2019年1月30日水曜日

NEW AGE (2019-01-05)

中野サンプラザ前。トレーディング・スペースとして設けられたテントの脇。コンパクト・ディスクの山が出来つつあった。その中にこぶしファクトリーのシングル(何だったかは忘れた)があった。お、欲しい。持ち主が積み終わってどうぞと言った次の瞬間、黒いベンチ・ウォーマーを羽織った白髪交じりポニー・テールの有名おまいつさんがハゲタカのようにかっさらった。こぶしファクトリーはその一枚だけで、残りは全部モーニング娘。だった。無念だが乞食としての技量では私に勝ち目がない。彼は見た目からしてそれっぽいし。ていうかあんた、こぶしは買ってないんかい。知り合いが多そうなわりにディスクを恵んでくれるコネクションも持ってないんかい。と脳内で悪態をつきながらモーニング娘。の『フラリ銀座/自由な国だから』をいただく。一枚でよかったのにボックスしか置いてない。今はYouTubeでビデオ・クリップのフル・ヴァージョンが無料で観られるから、音声だけのディスクに1,080円を出すってのは割に合わない。曲の良し悪しとは関係ない。モノとしても2-3曲のためにディスク1枚ってのはカサを取りすぎる。一度mp3に変換したらもう用済みなわけだし。大量にあると捨てるのも楽じゃない。完全に無駄でしかない。アルバムだったらまだ分かるんだけどさ。もう世界の音楽視聴スタイルはストリーミングに移行した。アップフロントもそろそろディスクの売上に固執するのはやめていいんじゃないかと思う。コンパクト・ディスクを媒介にしなくても接触やミニ・コンサートに食いつくよ。オタクさんは。今と変わらず集金できるって。まあディスクの売上でおまんまを食ってるレコード店との共存共栄とか、色々あるだろうから、バッサリとは切れないだろうけど。実験的にね、たとえばリリースから一定期間が経過したらストリーミングに開放するとか、やってみてもいいんじゃないかな。現にYouTubeには発売前から載せているんだから。大丈夫だって。

カレッジ・コスモスの前座に間に合いたかったので、早めに入場列に並んだ。場内のグッズ列。日替わり写真は高木紗友希さんと浅倉樹々さんにしよう、もし売り切れていたら小野田紗栞さんあたりにしようと考えていたが、高木さんと浅倉さんのが買えた。浅倉さんの日替わりはつばきファクトリーの中ではいち早く売り切れている印象がある。コレクション生写真を二枚買った。三日にも二枚買っていた。そのときに当たったのは山木梨沙さんと新沼希空さんだった。トレーディング・スペースのテントに突撃し何人かに小野瑞歩さんとの交換を持ちかけたが、一人目は小野さんを所持していたが交換を拒絶、あとの三人はそもそも小野さんを所持していなかった。で、今日二枚を買い足したら何と自力で小野さんを当てた。やった。もう一枚は小田さくらさん。アップフロントが私に割り当てた右側前方ブロックの5列、通路席。アップフロントが私に郵送した2019年冬ハロコンのチケット三枚中、最良の席だった。(今回は三回のうち二回が前方ブロックの通路席と、引きがよかった。)

カレッジ・コスモス。清楚そうな雰囲気の二十歳前後のナオンの集合体。曲が始まって数秒で、私は愕然とした。歌っとらへんやないかい。何と口パクだったのである。ソウルのない、ただひたすらにこぎれいで無難な数分間。その上、肌もほとんど露出していない。さすがに山木さんだけは格が違った…と言いたいところだが、こんだけ人数がいると別にそんなこともなく、同化していた。前座とはいえ、Hello! Projectのステージに立つ集団として、まず土俵に上がれていない。関係者は何を考えているんだ。どういう利害があってこうなったんだ。誰にどう売り込んでいきたいんだ、この集団を。Hello! Projectの客層のどういうセグメントに刺さるんだ。少なくとも私は完全に見限ったよ。一目瞭然。カレッジ・コスモス、クソ・ワック集団。マジ興味ねえ。

前座が終わると右にいたピンチケ風な青年(スパッツの上にハーフ・パンツを履いているタイプ)が、連れと連番したいんで席を代わってくれませんかと言ってきた。どこですかと聞くと、何と2列目の通路席だと。即座に承諾。入れ替わりにあざっすとエッチそうでマブめな若いナオンが言ってきた。5列の44番から2列の43番に格が上がった。ピンチケの彼もナオンと連番できてcockが上がった。中央ブロックは1列の前に0列というのが何列かあるけど、サイドのブロックは二列が本当に二列目。ほぼ最前。思ってもみない幸運。前の人たちが背が低めで飛ばなかったので、よく見えた。位置的に、すぐ前にあったひな壇を観る時間が長くなった。稲場愛香さんをしばらく見つめていると、反応をくださっているような感触があった。谷本安美さん、山岸理子さん、小野瑞歩さんを観ながら、私はこんな美人さんたちに似顔絵を描いてもらった(小野さん、谷本さん)/描いてもらう(1月26日、小野さんと山岸さん)んだ…と感慨に浸った。

平均的な席で観るのと最前付近で観るのとでは異なる体験であるというのを改めて実感した。それを享受できるだけの体調だった。年末年始は9連休なんだが、8日目にして初めて体調がよい。身体のコリかと思っていたが、どうやら寝すぎが最大の原因だったようだ。私の真面目な性格が災いし、ストイックに休息を取ろうとした結果、寝すぎた。後から読んだところによると、寝すぎると脳の血管が拡張しすぎ、周囲の神経を刺激することで頭痛が起きる。そして体を動かさない時間が続くので筋肉が緩みすぎ、血流が悪くなることで体がだるくなる(小林弘幸『自律神経が整えば休まなくても絶好調』)。寝すぎて眠い、それでまたたくさん寝てしまうという何の得もないサイクルで連休の大半をフイにした。36年も生きているのに身体について知らないことが多すぎる。睡眠時間を調整し、ようやく今日になって良好な体調を取り戻した。

スペシャル・ゲストは熊井友理奈さん、夏焼雅さん、須藤茉麻さん。須藤さんはBerryz工房にいた頃よりも今の方が洗練されている。最近は写真によっては牧野真莉愛さんに見えるほどだ。『なんちゅう恋をやってるぅ YOU KNOW?』と“cha cha SING”。曲が始まったときにひな壇にいた広瀬彩海さんと浜浦彩乃さんのはしゃぎ方が尋常ではなかった。“cha cha SING”ではひな壇にいたつばきファクトリーとこぶしファクトリーがバックダンサーとして合流した。この曲のお祭り騒ぎはハロコンにぴったりだ。

ダンス部はやっぱり山岸理子さんに目がいく。こんなとんでもないおっぱいで普段のHello! Projectにはない激しくてキレキレな動きを見せられてしまうと、もう他に目をやる余裕がなくなる。もう反則だよ、りこりこ…。Hello! Projectの歴史を振り返るとダンスが得意なメンバーさんといえば清水佐紀さん、中島早貴さん、鞘師里保さん、石田亜佑美さん、稲場愛香さん等々が頭に浮かぶが、山岸さんほどおっぱいに優位を持つダンサー・タイプのメンバーさんは過去にいなかったのではないか。つまり彼女は団体の20年の歴史でも類を見ないニュー・タイプなのである。乳だけにってやかましいわ。何を言うとんねん。しばくぞ。

アンジュルムとBEYOOOOONDSに加入した新人さんたち(私はまだ顔と名前が一致しない)が登場するトーク・セグメントで、新人さんの誰かがドラムが上手になるコツをまことさんに聞いていた。まことさん曰く、おへその下、身体の中心でリズムを感じること。そうすれば自ずと出来る。意識しないでやっている。天性だと…と感心する山木梨沙さん。自分は努力型なんだが…と否定しつつ、言語化するのが難しい。自転車に乗るようなものだと説明するまことさん。尊敬のこもった反応を見せる登壇者と観客。

