2018年12月13日木曜日

アタックNo.1 (2018-12-02)

開演前、私の後ろの席にいた女性二人組が、ひそひそと話していました。コンサートと客層が違うね…。関係者が来ているのかな? そうかもね…。お二人の口調からは戸惑いが感じ取れました。何の関係者のことを言っていたのかは聞きそびれましたが、仮にいたとしても客層をガラっと塗り替えるくらいにいるわけがありません。それでは興行として成り立たないでしょう。昔のMCバトルじゃないんだから。フロアで観てるのもほぼ出演者っていう。そういう時代があったらしいんですよ。何かで聞いた話ですけど。私にとっては落ち着くいつもの演劇女子部の現場でした。彼女たちにとってホームであるはずのアンジュルム現場をアウェーにする側の人間でした。対戦相手の本拠スタジアムに大挙して押し寄せ、事実上のホームにしてしまう浦和レッズ・サポーターのようなものです。(浦和レッズは嫌いです。私が応援するのは横浜F・マリノスです。)私はアンジュルムのコンサートにはそこまで行きたいとは思わないのですが、演劇女子部であれば必ず一回は観たいです。今回の『アタック No.1』に関しては二回観ます。今日と、来週。私と同じ考えのオジサンが一定数いるのでしょう。そして普段アンジュルムの現場を支えている若者たちにとってはコンサートの方が優先なのでしょう。理解できます。若者は元気がみなぎっていますから。騒ぎたいんです。盛り上がりたいんです。舞台というのは基本、座ってジーっと観るものであって、コンサートと同じノリで立ち上がってチャントでも入れようモンならすぐにつまみ出されるはずです(幸いにも私はそのような振る舞いを観劇中にする人に出くわしたことがありません)。舞台の性質上、ある程度トシがいってからの方がよさに気付きやすいのかもしれません。となると、Hello! Projectの他集団と比べて支持者に若者が多いアンジュルムがコンサートと舞台で客層が少し異なっていても不思議ではありません。私が主に観ているJuice=Juiceとつばきファクトリーだとどっちにしろほぼオジサンしかいませんからね。

『アタック No.1』。言わずもがな。と言いつつも私は漫画もアニメーションも観たことがありません。特定の場面がテレビで紹介されているのをちらっと観たくらいはあるかもしれませんが、ちゃんと観たことがないのです。女子バレーボールの話で、何となくスポ根ものなんだろうな、という程度の認識です。今、手元のiPhoneで検索したところ漫画もアニメも1970年前後の作品でした。私が生まれる前なので、よく知らないのも不思議ではないですね。演劇女子部といえば、Juice=Juiceの『タイムリピート~永遠に君を想う~』を10月に観たばかりでした。大変すばらしい演劇だったのですが、一つだけ不満がありました。それは出演者さんたちのお肌の露出が少なかったことです。例外として、段原瑠々さんがスカートを履いてくださり、岡村美波さんと山﨑夢羽さんが二の腕を出してくださっていました。それを除けば、皆さんの衣装はおしなべてお顔以外をほぼ布で覆っていました。10月6日に同演劇を観た後、初対面のSさん(日頃からHello! Projectメンバーさんに関する性的な妄想をTwitterに投稿し、地下アイドルさんとの接触では二十歳になったらエッチしようとお誘いになるにもかかわらず、宮本佳林さんを前にすると上がってまともにしゃべれなくなるギャップが可愛い紳士です)と少し感想を話し合ったのですが、涙を誘う素敵な劇だったというのと、肌の露出が少なくて残念だったという二点において意見が一致していました。ただSさんが言うには肌の露出が少ないことで邪念なしに話の内容に集中できたということで、たしかにそれも一理ありました。『アタック No.1』では『タイムリピート~永遠に君を想う~』に比べてお肌の露出が増えるのは間違いがありませんでした。原作はブルマですからね。さすがに2018年に舞台でブルマというわけにはいきませんでしたが(もしブルマだったら観劇が二回じゃ済みません。何らかの手段を使ってチケットを買い足していました)出演者のほぼ全員が短パンを履いて美脚を見せてくださりました。会場の全労災ホール スペース・ゼロは、ステージと客席が近くて観やすいので、単純に眼福でした。

