2019年5月22日水曜日

JuiceFull (2019-05-06)

中野サンモール商店街には数多くの鯉のぼりが吊るしてあった。店舗や人混みの雑多さと相まって、絵になる風景を作っていた。そういえば昨日がこどもの日だったのか。こどもの日の前日に私は自分の子供でもおかしくはない年齢のHello! Project研修生たちが日頃の鍛錬の成果を発表する場に居合わせていた。まっとうな人生を送っていれば、他人の子供ではなく、自分の子供が出演する何らかの発表会に行っていてもおかしくはない年齢になりつつある。研修生の現場ではそんな奴らがゴロゴロいる。親くらいの年齢ではまだ甘い。研修生のおじいちゃんでも違和感のないリアルな奴らがマイノリティとは言い切れないほどの割合でいる。おとといと同様、私は中野サンプラザに来た。10連休となった今年のゴールデン・ウィークで三回目。今日わたしがコンサートを鑑賞するJuice=Juiceとは、まだ親子というほどの年齢差はない。最年少の段原瑠々さんが17歳(明日で18歳)、最年長の宮崎由加さんが25歳だ。時間の問題だ。Hello! Projectが人員を若返らせながらこれから何十年も存続し、私のHello! Project支持者としての人生が続くかぎり、私がメンバーさんのおじいちゃんくらいの世代になるときがいずれ来る。未来に何がどうなっているかは分からないけどね。その前に私が死ぬかもしれないし。

今日の私にはまったくやる気がない。チケットがあるからしぶしぶ来たという感じだ。身体は中野に着いても気持ちがついてこない。何なんだろうね。原因がよく分からない。体調は別に悪くはない。アップフロントが私に与えた座席が、昼公演が2階の9列。夜公演が2階の10列(最後列が12列)。ファンクラブ先行で申し込んで中野サンプラザの2階が来ることは滅多にない。それも昼と夜でほぼ同じ席。座席の引きの悪さが一つの要因だったことに疑いはない。ただ、仮に座席が1階の前方だったとして、それがすべての問題を解決したかというと違うような気もする。どうも今の私はJuice=Juiceのコンサートを観るということに対してそこまでのモチベーションがないらしい。

年始のHello! Projectコンサートで代理購入した横山玲奈さんと宮本佳林さんの日替わり写真を渡すため、Sさんと会った。肉とピザどっちがいいですかと私が問うと答えは肉だった。会場近くの焼き肉店、李苑で昼食を共にした。開場までまだ時間はあったが、サテンに誘うのは何となくためらい、中野サンプラザの会場前でしばらく立ち話をした。席はどの辺ですかと私が聞くと、彼は昼が1階の前方、夜がエグゼクティブ・パス特典の招待席で0列ということだった。スゴイですね。そんなにいい席だと、交換してくださいって言われませんか? 交換を持ちかけられるほどいい席が来たことがないんで、分からないですね。そうなんですか。僕は何回かあるんですけど、パターンがあって。まずそこ連番ですかって聞かれるんですよ。違うって答えたら、あのう、友達と連番したくてえ、とか言ってくるんです。あとたまにあるのが、ボクの推しがこの辺に来るんで、というパターンですね。大体その二つのパターンです。もし交換してくれって言われたらどうします? 断るというSさん。推しが近くに来ると言われたらおいくらと聞いて、お金を出せないようだったら、推しに対する気持ちがその程度なら応じない、と言って断るという。

席交換の話をしていると、現場あるあるだね、と近くの紳士が割り込んできた。18年前に後藤真希さんのコンサートに行ったという先輩である。当時は男しかいなかった。本当だよ。今は女の子が増えたね。特にアンジュルムとモーニング娘。は女性が多いですよね。年齢層は当時と比べて変わってますか? みんなトシとったね。あ、そうなんですか。人が入れ替わらず。うん。今は若い女とジジイしかいない。Sさんは紳士のおしゃべりから逃げるようにトイレへと去った。

