2017年3月25日土曜日

Marching! (2017-03-20)

先週(3月11日)のコンサートが楽しかったので、帰りに原宿の娯楽道に寄ってチケットを買い足していました。今回の研修生発表会は、ファンクラブ先行受付で私は東京の4公演すべてに申し込んで、3月11日の昼公演と今日(3月20日)の昼公演が当選して、夜公演は両日とも落選していました。はじめは2回も観させてもらえばいいかなと思っていました。でも娯楽道のサイトを見たら投げ売りと言えるレベルで20日のチケットが大量に安価で出回っていて、ひどいのだと後方の席で700円というのがありました。前方の席で6,000円というのがあったので、まあ買わない手はないなと。

研修生発表会を私が初めて観に行かせてもらったのは2012年12月9日。生タマゴShow!という演目名でしたね、その頃は。ある友人を℃-uteのコンサートに連れて行ったら、そいつがバックダンサーを勤めていた当時ハロプロ研修生の小川麗奈さんに夢中になってしまいまして。数日後に、次の研修生発表会を観たいとせがんできたんですよ。こっちからは何も案内もしていないのに自分で調べて連絡してきました。正直、研修生は年齢が低すぎて、禁断の領域という感じがして私はあまり乗り気じゃなかったんですが、彼の熱意に押されて付き合うことにしました。彼は何ヶ月か前にYahoo!婚活コンシェル経由で結婚したんですが、結婚を機に小川さんの写真は捨てたらしいです。彼の誕生日に私がプレゼントであげたのも含めて、全部。奥さんに見つかるとまずいとかで。最低ですよね…。捨てるんだったら私にくれればいいじゃないですか。今ではもう買えないんですよ。人道に対する罪じゃないですか。早く離婚してほしいですよね。それでもう一回Yahoo!婚活コンシェル経由で結婚したらいいんですよ。それでまた離婚して、またYahoo!婚活コンシェルで次の相手を見つけて…。そのループを一生、繰り返してほしいです。リクナビで最初の仕事を見つけてリクナビNEXTで転職し続けるみたいな感じで。それはともかく、私はそれからの4年で数回しか研修生発表会に入っていません。今回と前回(2016年12月)は続けて入っていますが、それはつばきファクトリーが目当てなんですよ。デビューしたばかりでまだ単独コンサートを始めていない彼女たちの主戦場はハロコンと研修生発表会ですからね。先週の研修生発表会で目にしたつばきファクトリーが本当によく仕上がっていて眼福だったので、一度は近くで観ようと思って前の方(6列)の席を娯楽道で買ったんです。

無事にチケットを手にして、よしこれで来週はつばきファクトリーを間近で観られるぞとワクワクしながら原宿駅に向かう途中で気が付きました。3月20日につばきファクトリーは出ないんだって。公式サイトの情報をちゃんと見ていませんでした。その日に彼女たちは名古屋で接触イベントをやっているんでしたね。ちょっと不可解でした。なんでコンサートを欠席して接触イベントをやるのか。しかもコンサートは他の日は出るのに3月20日だけ出ないなんて分かりにくくて変則的なことをなぜやるのか。もしかしてファンクラブ先行受付の時点で公表されていたのかな? 私が見落としていたのかもしれません。事前に気が付けたのでまだよかったです。危うく小野(瑞)Tシャツを着てコンサートに臨み、恥をかいて、Twitterでディスられるところでした。いずれにせよ、つばきファクトリーが出演しないという事実は変わらないので、気持ちを切り替えるしかなかったですね。

つばきファクトリーは名古屋にいるにも関わらず、Zepp Tokyoには彼女たちの日替わり写真が売っていました。体調不良で急に欠場が決まった子の日替わり写真が置いてあるのは分かるんですけど、事前に出演しませんと通知されていたグループの日替わり写真が存在して売られているのはよく分からなかったですね。だって日替わり写真って日付と会場名が本人の筆跡で印字してありますからね。この日にこの会場で公演に出演しました、ということですよね、普通に見たら。同日に名古屋で握手会、チェキ会、サイン会をやっている子たちの「2017年3月20日 Zepp Tokyo」と書いてある写真が販売されているのは変ですよ。どうせ出演しないメンバーでも日替わり写真があれば頭の単純なファンは喜んで買うと思っているんでしょ? よく分かっていますね、その通りですよ。私は小野瑞歩さんの日替わり写真を買いました。あと、研修生では高瀬くるみさんと金津美月さんのも買いました。ほとんど並ばずに済みました。13時6分の時点では売り切れはなかった模様です。

