑑賞に耐える、良質な舞台でした。私はHello! Projectの演劇女子部を、下手をするとコンサートよりも好きかもしれないくらいですが、何度も観る程の出来ではないなと思うときもあります。たとえば『アタックNo.1』はそうでした。

今日この公演を観に来てよかった、三回入ってよかったと心から思える出来事が、劇中に起きました。主な登場人物が勢揃いして仲良く花火を鑑賞する場面があります。本来の筋書きだと小野瑞歩さんがジャケットの中に隠し持っていたコロッケを他の人たちに奪われます。俺の分も残しとけよと小野さんが言うと、これが最後の一つですと言って金光留々さんに食べられてしまいます。ところが今日はその最後のコロッケを、金光さんが落としてしまったのです。ステージから転がって最前の観客の前に落ちました。ここからのアドリブと連携が見事でした。俺の分も残しとけよまでは台本通りだったのですが、あれが最後でした、と金光さんは下を見て言ったのです。何で俺の大事なコロッケを落とすんだ、という小野さんの切り返しに、観客からは歓声と拍手が起きました。そこに須藤茉麻さんが畳みかけます。ステージから下りてコロッケを回収すると、(金光さんに向けて)お前、後で食えよと言ったのです。地面に落ちたのを食わせるのか? と小野さん。食えるものは無駄にしちゃいけないからよ、と須藤さん。大喝采。これぞ生の醍醐味。私にとっては複数公演に入ったことへのご褒美でした。初見だったら台本にない出来事だと知り得なかったので。この日、この公演だけで起きた奇跡。この場面に居合わせることが出来ただけで、今日の回に入った意味がありました。

何回か観たからこそ気付けた変化の一つとして、岸本ゆめのさん率いる鬼たちに小片リサさんを奪われた後に小野瑞歩さんが恨めしそうに発する、鬼め! という台詞が、6月8日では叫びだったのが、今日は低く、唸るような言い方でした。おそらくですが、叫んだときには小野さんの元の女性らしい声の成分が出ていたので、役の男性らしさを維持するために抑えたのだと思います。小野瑞歩さん扮する有馬一隊長がいる『遙かなる時空の中で6 外伝~黄昏ノ仮面~』の世界に浸る喜びは、三回目でもまったく色褪せませんでした。笑わせる場面でなくとも、自ずと頬は緩み続けました。大半の時間を私はニコニコしながら観ていたはずです。今回の演劇女子部のように、思わずニンマリしてしまう、心から楽しめる公演だけを私は観たいです。Hello! Project以外も含めて、自分が本当に今一番観ていて幸せを感じられる場所に足を運びたいです。惰性で、何となくファンクラブ先行に申し込むのではなくて。私の人生 エンジョイ! ですよ。最大限に。

今日のゲスト出演者はこぶしファクトリーの和田桜子さん(男役)と野村みな美さん(女役)でした。別の時代に行けるならどの時代に行ってみたいかという、ゲストへの定型の質問に、安土桃山時代と答えた和田さん。なぜかと小野さんに聞かれ、ラップで回答していました。安土桃山と大穴で踏んだことは覚えていますが、詳しい内容は忘れました。何だそのしゃべり方は? あとで教えてくれないか的なことを小野さんが言うと、あー全然、いいですよ、教えます的な感じでした。これで本当に後で和田さんが小野さんにラップを教えていたら面白いですね。野村みな美さんは、戦争(争いだったか)のない平和な時代に行きたいと言っていました。それを聞いた小野さんは、それはたしかに素敵だな、俺たちは戦ってばかりで大切なことを忘れていたのかもしれないというようなことをしみじみと言っていました。こういう箸休めのセグメントでも小野さんは役柄を崩さず、クソ真面目な反応をしているのが可笑しかったです。和田さんと野村さんが去る前の告知中も、出てくる単語に対して、こぶしファクトリー…? シースタジオ…? 等といちいち大袈裟に訝しがって隣の秋山眞緒さんに確認していました。

2019年6月18日火曜日

遙かなる時空の中で6 外伝 ~黄昏ノ仮面~ (2019-06-08)

8時くらいまで寝るつもりだったが6時に目が覚めた。そのまま起床。中途覚醒のときは別として、二度寝をしていいことはない。却って調子が狂う。鈴木愛理 LIVE TOUR 2018 “PARALLEL DATE”【Blu-ray】を観る。いわゆる推しジャン的なことをしている紳士が映っていた。ソロのコンサートで推しジャンという概念は成り立つのだろうか。池袋。昼食。A-Raj。しばらく来ていなかった。移転してからは初めてだ。見たことのないインド人(おそらく)の女性が、開店時間の11時半よりも数分前に中に入れてくれる。前に給仕を務めていた日本人の女性は辞めたのかな? インド人(店主)がインド人(給仕)を日本語で詰めている。ごめんなさい。ごめんなさいは要らないよ。前も間違えただろ。お前は使えないよ。いま仕事中だから後にしてください。仕事中分かるけど何回目だよお前。ノンベジタブルミールス1,350円。運んで来てくれた店員さん(さっきまで詰められていた)があまりにつらそう。ため息までついている。大丈夫? と思わず聞いてしまった。大丈夫。いつものことだから。お金のことで間違えた。そんなにきつく叱らなくてもええやんかとさっきは思っていたが、お金をいつも間違えたらちょっとまずいな。キングフィッシャー650円を追加で注文。グラスが冷えていないので瓶から直接飲んでいたが、店員さんがグラスに注いでくれた。過去に来たときはナンとマトン・カレーばかり頼んでいたが、南インド式のミールスも本当においしい。色んな味がちょっとずつ味わえる。会計は店主だった。機嫌が悪そうだった。

A-Rajに来たのはサンシャイン劇場で舞台を観るから。演劇女子部『遙かなる時空の中で6 外伝 ~黄昏ノ仮面~』。池袋で昼食を摂るときは北口で済ませることが多い。サンシャイン付近まで足を伸ばすことは少ない。ちょっと歩くからね。A-Rajに行きたいという思いは常に頭の片隅にあった。今日がいい機会だった。この辺は無職の頃によく来ていた。A-Rajの近くにあるマレーチャンというマレーシア料理店の肉骨茶(バクテー)もおいしかった記憶がある。そうそう。マレーチャンで肉骨茶(バクテー)を食って、店を出たら急に雨が降ってきて。雨宿りのために入った向かいの建物が図書館で。そのまま中で本を一冊、読み終えたことがあったな。植草甚一、『ハーレムの黒人たち』。もう6年前だ。

マチネとソワレの両方を観た。開演時間はマチネが13時、ソワレが18時。12時過ぎに会場入り。ほとんど並ばずに日替わり写真を買えた。グッズ売り場の販売者の紳士(一人だけ男だった)に日替わりの小野さんを注文したところ、まだ業務に習熟していないらしく日替わりが何なのかも小野さんが誰なのかも分かっていなさそうな反応だった。2Lのソロ写真も購入した。

