2019年9月19日木曜日

煌 (2019-09-16)

しょっぱい席でした。30列中の26列。通路席ではあったものの、一つ前には背中にだいじょうぶですと印字された(人生が大丈夫そうではない)赤いTシャツ、頭にタオルの約180cmの高年男性。その一つ前にはスキン・ヘッドで約180cmの中年男性。高身長ってのは基本的に生きる上で有利なわけじゃないですか。昔は三高なんて言ってたんでしょ。高学歴、高身長、高収入。身長が(無駄に)高いオタクさんを見る度に、その恵まれた体躯をもうちょっと他のことに活かせなかったのかという思いが湧いてくるのを禁じ得ません。(もっとも私も割と高学歴なんで、それを言うと自分に跳ね返って来ます。)で、その二人のノッポさん(の英語塾)がまた、公演中にはみ出すんです。通路に。エスタシオン係員が注意をしなかったんで、思い切ったポジションを取っていました。ポジショナル・プレーのようにレーンを移動していたんです。フットボールでパスを回す分には前後でレーンが分かれた方が三角形が作れて好都合かもしれませんが(参照:結城康平『欧州サッカーの新解釈。ポジショナルプレーのすべて』)(参照と書きましたが、読まなくていいですこの本は。期待外れでした。文章が下手でした。『モダンサッカーの教科書 イタリア新世代コーチが教える未来のサッカー』を読んだ方がいいです)、コンサートの客席であんまり自分の持ち場にこだわらないポジショニングをされるとね、後ろにいる人の視界が塞がれるわけですよ。二人いたってのがね、痛かったです。私の視界はだいぶ制限されました。しかも私のすぐ前にいた人生が大丈夫そうではない紳士は、四六時中、何か変な動きをしているんですよ。振りコピのような変なぎこちない動きとか、推しジャンのような変なぎこちない跳躍とか。彼は山﨑夢羽さんを応援されているっぽくて、特に彼女が歌っているときは激しかったです。

もっとも研修生発表会では席にはそこまでこだわりません。むしろ研修生発表会で運を使い過ぎたくない。選べるなら運はつばきファクトリーさんで使いたい。アップフロントさんによる席や整理番号の割り当てロジック上、運の総量が決まっているのか不明ですが。9月29日(日)のつばきファクトリーさん札幌公演では昼の整理番号がかなりよかったんです(最前は無理だが2列目には行けそう)。9月29日(日)は小野瑞歩さんのお誕生日という特別な日なので(そうでなければ札幌まで行きません)、あの番号をいただけたのは尚更ありがたかったです。整理番号や席はいいときもあれば悪いときもある。悪いときが今日ですが、いいときも先に控えているのが分かっていたので、今日はこの位置でいいんだという穏やかな気持ちになりました。

出演者さんはたくさんいてはるので、ステージの幅いっぱいまで広がります。ただでさえ後方の席。前述した視界を妨げる要因。全員の歌って踊っている姿はちゃんと確認できませんでした。そのときに視界が開けている部分を観るという感じでした。今回の研修生発表会では、新メンバーの加入が一つの目玉でした。10人くらいいたと思います。10人ちょうどだったかな。私はただでさえ人の名前を覚えるのが得意ではなくて、小説を読んでいても登場人物の名前がなかなか頭に入って来ません。視界が限られていたので、新人さんたちのことはほとんど覚えることが出来ませんでした。ただ、そんな中でも一人、私の印象に残った新人さんがいました。江端妃咲さん。室田瑞希さんぽいなというのが第一印象でした。見ていくにつれ、段原瑠々さんの要素もあるなと。あと少しだけ小野瑞歩さんの要素もあるような気がしました。これはあくまで容姿や雰囲気の話であって、歌唱とかダンスは度外視しています(判断できるほど視認できていません)。江端さんが今後どう化けていくのか、緩く注目していきたいと思います。

BEYOOOOONDSさんの皆さんも参加していたので、下は11歳、上は二十歳くらいの幅広い年代が出演するショーでした。スキルの成長がどうとかの以前に人間としての発育度合いがバラバラな方々が同時にステージに立つと、猿から人間に段々と進化していくさまを描いた図表を見ている感じがして可笑しくなりました(低年齢メンバーさんが猿だと言っているわけではありません)。BEYOOOOONDSさんに関しては、メジャー・デビューした後に研修生発表会に出すなやとは思いますが、単純に、観ることが出来て嬉しかったです。“Go Waist”における最大の見所である里吉うたのさんのエッチな連続キックを見逃してしまったのは悔いが残ります(席にはこだわらないと上に書きましたがこの場面は前方の席から双眼鏡で観たかったです)。BEYOOOOONDSさんは曲がぜんぶ面白い。11月に発売するアルバムが楽しみです。今日は“Go Waist”、『眼鏡の男の子』、『ニッポンのD・N・A!』の三曲をパフォームしてくれました。『眼鏡の男の子』では冒頭の寸劇で台詞に被せて叫ぶ中高年男性が大量にいて、気持ち悪かったです。でも研修生発表会だったらこれはこれでありなのでしょう。Hello! Project支持者の中でも特に人生を捨てた人たちが集結した、オタクさんの終着点のような場所。異常さは開演前から始まっています。いっちゃん! いっちゃん! と叫ぶキチガイ、それに続いて米村姫良々さん等への叫びを繰り出す別のキチガイ。キチガイに贈られる温かい拍手。研修生発表会でしか味わえない、突き抜けた独特のヴァイブス。それが心地よかったです。