トーク・セグメントの内容を少し。

昼公演

・研修生ホームルームのセグメントは一岡伶奈さん(進行)、高瀬くるみさん、川村文乃さん、山崎夢羽さん。来年度こそはこうしたいというようなお題。ある人?と一岡さんに聞かれてはいはいと手を挙げる川村さんと山崎さん、うーんという感じで手を挙げない高瀬さん。山崎さんはバレー部に所属しているが、サーブが2年で2-3回しか入らなかった。「下手くその域を越えてますね」という一岡さんの辛辣なコメントにざわつく会場。最も得意なスポーツがバレーだという一岡さん。サーブは下から打つ。ボールを見ずに相手コートの入れたい場所を見て打つのがコツ。そうすれば5-10回は入るようになるかも、と山崎さんに助言。高いところに行きたいという川村さん。ロッククライミングをしたい、富士山に登りたい。日本でいちばん高い場所からの景色を見てみたい。あと富士山に登ったというと格好いい。「高知に高いところはないんですか?」と一岡さん。高知城があるけど、東京のビルの方が高いと川村さん。高瀬さんは今でも両親のことをパパ、ママと呼んでいる。先日18歳になったので、呼び方を変えたい。川村さんはお父さん、お母さんと呼んでいる。一岡さんは父はお父さん、母は下の名前で呼び捨て。先週の新沼希空さんのように話の区切りごとに「まことさんどうですか?」と雑な振りをして笑いを取る一岡さん。一岡さんは(来年度こそはやりたいことは)どうなのとまことに聞かれ「それもあるんですけど」。「どれ?」とまことさん。「デビューしたいというのもあるんですけど」、と前置いてから、靴ひもを固く結んだのをたくさんほどきたいという謎の抱負を語った。

・こぶしファクトリーのトーク・セグメントでは広瀬彩海さんと野村みな美さんが登場。広瀬彩海さんは部屋の片づけをできるようになりたい。「小学生のような目標なんですけど…」、苦手。最近、つばきファクトリーの岸本ゆめのさんと遊ぶために親から課された条件で部屋を片づけた。それで今はきれいだが、それを一年間、維持したい。野村さんは本を読み始めても3ページで眠くなる。映画も面白いと思って観ているのに寝てしまう。広瀬さん曰く、一緒に映画を観に行っても野村さんは最初と最後の20分しか起きていない。それで「楽しかった」と言ってくる。

夜公演

・研修生ホームルーム。段原瑠々さん(進行)、井上ひかるさん、あと二人いたはずだけど覚えていない…。文化祭で写真屋さんをやった井上さん。お客さんの写真をプリンターから出力するのだが大量のデータを処理するため時間がかかり、まだ出来ないのかという苦情をたくさん受けた。人生初のクレーム対応でどうしたらいいか分からず、困った。大人って大変なんだなというのが分かった。皆さん、いつもお仕事お疲れさまです、という我々に対する媚び媚びのコメントで締め、我々から温かい拍手を浴びた。

・こぶしファクトリーのトーク・セグメントでは藤井梨央さんと浜浦彩乃さんが登場。4月から大学生になるという藤井さん。高校までと違ってクラスがない(?)のではじめに友達を作らないと四年間ぼっちになる。どうやったら友達を作れるかという心配事を明かす。腕の動作つきで「こぶしファクトリーです!」から始まる自己紹介をすればいい、と浜浦さん。ダメだよ、こぶしファクトリーのことは誰も知らないしというような返しで却下する藤井さん。

思ったこと

・「JKニンジャガールズ」、研修生発表会と立て続けに観させてもらって、自分の中で結論が出ました。こぶしファクトリーに関しては井上玲音さんを中心に観て、たまに野村みな美さんを観る。それが私のスタンスです。

・Juice=Juiceの“CHOICE & CHANCE”を5人(一岡伶奈さん、前田こころさん、金津美月さん、清野桃々姫さん、川村文乃さん)でカバーしていました。こうやってユニットの人数も揃えてくると自ずと比較してしまいます。当たり前のことですが、本家とは大きな実力差があるなと思いました。特に高木紗友希さんのパートを受け持った清野さんの「後悔はしーなーいー」の声量と声の伸びが本家の足下にも及びませんでした。今回の研修生発表会で“CHOICE & CHANCE”のカバーを観させてもらったことで、4月1日に福岡で「本物」を観るのが(この曲をやるかは分かりませんが)ますます楽しみになりました。ただ、このユニット自体は華があって、見応えがありました。

・金津美月さんは1年後、2年後に化けるような気がしました。露出の多い衣装がきっかけで目が行きましたが、ステージ上の立ち振る舞いには惹かれるものがありました。現状では歌はポンコツと言わざるを得ませんが、何かこう「持っている」というか、ステージ映えするというか。そういうヴァイブスがあります。次の新しいグループのメンバーなりどこかのグループの新メンバーなりにひょっこり選ばれてもおかしくはないなと思いました。

・実物を見たときの高瀬くるみさんのよさが写真からはまったく伝わらない。ステージではふわっと柔らかい表情と雰囲気を振りまいているのに、写真ではむしろ表情が固くてきつそうな感じがしてしまう。何で写真と実物でこんなに印象が違うんだろう、と頭を抱えたくなるほどです。彼女をいくつかの写真から判断しないでほしい。実際に彼女の歌とダンスを観て判断してほしい。

