2019年5月28日火曜日

爛漫 (2019-05-12)

入浴、入浴(New York, New York)。10時36分にウェルビー福岡の受付で外出証を受け取る。セブン・イレブンでアイス・コーヒーとプロテイン・バー(糖質40% OFF)。11時21分、会場付近に到達。グッズ列を見つける。見覚えのある風景。そうそう、この公園。2017年4月1日に来た。この日付は明確に覚えている。色々と思い出深い。最前で観た昼公演。宮崎由加さんのお誕生日が翌日だった。ステージからの記念撮影に私が映り込んだ。宮崎さんをはじめ複数のメンバーさんがその写真をブログに掲載した。宮崎さんの支持者として痕跡を残したという感慨があった。二年が経過し、今度は別の女を追いかけて博多に来た。あのときは宮崎由加さん、今日は小野瑞歩さん。あのときは福岡Drum Be-1。今日は福岡Drum Logos。

(昨日の佐賀公演で)きそらすいとうよやりました? やりましたけど、周りの声でかき消されました。関東のリリ・イベですいとうよを言ったことがあります。周りはどんな反応でした? 何か微妙でした。何で博多弁? みたいになってて。あー、まあ関東だとそうなりますよね。佐賀、福岡だったら全然そんなことはないと思いますけど。そうすね、大丈夫です。そのときボク、あんみぃ推しだったんですよ。あんみぃすいとうよ! って言いました。あんみぃは苦笑いしてました。いや、DDなんで。(つばきファクトリー内で推し変を続けて)一周まわりました。二、三周まわって、今はきそちゃん。日替わりは娘。を推してたころ買ってました。ボク、日替わりを買い出すとダメなんですよ。DDだから。全員分欲しくなるんで。でも娘。だけは推し変しませんでした。まーちゃん。2年くらい。█████という名前でブログ・コメント認知されてます。

販売開始時間は11時半のはずだが、14分が経過しても進む様子のない列。インドの店のように交渉をしないと価格が決まらないのか?

私、友達が██に勤めてるんですよ。風通しのよくない会社とその子は言ってました。いやあ、うちの会社の方が悪いですよ。ボクは██は頭が悪くて入れなかったんです。兄が██で働いてるんです。あ、そうなんですか? だから兄のコネで、話は通してもらっていたんです。もし受けられたら受かっていたんです。でもそこまで行けなかったんです。推薦枠が一人だけで、成績で決まるんで。友達が██に入って体重が45kgまで落ちたらしいです。ハゲかけたって。██はハゲが多いって言ってました。辞めたら治ったらしいです。いや、でもよさそうだけどな。/██会社は█オタを取らないと言いますよね。いや、でも隠せば大丈夫です。普通を装って。そう。でもうちの会社はオタクをとりたがる。転職したいんですけど関東の██はタブーらしいんですよ。██は大丈夫なんですけど、██の大手同士は。/他社の██情報って来ます? 来ます、来ます、訓練みたいな感じで。月一で来ます。関東のやつは来ないかも。でも大きいのだったら来ます。

12時ちょうど、メンバーさんを乗せているような雰囲気を出す車が会場前に停める。緊張が走るが、運転手しか乗っていなかった。12時3分、後ろには20人足らず。12時12分、購入完了。日替わりの小野瑞歩さんと谷本安美さん。天神駅。12時29分、コイン・ロッカーに一つだけ空きがあった! カバンを預ける。昼食の場所を探してストリートをうろうろしていたら時間がなくなってきた。昼公演の開場は13時半だが、15分くらい前から番号順に並ばせ始める可能性が高い。地下1階の洋食屋に入る。焦っていて店名を記録する余裕がなかった。ハンバーグ・トマト・ソース1,400円。パン・ライスなしで頼んだらサラダを多くしてくれた。ありがたい。時間がゆっくり流れている。何人かで来てくつろぐ店だ。一人でササッと済ませる店ではない。入る店を間違えた。13時4分、料理が出てくる。13時16分にはDrum Logos前に戻る。まだ呼び出しは始まっていない。安堵。13時18分、間もなく入場整列を始めるとの通知。本当は近くのポプラでお酒を買って飲んでおきたかったが、その時間はない。