最後の曲、“Wonderful World”で通路からステージに走り抜けていった譜久村聖さんからいい匂いがしたが、私自身からもいい匂いがした。おととい購入したイルプロフーモのショコラ。とても気に入っている。前回は左の通路席、今日は右の通路席だったけど、共につばきファクトリーは誰も来なかった。このNEW AGE公演ではつばきファクトリーの降臨自体がなかったようだ。せっかくの席をもらったのに、小野瑞歩さんが目の前をお通りになる機会がなく、残念だった。

池袋。私が近所に住んでいた無職時代からたまに利用するようになったお手頃な居酒屋、帆立屋(駅から遠い方)。ミント&レモン酢サワー、生ガキ1個、湯豆腐。あと、お雑煮。ごぼう、人参、大根、ほうれん草。汁は1月4日(金)に仕込んだ模様。柚子が香る。四角い餅が二つも入っている。二つは多すぎる。糖質が100g前後あるのでは。申し訳ないけど一つは残した。オジサンは糖質をほどほどにしておいた方がいい。ただ、若い女性は糖質をある程度、摂取しておいた方がよいようだ。夏井睦『炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】』によると、穀物を食べ始める前の人類は男も女も体型がほとんど変わらなかった。穀物が人類にもたらした数少ない利点の一つが女性の体型のボン・キュッ・ボン化である。糖質摂取を発端として生まれる脂肪細胞が女性ホルモンのエストロゲンを分泌しその値が高いと豊満な胸とくびれのある体型、女らしくて可愛い顔立ちが生まれる。糖質なくしてりこりこはりこりこたり得なかったのである。


2019年1月27日日曜日

NEW AGE (2019-01-03)

食事や健康に関するさまざまな情報に触れていくにつれ、何が本当に正しいのかよく分からなくなってきている。多くの識者が口を揃えることの一つが、小麦に含まれるグルテンという成分が身体によくないということだ。グリアジンというタンパク質が小腸の壁にある結合組織を壊す。花粉症、アトピー、喘息等のアレルギー反応をもたらす。必要な栄養を吸収できなくなる(宮澤賢史、『医者が教える「あなたのサプリが効かない理由」』)。認知症、巓癇、頭痛、うつ病、統合失調症、ADHD、性欲減退を引き起こすことが判明している(デイビッド・パールマター/クリスティン・ロバーグ、『「いつものパン」があなたを殺す』)。テニスのノヴァク・ジョコヴィッチ選手はグルテン・フリーの食生活によって不調から脱却した。もっとも彼の場合は先天的にグルテンへの耐性が低かったのだが(Novak Djokovic, “Serve to Win”)。原因がつかめない不調やだるさ、取れない疲れがある人が避けるべき成分の一つがグルテン(本間良子、『しつこい疲れは副腎疲労が原因だった』)。これらの本を読んでから、私はなるべくグルテンを摂らないようにしている。最近は制限を緩めたのだが、それでも前のように積極的には食べない。グルテンを含む食品(パン、ほぼすべての麺類をはじめとするさまざまな食品)を食べた途端に分かりやすく体調が豹変するわけではないので、どこまで身体に悪いのかの確信が持てないというのが正直なところだ。

Juice=Juiceの宮本佳林さんがグルテン・フリー・ガチ勢ではなくなったというのは私にとって驚きだった。すべてにおいてストイックな方と認識していたからだ。ラジオ番組“HELLO! DRIVE! -ハロドラ-”(2018年12月31日放送)でそれは明かされた。一時期はストイックにグルテンを制限していたが、仕事柄、食べなきゃいけないことが多いのでそこまでこだわらずにほどほどにやっていくことにした、というようなことを彼女はおっしゃっていた。この回は他にも佳林ちゃんが好きすぎて職を失うというネタ投稿を受け(私のことは)娯楽として楽しんでいただきたい…と答える場面も印象に残った。公式でYouTubeに公開されているので一聴をおすすめする。

グルテンに限らず、何かを摂ったり制限したりするのは我々が健康に過ごすための手段であって、それ自体が目的ではない。グルテンを断っても不健康であれば意味がないし、グルテンまみれの食生活でも心身ともに快調であり続けるなら(それが可能であれば)無理に変える必要はない。身体の反応には性別、年齢、個人による差もあるから、誰かがやっていることを猿真似する必要はない。他人は他人。オレはオレ(K DUB SHINE)。そうは言っても、宮本さんがグルテンへのレジスタンスを軟化させたというのは私がグルテン・フリーを志す上で気持ちが少し揺らぎかねない出来事だった。

その宮本佳林さんのファンであるSさんと、池袋で待ち合わせた。宮本さんの最新写真集『覚醒』を一冊いただく代わりに私がお昼ご飯をごちそうする約束をしていたのだ。サイン入りを当てるために10冊買ったのだという(大体これくらい買えばサインが当たるという基準が10冊らしい)。1月3日だが、あけましておめでとうございますというまともな大人がする挨拶はしなかった。我々はまともな大人ではなくオタクなので。お久しぶりです、と会釈を交わした。中華か、刺身か、カレーか、と私が候補を挙げると、彼は中華がいいと答えた。最近は日高屋ばかりに行っているので本格的な中華を食べたいという。楊が閉まっていた(正確には夜からだった)ので、知音食堂に入った。麻辣香鍋、麻婆豆腐、エビ玉子チャーハン。私は生ビール(グルテン入り)。お酒が飲めないSさんは水。麻辣香鍋の花椒が強烈すぎて最後に出てきたチャーハンは味がほとんど分からなかった。繁盛店だが年が明けたばかりだからか、不思議なほどに空いていた。

Sさんは中野サンプラザ前の喫煙所でタバコを吸っていたが、いつの間にかどこにいるのか分からなくなった。それ以降、私が彼の姿を見ることはなかった。いや、そのうちまた会うだろうが、この日はそれっきりだった。これくらいの緩さが心地よい。はぐれちゃってごめんなさいというDMに、ここだよSさん! と返したい衝動が生まれ、ふふっとなった。彼はJuice=Juiceの“Magic of Love (J=J 2015 Ver.)”で恒例となった、はぐれちゃった どこにいるの? というリリック後のここだよ朋子! というチャントを嫌っているので。13時半開場、14時半開演。開場は5分くらい遅れた。私が入場列に入るのが遅かったので、グッズ列に並んでいる間に前座が終わっていた。中から曲が聞こえてきて、あーそういやカレッジ・コスモスが前座をやってるのかと思い出した。別にいいや。言葉の何とかを濾過したい的な曲名。知るかよ。勝手に濾過しとけや。ただ、一度はこの目で観て判断したい。次はもうちょっと早めに入ろう。日替わり写真は意外にもほとんど売り切れが出ておらず、小野瑞歩さんと稲場愛香さんのを買えた。

モーニング娘。(いつまでワンエイトだのワンナインだの付け続けるんだ。もうよくない?)の『自由な国だから』にはヴァイブスがあった。ここから一気に惹きつけられた。そこから『エイティーンエモーション』(アンジュルム)を挟んでの、ガキさん。特別ゲストの新垣里沙さん。『Moonlight night~月夜の晩だよ~』、『SEXY BOY~そよ風に寄り添って~』。この流れが最高だった。つんくさんの曲はひと味違う。そう再認識させられた。つんくさんの色が薄まってからもHello! Projectはいい曲をたくさん産み落としているけど、同氏の曲でしか生まれない現場のグルーヴがある。身体に染みついた何かがある。ガキさんは昔からクラウドをロックさせるやり方を心得ていたが、今でもソロでやっているだけあって錆び付いていない。

さん█にHello! Projectの█にHello! Project可愛かった。この間、 もちろん。だから面白い。可愛い。それでいいんだ。。それじゃつまらない。、承知している。

BEYOOOOONDSの新曲。フックで連呼するツイ! ツイ! がTwitterのことにしか思えなかった。

ダンス部は、山岸理子さんに目が行った(実際に目が物理的に山岸さんまで飛んでいったわけではない)。あと宮本佳林さん。初めは誰がダンス部にいて、どこに誰が立っているかを把握していなかった。その状態で、動きやシルエットを見ていいなと思ったのがこのお二人だった。無意識のうちに見慣れたメンバーさんを探していたのだろうか? 贔屓目を抜きに観たつもりだったのだが、バイアスがあるのかもしれない。

