2024年2月23日金曜日

BLUEGOATS東京公演〜投げ銭ライブ〜 (2024-02-18)

バキ童さんことバキバキ童貞さんことぐんぴぃさん属する春とヒコーキさんとのコラボ動画でBLUEGOATSさんという集団の存在を知ったのが1月16日(火)。面白かったので彼女たちのチャンネル(アオヤギチャンネル)の他の動画も観てみた。2週間で80本くらいの動画を視聴した。カラオケで喘ぎ声だけで歌い機械採点で90点以上を取るまで帰れない、かっぱ寿司に河童姿で行って店のパフェが売り切れるまでパフェだけを食べ続ける、鬼が河童姿になって全国規模の鬼ごっこをする、メンバーさんの一人が一週間のホームレス体験をする、メンバーさんが知らない人にいきなりバケツで水をかけられる、街で声をかけてきたファンがその場で嬉ションを漏らす、メンバーさんが寝ている間に家に合い鍵で忍び込み洗濯機を盗みメルカリに出品する(そして売約する)、目隠しをして知らないオジサンにキスされる、他社のプロデューサーに打ち合わせと称して居酒屋で二人っきりにされ執拗にラブ・ホテルに誘われる等々、素晴らしい完成度の企画が目白押し。最近の動画も本当に面白い。(私がこのチャンネルにハマったのは単純に動画がとても面白いからだが、一つ付け加えるなら池袋で撮影していることが多いからだ。BLUEGOATSさんの事務所は池袋にある。正午から終電の時間までそこに出勤するのが彼女たちの基本的な勤務形態らしい。動画には池袋の風景が頻繁に出てくる。事務所の詳しい住所は公開されていないが動画に出てくる風景で何となくエリアの察しはつく。)笑えない話もある。バキ童さんとのコラボ動画(+もう一つの動画)のURLを誰かがチャンチーさんが在籍していた大学のホームページのお問い合わせフォームに貼り付け、こんな奴と同級生なのはイヤだと書いて投稿した。このスニッチが原因でチャンチーさんは大学を退学させられたらしい。それを曲にしたのが『私は大学を辞めた、友達のせいで』。なんて言われたら興味をそそられる。聴いてみたら意外と(と言ったら失礼だが)エエ曲やん。同曲を含むEPをSpotifyで再生したら3曲ともよくて、そのまま何度も繰り返して聴いてしまった。BLUEGOATSさんの曲はリリックをすべてメンバーさんが自ら書いている。YouTubeでお人柄に親しんだ上で、彼女たちが自作したリリックだと知って聴く曲は鳴りが違う。YouTubeにせよSpotifyにせよこれだけ無料で楽しませてもらっているので一度は現場に行ってみたいし何なら特典会でチェキでも撮ってみたいなと思うようになった。3月10日(日)の下北沢公演のチケットは購入した。この週末(2月17日-18日)には青山と新宿で投げ銭ライブをやるとのこと。これといった予定がなかったので足を運んでみることにした。