昼公演 1330開場 1400開演 132番

右側、一つ目の段差、三列目。なんかこいつデケエなと思ったら手すりの前に一列あった。注意事項を周知する若者。棒読みではない。説明がうまい。理由を言うから納得できる。体調の悪くなった人が抜けられないから端の緑になっているエリアは開けてくれ。チケットの販売数と入場者数が合っていないので、遅れてくる人がたくさんいる。だからもっと前に詰めてくれ。過度なジャンプ、連続ジャンプは足を踏んでトラブルになるからやめてくれ。ペンライトはオフィシャル商品と同じ明るさまでは許容する。それ以上だと演出の妨げになる。過度な場合は声をかけるからカバンにしまってくれ。

さあ、福岡ね。どうですかりさまる? という山岸理子さんの雑な振りに苦笑する小片リサさん。普段、公演前はなるべく食べないようにしているが、今日は明太子があったので白米と明太子を大量に食べた。そのパワーで頑張りたいという旨の意気込みを語る。しかし、白米のような精製された穀物を大量に食べることは血糖値スパイクを招くため危険である。/広いけど見やすい会場なので、たくさんの人たちの顔を見たい、と小野瑞歩さん。

中央で推しジャンしている数名の紳士の中に、昨日の佐賀公演の入場列で酢の臭いを発していたスポーティな紳士がいた。その横には、袖をまくりあげた臭そうな剛毛の紳士。さっきの若者が自粛を呼び掛けていた連続ジャンプ、過剰なジャンプに該当しそうなものだが、お咎めなし。事前注意の意味なし。アレがいいなら何でもありやろ。いや、跳ぶなら跳ぶでいいんだが(跳ぶことの楽しさは私も理解している)、注意する側とされる側が大人同士のはずなのに言葉が通じていないのが空しくなった。わんぱくな中年男性たち。はじめはやや気が散った。小野瑞歩さんの笑顔に集中するように心がけたら、後半は気にならなくなった。ステージ上以外に余計な神経を使うな。好きなメンバーさんと自分、二人だけの世界を作り出せ。

新沼希空さんと岸本ゆめのさんによるトーク・セグメント。『超WONDERFUL!』でぶりっ子をやり切っているのに皆さんが見てくれないとぼやく岸本さん。余裕があれば9人を均等に見てほしいと嘆願する。(昨日の佐賀公演でも岸本さんはもっと私を見てほしいとおっしゃっていた。本気で気にしているようなので、少なくとも岸本ゆめのさんの支持者は集中的に彼女のことを凝視してあげてほしい。見てあげるって言うと我々がメンバーさんよりも上のようで違うけど。)/大阪で焼肉に行ったときの話(新沼さんと岸本さんの二人だったか、他のメンバーさんもいたかは聞き取ることが出来なかった)。相当においしかったようで、得意げかつ嬉しそうに語る新沼さん。いつもはタンとかカルビとか定番ばかり頼むけど、珍しいお肉をいくつも注文した。最後にシャトー・ブリアン。お店の人に焼いてもらった。動画を撮った。どの肉も焼いている時間が大体2分半だった。お母さんにも食べさせたかったと岸本さん。/岸本ゆめのさん。メンバー全員で遊びに行きたいとは思わない。皆さんはメンバー同士で遊んでいてほしいですか? (フロアの反応を見て)そうでもないみたい。キャンプとか絶対行きたくない。虫が恐いとか言う子がいたらイラっとするし。もしメンバー全員でどこかに行くならボランティアがいい。ちゃんとやっていない子がいたら厳しく注意する。

・秋山眞緒さん:公演中にきしもんの顔を見ると笑ってしまう。『ふわり、恋時計』で笑いそうになった。
・小野瑞歩さん:今日は喉が不安だったが、コンサートが進むにつれ声が出るようになった。楽しくて身体が味方をしてくれた。
・岸本ゆめのさん:メンバーと遊びたくないと言ったのはライブが楽しいから。ライブで楽しさは足りている。放課後にまで会いたいと思わない。
・谷本安美さん:(コメントを)何も考えていなかった。ステージが広い。
・新沼希空さん:皆さんとバス・ツアーをしたい。もし福岡でやるならイチゴ狩り。出来るように頑張る。
・山岸理子さん:ストレッチ中にスーパー・フライさんの音楽を聴いていた。

きそらはお店の女の子みたいだね。エッチなお姉さんは好きですか的な、と蒸気した顔でコンサートの感想を語る、禿げを短髪で隠したふくよかな50がらみの紳士。

全員握手。岸本ゆめのさんがアンニョンと言っていた。見えたと小野瑞歩さんが言ってくださった。のど無理しないでねと私は言ったが、そのときに彼女は既に次の人物を見ていた。それくらいに高速だった。谷本安美さんでは前の人が粘っていて、目を合わせる前に私が通過した。

ポプラで██トリス・ハイボール350ml(██の二文字は9%)をゲトって、長浜公園で飲む。少し効いてきた。ビラを配っている女の子たちが神風センセーションを名乗ってるんだけど名前が恐い…右翼?

