2019年8月27日火曜日

harmony/beautiful (2019-08-25)

田村芽実さんの『舞台』初回限定盤BのDisc 2を聴きながら中野サンプラザに向かう。彼女の歌声にまだ浸っていたい。Hello! Projectに頭を切り替えられない。池袋の一路香で麻婆豆腐と副菜(鶏の唐揚げ、キャベツ、ザーサイ、ワカメ卵スープ)とホッピー。1,298円。ここの店員さんはホッピーを分かっていないから黒を頼んでも白を持ってくる。二回連続だ。黙って飲み干す。12時50分くらいに中野に着く。開場が13時なのでそのまま入場列に並ぶ。日差しは強いけど最近は湿気が落ち着いてきたので外で待つのはさほど苦ではない。13時7分、会場内のグッズ列に並ぶ。階段の上。お手洗いの近く。売り場のお姉さんに日替わりの小野瑞歩さんと言っても通じず、番号に切り替える。49番。あと14番(山﨑愛生さん)、63番(里吉うたのさん)、贈答用に48番(岸本ゆめのさん)。

ちょうどよかった。欲しい日替わり写真は売り切れなしで買えたし、会場内で時間が余りすぎることもなかった。前座にも間に合った。前座があるのは知らなかった。ステージに彼女たちが現れた瞬間、私は興味を失った。以前にもHello! Projectコンサートの前座で目撃しフェイク集団と認定していたカレッジ・コスモスさんだったからだ。私は席から立ち上がるのすら放棄した。Jim Thompsonの“POP. 1280”を読みながらカレ・コスをやり過ごす。いちおう耳だけは傾けていたら、口パクではなくなっていたので少し見直した。きっと技量を上達させていっているんだろう。でも『マジ興味ねぇ』(DJ OASIS feat. K DUB SHINE)ことには変わりがない。Hello! ProjectのLINEアカウントでこの集団のYouTube動画を通知してくるのはやめてほしい。

私にとっての2019夏ハロコンは今日に始まり今日に終わる。二公演。日にちをばらけさせずに一日に固めたのにはいくつかの理由がある。後から決まるかもしれない他の行事とのコンフリクトを最小限にするため。移動時間やグッズを買うための待ち時間をまとめるため。ブログを書く手間を減らすため(一日単位で書いているので)。

二ヶ月ぶりのHello! Projectのコンサート、三ヶ月半ぶりの中野サンプラザ。ブランクを置いたことで目に入るものが新鮮に感じられた。序盤で思ったのが、マリノスの試合に比べて会場が小さく、観客が少ないなと。8月17日(土)に観に行った日産スタジアムのセレッソ大阪戦は観客が2万何千人かいた。今日の中野サンプラザにいくら大量のキチガイが集っているとはいえ、あの試合でマリノスの攻撃時に起きた地鳴りのような声援に比べると音量は小さい。そもそも興行の種類が違うし、当たり前なのだが。

序盤はメドレーで、真ん中の通路に代わる代わるメンバーさんが降臨していた。ただ、18列の右端付近からはほとんど見えなかった。通路席だったらさぞかし楽しいだろうなと思っていた。ステージ上の出演者は減るので、通路席付近でなければむしろ見どころは減る。前にそびえる数多の頭の隙間から川村文乃さん(ちょっとエッチな写真集を出している)、森戸知沙希さん(ちょっとエッチな写真集を出している)、高木紗友希さん(ちょっとエッチな写真集を出している)が少し見えた。ただ、めちゃくちゃ運のいいことに(今日はそもそも席運がよくはないが)小野瑞歩さん(ちょっとエッチな写真集を出してほしい。Blu-rayも)が中央ブロックの右端に来たときは割と見えた。『KEEP ON 上昇志向!!』を物凄い笑顔で踊っている。いくら彼女のトレードマークとはいえ度を越して楽しそう。『なんでそんなに』(K DUB SHINE)って聞きたくなるくらい。元気ハツラツ(オロナミンC)な小野瑞歩さん(ちょっとエッチな写真集を出してほしい。Blu-rayも)を観て私の気分が乗ってきた。みずほchan、久し振りだね。元気そうで安心したよ。ちょっと日焼けしたカナ?