ただ、内容としては率直に言って退屈でした。物語が予定調和的に進みすぎる。この尺(約2時間)でこの人数分のドラマを描くのが難しいんだろうなというのは想像できます。それならもうちょっと話の焦点(たとえば時期)を絞るとか、やりようがあったはずです。はっきりさせておきますが、これは演者さんたちの問題ではありません。脚本家なのか演出家なのか、どういう裏方がどういう役割分担で配置されていたのかは知りませんが、とにかく裏方の問題です。たとえば別々の中学から同じ高校に入った上國料萌衣さんと和田彩花さん。はじめは上國料さんが和田さんに心を開かず、ケンカに発展するのですが、最終的には和解し、チーム・メイトとして共闘するようになります。ケンカから仲良くなるまでが早すぎて、あっけない。これは序盤だったのですが、私はこの時点でややしらけてしまいました。また、年頃の女の子たちの話にもかかわらず人間関係に複雑さがほとんどなかったです。何か随分あっさりしてるなと。女が集まるともっとジメジメしてるんとちゃうの? 知らんけど(知らんなら黙れ)。鬼コーチの暴力的なしごきに耐え切れず、キャプテン(中西香菜さん)以外の全員が練習を投げ出す場面があります。物語の中では山場だと思うんですけど、みんなすぐに戻ってきて、また私たちを厳しく鍛えてくださいなんて頭を下げに来るんですよ。何なんそれ。さっきまで虐待されてたんやで、自分ら。もうちょっとそこに至るまでの葛藤があるんとちゃうの。何かこう全般的に、決められた結末に向かって機械的に話が進んでいく印象を受けました。何か挫折とか不仲とか不満とか怒りとかが出てくる度に、あーどうせこれはすぐ解決するんだろってのが見え見えで。ですから最終的に上國料さんと和田さんの高校がインター・ハイを制するハッピー・エンドになっても私に感動はなかったです。そうなるって分かってたから。色々と過程をはしょって、結論だけを端的に伝えるような、ビジネス的な味気なさがありました。ハッピー・エンドがカタルシスを伴うには、さまざまネガティヴな要素が話の中で絶妙なバランスを保ち続ける必要があると私は思います。そのバランスが悪いから、緩慢な舞台になっていました。全然、手に汗を握る感じがなかった。原作を知らずに観た私でも簡単に先が読めました。室田瑞希さんがおそらくアドリブでやっている面白い動きには思わず笑みがこぼれましたが、そういうおまけの部分を除けば凡庸だったと言わざるを得ません。正直、会場から出た直後、これは一回でよかったなと思いました。アンジュルムやCHICA#TETSUメンバーさん個々人はとても魅力的な演技を見せてくれたのですが、一つの演劇としては、よかったと手放しで言えるものではありませんでした。『モード』や『夢見るテレビジョン』がとてもよかっただけに、強く期待していたのですが。

敵の高校役の出番が少なく、残念でした。特に私は川村文乃さんと船木結さんをもっと観たかったです。単純に、私の中でアンジュルムで上位に属するメンバーさんたちなので。和田さん・上國料さんたちの高校から観た物語、竹内さん・川村さん・船木さんたちの高校から観た物語、というように公演のパターンを分けたら内容に深みが出て面白かったかもしれません。稽古時間との兼ね合いで、それは難しかったのかもしれませんが。

面白いと思ったのが、三年生でキャプテンの中西さんが新入生の和田さん・上國料さん・室田さんの才能に僻む発言をする場面です。私は三年間やってこれなんだから、あんたたちには勝てっこないのよ、的な。こういう台詞を彼女に言わせることには製作者の意図があるのかもしれません。終演後のトークでも和田さんが、この話はアンジュルムの物語としても観ることが出来る的なことをおっしゃっていました。やろうと思えば細かい台詞も色々と深読みが出来るんだろうな、とは思いました。この舞台では、和田さんが中西さんにこのチームのキャプテンになってくださいってお願いするんですよ。となると、中西さんがアンジュルムの次期リーダーになるのか?

和田さんが台詞でチームを…という箇所をチンポ…のような感じで噛んでいて、ヒヤヒヤしました。

2018年12月12日水曜日

Juice=Juice 宮本佳林バースデーイベント2018 (2018-12-01)