・高瀬くるみさんと川村文乃さんの二人が並んだときの説得力がずば抜けていました。背の高さも個性も不揃いなんですけど、そのぶんお互いの特徴が際だつというか。相性がいい組み合わせのように感じます。この二人をツートップにしたユニットが成り立ちそうです。

・Hello! Projectの歌とダンスをいちばん素朴な形で気軽に楽しめるのが研修生発表会なのかもしれない、と思いました。演出が最小限で、衣装もみんな似通っているぶん、素材のよしあしが直接的に出るけど、粗削りな部分も隠さずにそのまま出している。それをライブハウス(和製英語)ではないそれなりに観やすい環境で味わうことが出来る。チケットも通常のコンサートに比べれば安い。3ヶ月に一度という分かりやすい周期で開催されている。

・今日は運がいいことに昼が通路席、夜は通路席の一つ内側でした。野村みな美さん、和田桜子さん、野口胡桃さん、高瀬くるみさん、金津美月さん、川村文乃さん、小川麗奈さんといった面々が通路で歌って踊るのを間近で目にする幸運に恵まれました。ひときわ甘くていい匂いがしたのが小川さんです。ヴァニラというんですかね、そういう匂いだったような気がします。夜公演の後、小川さんのファンらしき近くの女性が「れなこ、めっちゃいい匂いがしたー」と興奮していました。あと間近で見ると皆さん本当に小さくて細いんですけど、特に川村さんの華奢さには驚きました。

・昼が14列、夜が7列で、共にいい席でした。それでも7列は格別でした。双眼鏡を使わずとも自ずとよく見える位置というのは、そこでしか味わえない感覚があります。それに慣れてしまうと価値が分からなくなるのですが。

・人は制服を着ることでその職業に従事している意識が強くなるという話を聞いたことがあるんですけど、今日のコンサートではそれを感じました。私が持っている現場用のTシャツは、名前入りが「宮崎」と「小野(瑞)」と「田村」、公式Tシャツが岡井さんと道重さん。今日はつばきファクトリーが出ないということで小野(瑞)Tシャツを着るわけにはいかず、もちろんそれ以外のTシャツを着るわけにもいかなかったので、無地のTシャツで臨んだんですね。研修生なんて推してないぞ、俺はロリコンじゃないぞっていう感じで。でも、応援のTシャツを着ていない状態だと、コンサートに入り込みきれない部分がどこかにあるんですよね。いや、ちゃんと観ることはできているんですけど、特定の誰かを応援するという芯の部分が抜けた状態になっちゃうんですよね。明確な推しがいなかったとしても、仮にでも推しを決めてその子を応援するスタンスを押し出した方が絶対に楽しいんですよ。誰かを推すためのTシャツという制服は、ちゃんと着た方がいいんです。今日の場合は仕方がなかったですけど。

2017年3月12日日曜日

Marching! (2017-03-11)

1. Happy Money

今日はグッズ列が短く、並んでから10分ほどで購入を終えることが出来た。13時くらい。結構な値段になった。欲しかったものを手に入れてホッとしたはずだったが、もしかしたら私は間違った選択をしたのかもしれない。6,600円という絶対額ではない。その内訳である。2,600円はつばきファクトリーDVD MAGAZINE Vol.4、残りの4,000円は写真である。Elizabeth Dunn & Michael Nortonによる“Happy Money”という本を最近、読んだ。この本の主題は、幸福度を高めるお金の使い方である。そこに書いてあったいくつかの原則のうち、一つが頭に浮かんだ:物質ではなく体験にお金を払う。DVD MAGAZINEは帰ってから家で観るので体験と言える。だから2,600円はその原則を守っている。問題は残りの4,000円だ。もちろん後から眺めるという体験は得られるが、写真は基本的には物質である。この4,000円が完全に無駄とまでは言わなくても、もう少し削るべきだったのかもしれない。せっかく面白い本を読んだのに学んだ教訓を実生活で生かせていない。Elizabeth DunnとMichael Nortonの助言に忠実に従うならその4,000円で写真を買うのではなく夜公演のチケットを買い足すべきだったのである。とは言っても、日替わり写真の小野瑞歩・小片リサ・高瀬くるみ、ソロ2L判生写真4枚セットの小野瑞歩、コレクション生写真3枚から削れる余地などほとんどないのである。

