2022年5月28日土曜日

PARADE 日本武道館スッペシャル (2022-05-16)

グランド・スケープ池袋のタリーズ・コーヒーで私がこれをタイプしているのは5月28日(土)。つばきファクトリーさんを日本武道館で観たのが12日前とは思えない。つい最近観たコンサートという感じがしない。もうだいぶ過去のことのような気がする。その間に色んなことが起きすぎた。あまりに目まぐるしく、振り返る余裕がない。5月18日(水)に某社の最終面接を受け、翌日18時頃に採用オファーを貰う。その日中に受諾。5月20日(金)に現職の上長に退職を告げ、退職届を提出。5月21日(土)には不動産の仲介会社(お部屋探しCAFEヘヤギメ!池袋店)に飛び込みで入店。二つの物件を内見し、その片方への入居を申し込む。以降、現職を離れるための引き継ぎや、退職、入社、転居に伴う諸々の手続きや準備に追われている。転職については約10ヶ月前から動いていた。数え間違いがなければ計18社の面接を受けた。思っていたよりも時間はかかった。そのぶん本当に勉強になった。かけがえのない経験になった。途中でイヤになりかけたが根気強く続けた。私は強くなった。自分で自分を褒めてあげたい。引っ越しも前からしたいと考えていた。再び池袋に住みたい(2013〜2014年頃に1年半ほど住んでいたことがある)と思っていたが、次の会社の勤務地が判明してからにしたほうがいいので保留していた。そのタイミングが来たので実行している。前からずっと考えていたから迷いがない。すぐに決められる。その場の思いつきで行動しているわけではない。

この2週間弱、気が張って、睡眠時間も減っている。久しぶりに味わう強い疲労感。この記事は先週末にも書こうとしたのだがしんどくて無理だった。5月22日(日)、新宿のほぐし職人に駆け込んだ。担当してくれた紳士に頭、首、肩が疲れていると言うと、たまたまその紳士(山下さん)がそれらの部位を得意とされていた。私は月一で整体に通っている。そこの先生も十分に腕はあると思うが、ちょっと山下さんはモノが違う。指名ランキング上位らしいのも納得。明らかに調子がよくなった。身体が軽くなったし、疲労は軽減した。それが少なくとも5月27日(金)までは持続した。この一週間は彼のおかげで乗り越えられたようなもの。引っ越してからの月一整体は山下さんにお願いしようかな(いま通っているところは引っ越すと遠くなるので)。

5月16日(月)に話を戻す。というかまだその話をしていなかった。7時25分から在宅労働を始め、11時半頃に切り上げる。今の担当業務は曜日毎、さらには一日の中でも時間によってやらないといけないことがかっちり決まっていて、非常に休みづらい。落としどころとしての午後半休。繰り出す新大久保。川覇王。麻婆豆腐定食。生ビール。生ビールだけすぐに出してくる。放置するわけにもいかないので飲む。麻婆豆腐定食が出てくる前にほぼ飲み終えた。なにせ15分くらい時間差があった。これがよくなかった。空きっ腹にアルコールを注入し。次回からは先に料理を注文し、料理が出てきたら酒を頼むように業務フローを変更する必要がある。店員の機転に期待は出来ない。麻婆豆腐は期待を裏切らないおいしさだった。痛み寄りのからさ。汗と涙。甘いものが欲しくなる。ともかく魔の15分に飲んだ生ビールによるダメージは大きかった。サテン(シュベール)に入ったがだるすぎて本が読めなかった。ネカフェにでも入ってしばらく横になりたくなった。ただ前回の武道館と違うのはアルコールを入れたのが昼だから夜までには回復する可能性が高いこと。不幸中の幸い。高田馬場駅構内のNEWDAYS。カンゾコーワ。九段下。セブン・イレブン。水道代とガス代を支払う。JPY12,905。プロパン・ガス屋とかいうマザー・ファッカー集団。日本武道館の前でF君、Lさんと合流。Lさんから自作フロランタンをいただく。彼曰く、歯にくっつく。入れ歯や差し歯の人は要注意。Dさんは歯、大丈夫ですかね? と後でこのお菓子を渡す予定の年輩者を気遣っていた。大丈夫だよ、とF君が言った。D君と言えば、今日の私は無関係なエメラルド・グリーンのTシャツでコンサートを観覧するというワックなスタイルだ。以前、無関係なピンクのTシャツ(譜久村聖さん支持者)でコンサートに臨むD君に対し、それは違うと思うんですよねと苦言を呈したことがある。17時33分に席に着く。アリーナB5。アリーナの一番うしろのブロック。のさらに一番うしろの席。後ろに人がいない席は好きだ。横浜F・マリノスのシーズン・チケットも私はそういう席を貰っている。ゴールが決まって立ち上がっても他人の視界を遮ることを気にしなくていい。