アップフロントが私に与えたのは前方ブロックの通路席だったが、お目当ての小野瑞歩さんは横を通らなかった。残念だった。つばきファクトリーの他のメンバーも来なかった。Juice=Juice、アンジュルム、こぶしファクトリーの人員さんを間近で観ることが出来た。

よりによって私の前にいた二人組が跳びまくっていた。のべつ幕なしに。三年前の私だったらイライラしていただろうけど、今ではそこまで気にはならなくなった。いちいち怒りがわいてこない。それどころか彼らの欲求も理解は出来る。ちょっと参ったなくらいには思うけど。みんなが自分なりにコンサートを楽しもうとしている。私が正義で奴らが悪、ではない。私は大人になった。ジャンプを多用するタイプの人たちは(周りがどうとかを気にしないかわりに)全力で楽しんでいるので、気の持ちようによっては彼らに触発されて自分も気持ちを高めることが可能だ。そういえばさっき、コンサートで双眼鏡は使いますかとSさんに聞いたら、使わないという答えだった。曰く、楽しくなるとステージは観ていないのだという。みんなが同じように楽しんでいるわけではない。

終演後、横の通路から退出すると、真冬なのに(冬じゃなくてもするべきではないが)オジサンが上半身裸になって着替えていた。客席やその辺の通路で半裸になるオジサンは、私が2010年に現場に行き始めた頃に比べると、だいぶ減っている気はする。女性客の増加と相関がある(おそらく因果もある)ように思う。でも決してなくなることはない。Hello! Projectの伝統だ。

疲れている。正月に寝すぎたのが一因のようだ。新たな香りを取り入れて精神を癒したい。帰りに伊勢丹メンズ館の香水売場に行った。イルプロフーモのショコラという香りがたいそう気に入った。買った。バイレードのイレブンス・アワーと迷った。私は普段から身体や衣類を洗っている上に香水をつけるくらいなので、現場でイルな臭いを放つオタクさんとは違うレベルにいる。ちなみにショコラはその名の通りチョコレート系の匂いだが、チョコレートには砂糖はもちろんのことカフェインが含まれるので、なるべく食べない方がよい。

2019年1月14日月曜日

キャメリア ファイッ! vol. 9 (2018-12-23)

府中本町で乗り換えた南武線のスラム感に戸惑う私。複数の競馬新聞を入れたスーパーマーケットの袋を携行する老紳士。競馬新聞を下敷きにして封筒に予想らしき何かを一心に書き込む老紳士。川崎行き。そういうことか。見るからにちょっとアレな感じの老紳士たちは皆さんカバンを持っていない。同類とおぼしき紳士でもカバンがある人は比較的まともそうだ。稲田堤駅。数分歩いて京王稲田堤駅。京王よみうりランド駅。バスに乗る。ちょうど発車しそうだった。この時点で、自分が正しい場所に来ているのか確信が持てない。本当にコレで合っているのか? 間違えているんじゃないか? 不安になる。普通だったら一目で同志と分かる人々がその辺に溢れている。今日はそれがない。電車でも見なかった。開場時間は近いのに、バスは空いている。ゴンドラで行く経路もあるらしい。皆さんそっちに行ってるのか? 13時8分によみうりランドの入り口に着く。
12/23(日)
つばきファクトリーFCイベント
キャメリア ファイッ! vol.9
キャメリア Xmas Partyへようこそ!
ご参加のお客様
イベントチケットを改札係員に
ご提示ください。
ゲートに貼られた案内を見て安堵。サンタ衣装の青年にチケットを見せて中に入る。来る場所を間違えていないのは確定したわけだが、落ち着かない。どう見ても遊園地だからだ。来場者も子供とその親ばかり。オジサンだけで歩いている人(たち)がほとんど目につかない。知らない土地ではそれっぽい人々の後をつければ会場にたどり着けるものだが、その戦法を今日は使えない。Google Mapで日テレらんらんホールを検索する。ドイツ人なら傘を差さない程度の雨がぱらついている。アノラック・パーカのフードをかぶってやり過ごす。会場の付近に着いたのが13時14分。ちょうど開場が始まる頃。写真は後で通販で買おうかと思っていたがグッズ列が意外にも短いので並ぶ。小野瑞歩さんのA5写真と2L写真と、コレクション生写真3枚を購入。13時29分。コレクション生写真は谷本安美さん、新沼希空さん、小野田紗栞さん。小野瑞歩さんのと交換できるか試してみようかと思ったが、胴元たちの手持ちが貧弱そうだったのでこの結果を受け入れることにした。
日テレらんらんホール
本日貸切
一般のお客様は入場出来ませんので
ご了承ください。
イベント開催に伴い、アシカショーは
「ふれあい体験」(有料)内容を変更します。
11:30、13:30、15:30
受付はお化け屋敷前のりもの券売場になります。
一般のお客様とは異なる、特殊な我々だけが入ることを許された日テレらんらんホール。私にとって初めての会場。真ん中の通路を挟んで前にAブロック、後ろにBブロック。Aブロックは完全な平場。山野ホール的なつくり。前方に行けない限りAブロックの視界は悪そう。三回行われる今日のイベント。私はすべての回に申し込んだらすべての回に当選してしまった。一つくらいは落ちるものと思っていた。一回目がBの2列目。二回目がAの11列目。三回目がBの6列目。

一回目(13時15分開場、14時開演)

席が狭い。昔のジャップの体型に合わせているのか、主な来場者である子供の体型に合わせているのか(小さなお子さんは保護者が同伴するからそれは考えづらい)、現代の標準的な成人男性が座ると隣の人と接触する。私が望んでいる接触はコレじゃない。つばきファクトリーさんと接触したい。肉体的に。変な意味で。それに私は昨日マッサージを受けてからだるさが残っている。私は最近、腕前が信頼できるタイ式マッサージ店を見つけた。このブログを読んでいる人だけに特別に教えるけど、東新宿のパニサラ。タイ出身の先生が一人で切り盛りしているお店。彼女がその辺のマッサーとは一線を画する技術の持ち主であることは一回受けてみれば分かる。私は長年、背中の痛みに悩まされている。整体に通って骨の歪みは治してもらったのだが、背中の不快感が消えない。その先生によると私の背中が痛いのは骨と筋肉ではなく神経が原因だそうだ。根本にあるのは脳の疲労であるとのこと。これから集中的に通って、先生に私の背中を託してみるつもり。話が逸れたが、日テレらんらんホールの座席の狭さが、私の背中のつらさを助長する。

開演するや否や、はしゃいで通路を闊歩しながら客席にお菓子を投げるめっちゃ可愛い小野瑞歩さんに目を奪われる(実際に物理的に目を奪われたわけではない)。今日の髪型。だんごをお作りになっている。似合う。こぶしファクトリーさんとの合同コンサート以来だろうか? そして小野さんは一番いい衣装をお召しになっている。今日の衣装は三種類。サンタ(赤)、ツリー(緑)、トナカイ(茶)。トナカイがいちばん露出度が高い。膝上のハーフ・パンツで脚をたっぷり見せてくださっているし、袖がないからワキ出しも惜しみないし、おへそは隠れているもののお腹も出してくださっている。素晴らしい。こうじゃないと。トナカイ衣装を着用されていたのは小野瑞歩さん、谷本安美さん、秋山眞緒さんだったが、特に小野さんと谷本さんの発達した下半身。クリスマスっぽさなんてどうでもいいんだよ。どれだけつばきファクトリーさんの肌を健康的に露出させているかが大事に決まっているだろ。サンタとツリーのは全然ダメだよ。

ゲームを三つ。チームを分けて対決。Aチームが岸本ゆめのさん、山岸理子さん、谷本安美さん、小野田紗栞さん。Bチームが小野瑞歩さん、浅倉樹々さん、新沼希空さん、秋山眞緒さん、小片リサさん。ゲームの進行中に変なことが起きる。ゲーム終了後にそれを当てると、通常の勝ち点にポイントが加算される。

