2023年8月21日月曜日

ゆいのの『Imperfect i!'?』発売記念主催ライブ (2023-08-06)

「四川でからい料理が発展したのはなぜですか?」
「四川は湿気が多いです。家の薪(?)で背中を温める習慣があります。食べ物もからいものを食べて湿気を身体から出して、巡らせる必要があります」
「汗で」
「そうです。身体に溜まったままだと体力が減退して、グッタリするんです」
「からい料理を食べ過ぎると気が短くなると言いますよね」
「食べ過ぎるとね。たとえば韓国はそこまで湿気がないのにからいものをずっと食べるからああいう感じになります。湿気が多いときには四川料理はいいですよ。だから日本の夏には四川料理は向いていると思います。冬は食べなくていいと思うけど」

「闘犬の犬にから味噌を混ぜたご飯を食べさせるんです。強くするために。家で飼っている鶏にも、オスにはからいものを食べさせます。鶏はオスが弱いと、強いオスがいる別の家にメスが逃げてしまうんです。だからそれを防ぐために、オスは強くしておかないといけない。からいものを食べさせると、実際にしっぽが大きくなって、性格も攻撃的になるんです。僕も家に帰るとよく飼っていた鶏が背中から襲ってきたものです」

「四川には体力を補うために昼寝の習慣があります。中国では学校で昼寝の時間があります。先生がはい、今から10分とか15分とか号令をかけると生徒がみんな机に突っ伏して昼寝をします。同様に湿度の高いベトナムでも昼寝の習慣があります。一度、韓国人がサッカーのベトナム代表監督になったのですが、就任最初は選手たちが昼寝をするのに戸惑ったと言っていました。私も一番忙しかったときは一日に18人か19人を診ていたことがあります。最後の何人かになるとうんざりして、もう話したくないなと思うようになってしまい、これはまずいと思って昼寝をするようにしました。そうすると午後も最後まで集中して仕事が出来るようになりました。今では一日に診るのは15人までと決めていますが」

「日本は私のような外国人にはやりやすいです。韓国で働いている知り合いが何人かいますが、向こうは競争が激しい。何かをやるとすぐに真似をする人たちが出てくる。日本にはそれがないです。声が大きくて行動する人にとってはやりやすい国だと思います」

「このあいだ行ってきた雲南省では決済方法がほぼキャッシュレスなんです。現金を出すとイヤな顔をされる。大したモノを売っていないその辺の小さな店でもそうなっている」
「インターネットで見たことがあるんですけど、中国ではホームレスもQRコード経由でお金を求めてくるそうですね」
「流石にそれは見たことがないな」


いわゆる夏バテというやつに、ここ一ヶ月ほどずっと苛まれている(コレを執筆している8月20日現在ではよくなっている)。不調になるとKEN THE 390 feat. サイプレス上野、DOTAMAの『調子悪い』という曲が頭に浮かぶが、あの曲で言っている調子の悪さなんてのは所詮フェイクである。フックを聴いても三人のヴァースを聴いても、休みが取れていないから(疲れて)調子が悪いだの、寝ていないから調子が悪いだの、二日酔いで調子が悪いだの、当たり前のことしか言っていない。短期的な因果関係が明白な一時的な不調など不調のうちには入らない。そういう類の調子の悪さしか知らないうちはまだ若いのである。翻って、この私を見よ。規則正しく生活し、十分な睡眠を取り、冷たいもの取りすぎないように気を付け、週に三回くらいは朝にジョギングと軽い筋トレをし、二週間に一度はパーソナル・トレーナーに追い込んでもらう。酒は少量しか飲まない。色々と気を付けているつもりだ。それでも7月の初旬からずっと疲れやすく、食欲がほとんどない。それにあわせて仕事が緩くなってくれるわけではない。今の勤務先には会社全体の盆休みすらない。学生に1-2ヶ月の夏休みがあるのに、なぜ彼らよりも体力の衰えた我々がせいぜい数日の盆休みしか取れないのか?