“Happy Money”に書いてあった原則をもう一つ挙げる:一定の間隔を空ける。なぜなら、頻度が高すぎると慣れてしまい、その体験の価値が減っていく。ありがたみを感じられなくなる。待ちわびる期間があった方が、その体験から得られる幸福が高まるのだ。本日の『Hello! Project研修生発表会2017 3月〜Marching!〜』15時公演でアップフロントが私に割り当てた席は1階の28列。後ろから2列目という、何とも心躍らない席であった。日本郵便の配達員からチケットを受け取って列番号を見たときは、うわ、何だこの席は…娯楽道で2,000円以下で売りに出されそうな席だなと思った。昨日、娯楽道のサイトを見てみたら同じくらいの席がまさに2,000円くらいで売っていた。チケットのファンクラブ価格は3,500円+送料+手数料。一般向けの価格が4,500円。つまり私に与えられた席は、定価の半額程度の市場価値しか付かないような席なのである。しかし、これも悪くはないのかもしれない。いい席ばかりが来ても感動は薄れていくのだ。もちろん今日のような席ばかりが来ても困るしファンクラブに入っている意味がなくなる。だが、こういうあからさまに後方の席をたまに挟むことで、そうじゃない席のありがたみが理解できる。そう自分を納得させた。前の方の席が特別だということを忘れてはいけない。自分に特等席が与えられるのが当然と思ったらおしまいだ。

2. The Köln Concert

キース・ジャレットというピアニストの名前を知らなくても、ジャズに興味がなくても、音楽が好きであれば『ケルン・コンサート』は聴いてほしい。その人の音楽的嗜好に関わらず無条件で薦めたくなるくらい、このアルバムは素晴らしい。1975年1月24日にドイツで録音された即興演奏は、40年以上が経過した今でも色褪せない。これほどの長期に渡って聴かれ続け、今でも定期的にリイシューされるという事実。名盤と呼ぶことに議論の余地はない。ところが、当時の状況を見ると後々まで語り継がれる名コンサートになる条件など一つも揃っていないように見えた。まずジャレットはまともに寝ていなかった。コンサート・ツアー中だったジャレットは前日の夜にスイスのローザンヌにいた。当日は車でケルンに移動するため、早朝に出発する必要があった。仮眠を取るのが苦手なジャレットはケルンに付いてからも寝ることが出来なかった。その上、コンサート会場に設置されたピアノをジャレットが確認したところ、音が悪く、長きに渡って調律されていないような代物だった。町には状態のいいピアノが一台あった。それを使用する予定だった。手違いで別のピアノが運ばれてしまった。使うはずだったピアノと交換するようにジャレットは頼んだが、トラックの手配が間に合わなかった。低音域と中音域ではギリギリまともな音が出るが高音域は安っぽい音になるピアノ。ジャレットは苦肉の策で、マシな音が出る鍵盤の中心付近を主に叩いて、演奏を行った。それでクラシックを生んだ。この話はIan Carrの“Keith Jarrett: The Man and His Music”に書いてある。

28列から見るZepp Tokyoのステージ。横にはふくよかな紳士。椅子に収まっていない身体。追い打ちをかけるように、目の前の席には180センチ超の紳士。マンガのように分かりやすく整っていく悪条件に、私はうなだれた。隣がふくよかなことによる影響は意外と少なかった。その人が動かないタイプだったのと、通路席の人が横にずれてふくよかと反対側の空間が少し空いて少しずれることが出来たので身体がぶつからなかった。180センチ超の生命体が目の前に立ち塞がる影響は大きく、これはどうしようもなかった。仮に彼がいなかったら、もしくは彼の身長があと10センチ短かったら、だいぶ眺望は違っていた。誤解しないでほしいが私は誰もディスっていない。誰も悪くない。こういう日もあるということだ。常に遮られることなくまともに見えたのは、ステージの右三分の一だけだった。あとは見えたり見えなかったり。ステージを鍵盤に見立てると、高音域(右側、上手)はまともに音が出る(見える)が、中音域と低音域(左側、下手)の音の出方(見え方)はだいぶ限られていた。キース・ジャレットがケルンで出会ったピアノとは逆だが、場所によって制約があるのは同じだった。双眼鏡でステージの右側を中心に観ながら私は『ケルン・コンサート』を思い出した。

3. The Kenshusei Concert

つばきファクトリー全員(山岸理子さんは欠席)がとても仕上がっていて、自信と喜びに満ちていて、キラキラしていた。彼女たちはどんどんよくなっている。私が贔屓目に見ていたのもたしかだが、出演者たちの中で最も強く輝いていた。怒濤のリリース・イベントをこなしていた頃の疲弊が取れてとても伸び伸びしているような印象を受けた。それを象徴していたのが『テーブル席空いててもカウンター席』。この曲ではつばきファクトリーから4-5人が参加(その中の一人が小野瑞歩)。マイクは持たず歌詞に合わせた小芝居をしていた。歌っている研修生たちが主役のはずなのに、つばきファクトリーの存在感が研修生たちをバックダンサーならぬバックシンガーにしていた。今日の日替わり写真を見ても思ったが、小片リサさんが日に日に美人になっていく。良ツインテール。彼女がつばきファクトリーでは唯一おへそを出していた。