夜公演 1630開場 1700開演 170番

私にとってはつばきファクトリーのコンサート・ツアー、2019春・爛漫を観るのはこれが最後。番号がよくない。最後の段差の左側に一旦立つが、しっくり来ない。スペースを見つけたらボールが来なくてもそこに走り込めというアンジェ・ポステコグルー監督の教えに従い、中途半端に前を狙わずフロアのいちばん後ろに移った。

開演前、博多華丸似の紳士に声を掛けられる。何公演目ですか? ボクですか? はい。8公演目です。そんな行っているのかという感じで彼は笑った。地元民だという彼はアンジュルムのコンサートをこの会場に観に来たことがあるが、そのときはあんまり埋まらなかったらしい。え、そうなんですか。アンジュルムなら埋まりそうなもんですけどね、と私が返すと、まだブレイク前だったので的なことを言っていた。Hello! Projectはむかし観ていたが、しばらく離れて最近もどってきたという。何があったのだろうか?

佐賀の夜公演とほぼ同じ位置だったが、あの至高の体験の再現とはならなかった。小野さんのラインで跳ぶ気が満々だったが、いきなり一曲目から小野さんが歌わなかった。出ばなをくじかれた。昨日から彼女は本調子ではなさそうなのは見て取れた。ご本人が喉の調子に言及したのは今日の昼公演になってから。そしてこの夜公演では遂に歌うのが厳しくなったようだ。いい思い出にしようと意気込んでいただけに悔しく、身体から力が抜けた。

今夜だけ浮かれたかった』のクライマックスでは、岸本ゆめのさんが浅倉樹々さんと小野瑞歩さんの分も含めて3人分を畳みかける大車輪の活躍だった。ここに居合わせた彼女の支持者たちは誇らしかったことだろう。小野さんは公演を通してまったく歌わなかったわけではない。曲によって、箇所によっては歌っていた。一番の見せ場であるどうしたら輝けるの~? を彼女の声で聴けるのではないかと密かに期待していたが、私の願いは叶わなかった。彼女の持ち分でもひときわ声を張るラインなので、無理だったのだろう。

小野田紗栞さん:ツアーの度に一日だけ落ち着く日を設けている。それがたまたま今日だった。落ち着いてフロアを見渡すと、皆さんの笑顔がよく分かった。あと暖かく見守ってくれている。うんうん、大丈夫だよという感じで。それを見て、私はもっと皆さんにハッピースマイルを届けたいなと思った。

お立ち台で泣きながら我々に背中を向けて話す小野瑞歩さん。全部のパートを歌えなかった。歌えることのありがたさを改めて感じた。私の歌を楽しみに来てくださった方、メンバーに申し訳ない…と訥々と言葉を絞り出す。最後にこちらに身体の向きを戻して、満面の笑みを浮かべる。歌がすべて歌えなかった分、笑顔を出したが、伝わっていたかというようなことをおっしゃる。我々から大喝采を浴びる。

釣られたのか岸本ゆめのさんも感極まる。涙ながらに話す。私が初めて買ったCDはゆずさん。『虹』に、人間は誰しも悲しみを抱えているけどそれは塗り替えていけるという歌詞がある。みんなつらいことを抱えながら生きている。それを塗り替える手段が私たちのライブであったら嬉しい。次のメンバーさんのコメント中も、しばらく泣き続ける。

新沼希空さん:私は通りもんが好き。普段はあまり食べる機会がないけど、福岡に来たら通りもんを食べられる。毎週、福岡に来たいくらい。通りもんだけじゃないけど。

全員握手で小野瑞歩さんに、お大事にねと声をおかけした。神妙な顔持ちで彼女は頷いた。メンバーさん全員の手を握って流れていくのがやっと。昼よりも早い。

一つのコンサート・ツアーを9公演も観るのは私にとって新記録だ(たしかこれまで最も多くて7公演だったはず)。東京愛知岐阜佐賀、福岡。最後は悔いが残った。こんなにたくさん観たという感覚よりも、調子が万全になった小野さんの歌声を聴きたいという思いが強い。またつばきファクトリーを観るために遠征をしたい。私は当面の間、つばきファクトリーだけを観ていればいいんじゃないか。そう思えたツアーだった。