もう完璧…。顔も可愛い、歌もうまい、ダンスもすごい…。こんなに完璧なのは松浦亜弥、後藤真希以来じゃないかな。松浦・後藤クラス…。もうあの二人の域でしょ、佳林ちゃんは。小さいときからコレ一本でしょ。アイドルになるべくしてなった。今で言う松原ユリヤ。松原ユリヤもすごいけど、佳林ちゃんは9歳でハロプロに入って、今の松原ユリヤの年齢の頃には完成してたからね。あの時点でもう宮本佳林が出来上がってたから。その頃からずっと見てるからね、オレは。んー、まあ強いて弱点を挙げるなら、アレだね。身体の強さが足りないね。松浦・後藤と比べるとそこが弱い。そこが唯一の弱点。今日で二十歳になってさ。誕生日の当日にね、お祝いさせてもらうだけでも十分なのにさ。これまたスゴいのを見せてくれたわけじゃん。バースデー・イベントという名のソロ・コンサートだよ実質コレは。何曲やってくれたんだろ? 分かんねえわもう。多すぎて(笑)。去年もそうだったけどさ。自分で作詞作曲して、DTMで曲まで作っちゃってさ。どこまで進化すんのっていう。末恐ろしいよ本当に。最終的にどうなっちゃうの。どこまで行っちゃうの。いいモン見せてもらったわー。休んで正解。休んで正解。職場の人たちには申し訳ないけどさ。違うな、申し訳なくはないわ(笑)。オレ、権利を行使してるだけだからね。休む権利があるわけだから。労働者には。権利があったら使うのは何も悪いことじゃないからね。それにしても可愛かった…。新しい髪型、めっちゃ似合うな…。こんな可愛い子、佳林ちゃん以外にこの世にいないよ…。いや、おっさんだよ。オレは。うん。佳林ちゃんの倍以上ですよ。年齢は。四捨五入したら五十歳だよ。だから何ですか。好きなモンは好きですよ。オレは佳林ちゃんのことが大好きですよ。それをロリコンと呼ぶなら呼んでくださいよ。ロリコンですが、それが何か(笑)? いいじゃないですか。別に犯罪者じゃないモンね。オレは。日本という国にはね、良心の自由があるわけですよ。誰が誰を好きになろうとも、その権利は守られてるわけですよ。自由な国だから私が選ぶよ、なんつってね(笑)。ええ、独身ですよ。彼女もいませんよ。これまでも、これからも。それがキモかろうが何だろうが、どうしろって言うんですか。楽しければいいんですよ。というか大体、ハロプロを観るのをやめたところで彼女が出来るわけじゃないでしょう。ただ人生から楽しい部分がなくなるだけですよ。つらいだけですよ。ハロプロのない人生なんて。佳林ちゃんの成長を見守ることがオレの生き甲斐なんだよ。これがオレの人生なんだ。文句あっか。あんたがオレを哀れんだところで、オレを救うことが出来るのかい? 出来ないんだろう。だったら放っておいてくれよ。オレの人生に干渉する権利はないだろう。あんたには。そんなのはな、あの、アレだ。差別だぞ。オタク差別(笑)。オレは誰も悲しませてないよ。もう親もいないし、もちろん子供も作ってないからな。好きなように生きるだけだよ。好きなようにさ。まあ無理に長生きしようとは思わないけどさ。死ぬまでは生きるよ。当たり前か(笑)。楽しくな。死んだらしょうがない。そのときに悔いがないようにさ、とりあえず佳林ちゃんがアイドルとして続ける限りは最後まで応援するよ。給料はそんなによくないけど、なるべく切り詰めてさ。佳林ちゃんの写真を買うよ。佳林ちゃんが出るイベントやコンサートに足を運ぶよ。個別握手会とかさ、そういうのはいいんだよ。オレはさ、こうやって現場とかさ、画面越しに見させてもらうだけでいいんだ。個別握手会なんてのはさ、接触厨とか認知厨みたいな奴らに任しときゃいいんだよ。ガキにさ。まあジジイもたくさんいるけど(笑)。つうかアイドルってのはね、そんな気軽に接触できちゃダメなんだよ。そもそもの話。昔はそうだったでしょ。AKBの握手商法ですべてがおかしくなったんだよ。ハロプロもその流れに飲まれちゃってさ。なまじ会いに行けちゃうもんだから、ファンも勘違いする。ぜんぶ秋元が悪いから。秋元の野郎。あいつがね、元凶ですよ。すべての。それに佳林ちゃんだって若くてカッコいいのと話したいでしょ。オレみたいなのが行ったってさ。佳林ちゃんだって困るだろうし。いやあ、そりゃ身の程はわきまえてますよ。それくらい分かってるよ。オレだって。

※筆者は前日から結膜炎にかかりました。目が充血して、腫れて、ゴロゴロし続けました。12月1日は朝一で外出しました。眼科に行って、薬を買いました。感染性ではないので人と会ってもいいとお医者さんからお墨付きをいただいたので、その後の予定は決行することにしました。新大久保でお昼ご飯を食べて、吉祥寺の美容室に行きました。宮本佳林さんのバースデー・イベント(山野ホール。19時15分の回)は観覧するだけでやっとでした。まともに頭に入って来なかったので、感想は想像上の宮本佳林さんファンに語ってもらいました。この語り手は実在する人物とは関係ありません。

2018年12月4日火曜日

Esperanza (2018-11-23)