トークのセクションでは、米村姫良々さんと金光留々さんはタピオカが嫌いという情報を得られました。新人さんをもっとよく知ろう的なクイズで、たしか橋田歩果さんの出題でした。私は特殊なタピオカ・ミルク・ティーの飲み方をしている、それは何でしょうという問いでした。答えはまずミルク・ティーを飲んでタピオカを残してから別の飲み物を入れるというものでした。(追加で入れる飲み物が水や無糖のお茶ということはおそらくないでしょうから、糖分過多です。)金光留々さんは、いいですね。新人さんを除く研修生さんの中では、いちばん私の目に留まりました。ギャルっぽい(この表現は的外れなのかもしれませんが私はオジサンなので分かりません)メイクアップが個性になっています。彼女はデビューの準備が出来つつあるような気がします。もっとも金光さんは既にハロプロ研修生内ユニットというのに選抜されて、ファンクラブ・イヴェントに出演する等、準デビュー的な状態にはありますけどね。このユニットの位置づけはよく分かりませんが、アップフロントさんは彼女を飼い殺しをせず大事に育てていって欲しいです。新人さん全員を並べてのトークではお題がお年玉の使い道でした(もう9月だというのに)。大半の新人さんが貯金と答えていました。橋田歩果さんの答えも貯金でしたが、欲しいものはだいたい買ってもらっているので…と実家の裕福ぶりを窺わせました。家を建てるために貯金しているという豫風瑠乃さんに、いくらくらいすると思うかとまことさんが聞くと、豫風さんは回答に困ってから、100万円くらい? と答えて爆笑をさらっていました。ちなみに、私の隣で観ていたギャンブル依存症の中島さん(仮名)には300万円の借金があります。

いわゆる降臨と称されている、通路への出演者さんの登場は二回ありました。一回目では私の右前の通路にエスタシオンさんの係員さんが立っていたので、彼が邪魔になってその先にいたメンバーさんが見えませんでした。二回目は係員がそこに立たず、降臨者さんがもっと後ろまで来てくれました。すぐ斜め前に岡村美波さんが現れました。最後の曲でした。『SEXY BOY~そよ風に寄り添って~』。目の前に岡村さん。通路を挟んで右はPAエリアだったので、私のために踊ってくれていたような位置でした。間近で笑顔を崩さずに踊る岡村さんを見て、びっくりしました。こんなに可愛かったのかと。それまでのすべての感想が、岡村美波さんめちゃくちゃ可愛いに上書きされました。私は入場前に里吉うたのさんの日替わり写真を買っていました。終演後、会場内のグッズ列に並ぶ欲求を抑えられませんでした。岡村美波さんの日替わり写真を入手しておきたかったからです。将来に化けたときにオレは最初から目を付けていたんだぞっていう感じを出すために、江端妃咲さんの日替わり写真も買いました。

久し振りに池袋の京華閣に入ったら、改装されてキレイになっていました。メニューも少し変わっていたようです。中島さん(仮名)の好物であるナスのニンニク炒めを注文すると香菜(パクチー)を切らしているとのことでしたが、代わりにネギを入れて作ってくれました。香菜(パクチー)が入っていた方がおいしかったと思います。

領収書
中華料理
京華閣
東京都豊島区池袋1-1-4プリモビルB1
TEL 03-3983-5686
2019/09/16(月)
511.生レモンサワー ¥400
571.山ザ酒 ¥0
571-グラス ¥600
ロック ¥0
 2個 @150
73.焼腸 ¥300
 4個 @90
54.羊肉串 ¥360
 2個 @200
55.牛肉串 ¥400
121.蒜香茄子 ¥580
151.香燻鶏 ¥0
151.丸焼き ¥1,280
買上点数 15点
内税売(8%) ¥3,920
外税(8%) ¥313
税抜合計 ¥3,920
合計 ¥4,233
(内消費税 ¥313)
お預り ¥10,250
お釣 ¥6,017
客数 2名
係 係3
担当者 担当者1
レシート番号 000022 19:03
テーブル番号 0006