今回の演劇女子部にはそこまで期待をしていなかった。つばきファクトリー主演の舞台だという以外にファンクラブ先行に申し込んだ理由は一つもなかった。興味をそそらないあらすじ、衣装、メイクアップ。出演者の大半が男役というのもそそられなかった。ゲームが原作らしいがもちろん知らない。私が興味を持つ類のゲームでもない。私のゲームに関する知識はファミコン、ゲームボーイ、スーパーファミコン、初期プレステで止まっている。そして、公開の間近になって決まった浅倉樹々さんと新沼希空さんの降板。ネガティブな要素ばかりだった。この土日に関して言えば、明日の19-21時に楽天で注文した冷凍ピザ(薪釜ナポリピザ フォンターナ)が届くことが一番の楽しみだった。

だから、こんなに楽しませてもらえるとは思わなかった。出演者の全員がよかった。つばきファクトリーの全員が、コンサートやFCイベントでは見られない魅力を開花させていた。何といっても小野瑞歩さんの男役がびっくりするくらいにカッコよかった。別人だった。冒頭でステージに現れた小野さんが最初の台詞を発した瞬間。それは私が初めて彼女を見たときに匹敵するような、決定的な瞬間だった。正直、男役とはいっても普段とそこまで変わらないんだろうと高を括っていた。今日の彼女、いや彼は、有馬一だった。最後まで小野瑞歩を感じさせなかった。

こんなこともできるんだ。小野瑞歩さんの支持者として誇らしかった。ここまで来たんだという感慨があった。観客動員とか会場規模とか地位名声ではなく、芸のレベルとしてここまで来たんだ。小野さんをこれまで支持してきてよかった、と心から思った。応援してきたのが報われた。もちろん常に報われているし救われているんだけど、そんな中でも2019年6月8日(土)という一日は一つの記念碑になった。

マチネは4列(2列が最前)、ソワレは11列。迫力と臨場感では当然マチネが勝ったが、ソワレの席もステージの全体像が見えて違う楽しみ方が出来た。マチネの後にサンシャインや西武をぶらぶらした。THE NORTH FACEとWhite Mountaineeringにエメラルド・グリーンのTシャツがあった。小野さんの支持者として彼女のメンバー・カラーを服装に取り入れたいと思っている。今日は何も買わなかった。ソワレの前にマレーチャンで夕食を摂った。ホッピーセット(黒)、サティ2本、肉骨茶(バクテー)。前に来たのはたぶん2013年だ。今後もたまに利用しようかな。肉骨茶(バクテー)は明らかに身体によさそうだ。



彼女が思わず目に留まってしまうのか、それとも自分の贔屓に設定したから重点的に見ているのか。その境界線は常にはっきりしているわけではない。彼女が私のナンバーワンだと決めた当初には、彼女が最も強く光り輝いて見えていたはずだ。いちばん好きだったはずだ。だからこそ、この子を応援すると決めたはずだ。でも、それは永遠の愛ではない。アイドルさんの職業人生がそう長くはないことを差し引いてもだ。何を隠そう、私は彼女の前にも誰かを崇拝していたし、その前にも違う誰かを崇拝していた。私は彼女が好きだ、だから彼女を中心に観る。彼女を中心に観るから、彼女の魅力ばかりが見えて、彼女のことがますます好きになっていく。いつまで彼女を崇拝し続けられるかは、その循環がいつまで続くかにかかっている。そのうち、彼女を観る原動力の中に義務の要素が入り込んでくる。私は彼女を応援するんだと自分に宣言したから、それを守る。義務の割合が大きくなってくると、他のメンバーさんに目移りがしてくる。自分がいちばん好きなのは本当に彼女なのかと疑問に思うようになる。初めは小さな疑問でも、徐々に大きくなって、無視できなくなっていく。我々が気移りするようにアップフロントさんも仕掛けている。次々に新しいメンバーさんを投入し、新しい集団を結成させていく。そうやって私たちをつなぎ止め、事業を維持する。

私の小野瑞歩さんに対する気持ちもいずれはしぼんでいくのだろうと、頭のどこかでは予想している。何事もなかったかのように、他の誰かを応援する日が来るのかもしれない。現につばきファクトリーのコンサートを観に行っても、小野さんよりも他のメンバーさんが目に留まることがたまにある。もし小野さんを知らずにその公演で初めてつばきファクトリーを観ていたら、小野さんの支持者になっていたとは自信を持って断言できない。もちろん崇拝対象を変えるのは悪いことではない。むしろ自分の気持ちに正直に、短期間で推しを変えていくタイプの紳士を私は尊敬している。フットボーラーには同じクラブでプレイし続けてレジェンドになる選手もいれば、移籍を繰り返して結果を出し続ける選手もいる。オタクも一緒だ(フットボーラーとオタクは一緒ではない)。それは生き方の違いであって、善し悪しの問題ではない。

こんなことを考えているのは、私が小野瑞歩さんを初めて観た2016年1月4日からもう少しで三年半になるからだ。あのときから気になって、彼女がつばきファクトリー加入後の同年11月の『ネガポジポジ』から継続的に観るようになった。私は小野さんを観るためにそれまでは避けていたリリース・パーティに通い(一度は新潟まで行った)、自分はそういうのには手を出さない(握手だけに)と決めていた個別握手会にまで行くようになった。小野さんが出現しなければ、私の個別握手経験は今でもゼロだっただろう。小野瑞歩さんは私にとって、アイドルさんという存在との距離の取り方や姿勢を変えてしまうほどの影響力があった。でも、一人の人間に入れ込む熱というのは、いつかは醒めるのは間違いない。二、三年は人の気持ちを変えるのに十分な期間だ。そろそろ小野さんに対する私の興味が薄れてきてもおかしくはないのではないか。

今日、分かった。当分はその日が来そうにない。正直なところ、最近はHello! Projectの現場に来ても、別に入らなくてよかったかなと思うときがある。横浜F・マリノスの試合をスタジアムで観た方が没入できたかもしれない。もしくは家でフットボールをDAZN観戦していた方が安上がりでよかったかもしれない。だが、小野瑞歩さんがいるつばきファクトリーは別だ。

演劇女子部『遙かなる時空の中で6 外伝 ~黄昏ノ仮面~』のチケットを私は三枚、所持している。今日の二公演と、来週金曜日の一公演。一回でよかったとか、フットボールを観ていた方がよかったとか、そういう後悔はいっさい生じなかった。むしろ、四回、五回、六回、時間とお金が許せば何回でも入りたい。ずっと観ていたい。この世界に浸っていたい。有馬一をずっと観ていたい。

思い返すと、私は抱かれたいという気持ちを男に抱いたことが二度ある。これは実際に彼らの陰茎を私の肛門に受け入れたいということではない。そういう具体的で生々しい意味ではなく、それだけカッコいいと思ったということの比喩表現だ。一回目は、会社に入って一、二年の頃、先輩が私の失敗をかばってくれたとき。二回目は、渋谷でK DUB SHINEのソロ・コンサートを観たとき。三回目が、今日だった。有馬一(小野さんの役名)に、抱かれたい。

この演劇を通じて小野瑞歩さんの新たな魅力を知った。彼女を中心に観た理由に、義務はゼロだった。まっさらな状態から小野瑞歩さんを再発見し、目が離せなくなった。もし私が記憶を失って今日はじめてつばきファクトリーを観に来ていたとしても、私は有馬一に引き付けられ、誰が演じていたのかを調べ、小野瑞歩さんを好きになっていただろう。小野瑞歩さんから生まれ、小野瑞歩さんの母乳で育ちたい。