トモダチの話なんだけどさ。Juice=Juiceの宮崎由加さん推しだったのねそいつ。だったって言うのは最近は気持ちが揺らいでるみたいで。今は別のグループの子、何て言ったっけな、小野さん…だったかな、を一番に推してるようなんだけど。Hello! Project全体で見るとその子が一番で、Juice=Juiceの中だと宮崎さんという感じなのかな。Hello! Projectの全員が出るコンサートだったら、どっちの支持を表明するのかという選択を迫られる。Tシャツの色で。(まあ重ね着して公演中に着替えるってのも出来なくはないけど。)でもJuice=Juiceの現場だったらそこは関係ないじゃん。宮崎さんと競合する相手がいないんだから。この間、彼は甲府までJuice=Juiceのコンサートを観に行ったんだ。いつもは宮崎と黒のプリントが入ったTシャツを持って行っているんだけどこの日はそうしなかったらしくて。本人曰く荷物を軽くしたかったんだって。でもなあ、Tシャツ一枚だよ。大した荷物じゃない。いつもは推しの色と名前が入った研修生風Tシャツを着て気持ちを高めるタイプだから、謎だった。しかもめっちゃいい整理番号をもらってたんだ。昼公演が何と6番、夜も悪くはなくて、72番。下世話な話、推しに認知をもらえるチャンスやんか。認知ってのは覚えてもらうってことね。特に昼公演なんか最前だろうから、向こうからイヤでも目に入るわけで。このヒト私のファンなんだって、アイドルの脳内顧客リストに入れてもらえる可能性がグッと高まるわけじゃないですか。終演後の全員握手で自分のファンなんだというのを踏まえた反応をアイドルさんがくださったら何だかんだ嬉しいわけじゃないですか。まあオジサンが二十歳そこそこの女の子相手に認知がどうとかレスがどうとかを気にするのはキモいし目を覚ますべきなんだけど、そこは大目に見といて。というわけで彼が向かったのは山梨県。スーパーあずさ松本行で甲府駅。そこから乗り換え。一時間に二本くらいしか来ない身延線。にも乗ったことがある。そのとき降りたのは南甲府駅。今日の目的地はもうちょい先の、国母駅。車内で同志を数名観測。見れば分かる。太っていて、禿げていて、一人で、安い服を着ていて、どこか陰鬱なヴァイブスを放っている。それがJuice=Juice現場に来る紳士の最頻値(mode)。統計学用語をさりげなく出して醸し出すインテリ感。今日の会場、甲府KAZOO HALLは公式サイトによるとJR身延線、国母駅から1.9キロ徒歩25分。駅に着いたら、まずは昼飯。日替わり写真を買いたいんで、店探しにあまり時間をかけたくない。適当に入ったとりすみという店。豚のしょうが焼き定食880円。コメを売りにしているようだがご飯少なめで頼む。かなりおいしかったし、安いし、量も十分。コメの量でごまかさないちゃんとした定食。オススメできる。駅に戻って、甲府KAZOO HALLへ。コンポ コクボ 1号館。声に出して読みたい日本語。12時48分、グッズ列に加わる。あんま並んでへん。20人くらい。Juice=Juice現場のこの雰囲気が好き。平和でいい。同じ電車で見た紳士が6人前にいた。その人はたぶんコンビニに寄った以外はまっすぐココに来てる。メシを食ってもこれしか並び順が変わらなかった。販売員は一人。START POINTの案内係が二人。よく見るリーダー格の中川淳一郎さんじみた紳士がもう片方に指示を出す。あとはクロークの案内をして。今日はフルキャパだからなるべく預けて欲しい。今じゃなくてもいいんだけど、開演までに。この会場は入場前に荷物を預けられる。助かる。13時2分、日替わり写真の購入完了。高木紗友希さん、宮本佳林さん、宮崎由加さん、段原瑠々さん。豪勢に四枚。遠出してるし、今日は整理番号的に特別な思い出になるのが保証されているから、記念にね。彼の前にいた紳士が日替わりを全員分注文していた。格好いい。いいかい学生さん、日替わり写真をな、日替わり写真を全員分買えるくらいになりなよ。それが、人間えら過ぎもしない貧乏過ぎもしない、ちょうどいいくらいってとこなんだ。トモダチもね、一度だけやったことがある。グループの五人時代に、福岡で。13時半、小さいカバンで来たけど最高の鑑賞環境のため荷物を預ける。500円。荷物預かり証 No.003。三人目なんだろう。中に入る前に荷物を預けられる会場は稀だ。彼が行った中だとYokohama Bay Hall、周南チキータくらいかな。START POINTの青年の口調が特徴的。たとえばお越しくださいだったら、お越し…でためてからくだーっさいってなる。13時44分、開場前のグッズ販売終わり。いよいよ近づいてきた。開場時間は14時。鼓動が高鳴る。ドクン、ドクン、ドクン。中川淳一郎さん風の紳士が1番から5番を壁沿いに並ばせる。