研修生ホームルームというトーク・セグメントでは新沼希空、谷本安美、浅倉樹々が登場。学校で今年度、最も印象に残ったこと的なお題。谷本さんは今年度ではなく数年前だとしながら、スキー合宿を挙げた。上級者クラスだった。先生が谷本さんたちを上手いと思ったようで、一人で先に降りた。山のてっぺんに取り残された。吹雪で先も見えない中、何とか下まで降りたが、危うく遭難しかけた。スキー合宿と聞いて他のメンバーは羨ましがるが、谷本さん曰く、そんなに楽しいものではない。本当に寒いし、吹雪が凄いし。浅倉さんは、知らない女の子とお昼ご飯を食べた。他校の生徒と一緒に受ける授業がある。教科書を忘れた。先生に前の子(他校の女の子)に見せてもらいなさいと言われた。それをきっかけに「このあと時間ありますか?」と誘われて一緒にご飯を食べた。話が弾まず、気まずかった。その子は非常口を見ると興奮すると言っていた。誰かが何かを言う度に新沼さんが「皆さん、今の話どうですか?」「まことさん、今の話いかがですか?」と雑な振りをしていくのがとても面白かった。

キャベツ白書』を山崎夢羽さんと二人で歌った高瀬くるみさん。彼女は写真で見るとちょっときつそうな感じがするんだけど、ステージでの表情は柔らかい。何かで見たが、高瀬さんは室田瑞希さんに似ていると言われるらしい。それも分かるが、私は彼女の声から稲場愛香さんを感じる。終盤、「何かが足りないと思ったら加賀ちゃんがいない」とまことさん。モーニング娘。で活躍する姿を見ると頼もしいと言ってから、一岡伶奈さんと井上ひかるさんに対して、研修生を引っ張ってほしい、そしてステップアップしてほしいというようなことを言っていた。会場は温かい拍手に包まれた。でもその二人だけではない。堀江葵月さんや高瀬くるみさんたちもいるのを忘れてはいけない。私は今日の公演を観させてもらって、高瀬くるみさんにデビューをしてほしいという思いを強くした。

それ以外だと、金津美月さんが印象に残った。何がって、衣装。℃-uteの“The Power”くらいお腹と脚を出していた。数年前、嗣永桃子さんがラジオ番組『嗣永桃子のぷりぷりプリンセス』でBuono!コンサートのある衣装に関する裏話として、お腹を出すかどうかが自分で選べて、自分(嗣永さん)はイヤなので出さないことを選んだけど、鈴木愛理さんと夏焼雅さんは自分からお腹を出すことを選んでいて凄いと思った、というような話をしていたのを私は覚えている。研修生発表会の衣装がどうやって決められているのか、どこまで本人の意思が介在しているのかは分からない。もし金津さんの衣装が本人の選択だとすると、アイドルとして活動する覚悟と自信を感じる。もしスタッフだけで決めているのだとすると、なぜ金津さんだけ目立って露出度を高くしたのか、知りたい。金津さんのことはよく知らなかったが、認識できた理由として、家を出る直前にYouTubeのUP-FRONT CHANNEL Recommendという番組を観ていて、その回にたまたま彼女が出演していた。

4. Kappadokia

「お前、日本人だろ? こっちに来い」
ラモス瑠偉さんのような風貌のガイドが血相を変えて駆け寄ってきた。言われるがままに付いていくと、モニターには意味不明な映像が流れていた。「これは日本だ」と言われても、何が起きているのか分からなかった。2011年3月11日、私はトルコのカッパドキアで観光ツアーに参加していた。大震災の知らせを受けたのはたしかレストランで昼食を食べていたときだったと思う。というか、大震災という言葉がまだ付いていなかった。とにかく母国で何かしらのやばすぎる大災害が起きた。海外旅行中で情報が限られていたのもあって、私は動揺し、混乱し、不安になった。TwitterのTLは荒れていった。その後も数日間はトルコに滞在した。町を歩くと何度も「日本人か?」と現地民から声をかけられた。そうだと言うと、家族は大丈夫か?と聞いてきた。トルコでも以前、大きな地震があったから大変さは分かる、気の毒に思う、とその辺の普通の人たちが言ってくるのに驚いた。

私は2016年に会社のドイツ法人に長期出張で行った際、IT部門の社員にインターネットの設定で助けてもらった。話をするとトルコの出身だという。トルコに旅行で行ったことがあるという話をした。「トルコは好きだ。安全だし、食べ物はおいしいし」と私が言うと、「もう安全じゃないけどね」と彼は笑った。あ、そうだよねという感じで私も苦笑い。自分自身や周りだけを見ても、この6年間で変わったものもあれば、変わらないものもある。変わったようで、変わっていないものもある。今から6年後、何がどうなっているか、誰にも分からない。私が生きている保証はない。これを読んでいるあなたも同じだ。一つ言えるのは、とりあえず2011年3月11日から6年たった今日、私は何とかハッピーに生きている。

2017年3月5日日曜日

JKニンジャガールズ (2017-03-04)