昨日の青山は12時開演、今日の新宿は12時半開演。12時だと早すぎる。昼メシを食うタイミングを逃しかねない。新宿で12時半開始なら新大久保で昼メシを食ってから行っても間に合うだろう。そう考え11時半から淘湘記で高菜毛豆肉沫JPY880。歩いて向かう新宿Marble。12時20分頃に着く。入口の階段を下りようとするとこちらを向いて立っている紳士と目が合う。会釈してくるので何となく返す。BLUEGOATSですか? はい。あ、ありがとうございます。そこの階段を下りてドリンク代をお支払いいただきご入場ください。分かりました。あの紳士が事務所(株式会社TEAF)社長の三川氏だろうか? YouTubeで聞き覚えのある声な気がする。一瞬の対面だが人当たりのよい人物に見えた。JPY600。フロアはもう大方埋まっている。中央から右にかけては一番後ろまでほぼ入る余地はない。左側はまだ空間がある。最前の左側に長方形の中にバッテンの形でテープが貼られた場所がある。公式カメラ用の場所だった。その後ろに女性二人組(この二人以外、パッと見て女性客は見当たらなかった)、その女性たちの後ろに私が立つ。この公演はYouTubeで生配信される。昨日の公演も配信されていて、私は夜に観た。撮影担当者の紳士は、後ろにいる我々に向けて、邪魔だったら叩いて知らせてくれ的なことを開演前に言ってきた。腰が低く感じのいい人だった。最前中央付近に目をやると、昨日の配信で見覚えのある帽子を被った紳士がいた。昨日は最前中央、今日は二列目の中央。おそらく毎度、決まった面子が観に来るのだろう。「大体 毎回 いつも同じメンバーと再会」(RIZE, “Why I'm Me”)なのだろう。キャパ150人の会場で開演10分前にふらっと入れる動員能力なんだからそりゃそうなるわな。そういえば、2017年に特典会でファンとラップ越しにキスをして問題になったTHE BANANA MONKEYSという地下アイドルがいた。私は当時Twitterで騒ぎになっていたのを何となく覚えている。その集団が活動休止し、改名したのがBLUEGOATSらしい。もっともラップ越しキスをやっていた当時のメンバーさんは一人も残っていないようだ。今のBLUEGOATSは前身集団の炎上商法は引き継がず、真っ当な路線で売れるのを目標にしている。掲げているのが結成から3年以内の横浜アリーナ公演。その期限が今年いっぱい。(より正確に言うと、2021年8月7日にTHE BANANA MONKEYSが活動休止、2021年11月7日にBLUEGOATSのデビュー公演が行われた。デビュー公演を始点にすると3年後は2024年11月7日になる。)年内に横浜アリーナに立つだの、横浜アリーナを満員にするだのと、折に触れてメンバーさんたちは決意を口にする。私がこの集団を知って一ヶ月しか経っていないし、現場に来たのは今日が初めてだ。彼女たちのことを十分に知っている訳ではない。しかしそれを踏まえた上でも、現在地と横浜アリーナ満員との間には大きな隔たりがあるのは明らかだ。細かいスキルがどうのの前に、この新宿Marbleに集まった百人程度?の客の乗り方、乗せ方も定まっていないように思えた。先述の春とヒコーキさんとのコラボ動画でBLUEGOATSのコンサートではコールやミックスは出来ないと聞いていたが、かといってその代わりとなるノリが明確にあるわけではない。地下アイドル界では定番のオタクによるキモい絶叫がない。オタクからの発声自体がほとんどない。アンコールですら手拍子のみ。初心者でも取っつきやすい反面、熱狂もない。じゃあおとなしく聞き入っていればいいのかというと必ずしもそうではなさそうで、メンバーさんはどうやら盛り上げたがっている。一曲目でチャンチーさんが踊れー!と叫んでいた。それがフロアの雰囲気と何となく噛み合っていない。ウチらはカッコいいグループだから地下アイドル現場のギャーギャー騒ぐノリはノーセンキュー(苦笑)的なスタンスなのかと思ったが、そこに振り切れていない感がある。演者側も、ヘッズ側も、どうしたいのか、どうしたらいいのか、やや迷いがあるように思えた。