まことさん曰くHello! Projectのメンバーは今70人いるらしい。12人を擁するBEYOOOOONDSさんの追加で一気に増えたね。久し振りのHello! Project現場で、こんなにたくさんのメンバーさんが次々に出てくる、しかも揃いも揃って美少女、ほぼ全員が目の保養になるくらい可愛いという異常さに圧倒された。 そう、コレは異常なんだ。その辺のストリートでこのカテゴリの少女を見つけるのは砂から金を探すようなものだし、ましてや我々のような独身異常男性の交友関係内に入り込む可能性はゼロである。このコンサートはチケット代が8,500円(FC会員価格。送料、手数料除く)するが、観客が数万人(マリノスの2018年シーズンのホーム・ゲームの平均観客数は21,778人)入ってプレイヤーが11人対11人(交代要員を除く)のフットボールよりも、観客が二千人でプレイヤーが70人いるHello! Projectの方がチケットが高いのは当然だと納得した。Hello! Projectメンバーさんにはフットボーラーのような高待遇を受けてほしいものだ。

モーニング娘。が何かの曲をパフォームしている最中、目につくメンバーさんがいた。誰だろうと思ったら山﨑愛生さんだった。気付くのに少し時間を要した。前髪をおろした姿を初めて拝見したので。子供っぽさが減ってドープだ。衣装もイカしていた。黄色と紫のマウンテン・パーカ的な服をリメイクして丈を極端に短くしたような服(お腹の上あたりで切れている)。その下に英字プリントのシャツ。

℃-uteとBerryz工房の曲を固めてカヴァーするセグメントがあった。懐かしかった。元Team ℃-uteのオジサンとしてはたまらなかった。若者に接待カラオケをしてもらう中高年はこういう気持ちなのだろうか? ただ、私は昔の曲で異常に喜ぶジジイにはなりたくない。感性が鈍くなって今の曲に感情を揺さぶられなくなったということだから。今を追いかけるのがつらくなったということだ。年配者の言う昔はよかったってのはそういうことだ。ある程度は仕方ないが、身体だけでなく精神もなるべくアンチ・エイジングをしたいものである。

BEYOOOOONDSの“Go Waist”でメンバーさんが各々エクササイズをする場面では、双眼鏡で里吉うたのさんの連続キックにロック・オンせざるを得なかった。最高のふともも。青いショート・パンツの奥に覗く、青いアン・スコ。里吉うたのさんがさいきん私の中で急上昇している。ブログの面白さも加味して清野桃々姫さんをBEYOOOOONDSでの仮のオキニにしていたけど、コンサートでは里吉さんに目が行く。少なくとも今日は。“Go Waist”のくびれを作るエクササイズは両脇のひな壇に座っているメンバーさんも立ち上がって参加していた。しかし私を含め観客の大半を占める中年近辺の男性にとってはこのような小手先の運動など焼け石に水である。食生活や運動習慣を見直してメタボリック・シンドロームを予防しなければならない。

新メンバーたちに話を聞いていくセグメント。こだわりについて。
・北川莉央さん:電車で座席に座らない
・岡村ほまれさん:信号で止まりたくない 暑いのと寒いのを我慢するのがイヤ 赤の時はコンビニで涼む
・山﨑愛生さん:レッスンなどのときは靴下を入れるためのビニール袋を持参する
・橋迫鈴さん:階段の最後は右足 そのあと歩きやすいので
他は忘れた。山﨑愛生chan(14歳)がレッスン後の着替えで脱いだ、湿ってホカホカの靴下。司会の山木梨沙さんには詳細を聞き出してほしかったが、山﨑さんに話が振られる前に時間切れになった。

就活センセーション』で右ひな壇の左端(ステージ中央にいちばん近い位置)の前田こころさんと小野瑞歩さんが何度もアイコンタクトして笑い合っているのが微笑ましかった。さっきも書いたが、公演を通して小野さんから滲み出る過剰なまでの笑顔。小野さん以外もつばきファクトリーさんは皆さんコンディションがよさそう。この夏はrelease partyがなくて、ブログを見る限り夏休みも少しはあったようだし、リフレッシュ出来たのがよかったのかな。