朝にイタリアン・トマトという喫茶店に入ると、高確率でアイス・コーヒーを飲みホットドッグを食べる私の姿を観測することができる。この店のことはまず名前からして私は馬鹿にしていたし最近までほとんど利用していなかったのだが、Softbankのwi-fiが利用できるのと、ホットドッグがおいしいことに気付いてからよく入るようになった。Wi-fiを利用して少し前までは『スーパーマリオラン』、今は『借金あるからギャンブルしてくる』というゲームを遊んでいる。ホットドッグは単品の値段が300円くらいだし、過度に期待されても困るが、少なくともKFCやFirst Kitchenのよりは百倍うまい。何が違うかというとパンがもっちりしている上にトーストしてから出してくれる点である。あとは何と言っても、店に置いてあるハバネロ・ソース。これは中毒性がある。これをたっぷりかけてからいただくと格段においしくなる。もはやイタリアン・トマトのホットドッグはハバネロ・ソースを味わうための媒体、そう断言したくなるほどにハバネロ・ソースが重要なのである。

ハロー!プロジェクトの演劇やミュージカルも、イタリアン・トマトのホットドッグのようなものである。つまり、演劇やミュージカルというフォーマットや、それに付随する脚本、演出、等々は、出演者たちの魅力というハバネロ・ソースを楽しむための媒体なのである。演劇やミュージカルであるという以前にハロー!プロジェクトの公演であるという前提を抜きにして語るのは片手落ち(「かた」で韻を踏んでいる)である。イタリアン・トマトのホットドッグにハバネロ・ソースをかけないで食べるようなものなのである。

前に観させてもらったのは先週末。6日後の今日は千秋楽(韻を踏んでいる)。私は最後ではなく、その一つ前の公演(15時開演)に足を運んだ。外れたのではなく、最初から申し込まなかった。最後の回は私のような一見さんではなく、こぶしファクトリーの熱心なファンが入ればいい。あと、最後の回は応募が殺到するだろうから、そこを避けた方がいい席が来やすいのではないかという下心もあった。実際、その通りになった。先週は5列目。段差が始まる列で、たいへん観やすかった。今日はなんと、最前列。ちょっと緊張する。ステージの皆さんにぶざまなナリ(ナニではない)を見せつけるわけには行かないのでNew BalanceのM990(MADE IN USA)を履いて、Levi's Vintage Clothingのジーンズを履いて、Engineered Garmentsのネルシャツとベッドフォード・ジャケットを着て、カバンはPaul Harndenにして、オタクっぽい服装をしないで普通の格好をして自分はオタクじゃないぞっていう感じで…。その上、ジャケットを脱がないで観劇するというドレス・コードを自らに課した。

12時43分にグッズ売場に行ったら高瀬くるみさんの日替わり写真にSOLD OUTの紙が貼ってあり、困惑した。誤算だった。ゲスト出演者の二人(上國料萌衣さんと和田彩花さん)の写真が売り切れているのは想定内だった。他になくなっていたのは高瀬さんだけで、他の人たちのはまだ残っていた。少し迷って、井上玲音さんと堀江葵月さんの日替わりを入手した。今日(3月4日)は藤井梨央さんの18歳の誕生日らしいので彼女のを買うというのも頭をよぎったが、もし私が買ったことで藤井さんのファンがその写真を手にする機会を奪ってしまったら悪いなと思い、手を出さなかった。会場のプレゼントBOXには藤井さん宛にファンからのプレゼントがいくつも入れてあった。

今日のゲスト二人、特に上國料さんの動きを見て、この枠に求められる役割はサッカーで言うところのスーパーサブなんだな、と思った。上國料さんと和田さんが会場の通路から現れたときの、場がパッと華やぐ感じ。日本代表の試合で中山雅史さんや岡野雅行さんが投入されるときの盛り上がり、あれに近いものがあった。スーパーサブは短時間で強い印象を与えないといけない。観客と選手から多大なプロップスがないと成り立たない。怖い選手が出てきたと思わせるカリスマ性。こいつならやってくれるだろうという期待。私が観させてもらった2公演では偶然にもゲストが共にアンジュルムから選出されていたが、今のつばきファクトリーで誰かが出てきたとしてもアンジュルムのメンバーが作り上げたほどの一体感は生まれなかっただろう。

上國料萌衣さんには驚いた。いくら役とはいえ、あそこまで振り切って弾けたぶりっこをする彼女を観られるとは思わなかった。ゲスト出演者に割り振られる役はカラオケ店員と教官。上國料さんはカラオケ店員。2月26日に、室田瑞希さんが同じ役を担当した。あそこまで過剰に活力があって面白いことをされたら同じグループの上國料さんとしてはやりづらいだろうなと思っていた。そもそも普段からひょうきんな室田さんに比べて、上國料さんはおとなしくて清楚な印象がある。しかし蓋を開けてみると私の知らない上國料萌衣さんがそこにはいた。何度かほっぺに両手の指を付けて「らぶりんです」と牧野真莉愛さんのネタまでやっていた。ポスト・パフォーマンス・トークでは「自分でも信じられない」ほどに役がぶりぶりだったと言っていた。つまり上國料萌衣は漢 a.k.a. GAMIなのである。