2019年5月30日木曜日

JuiceFull (2019-05-19)

自分はつばきファクトリーだけを観ておけばいいのではないかと思ったそのわずか7日後にJuice=Juiceのコンサートを観に来ているのは一貫性に欠けるように見えるかもしれない。しかし、チケットのファンクラブ先行受付は公演の何ヶ月も前に行われる。当日の気分だけで行くかどうかを決められるのはリリース・パーティのみだ。申し込んだときの気分と、その時期になったときの気持ちが合致しているとは限らない。モチベーションはさまざまな要因の影響を受ける。事前に予想するのは難しい。半ば労働のように義務的に現場に向かうときもある。とうとう来たな、この時が! という気持ちですべての公演を迎えられれば最高だが、年に何十回も現場があるとそういうわけにはいかない。贅沢な話だが。どうしても自分の意欲にバラツキは出てくる。

Juice=Juiceのコンサート・ツアー“JuiceFull”を私が観覧したのは前回が5月6日(祝)、中野サンプラザ。散々だった。二公演ともほぼいちばん後ろの席が割り振られたので、ワクワクするのは難しかった。当日はお酒の飲み方を間違えたことでだるくなって、昼公演の前半はまるで大学で大教室の講義を受けている学生のように居眠りをしていた。コンサートに参加していたというよりは、ただそこにいるだけだった。同じお金を使うのならうまいモン食ってテルマー湯に入り浸ってからマッサージでも受けた方がよっぽど有効なお金と時間の使い方だった。この日の自分の心身状態ではそうだった。しかしこれは結果論であって、ファンクラブ先行受付に応募する時点では、この日に是非このコンサートを観たいと思ったからこそ申し込んだのだ。

最近の私はJuice=Juice関係の現場に没入することが出来ていない。この間の中野サンプラザはもちろんだが、段原瑠々さんのバースデー・イベントにしても、宮崎由加さんのバースデー・イベントにしても、どこか楽しみ切れないというか。自分の中に煮え切らない感じがあった。情熱を注ぎこむリソースをつばきファクトリーに奪われているのは否定できない。Juice=Juiceが2月13日(水)にドロップしたシングル、“Good Bye & Good Luck!”と『微炭酸』が好きになれないのも一因だ。特に“Good Bye & Good Luck!”(ヴィデオ・クリップは素晴らしい)。致命的なのがフック。メロディと英語の音の数が合わないから、コテコテのカタカナ英語発音の上に&の読ませ方が奇妙だ。グーッドバーイ、エンダー、グーッドラーックって。エンダーって何だよエンダーって。ダサすぎ。これで私は一気に醒める。英語にすればそれっぽくなるでしょと言わんばかりの、作詞者の稚拙な言語感覚。まただな いつでもカタカナ 傍から見てると浅はか(K DUB SHINE、『最後の猶予』)。このシングルを私は買っていない。特典会のために大量に購入した知人の紳士から一枚もらうつもりだ。仮にもらえなかったとしても支障はない。いずれ出るはずのアルバムの収録曲として聴けばいい。何度かココに書いているように私は曲を聴くとき歌詞の意味は別にどうでもいいのだが、音同士のはまり具合は気にしている。トラック、言葉、声。音楽は音として気持ちよくないといけない。

あとは何だろうな。梁川奈々美さんが3月に業界から足を洗って、6月には宮崎由加さんの退団(芸能活動は継続)が決まっている。この急な流れとそれを取り巻く雰囲気が何となく苦手というのもあるのかもかもしれない。これは完全に個人的な事情だが、宮崎さんの退団は、私がJuice=Juice内で最も支持するメンバーさんを稲場愛香さんに切り替えた直後に発表されたので、きまりが悪い。そういえば以前につんくさんがTwitterにさ、メンバーの卒業とグループの解散・終了は違うのに、そこを周りが混同してしまうとグループの終焉感につながってしまうという旨のことをTwitterに書かれていたんだ。彼は名指しはしていなかった。だから何を念頭に置いたtweetだったかは想像するしかない。ただこの内容は、私がここ数ヶ月のJuice=Juiceに熱中しきれない原因と何か関係しているような気がするんだ。

今日の開場は川口総合文化センター・リリア メインホール。最寄り駅が川口で、チャイナ・タウンで有名な西川口の隣。部類の中華料理好きとしては絶好のチャンスだったんだけど、中途半端な時間に家で食ってしまった。昨日、ちょっといいものを置いている地元のスーパーマーケットでおいしそうなイチゴが2パックで900円くらいで売っていたんだ。1パックは昨日のうちに食べたんだけど、鮮度的に残りは今日のうちに食べた方がいい。10時半くらいにそのイチゴと、ミックス・ナッツを食べた。だからお腹が空いていなくて、昼食はスキップした。14時開場のはずだったんだけど、30分近くたっても列がほとんど進んでいないようだった。結局、開演が延びた。場内アナウンスメントによると機材トラブルで開場時間が遅れたらしい。開演時間を遅らせる旨の声明を読み上げる婦人が何卒をなにそつと読んで笑いが起きた。段原瑠々さんが初めて影アナを担当したときを思い出した。正確な開演時間がいつになったかは見ていないので分からないが、15時11分から注意事項が流れ始めたので、15時15分くらいだったと思う。

昼公演も夜公演も、私の席は10列の中央ブロックだった。先日の中野サンプラザよりはだいぶ恵まれた環境だった。双眼鏡を使うと、迫力のある絵が得られた。メンバーさんの鍛え上げられた肉体。皆さん単に細いのではなく、筋肉がしっかりついているのが分かる。彼女たちはアスリートでもあるんだなと実感する。日頃の節制に加え、筋力トレーニングで身体を作っていないと一日二公演のコンサートは乗り切れないだろう。それも毎週末のように。いやらしい意味ではなくアスリートとしてのHello! Projectメンバーさんの肉体美を表現するために、露出度を高くすることは重要である。今のHello! ProjectだとJuice=Juiceは高い方だ。(つばきファクトリーにももっと見せてほしい。℃-uteのように。)布は少なければ少ないほどいい。まなかんの汗ばんだお腹。舐めたい。

「ひとりで生きられそう」って それってねぇ、褒めているの?』はこのツアーで好きになった。はじめはいかにも売れ線J-POPのような編曲が鼻についた(私は売れ線J-POPを聴いているわけではないので、あくまで偏見である)が、何度か聴くと首を振って乗れるようになった。『25歳永遠説』、コイツはダメだ。(児玉雨子さんの歌詞はだいたい全部好きなんだけど。)つんくさんが作詞する卒業ソングとは言葉のウェイトに差がありすぎる(呂布カルマさん)。前述の“Good Bye & Good Luck!”にしてもそうだ。リリックをメンバーさんの状況に重ね合わせるのであれば、それ相応の人が書かないといけない。Hello! Projectのプロデューサーというつんくさんがしょっていた立場は(もちろん役職だけでなく実態も)それに相応しかった。そういう存在がいない今、無理に卒業ソングを作らなくてもいいのでは。もしくはせめて本人が書いた方がいいのではないかと思ってしまう。もちろん、プロの補助を得ながら。

