卒業をテーマにした公演。こういう季節を意識した企画はLiVSらしいけど、活動における対バンの比重を増やすようになってから減っていた気がする。我々は何かから卒業することを求められる。それを宣言すれば卒業証書が貰えるのだという。実際には目標を言う機会がないまま入場時に配布された。最高チケット(JPY10,000)保有者は終演後の特典会でメンバー全員との写メを撮る。そのときに何から卒業するかを聞かれるのは自然の流れであった。ランルウさんだったと思う。何から卒業するの、と私に聞いてくれたのは。私は深刻な表情を作り、一呼吸置いてからこう言った。マルコのファンを卒業しようと思って。え? マルコchanから笑顔が消える。彼女のみならずLiVSのメンバー全員が驚きの声をあげる。空気がピリッとする。ファンをやめて何になるの? とスズカス・テラさん。待ってました。絶妙なパス。マルコのファンをやめて……これからはマルコのストーカーになろうと思って。なんだ……という感じでホッとするマルコ。笑みが戻る。お兄さんそれはやめてもらって、とランルウさんにいなされる。卒業させてもらえなかった。留年である。マルコchanの個別特典会に行くと、対面するや否や、やだー、こわいー。やだー、こわいー。と駄々をこねていた。もう逃げられないよ、マルコ。私はマルコが生み出したモンスターなんだからね。(ちなみにマルコchanは本日付で正式にミニ・マルコのミニとマルコの間の小さな点を卒業し全角の点のミニ・マルコになった。この小さな点については私は前に彼女から聞いて知っていた。)
我々にはもっと重要な裏テーマがあった。それは、ミニ・マルコchanの生誕祭。お誕生日当日くらいは彼氏サンとゆっくり過ごしてほしいという運営さんの配慮なのか3月22日にはLiVSの主催現場がなかった(主催ではない現場もなかった)。で、その次の主催現場がこれだったので、この日に行う運びとなった。生誕祭をやろうという公演のテーマが卒業ってのも穏やかではないが、まあ時期的に仕方がない。LiVSは運営サイドの考えとして生誕祭を奨励していない。メンバーさんのお誕生日も公式プロフィールには記載していない。3月22日に主催の現場を入れなかったのも上述の理由だけでなく、我々が当日に直接マルコchanと対面してお誕生日を祝う機会を作らないようにするためというのもあったのではないか。当日からずらすことで生誕企画を出来るだけ無力化する。特別感を薄める。そういう意図があったのではないかと勘繰ってしまう。一般的なアイドルではメンバーさんのお誕生日は公式に祝うものである。いわゆる地下だと生誕祭という言い方が多い。Hello! Projectだとバースデー・イヴェント。LiVSはそれをやらない。現に行われている生誕企画は運営として“黙認している”というスタンスのようである。今回のマルコchan生誕では会場のCLUB CRAWLにフラワー・スタンドが設置された。LiVSの生誕祭の公演としては初めてだそうだ。聞く話によるとLiVSの運営さんはフラワー・スタンドを基本的に良くは思っていない。前の社長(ササガワ氏)は明確に拒絶していたのだという。社長が伊藤氏に代わってから態度がやや軟化し、条件つきながらも置けるようになったようである。具体的にどういう信念やロジックに基づいてLiVSの運営さんが生誕祭やフラワー・スタンドに否定的なのかは分からない。BiSHがそうだったからとかその程度のことなのかもしれない(知らんけど)。というのがBLUEGOATSも公式でメンバーの誕生日を祝わないのだが、副社長の林田氏がBiSHの元マネージャーで、LiVS同様に大きく見てBiSHの影響下にあるからだ。(ただここまで書いて思い出したけどBLUEGOATSはメンバーの生誕チェキを販売しているよな。)メンバーのお誕生日に対するアイドル運営の態度はどうあるべきなのだろうか? ひとつ言えるのは公式で何かをやってくれた方が我々ファン側は色々と楽である。いかにもアイドルっぽいノリがLiVSのイメージに合わないとかダサいとか言うのなら、お誕生日というのを大きく打ち出さずに、そのメンバーがプロデュースした公演にするとか、いくらでもやり方はあるはずである。この問題については去年も書いた。
前回のマルコchanの生誕企画では、私は言われるがままにメッセージ・カードを記入し、入場時に配られたペンライトを公演中の言われたタイミングで掲げ、後日JPY3,000をカンパしただけだった。今年は企画・実行する側としてガッツリ関わることになった。大変だった。通常の仕事をやりながらもうひとつ仕事のようなことをやっている感覚だった。私はアイドルを観る上でこういうのに関わることはなかった。関わりたいとも思っていなかった。自分はあくまでお金を払って興行を楽しみに来ている客であるという線引きがあったからだ。最初は正直、気が重かった。経験がないから何をどうすればいいのかが分からない。それがきつかった。マルコchanが喜ぶ顔を見るためだという思いで引き受け、最後まで乗り切ることが出来た。チームをとりまとめてくださった某紳士と、それぞれの役割を果たした皆さんのおかげで、企画は大成功に終わったと思う。私自身も色々と勉強になった。“ZOMBiES→”の落ちサビで点灯させたペンライトを一斉に掲げる我々。それを視認したマルコchanが浮かべた、本当に嬉しそうな笑顔。その後も興奮を隠しきれない様子で喜びと感謝の言葉を綴る彼女。すべてが報われたと私は思った。それは紛れもなく、ただ企画を知らされて受け身で協力する側でいるだけでは得られない喜びだった。