2019年9月13日金曜日

ワタシノアカシ (2019-09-08)

7時6分に起きて風呂。身支度をして8時20分くらいにカプセルホテル大東洋から退出。設備には年季が入っているが、カプセルとして過不足なし。二年前に初めて利用してからカプセル・ホテルの愛好者になっている。3,500-4,500円くらいの価格設定。サウナや水風呂のある大浴場。寝るのに必要最低限の空間。独身異常男性の一人旅はこれでいいんだよ。いびきが必ず鳴り響くが、耳栓をすればいい。倍近くのお金を払ってビジネス・ホテルに泊まる意味を感じない。差額を食事代に回したい。移動も同様だ。新幹線はやむを得ないときに使う最後の手段だ。もちろん自分がお金を払う旅においては、である。会社の出張では惜しみなく新幹線を使う。自分のお金じゃないから。WILLERバスターミナル大阪梅田(梅田スカイビルタワーイースト1F)に向かう。昨夜ダチのカバンを回収するために立ち寄っていたので場所は予習済みだったが、辿り着くのにやや手こずった。大阪駅・梅田駅付近の徒歩ルートは迷宮すぎる。分かりにくさは新宿駅を超えている。途中で行き止まりになるわ、本来渡ってはいけない場所を渡らないと異常な遠回りになるわで、都市設計を馬鹿が考えたとしか思えない(馬鹿って大阪で言うたらあかんねんな)。大阪から名古屋は新幹線だと約6,500円。私が予約したバスは3,300円。

【便名】大阪⇒名古屋/W704便
【シート】ニュープレミアム(2列席・男性専用)(映画見放題)
【プラン】基本プラン(男性専用席)
【乗車日】2019年09月08日(日)
【乗車地】【大阪梅田】WILLERバスターミナル大阪梅田(梅田スカイビルタワーイースト1F)

思っていたよりも座席が広く、快適だった。昨日イスラエル料理店の店主らしき紳士に教えてもらったParty Favorさんの音楽を聴きながらバスに揺られる。飲食店でこれを大音量でかけるのはいかれている。9時半発で、12時半ちょい前に名古屋着。不思議なもので、大阪よりも落ち着く。駅から少し外れた場所で降ろされたが、どっちに歩けばいいかは察しがつく。何度も来ているので、ホーム的な感覚が芽生えつつある。今日の会場Rad Hallは大須方面なので、そっちの方向に歩く。柳橋市場の横にあるトキワ寿司の暖簾をくぐる。上寿司2,200円。麦焼酎450円。おいしいけど、足りない。かといって寿司を追加すると昼食としては高すぎ。セブン・イレブンで調整豆乳(無調整が置いていなかった)とプロテイン・バー(糖質40% OFF)をゲトってタンパク質をお腹に補充する。

会場の場所を把握してから、大須商店街へ。そういえばHello! Projectのオフィシャル・ショップがあったなと思い出し、寄る。名古屋店の限定品を含む写真を数枚と、小野瑞歩さんのソロ・クリア・ファイルを購入。どの写真を買えばいいのか迷う場合は、おへそが出ていれば即決、出ていなければ肌の露出量で決めればよい。

コーヒーフロートをください。
サイズはどうしますか?
Sで。
380円です。
PASMOで。
? manacaですか?
…manacaで。
(コーヒーショップ ボルサ 大須店)

昨日もそうだったが、参るほど暑い日には涼しい日陰での休憩を挟むのが重要だ。約一時間、サテンにいたことでリチャージされた実感があった。16時過ぎに、SKE48の倉島杏実さん(14歳。モーニング娘。の山﨑愛生さんと生年月日が同じ)を崇拝するギャンブル依存症の派遣労働者かつ競馬ライターの中島さん(仮名)と合流した。彼はさっきまで13時からのSKE48の公演を観ていた。私は元々、今日の公演を二人の現地民と一緒に観る予定だった。一人(今年の四月に就職したばかりの若者)は試験が重なった、もう一人(TENGAを箱買いする過重労働者)は労働から抜けられなくなったという理由でご一緒できなくなった。若者は自分でチケットを買っていたが、TENGA愛好家のチケットは私が買っていた。一枚余るので誰かに譲る必要があった。東京に居を構えながら(家賃未払い)名古屋に月の半分くらい?いることでお馴染みの中島さんに声をかけたところ、来てもらえることになった。今日は昨日と同じで17時開場、17時半開演。大須商店街を散策して、開場時間の10分前くらいに会場前。番号の塊ごとに待機場所が分けられている。私がたしか220番前後、中島さん(仮名)にあげたチケットはたしか430番台だったかな。並ぶ位置が違うんで、別れる。