一つ目のゲームが、ジェスチャー。Aチームのとき、三問目(小野田さん)と四問目(山岸さん)のお題が謎の言語。こんなの分からないと怒って悔しがる小野田さん。身体で一つ一つのアルファベットを表そうとする山岸さん。後で、スペイン語であることが明かされる。二つのお題をつなぐと、お風呂の扉がぶっ壊れているという意味になるという。(スペイン語のお題が混じっているというのが、仕込まれていた変なことの一つだった。)めっちゃ私のこといじってるやん、と岸本さん(彼女の実家では壊れたお風呂の扉を修理せず放置してあるのは有名である)。Bチームは秋山眞緒さんのお題がチア。ライン・ダンスを始めるがキック二回目をやり始めたあたりで正解が出る。もっと泳がせてほしかった。別に秋山さんの躍動する脚をもっと鑑賞したかったという意味ではなく、ダンス技量に秀でた彼女さんのライン・ダンスを私はもっと見たかった。

二つ目、ニ択の質問にチームの回答が揃うかどうか。あなたにとって宇宙とは? 無限の可能性がどうこうとか、秩序がどうのこうの、というような選択肢が並ぶ。秩序って何ですか? と聞く谷本さん。無視して進行しようとするさわやか五郎さん。秩序、秩序…ちつを連呼する美少女。小野さんは一つ目を選ぶ。もう片方はお子ちゃまが格好いいと思う選択肢だという理由。カレーのトッピングはカツとチーズのどちらがいいか? Bチームは新沼さん以外(小野さん含む)が全員チーズ。クリスマスの理想の過ごし方は? 憧れの人とディナーか、みんなでわいわいパーティか。後者に固まるだろうと私は思った。クリスマスに特定の一人と会いたいなんていう答えはアイドルさんとしてリスキーだからだ。予想に反し意外にも回答は割れた。憧れの人と会うことを選んだ岸本さんは、清水佐紀さんを想像したという。小野さんはみんなでパーティを選んだ。

三つ目。あっち向いてホイ。小野さんの出番は来ず。喧嘩をする谷本さんと秋山さん。最初はグーのときに秋山さんがパーを出したと抗議する谷本さん。本人は気付いていなかった模様。

ステージの両脇に両チームの得点が集計してあって(1点ごとに台の上に何かモノが置いてあった)。Aチームの総得点が左端、Bチームの総得点が右端。さわやか五郎さんはAチームのスコア・ボード(に相当するもの)のすぐ近くにいた。Aチーム、6点。逆側両チームの得点を発表しようとしたときに、Aチームのすぐ近くにあった。6点。Bチームの得点はさわやか五郎さんの位置から見えなかったので、何点か教えてくれと小野さんに頼む。17です、と明らかな嘘をつく小野さん。本当は何点かと聞かれ、顔を傾けて残念そうに左手で5を示す。

負けたチームの罰ゲーム。いちばん足を引っ張ったメンバーさんがセクシーに懺悔。秋山眞緒さんとの言い合いの挙げ句、浅倉樹々さんがスケープゴートになることを受け入れる。懺悔という言葉が分からない様子の浅倉さん。ザンギですよね? 北海道のおいしいやつとちゃうわと突っ込む岸本さん。結局、セクシーにザンギをすることに。決め顔でしゃがんで地面からザンギを拾い上げて口に入れるムーヴを見せる浅倉さん。

2018年を振り返る中で誰かが明かしたエピソード。『アップ・トゥ・ボーイ』のグラビア撮影時、水着のフィッティングで自分の番が終わっているのに谷本安美さんが最後まで残っていた。スタイリストでもないのに。みんなの水着姿、初めてだから見たかったんです。手伝っている風にすればバレないかなと思って。

皆さんへのプレゼントは私の可愛い姿、という小野田紗栞さんのパンチライン。息をするようにこういう言葉を発することができるアイドルさんには拍手喝采が相応しい。ヒップホップだから。

クリスマス的な四曲で固めたミニ・コンサート。
『聖なる鐘が響く夜』(タンポポ):岸本ゆめのさん、浅倉樹々さん、小野瑞歩さん
『王子様と雪の夜』(タンポポ):小野田紗栞さん、秋山眞緒さん、新沼希空さん、山岸理子さん
『わ~MERRYピンX'mas!』(モーニング娘。):谷本安美さん、小片リサさん
『ぴったりしたいX'mas!』(プッチモニ):全員

二回目、三回目も曲目やメンバーさんの組み合わせは同じ。

二回目(15時45分開場、16時30分開演)

一般のお客様がお通りになる場所でも地面にトレーディング用の写真を広げてどんな視線を向けられても動じない、いかなる場所をもホームにしてしまう強靱な精神を備えた先輩たち。写真を一瞥し、そういう系のアレなんだと配偶者らしき女性に言いながら通り過ぎる一般男性。赤ん坊をカートに乗せた、まっとうな人生を送っている人々が多く訪れるよみうりランド。恥じらいを感じているようじゃお前はまだ半人前だ。前の公演の内容をiPhoneに書き残して、ウロウロしているとすぐに開場時間になる。この感じ、リリース・パーティを思い出す。Hello! Projectのファンクラブ・イベントでは当選メール(今日の場合はチケット)に加え、顔写真のある身分証とファンクラブ会員証を提示しないと中に入らせてもらえない。今日のイベントも例外ではない。しばらく財布の中を探しても免許証と会員証が見つからず、焦った。一回目のときはあったんだから、どこかで落としたか? ココまで来て残りのニ公演を観られないで帰ることになるのはイヤだ。探し続けたら、あった。しまうときにいつもと違う場所に入ったようだ。中に入るとエスタシオン的な青年からチラシを配られた。一回目には何も配られなかったのにな、と不思議だった。
つばきファクトリーFCイベント
~キャメリア ファイッ!vol.9 キャメリア Xmas Partyへようこそ!~
本日はキャメリア Xmas Partyにお越し頂きましてありがとうございます。
ご来場の皆様に、ドッキリ企画へのご協力のお願いです。
イベント内にて、いくつかのドッキリをつばきファクトリーに
仕掛けるコーナーがあります。ぜひ3つのドッキリにご協力ください。
メンバーに気付かれないよう、SNS等はご遠慮ください。
--ドッキリの内容--
①小野瑞歩の「意気込み」にお客さんが大爆笑!
『キャメリア冬の3番勝負』の第1ゲームで、メンバーが一人ずつ意気込みを言うので、
小野の番になったら大爆笑をお願いします!
②お客さんが持っている
「谷本安美」グッズの字が間違っている※
客席から1名の方に、名前が間違っている
応援グッズをお渡しするので、
『キャメリア冬の3番勝負』の第1ゲームの時に
谷本の目に付くように持ってください。
※筆者注:谷木と書かれたうちわの絵が描いてある
③岸本ゆめのの一発ギャグに
お客さんがノーリアクション
『キャメリア冬の3番勝負』の第3ゲームで
岸本が意気込みを言う時に一発ギャグを
披露します。
何を見てもシーンとしてください。
このビラは開演前にステージ上のスクリーンにも映し出された。はじめは全体を一度に映していたが、文字が小さく、読むのは厳しそうだった。映している側が察したのかすぐに拡大される。客席からオーという声。何のオーだよって感じで笑いが起きた。配ればいいのに、と後ろの紳士二人組が言っていた。イヤ、配ってたんだよ。部数が足りなくなったのかな。

小野さん、ステージに現れた瞬間から一回目とまったく同様に可愛い。メンバーさんたちがジングル・ベルを歌いながら通路を徘徊する。彼女たちが投げた飴が何度か近くまで来たが、私は静観の構え。仮にそこで必死になって争奪戦に参加して飴をゲトったところで何になるんだ。糖質の塊だし、サイン入りでもあるまいし。ステージに戻った小野さんは少しせき込んでいた。大丈夫かな。

過去にクリスマス・プレゼントでゲーム機をもらったことがある浅倉樹々さん。翌日、石鹸で洗ったら壊れた。親に凄く怒られた。ちょっと潔癖性だったので。アホな潔癖性やなと突っ込む岸本ゆめのさん。

小片リサさん、昨日はあの店(店名は明言していなかったが明らかにKFCのこと)でチキンを買って食べた。クリスマスの詰め合わせ。家でキャンドルに火をつけて雰囲気を演出した。