一般的な地上アイドルでも地下アイドル(ライヴ・アイドル)でもない何か。BLUEGOATSさんという集団を何の箱に入れればいいのかが私には分からない。アイドルを称してはいるが、私の知っているアイドルとはちょっと違う。掴みどころのなさ。誰か一人を決めて“推す”ような集団なのか? BLUEGOATSさんが参加しているのはその競技でいいのか? 違うような気もする。彼女たち、運営、ファンのそれぞれが何を求めているのか、現時点の私ではピンと来ていない。だが、それが悪いと言いたい訳ではない。それこそがこの集団の面白さ、魅力なのかもしれない。曲は真っ当で興味深い。メンバーさんたちが書いたリリックをミックスやコールでかき消すのはたしかにもったいない。昨日の青山公演を配信で観たときにも思ったが、歌唱面ではダイナマイト・マリンさんとほんま・かいなさんが引っ張っている。他の二人とは差がある。特にソン・ソナさんは音程が取れていなくて音がフラットに近いときがある。ダンスはチャンチーさんが目をひく。身体のしなやかさ、笑顔。チャンチーさんは目で追ってしまう。全員から、ステージで自己を表現することに対する情熱を感じた。その姿は清々しかった。体力的には向上の余地があるように感じた。30数分間のコンサートでだいぶ出し尽くした感、走り切った感が出ていた。コンサートは楽しかったし、また観たいと思った(実際に3月10日に行くことが決まっている)。でも、今年中に横浜アリーナ? 満員? そのヴィジョンには首を傾げてしまう。動員能力的にも、スキル的にも、距離が遠すぎる。単純に楽曲も足りない。Spotifyにある曲をすべて足しても約61分しかない(他にも曲はあるっぽいが)。(ただでさえ曲が少ないのに、昨日と今日で投げ銭がJPY300,000を超えなければ新曲をお蔵入りするという罰を設定していた。誰も得をしない。意味不明だった。結果として目標金額は達成したのでよかった。)実務的な話をすると、今年中に横浜アリーナで公演をする場合、現時点で日程の目星くらいはつけておかないと間に合わないのではないだろうか。それは実際にやっているのだろうか? 夢ではなく、具体的な計画として進めないと間に合わない段階に来ているはず。困惑を隠せない私。もちろんメンバーさんも運営もファンも分かっているはず。その認知的不協和を皆さんはどう解消しているのだろうか? 私の中でずっとそのモヤモヤが残っている。期間を区切って解散させるための口実だとしか思えない。期限を決め、儚い夢を見る。達成できなかったら散る。それはそれで美しいが。終演後、係員の若い女性たちが箱を持ってステージに立つ。来場者は各自が金額を判断し、思い思いの金額を箱に入れる。私はJPY2,000を入れ、会場を後にした。私は知らなかったのだが、どうやらこの後に特典会をやっていたらしい。

2024年2月22日木曜日

篠原ののか生誕祭~ののか20歳だってよ~ (2024-02-05)

鶏もも肉600g程度を適当な大きさに切る。塩とコショウを揉みこんでしばらく放置。フライパンに油を少し敷く。点火。鶏もも肉を並べる。焼き目をつける。皮の方を重点的に。頃合いを見て肉を適当な皿に引き揚げる。フライパンに刻んだニンニク(2片)とほどほどに細かく刻んだタマネギ(中くらいを2個)とスライスしたマッシュルーム(2パック)を入れ、いい色になるまでかき混ぜながら弱火で炒める。さっきの鶏肉とトマト缶を二つ開けてそこに加える。コンソメのキューブを二つ。ローレルの葉っぱを一枚。エルブ・ド・プロバンスとパスタ&ピザのスパイス・ミックス(共にマスコット社)を適量。トマトを崩して全体を混ぜながら、いい感じの質感になるまで火を入れる。塩とコショウで味を調整する。ローレルを出して捨てる。コレでソースが完成。4食分。お好みのスパゲッティ(私の場合は栄養面を考え全粒粉)を茹でてフライパンに移す。そこにソースをかけて、火を入れながら混ぜ合わせる。ソースが麺全体に絡んだら皿に移す。お好みでハバネロ・ソース(マリーシャープス社)をかける。残ったソースは容器に入れ、熱が冷めてから冷蔵庫に保管する。(鶏もも肉を挽き肉に変えればミート・ソースになる。ミート・ソースをもっとおいしく作ろうと思えば他にニンジン、セロリ、赤ワインを使うなどやりようはあるが、かける費用・時間と味のトレード・オフになる。上記の作り方で十分おいしい。ミート・ソースの場合、チリ・パウダーを加えるとか仕上げにどろソースを少量だけ入れるのもいい。)引っ越しの一年半後に導入したガス・コンロで初めて私が作ったのがスパゲッティである。久しぶりすぎて細かい作り方を忘れていた。前回はタマネギが多すぎたので、反省を生かして改良した。うまく出来た。