音源はいつ聴いても同じだが、コンサートでは同じ曲をいつやっても同じ表現になるわけではない。そのときの人員構成、習熟度、曲の新しさ、グループの置かれた状況、等々で変わってくる。その意味では、今のJuice=Juiceがやって一番サマになるのが“Borderline”だと確信した。イントロが始まった瞬間から、とにかくしっくり来る。このタイミングで音源化されていないのが残念。

私はこのツアーに関してはメドレーに不満が残った。よく出来たメドレーはノン・ストップのMIX CDのようにスムーズで、流れがある。このツアーのメドレーは曲がブツ切れになっている感じが強かった。間奏を入れすぎているし、つなぎ方が下手すぎる。MIX CDを聴いているというよりはアルバムを飛ばしながら試聴しているような感覚だった。

昼公演では私の気分はあまり上がらなかった。体調はよかったのだが。何でだろう。労働生活が平穏だからだろうか(ストレスからの救済をそこまで必要としていないという意味で)? でも夜公演になると、以前の感覚を取り戻してきた。Juice=Juiceのグルーヴを身体が思い出してきた。これはよい兆候だ。これからもつばきファクトリーだけでなくJuice=Juiceも観られるという手応えをつかんだ気がする。今の私の身体はデフォルトがつばきファクトリーになっている。

今日は宮本佳林さん、稲場愛香さん、宮崎由加さんが目に付いた。宮本さんに関しては、昔のシャカリキな感じの彼女を思い出した。昼公演ではメンバーさんを比較的、均等に観ていたが、夜公演ではほぼ稲場愛香さんを双眼鏡で追いかけた。宮崎由加さんが抜けた後、この集団がどういうバランスを作り出して、どういう新たな魅力を開花させていくのだろうか。家のウォーク・イン・クローゼットの中で、稲場と大きく印字されたホット・ピンクのTシャツが待機している。宮崎さんがいなくなってからは、私はそれを着る準備が出来ている。

夜公演の前に入ったアジアン・キッチン サンバルが割とよかった。パクチーハイボール330円。マレーシアバクテー680円。レッドホットサンバルチキン580円。タイガービール380円。計2,127円。バクテーがおいしかった。肉がしっかり入っていて。レッドホットサンバルチキンはハズレ。甘ったるい。レッドホットは詐称だ。Sweet & sourでしょアレは。単品で頼んでお酒も飲んだからこの値段になったけど、安く済ませようと思えば定食も800円前後で取り揃えていた。お酒を飲んだけど尿意には襲われずに済んだ。アルコールは食事と一緒に摂るのがミソなんだろうな。

2019年5月28日火曜日

爛漫 (2019-05-12)

入浴、入浴(New York, New York)。10時36分にウェルビー福岡の受付で外出証を受け取る。セブン・イレブンでアイス・コーヒーとプロテイン・バー(糖質40% OFF)。11時21分、会場付近に到達。グッズ列を見つける。見覚えのある風景。そうそう、この公園。2017年4月1日に来た。この日付は明確に覚えている。色々と思い出深い。最前で観た昼公演。宮崎由加さんのお誕生日が翌日だった。ステージからの記念撮影に私が映り込んだ。宮崎さんをはじめ複数のメンバーさんがその写真をブログに掲載した。宮崎さんの支持者として痕跡を残したという感慨があった。二年が経過し、今度は別の女を追いかけて博多に来た。あのときは宮崎由加さん、今日は小野瑞歩さん。あのときは福岡Drum Be-1。今日は福岡Drum Logos。

(昨日の佐賀公演で)きそらすいとうよやりました? やりましたけど、周りの声でかき消されました。関東のリリ・イベですいとうよを言ったことがあります。周りはどんな反応でした? 何か微妙でした。何で博多弁? みたいになってて。あー、まあ関東だとそうなりますよね。佐賀、福岡だったら全然そんなことはないと思いますけど。そうすね、大丈夫です。そのときボク、あんみぃ推しだったんですよ。あんみぃすいとうよ! って言いました。あんみぃは苦笑いしてました。いや、DDなんで。(つばきファクトリー内で推し変を続けて)一周まわりました。二、三周まわって、今はきそちゃん。日替わりは娘。を推してたころ買ってました。ボク、日替わりを買い出すとダメなんですよ。DDだから。全員分欲しくなるんで。でも娘。だけは推し変しませんでした。まーちゃん。2年くらい。█████という名前でブログ・コメント認知されてます。

販売開始時間は11時半のはずだが、14分が経過しても進む様子のない列。インドの店のように交渉をしないと価格が決まらないのか?

私、友達が██に勤めてるんですよ。風通しのよくない会社とその子は言ってました。いやあ、うちの会社の方が悪いですよ。ボクは██は頭が悪くて入れなかったんです。兄が██で働いてるんです。あ、そうなんですか? だから兄のコネで、話は通してもらっていたんです。もし受けられたら受かっていたんです。でもそこまで行けなかったんです。推薦枠が一人だけで、成績で決まるんで。友達が██に入って体重が45kgまで落ちたらしいです。ハゲかけたって。██はハゲが多いって言ってました。辞めたら治ったらしいです。いや、でもよさそうだけどな。/██会社は█オタを取らないと言いますよね。いや、でも隠せば大丈夫です。普通を装って。そう。でもうちの会社はオタクをとりたがる。転職したいんですけど関東の██はタブーらしいんですよ。██は大丈夫なんですけど、██の大手同士は。/他社の██情報って来ます? 来ます、来ます、訓練みたいな感じで。月一で来ます。関東のやつは来ないかも。でも大きいのだったら来ます。

12時ちょうど、メンバーさんを乗せているような雰囲気を出す車が会場前に停める。緊張が走るが、運転手しか乗っていなかった。12時3分、後ろには20人足らず。12時12分、購入完了。日替わりの小野瑞歩さんと谷本安美さん。天神駅。12時29分、コイン・ロッカーに一つだけ空きがあった! カバンを預ける。昼食の場所を探してストリートをうろうろしていたら時間がなくなってきた。昼公演の開場は13時半だが、15分くらい前から番号順に並ばせ始める可能性が高い。地下1階の洋食屋に入る。焦っていて店名を記録する余裕がなかった。ハンバーグ・トマト・ソース1,400円。パン・ライスなしで頼んだらサラダを多くしてくれた。ありがたい。時間がゆっくり流れている。何人かで来てくつろぐ店だ。一人でササッと済ませる店ではない。入る店を間違えた。13時4分、料理が出てくる。13時16分にはDrum Logos前に戻る。まだ呼び出しは始まっていない。安堵。13時18分、間もなく入場整列を始めるとの通知。本当は近くのポプラでお酒を買って飲んでおきたかったが、その時間はない。

昼公演 1330開場 1400開演 132番

右側、一つ目の段差、三列目。なんかこいつデケエなと思ったら手すりの前に一列あった。注意事項を周知する若者。棒読みではない。説明がうまい。理由を言うから納得できる。体調の悪くなった人が抜けられないから端の緑になっているエリアは開けてくれ。チケットの販売数と入場者数が合っていないので、遅れてくる人がたくさんいる。だからもっと前に詰めてくれ。過度なジャンプ、連続ジャンプは足を踏んでトラブルになるからやめてくれ。ペンライトはオフィシャル商品と同じ明るさまでは許容する。それ以上だと演出の妨げになる。過度な場合は声をかけるからカバンにしまってくれ。