  • つばきファクトリーさんの公演で久しぶりに心から楽しいと思えた。翌日も余韻が残った。5回入った平場のツアーよりも格段によかった。アリーナ席の中では最もステージから遠いとはいえ、サブ・ステージ(いわゆるへそ)にメンバーさんたちが来たときにはそれなりに近かったし、双眼鏡を使うと高精細の絵を得られた。前半にメドレーと新曲を入れたことで平場で感じた退屈さは払拭されていた。(それでも一つ目の衣装への低評価は変わらず。せめて武道館仕様で布を減らしてほしかった。)
  • 入場直前にペン・ライト(新メンバーが加入する前の、公式のやつ)の電池を入れ替えたのだが、なぜか却って光が弱くなった。エメラルド・グリーンは色自体が光らなかった。序盤はそれが気になって公演に集中できなかった。ペン・ライトを諦めて使うのをやめた。エメラルド・グリーン単体でも、二色でも三色でも何色でもいいんだけど、とにかくエメラルド・グリーンが安定して強く光るペン・ライトがほしい。
  • メドレーのアレンジが面白かった。編曲的な意味でもそうだし、台詞を挟んでいるのも。メドレーの途中くらいからアルコールによるだるさが完全に抜け、とても楽しめるようになった。コンサートを通し、私に限らず徐々にヘッズたちがのめり込み、熱気が増し、グルーヴが生まれていった。
  • 『だからなんなんだ!』を聴いていて今さら思ったのだが、冒頭の「はっきり聞かせてよ だからなんなんだ!」の箇所は、はっきり聞かせてよがメンバーさんから我々への煽りで、ヘッズ全員でだからなんなんだ! と叫ぶところだよね。本来は。叫びたかった。この曲では曲が始まる前の無音状態でのSaoriのムーヴが新しくなっていた。初演のような新鮮さがあった。
  • 『だからなんなんだ!』のときだったかな。浅倉樹々さんを見てふと思ったこと。『行くぜ!つばきファクトリー!』の学力テストや、DVD MAGAZINE 19を観てからこのコンサートを観ると、アイドルさんたちはセカンド・キャリアに不満や不安を抱くよりもこうやってファンに支持され大人に守られステージで自分を表現する稀有なファースト・キャリアを築けた奇跡を祝福し味わい尽くした方がいい。アイドル業から足を洗ってから稼ぐのが難しいのはそうなのだろうが、もしアイドル業に就けなかった場合のファースト・キャリアがどうだったか(どういう職に就けて、どれだけの収入を得て、それがいつまで続いたのか等)も考えた方がいい。
  • 6月29日(水)にドロップされる新曲のうち『弱さじゃないよ、恋は』と『アドレナリン・ダメ』の2曲が初披露された。この公演で一度だけ聴いた印象では、『弱さじゃないよ、恋は』はどこかAKBっぽい感じがした。私はAKBをちゃんと聴いたことがないのだが、メロディの運び方などが何となく。評価は保留するがピンと来なかった。『アドレナリン・ダメ』は結構いいんじゃないか? 一回ずつ観ただけだとこっちの方が好き。題名的にヘッズがいちばん気になっていたのは『アイドル天職音頭』のはずだが、こちらの披露はお預けとなった。アンコール明けでハワイのおばさんのような出で立ちでステージに現れたメンバーさんたちのボディ・パーカッション。リズムとノリが祭りっぽかったので、題名が何とか音頭だったし、これが噂のアレにつながるわけか! と期待させ、満を持して始まるのが『表面張力〜Surface Tension〜』というのはズッコケどころだった。それはそれでよかったけど。
  • 最後のハワイのおばさん風衣装はツアーにはなくこの武道館公演で追加された。平場だと『帰ろう レッツゴー!』は最後にメンバーさんたちが捌けていくためのBGMとして使われていたが、この武道館公演では実際にパフォームしてくれた。ひとつの嬉しい驚きだった。ハワイおばさん衣装はメンバーさんによって形が違うのだが、小野さんは両ワキを完全に見せる形。サブ・ステージに来て『帰ろう レッツゴー!』で両腕を上げて左右に振る動きをなさっているときは、しっかりと双眼鏡で目に焼き付けさせて貰った。