明日は月曜、仕事がある。しかも出社。寝坊出来ん。今夜は浦和にフットボールを観に行く。19時キックオフ。帰りは遅くなる。それで、今日の公演が11時半から。間に変に時間が空く。外での活動時間が長くなる。気力が充実しているとは言いがたい今の私。やや荷が重い。正直めんどくさい。でも何もしないままじゃ戦力外。だろ?(KREVA, UZI, Mummy-D, “Sinu-City”)ってことで、老体に鞭を打って赴いた四谷ロータス。11時開場、11時半開演。ライヴは1時間あるって事前に情報発信があった。その後に特典会。それがいつ終わるのか分からない。終わってから池袋に戻るとランチの時間外は逃しそうな予感がする。休日ランチを生き甲斐のひとつとしている私にとっては痛手だが、仕方ない。この夏に多数開催されるゆいのののリリース・パーティや公演。一度は行きたかった。行くとしたら今日以外になかった。ライブハウス(和製英語)での主催公演であり、コンサート部分も1時間と(この界隈の基準では)長い。なぜゆいののに足を運びたかったかというと、藤井優衣チャン濃度が高いから。それに尽きる。KissBeeだと7人のうちの1人だが、ゆいののだと2人のうちの1人。自ずと見せ場も増える。ここ最近、私の中で藤井優衣チャンを見たいという欲求がふつふつと沸き上がっている。Tiktokの投稿や配信はよく見ているが、たまには生で見たい。そして願わくば、接触をしてみたい。なぜなら優衣チャンはとにかくカワイイ。キャラクターも面白い。非常に魅力的。Tiktok配信で彼女が言っていたのだが、料理がまったく出来ないらしい。オムレツを作るどころか卵を割ることでさえ失敗する。松屋だかすき家だかの牛丼チェーンで卵を割ろうとしたら卵の中身が真上に飛んでいったというエピソードを聞き、私は感銘を受けた。ちょっとこの人は突き抜けている。人間としてのパラメーターが特定分野に振り切っているというか。ある種の異常者ではないか。


人間は首を切り落とされても、ちょっとの間は生首の状態で生きていると聞いたことがある。独立した生命体のように。自分が死んだという事実への理解が追いついていないかのように。本当かどうかは分からない。つばきファクトリーのゲイ・バー勢はその切り落とされた生首のような存在に思えてならない。アイドルとしては既に死んでいるのに、死んだことに気付けていないのだ。彼女たちはあの一件によって、自分たちをアイドルたらしめていた魔法を自分たちで解いた。この脱魔術化(disenchantment)は、支持者から見ると脱洗脳の大きなきっかけとならざるを得ない。催眠術が解けたようなものだ。もう私は、つばきファクトリーを、おのみずさんを観るためにお金と時間を使うことは出来ない。つばきファクトリーがKissBeeに、おのみずさんが藤井優衣チャンに単純に取って代わるわけではない。しかし、曲がりなりにもつばきファクトリーの公演を観に行くという習慣が残っていれば、私が今日、四谷ロータスに来ることはなかっただろう。


チケット販売開始が7月25日(火)20時。私が購入を完了したのが20時1分。先着順で振られるらしい整理番号はそれでA54。この1分で私の前に53人が買っていたということだろうか? やや腑に落ちない。というのがこの会場自体、収容人数がせいぜい100人程度。実際に満員に近いくらい入っていたものの、1分で54人が埋まるなら数分で完売しそうなものである。別に番号に不満があったわけではない。まあまあ見えたから満足はしているのだが、純粋に不思議ではある。最初の数十人は年間チケット的な枠で埋まっているとか?

開場の約5分前に四谷ロータスの前に到着。いかにもオタクという感じの、安心感のある人々が10人ほど会場前で待っている。特に列は出来ていない。番号が呼ばれ、階段を下りる。今回は特典会への参加にチャレンジする。そのためには特典券というのをゲトらないといけない。2枚でチェキ、1枚で写メやセッション(お話し会のようなもの?)。3枚にしておくか。物販の商品一覧を見ると、特典券が一枚JPY1,000で売っている。それを3枚買えばいいのかな、と思っていたが、どうも前の人たちを観察しているとMカードというのを買うとそれにも特典券がついてくる模様。Mカードというのが何なのか知らない。おそらくMがミュージックの略。曲を落とせるパスコードが印字してあるカードなんだろう。そう察した。私の会計を担当してくれたマネージャーのやましんさん(うらきすでお馴染み)に、Mカードについてくる特典券というのはこの特典券と同じものなのかと聞いたら同じだと言うので、Mカードを3枚買った。特典券が3枚ついてきた。となると特典券を単品で売っている意味とは? 分からないことだらけである(10枚買うと1枚おまけでくれるという利点はある)。

入場時にひとことメッセージ券というのが何の説明もなく配布された。どうやらこれを出すと撮ったチェキや買ったMカードにメッセージを書いてもらえるらしい。近くのオタク諸氏が、Tシャツにメッセージを書いてくれるんだったら買ったんだけどなと話していた。Tシャツはデザインが手抜きな上にJPY5,000と地味に高い。近くにいた浦和レッドダイヤモンズのシャツ(ユンカー)を着た紳士に、今日試合行かれるンすか? 僕も行きますよ。マリノス側ですけど。なぞと話しかけて打ち解けてから特典会の仕組みについて教えを乞おうかと思ったが、持ち前のシャイさと不器用さが顔を出し、けっきょく話しかけなかった。