1番から3番が全員ナオンというJuice=Juice現場にしては異常事態。6番のチケットを持つトモダチは焦らされる。14時に番号を呼ばれる。入場。左のお立ち台の前を確保。彼が入った時点でど真ん中と右の方は埋まっていた。左に来たふくよかな紳士の体臭を感じる。ダメだ、こんなんで気持ちを乱されるな。コンサートのことだけを考えろ。Juice=Juiceに集中するんだ。ステージの上に集中するんだ。それ以外の余計な雑念の一切を取り払え。最前なんだぞ。こんな機会、滅多にないんだぞ。そこで彼がとった行動が、瞑想。目を瞑って、吸って、吐いて、数える。それ以外は何も考えない。『勝者の呼吸法』(大貫崇・森本貴義)によると息を吸うのが交感神経、吐くのが副交感神経とつながっている。吐く時間を長くすることでリラックス状態を作る。14時19分、瞑想終了。左右を見ると最前は左端の女限を除いて11人くらい。ステージに置いてある水のペットボトル。ストローが差してあるところが各メンバーさんの色になっていて、似顔絵が描いてあることに気付く。彼の目の前(真ん中のスピーカーの、彼から見て左)にあったのは紫(宮本佳林さん)と緑(植村あかりさん)。梁川奈々美さんの影アナ。最後、たもしみましょう、と噛む。開演。ステージに現れる、度を越してマブい集団。何人目かに登場したナオンが根本付近まで露出した脚がめっちゃくちゃエロくてビビる(別に俺のトモダチがむっつりスケベとかじゃなく、目線の位置に脚が来る)。植村あかりさんだった。植村さんだけでなく皆さん脚が本当にキレイでキレイで。トモダチが言うには、脚もありがてえけど、ワキもね。身体の中でも敏感やんか。他人に触られたらビクッてなってくすぐったいやんか。毛が生えて保護するように出来てるプライヴェート・ゾーンやんか。人間が本来そんなに開けっぴろげにする場所とちゃうやんか。そう考えると興奮せえへん? いや、ちゃうねんて。Hello! Projectに出会うまではこんなこと考えたことはなかってん。Hello! Projectを観るようになってからな、ワキやらお腹やら脚やらにやたらとエロティシズムをな、見出すようになってもーてん。開発されてしもてん。全部アップフロントが悪いねん。ナオンの最上級であられるJuice=Juiceがワキやら脚やらを存分に見せてくださるなんて、こんなありがてえことはないんですよ。しかも最前ってのは手を伸ばして身を乗り出したら届くくらいの距離で、間に誰もいねえんだから、本当にやべーよ。序盤、水を飲みたそうだけど自分のボトルを見つけられず苦笑いの稲場愛香さん。段原瑠々さん、ダンスのときの手の動きが鋭い。強そう。殴られたら痛そう。『明日やろうはバカやろう』で二度、メンバーさんがキックをするムーヴがあるんだけどトモダチの目の前で宮本佳林さんと高木紗友希さんがキックをなさった。不可抗力で目に入ってしまったらしいんだけど、衣装のパンツ(下着ではない)の中に履いているいわゆるアンスコ的なモノが見えたらしくて。黒だったらしい。こんな機会またとない 全開のサード・アイ 遠慮などない(ラップのリリックだが出典を忘れた。検索しても見つからん)。繰り返すがコレはトモダチから聞いた話だ。私がこんなゲスな話をするわけがないでしょう。何かの曲で宮崎由加さんの左のイアリングが外れて次の曲までの間で付け直していた。梁川奈々美さんは喉が本調子ではないのか、何かの曲中に高木さんのライン中にしゃがんで水を飲んでいた(最後の挨拶時にも少し咳き込んでいた。)トーク・セグメントでは宮本佳林さんと稲場愛香さんが左のお立ち台、金澤朋子さんと段原瑠々さんが右のお立ち台に立って、目覚ましの話をしていた。稲場さんは起きる時間のアラームを携帯でかけている。最近、出かける時間のアラームで起きた。遅刻はせずに済んだ。よくある。最初のアラームがたぶん鳴ってない。小さな妖精が止めている。(鳴ってるよー、と笑う段原さん。)二度寝はこわくて絶対に出来ない。起きられるいい方法はありますか? 家を出る時間に合わせたアラームは宮本さんもかける。5分前に。一方、金澤さんと段原さんはかけない。段原さんは起きてすぐに歌えるくらいいつも目覚めがいい。秘訣は宮崎由加さんに教えてもらった。私は明日は8時に起きる、私は明日は8時に起きる、今24時だから8時間寝る、と念じて頭にインプットする。(大丈夫? と金澤さんが突っ込んで笑いになっていたが、この方法はたしか菅原洋平、『睡眠を整える』にも書いてあった。)宮本さんはアラームが要らない。老人と思われるかもしれないけど、いつも寝ても2-3時間で目が覚める。3時とかに目が覚めて、5時に家を出る日ならそのまま起きる。もっと遅い日はそこからまた寝る。(慢性的に中途覚醒しているのはまずいのでは。心配。)