16時52分。お、スゴい並んでる。有名なやつだよ田村ゆかりだよと話しながら通り過ぎる二人の若い男性。彼ら以外にも、ライブあるの? と珍しがる通行人がちらほらいたが、そりゃあるだろ。そのための施設なんだから。STAFF SF OPERATION係員(制服の黒シャツにNo.844と書いてある。何の番号だろう)の誘導を待っていると、誰かが私の右肩を叩いてきた。顔を向けると、試験があると言って参加を棄権したはずの若者ではないか。おー、お前、来たの? と先輩風を吹かせる私。このあと時間あります? うん、飲もうよ。今日、中島さん(仮名)も来てるよ。若者は私同様eplus先行でチケットを買っていた。番号を聞くと、私の10番か20番くらい後だった。

整理番号分の人数はいなかった。明らかに私の前に200人はいなかった。100人もいなかった。数えていないんで断定できないが。eplusで買ったチケットを発券するといつも疑問に思うけど、整理番号はリリース・パーティのようにランダムなのかな(もちろん、ファンクラブ先行用に押さえられた以降の番号で)。つまり番号の抜けが発生し得ると。今日の人の集まり方を見ているとそんな感じがする。いや、分かんないよ。整理番号割り当ての仕組み、興味ある。

我々を炎天下で待たせながら開場は遅延した。17時7分の時点でまだ入場が始まっていなかった。その2分後には120番まで呼び出されていた。列が出来ていたドリンク売り場をパスして私がフロアに到達したのが17時20分。今日は右側、スピーカーのちょっとだけ内寄り、7列目。こじんまりした会場。ステージの際まで人を立たせるつくり。最前の近さはおそらく異常。ファンクラブ先行で申し込んでいたら向こう側にもっと近づけていた。開演前、すみませんと言ってかき分けて前に進んでいく人が数名。私はHello! Project以外のライブハウス(和製英語)経験が少ないから何だこいつとなるが、むしろ隙間があれば前に詰めていいというのが一般的なんだろうな。異常なのはカバンを入れたゴミ袋を足元に置くHello! Project現場の方だ。

田村芽実さんのコンサートは、Hello! Projectのコンサートに比べて圧倒的にステージが観やすい。なぜなら女性が多く、周りの身長が低いからだ。誇張ではなく本当に来場者の半分以上は女性。

田村さんは目の上が怪我をして出血したかのように赤くて、見慣れるまで時間がかかった。そういうメイクアップだった。
・“76th Star”を歌うと、女の子を頑張ろうと思う。欠けている部分があったとしても。何で笑ってるの?
・東海地方の方と呼びかけると、観客の半分以上が挙手。本当に? と昨日に続いて地元民の割合に興奮する田村さん。
・『ロマンス』を説明する田村さん。私の人生を180度変えた曲。歌手デビューは棚からぼたもち。歌手になれるなんて人生で一度も思ったことがなかった。そんな中、阿久悠さんのトリビュート・アルバムに参加させていただくことになった。知っている人? こんなに? 阿久悠さんのトリビュート・アルバムに私が参加しているのを知っている人がこんなにいるとは。マニアックですね。いや、嬉しいんですよ。皆さん知っているのならこれまでの説明が要らなかったですね。
・新曲『舞台』。聴いていない人? あ、ちょいちょいいる。
・私は最近、本当に歌うのが好きなのかなと思うことがあった。小さい頃から歌っていたから好きだと思っているだけなんじゃないかって。でもこうやって皆さんの前に出て歌って、笑顔とか あーという表情(うっとりした感じ)を見られると、私は歌うのが好きだなと実感できる。私は表現するのが好き。表現が出来れば他の手段でもいい。(いくつか表現の例を挙げて)絵を描いたり。絵は下手くそなんですが。最初に出会ったのが歌だった。

『お祭りマンボ』終盤の静かになる箇所で、歌詞と歌詞の間の静寂に一人の中年異常男性がめいめい!と大声で叫んで曲をぶち壊した。田村さんは動じず歌い切ったが、張り詰めていた空気が壊れて事故になっていた可能性もあった。キース・ジャレットさんだったら演奏をやめてステージから捌けていただろう。あの奇声が入ったことによって今日の『お祭りマンボ』をたとえば音源として売るようなことは難しくなった。私は本当に悲しかった。ムカつくとか許せないとかよりも、悲しかった。田村芽実さんのワタシノアカシ東名阪ツアー三公演を通して、これが私にとって唯一の不満だった。あ、あと欲を言えば名古屋でも『エイリアンズ』を聴きたかったかな。彼女によるカヴァーの中でも極上の仕上がりなので。