若手金髪係員:並ばないならチェキ会やりませんよー(笑)

チェキ会の列を作りますと若手の係員二人が呼びかけるも、一向に列が出来ない。何も勝手が分かっていない状態で一人目にしゃしゃり出るのも気が引ける。二人目に並んだ。そのときに一番後ろの人が最後尾と書かれた紙を持ち、後ろに来た人に渡していくシステム。

私:初めて来ました
優衣チャン:初めて見る眼鏡〜!(笑)
(撮影体勢)
優衣チャン:初めてだからハートにしよ
(左の優衣チャンが左手、私が右手でCのような形を作り、真ん中で合わせる。肌と肌が触れている! この美女と私が物理的に接触してしまった! 許されるのか! 手が震える)
(撮影)
優衣チャン:名前なんていうの?
私:えっと…しいてきです
優衣チャン:…しいてき?
私:うん
優衣チャン:…? 由来が気になる…


オタク氏:グータッチ会はないの? あるって書いてあったよ
若手金髪係員:確認不足でした
オタク氏:Livepocket(チケットの販売サイト)に書いてあったよ
若手金髪係員:Livepocketとか見ないから(笑)
(スマ・フォの画面を見せるオタク氏)
若手金髪係員:あ、本当だ(笑)

チェキ会が終わり次第、行うとその場で発表された。

◆ 

(セッションという時間に、ポスト・カードのようなものにサイン等を書いてもらう)

優衣チャン:初めましての
私:はい
優衣チャン:名前なんだっけ
私:しいてき。アルファベットで、
優衣チャン:うん
私:c, t, e, k, i。そう。ありがとう
(優衣チャンの判断でC.TEKIとCの後にドットが追加された。これをもって私のハンドル・ネームは大文字かつCの後にドットがあるC.TEKIに変更された)
優衣チャン:なんでしいてきなの?
私:恣意的っていう言葉があって
優衣チャン:うん
私:響きが好きで
優衣チャン:どういう意味なの?
私:なんだろ、自由きままとか、こう、論理的じゃないみたいな
優衣チャン:へー! めっちゃいいじゃん。見た目も自由気ままそうだし(笑)。旅行とか行ってそう
私:(笑)
優衣チャン:ありがとう、C.TEKI!

驚くべきことに特典会では何をどうすればいいのか、やましんさんと若手係員たちからいっさい何の説明もなかった。当たり前のように始まって、どんどん進んでいく。正直、私は参加し終えた今でもいまいちシステムが分かっていない。優衣チャンは本当に優しくしてくれた。何も分かっていない私にどうすればいいのかを説明してくれた。私が並ぶ時間のことまで気遣ってくれた。

よかったのはベルサール系の会場で開催されるHello! Projectのお話し会と違って私とアイドルさんのやり取りを監視しているオジサンがいないこと。アイドルさんを守るためとはいえアレは何気にストレスだ。係員は時間が来たら離れるのを促すのみで、基本こっちを見てすらいない(特典会はステージで行われ、係員はフロアの方を向いている)。ソーシャル・ディスタンス(笑)も、マスク(笑)もなく、会いたい相手と一対一で対面してお話が出来る。嬉しい。レギュレーションや進行がカッチリしていない不便さと、この自由さ。表裏一体なのであろう。


私は現役Hello! Projectを観るのをやめてからコンサートというものを観る頻度が減っていた。特にライブハウス(和製英語)に来る機会はコヴィッド騒ぎ以降は激減していた。大声可能、マスク自由というコヴィッド前と何も変わらない状態でコンサートを楽しめるのは本当にいいものだ。私はやや左寄りの位置から観ていたのだが、優衣チャンがすぐ前に来ることが多かった。特に前半。得した気分。番号は平凡とはいえそもそも小さな会場なので距離は十分に近く、ヘッズもそこまで密集していなかったので視界はそこまで悪くなかった。ただ、私の問題として曲が分からなさすぎた。一応SpotifyにあるKissBeeの曲は全部聴いたが、すべての曲を聴き込んでいるわけではない。それに聴いた覚えのない曲も多かった気がする。

特典会の説明もないが、コンサートも開演前にゴチャゴチャと注意事項の読み上げがない。コンサート中に跳んでいる人は結構いて、それがルールとしてのみならず会場の雰囲気としても許容されていた。アレはやめろコレはやめろと主催側もオタク側も口うるさいHello! Projectとの違いがどこから来るのか。それは端的に言うと女に見つかっているかどうかだ。Hello! Project界隈のX(旧Twitter)で毎日のように開かれる学級会を見よ。こういう人がいて迷惑だった系の話で一生盛り上がっている。見たくなくてもオススメ欄に流れてくる。