2022年5月3日火曜日

PARADE (2022-04-30)

千葉に向かう武蔵野線。デート・アプリ会社の車内広告。
#そろそろデート再開しませんか
コヴィッド騒ぎで減ったであろう利用者数が回復していないのか知らないが、デートをするしないの個人が判断する問題を企業がわざわざポスターで促していること自体がどこまでも受け身、不安症、陰気なジャップの国民性をよく表している気がした。誰かの指示やお墨付きがないと何も出来ない。生きる上での価値観や理念がなく、ただ空気に従うことに命を懸けている。山本七平さんが『空気の研究』で書いたように空気が日本人の宗教。いやまあデートなんてのはどうでもよくて、もっと大事なのは
#そろそろ握手会再開しませんか
だ。私たちにとっては。コヴィッド劇場が始まってから握手会が廃止され代わりに開催されているお話し会。お互いマスク着用で数メートル離れた上にビニールのパーティションを隔てて数秒対面するだけでJPY1,300。こんなのヤクザでも思いつかない。本当に鬼畜の所業。握手会ってのはな、触らせてもらえるから価値があったんだ。会話なんておまけなんだ。私はみずほさんを触りたい。触らせてくれ。デートは個人同士が勝手にやればいいけど私たちは勝手にアイドルさんに勝手に触るわけにはいかないんだ。

宇都宮、座間が(自分的に)低調だったし、水曜の高橋愛さん、田中れいなさん、夏焼雅さんのリリース・パーティで私の心は満たされていた。今日は席がよくないし、千葉に魅力もない。面倒くさい。気が乗らない。もちろんチケットがあるからと言って行く義務はない。行きたくなけりゃ行かないのも私の自由。ただ行かなかったからといって代わりにもっと楽しい何かがあるわけでもないんだよね。

今日の会場。千葉県文化会館。2016年に℃-uteのコンサートで行っていた。それ以来。現地で昼食を摂ろうかと思ったが当時の自分のブログを見ると本千葉駅周辺は飲食店環境に恵まれていなさそう。家の近くで食っておく。魚介系居酒屋のランチで寿司15貫。13時40分すぎに本千葉に到着。前を歩く某有名おまいつ。会場のすぐ近くに何やら城があって、それを眺めたりストレッチしたりして少し時間を潰してから入場。14時21分に席に着く。慣れていない感じの場内アナウンス。「つぶ……つばきファクトリーコンサートツアー」。15時の開演に合わせるかのように順調に眠くなってくる。でも今日は一度も眠ることなく最後まで観ることが出来た。

16列。カス席かと思いきや、思っていたよりは近かった。6倍の双眼鏡を使うとちょうど観測対象の全身が収まる感じ。私にとってはこのツアーがこれで最後なので、思う存分にみずほさんを目に焼き付けようと決めた。前半はほぼ彼女だけを観ていたが、後半から他のメンバーさん、特に谷本安美さんと山岸理子さんらの性的な誘惑に耐えきれず、ちょくちょくよそ見をしてしまった。二着目の衣装で谷本さんがガッツリ見せてくれる両ワキはウクライナ情勢を差し置いてでも注視せざるを得ないし、山岸さんがキック時に一瞬だけ見せてくれた短パンが小さいように見えたとき私は気が気でなくなった。もっと観たい、あと2回、3回と入りたいという考えが頭に浮かんだ。

しかし冷静になって考えるとこのツアーに関しては5回入ったし、それで十分だったと思う。仙台以外の地方遠征を入れなかったのは賢明だった。というのが、このつばきファクトリーさんのツアーには、交通費と宿泊代に何万円も出して観るほどの価値を私は見出せない。その熱意を持てない。もっと自分にとって突き抜けた楽しさを感じられる経験のためじゃないと、遠征してアイドルさんを観に行くというクレイジーな行為には及ぶことが出来ない。席の間隔を空け、立ち上がらず、声も出さず、おとなしく、決められたとおりに、お行儀よく観てくださいね〜、なんていう興行のために長距離バスや新幹線を駆使し地方まで行くのははっきり言って馬鹿馬鹿しい。価値観も財力も金銭感覚も人それぞれだから、遠征しまくっている人を否定する意図はまったくない。自分にとって今のハロー!プロジェクトがそうだというだけの話。