ダンス部。皆さんのカッコいいダンスに見惚れる。稲場愛香さん、秋山眞緒さん、山岸理子さん、浜浦彩乃さん、室田瑞希さん、石田亜佑美さん。その6人と記憶していたが、今ウェブで検索したら竹内朱莉さんもいた。言われてみるといたな、という程度(ほとんど彼女を見ていなかったので)。白黒ストライプのセット・アップ。秋山さんのおへそを見られる貴重な機会。引き締まって筋肉のついたお腹。身体を見せるというのも含めてのダンスなんだと思う。衣装は身体をどう隠すかを決めると同時に、どう見せるかも決める。たとえばダボっとしているのとタイトなのでは同じ動きをしても受け手の印象も異なる。

稲場愛香さんは布の少ない衣装が似合う。彼女だけ裸で歌って踊っていても誰もおかしいとは思わないだろう。彼女にはそういうヴァイブスがある。後半の衣装はまとめた髪型とマッチして目を引いた。布の多い衣装は稲場愛香さんの魅力を損なう。もちろん稲場愛香さんに限らず皆さんそうなのだが、彼女は特に。

豪華で、盛りだくさんで、山ほど見どころがあって、これぞハロコンという体験だった。変化をつけて飽きさせない構成だった。Hello! Project、やっぱりいいなって思った。それにしても凄まじい情報の密度。まだ夜公演も観るのか。脳が消化しきれない。あ、そうそう、harmonyという演目名にかけて、合唱があった。『でっかい宇宙に愛がある』。単なる平坦な合唱ではなくキレイなハーモニーで聴き応えがあった。

会場近くの喫茶店、カフェ・ドゥ・スゥヴニール。カウンターに案内される。前にも来たことがあるがこの店のカウンターには緊張感がある。長居は出来ない。私の右にいた紳士が吸っていたタバコを臭いからとやめさせる職人肌の主人。(はじめから禁煙にした方がお互いイヤな思いをしなくて済むのでは。たしかに臭かったが、臭くないタバコなんてないでしょう。)凄く腰の低い給仕さんの紳士で何とかバランスが取れている。居心地はよくないが、アイス・コーヒーはおいしかった。ファスト・フード店や紙パックのとは違う。何が違うかは分からない。セブン・イレブンのアイス・コーヒーは好き。

夜のbeautiful公演は17時開場の18時開演と思い込んでいたがTwitterを見ると16時46分の時点で既に入場している人がいる。チケットを見ると16時半開場の17時半開演だった。中野ブロードウェイから会場に向かうと、カレ・コスさんらしき三人が前にいた。中野区観光案内所という表示がある入口(我々が通常使用する入り口を正面とするとサイド)のところで中に入って行った。当日券売り場でつばきファクトリーさんのコンサート・ツアーのチケットを前売りしていた。私は11月24日の山梨公演で昼夜申し込んで夜だけが当選していたので、ココで昼のチケットを補完できないかな、と思って覗いてみたが、売っているのは高松と京都とあとどこかだけで、山梨のチケットはなかった。

カレ・コスさんの前座をBGMに見るTwitter。昼のharmony公演は左右が若いナオンで、平和だった。夜のbeautiful公演では右の二人が血気盛んな若者だった。よく見たら片方は中年だった。この二人はよく位置を入れ替えていたのだが、片方から足の親指の爪に溜まった垢のような臭いがした(私はマメに爪を切っているので、あまりそういう臭いはしないとは思う)。常にではないがたまにふわっと香ってくる。普通の、発汗に伴う体臭ではない。何らかの臓器の疾患かもしれない。最近たまたま立ち読みした本で臓器の不調と体臭の関係について知った。臭いの種類によってどの臓器が悪いかが分かるそうだ。年齢的に中年の紳士が発していた可能性が高い。氏は汗だくで、曲が終わって牧野真莉愛さんが捌けるときに、まりあ結婚してくれと叫んで周囲の失笑を買っていた。つばきファクトリーが中島卓偉さんと児玉雨子さんの最強タッグによる新曲を披露していると、小片さんがターンしてスカート的な衣装がふわっとめくれたとき、パンツ見えた!! と隣の若者に大声で報告してはしゃいでいた(残念ながら、もちろんパンツではない。アン・スコですらない)。『文化祭実行委員長の恋』では冒頭の台詞部分を要所要所で被せていた。恋、してるんでしょ?(私はこの台詞の恋…の後の間が好き)という西田汐里さんの言葉を受けて、してる! と元気よく叫んでいた。いや、お前はしなくていいんだよ。ペン・ライトをハートの形を作るように動かすというこれ以上ないキモさと邪魔さのムーヴをしていたのを見てハッとした。インターネットで三大迷惑マサイに認定されていた某紳士と同じ動き。たぶん違う人だったとは思う。でもたしかにあいつめっちゃ飛んでいたし、あの動きをするやつを他に見たことがない。もしかしてご本人?