東京、大阪でもそうだったけど、まだ我々(観客)サイドにはアンコールはどうすればいいのかという戸惑いがある。女性は基本的に公演中もアンコール時も声を出さないからさ。一応、拍手は続くんだけど、このままボヤっとしていると田村さんの再登場なしで終わってしまうんじゃないかとヒヤヒヤするほどだ。その点、おまいつの皆さんは率先してめいめい! めいめい! を始めてくれるから助かる。そうしないと彼らの存在意義がない。ただのいつもフロア前方に貼りついているストーカーと紙一重の気持ちの悪い追っかけのオタクのオジサン集団になってしまう。さすがに私もソロでアンコールを始める勇気はないので、彼らには感謝している。おまいつさんたちがイノヴェーターだとすると、私はアーリー・アダプターのタイミングで声を出す。女性は基本的に最後まで声を出さない。ただ、かといって田村さんの現場が男性ばかりになっても困る。女性ファンが多い環境は私にはありがたい。異臭者の近くになるリスクが少ないし、視界がよい。利点の方が大きい。アンコールの難しさが唯一の否定的側面と言える。今日も大阪公演のときと同じように、ステージに戻ってきた田村さんは我々がアンコールをしたことを案の定と表現していた。その案の定に至るまでにフロアにはギクシャクがある。

東名阪ツアーでワタシノカタチを見つけた、次のステージに行けたと手応えを掴んだ様子の田村さん。11月24日(日)に東京で行うコンサートではどういう表現を見せてくださるのだろうか。ぜひ見届けたいのだが、私は11月24日(日)には先約がある。行けない。悔しい。そんなに行きたかったんなら先約をキャンセルすればいいじゃんと思うだろうが、つばきファクトリーさんのコンサートだから簡単に捨てるわけにはいかないんだ。田村芽実さんのファンクラブ事務局さんは、Hello! Projectよりも先に予定を出してくれ。

終演後、中島さん(仮名)、若者と食事。今夜は尾毛多セコ代に入ると前から決めていた。二店舗あるうちの小綺麗な方は閉まっていたが、汚い方は開いていた。枝豆、牛タン(うまい)、ハラミ(うまい)、テールスープ(うまい)、漬物、軟骨唐揚げ、チャーハン(具が少なすぎ。卵とネギだけ)、等々。今日は取り放題の副菜がほぼ欠品していて最後まで補充もされなかった。中西香菜さんを溺愛している若者が、中島さんと私がうんざりするほど彼女をプッシュしてくる。彼のいつもの芸風である。どうやら閉店時間が21時らしく、21時20分か30分頃に店を出る。コンビニで飲み物を調達し、公園で23時過ぎまで三人で駄弁る。先に若者が帰る。夜行バスの集合場所まで見送ってくれた中島さん(仮名)と別れ、私がバス(台風が関東に接近中だったが運行してくれた)に乗ると、運転手さんのお名前が中西さんだった。

2019年9月11日水曜日

ワタシノアカシ (2019-09-07)

橘玲さんの『「読まなくてもいい本」の読書案内』を何ページか読むが、眠くなる。飛行機に乗るとうとうとしがちだ。気圧の変化が関係しているのかな? 今日に関しては睡眠時間が短めだったというのも重なった。Fitbit Charge2によると5時間17分。昨夜ジムで運動をしたのは寝坊をしなくて済んだ一因だと思う。苦しいくらいの負荷がかかる運動をした翌日は目覚めがよい気がする。徒歩と大差のないスロー・ジョギングでは運動習慣として不十分なのだと最近、私は気付いた。John J. RateyさんとEric Hagermanさんの“Spark: The Revolutionary New Science of Exercise and the Brain”によると有酸素運動は脳によいが、一定以上の頻度と強度で行うことが必要。強度は心拍数で計る。目安は、最大心拍数(220から年齢を引いた数値)の55-65%が低。65-75%が中。75-90%が高。月曜日に体験したジムでは常に心拍数計を付けさせられる。昨日は時速8.0kmで15分走ってから75分間フットサルのプログラムに参加した。のつもりだったが、体力の限界を迎えフットサルは60分足らずでリタイアした。いかにも“フットサル”という感じの性格の悪い顔立ちで職業不詳なチリチリ茶髪の青年が指示を出してきたり軽く挑発してきたりした。気に留めないようにして受け流した。相手は知能の低いクソガキ、私はインテリジェントな大人なので。彼を見た瞬間に分かった。フットサル大会で初心者のカテゴリーに経験者の集団で参加して無双するタイプのくそつまらないクズ。私とは生物的に相容れない。知らない人と挨拶を交わして打ち解けることも出来ないのに自分は明るい側の人間だと思っている、典型的な内弁慶ジャップ。日本の教育の失敗例。まず坊主にした上で、人間が耐えられるギリギリの苛烈な労働で根性とマナーを叩き直して来い。来いっていうか、私がもう行かないけど。

