2023年1月1日日曜日

Hello! Project Year-End Party 2022 ~GOOD BYE & HELLO ! ~ (2022-12-31)

大晦日のコンサートは例年、多くの応募者が落選する印象があった。今年はそうでもなかったらしい。特に私が申し込んだつばきファクトリー・プレミアムの回に落ちたという声は聞かなかった。理由が考えられるとすれば、コヴィッド感染拡大防止(笑)を理由とした収容人数制限が緩和されていること、日を跨がないことによる高揚感の欠如、もっと人気のある他集団(モーニング娘。、アンジュルム等)への申し込みの偏り、といったあたりだろうか。私の場合、大晦日だろうが夜は寝たい。日中に公演を打ってくれるのはむしろ好都合。12時半開演はちょっと早かったけどね。メンバーさんが床に雑魚寝している様子をninmがInstagramのストーリーに上げていた。公演までの仮眠らしい。全員エッチして朝帰りだから開演前に寝ないと体力が持たないんだろうなと思いながら、私は中野に向かう電車でそれを見ていた。
1列(中野サンプラザは1列の前に0列が2列ある。最前列は潰してあって、実質2列目だった)の中央ブロックという絶好の良席チケットが手元に届いたとき、めいめいのミュージカルやコンサートで良席をいただいたときほどの喜びはなかった。現在の自分ではいくら良席でもHello! Projectのコンサートを100%楽しめる自信がなかったからだ。数年前(コヴィッド前)とは違う。Hello! Projectも、自分も変わっている。Hello! Projectから私が得られる幸福の最大値が下がっている。楽しみきれないのがあらかじめ分かっているのなら、行かないのも手ではないか。さすがに無料や定価で手放すほど興味を失ったわけではないがJPY50,000くらい出してくれればチケットを譲る準備はあった。だが知人の大富豪たちも興味を示す様子がないまま当日を迎えた。前日になってちょっと行きたくはなってきた。みずほチャンがばっさりとショート・カットにしたことが前日の12月30日(金)に明らかになったのだ。ソーシャル・メディアの画像で見る新しいみずほチャンはハッとするほどショートがはまっていて、それを生でしかも良席で確認できるというのはワクワクした。

中野駅に商店街に入ってすぐの右側にあるドトールでホット・コーヒー(S)を飲んだ。その後、セブン・イレブンでJPY180くらいする高級モカ・ブレンドを買って裏で飲んでいると、近くに来た薄毛高齢男性がアメリカン・ドッグとBOSSの甘ったるい缶カフェ・オ・レで公演前の腹ごしらえをしていて嬉しくなった。年齢相応に身体に気を遣うなんてことはしない。同じカロリーなんだから腹さえ満たせれば何を食ったって同じ。オタクの鑑である。彼に限らず、中野のストリートはオタクで溢れていた。ドトールでもつばきがどうのと喋っているナオンがいたし、コンビニでも「あ、ジュース(を買わなくちゃ)! Juice=Juice!」と連れに言っているナオンがいた。こうやってコンサートに入る他のヘッズと同じ空気を吸う。どこかうわついた雰囲気を味わう。それもコンサート体験の一部だ。連れがいるなら連れと喋るのもコンサートの一部だ。あいつらは開演前に「不要な会話」はやめろとか未だに言ってやがる。向こうに言わせればガイドライン(笑)がありまして……ということになるのだろうが、言われたことに従っていればいいんでしょとばかりにあれを垂れ流し続けるのは神経を疑う。それを言うならお前らの興行も、産業も、丸ごと不要なんだよ。でもその不要とか無駄とかに分類されることの中に生きる楽しみがある。それがエンタメの存在意義なんだよ。この意味が理解できるか?

コヴィッドの感染拡大防止にご協力いただき本当にありがとうございます的なお決まりの台詞をinb(宮崎由加さんと二人で進行役を務めた)が読み上げ、ヘッズがお決まりの拍手。この流れにはいい加減、怒りを覚える。こんなのが何年も通ると思うなよ。そもそも日本のコヴィッド患者が世界最多なんだろ? 感染拡大防止、感染拡大防止って、出来てないじゃん。え? これだけ対策をしているからこの程度の被害で済んでるって? 世界一で? 少なくとも私はこんな茶番をニコニコ受け入れ続けるほどめでたい人間ではない。あんたも少しでも疑問に思うなら、上述の台詞に対する拍手をボイコットするところから始める必要がある。退場や出禁のリスクもなく、簡単に出来るささやかな抵抗。私はそうしている。大体お前らだってコンサートの後は飲み屋に集まってマスクなしでワイワイやってんじゃん。それとも黙食(笑)してんの? 最悪なのが終演直後も、マスクを着けろだの会話をするなだのと、エスタシオンの馬鹿なバイトたちに言わせていること。コンサートの余韻もぶち壊しだ。大体、公演が終わった後の行動に注文をつけるとはどういうつもりなんだ? フットボールでもジャズでもミュージカルでも終演後にそんなことを言われたことはないよ? アップ・フロントが独自にやっているのか? アイドルを観に来るような奴らはいくらでも馬鹿にしていいと思っているのか? 不快きわまりない。本当に屈辱的。また文句かと読者諸兄は思うかもしれないけど、コンサートは楽しかった。だからといってこの状況を不問に付すわけにはいかない。私の出来ることは限られているが、せめてこうやって考えていることを書いて残しておく必要がある。