このコンサートを5回観ての総括としては、前半が退屈で衣装もいまいち。何度も観ていると前半は飽きる。翻って後半は楽しい。衣装も目を引くし何といっても『だからなんなんだ!』という目玉が配置されている。いやいやそれは流れとしてメリハリをつけているのであって、あの前半があるから後半が楽しいんだという意見もあるかもしれないけど、どうだろう。それはちょっと違うような気がするな。まあ私の個人的な感想に過ぎないし、議論をするつもりはないけど。

公演毎にヴェテラン・メンバーさんたちが髪型を変えて目で楽しませてくれたのは印象的だった。みずほさんはたしか今年の抱負として多彩なヘア・アレンジをしていきたいと何かで書いていたような記憶がある。その言葉通り、本当に公演毎に新しい一面を見せてくれた。対照的に毎公演の髪型が変わらない新メンバーの4人の初々しさ。今後コンサートを重ねていって、徐々に髪型を遊ぶようになるのかな。それを見るのは楽しみ。

新沼希空さんが特技と自称する、あいうえおきそらんという例の下手なあいうえお作文。先週は栃木の「と」を栃木で始めていたが(仙台と座間がどうだったかは覚えていない)、今日も千葉の「ち」を千葉で始めていた。あいうえお作文の意味がなくなるだろ。誰かが言ってやった方がいい。私が知るかぎり、このあいうえおきそらんというのがよかった試しが一度もない。つばきファクトリーさんだけを観に来た人が集まった場でさえきついのだから、外部仕事で特技ですと言うのはもっとやめた方がいい。みずほさんは会社の人の指示でフルートを特技ではなく趣味と言うようにしたらしいが(何かで言っていた)、あいうえおきそらんこそ特技から外した方がいい。そういえばどういう話かは忘れたけど、何かをしてくれないと、キソちゃん、怒っちゃうゾ! と思いっきりぶりっ子な感じで言い、我々の反応を見て「引かないでください」と2回言っていたのは面白かった。

秋山眞緒さんが、『断捨ISM』だったかな、何かの曲で新沼さんが貰っている歌割りを自分がいいな(欲しいな)と前から思っているという話をしていた。絶対にあげませんと新沼さんが一蹴すると、卒業したら私が受け継ぐということを秋山さんが言ってドッと会場が盛り上がった。すぐに訂正し、一生卒業はしなくていいけど〜、たまには私に歌わせて欲しいという風に言い直す秋山さん。そのとき新沼さんが笑って崩れ落ちたんだけど、衣装の中の短パンを見せてくれた。

会場を出て少し歩いた道路沿いに店を出していたアンオフィから42番(みずほさん)を購入。そのまま帰ろうとした本当にそのタイミングで目の前にF君、そして去年10月に初対面を果たして以来のLさんに出くわす。████さんからTwitterで依頼を受け36番(浅倉樹々さん)を代理購入。千葉が地元のLさんの案内でちょっと歩き、貴族館というサテンに三人で入る。レトロ感を出しているのではなく地でレトロ。隣が歯医者だったかな。二階から上がアパートメントで。まだこういう風景が日本に残されていたんだという感じの。50代くらいの淑女が一人で回している。18時閉店らしいが、17時にオーダーしたLさんのクリーム・ソーダが17時30分に来、F君と私のレーコーが来たのが17時38分。レーコーはおいしかった。18時間際に退店しようとするとお店の淑女がお手洗いに行っているか何かで不在で。ごめんねちょっと待ってねと出口付近のカウンターにいた常連客に言われる。ほのぼのした時間、空間。その後、錦糸町に移動。東京ムスリム飯店。ついさっきまで5時間に渡り昼飯を食っていたらしい████さんと合流し、夕食。羊のマーラー鍋的なものが四川料理店の感じとは違い油ギトギトではなく、スープを飲んでも胃がもたれない、薬膳っぽい味だった。前に来たことがあるというF君にお任せして頼んでもらった。全部おいしかったけど一つ挙げるなら羊の焼売が絶品だった。

高橋愛・田中れいな・夏焼雅「ラフ・アンド・ピース」 ミニライブ&お見送り会イベント (2022-04-27)