ダンス部。宮本佳林さん、森戸知沙希さん、佐々木莉佳子さん、里吉うたのさん、平井美葉さん。あと二人はパッと思い出せなかったが牧野真莉愛さんと加賀楓さん。この二人のことは(竹内さんと違って)ちゃんと観ていた。単に私の記憶容量の問題だ。これだけのスタイルと容姿を兼ね備えた少女たちによる、研ぎ澄まされたダンス・パフォーマンス。普通に立っているだけでも眼福なのに、魅惑的なダンスを見せてくれる。脳にいい。ダンス部にいるメンバーさんたちはHello! Project内でもダンスに関しては精鋭だけど、このbeautiful公演だと特に里吉うたのさんのダンスに引き込まれる。

Hello! Projectの新人たちに話を聞くセグメントでは、悩みがテーマだった。北川莉央さんの話しか覚えていない。話し声が大きくなる。独り言も。話している途中で急に大きくなるんです、と同意する同期の二人(岡村ほまれさんと山﨑愛生さん)。それを聞いて山木梨沙さんが、そういえば…楽屋が一緒だったときに縮毛矯正やったのに効かないと大きな声で言っていて、独り言なのか話しかけられているのか分からず戸惑ったという旨の話をした。そして縮毛矯正がうまくかからないのは本当とのこと。(昼も夜も山木梨沙さんは北川さんをフィーチャーし、山﨑愛生さんの話は掘り下げなかった。もっと均等に振ってほしかった。)

通路へのメンバーさんの降臨がこの公演でもあったが、22列からは通路が一切見えなかった。ステージのスクリーンに映っているのを見て降臨タイムであるのを把握していた。“Go Waist”では通常のエクササイズに加え、回替わり(おそらく)のエクササイズがあった。両手をグーにして顔の下に持って行き、お嬢様がイヤイヤするみたいな動きをする。画面に映るメンバーさんの表情がとても可愛らしかった。

昼のharmony公演での気付きとして稲場愛香さんは布の少ない衣装が似合うというのがあったが、夜のbeautiful公演では笠原桃奈さんも布の少ない衣装が似合うという気付きがあった。二公演を通してのベスト衣装。短いタンクトップのような黒い布の上にラメの羽織もの。おへそこそ隠しているけど、お腹をよく見せてくださっている。腰回りの線に沿った、布の少ないショート・パンツ。疑う余地なく、2019年夏Hello! Projectコンサートにおけるハイライトの一つだ。

このコンサート唯一のケチの付けどころがセットリストに『夏将軍』が入っている点だ。ゴミ・ポップ・チューン。イントロの音が水戸黄門のテーマ曲を連想させる。その先の展開があれだけワックだと黄門様の顔に泥を塗っているようなものだ。私は無の心境で微動だにせず笠原桃奈さんを双眼鏡で追いかけた。バック・ダンサーに小野瑞歩さんもいたが、衣装の魅力には抗えなかった。

牧野真莉愛さん、スゴイ身体。人間こんなにスタイルがよくなれるのかと感嘆する。それを強調する衣装。これでまりあんLOVEりんですとか言ってる子供っぽさとのギャップ。加賀さんも張り合っている。彼女たちをはじめとするHello! Projectメンバーさんたちを見て思ったんだけど、タピオカを異常なまでに常習しながらあの体型をどうやって保っているんだ? 飲んだらぜんぶ吐いてるの? まあ普通に考えたらちょっとだけ飲んで捨てているのかもしれない。アップフロントの男性職員たちは彼女たちが捨てたタピオカ・ドリンクをゴミ箱から救出してストローを吸っているに違いない。