さあ、福岡ね。どうですかりさまる? という山岸理子さんの雑な振りに苦笑する小片リサさん。普段、公演前はなるべく食べないようにしているが、今日は明太子があったので白米と明太子を大量に食べた。そのパワーで頑張りたいという旨の意気込みを語る。しかし、白米のような精製された穀物を大量に食べることは血糖値スパイクを招くため危険である。/広いけど見やすい会場なので、たくさんの人たちの顔を見たい、と小野瑞歩さん。

中央で推しジャンしている数名の紳士の中に、昨日の佐賀公演の入場列で酢の臭いを発していたスポーティな紳士がいた。その横には、袖をまくりあげた臭そうな剛毛の紳士。さっきの若者が自粛を呼び掛けていた連続ジャンプ、過剰なジャンプに該当しそうなものだが、お咎めなし。事前注意の意味なし。アレがいいなら何でもありやろ。いや、跳ぶなら跳ぶでいいんだが(跳ぶことの楽しさは私も理解している)、注意する側とされる側が大人同士のはずなのに言葉が通じていないのが空しくなった。わんぱくな中年男性たち。はじめはやや気が散った。小野瑞歩さんの笑顔に集中するように心がけたら、後半は気にならなくなった。ステージ上以外に余計な神経を使うな。好きなメンバーさんと自分、二人だけの世界を作り出せ。

新沼希空さんと岸本ゆめのさんによるトーク・セグメント。『超WONDERFUL!』でぶりっ子をやり切っているのに皆さんが見てくれないとぼやく岸本さん。余裕があれば9人を均等に見てほしいと嘆願する。(昨日の佐賀公演でも岸本さんはもっと私を見てほしいとおっしゃっていた。本気で気にしているようなので、少なくとも岸本ゆめのさんの支持者は集中的に彼女のことを凝視してあげてほしい。見てあげるって言うと我々がメンバーさんよりも上のようで違うけど。)/大阪で焼肉に行ったときの話(新沼さんと岸本さんの二人だったか、他のメンバーさんもいたかは聞き取ることが出来なかった)。相当においしかったようで、得意げかつ嬉しそうに語る新沼さん。いつもはタンとかカルビとか定番ばかり頼むけど、珍しいお肉をいくつも注文した。最後にシャトー・ブリアン。お店の人に焼いてもらった。動画を撮った。どの肉も焼いている時間が大体2分半だった。お母さんにも食べさせたかったと岸本さん。/岸本ゆめのさん。メンバー全員で遊びに行きたいとは思わない。皆さんはメンバー同士で遊んでいてほしいですか? (フロアの反応を見て)そうでもないみたい。キャンプとか絶対行きたくない。虫が恐いとか言う子がいたらイラっとするし。もしメンバー全員でどこかに行くならボランティアがいい。ちゃんとやっていない子がいたら厳しく注意する。

・秋山眞緒さん:公演中にきしもんの顔を見ると笑ってしまう。『ふわり、恋時計』で笑いそうになった。
・小野瑞歩さん:今日は喉が不安だったが、コンサートが進むにつれ声が出るようになった。楽しくて身体が味方をしてくれた。
・岸本ゆめのさん:メンバーと遊びたくないと言ったのはライブが楽しいから。ライブで楽しさは足りている。放課後にまで会いたいと思わない。
・谷本安美さん:(コメントを)何も考えていなかった。ステージが広い。
・新沼希空さん:皆さんとバス・ツアーをしたい。もし福岡でやるならイチゴ狩り。出来るように頑張る。
・山岸理子さん:ストレッチ中にスーパー・フライさんの音楽を聴いていた。

きそらはお店の女の子みたいだね。エッチなお姉さんは好きですか的な、と蒸気した顔でコンサートの感想を語る、禿げを短髪で隠したふくよかな50がらみの紳士。

全員握手。岸本ゆめのさんがアンニョンと言っていた。見えたと小野瑞歩さんが言ってくださった。のど無理しないでねと私は言ったが、そのときに彼女は既に次の人物を見ていた。それくらいに高速だった。谷本安美さんでは前の人が粘っていて、目を合わせる前に私が通過した。

ポプラで██トリス・ハイボール350ml(██の二文字は9%)をゲトって、長浜公園で飲む。少し効いてきた。ビラを配っている女の子たちが神風センセーションを名乗ってるんだけど名前が恐い…右翼?

夜公演 1630開場 1700開演 170番

私にとってはつばきファクトリーのコンサート・ツアー、2019春・爛漫を観るのはこれが最後。番号がよくない。最後の段差の左側に一旦立つが、しっくり来ない。スペースを見つけたらボールが来なくてもそこに走り込めというアンジェ・ポステコグルー監督の教えに従い、中途半端に前を狙わずフロアのいちばん後ろに移った。

開演前、博多華丸似の紳士に声を掛けられる。何公演目ですか? ボクですか? はい。8公演目です。そんな行っているのかという感じで彼は笑った。地元民だという彼はアンジュルムのコンサートをこの会場に観に来たことがあるが、そのときはあんまり埋まらなかったらしい。え、そうなんですか。アンジュルムなら埋まりそうなもんですけどね、と私が返すと、まだブレイク前だったので的なことを言っていた。Hello! Projectはむかし観ていたが、しばらく離れて最近もどってきたという。何があったのだろうか?

佐賀の夜公演とほぼ同じ位置だったが、あの至高の体験の再現とはならなかった。小野さんのラインで跳ぶ気が満々だったが、いきなり一曲目から小野さんが歌わなかった。出ばなをくじかれた。昨日から彼女は本調子ではなさそうなのは見て取れた。ご本人が喉の調子に言及したのは今日の昼公演になってから。そしてこの夜公演では遂に歌うのが厳しくなったようだ。いい思い出にしようと意気込んでいただけに悔しく、身体から力が抜けた。

今夜だけ浮かれたかった』のクライマックスでは、岸本ゆめのさんが浅倉樹々さんと小野瑞歩さんの分も含めて3人分を畳みかける大車輪の活躍だった。ここに居合わせた彼女の支持者たちは誇らしかったことだろう。小野さんは公演を通してまったく歌わなかったわけではない。曲によって、箇所によっては歌っていた。一番の見せ場であるどうしたら輝けるの~? を彼女の声で聴けるのではないかと密かに期待していたが、私の願いは叶わなかった。彼女の持ち分でもひときわ声を張るラインなので、無理だったのだろう。

小野田紗栞さん:ツアーの度に一日だけ落ち着く日を設けている。それがたまたま今日だった。落ち着いてフロアを見渡すと、皆さんの笑顔がよく分かった。あと暖かく見守ってくれている。うんうん、大丈夫だよという感じで。それを見て、私はもっと皆さんにハッピースマイルを届けたいなと思った。

お立ち台で泣きながら我々に背中を向けて話す小野瑞歩さん。全部のパートを歌えなかった。歌えることのありがたさを改めて感じた。私の歌を楽しみに来てくださった方、メンバーに申し訳ない…と訥々と言葉を絞り出す。最後にこちらに身体の向きを戻して、満面の笑みを浮かべる。歌がすべて歌えなかった分、笑顔を出したが、伝わっていたかというようなことをおっしゃる。我々から大喝采を浴びる。