話を戻すと、今日は最前列に座るという特権を得た。そこで得たストリートの知識を一つ教えてやるが、こぶしファクトリーの皆さんはめっちゃいい匂いがした。彼女たちが制服を着て登校するときにステージを走って横切る場面があるのだが、そのときに一帯がふわっと芳香で包まれ、ちょっと興奮した。こうやって視覚だけでなく嗅覚にまで訴えかけられてしまうと、細かいことはどうでもよくなる。“Teenage Mutant Ninja Turtles”のオマージュと思いきや題名のパクリで終わっているとか、いいじゃないかそんなことは。一番前は特別だ。ここにいないと分からないことがある。花粉症で嗅覚は少しだけ鈍っているが、幸いにも今年は例年に比べて症状が軽い。なぜなら花粉が飛び始める前から耳鼻科に駆け込み、処方してもらったクスリ(アレグラ)を飲み続けているからだ。ドクターによると飛散が始まる1週間前からクスリを飲み始めるとよくて、服用開始が早ければ早いほどよく効くというわけではないそうだ。その通りにしたら、今年は比較的、楽なんだ。毎春、演劇女子部の時期と言えば花粉症に苦しんでいるのだが、今年は今のところ軽くて助かっている。

井上玲音さんが物体を消す忍術を唱える際に「消えろ消えろ消えろ、消えろ消えろ消えろ…」と手の動きを付けながら言うんだけど、握手会で不快なファンに遭遇したら休み時間に裏でこの呪文を使っているんじゃないかと想像し、微笑ましい気持ちになった。

先週、観させてもらったのは13公演中の4回目、今日は12回目ということで、だいぶ客席の雰囲気はよくなっていた。先週はまだ観客も手探りで拍手や手拍子のタイミングもぎこちなかったが、今日は劇が始まる時点で拍手が起きたし、曲が終わる度に我々は拍手を送っていた。こぶしファクトリーが『ラーメン大好き小泉さんの唄』を歌う場面では「麺上げて! 湯を切って! ラーメン大好き小泉さん!」の箇所で観客が声を出していた。先週では考えられなかったことだ。もちろん我々だけではなく演者の皆さんもこなれてきていて、JKニンジャガールズがパチモンニンジャガールズを大阪から来たのではないかと追い詰める場面などではコンサートのような一体感が生まれていた。最後の出演者たちによる挨拶では、高瀬くるみさんのお辞儀がいちばん深くて長かった。

2017年3月3日金曜日

JKニンジャガールズ (2017-02-26)

“Teenage Mutant Ninja Turtles”のオマージュだな、と題名を見て思いました。私は子供の頃ニュージーランドに住んでいた時期があって、もう二十数年前なので当時については記憶が薄れていることも多いのですが、“Teenage Mutant Ninja Turtles”をテレビで観ていたというのは覚えています。なぜ今でも忘れていないのかを考えてみると、第一にニュージーランドでは日本に比べて娯楽が本当に少なかった。テレビのチャンネルは二つか三つしかありませんでしたし、ゴルフ中継やロトの当選発表といった本当につまらない番組ばかりでした。“Teenage Mutant Ninja Turtles”のような、子供が興味を持てる娯楽番組は貴重だったのです。学校では特に男子で観ていない人はいないくらいの大人気番組でした。当時の私の英語能力で話をちゃんと理解できていたのかは怪しいです。おそらく雰囲気で楽しんでいたんだと思います。だからどういう物語だったかを詳しくは覚えていないですね、残念ながら。ただ、とにかく“Teenage Mutant Ninja Turtles”という字面と、キャラクターたちの絵面のインパクトですよ。それがこの番組を忘れられない第二の理由です。Teenage(十代)とMutant(突然変異体)とNinja(忍者)とTurtles(亀)を掛け合わせるという発想が凄いんですよ。そんなん出来ひんやん、普通。第三の理由は、ないです。何かにつけて理由を三つにしたがる奴いるけど、そんな必要ないから。

『JKニンジャガールズ』はね、せっかく題名をオマージュしたわりには本家のような掛け合わせの妙はなかったです。まず、本家の要素が四つなのに対して、一つ少ないですし、大体よく見たらJKとガールズは重複していますから実質二つですよね。要素が二つだけだとよっぽどかけ離れたもの同士を組み合わせないとケミストリーは生まれませんが、JKとニンジャとなると、まあ発想としては凡庸ですよね。女子高生が忍者になる。たしかに現実の生活では考えられませんが、フィクションの設定としては面白味はない。オマージュの試みが中途半端すぎて、単に題名をパクっただけになってしまいました。実際、劇を観てみてもそれ以上のひねりが一切なくて。題名からして“Teenage Mutant Ninja Turtles”を意識した工夫があるのかなと少し期待していたので、拍子抜けしました。いや、オマージュだというのは私の勝手な決めつけですけど、ティーンエイジとニンジャの部分を重ねながら無関係だというのはちょっと苦しいと思います。