新幹線や飛行機に乗る場合はアラームをかける。最後のトークでは、宮本佳林さんが明日でHello! Projectに加入して10周年。人生の半分。区切りでキリがいいが、自分としてはまったく区切りの意識はなく、途中経過であるという旨の力強いコメントを残した。これに呼応して高木紗友希望さんが今日でHello! Project歴が9年。横浜BLITZでさゆべぇですと言ったのが9年前だと話す。宮崎さん曰く、ブログの更新頻度が低く自撮りも載せない植村あかりさんの代わりに彼女の写真を撮って自分(宮崎さん)のブログに載せている時期があった。当時は撮影時にわざとふてくされた態度をとる植村さんに怒ってケンカになっていた。今ではケンカをしなくなったのでお互い大人になった。稲場愛香さん曰く、毎回、自分なりの課題を設定している。何回も来てくれる人には都度新しい見所を与えられるようにしたい。途中まで俺のトモダチは割と中立的というか、特定個人を贔屓せずに観ていた。『KEEP ON 上昇志向!!』を境に、そうではいられなくなった。途中加入組の三人(梁川奈々美さん、段原瑠々さん、稲場愛香さん)がマイクを持たずダンスに専念されていた。稲場愛香さんのダンス。コレに彼はやられてしまった。稲場愛香さんは歌を必要としないんだ、と彼は感嘆した。歌唱力が不足しているのではない。ダンスだけで歌の分も表現できてしまうんだ。スキル。ヴァイブス。ダンスのことは分かんねえけど、モノが違うってのは分かる。宮崎由加さんを観ている場合ではない。頭一つ、二つ抜けている。彼女の圧倒的なダンスを最前で観て、この昼公演を境に彼の中でJuice=Juiceは稲場愛香さんになった。最近のトモダチはJuice=Juiceに関しては名目上の宮崎由加さん推しとして騙し騙しイカサマ師のようにやってきた。もうごまかせなくなってしまった。このグループならこの人を追いかけるという一人を再発見してしまった。少し評論家的なことを言わせてもらうと、稲場愛香さんの加入によってJuice=Juiceは宮本佳林さんのグループではなくなった。その前から兆候はあった。高木紗友希さんをはじめとするチームメイトの成長。歌唱に秀でた段原瑠々さんの加入。決定打が稲場愛香さんの加入。宮本佳林さんのグループ、というのが創設当初からJuice=Juiceのアイデンティティだったように私は思う。周りの成長と新たなタレントの投入でそのバランスが変わった。その意味で、梁川さん、段原さん、稲場さんの加入をよくは思っていない宮本佳林さん信者がいても不思議ではない。Hello! Projectで歌がいちばん上手いメンバーさん(高木さん・段原さん)とダンスがいちばんうまいメンバーさん(稲場さん)がいるんだから今のJuice=Juiceはとんでもないよ。とにかくトモダチは最前で稲場愛香さんを中心に観たこの昼公演でカルロス・ゴーンさんも知らない悦楽を味わった。コンサートは90分以上あった。終演後の全員握手(一旦、全員が退場させられた。握手は場外で行うという告示に我々はざわついた)で、ダンスが超カッコよかった! と彼は興奮気味に稲場さんに伝えた。彼女の反応は覚えていないそうだ。16時42分、セブン・イレブン内にある会場周辺唯一の公共トイレに10人以上のオタクさんが列をなす。そこに加わって用を足す。昼は100%のシラフでいくと決めていた。最前の絶景を可能な限り鮮明に記憶したかったからだ。夜はほんのちょっとだけ酒を入れる。セブンでフォーナインのグレープフルーツ味350ml。一本だけにしておく。先週は二本飲んでコンサート中はぶち上がったが後から頭が痛くなった。ほどよい感じに仕上がる。夜は5-6列目、右寄りの位置。稲場愛香さんの影アナ。こういうことをしたらコンサートが中止となる場合もございます的な文で、中止そ…おあ? という感じになっていて可愛かった。昼公演で最前の天国を味わったトモダチにとって、夜公演はおまけのようなものだった。しゃーない。そうなるわ。それでも72番も悪くない番号だし、実際、視覚的にもそこそこ楽しめた。最前だとチャントを間違えられないという緊張がある(自分の声がメンバーさんに届くくらいの距離なので)けど、少し後ろだとそれを気にせず気楽に楽しめる。思ったけど稲場さんは背が低いし、強みが歌唱ではなくダンスだから、ライブハウス(和製英語)の後ろからだと魅力に気付きづらい。もし今日、彼が最前かそれに近い位置を獲得していなければ、稲場愛香さんにヤラれて電撃が走ることはなかったかもしれない。何となく宮崎由加さん推しであるという体面を保っていたかもしれない。トーク・セグメントでは梁川さんと宮崎さんが左のお立ち台、金澤さんと段原さんが右のお立ち台に乗って寒さ対策の話をされた。段原さんは昨日から靴下を二重に履いている。くるぶし丈の上から普通の丈。