思っていたよりもつばきファクトリーが中心の公演だった。最初につばきが四、五曲やって、各集団が二曲ずつやって、最後にまたつばきが四、五曲やるという構成。90分くらい。シャッフルなし。ひな壇もなし。つばきだけ衣装が二種類。つばき支持者としては、つばきをたっぷりと観つつ、他の集団もちょこっとずつチェック出来るというのがいい塩梅だった。みずほチャンのショート・カットは、スゴく似合っていた。新鮮な気持ちで可愛いと思えたし、思わず氏ばかりを目で追ってしまう感覚が久しぶりだった。ちょっと好きになりそうになった。ステイジから私を見つけてくれたときの、表情がふわっと柔らかく優しくなっていくあの感じ。私を見つけてくれたという確信はないけど、あれは少なくとも私の周囲数メートル範囲内に向けられたものだった。みずほチャンのファンでいることの感覚を、身体で思い出した。否定できないHello! Projectに対する熱意の減退と、やはり細々とでもみずほチャンを観ていたい、その二つの思いが私の中で交差した。

  • カメラがめちゃくちゃ邪魔だった。こっちは着座で、向こうはステイジと最前の間を立って一番いい場所を塞いでくるから。最前中央にいた金髪小太りと茶髪の紳士たちが何度もエスタシオンに注意されていたが、それよりも遥かにカメラが鬱陶しかった。
  • 『弱さじゃないよ、恋は』で前屈みになる度に、栞がお尻の始まりを何度も私に向けて見せつけてきた。彼女は左膝に大型の四角い絆創膏を貼っていた。
  • 浅倉樹々さんがかなりムチムチになっていた。
  • 研修生は衣装が身体に合っておらずぶかぶかだった。そしてあのオレンジの衣装は胴長に見える。
  • オチャノーマは肌面積の広い衣装を纏った若い女たちによる集団エアロビクスとして見応えはあったが、それ以上の何かではなかった。肌の露出と若さ、あとは一生懸命さだけで、このままでは先行きは厳しい。曲もアレだし。
  • BEYOOOOONDSは『Hey! ビヨンダ』がいい感じだった。清野さんはソロのラインがそれなりにあるのにことごとく声が加工されているのがちょっと面白かった。
  • Juice=Juiceは人数がかなり多くて驚いた(最初シルエットだけ見えたときは人数的にモーニング娘。か? と思った)。この公演では衣装の布が多すぎた。救いは段原さんのドープなワキ。普段Instagramなどでしか見る機会のないそれをじっくり鑑賞させてもらった。
  • モーニング娘。が捌ける前の曲終盤に美希がしゃがんだ状態で低いキックをするとき、瞬間的に尻肉がはみ出ていた。
  • 私はモーニング娘。のコンサートを観ていないので、北川莉央さんを見ると、あの水着の人だという認識の仕方になる。
  • 昼を食わずにコーヒーだけ飲んでいたから、途中から尿意と空腹感が強かった。

今日こうやって楽しめたからこそ一旦ここで区切りをつけたいという考えはムクムクとわいてきている。現行のHello! Projectでこれ以上の体験を得るのは難しい。こんな良席は滅多に来ない。つまり今の私がHello! Projectから得られる幸せの限界がこれ。それでいて、横浜F・マリノスや田村芽実さん、上原ひろみさんといった他の現場と並べたとき、2022年のトップ5にかすりもしないというのが正直なところだ。Hello! Projectのチケットは決して安くない。ホームの試合を大体すべて観に行ったとして横浜F・マリノスで年間20現場分の予定は埋まる。田村芽実さんのミュージカル、そして2023年はもっと精力的にやりたいと言っていたFCイベントやコンサート。たまにチャンスがあれば入りたい上原ひろみさんの公演。年間の週末が約50回、休みの日が年間120日強として、Hello! Projectを抜きにしてもだいぶ事足りてしまう。2月23日(木・祝)に開催されるというつばきファクトリーのコンサートには、申し込むかどうか迷うところだ。次のシングルの個別特典会も、数日前までは行くつもりがなかった。みずほチャンがショート・カットにしてからちょっと揺らいできた。色々と迷っている。しばらくHello! Projectの現場に行くのはやめるとここではっきりと宣言しようかと思ったが、一方で自分の言葉に縛られたくない。後から行きたくなって、自分が宣言したからというだけでやせ我慢をするのは愚かだ。もし今日が後方席で、みずほチャンがショート・カットにしていなければ、思い切った決断をしていた可能性は高い。