シャッフルのセグメントにおける目玉の一つ、『愛すクリームとMyプリン』。人選の裏側に私はとても興味がある。誰がどうやって決めたのか。他の候補者は誰だったのか。選ばれたのは、笠原桃奈さん、稲場愛香さん、譜久村聖さん、西田汐里さんだったが、コンセプトに合わせるなら小野瑞歩さんか山岸理子さんも入れるべきだったのではないか。コンセプトが何とは言わないが…。

客席から外に出る途中、佐藤優樹さんの20歳のバースデー記念Tシャツをチェックシャツの上に重ねた紳士がツンとくる臭いを放っていた。会場を出て駅に向かう途中、いつもの高架下ではなく横断歩道を渡る前の場所でアンオフィシャル・フォトグラフ・ディーラーさんが店を出していた。買おうとすると、ふくよかな淑女が割り込んでくる(ご本人は割り込んだつもりはなかっただろうが)。49番(小野瑞歩さん)。五千円札を渡す。売人が商品と千円札を四枚、返してくる。

通路席で観られれば最高だったが、欲張り出すとキリがない。そういう席を高値で個人から買う気もない。私の2019夏ハロコンは、これでよかった。少し間を置いたことで、Hello! Projectの魅力を再発見できた。来週末はマリノスの試合を三ツ沢に観に行く。再来週は田村芽実さんのコンサートを観るために大阪と名古屋に行く。楽しい予定が待ち受けている。

2019年8月26日月曜日

田村芽実 3rdシングル「舞台」リリース記念イベント「ミニライブ&特典会」 (2019-08-24)

出かけるのは少し億劫だった。8月4日(日)にBEYOOOOONDSの特典会で清野桃々姫さんにオートグラフをいただいたのを除けば、いわゆる現場は6月30日(日)以来だ。Hello! Projectに限れば6月17日(月)の武道館が最後だった。その後はマリノスの試合を三回観に行ったけど、週末の予定は何もない日が多かった。家にいる機会が増えた。外出するにしても近場。悪くない。昼前に家を出て、うまいモン食って、喫茶店で本を読んで、書店をぶらぶらして、DAZNでフットボールを観て。穏やかな日々。今年の2月に導入して以来、DAZNが私の生活の質を向上させている。DAZNが私に、家にいる理由を与えている。この週末は土日ともに予定がある。今日は田村芽実さんのリリース・パーティ、明日はHello! Projectコンサート二公演。まったりと過ごす休日に慣れきっていたので、予定が詰まっているのがやや気が重かった。もちろん楽しみではあったけど。

10時からウェブで販売開始したマリノスとThe Rolling StonesのコラボTシャツを、10時3分に注文完了。お台場Venus Fortに向かう電車内。昨日Twitterで画像を見て、これは買うしかないと思った。あの有名なロゴのベロにサッカーのボール、唇にトリコロールがデザインされている。Tシャツにプリントが入っている場合、あなたはその意味を説明できなければいけない。そのプリントを自分が身に纏っている理由が答えられるようにしたい。自分の生き方や考え方と無関係な文字や装飾が入ったTシャツはなるべく着たくない。たとえば訪れたこともなければ何の思い入れもない土地の名前とか、通ってもいないアメリカの大学名とか。そういうのは避けたい。リアルじゃないから。このTシャツはマリノスのファンであることを宣言でき、なおかつファッショナブル。是非ゲトっておきたかった。まあ、The Rolling Stonesの音楽はちゃんと聴いたことがないんだが(ないんかい)。

リリース・パーティは13時からと16時からの二回。CDを現地で購入したら優先エリアの入場券がもらえる。販売開始が11時から。10時49分、集合場所に着く。教会広場イベント 整列入場待機場所と書かれた看板が立てられている。現時点でまだ5人しか並んでいない。Hello! Projectのリリース・パーティだと100人くらい並んでいるのが普通。拍子抜けしたけど、ホッとした。一人だけ女性がいたけどそれ以外は全員が見るからに独身異常男性だった。開店を待つ爽やかな親子連れとのコントラスト。何か並んでるよ~と一人のお子さんが親に言いいながら私と前の異常男性の間に割り込んできたが数秒後には親の元に戻っていった。左胸にHOUSTON、背中に大きく白い太字でSTAFFと印字された紺のポロシャツを着た係員が二人。10時58分になっても7人しか並んでいない。後ろは若いナオンだった。その後に人が来たかは覚えていないが、来ていたとしても一人か二人程度だったと思う。10人足らずで係員に先導されてCD売り場に向かう。