ついこの間(9日前)ゆいチャンの生誕祭に行ったばかり。今日はののかチャンの生誕祭。正直、まだお腹いっぱいなんですケド。仕事的に月の中でも山場。そんな週の始まりの月曜日。気が重い。思うように進まない業務。膠着状態を明日に繰り越す。在宅業務を早めに切り上げラップトップを閉じる。スパゲッティを食い、洗い物を済ませ、濡れてもいい格好に着替え、家を出る。17時過ぎ。外は大雪。外出意欲を削がれるくらいの。これから積もっていくだろう。普通に考えるとおとなしく家にいるのが正解。しかしこの歳になってアイドルさんの現場に行く人間に普通という尺度は通用しない。行かないという選択肢はない。最寄り駅。当然のようにダイヤグラムは乱れている。渋谷駅着が予定よりも遅れる。Veats Shibuya。18時半開場、19時開演。会場に着いたのが18時40分。(途中のIKEAでソフト・クリームを食べようとしたら休業していた。あのJPY50のソフト・クリームは優れもの。しかもプラント・ベースっていう。)係員の紳士曰く、200番まで呼び出している。私はA170。もう入れる。かじかむ手。livepocketのチケット画面を見せるためにポケットから取り出すiPhone SE (generation 2)を地面に落とす。ストリートの修理業者に直してもらいながらこの電話を使い続けてもう少しで3年半になる。そろそろ機種を新しくしたい。だが、iPhoneに十何万円も出す気はない。

入場時に聞こえてきた係員同士の会話によると、前売り券分の呼び出しは200番で終わっていたようだ。最近の公演規模とチケットの売れ行きを見るに、この200人程度というのがどうやらKissBeeが安定的に集客できる人数のようである。今日のVeats Shibuyaは収容人数がGoogle検索によると700名。でも今日の客数でもスカスカという感じではなかった。仮に700人が本当に入ったら身動きが取れないと思う。適度に空間があって快適にコンサートを楽しむことが出来た。後ろの方でもまあまあよく見えたし、ステージが遠いとは感じなかった。いい具合の規模。小さすぎず、大きすぎず。皆さん、上着やカバンを足下やフロアの端っこに置いている。それが許される大らかさと治安の良さがある。篠原ののかチャンは大きな会場でコンサートをやって、遠すぎて全然見えなかったよと親に言われるのが夢だと涙ながらに語っていた。だが実際のところ、それを本当に成し遂げたいのであれば、もっと大きな事務所で活動をしないと非常に難しいのではないだろうか。小さすぎて見えないの基準をどこに置くかという問題はあるが、私が観客としてそれを感じたのは℃-uteさんの横浜アリーナ公演である。メンバーさんが豆粒のようだった。横浜アリーナの収容人数はGoogle検索によると17,000人。ふだん数百人を集めて興行をやっている会社が、どうやって急に1万人、2万人規模の公演を運営できるというのか。すべてにおいて勝手が違いすぎるだろう。私は業界関係者でも何でもないから内情は知らないけれども、競技が異なるんだと思う。大きけりゃいいっていうモンでもない。規模によってそれぞれの価値がある。(飲食店でたとえてみると私の言いたいことは分かると思う。)

コンサートを短く感じたが実際に短く、60分くらいだった(ゆいチャンのときは約90分だった)。本来起きるはずだったアンコールは、大雪の関係で時間を押すことが出来ないという係員氏の通達でやんわりと制止されてしまった。そこはちょっと残念だった。終演後の特典会。毎度ほんとうに辟易するのが、マジで何の説明もなく始まる。いま何をやっているのか(写メ? チェキ? セッション? それらの複数? あるいは別の何か?)、分からない。ゆいチャンの列で後ろにいた紳士(ゆいチャンのTO的な方)に、すみません、今って写メですか? と聞いてみたところ、たぶんいま時間ないんで、写メとかセッションとか一緒にやっちゃってると思いますと優しく教えてくれた。私は日系企業と外資系企業の両方で勤務経験があるが、特典会まわりの雰囲気や運用はHello! Projectが日系だとするとKissBeeは外資に近い。分からないなりに自分でやってみるなり周りに聞くなりして切り開いていかないと生存していけない。その代わり聞いたら教えてくれる。そしてガチガチに縛られるのではなくある程度の自由がある。時間が来たら終わりだと係員氏に言われるくらいで、会話の内容にいちいち聞き耳を立てられることはない。特典券2枚を使い、ゆいチャンと写メと30秒セッション。写メはNHK撃退シールでNHK党コール・センターの番号を指さしている立花孝志さんのポーズで撮影してもらった。セッションでは、