洗練されてる面々。ハロー!プロジェクトのキング・ギドラ。ウェスト・サイド・コネクション。高橋愛、田中れいな、夏焼雅。この三人がアルバムを出すと聞いた。聴かない手はない。聴くには買わないといけない。買わなくても誰かがくれるシステムはない。Juice=Juiceやモーニング娘。なら個別特典会のために大量購入し持て余したブツをストリートの仲間たちから回してもらえるが、高橋、田中、夏焼の熱心なフォロワーは周りにいない。どうせ買うなら何かの特典つきがいい。ちょっと調べてみたがピンと来ない。コロナ騒ぎが始まって給与の減った会社員が副業でウーバー・イーツをやり始めたような感じでアイドルさんたちが一斉に参入したリミ・スタ(YouTubeで配信されるオンラインのサイン会)。私はたまに切り抜き動画を覗くことはあるが、自分があれで名前を呼ばれてコメントを読まれたいという希望はいっさいない。オンラインでのお話し会もあった気がするが、話したいことや伝えたいことなどない。小野瑞歩さんとさえ話したいことはないのに、日頃追っていない高橋、田中、夏焼と画面上で対面して何を言えばいいのか。それにオンラインで顔を出しての対話は企業の採用面接を思い出す。相手が違うとはいえわざわざお金を払ってやりたくない。それで一旦は買うのを保留していたんだけど、たまたまタワレコの通販サイトを観ていたらリリース・パーティ参加抽選券つきのがあって。平日で横浜だけどまあ何とかしようと思って。買って。当選して。当日は労役を何とかして。たどり着いた桜木町駅。ランドマーク・ホール。開演19時。入り口に掲示してある入場時間。整理番号1番から100番が18時30分、101番から200番が18時40分、201番以降が18時50分。整理番号はタワレコのマイ・ページに表示されている。私は165番。まあ後ろのほうか。と思っていたんだけど謎のひとひねりがあって。入場は整理番号の順なんだけど席は早いもの勝ちではなくて。入る前に机にトランプみたいに10枚の紙が置いてあって。リリース・パーティで見慣れたあの参加券。あれを裏返して並べてあるの。一枚を選ぶ。これって指さしたら係員のお姉さんがそれを渡してくれる。その番号の席に座る。私の番。何か野生の勘が働いて。調子がいいときの仲川輝人さんがドリブルをしながらゴールへのコースが見えるのと同じようにあの紙が良席だというのが何となく見えた。お姉さんから渡された紙を裏返すと、60番。4列目の右から三番目。素晴らしい。タワレコの整理番号が若かったのに後方席を引いた人もきっといただろうと思う。ぬか喜び。意味不明なシステムだが私は結果として助けられた。ステージへの近さ、高橋、田中、夏焼を生で観られて彼女たちの歌を聴けること、リリース・パーティ特有の雰囲気、そういったものが合わさってワクワクした。楽しい時間になることが約束されていた。私はこの感覚を最近ハロー!プロジェクトでは久しく味わっていない。前説のアルビ兄さんにはつばきファクトリーのときのイキリ感がなく、オフ・モードのようなしおらしさ。やたらと「ならびに」「また」を連発する緩慢な喋り。登壇する高橋、田中、夏焼。アイドルアイドルした衣装。存在がキラキラ。いわゆる絶対領域を全員が露出。田中に至っては両ワキを丸出し。帰りの電車で年齢を調べたら高橋35歳、田中32歳、夏焼29歳。もちろん一般的にはまだ若いは若い。しかしいわゆるアイドルという枠組みでは現役を外れる年齢。実際に三人ともとうの昔にハロー!プロジェクトを退団し、同じアップフロント内のエム・ラインという団体に属している。職業としてのアイドルという意味では第一線から退いている。高橋にいたっては結婚している。だがそういったことに関係なく、今日の彼女らが放っていた輝きは紛れもなくアイドルのそれだった。職業としてではなく、存在としてのアイドル。往年のハロー!プロジェクトのそれだった。現役のハロー!プロジェクト・メンバーさんはこうはなれない、ここまではたどり着けない、そう思わせるスターのヴァイブスがあった。モノが違う。夏焼が、愛ちゃんとれいなちゃんと一緒に歌っているとモーニング娘。に入った気分だと言っていた。たしかに高橋、田中といえばモーニング娘。の主要な歌割りをほぼ二人で独占していた時期もあった。2ちゃんねる利用者たちは高橋の重用をタカハシステムなぞと揶揄していたが、システム(要は事務所やつんくによる贔屓)が仮にあったとしてもそれに耐え得るだけの素質が高橋になければ成立しなかった。高橋と田中がモーニング娘。で一時代を築いたレジェンドであるのは間違いない。高橋、田中、夏焼。彼女たちは単なるアイドルではない。アイドルのアイドル。久しぶりに聞いた田中の博多弁のトーク。私がモーニング娘。で観ていた頃の田中と何も変わっていなくて驚いた。田中が歌の合間にたまにニコッとして客席に目配せするのが可愛かった。アイドル・サイボーグという言葉があるけど、今日の三人からは仕事モードで思いっきり作り込んだアイドルというよりは、リラックスしてありのままの自分で居続けているだけで勝手にアイドルになっている(自分とアイドルという概念の境目がなくなっている)凄みを感じた。アルバムの8曲中、5曲が披露された。各人の歌声が極めてドープな上、三人組という少数編成なので一人一人の歌声を存分に味わえた。聴いていて本当に気持ちがよかった。約35分の短時間にもかかわらず大満足。余韻が残った。今のハロー!プロジェクトよりはエム・ラインの方が私には合っている可能性がある。