建物に入り、幻想的なショッピング空間を抜けた先に教会広場はあった。空調の効いた室内だったとは。屋外にステージがあったのでそれかと思っていた。田村芽実さんの新シングル『舞台』は通常盤、初回限定盤A、初回限定盤Bの三種類がリリースされている。ジャケットの中に特典会参加券が封入されている。特典会というのがポスト・カードお渡し会。三種を揃えるとそのポスト・カードにサインがもらえるらしい。私は既にAmazonで各種を一枚ずつ買っている。ここで三種を一枚ずつ買い直してもよかったのだが、根が貧乏性に出来ているので通常盤を2枚という最も安い買い方をした。整理番号は、1回目が42番。いい番号が来てくれと念じながら引いた2回目は、何と2番! 上がる心拍数。脳内に溢れるやばめな物質。単なる運で自分の素行との因果はないのに、良番をもらうと人生を肯定されたような、報われたような気持ちになる。

11時20分くらい、STEAK & CAFE BY DEXEE DINER。教会広場の入り口付近にある。ザブトン・ステーキ200g。玉ねぎと揚げ芋つき。1,800円+税。ジントニック550円+税。計2,538円。2番をもらった高揚感が、昼食にしては多い出費を正当化する(もっとも、この施設内の店は軒並みこれくらいの値段だった)。もっと食えるけど、腹七分目くらいで、まあちょうどよかった。味も悪くなかったな。イモはギザギザのポテトチップス的な形状だった。ジャガイモは血糖値コントロールの観点からなるべく避けたい食材ではあるが、まあそんなに多くはないしと自分に言い訳をして食べた。ジントニックは氷が多すぎ。失望的。マクドのコーラかよ。11時44分に店を出る。

1回目 12時15分集合 13時開始

私は42番なのに前には15人くらいしか人がいなかった。(12時18分の時点で1ダース足らずだったのが、集合場所から出発する時点で数名ふえた。たぶん直前でCDを買った人が駆け込みで来たんだと思う。)12時25分、教会広場に向けて行進が始まる。数分後には会場に到着。左寄りの2列目。この集まり方では45分前というのは早すぎる集合時間だった。30分くらい時間が余った。藤田紘一郎さんの『毛細血管は「腸活」で強くなる』を読む。12時32分の時点でまだ40-50人しかいなかった。このままでは客入りを見た田村芽実さんが残念がるんじゃないか。12時43分、後ろを見ると右側と左型が3列、真ん中付近が4-5列になっていた。その後、優先エリア入場券を所持しない一般ピーポーも自由に入れるように開放された。開始時には格好がつくくらいの人数にはなっていたようだ。後ろの方は空いていたようだ。最前付近にこだわらなければ、無銭でもまあまあ近くで観ることが可能だった。あのさあ、田村芽実さんだよ? 無銭で聴くようなカテゴリの人ではないんだよ本来。何てもったいないんだろう。もちろん私にとっては空いている方がストレスが少ないからありがたいし、この適度な緩さが心地よいが。

名前の通り教会を模したとおぼしき舞台の、真ん中の扉から姿を現した田村芽実さん。白いドレス。髪の毛を下ろしている。前髪はぱっつん、オン・ザ・眉毛。荘厳な雰囲気を纏いつつ、3月発売のミニ・アルバム“Sprout”の一曲目である“First Flash”を歌い上げる。トークを挟み、『花のささやき』(新シングル『舞台』のB-side)と“MAY”(“Sprout”より)の二曲。最後にまたトークと告知を入れてから最後に『舞台』。欲を言えばもう一曲くらい聴きたかったけど、満足できた。田村さんの歌唱には瞬く間にリスナーの心を掴んで、歌の世界に入り込ませるだけの力がある。私の位置は思ったより真ん中に近かった。田村さんが鮮明に見えた。なかなかこの距離で観られることはないので短時間とはいえ貴重で幸せな時間だった。