小野瑞歩さんとスケートに行った、という秋山眞緒さん。(昨日何をしたかという話の流れだったか?)小野さんもこの話をしたかったようで、さわやか五郎さんに当てられるために張り切って手を挙げていた。スケート中によろけて転びそうになって、二人で抱き合った。だからデート・スポットにいいと思いますよ。皆さん好きな人と行ってください、と小野さん。会場を包む、薄い、失笑気味の反応。今さら好きな人とどうとか、そういう人生のフェーズじゃないだろ俺たちは。だからココにいるんだろ、という空気が充満する。小野さんの言葉を聞いて今度スケート・リンクに遊びに行こうと誓い合う若いカップルが客席に散見されるほどつばきファクトリーの現場は生温くない。それに、好きな人って、俺が好きなのはみずほchanだよ。

一回目同様、ゲームを三つ。進行中に起きた変なことを当てるのも同じ。上記のドッキリ企画が、その変なことに含まれる。チームはAが山岸理子さん、新沼希空さん、小野瑞歩さん、小野田紗栞さん。Bチームが岸本ゆめのさん、谷本安美さん、浅倉樹々さん、秋山眞緒さん、小片リサさん。ゲームの内容には変化をつけてきた。

一つ目が、ダンスで曲を当てる対決。まず小片さんがうちにはダンスの王(秋山さん)がいるので、と意気込みを語ると盛り上がった。次に意気込みを聞かれた小野さんがそれをなぞってうちにはダンスのクイーンが…的なことを(ちょっと苦し紛れに)言う。流れ的にも内容的にも笑うのは難しかったのだが、我々は可能な限りのノイズを発した。小片さんのコメントが受けてしまったので、それに対抗する小野さんのコメントが盛り上がることの意外性が減ってしまった。さわやか五郎さんは最初に小片さんではなく小野さんに意気込みを聞くべきだった。それでも我々の過剰な反応は伝わったようで、戸惑い気味のメンバーさんたち。ダンス対決は次々に正解を当てたAチームの勝利。新沼希空さんが『ライバル』(Berryz工房)をちょっと歌ってたとBチームが強く抗議した。新沼さん以外のメンバーは聞こえなかったとシラを切り、新沼さんご本人は呼吸してただけと弁明し、減点なし。Bチームは序盤の秋山さんが『地団駄ダンス』(Juice=Juice)に時間を食いすぎた(なぜか尻文字のようなセクシャルなムーヴをしていた)時点で敗北が決定的だった。谷本さんが『Yeah! めっちゃホリデイ』(松浦亜弥)というお題を見て首を傾げて、ヘッズからエーイングが起きた。松浦亜弥さんの曲くらいは身体に入っていて当然という空気だが、松浦さんが一世を風靡した頃に谷本さんが何歳だったかを考えるとそんなに知らなくてもおかしくはない。

ドッキリ①は、小野さん本人が当てた。もしや…という感じで、つまらないことを言っても盛り上がる…? お、誰が? 私…。正解! 今にも泣き出しそうな(でも悲しさのない)、何とも言えない顔で山岸理子さんに抱きつく小野瑞歩さん。これまで私が見てきた小野さんの表情でも上位に属する味わい深さだった。

ドッキリ②は最前の誰かが谷木と書かれたうちわを持っていたようだ。メンバーさんの数名は気付いていたらしい。

次のゲーム。安物、中くらい、高級なものを食べて、どれが高級かを当てる。一枚1,000円だか2,000円だかのハム。岸本ゆめのさんと新沼希空さんが共に正解。ロール2万円のバームクーヘン。残しといてと懇願する秋山さん。ガツガツ食う小野田さん。小野田さんと小片さんが共に外してずっこける。なお、このゲームでは口直しの水が500mlで500円だったらしい。当てていれば高得点が加算されたらしいが、そんなの誰も分かるわけないじゃん。

最後は、叩いてかぶってじゃんけんぽん。ドッキリ③、岸本ゆめのさんの一発ギャグでは我々は本当にきれいにシーンとなって、気まずい空気を演出できた。

二回目の席は右寄りだった。小野さん不在のBチーム中心の視界だった。こればかりはコントロールできない。チーム分けはくじ引きだし。小野さんはあまり見えず。先述したようにAブロックは完全に平ら。前の人の座高が私と同じくらいで、それ以外にも突出して大きな人は前方にいなかった。それでも中央付近が見えなかった。

さわやか五郎さんがドッキリ企画の種を明かす。だから(ニ公演目の前に)楽屋に戻されたんだ、と小野田さん。楽屋から会場内の映像も遮断されたのだという。

園内で販売されているハンバーガーがうまそう。昼も(メタバリアSを服用した上でのサラシア牛丼とはいえ)糖質を摂ったので我慢。カバンに入れてきたプロテイン・バーとミックスナッツで夕食を済ませる。それにしてもココは電波が悪い。Twitterもまともに読み込めない。

三回目(18時15分開場、19時開演)

18時40分の時点でグッズに列が出来ていない上、コレクション生写真が売り切れていない。二枚買い足すか迷うが、抑えるこれからハロコンもあるし、野放図にお金を使うべきではない。

右がふくよかな淑女。普通に座るだけで席をはみ出している。言うてもそこまでジュマンジ(肥満児)ではない。アメリカ人の基準だったら全然太ってはいない。とにかくココの席が狭すぎる。私の左が通路席だったんだけど、そこに人が来なかったので(もったいない)気持ちそっちにずれることでふくよかな淑女との距離を作った。

浅倉樹々さんにとって2018年で印象的だったことは、長かった髪を生まれて初めてバッサリ切ったこと。はじめの頃は髪を洗うとき、軽いから頭を洗ってるのかな?という感じだった。この長さは気に入っている。その流れで他のメンバーさんにやってみたい髪型を聞くさわやか五郎さん。岸本ゆめのさんはウルフカット。ゆき姉(兵藤ゆきさん)のような? そうです。秋山眞緒さんは、坊主。

この公演(三回目)の前にメンバーさん同士でプレゼント交換をした。小野田紗栞さんは山岸理子さんのが当たった。去年から欲しくて買っていなかった小さな加湿器。去年は岸本ゆめのさんの小さなキャリーケースのようなよく分からないのだった。そう言いつつよく使ってくれている、と岸本さん。岸本ゆめのさんのプレゼントは浅倉樹々さんに当たった。ルービキューブ?(正しくはRubik's cube)の靴下。きしもんという感じ。

マネージャーからの苦情。小片リサさん:実は甘えん坊なのにクールを気取るのはやめてほしい。真顔で首を横に振り否定する小片さん。小野瑞歩さん:よく分からないタイミングで泣くのはやめてほしい。ファンの皆さんの前では泣かないようになった、と反論する小野さん。

三回目のチーム分けとゲーム内容が私のiPhoneに残っていない。もう頭の容量がいっぱいだったんだと思う。後日DVDになるのはおそらくこの公演だろうから、それを買って観てほしい。そもそもこのブログはセットリストやイベント内容の詳細報告に重点を置いていない。ただの日記だ。この記事は随分と長くなって、書くのも疲れてきた。もう残りは適当でいいでしょ。風船割り対決があった。ヒールで踏み潰す新沼希空さん、チョップで割る岸本ゆめのさん。両チームともぜんぶ割ったが、用意されていた風船の数に差があったらしく、岸本さんたちのチームの勝ち。その後、風船が切れたのでエアーで割っていた。山手線ゲームもやっていた。最初のイェーイ!というノリが労働者になりたての頃に無理して出ていた飲み会や合コンを思い出してきつかった。Hello! Projectのメンバーという簡単なお題で、つばきファクトリーのメンバーさんの名前すら出ないうちに四人目くらいで終わっていた。あと何だっけ、もう一つのゲーム?