セットリスト

1.『わさびじゃないのよ鰹は
(トーク)
2.『およげ!たいやきくん
3.『愛のドンデン返し
4.『誤爆〜We Can't Go Back〜
(トーク)
5.『十人十色三者三様』

2022年5月1日日曜日

PARADE (2022-04-24)

西村拓真さんはCSKAモスクワでプレイしていた頃、ヨーロッパ・リーグで現地時間21時(モスクワ時間だと23時)キックオフの試合に出場したときにまったくアドレナリンが出なかった。交代で下げられてからも眠いと思いながらベンチで観ていた。寝るのが早い西村さんにとって23時は戦いではなくリラックス、睡眠の時間なのだ。身体が慣れ親しんだサーカディアン・リズムを急に変えることは出来ない。調子が狂う。私も西村さん同様、早寝早起きの身体になっている。というか労働上そうせざるを得ない。学生の頃はどちらかというと夜型だった。Hello! Projectが紅白出場の道を諦めてから恒例行事となった年末年始のカウ・コンに私は行ったことがないし行こうとしたこともない。眠くてしんどくなるのが見えている。私は2012年と2013年を跨ぐ坂本真綾さんのコンサートに行ったことがあるが途中ちょっと寝た。夜は寝たい。‪横浜F・マリノス‬が出場しているACLの試合を私はDAZNで観ている。4月16日(土)は20時キックオフだったからよかったものの4月19日(火)と4月22日(金)は試合開始が23時だった。短期間に二度の夜更かしをしたのが響いている。昨日の宇都宮公演と同様、コンサートの前半が眠気の頂点だった。ハーモニーホール座間で席に着くと、開演に合わせるように徐々にだるさが増してくる。昨日よりも長く寝た感触がある。前半の大半は寝ていたと思う。あの悪夢のザ・バラッド並の眠さ。後半は起きていたのも昨日と同じ。昨日は宇都宮まで行ってコンサートの何割かを寝て過ごし、今日は座間まで来てコンサートの何割かを寝て過ごした。自分が何をやっているのかよく分からなくなる。

私の席は左寄りだった。角度的に『ガラクタDIAMOND』でみずほさんが座っているときに写真集でよくあるあの感じ(脚で股間を隠して何も履いていないように見せるアレ)になって嬉しかった。その後に座り直して角度をちょっと変えて私を誘うように中の短パンもちらっと見せてくれた。同曲で谷本安美さんが脚が出過ぎるのを気にして生地で隠そうとするのには腹が立った。出せよ。と思ったが、ああやって恥じらいを見せてくれるのもそれはそれで却って趣があるのかもしれない。あけっぴろげに露出するだけが芸ではない。もちろん秋山眞緒さんがホット・パンツで脚を組み惜しみなく見せてくださる大迫力のふとももを否定する意図はない。