ゆいチャン:ねえそれ(私のiPhone裏に入れてあるステッカー)何なの?
私:NHK撃退シールって言って、
ゆいチャン:うん
私:NHKの集金人が来たらこの番号に電話したら追い払ってくれるの
ゆいチャン:へえ、そうなんだ。見たことないよ
私:たまに駅前で配ってるよ
ゆいチャン:どんな過激な思想の持ち主やねん

ゆいチャン:ののかみたいに(親から)愛されてみたいよね
私:ね
ゆいチャン:私の親は(生誕祭に)一回も来たことがないんだ
私:え、そうなんだ
ゆいチャン:病院の関係者でね。人がたくさんいるところに行けないとかで
係員氏:時間です

という感じだった。(前半の会話で記憶の容量を使い果たしたため、特に後半は正確な文字起こしではない。だいたいの内容はこんな感じだった。)間近で見るとゆいチャンはステージで見るよりもフィクション的な美しさがあってお人形さんのようだった。白人みたいだなと何となく思っていたが、そういえば今日の氏はカラ・コンを入れていたんだった(出典:氏のInstagramのストーリー)。目が青かった。それに言及できなかったのは悔いが残る。もちろん本日の主役、ののかチャンとも一枚撮りたかったが、氏には長蛇の列が出来ており、数十分はかかりそうだった。勢いを増していく雪。これは早く帰った方がいい。それに明日からの労働に備え、ゆっくり風呂に入って早めに寝たい。遺憾ながらののかチャンの列に並ぶのは回避し、足早に渋谷駅に向かう。ありがたいことに、いつも行っている近所の銭湯が通常通りに営業してくれていた。

2024年2月4日日曜日

藤井優衣生誕祭~デスドライブ~ (2024-01-27)

一平(いっぺい)氏:歌舞伎町すごい好きじゃないんだけどさ、新宿の。歌舞伎町の唯一好きなところはやっぱ大きい声で何か言っても誰も何も気にしないところなんだよな
ぐんぴぃ氏:でもマジでそう
土岡氏:これぐんぴぃも同じこと言ってた。歌舞伎町の
一平氏:えー?
ぐんぴぃ氏:本当にそう。歌舞伎町は(渋谷の)もっと上で、セーックス!って言っても誰も振り向かないの
一平氏:あー
土岡氏:まあもう、そういう街…
ぐんぴぃ氏:歌舞伎町がセックスの街だから、その、セックスって言葉が透明なの
一同:(笑)
(【シャッフル】完全同期のGパンパンダとトーク! 『春とヒコーキのグピ☆グパ☆グポ』、Nov. 14, 2023)

雑にモノで埋められて立入禁止になっている、かつてトー横キッズがたむろしていた一角。それでも付近に居場所を見つけて寝そべる浮浪者たち。パチ屋だかゲーセンだかの入り口で寝ていた浮浪者の腕を両手で掴んで立ち上がらせる警官。TOHOシネマズの上から顔を覗かせるゴジラをスマート・フォンで撮影する観光客たち。渾然と立ち並ぶ水商売の店舗。風俗。覗き部屋。無料案内所。そんな光景の一部にあるビルヂングの三階。新宿DHNoA(デノア)。未成年のメンバーさんもいるアイドル集団が公演を行う場所としては最悪の立地。いや、でもアイドル産業も大きな括りではこっちに属する。白か黒かの違いではない。濃淡の問題だ。アイドルさんにデレデレしながらその一方では水商売や風俗に従事する女性を見下し侮蔑するのは二重基準だ。気付いてくれ。推し、アイドル、特典会、レスといった用語による擬態を剥ぎ取った先にある自己矛盾(adidas履いたままJUST DO IT! by Moment Joonさん)、自己欺瞞。