この三回目には、一日の集大成に相応しい最大のドッキリが仕掛けられていた。小野瑞歩はすべてを知っていた、というものだった。どういうことかというと、この公演でゲーム中に起きるおかしなことを彼女はすべて事前に知らされていたというのである。答えを知っていたのだから、自チームを勝たせようとしたら勝たせることが出来たのに、そうしなかった(彼女のチームは負けた)。チームメイトから裏切り者扱いされる。最後のセクシー懺悔をするのは誰かを決めるとき、自分で決めてもいいよ? というきつめな詰めを秋山さんから受けて、泣きそうになって客席に背を向ける小野さん。何とかこらえて、懺悔をやりきる。小野さんがこの公演の成否を左右するキーパーソンだった。さわやか五郎さん曰く、進行をする上で小野さんには大変助けられたとのこと。ファンも共演者も、全員が騙された。私は2018年の現場を、一番に推しているメンバーさんのあっと驚くような活躍を見届けて締め括った。

2019年1月8日火曜日

みかん (2018-12-09)

Twitterを見ているとほぼすべての休日をアイドル鑑賞に捧げ、遠征しまくり、平日も現場に足を運ばはっている紳士がいてはるけど、ホンマすごいと思う。お金があれば出来るってもんでもない。気力、体力、時間的自由がないと無理だ。しかも私の場合、現場のあった日だけブログを書かなきゃいけないからね。コンサートや舞台の公演時間よりもブログを書いている時間の方が長い。いや、好きでやってるんだけどさ。2015年の2月にこのブログを立ち上げてから現場日記が173本、文字数にして88万文字以上を執筆してきた。88万文字って言ったらさ。ネットで検索したら新書は8万字~12万字、単行本は15万字前後らしいから、短めの新書10冊分くらいに相当するわけ。そう考えたら凄くない? うちこれ仕事とちゃうで。一円ももらってへん。フル・タイムの労働に従事した上でやってんねんで。88万文字を書く前と比べて自分の文章が上手くなっているとは思うけど、楽にはなっていない。毎回、生みの苦しみがある。テンプレートに当てはめているわけではないから。(結果的に記事のスタイルが似通ったとしても)すべての記事をゼロから考えている。やろうと思えば、もっと簡単に出来ると思うんだ。パターンを作ってさ。空欄を埋めていくような感じで文章を作ることも出来るはずだ。でもそうはしたくない。これは労働じゃない。好きなことなんだから、楽しみたい。クリエイティブでありたい。もっともっと上手くなりたい。惰性で進むのはダセえとされる中で 徹底的に研ぎ澄まされ 高え所目指してくのが大切とダイレクトに伝えてく(ラッパ我リヤ、『七人の侍』)。12月に入ってから1日(土)2日(日)7日(金)8日(土)、9日(日)と現場があってさ。7日(金)の稲場愛香さんのバースデー・イベントを終えた時点でもうお腹がいっぱいだった。その翌日に演劇女子部『アタックNo.1』を観て、それで今日はHello! Project研修生発表会。もうワクワクする気持ちは残っていなかった。チケットがあるから行きますという感じ。研修生発表会そのものよりも、ギャンブル依存症の派遣労働者、中島(仮名)と会って生存確認をすること、メシを食って話すことの方が楽しみだった。15時開演の公演の前に新大久保で待ち合わせて、ソルマリで昼食を共にした。私の希望もあって中島はそば粉で作ったうんこのような見た目の塊を中心に据えたターリーを注文した。カレーには合わなかったらしい。

いざ公演が始まるとスイッチが入り熱くなった…ということはなく、気持ちが最後まで高ぶらなかった。コンサートがいまいちだっとかそんなことは全然なかった。出演者さんたちの躍動感と生命力がとても強く伝わってきた。小野瑞歩さんは相変わらず笑顔が弾けているし、元気いっぱいだし。でも、私自身は、それを外から観ている感覚だった。コンサートの一部になれていなかった。いや、それなりに楽しんだんだよ。つまらなかったとか、そういうんじゃない。

つばきファクトリーの出演に、私は複雑な思いを抱いた。前回(2018年9月)の不出場を機に、同グループの研修生発表会への参加は終わったものと思っていた。そのときの記事でもそう決めつけていたが、私の早とちりだった。研修生発表会は研修生発表会であるべきだし、昇格したメンバーたちにはそれに相応しい舞台が用意されていないといけない。それが出来ていれば、メジャー・デビューからもうすぐで二年になるつばきファクトリーが研修生発表会に出続ける必要などないはずだ(これを書いていて気付いたけどもしかしてデビューから二年間は出し続けると事務所が決めてるのかな? たしかこぶしファクトリーもそんなもんじゃなかったけ?)研修生が東名阪のZeppツアーを年に四回行い、昇格組のつばきファクトリーがショッピング・モールと地方ライブハウス(和製英語)を周る。ちぐはぐな現状。三ヶ月前につばきファクトリー抜きの研修生発表会。もちろん、つばきファクトリーが混じった方が歌、ダンス、トークとあらゆる面でレベルが高いのは言うまでもない。ただ、研修生発表会はデビュー出来るか分からないアイドルのタマゴさんたちの成長を見守るのが趣旨のはず。かつての演目名は生タマゴshow!だった。今回の副題であるみかんも、未完成とかかっている。(公演の前に、みかんは未完成とかけてるんですかねと中島から聞かれ、それはないだろうと答えた。安直すぎるし、2018年9月のもみじは何にもかかっていなかったはず。季語を入れただけだろうと思っていた。公演中に、未完成とかけているとまことさんから説明があったときは隣の中島の視線が気になって気まずかった。)もちろんアイドルというのは最後まで未完成だからこそ趣がある。つばきファクトリーもまだまだこれから成長していく。しかし、研修生発表会と銘打っている以上は、メジャー・デビューしているグループを出すべきではない。線を引くべきである。

同時期に開催されているアンジュルム主演の舞台『アタックNo.1』に出演するため、江口沙耶さん、西田汐里さん、一岡伶奈、島倉りかさんが不参加だった。CHICA#TETSUに選抜された四名。言うまでもなく、今の研修生では中心的な存在である。彼女らが抜けるというのは、2018年シーズンのマリノスにたとえると先発から山中亮介選手、仲川輝人選手、飯倉大樹選手、ウーゴ・ヴィエイラ選手が抜けるくらいのインパクトである。『アタックNo.1』で重要な役を与えられたならともかく、明らかな脇役だったので、そのために研修生発表会に出ないのは残念だった。

基本的なこととして私はロリコンではないため、研修生さんたちにそこまで興味を持ちきれない。私はオタクさんとの会合で、僕はロリコンではないので高校生以上しか推さないというポリシーがあるんですよと発言したことがある。その壁は破った方がいいですよ、というのが返ってきた言葉だった。いやいやあんたの歳だったら高校生でも十分ロリコンやんという突っ込みを私は期待していた。一種のボケだったのである。しかしボケとは受け取られなかった。その会話から私は学んだ。私はロリコンではないのだと。私が毎回、研修生発表会に中島を誘っているのは同じ公演を観たローティーン専門家の見解を聞きたいというのが動機の一つなのである。私はいまだに完全には研修生さんたちの判別がつかないのに、彼は確実に彼女たちを覚え、細かい動きまで観察し寸評を加えられる域に達している。その彼が、つばきファクトリーの見分けがつかないというのは実に興味深い。つばきファクトリーの判別がつかないのがロリコンで、研修生の判別がつかないのが非ロリコンである。CHICA#TETSUに選ばれた四人は、私がしっかりと顔、名前、特徴まで覚えている数少ないメンバーさんたちなのである。彼女たちの不出場で、私にとっての見所が減ってしまった。今回に関しては公演よりも夜に中島と行った大山のネパール料理店、マナカマナでの食事の方が思い出に残っている。たまに行きたくなる店。10年くらい前から利用しているかな。安くておいしくて居心地がいい。最高。


併せて読みたい:アイドルの握手会に子供を連れて来る人を見て思うことと先日のハロプロ研修生発表会の感想とハロプロ研修生とSKE48の意外?な共通点

アタックNo.1 (2018-12-08)