定刻通り11時35分頃に伊丹空港。今日の11時からNepenthesさんの公式オンライン・ストアで販売開始しているEngineered Garmentsさん×New Balanceさんのスニーカーが既に売り切れている。安心した。残っていたらいずれ買ってしまうかもしれないので(後日談だがその後、在庫が補充された)。大阪(梅田)駅行きのバス。640円。腹が減った。鳥料理 むさし乃。焼鳥定食930円+税。ジン・トニック450円+税。焼鳥の盛り付け方がトルコ料理のケバブっぽい。この辺はストリートよりも地下街の飲食店が充実している。大阪第二ビルと大阪第三ビル(つながっている)の地下2階。興味深い店が多い。食後に見つけたイスラエル料理店が気になる。飲み物の自販機。50円~と書いてあるが40円のもいくつかあった。Al'Tarba x Senbeiの“Rogue Monsters”を聴きながら歩く。Senbeiさんが作る音はどれもドープ。今日の会場であるESAKA MUSEの場所を調べる。梅田から御堂筋線で11分。江坂駅。14時4分、会場の場所を把握。ドン・キホーテが1Fにある。公演情報を知らせる看板に、ESAKA MUSE利用者はエレベータを使うな、階段で上がれ(関係者はいいよ)と書いてある。その階段の場所が分かりづらい。ドン・キ入口の右奥だった。17時開場、17時半開演。グッズを買うわけでもないので、早く来てもすることはない。タリーズ・コーヒー パシフィック・マークス江坂店。ソイ・ラテ400円。ここ最近は過ごしやすくなっていて夏の終わりを感じていたが、また不快な蒸し暑さが戻っている。空調の効いた室内で休んだことで回復できた。

9.7. Sat
先日小3の次男が
「子どもは10時間ねなあかんねん!」
といい、「ストップウォッチで計るわ!」と
計測していました。
初日の記録は9時間41分で
「おしい!俺、今日から8時30分に
ねるわ!」とはりきってました。
次の記録がたのしみです。
(モス・バーガー江坂店 日替わりメッセージ)

4月29日(月・祝)以来にダチと再会。彼の手には空き缶。もう飲んだんですかと私が聞くと、これで3つ目くらいだと彼は答えた。ローソンでしか買えないんですよ、と彼が見せてきたパッケージには12%と書いてあった。仕上がっている様子だった。ノン・アルコールですか? そうですと答えると彼は驚いていた。厳密には私は昼にジン・トニックを飲んでいたが、ほとんど水のようなものだ。私は田村芽実さんのコンサートに関しては、アルコールで脳を麻痺させておく必要性を感じない。むしろ彼女の歌をしっかり聴いて酔いしれるためには、意識はハッキリしている方が好ましい。Hello! Projectは異なる。活力溢れるティーンエイジャーさんたちの元気さに、素面のオジサンが食らいついていくのは難しい。アルコールによるドーピングが有効なんだ。セブン・イレブンでアイス・コーヒー(S)100円を買って店の前で飲む。GEORGIAの缶コーヒーを飲んでいるダチに、その場で豆を挽くコーヒーの優位性を伝える。入場前にカバンをコイン・ロッカーに預けておきたかったが、駅にはなかった。ダチの助言でパチンコ店に入ると無料のロッカーがあったが、鍵が壊れていて使えなかった。彼から今日もらったストリートの知恵:パチンコ屋さんは公衆便所として有用である。諦めて階段に並ぶ。100番毎の区切りで番号が貼ってある。私とダチの整理番号はだいたい同じ。(私はファンクラブ会員だがファンクラブ先行では申し込まなかったので。)私が236番、ダチが200番台か210番台だったと記憶している。ストレスが溜まる待ち時間。汗ばむ暑さ。人の密集。係員がいつどう案内してくるかの不透明さ。イライラすることはタバコを3本吸うのと同じくらい血管に悪いそうだ(池谷敏郎『1日5分! 血管ケアだけで20歳若返る!』)。

番号の呼び出し。17時4分、38番。17時7分、110番、17時9分、140番。17時11分、205番。バックパックをクロークに預ける。渡されたゴミ袋にカバンを入れ、上を縛って渡す。500円。17時17分、フロアへ。9列目の中央を選ぶ。半々、いやロクヨンだな、とHello! Projectの現場でもよくお見かけする異常坊主男性が周囲を見渡し、仲間に言っていた。男女比の話だ。そうやって他の客の属性を把握している彼もまた、癖のある見た目のおまいつがあそこにいるぞと誰かにカウントされている。ただ、Hello! Project現場のおまいつ遠征民の数は控えめだった。せいぜい一ダース程度だったんじゃないかな。Hello! Projectの地方公演だと、地元の人はいますかと演者さんが問い掛けると手を挙げる人は少数なのが常。今日の公演中に、関西の方はどれくらいいますかと田村芽実さんがフロアに問うたところ、少なくとも半分以上の人が手を挙げていた。信じられない様子で、再確認する田村さん。(おそらく関東からの遠征民が大多数を占めるHello! Project地方公演に慣れていたからだろう。)彼女は地元民の多さに感激なさっていた。