釣られたのか岸本ゆめのさんも感極まる。涙ながらに話す。私が初めて買ったCDはゆずさん。『虹』に、人間は誰しも悲しみを抱えているけどそれは塗り替えていけるという歌詞がある。みんなつらいことを抱えながら生きている。それを塗り替える手段が私たちのライブであったら嬉しい。次のメンバーさんのコメント中も、しばらく泣き続ける。

新沼希空さん:私は通りもんが好き。普段はあまり食べる機会がないけど、福岡に来たら通りもんを食べられる。毎週、福岡に来たいくらい。通りもんだけじゃないけど。

全員握手で小野瑞歩さんに、お大事にねと声をおかけした。神妙な顔持ちで彼女は頷いた。メンバーさん全員の手を握って流れていくのがやっと。昼よりも早い。

一つのコンサート・ツアーを9公演も観るのは私にとって新記録だ(たしかこれまで最も多くて7公演だったはず)。東京愛知岐阜佐賀、福岡。最後は悔いが残った。こんなにたくさん観たという感覚よりも、調子が万全になった小野さんの歌声を聴きたいという思いが強い。またつばきファクトリーを観るために遠征をしたい。私は当面の間、つばきファクトリーだけを観ていればいいんじゃないか。そう思えたツアーだった。

2019年5月26日日曜日

爛漫 (2019-05-11)

賃金労働者には有給休暇を取る権利がある。与えられた年間日数の範囲内で消化するのは何もおかしくない。誰にも咎められるいわれはない。理論上はその通り。だが勘違いをしてはいけない。権利とは黙っていればで誰かが提供してくれる便益ではない。行使ができるように自分が努力をしなくてはいけない。たとえば、会議や出張のスケジュールを変えないといけないかもしれない。誰かに不在中の業務の代行をお願いする必要があるかもしれない。自分にしか出来ない業務がある場合、不在中はそれが出来なくなることを関係者に了承してもらった方がいいかもしれない。そういったことをせずに休みまくっていれば、同僚や上司の信頼を失って会社内での居場所がなくなる。有給休暇の以前に有給生活がなくなる。

こんなに休む必要はなかったのではないか? この日を迎えるまでは罪悪感に似た思いが少し胸にこみ上げて、落ち着かなかった。ゴールデン・ウィークが十連休もあった。そこから四連勤を挟んで、また五連休。5月13日(月)、14日(火)、15日(水)と休暇を取得した。脳と身体を労働に飼い慣らされている私には、あんなにたくさん休んだんだからまだこんなに長い休みは要らないのでは? という戸惑いがあった。ただ、それも昨日までだ。5月11日(土)の始まりを認識した瞬間から、これからの旅行を楽しむことに注力することに気持ちを切り替えた。労働がある日よりも早く起きて家を出る。普段は6時に目覚ましをかけて、6時半から7時の間に布団から起き上がる。今日は5時50分に目覚ましをかけて、6時にはシャワーへと向かった。ぐずぐずしている時間はない。9時20分の飛行機に乗り遅れたらすべてが台無しになる。

羽田空港国内線ターミナル駅で電車を降りるまではよかったがそこからの道を間違えて、違うターミナルに着いてしまった。戻って余計な時間を食ったが、早めに着いていたおかげで焦らずに済んだ。不測の事態に備えて予定にはバッファーを設けておくのは大事だ。保安検査所を通過。ホットコーヒーで一息。飛行機に乗り込む。通路側。後から来た窓側の人のために私が立ち上がったが礼を言ってこない(少なくとも私には聞こえなかった)ので何だコイツと思って見たら、新宿花園万頭の紙袋を持った、加齢臭を発する老紳士だった。臭いだけではなく不愉快なヴァイブスを放っていて、隣にいるだけでムカムカしてくる。(飛行中に飲み物を頼むとき、私はコーヒーをくださいと言ったが、彼はコーヒーとだけ言った。この手合いは、単語だけで注文をする。何々をくださいとかお願いしますと言えない。『上手く言えない』。そういう育ちなんだ。)Hello! Projectの現場で隣のオジサンの臭いを嫌がる女性の気持ちが分かった。(ただそういう女性に一つ朗報だが、日頃から男性の体臭に接している女性はエストロゲンの濃度が高く、生理不順や生理痛が起こりにくいという研究があるそうだ。)オタクさんであろうとなかろうと基本的にオジサンとジジイは全員がデフォルトで不愉快な存在だ。私も自覚しなくてはいけない。Terence Kelseyの“Breakfast is a Dangerous Meal”を読んで気を紛らわす。

定刻(11時15分)ほぼぴったりに、福岡空港。地下鉄で博多駅。コイン・ロッカーがぜんぶ埋まっている。宿泊先のウェルビー福岡まで歩いて、大きなカバンだけ預ける。博多駅のプラットフォームで旨辛ネギラーメン680円。立ち食い。さすが本場。うまい。

12時41分:博多駅発(JR鹿児島本線快速 荒木行)
13時11分:鳥栖駅着
13時22分:鳥栖駅発(JR長崎本線 肥前山口行)
13時50分:佐賀駅着

鳥栖駅のプラットフォームからサガン鳥栖さんのホーム・スタジアムが見えた。すぐそこにある。14時からガンバ大阪戦があるようだ。会場前が人で賑わっている。サガン鳥栖さんは明治安田生命J1リーグのリーグ戦では10節までで一回しかゴールを決めていない。今日はゴール・マウスをこじ開けることが出来るのだろうか。ちょっと試合を観たくなった。

佐賀駅から会場までの間に、アップフロントがよかれと思って我々に送りつけてきたサコッシュを身に付けた紳士がちらほら。14時1分、佐賀GEILS前に到着。グッズ列は20人足らず。14時3分、ほっともっとのロゴが印字されたビニール袋を2階に運ぶ男性。中にたくさんの、弁当らしき物体が入っている。つばきファクトリーさんのご昼食かな。佐賀まで来てほっともっとじゃちょっと可哀想、と近くの紳士がぼやく。私の前にいたのがコレクション生写真を35枚(17,500円)買う狂人。二種類(part. 1と2)あって、買うことが許される上限が20枚ずつ。この老紳士の買い占めで片方は売り切れ。販売しているお姉さんはアップフロント関西。私は日替わりの小野瑞歩さん、秋山眞緒さんを購入。秋山さんの日替わりを買ったのは初めて。いつも同じ面子だけでは芸がないので変化をつけたかった。書き込みの絵も可愛らしかった。ぶたさん書いてみたよだって。14時21分、佐賀駅前のコイン・ロッカーにカバンを預ける。

昼公演 1500開場 1530開演 100番

宝酒造 極上レモンサワー 生おろしレモン(350ml)をコンビニの前で飲み干す。14時50分に佐賀GEILS前に戻ると、BEA STAFFの係員が番号を呼び出して来場者を並ばせている。ちょうど私の番号が呼ばれるところだった。14時58分、周りを見渡すと自分の位置は真ん中か少し後ろくらいに見える。さすがに整理番号が200番くらいで終わりということはないとは思うが…。とはいえ、この時間になると観客はほぼ集まりきっているはずだ。