Battenwearのアノラック・パーカを羽織ったら、ポケットからつばきファクトリー2/21発売『低温火傷/タイトル未定/タイトル未定(曲順未定)』の予約用紙が出てきた。2017年11月25日に池袋東武百貨店で開催されたリリース・パーティでゲトったやつだ。あれから約一年、この服は部屋に吊るしたままだったんだろう。ディスクを受け取らなかったのはわざとではない。たしかに要らなかった。何十枚も買っていたから。これを書いている今でも処分しきれていない。でも、予約しておきながら知って放置するなんてことはしない。以前Twitterで見たんだけど、コンパクト・ディスクを予約して代金を払っても、受け取らないと売上に数えられないらしい。どうせ買うなら売上枚数に貢献したい。忘れているうちにお取り置き期間の3月21日が過ぎてしまっていた。私が受け取りそびれたこの3枚が、本来はつばきファクトリーの売上枚数に加算されているはずだった。池袋の牛一でスタミナ焼肉ランチ大 1,500円。初めて入った店。スープ、キムチ、豆腐はおかわり可能なので、コメなしでも満足できる。積極的に再訪するかは微妙だけど、いざというときの選択肢としては悪くない。ストリートを歩いていたら昼なのにプーソーのキャッチとおぼしきお兄さんに声をかけられた。つばきファクトリーのアルバム“first bloom”を聴いていたから内容が聞こえなかった。これから新宿。先週に続いてアンジュルム主演の演劇『アタックNo.1』を観に行く。気が進まない。昨日の稲場愛香さんのバースデー・イベントが、あまりにも素敵な時間だった。余計な記憶で上書きしたくない。今年いっぱいはもう現場がなくてもいい。今日は『アタックNo.1』、明日は研修生発表会、23日にはつばきファクトリーのFCイベントを観に行くことが決まっている。そりゃ、チケットがあるだけで、行くのは義務じゃないんだから、行くのをやめようと思えばやめられるよ。でもそれはしないよ、さすがに。もったいない。行ったら何だかんだで楽しませてもらえるわけだし。あと今日に関しては、席もいいんでね。

5列。先週の8列よりもステージに近づくというのが、私にとってほぼ唯一の発奮材料と言ってよかった。先週は、コレを観るのは一度でよかったなあと、スペース・ゼロから新宿駅に歩きながら思った。公演直後の高揚感をもってしてもコレである。率直に言って今回の演目はハズレだというのが一回観ての感想である。Hello! Projectの演劇でハズレだと思ったのはこぶしファクトリー主演の“Week End Survivor”以来だった。とはいえ、現場は生ものだ。一回だけでは判断できない。コンサートだって、同じ日の昼公演ではそこまででもなくても夜公演では熱くなるということはよくある。そのときの自分の体調によっても受け止め方は変わるし、鑑賞する回数を重ねることで理解が深まり、見方が変わっていくこともある。川村文乃さんの日替わり写真を購入してから席に腰掛ける。川村さんの書き込みがいつものように力作。今日の日替わり写真はメンバーさん全員がバレーボールの試合中風。静的な(性的ではない)ポーズを決めているいつもの感じと違う。あと1-2枚、欲しかったところだが、一枚にとどめておいた。だって一枚500円だからさ。二枚買うお金でおいしいお昼ご飯が食べられる。お金を使う前に、同じ金額で何が出来るかを考える。そのお金で買えるもの同士を比較してから買う・買わないの判断をするようにする。お金とモノを比較するのではなく。Dan ArielyとJeff Kreislerによる“Dollars and Sense”で私が学んだことである。普段あまり観ていないグループの現場だと金銭感覚がまともに近づき、行動経済学の知見を取り入れられるようになる。さて、私にとって二度目となる『アタックNo.1』はどうだったのか。残念ながら、前回に抱いた、退屈な演劇という印象は覆らなかった。単純に近くなった分、迫力は増した。アンジュルムのメンバーさんたち(の脚)をしっかりと目に焼き付けることが出来た。視覚的な栄養補給は出来た。でも演劇としてはあまり心を動かされるものではなかった。前にも書いたように、メンバーさんの芝居がどうのというよりは、脚本の問題である。原作の熱心なファンが観てどう思うのか、私は興味がある。メンバーさんをディスるつもりはまったくない。今回の演劇を否定的に評価するにあたって、すべて大人(脚本や演出に関わった裏方)が悪いという方向に持っていくのは却ってメンバーさんに失礼なのかもしれない。メンバーさんたちを常に無垢な被害者のように扱うのは、彼女たちを自分の意思を持たない操り人形と見るのと表裏一体だからだ。ただ、一呼吸おいて考えてみても、やっぱりメンバーさんは悪くないと思う。

もしこの劇に稲場愛香さんがいて主演を務めていたらもう少し違っていたのではないかと私は想像した。Juice=Juice主演の『タイムリピート~永遠に君を想う~』があそこまで観劇者を感激させる名舞台となったのは、脚本の面白さもさることながら、主役の宮本佳林さんと稲場愛香さんの熱演によるところが大きい。特に稲場愛香さんはJuice=Juiceが今後も演劇を見せていくには不可欠な存在であることを示した。今回のアンジュルム主演の『アタックNo.1』も、主役が二人いるというスタイルをとっている。和田彩花さんと上國料萌衣さん。アンジュルムの舞台ではこの二人が主演を務めるのが通例となっている。『モード』も『夢見るテレビジョン』もそうだった。事務所の意向なのか何なのか、私には知る由もないが、『アタックNo.1』でそれを踏襲するのは必ずしも正しい采配ではなかったのではないか。先述の二つの舞台で和田さんと上國料さんのツートップがはまっていたのは、お二人の役と実世界(アンジュルム)における位置や関係がリンクしていたからだ。『アタックNo.1』では二人の関係は同級生それも高校一年生だった。配役に無理があったとまでは言わないが、『モード』、『夢見るテレビジョン』のときのようなマジックは起きていなかった。同級生のライバルという物語中の関係にもう少し近い二人を選んだ方がよかった。舞台中の存在感を見る限り、少なくとも主演の片方は佐々木莉佳子さんであるべきだったように思う。稲場愛香さんがいれば…というのはないものねだりだが、配役次第ではもっと面白くなっていたかもしれない。その点が惜しかった。帰りに池袋の帆立屋でサクッと飲んだ。黒ホッピー、枝豆、牛すじ煮込み、ハラス焼き。1,620円で満足。

2019年1月6日日曜日

Juice=Juice 稲場愛香バースデーイベント2018 (2018-12-07)

映画『ソーシャル・ネットワーキング』で描かれたところによると、Facebookの起源はマーク・ザッカーバーグさんが立ち上げた、自身の大学に在籍するナオンの顔に順位をつけるウェブ・サービスだったそうです。今のFacebookにそういう機能はありませんが(私は2017年末に退会したので確証はないですが)、アイドルさんを応援する日本の気持ち悪いオジサンたちは2019年になっても同じことを日常的にやっています。たとえばハロプロ・ソートというウェブ・サービスでは画面の左右に一名ずつのHello! Projectメンバーさんが表示されます。あなたは好きな方を選んでいくことで、1位から最下位まで順位をつけられます。『ソーシャル・ネットワーキング』に登場した原始Facebookも同じ仕組みだったはずです。定期的にやって自分で結果を保存しておくと興味深いですよ。何年もたつと顔ぶれは様変わりします。推しが変わる理由はさまざまですが、根本的な理由としてはアイドルさんは辞めてしまいますからね。一人のアイドルさんの職業生命はいくら長くても10年程度。一方、我々オジサンのオタク寿命は一生。アイドルさんの人生には多くの可能性がありますが、我々にはオタク以外の道は絶たれているため推す対象を入れ替えながらオタクを続けていかざるを得ません。異性を観測する趣味である以上、恋愛的な要素がないと言ったら(ハロプロ・オールスターズさんの接触にはいっさい手を出さず、つばきファクトリーさんの5thシングル発売記念のチェキ撮影会は制服衣装の日に一枚だけ申し込んだ硬派な楽曲派の私でも)嘘になります。気色が悪いですよね。でもそれだけではなく、スポーツ観戦のようでもあります。好きなサッカー選手というと、プレイ・スタイルが自分の好みであるとか、スタジアムで観た試合で忘れられないゴールを決めてくれたとか、色々と自分なりの理由があり得るじゃないですか。アイドルさんもそれと同じで、好きになる・好きでいる理由は複合的だし、人によっても異なるんですよね。