それはよくないらしい、血が止まるからと宮崎さん。耳を塞いで聞こえないよー的な反応を見せる段原さん。モコモコのを履けばいいよ。そしたら靴が履けなくなる。金澤さんが瑠々、靴下は一つにしようと締める。宮崎さんは今日、ヒートテックの極暖を着てきた。入れ替わりで登壇した稲葉さん・植村さん(左のお立ち台)、宮本さん・高木さん(右のお立ち台)が始めた話は暑さ対策。最近急に暑がりになったという稲場さん。こういうことありますか? 私も去年のワールドツアーくらいから暑がりになったからあるよと高木さん。彼女曰く室内が暑くても外に出れば涼しいので冬の方がいい。夏は逃げ場がない。宮本さんによると、水を口に含むだけで(飲み込まなくても)身体が水分を補給したと錯覚して汗が出てくるのだという。暑いけどお腹がたぷたぷで飲みたくないときにそうする。高木さんはそれを聞いて試したことがあるが、よく分からなかった。皆さんはちゃんと水を飲んで(水分を補給して)ください、と真面目に私たちに語りかける高木さん。最後のトーク。今日が勤労感謝の日ということで、お仕事お疲れ様です、とヘッズに頭を下げる段原瑠々さん。貴重な祝日を、私たちに会いに来てくださることに使ってくださり、ありがとうございます。土・日を挟んで(今日は金曜日)月曜からお仕事の人もいるかもしれませんが、そんな皆さんの元気の源になれればいいなと思います。いつにも増して年不相応の落ち着きがあるトークの梁川さん。ブラック・フライデーのブラックは黒字から来ているという知識を披露し、干支が二周も三周も違いそうなオジサンたちを唸らせる。植村あかりさんは、最近ご自身の成長を感じるというようなことをおっしゃっていた。ブラック? 何でしたっけ? ブラック・フライデー? の話を聞いてもふむふむと思える。ブログを書いて、一年前、二年前の同じ日のブログを読むと今と文章が違うし、頭もバカっぽいんですよ、と言って笑う。この夜公演が私にとって十代最後のJuice=Juiceとしてのコンサートだった、と宮本佳林さん。ココにいられた人は貴重な公演に居合わせた、的なことをおっしゃっていた。稲場愛香さん曰く、私はアイ・コンタクトをとるのが好き。皆さんとも、メンバーとも。他のメンバー同士がアイ・コンタクトをとるのを見るのも好き。宮崎由加さんは昼公演で左右のイアリングを間違えていたと告白。踊っていて違和感。公演中、高木さんに見せたら違うねって言われた。言うまでもなく、昼公演の経験とは比較にならないけど、稲場愛香さんのダンスは、人と人の隙間からある程度は見えた。『KEEP ON 上昇志向!!』での三人のダンス、本当に大好きだ(地味に段原さんも凄い)。なんちゅう眼福だ。ランニング・マンっていうのかな? の動きをするところがあって、そのときの稲場さんが本当にイキイキと楽しそうで。19時4分、コンサート終わり。トモダチは終演後の全員握手で一人目の稲場愛香さんにバースデー(イベント)行きますとお伝えしたら待ってます! と返してくださったそうだ。待っててね、まなかん…。彼はどうしても2015年の雪辱を果たしたいんだ。彼がHello! ProjectのFC会員になってから入金をし損ねた(払ったと思い込んでいた)唯一の現場で有名な稲場愛香バースデーイベント2015。昼もそうだったけど握手では植村さんと梁川さんがモコモコのクリーム色のジャケット、金澤さんが黒っぽいジャケットを羽織っていた。トモダチはあったかそうと植村さんにお伝えすると、モコモコで暖かいよ的な返しをいただいた。19時24分、握手から抜ける。19時52分、昼と同じとりすみに入る。20時20分の電車に乗るために急いで注文したが、ジョルダンで検索したら次の電車でも目的地に着く時間が同じだった。よかった。20分のに乗るのは無理があった。ハイボール、うにオンザ半熟玉子、焼き鳥5本(塩)、牛ハラミ串、ネギ豚ホルモン。とにかく出てくるのが早いし、食いモンのクオリティも悪くない。3,267円。身に付けているものすべて(衣服、キャップ、スニーカー、バックパック等々)を赤で揃えて金澤朋子さんのお姿が印刷されたマイクロ・ファイバー・タオルを肩に巻いて電車に乗る、キャップから白髪がのぞく紳士。首から金澤さんだけが写ったチェキが3枚入ったチケット・ホルダー的なのをお下げになっている。そのチェキの一つに(おそらく金澤さんの直筆で)その紳士のフル・ネームとおぼしき名前が書かれている。電車を二本乗り換えてもまだいる。家が近いのか。結局、トモダチが降りる三つ前の駅で彼は降りた。今日、トモダチが受けた稲場愛香さんの衝撃。一旦、冷静になろう。性急に結論を出す必要はない。彼はそう思った。ところが翌日になっても稲場さんのダンスが脳裏に焼き付いて離れなかったんだって。そういうこと、なんだろうな。