15時6分に到達したフロア。既に7割がた埋まっているように見える。コレは厳しい。7列目か8列目の真ん中付近。普段は(小野さんがいる割合の多い)右に行くけど、今日は真ん中と混み具合に差がなさそうなので、たまには中央にしてみる。新鮮な経験だった。いつもに比べると小野さんがあまり見えなかったが、たまには他のメンバーさんをじっくり観る回があってもいい。一曲目『うるわしのカメリア』で0番にいた小野田紗栞さんに目を奪われる。めっちゃ可愛い。彼氏と江ノ島に行っていようが、可愛いことに変わりはない。谷本安美さんにも見惚れる。私はこんな物凄い美人さんに似顔絵を二回も描いてもらったのか。

山岸理子さんは岐阜のときの、お酒が回って陽気になったような、ふわっとした感じが継続している。もしかして本当に二日酔いだったりして。遅い時間まで悪い男とお酒を飲んでお楽しみになっていたのだろうか…。この公演から浅倉樹々さんが欠場している。冒頭で我々にそれを知らせる際、樹々ちゃんがいてもいなくても同じくらいのパワーを出します的なことを言おうとするものの、いてもいなくても変わらない…と言葉の選択を微妙に間違えてグダグダになっていた。今日は髪の毛を巻いてきたけど、公演の終盤にはストレートのようになってしまったと彼女はおっしゃっていた(たしかに最後の方は汗をかいて髪の毛を振り乱して淫らだった)。巻いてきたのは髪ではなくガジャなのではないかと勘ぐりたくなった。

トークのセグメントは、秋山眞緒さんと谷本安美さん。ゴールデン・ウィークは何をしてましたかと我々に問いかける秋山さん。Hello! Projectの現場以外に生き甲斐がない人間が100%を占めるフロアからはライブという声。さすが、という秋山さんはピクニックをした。皆さんもピクニックはしますよねと彼女が同意を求めるが、我々の反応が弱い。安美ちゃんは? 首を傾げる谷本さん。どこまでがピクニック? 遠足は? と秋山さんに確認するが、話が広がらない。谷本さんがどう過ごしたかの話に移る。皆さんと同じ過ごし方をしていました、と谷本さん。ドリーム・キャッチャーさんとIZ*ONEさんを観に行った。同じ日。その日しか休みがなかった。(皆さんもあるあるですか? こぶし行ってからつばきに行く的な? と秋山さん。)開演前は、隣の人と話す。たとえば、誰ペン(我々の世界でいう推しのこと)ですかと聞く。人見知りだけどそいう場面では社交的だと言う谷本さんに、(あなたは)人見知りちゃうわと笑う秋山さん。皆さんは(コンサートの前に隣の人に)話しかけるんですかと問う谷本さん。しない、するっちゃする、といった声が出た模様。隣と話しておいた方が楽しくないですか。休みの日は好きな人に会いに行くのが一番ですよね、皆さん? と話を締める谷本さん。それは勝てないなと降参する秋山さん。

小野瑞歩さんは調子が悪いのかな? いつもの天真爛漫な笑顔が影を潜めている。普段に比べると表情が冴えない。声も思うように出ていない気がする。これに関しては音響の調整の問題かもしれないし、断言は出来ないが。ただ、序盤と終盤に一度ずつ水を飲みに行っていた。喉に何かしらの違和感があるんだろう。今日は彼女の日ではないようだ。

小野さんは最後のコメントで、今日の発見として、エメグリ(メンバー・カラー)のペンライトを振っている人があの辺に固まっていた、と私の少し左後ろを指さした。あとあの辺、と右の方も。私はペンライトは持たないスタイルを固めつつあるが、こうやってどこに自分のファンがいるかをペンライトの色で見極めているのであれば、購入を検討した方がいいのかもしれない(私が持っているのは五人時代のJuice=Juiceの公式ペンライトで、エメラルド・グリーンは光らない)。

浅倉樹々さんが担当していた歌のラインは、浅倉さんが一人で歌っていた箇所は誰かが埋めていたが、二人以上が歌う箇所では代役は立てていないようだった。『今夜だけ浮かれたかった』クライマックスの畳みかけで彼女が受け持っていたまぶたを刺す髪の毛、は岸本ゆめのさんが歌っていた。

秋山眞緒さん。会場までは車で来た。車から小さな花が見えて、幸せを感じた。私たちも皆さんに笑顔や幸せを与えられるようになりたい、というアイドルさんとして満点の美しい言葉を残した。

序盤は皆さんの声があまり大きくないと感じた、と小野田紗栞さん。後半になってようやくみんなが遠慮せずに声を出すようになった。次に来るときははじめから私たちが盛り上げられるように頑張りたいという旨のことをおっしゃった。我々を嫌な気持ちにさせず、自ずと発奮させる言い回しがプロだなと私は感心した。江ノ島で地元の男と遊んでいたことがバレても、そこからアイドルさんとして崩れないし、ステージ上での言動には抜け目がない。この強さには一目を置かなければならない。

小野田さんの指摘は正しく、たしかに私も名古屋岐阜に比べて温度が低いとは感じていた。公演後に捌けたメンバーさんたちが全員握手のために戻ってくると、普通は起きる拍手がなかった。握手が始まるまでの待機中、人と人の隙間から小野さんと目が合った。私が日常生活ではまず作ることはない満面の笑みを送ると、彼女は顔を崩してニコッとしてくれた。たぶん思い込みじゃなくてアレは私にくれた笑顔だ。

秋山眞緒さん
岸本ゆめのさん
新沼希空さん
谷本安美さん
小野瑞歩さん
小野田紗栞さん
山岸理子さん
小片リサさん

谷本さんに今日すごく美人ですね的なことを伝えようかと考えていたが、全員握手の順番で彼女が小野さんのすぐ前だったので、断念した。小野さんに聞かれたらまずいので。私と対面した小野さんはギアを一つ上げた強い笑顔で長めに見てくれた。

コンサートの余韻に浸っていたところ、セレッソ大阪3-0横浜F・マリノス(試合終了)という情報がiPhoneから目に入ってきて心を乱された。

夜公演 1800開場 1830開演 104番

クロークをやっていたことに気付いた。14時半から。500円。45リットルのゴミ袋。コイン・ロッカーを使えたから問題ないけど、今後の参考のため書き残しておく。

人が増えてきた入場待機列。酢の臭いがする。発生源は、タイツの上にハーフ・パンツをお召しになった過剰にスポーティなスタイルでお決めになった50がらみの紳士。絶対スポーツやってへんやろ。列が進んでグッズ売り場を通過したときに確認したら日替わり写真はすべて売り切れていた。

番号が昼と4番しか違わないけど、それ以上にフロアが埋まっている。腕毛が邪魔だな、腕毛が0番にいるから、等とお知り合いのニックネームを連呼しながら冗談めかして悪態をつき、ポジションを吟味するおまいつ。身長が高い人はライブハウス(和製英語)に立っているだけで邪魔だとか壁だとか陰口を叩かれて難儀だね。前に行っても中途半端な位置にしかならないので、思い切っていちばん後ろに陣取ることにした。一昨年のJ=J Day以来の、いわゆる推しジャンを続けるスタイルの採用を決意した。しばらくやっていなかったので、開演当初は戸惑いがあった。途中から吹っ切れて、迷いも恥じらいもなくなった。楽しくて仕方がなくなった。幸いにも周囲には割と空間があったので、ストレスなく跳び続けることが出来た。跳ぶと脳内で何らかの物質が分泌されて、地面についたままでコンサートを観るのとはまったく違う喜びを得ることが出来る。後ろの方には同じ考えの人が固まっていた。跳ぶタイミングは(応援するメンバーさんによって)バラバラだったが、それぞれがお互いを尊重しながら自由にやっているのが心地よく、連帯感があった。小野さんの歌割では(ソロでもユニゾンでも)私はほぼ欠かさず跳んだ。フロアを埋めた全ヘッズの中で私しかジャンプをしていないときが何度もあった。一人だけ瞬間的に高い位置から全体を見下ろすと、精神的な充足感を味わった。視界は思ったよりもよかった。会場が狭くて、後方にはスペースがあったので。

昼公演では前半に笑顔が少なかったみずほchanだが、夜公演では序盤からトレードマークのスマイルを披露なさっていた。昼よりも笑顔が多いのはオレがいると分かって嬉しくなったからかな?