私のハロプロ・ソートで急上昇しているのが稲場愛香さんです。もちろん彼女のことは前から知っています。2016年10月16日に行ったソートでは4位にいました(ちなみにそのときの一位から三位は宮崎由加さん、宮本佳林さん、牧野真莉愛さんでした)。カントリー・ガールズさんの一員だった彼女は喘息のため、2016年4月から活動を休止し、同年8月には同グループを脱退。Hello! Projectでの活動を再開させたのが2017年9月でした。私の無職時代(一年と二ヶ月)よりも長い休養期間。ただしこの時点では北海道を拠点とした活動形態をとっていました。彼女が全国的な活動を再会したのはJuice=Juiceに2018年7月にJuice=Juiceに加入してからでした。私のハロプロ・ソートで稲場さんがしばらく順位を落としていたのは私の観測範囲から離れていたからです。もちろん、いくら活動を休止していようと一途に好きでい続けるという考えも素晴らしいですが、私の場合は現時点での、直近の印象を大事にしたいんですよね。アイドルさんというのは刹那的な存在なので、この瞬間の輝きを見たいんです。過去に浸るんじゃなくて。今の稲場愛香さんを見られる機会が再び訪れると、彼女の順位はグイグイ上昇していきました。2014年11月16日に新潟のLIVE HALL GOLDEN PIGS STAGEで観てからJuice=Juiceでは不動の一位だった宮崎由加さんまでも押しのけてしまいました。決め手となったのが11月23日、甲府KAZOO HALLの最前で彼女のダンスを目の当たりにしたことでした。あの経験にすべてを持って行かれました。

本当に恐ろしい女です。あなたに警告しておきますが、無闇に近づかない方がいい。稲場愛香さんには。短期間で二度も近距離で彼女を観たことで、恐さが分かりました。いや、一回でも分かりました。宮崎由加さんを一位に据え続けて平穏に終わるはずのJuice=Juice支持者人生が、甲府でめちゃくちゃにされてしまいました。あのときの最前に続いて、今日のバースデー・イベントもめっちゃいい席をもらったんです。右ブロック二列目の、通路席。通路の空間があったので、前の人たちをほとんど気にすることなく稲場さんを観ることが出来て。至福の時間だったんですが、身の危険を感じました。このままではハロプロ・ソート一位の座を小野瑞歩さんから奪ってしまうのではないかという不安がよぎりました。イヤ、ダメだ。小野さんを守らなくては。それくらいの衝撃を受けました。どの角度から切り取っても非の打ち所がない、完璧なアイドルさん。モノが違う。ここまで精緻に作り込まれ、仕上げられたアイドルさんはそういない。もちろん彼女以外のHello! Projectメンバーさんも皆さん素晴らしいプロフェッショナルなんだけど、稲場さんに関しては他の人がどうあがいても手に入れられない何かを持っています。

それが何なのか。まず頭に浮かぶのがダンスです。稲場さんがダンスに秀でているのはHello! Project支持者の誰もが知るところです。私は2015年8月9日、ハロコンで『ためらいサマータイム』間奏で踊る彼女を観て、このようなゆったりしたダンスでも違いを見せることが出来るのかと感心しました。派手に激しく踊るのが上手なダンスという、それまで私が持っていた固定観念が崩されました。彼女はハロコンでダンス・パフォーマンスを見せる選抜組であるHello! Projectダンス部の中心でした。2015年のバースデー・イベント時に披露されたダンスのYouTube野良動画(私は当選したものの入金を忘れて行けませんでした。私が入金をし損ねた唯一のHello! Project現場。本当に悔しい)は何度も見返したくなる魅力があります。あのー、すみません。お手数ですが、これを読んでいるあなたは一旦Youtubeに移って、稲場愛香 ダンスで検索して、いくつか動画を観てから戻ってきてもらえますか? そうしないと話の前提が共有できませんので。今日のイベントで稲場さんは、℃-uteさんの『夢幻クライマックス』のダンスを歌なしで見せてくださいました。本気で踊るために左側に捌けてから、裸足になっていました。何かが憑依したような、鬼気迫る身体表現。曲の荘厳な雰囲気もあって、神々しかったです。稲場愛香さんのダンスを間近で鑑賞することに勝る幸福を、Hello! Project現場だけでなく人生全般においても挙げるのは簡単ではありません。元のダンスにご自身のアレンジも加えていたそうです。司会の鈴木啓太さんが明かしたところによると、彼女は朝まで練習していたそうです。

次に思いつくのが、計算され尽くした(とおぼしき)いわゆるあざとい言動です。今日も全開でした。ちょっとした仕草や表情、発言ひとつにしても、いちいち百点なんですよね。すべてが究極の可愛さという終着点に向けられている。箱の中身を当てるゲームがあって。正解はうさぎだったんですけど、頭のあたりを強めにお触りになったとき、ぐにゅってなったと言ったり。手があったと気付いたとき、植村さん? と言ったり。(17時からのこの公演には宮崎由加さん、金澤朋子さん、段原瑠々さんが最初から、途中から植村あかりさんが観に来ていたらしいのです。)ダンスの後に、もぐもぐまなかんタイムという、お菓子を食べる時間がありました。このときに稲場さんが見せてくれた小芝居がコッテコテにあざとくて。何度も笑いました。ここまでやりきれる人は他にいないんじゃないですかね。今のHello! Projectで。DVDでじっくり楽しみたいです。私は基本的にこういうイベントは現場で体験したら後からDVDで観直したいとはそこまで思わないのですが(良席であればなおさらです。わざわざ画質の悪いDVDを買って観たくはならないです)、今回に限っては家でニヤニヤしながら何度も繰り返し再生したいと思いました。そう、ニヤニヤしながら鑑賞するのにこれ以上向いたアイドルさんはなかなかいないですよ。DVD(本当はFCイベントの円盤もいい加減Blu-rayに移行してほしいですが…)の発売が待ち遠しい。

あとは、演技力。今日のイベントでは一人で複数の登場人物を演じ分けながらラジオ・ドラマを聴かせてくれました。ある程度の長さがある物語をじっくり演じきれる表現力はさすがでした。振り返っても演劇女子部の『気絶するほど愛してる!』も『タイムリピート~永遠に君を想う~』も、稲場愛香さんなしでは成立しませんでした。

説明するまでもないですが、単純に造形の可愛さ。艶やかさ。ラジオ・ドラマが終わって椅子から下りるときに左脚から地面につける際に脚をお開きになって、一瞬、衣装の中が見えたのですが(もちろん短パンをお履きになっていました)、私は思わず生唾を飲み込みました。『氷の微笑』の名場面を思い出しました。動作の一つ一つが色っぽくて、目が離せない。

色々と挙げてきましたが、彼女を他のアイドルさんから差別化しているのは、最終的にはサービス精神のような気もします。他のアイドルさんにそれがないって言っているんじゃありませんよ。それどころか仕方なく賃金労働をしている私なんかの何百倍もサービス精神を持っていますよ。でも稲場さんが偉大なのは、ふんぞり返れるくらいの技能や才能があるのに、健気なほどにファンを楽しませようと一生懸命でいてくれるところです。それが稲場愛香さんを稲場愛香さんたらしめているのではないでしょうか。最後のお見送りで、めっちゃ楽しかったと申し上げたら、両手を合わせてありがとうと返してくださいました。ご本人もブログで、楽しかったよ~!とたくさんの方に言っていただけたのがとっても嬉しかったですとお書きになっていました。技巧的なダンスを見せる、あざとい言動でファンをメロメロにする、物語や登場人物に入り込んだ演技で観客を感動させる、そういったことは手段であって、彼女が心から目指すゴールは我々ファンを楽しませることなのでしょう。キリスト教における平等が神という絶対的な存在を前にすると人間ひとりひとりの細かい差は無視できるというところから来ているのと同様に、稲場愛香さんという圧倒的な存在を目の当たりにしてしまうと世の中に生息している美醜や能力の差など誤差でしかない。そう実感できました。私はこのバースデー・イベントを観覧するために12週連続で行っていた出張を途切れさせて(同行者のスケジュールも変更)、今日は5時半に起きて15時までに退勤できるように調整してきました。それが100%報われました。ミニ・コンサートの最後が『恋をしちゃいました!』(タンポポ)だったのですが、終盤の君が好きですという歌詞を稲場さんは私に向けて歌っていました。イヤ、違うよ。後ろのお前じゃないよ。何を勘違いしてんの。アレは俺に向けてたって。絶対。