1月19日(金)。20時半から始まった日本代表のどうでもいい試合に気を取られ、22時からチケットが発売したことを忘れていた。試合後に行った近所の銭湯で思い出した。帰宅後の23時26分に購入。整理番号A154。154人目。出遅れた。キャパをググったら200人。この番号じゃ、人に埋もれてステージもまともに見えない状態で後方彼氏面をするしかなくなるのか。残念。と思ったが、X(旧Twitter)を見ると優衣チャンの熱烈な支持者であられる某氏も購入が遅れ悪い番号になったと知った。氏がそういう状況であれば、私程度が変にいい位置をもらうのは場違いだ。なにせこの公演は優衣チャンの生誕祭である。新参者のライト層である私が出しゃばるべきではない。これくらいの番号がむしろちょうどいい。いや、本当はもうちょっと若い番号がよかったケド。

ジムでトレーニング。正月で二キロ増えた体重は二週間で二キロ戻った。あと三キロ減らす。引っ越しから一年半が経過し満を持して導入したガス・コンロを活用し低脂肪の食事を作っていく。(玄関の照明も購入・設置が完了し、格段に便利になった。)新大久保、淘湘記でランチ定食の高菜毛豆肉沫(高菜と青豆、挽肉炒め)JPY880。健康的でおいしい。おすすめ。大量の青豆。生の唐辛子。慣れないうちは咳き込むくらいからい。今日は15時からの優衣チャン生産祭の前に同じ会場で対バンが開催されている。そっちには行かない。あくまでライト層として、嗜む程度に。節度を持って。距離を取って。

近頃の私はアイドルさんを見ることに対するモチベーションが低下している。その上キャパ200人の会場で整理番号が154番と来た。今日ココに来ることをちょっとめんどくせえなと思っていた。実際にフロアに入ってみると思ったほど埋まっていなかった。中央付近は今からじゃステージがあまり見えないくらい埋まっていたが両端、特に左側はスカスカになっていた。スピーカーのすぐ前、2列目に行くことが出来た。ステージはだいぶ近い。コレで気持ちがちょっと回復した。白髪混じりの紳士に話しかけられる。誕生日記念のメッセージ・カードを集めているらしい。てっきり優衣チャン向けかと思い、話も聞かずにカードを受け取る。Happy 24th Birthdayと書いてある。私もライト層とはいえ優衣チャンがなったのは24歳ではなく23歳なことは把握している。念のためiPhone SE (2nd generation) で検索するがやはり23歳。そしてココに描かれている茶髪女性は優衣チャンではない。れなぱん(大江れなさん)に見える。しかし手元で検索するとれなぱんが24歳になるのは3月10日。まだ先。本当にれなぱんで合っているだろうか? 確信が持てない。結局、誰が正解でも事故にならない汎用的なメッセージを書き込み、紳士に渡した。その紳士に言われるがままに壁際に移動させられ写真を撮られた。いい写真だ、と近くにいたお仲間が言ってた。後から分かったが祝福の対象はれなぱんで正解だった。ごめんネ、れなぱん。なんか適当に書いちゃって。