音が良かった。田村芽実さんとバンド人員さんたちが織り成す音楽の世界に浸るのが心地よかった。私の位置は縦横共に真ん中くらいだったので、最も音の響きがいい場所だったかもしれない。もちろん前方で観られるに越したことはないが、田村さんのコンサートは平凡な整理番号でも満足できる。コンサートというのは観るものでもあるし、聴くものでもあるし、場合によっては見られる(演者さんと目が合う)ものでもある。脳は視覚情報の処理に容量の90%を使っている(樺沢紫苑『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す 神・時間術』)ことからすると、いくら音楽とはいえ視覚による情報の比重が大きいのが自然なのだろう。この名阪ツアーに向けて田村さんは、皆さんの耳を独り占め出来るのが嬉しいとInstagramのストーリーに記していた。今日のコンサートの序盤でも同様の言葉を繰り返した彼女は、だから真面目にしっかりと歌います的な言葉を続けた。目と耳を独占できる、ではなく耳を独占できるという彼女の言葉には、我々の目ではなく耳を奪うんだという彼女のこだわりが表れていると私は考える。2018年5月12日(土)のコンサートで田村さんは、衣装を替えず、盛り上がる曲を選ばず、ステージで動き回らなかったのは歌に集中してほしいからだという旨のことをおっしゃっていた。その精神はワタシノアカシツアーにも引き継がれている。

『花のささやき』で、時が止まればいいねという歌詞を田村さんが歌ったとき、今のことだと私は思った。歌の世界と、この現実世界が(歌詞の文脈とは違うが)同期した。歌う田村さんがいて、聴く私がいる。それだけで世界が構成されているような、マインドフルな感覚だった。このブロックで田村さんは新曲『舞台』、カップリングの『花のささやき』、ボーナス・トラックの『愛の賛歌』の順で歌った。その三曲をこれから歌うと言う田村さん。『愛の賛歌』を歌うのは初めて。家とかでは歌っているけど。レコーディングとか。人前で歌うのが初めて。的なことを言ってから、(『愛の賛歌』を歌うことを)言わなきゃよかったと後悔していた。言わなかったことにするので、皆さんも聞かなかったことにしてくださいと言って我々の笑いを誘った。歌い終わった田村さんは『愛の賛歌』について同じ曲でも歌っているときによって変わる、歌は生き物というのを改めて実感したという旨のことをおっしゃっていた。

今日の私は耳栓を忘れた。朝にAmazonでBananaz 音楽用イヤープロテクター ThunderPlugs Classic(サンダープラグスクラシック)耳栓1,616円を注文したが、今日の受け取りには間に合わない。明日、名古屋のコンビニで受け取る。今日は裸眼ならぬ裸耳で臨んだ。序盤は耳栓なしでも問題なかった ただ、中盤以降は音が大きくなってきて、耳に負担が大きいと感じた。聴力の低下を緩めて難聴を防ぐためにコンサート用の耳栓は必須である。

たしか東京でもそうだったと思うが“1, 2, 3, Go!!”の後半、田村さんは一箇所ラーラーラーの歌い方にアレンジを加えていた。たぶんそのときのアドリブ。音源と同じように正確に表現するのも大事だけど、こういう逸脱(遊び)があると、生のパフォーマンスを体験しているんだなと実感する。Juice=Juiceさんの『生まれたてのBaby Love』における高木紗友希さんの毎回変わるフェイクのようにさ。

この会場(ESAKA MUSE)に着いたとき、過去に何度も来たことがあると気付いたという田村芽実さん。ハロプロ在籍時に何度も立たせていただいたステージ。一人だと見える景色が違うとおっしゃっていた。先日のお台場でのリリース・パーティでも同じことをおっしゃっていた。ショッピング・モールのイベント・スペースとかライブハウス(和製英語)だけじゃなく、いずれはアンジュルムで立っていた中野サンプラザや日本武道館のステージにも一人で立って同じことを言う日が来てほしいと、ファンの一人として私は思う。

田村さんはYoutubeでのカヴァー企画について、やりたいと軽い気持ちで言ったつもりだったのに壮大なカメラ・ワークで、立派なスタジオで…と予想を超える環境を与えられたことへの戸惑いを冗談交じりに話していた。