開場予定時間は14時ちょうどだったが20分すぎまで入場が始まらなかった。場内最終調整という例の理由。さっきコンビニで買って飲んでいたウィルキンソンハード無糖レモン500mlがお腹に来ている。腹痛はないが、胃の容量がいっぱいになっている。一気に飲みすぎたか。席に座ると、そこから立ち上がるのもだるくなった。前の列の人たちも座っていたので、昼公演中はそのままずっと着座で過ごした。コンサートの中盤にクイズのセグメントがあった。そこで目は覚めたが、そこまでの何割かは寝ていた。Hello! Projectのコンサート中に眠るってのは初めてかもしれない。ずっと着座の演劇女子部で居眠りをしたことはあるけど。

クイズはJuice=Juiceのヴィデオ・クリップから出題された。何の曲だったかは忘れた。映っていたスマートフォンの充電残量を当てよという問題だった。正解は49%だった。みなさんへの愛情と同じ100%という稲場愛香さんの回答がさすがだった。ちょっと何言ってるのか分からないですけど、と金澤朋子さんが冷ややかに突っ込んでいたのが面白かった。

夕食。大衆オステリア TORI PANIという店に入ってみた。たぶん新しい店。ロティサリー・チキンを押し出している飲み屋さんだ。飲食店では看板メニューを頼むに限る。スパークリング・ワイン500円と、ロティサリー・チキンのハーフ・サイズ(一羽の半分)1,380円を頼む。お一人様には四分の一も出せますが? 店主らしき青年が出来るんですか。じゃあ四分の一で。チキンにつけられるスパイスの一覧を見せられて、そこから一つ選ぶ仕組み。デビルというのはからいんですか? そうですね。ハバネロとかが入っていて。それでお願いします。変わり種ではハッピー・ターンというのもあった。追加で頼んだソーセージはいまいちだった。お通しの野菜スティックは高品質だったが500円するのは気に入らなかった。このお通しというシステム。会計のときにならないと値段が分からないのは気分が悪い。印刷して複製された写真は並んでまで500円で買うのに居酒屋のちゃんとしたお通しに500円も取られたのを根に持ってしまう金銭感覚。

3,000円くらいでいいから夜公演のチケットを誰かに売って家に帰りたい。会場付近でチケット譲ってくださいと書かれた紙を持って立っている人がいれば声をかけるつもりだった。そういう人がいなかったので諦めて入場した。

夜のクイズは、何かの(曲はまたしても覚えていない)ヴィデオ・クリップで時計が指す時刻は何だったかという問いだった。10時10分が正解だった。金澤朋子さんによると撮影当時、Juice=Juiceにかけて10時10分にしてくれたんだと思いスタッフさんにお礼を言いに行ったら、そうじゃなくていちばん美しく見える針の位置だから10時10分にしたと明かされた。

アンコール前最後の曲が『ロマンスの途中』で宮本佳林さんがフックの締めの、ロマンスの途中、という歌詞を飛ばした。アンコール明けに宮本さんがそれに触れた。これまでのことを回想していたら歌うのを忘れてしまった。ずっこけているお客さんがいた、と笑っていた。

アンコールがいつものジュース! もう一杯! ではなく、瑠々ちゃん! 瑠々ちゃん! だった。段原瑠々さんは明日で18歳になる。中野で瑠々ちゃんコールが起きるとは思わなかった、と段原さんは驚いていた。

6月17日でJuice=Juice及びHello! Projectを退団する宮崎由加さんにとって、今日が中野サンプラザでの最後のコンサートだった。もしかするとHello! Project全体のコンサートでゲストとして登場する機会はあるかもしれない。でも少なくとも、現役のHello! Projectメンバーさんとしては最後だった。私は2,000人くらいの(ファンの)顔を覚えている、と最後のコメントでおっしゃっていたのが印象的だった。今日も全員とはいかないけど知っている顔が(客席に)たくさんいて、こんなに覚えられる自分はスゴイと思ったという旨のことをおっしゃっていた。

私にとって(そして世の中の多くの人々にとって)ゴールデン・ウィーク最終日だった。昼公演か夜公演か忘れたけど、ニューズを観ていたらゴールデン・ウィーク最終日は家で過ごす人が多いと知った。だから今日、人が来るのか不安だったがこれだけたくさんの人が来てくれてありがたい的なことを金澤朋子さんがおっしゃっていた。私は明日から四連勤したらまた五連休。佐賀と福岡に行く。ハードなスケジュールだ。