トークのセグメントは、山岸理子さんと小野瑞歩さん。岐阜にお住まいの方? と問いかける小野さん。手を挙げたのは7-8人か。地方で公演をやる意味を問い直したくなるような地元民率の低さ。女性限定エリアに多かったようだ。地元で何がおいしいのか教えてほしいという小野さんの質問。フロアからの返答は、呼子のイカと、コッペパン。よぶこ? 昆布ですか? 違うと聞いて照れ笑いする小野さん。県外から来た人が多いので、佐賀に来たからには地元のおいしいものを食べて帰ってほしいと佐賀をフック・アップする。一緒には食べれないけど…と我々を釣りにかかって、当然の流れで我々がエーイングをする。そのときの彼女のいたずらっぽい笑みが可笑しかった。今日は皆さんと目を合わせることを意識しました。気付きました? 目が合ったという人? と挙手を求める小野さん。少ないな…。目が合ったのに手を挙げていない人がたくさんいる。恥ずかしがっているんでしょ? ここで山岸さんが、分かる、私も(ファンとしてコンサートを観るときに)推しの目を見るの恥ずかしい、と言う。そうじゃなくて、目が合った気がしても言い出すのを恥ずかしがっているということだと説明する小野さん。ああそういうことね、と理解する山岸さん。勘違いなんじゃないかなって。勘違いではないですからね? 私たちけっこう見てるからね? と言ってから、他の子のファンでも私や理子ちゃんを見てくださいと自分を売り込む小野さん。

I Need You~夜空の観覧車~』の前に、次は盛り上がる曲ではないんですが…盛り上がる準備は出来てますか? と小片リサさんが我々に確認する流れがなくなっていた。残念。面白かったのに。この曲は、ミニチュアの街を 見下ろす空の上は 三日月に…というところでみで頭韻を踏んでいるのが私は好き(前も書いたかもしれない)。私は基本的に歌詞の内容はあんまり聞いていなくて、歌い手の声とか、こういう音の響きを中心に歌を聴いている。

フロアは昼公演に比べて明らかに熱気があった。昼公演で我々にダメ出しをした小野田紗栞さんも、夜公演ではしっかり褒めてくださった。

秋山眞緒さん曰く、今日は小野瑞歩ちゃんのダンスがいつもの5倍くらいキレがあった(ここで小野さんが、何で分かるの~? と大きな声を出して反応する)。『表面張力~Surface Tension~』とか、と具体的な箇所を実演する。

壁にビートルズさんのポスターが貼ってある、と小野田紗栞さん。コンサートの前にストレッチをしたときに気付いた。ビートルズさんの曲をストレッチ中に流したら元気をもらえた。

小野瑞歩さん。今日はいつもの5倍大きく踊るのを目標にしていた。(アンコール前最後の)『今夜だけ浮かれたかった』が終わって捌けたとき、さすがに疲れてぐったりした。秋山眞緒ちゃんに数字まで当てられてびっくりした。私と目が合った人? と我々に確認し、まだ少ないな…と挙手状況に納得がいかなそうな小野さん。

小野さんと山岸さんのトークが裏で聞こえていたという岸本ゆめのさん。他の子を応援している人でも私たちを見てください的なことを言っていて、ずるいと思った。私も自分を見てほしい。それはメンバーがみんな思っていると分かってほしい。私は自分のパートで目の前にいる新沼希空ちゃん推しの人が希空ちゃんを見ているのを見ながら歌っている。今日は皆さんの笑顔が凄くて、皆さんに負けているんじゃないかと思うときがあった。笑顔だけは負けられないので頑張った。

谷本安美さん。公演中いつもは目を合わせてくれる新沼希空ちゃんが見てくれなかった。何なのもう! と思った。

佐賀に初めて来た、という小片リサさん。日頃からどこを訪れたかが分かるようにチェック・シートをつけている。あと数県で日本の都道府県がすべて埋まる。皆さんもつばきファクトリーのツアーでチェックシートを埋めていってほしい。

山岸理子さんが言うには、私たちの目を見るのは皆さんも恥ずかしいかもしれないが、私もお客さんの目を見るのは恥ずかしい。でも対バンのイベントに出たとき、他のアイドルさんが自分を見てくれて嬉しかったので、自分もやっていきたい。レスって言うんですか?

公演中、私は後ろのテーブルに水を置いていた。公演の後に間違えて違う人の水を取った。それオレのと申し出てくれた紳士のおかげで、オジサンとの間接キッスを免れた。

小野瑞歩さん
山岸理子さん
谷本安美さん
新沼希空さん
小片リサさん
岸本ゆめのさん
秋山眞緒さん
小野田紗栞さん

幸運なことに小野さんが一人目だった(いちばん時間を長く取りやすい)。私は通常であれば目が合ったとか見えたとか自分から言うのはゲスすぎて気が引けるのだが、今日の流れなら差し支えないだろう。そういうことを言おうと思っていたが、向こうから話しかけてくれた。目合ったね(小野さん)、合った(私)、絶対合った(小野さん)、というやり取りをさせていただき、ピンチケの若者のような気持ちになり、アンチ・エイジング効果を得た。正直、昼は位置取りの関係もあって他のメンバーさんに目移りがすることもあったが、夜公演は小野瑞歩さんに集中できた。

佐賀駅前、Dining Dai。竹伝説(佐賀の麦焼酎)380円。スナップエンドウ420円? 山芋トロロステーキ お好み風(さくらポーク入り)700円。佐賀県産黒毛和牛タンステーキ100g 1,500円。有明鶏の唐揚げ ジャンボマヨ650円。ぜんぶおいしかった。

Googleで検索すると、現在、岐阜県の最低賃金は時給762円。駅内の飲食店の求人票を見ると、とんかつ・あら玉とファッションステージ・ドリスが770円でギリギリの線をついてくる。

22時15分発の、鈍行の最終で博多に戻る。それにしても、何という楽しい一日だったんだ。後味がよすぎる。今年一番じゃないか。名古屋岐阜の体験を超えてくるとは思わなかった。博多までの78分間、余韻を味わう以外のことが何も出来ない。こんな感覚にはなかなかなれない。明日は博多でコンサートを観る予定なのだが、今日このまま埼玉に帰ってもいいくらいに満たされている。幸せに包まれている。