開演しステージに現れたKissBeeさんの面々。思わず見惚れるメンバーさんたちの可愛さ。目の保養。Hello! Projectとの大きな違いはこうやって間近で公演を見るチャンスが格段に大きいこと。この距離で見るのは全然違う。アイドル・オタクのスイッチが入ってしまう。ただ敢えてぶち上がりはしなかった。スピーカーのすぐ前だったので聴覚の保護を優先し耳栓(THUNDERPLUG)をつけて過ごした。耳栓をつけると周りの声も自分の声も聞きづらくなるため、声を出して騒ぐのは難しくなる。地蔵にならない程度に身体を揺らし、有志の方々にいただいた白のペンライト(優衣チャンのメンバー・カラーは白)を振り、たまに声を出しながら観た。先月のゆいのののときのような異常絶叫はしなかった。1月8日(月・祝)に立川立飛でのリリース・パーティをちょっと冷やかしたのを除けば、KissBeeさん全員をちゃんと観るのは昨年10月16日(月)以来。人数が多けりゃいいってモンでは断じてないけど、メンバーさんが8人いれば8種類の魅力があるわけで、それを一気にギュッと楽しめるのはいいモンだね。私がいたスピーカー付近にいる紳士たちに対しては山崎瑛麻チャンが最も気を配っていた。端っこにいる紳士に向けて、スピーカーをくぐって顔を見せ、何度もレスを与えていた。メンバーさんの衣装が白い特攻服だったんだけど、山崎瑛麻チャンは何度か左側をはだけて中のタンクトップ(黒)と二の腕を見せてくれた。5月末が使用期限の特典券が私の手元に10枚ある。今日何枚か使わないといけない。瑛麻チャンと写メを撮りたいなと思った(結局撮らなかったが)。

かなり楽しいコンサートだった。テーマはDEATHドライブ。優衣チャン以外のメンバーさんはセット・リストをいっさい知らされていなかったらしい。イントロがかかって次の曲がコレだってメンバーさんが初めて把握する。慌ててステージ上の立ち位置を組む。その上トークなしの90分一本勝負。曲と曲の間もほとんどなく、容赦なく畳みかけられるハードな曲。そこに差し込まれる倍速の『どっきんふわっふー』。怒濤の波状攻撃。息を整える暇もないメンバーさんたち。困惑を隠さない。水を飲む時間もない。ついていけず時には音を上げるメンバーさんたちを尻目に、涼しい顔で歌い踊り続ける優衣チャン。優衣ーズ・ブート・キャンプ。メンバーさんたちはへばってグダグダになるんだけどそれがまた楽しくて。KissBeeさんってホントに毎回、趣向を凝らして面白いことをやっているなって感心する。可愛いと楽しいが合体すると中毒性がある。それこそがアイドルのコンサートの醍醐味。終演直後、いや〜楽しかった〜と近くの紳士がお仲間に話していたが、俺もBOY-KENとは同意見である。後半で二曲くらい披露したKissBeeNextさんの一人にonmzの面影を重ねてしまい(笑顔がどことなく似ていた)、しばらくぼーっと眺めてしまった。たぶん野崎来姫さんという方。(もちろん、私が今から氏を支持することはない。それなら本家onmzをまた見ればいいじゃないか。まだ現役なんだから。と言いつつも一回だけ写メくらいは撮って見たいという気持ちも少しだけある。)

特典会では鈴木みゆチャン(14)、篠原ののかチャン(19)、藤井優衣チャン(23)と写メを撮った。私は最近Vladimir Nabokovの“Lolita”を読み始めたのだが、みゆチャンはこの小説で言うところのnymphetsの年齢層にギリギリ収まっている。そんな氏と対面し横に並んで写真を撮り簡単に言葉を交わすのは貴重な経験だった。
Between the age limits of nine and fourteen there occur maidens who to [people] twice of many times older than they, reveal their true nature which is […] nymphic (that is, demoniac); and these chosen creatures I propose to designate as “nymphets” (Vladimir Nabokov, “Lolita”)
私が横に並ぶと(ポーズを)何にする〜?(ハートマークがつく口調)と聞いてきたののかチャンからはいい匂いがした。撮影時にグッと距離を詰めてくれてオジサンはドキッとした。優衣チャン以外のメンバーさんはフロアで、優衣チャン(とKissBeeNextさん)はフロアの外、受付付近で特典会をやっていた。赤いドレスに身を包んだ優衣チャン。ソロ写メ(係員氏がメンバーさん一人だけが写ったソロの撮ってくれる)を終えてから、二人での撮影へ。どんな背景やねんそれ、と優衣チャンが私に言ってくる。何のことかと思ったら私のiPhone SE (Generation 2) の裏に入れてあるNHK撃退シールだった。