  • 豫風瑠乃さん:今日は靴下を新沼さんとお揃いにしたあとアイ・シャドウ(だったか? 目の下に塗る何か)をメンバー・カラーにした。ファンの皆さんとお揃いの色で心がひとつになれた。
  • 福田真琳さん:上京してから初めて親と八景島シー・パラダイスに行った。そのときに買ったシロイルカさんの靴下を履いている。今は汚いからお見せ出来ないんですけど。
  • 浅倉樹々さん:『断捨ISM』は振りVの時点では振りが今とは違った。サビの音程も一段階高かった。(この話をしながら浅倉さんの他にも小野田さん、小野さんら数名がオリジナルの振りをちょっとやっていた。貴重な情報、貴重な光景。)
  • 小野瑞歩さん:今日はこの前にいいことがあった。何かは言えない。エメラルド・グリーンはキレイな色だなと思った。初心を思い出した。Hello! Projectにいてよかった。これからもここで頑張っていきたい。(「いいこと」ってもしかして男関係!? と私の心がざわついたが、エメラルド・グリーンの件とその後のブログを見る限りどうやら佐藤雅樹さんと会ったようだ。)
  • 小野田紗栞さん:双眼鏡で観ている方いるじゃないですか。特に遠くの席の方は。双眼鏡を使うとよく見えるらしいんですよ。今日、双眼鏡で観ていた方は、これ(モニターで大写しになっている自分を指す)くらいの私と目が合っていたと思います。(豫風瑠乃さんがおどけて双眼鏡のポーズをし、小野田さんの話が終わってからもしばらく続けていた。)
  • 山岸理子さん:今日は(座間出身で、この後に同じ会場でコンサートをする)モーニング娘。の小田さくらさんからカレー・パンの差し入れをいただいた。たくさん汗をかいたのでこの後カレー・パンを食べるのが楽しみ。(終演後の会場ロビーで「カレー・パン買わなきゃな〜」とおまいつさんがお仲間に言っていた。これからみんなで車に乗って買いに行く流れのようだ。小田さくらさんがつばきファクトリーに差し入れをしたというだけで自分も買いに行く思考がよく分からないが、彼らはこのような行動が楽しくてたまらないのだろう。こういう幸せな脳を持っていないとアイドルのオタクを長く続けることは出来ない。)

モーニング娘。さんがよくコンサート・ツアーの初日で使っていたためかハーモニーホール座間という会場には変なブランドがあるが、何の変哲もない凡庸な会場であり、周辺環境にもまったく魅力はないし、相武台前駅にも微妙に行きづらい。ちょっと早めに入って現地でメシを食おうとしても町に受け入れ体制がない。コンサートの前後に何か食う場合は新宿付近で済ませるべき。新宿から徒歩込みで片道約1時間。移動のための移動。それ以外の価値がない往復2時間。その上、今日は雨と来た。コンサートが終わり外に出ると、開演前よりも強くなっている雨。相武台駅までの道中にある酒屋前の喫煙所で一服するF君と合流。自販機でコーヒーを買ったら力水が出てきたらしい。炭酸入り白濁液。DHA配合が売り。懐かしい。たしか私が小学6年生のときに発売したんじゃなかったっけ。少なくともその頃からあった。近所の自販機で買った記憶がある。当時、DHAがブームになっていた。頭がよくなるとかで。メーカーは菓子パンとか色んなものにDHAを入れていた。みんな頭がよくなりたかったんだね。で、その頃にDHAに飛びついた奴らはどうなっている? 風邪にビビり散らかし、言われるがままに二回、三回と注射を打ち、着ければ恐ろしいヴァイラスから守ってくれる設定の汚い布切れを一日中顔に装着し、私はルールを守る良き市民ですみてえな面でほっつき歩いてやがる。奴らには何か信念があるわけではなく、従順なだけ。異端になるのを避けたいだけ。周りに合わせているだけ。テレビ様や専門家様の号令でしなくてもいい空気になったら外す。コロナが明けてよかったね〜なんて言ったりして。お前らがそんなに頭がいいのはきっとDHAのおかげだよ。私のようなフェイク情報に踊らされる社会性の低い低学歴の馬鹿ではついていけないな。

新大久保駅の改札前。人が溜まる空間をわざわざ作っておきながら実際に人々が待ち合わせ場所として使っていると通行の邪魔だからそこにとどまるなと拡声器を通して延々と言い続ける駅員たち。あいつらのやっていることがまさにジャップの労働という感じがする。川覇王さんでF君と夕食。鄧小平の大好きな成都風角煮、水煮肉片、汁なし担々麺、ちぎり羊肉の自家製味噌添え、ピータン。瓶ビール、梅酒。大満足。どれもうまい。この四川料理店は期待を裏切らない。また4、5人で来たい。