出演が決まっているミュージカル『ラヴズ・レイバーズ・ロスト』について語る田村さん。役作りの苦悩を明かす。役の女の子が自分と違いすぎる。セクシー。セクシーを通り越して、はすっぱ。はすっぱって分かります? 微妙な反応を受けて説明しようとするが断念する。これまでの役は何とかなるっしょという感じだったが、今回の役はどう演じればいいのか分からなかった的なことをおっしゃった。関西だと兵庫で公演があるので観に来てくださいと呼びかける。

(その前の話の流れを私は聞き取れなかったのだが)これからもずっと変化、進化していきたいという決意を田村さんは表していた。(ちなみに橘玲さんの『「読まなくてもいい本」の読書案内』によると人間の成長に進化という言葉を使うのは進化論用語の誤用である。)

我々のアンコール(最初はミュージカルのカーテン・コールのような拍手、途中からめいめい! めいめい!)を受けて再登場した田村さんは、皆さんが案の定アンコールをしてくださったとおっしゃって、笑いが起きた。

田村さん曰く、時間が過ぎるのが速かった。1時間が体感20分だった。あっという間。皆さんから受ける反応ではあっという間に感じたというのが一番うれしい。皆さんにここで聞いてもフー! とかしか言わないから…どうでしたか?  当然、フー! と返す観客。笑い。あっという間でしたか? あっという間! 言わせてるようになってると笑う田村さん。

田村芽実さんは疑念の余地なくリアルである。その辺のジェイ・ラッパーよりもNasさんが“One Mic”で表現した精神を体現しているのではないか? 同曲の日本版と言える『歌が咲く』を聴きながら私はそう思った。(“One Mic”が収録されているNasさんの“Stillmatic”は私が人生で最も多く聴いたアルバムの一つである。)

私は施設からの退出時(19時13分)、200円のコイン・ロッカーがあったのに気付いた。クロークよりも300円安く預けられたのだ。

夕食の前にダチが預けていたカバンを受け取るためWILLERのバス・ターミナルに受け取りに行った。大阪にアウェーの洗礼(クソ分かりづらい駅周辺の徒歩ルート)を浴び、だいぶ時間を食った。そこからも道に迷い、昼に気になっていたイスラエル料理店に入ったのが20時45分。RUDY'S CLUB DELICIOUSという店。ピクルス500円(マクドナルドのハンバーガーに入っているピクルスと同じ味。おいしかった)。料理名は覚えていないがエビフライと魚フライをスパイシーなトマトソースで煮たもの700円くらい。イスラエルBBQ(鶏肉)880円。エルサレムピザ(お好み焼きのような見た目。青のりのような何かが降りかけられている。メニューの説明によるとイスラエルのハーブらしい)850円。我々は二杯ずつくらい飲んだ。何かのゲームをやっている近くの男女グループがほうれん草! ほうれん草! なぞと盛り上がっているのを尻目に物品の交換をした。私は為永幸音さんの日替わり写真(春の公開実力診断テスト)岸本ゆめのさんの日替わり写真(8月25日のHello! Projectコンサート)を差し上げた。ダチからは山﨑愛生さんの日替わり写真(6月の研修生発表会 名古屋公演)とアンオフィシャル・フォトグラフをいただいた。会計。一人一万円ですと日本人のお兄さん。すみません、言えって言われてるんで。6,???円(6,380だったか、6,800円くらいだったか)と正しい値段を言ってからも、一人と付け加えるのを忘れない。さすが大阪。旅行だからこういうノリを受け入れられるけど、日常生活で外食する度にこんなのをやられたら面倒臭いな。店内でかかっていた音楽がイカしていたので会計時に主人らしき紳士(かなりの肥満で、顔なじみの客に酒を渡しながら、飲め! 飲め! と怒鳴る攻撃性の高そうな紳士。怒らせたら殺されそう)に音楽がよかったです。イスラエルのですか? と聞いた。違う。DJ Party Favor。Party Favor。YouTubeで検索すれば一発で出てくる。

地面を這うゴキブリのような金色の虫、ションベン臭い高架下、公衆便所で三つある洗面所の中央に鎮座する嘔吐物。大阪。ダチと別れる。次に会うのはおそらく来年になる。2月22日(土)のつばきファクトリーのメジャー・デビュー記念日だろうか。23時10分、カプセルホテル大東洋に到着。24時までにチェックインしないと予約がキャンセルされるというのをこの場の貼り紙で初めて知った。結果として間に合ったからよかったけど。iPhoneのWalkerアプリによると今日の歩数は23,346歩。風呂に入ってさっぱり。カプセルに戻ると発生確率が99.9%のイベント、中年異常男性のいびきショーが始まった。私はコンサート用とは異なる遮音用の耳栓をはめ、目を閉じた。


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