物語も陳腐でチープ(韻を踏んでいる)で、あえてここで書き残したいとは思いません。インターネットの世界ではコンサートや演劇の千秋楽が終わるまでファンが内容について書かない(書く場合も遠慮がちに控えめに書く)という、いわゆるネタバレを忌避するマナーのようなものがあります。TwitterはTLを更新すると不可抗力で目に入ってしまうことがあるので、Twitterにネタバレを書かないべきというのは理解できます。一方、ブログに同じ配慮を求めるのは筋違いというものです。ブログが不可抗力で目に入るということは考えづらく、完全に選んで見に来るものなので。だから書いてもいいのですが、その気になりません。というか、このミュージカルに関しては、別にネタバレしても支障はないですよ。その程度の内容です。“Week End Survivor”のときにも思ったのですが、話の内容が安易すぎて、脚本に携わっている人々がまともに国内外の小説を読んだり映画を観たりしているようには思えません。“Week End Survivor”はシリアスな方向に安易で、『JKニンジャガールズ』はコメディックな方向に安易でした。

ここまでを読むとこいつは『JKニンジャガールズ』を気に食わなかったんだな、それをわざわざネチネチとブログに書いているんだなこの哀れなオタクジジイはと思われるかもしれませんが、それは大きな誤解です。楽しかったですよ! 題名から抱いた当初の期待値とのギャップを書き始めたらつい筆が乗ってしまっただけです。設定や脚本はもちろん冴えませんでした。でも、それ以前にアイドルを観に来ているわけですからね、こっちは。いくらポンコツな話でもステージ上の演者たちが輝いているのを間近で観られればハッピーですからね、こっちは。そういうもんなんですよ。そりゃリアルでハーコーな演劇愛好家だったら違うのを観に行ってますよ。ハロー!プロジェクトが好きだからスペース・ゼロに足を運んだわけです。全体に関して言うと、何より衣装がよかったですね。これは婉曲表現で、直接的には書きませんが。何でも三つにすりゃあいいってもんではありませんが、MIPを三人挙げますね。

井上玲音さん。私はこぶしファクトリーのアルバム『辛夷其ノ壱』を聴いて、彼女の頼もしくて惚れ惚れする歌声が印象に残っていました。ちょっとびっくりするくらい野太いんですよ。グループ内では広瀬彩海さんと双璧を為す歌姫です。彼女の強みは甘すぎないところなんだと思います。誰が見ても可愛いと思う強烈な美少女で、ボーイッシュというわけではないのに、キリッとした凛々しさがある。浜浦彩乃さんが超甘口の正統派ミルク・チョコレイトだとすると、井上さんはソニプラで売っているようなカカオ80%くらいのチョコレイトなんですよ。あんまりハロプロにそういうタイプはいないですよね。浜浦さんと井上さんがダブル主役のような形だったのですが、アイドルとしての華はこの二人が抜きん出ていて、これ以外には考えられないという人選でした。

高瀬くるみさん。役所はアンサンブルという黒子がメイン。JKニンジャたちの級友として制服を出て登場する場面もありましたが、基本的には脇役でした。11月12日の『ネガポジポジ』では小野瑞歩さんと小片リサさんを抑えて私のMVPに選ばれるほど目を引く存在でしたが、今日もやっぱりいいなと思いました。彼女がステージで躍動する姿をもっと観たいと思いました。高瀬さんにはぜひハロプロ研修生から抜け出してデビューしてほしい。もし彼女が新しいグループに加入したらそのグループでは私は彼女を推しますよ。おそらく。今日は、高瀬さんの日替わり写真を買いました。

室田瑞希さん。最も印象的だったメンバーは誰だったか観客に聞いたら、おそらく彼女が圧倒的な票数を集めるでしょう。声を出して笑わずにはいられない、過剰なまでにコミカルかつハツラツとした動きは、キムチを食べさせたマウスのようでした。アドリブで小川麗奈さんから私と同じことをしてくださいと頼まれ、「おいのび太、野球やろうぜ」というジャイアンの物まねを振られ、恥じらいなくやりきっていました。日替わりの助っ人に求められるのはスパイスとしてひっかき回して空気を変えることだと思いますが、これ以上ないくらいにその役割を全うしました。なおかつ、歌でも魅せました。基本的な声量や音程がしっかりしていて、自信に満ちていました。今日の劇中で初めて拍手が起きたのが室田さんの歌でした。観客は初めて観る人が多かったようで統制は取れていなかったのですが、室田さんの歌にはそんな観客をして迷わずに揃った拍手を送らせる力がありました。