コンサートのときと同様、固唾を飲んで田村さんを見守り、静かに曲に聴き入るというのが彼女のヘッズのスタイルだ。いい雰囲気。Hello! Project現場とはまた違う。合間に演者さんの名前を叫んで気を引こうとする人物は皆無。。

・ここは思い出深い場所。スマイレージ2期メンバー募集発表がここで行われた。そのときは田舎に住んでいたのでここには来られなかったが映像で観て応募を決めた。人生が180度変わった。
・ここら辺(優先エリア)の人とは楽しみたいと思います。ここら辺(優先エリア外)の人には田村芽実という人が歌っているというのを少しでも覚えてもらえるように歌いたいと思います(“First Flash”の後に)。
・“MAY”は歌詞に噴水という単語が入っているので選んだ(この施設にも噴水があるので)。
・次が最後の曲ですと田村さんが言うと一部でエーイング。一人だけ、と田村さんが笑い、場が和む。

13時24分、本編終了。特典会に参加される方は少々お待ちくださいと言って田村さんはいったん捌ける。今日のイベントを仕切っているVictorの(?)紳士が流れを説明する。まずはポストカードお渡し会だけに参加される方のご案内、サイン会に参加される方はその後。時間がかかりそうなサイン会を、私は1回目で済ませておくことにした。今日は18時から横浜F・マリノス対名古屋グランパスをDAZNで観るために早く帰る必要がある。

田村さんと対面するのは二回目。2014年9月21日、山野ホールで行われたスマイレージのシリアル・イベントの全員握手以来である。一対一というのは初めて。椅子に座っている田村さんの前に立つ私。

田村さん:ありがとうございます(ニコッとして可愛い)
私:よろしくお願いします
田村さん:(オートグラフを書き始める)
私:あ、名古屋、大阪、行きます
田村さん:ホントですか? 嬉しい
私:楽しみにしてます
田村さん:あれ、何か眼鏡が…(聞き取れず。私の眼鏡のフレーム上部をなぞるような手の動き)
私:あ、はい
田村さん:新しい。(サインを渡しながら)ありがとうございます(ニコッとして可愛い)
私:ありがとうございます

私がかけている眼鏡(JINSのようなゴミではなくアラン・ミクリ)はフレームの上部に赤い線が入っているのだが、聞き取れなかった箇所はたぶん、その赤い線が入っているのに触れてくださったんだと思う。田村さんにオートグラフを初めて書いてもらったのも嬉しかったし、チャーミングな笑顔で手渡ししてくれたのも嬉しかった。順番を待つ間、前の人たちが田村さんと交流する様子を眺めていたが、一人一人を見てしっかりと向き合う姿が印象的だった。あれだけしっかり見てくれるとこちらも気が引き締まる。身だしなみや服装にも気が抜けない。13時43分、特典会が終わり、挨拶して捌ける田村さん。拍手で見送る我々。

14時1分、HOP & STEPS CAFE。アイス・ソイ・ラテ450円。10分間のマインドフルネス瞑想。14時20分にマリノス×The Rolling Stonesの商品ページを確認したがごく一部のサイズだけが残っている実質的な完売状態。すぐに注文しておいてよかった。


2回目 15時15分集合 16時開始

整理番号2番なので階段のほぼいちばん上で待っていたら、集合時間ぴったりくらいに緑系のTシャツを着た若者が話しかけてきた。金で番号を変えてくれないかという打診かと思って身構えたが(つばきファクトリーのリリース・パーティで実際にそういう打診を受けたことがある)、バースデー・メッセージ企画に協力してくれないかという依頼だった。さっき(記入するカードを)もらいました、と元気よく答えると彼は納得し、他の人たちに同じお願いをして回っていた。

15時18分、まだ1番がいない。まだ誰も引いていないんだろう。このまま行けば初めての先頭。リリース・パーティでもコンサートでも未だかつて達成したことがない。最前中央が約束されている。誰かが1番をゲトる前に早く出発してくれよ左胸にHOUSTON、背中に大きく白い太字でSTAFFと印字された紺のポロシャツを着た係員。

15時27分、出発すると係員が宣言。1番は現れなかった。私が先頭だ! STAFFという白い太字を見ながら教会広場へと歩く。優先エリア入場券を係員に渡すのも、エリアに入るのも、自分が一人目。初めてを経験中。当然、最前中央を確保。0番のバミリ・テープが前にある。その奥にはT字型にテープが貼ってある。

1回目と同様に中央の扉から神々しく登場した田村芽実さん。心なしか1回目よりも表情が柔らかく見える。緊張が解けたのかもしれない。2回目のセットリストが私はとても好きだった。『舞台』から始まって、『カガミよカガミ』(“Sprout”より)、『無形有形』(“Sprout”より)、最後に『花のささやき』。これらの曲を聴けたことが、整理番号2番を引けたことの喜びを増長させた。

・この会場にはHello! Projectのスマイレージ、アンジュルムにいた頃に何度も立たせていただいた。これまではグループで踊って動きながらだったけど、一人で立つと気付けなかったことに気付ける。という話を始めるが、掘り下げずに、その話は置いといて…と切り替える田村さん。笑いが起きる。
・『無形有形』を歌った後のトークで同曲の題名をど忘れして、数秒かんがえてからワタシノアカシと言い間違える田村さん。すぐに気づいて訂正する。
・『無形有形』を歌いながら、ヘンテコな歌だなって思っていた。初めて聴いた人はどう思うんだろうって。(台詞のパートであなたキライのときに田村さんは軽く吹き出していた。怒っている台詞にしてはちょっと不思議だなと私は思ったんだけど、これでつながった。)
・次が最後の曲です。本当はもっと歌いたいですが、時間の問題とかあるんでしょう、と名残惜しそうに言う田村さん。

初めて体験する最前中央は特別だった。他に観客が見えない。間接視野には左のナオン、右の紳士が入っていたが、田村芽実さんと私の間には誰もいない。今日の田村さんは真ん中に立ったままとどまっていたから、なおさらずっと一対一で自分だけのために歌を届けてくれているかのような感覚に陥った。何度も目が合う感じがして気まずいくらいだった。『無形有形』の変な男は寄って来ないでの箇所で『断る力』(勝間和代さん)的な手の動きをしているのが自分に向けられているようで可笑しかった。田村芽実さんが物凄く高画質で立体的で、まるで実在する人物のようだった…。

16時22分、本編が終わり。前述のようにフットボールがキックオフするまでに帰宅しなければならないため、2回目の特典会はポストカードお渡し会に参加。

田村さん:あり…(私が何かを言おうとしているのに気付いて止める)
私:2回目セットリスト最高でした!
田村さん:えー嬉しいありがとう!(可愛くてとても感じがよい)

二十数分のミニ・コンサートを二回と、数秒の会話だけで得た満足感。田村芽実さんは間違いなくREALだし、彼女の歌には時間とお金を費やして聴く価値がある。(これを読んでいて彼女の曲を知らない奴はすぐに各種ストリーミングですべて聴け。そして6月30日に渋谷で行われた公演から6曲が収録された特典ディスク付きの『舞台』初回限定盤Bを買え。)今の私は気持ちが田村さんに傾いている。明日はHello! Projectコンサートを観に行くけど、大阪での田村さんのリリース・パーティに後ろ髪を引かれる思いが少しある。11月24日の東京でのコンサートには行くことが出来ない。開催が発表されたときには、同日につばきファクトリーの山梨公演に入ることが既に決まっていたからだ。よりによってこの日につばきファクトリーと田村芽実さんが重なるとは。残念でならない。

16時28分、田村さんの最後のサツアイを見届けずにさっさと退散。18時の試合開始にはギリギリ間に合ったが、開始1分でマリノスがペナルティ・キックを獲得した場面は見逃した。夕食を準備していた。金芽ロウカット玄米ごはん、納豆、キムチ、明太子、スクランブル・エッグ、近所で買った鶏肉の塩麹焼き。スクランブル・エッグを除き電子レンジで温めるだけだ。マリノスは5-1で勝利。久し振りに結果の伴ったアタッキング・フットボールだった。2点目のエリキさんのオーバーヘッドが圧巻だった。連敗を3で止めたマリノスは他会場の結果にも助けられ、優勝争いに踏みとどまった。田村芽実さんの歌を間近で堪能できたし、マリノスは痛快な勝利を収めた。いい一日だった。こうやって他者の仕事ぶりに左右される私の幸せ。