2018年11月28日水曜日

微熱 (2018-11-17)

この一週間で家に24時間くらいしかいられていない。出張が多すぎる。直近は10週連続で宿泊を伴う出張をしている。出張自体は苦ではないのだが、そろそろうんざりしてきた。平日の大半を外泊するようになってから、毎週ジムに二回行く健康的な生活が崩れた。出張先でいつも使う(都会ではないので他に選択肢がない)ビジネス・ホテルにジムなんかない。大浴場もない。数年前には冷蔵庫でさえなかったと聞く。ジムで『三宅裕司のふるさと探訪』を観ながら走りたい。もうちょっと家にいたい。家の布団で寝たい。週末にも予定があると、家では再配達の受領、洗濯、睡眠くらいしか出来ない。掃除も出来ていない。モノが散乱している。ゴミも出せていない。今週も金曜の夜に出張から帰宅。土曜には早起きをして新宿から高速バスに乗らなければならない。どうしても金曜日に受け取らないとまずい荷物があったので、業務を調整して帰るのを一時間早めた。

・小野瑞歩【11/18 東京】【抽選】つばきファクトリー 1stアルバム発売記念イベント 個別お絵描き会(数量:1)
・Aグループ【11/18 東京 1部】【抽選】つばきファクトリー 1stアルバム発売記念イベント お時間3倍個別握手会(数量:2)

11月18日(日)に開催される特典会の参加券を、その週に送ってきやがるforTUNE music。名目上はアルバムの特典なんで、発売日の11月14日(水)に合わせて円盤と一緒に送ってきたのはおかしくはない。けど配慮が欲しかった。みんながずっと家にいるわけではないし、代わりに受け取ってくれる同居人がいるわけでもない。私は11日(日)から16日(金)まで出張。17日(土)は名古屋に一泊して、上記の催しに参加するためベルサール新宿セントラルパークに向かう。つまり受け取れるチャンスが16日(金)しかない。受け取れない場合、連絡すれば何らかの措置はとっているんだろうが(さすがにこんな直前に送ってきておいて何の対応もしないってことはないだろ)、公演のチケットを2週間前に送ってくれるアップフロントを見習って参加券だけでも先に送って欲しかった。金曜日に19時までに家に帰るには出張先を出るのを通常よりも早める必要があった。何とか業務を調整し、受け取りに成功。個別お絵描き会は指名が出来るが、お時間3倍個別握手会は山岸理子さんと小野瑞歩さんのランダム。二枚とも山岸理子さんだった。Twitterで検索(譲 小野 お時間3倍)。成約していない取引が見つからない。逆はあった(譲:山岸 求:小野)。もう当日まで時間は少ない。交換できる望みは薄そうだ。仕方ない。山岸理子さんには好感しかないけど、話したいことは何もない。どうしよう。

ともあれ円盤を金曜日にゲトったおかげで、名古屋への移動中にアルバムを楽しむことが出来た。バスタ新宿(新宿駅南口 新宿高速バスターミナル4階)★ 08:40発 リラックス≪NEW≫。4,120円。アルバムを聴いていて前半を聞き逃したが、どうやら出発時の運転手さんからの告示によると東名高速の渋滞で到着が遅れるようだ。到着見込み時間については最初の休憩地点を出発する際に案内するというようなことを言っていた。当初の予定だと14時25分にささしまライブ着。今日の会場は岐阜。17時半開場、18時開演。2時間くらいまでの遅れなら開場に間に合いそう。間に合わなかったら仕方ない。その状況を楽しむしかない。今日は終演後に二人の紳士と飲む予定がある。埼玉からわざわざ電車、バス、電車で岐阜まで行って、ただ飲んで帰るってめっちゃおもろいやん。コレが当日移動のリスクだ。私が気を揉んだところで渋滞がなくなるわけとちゃうねん。なるようにしかならん。つばきファクトリーの1st アルバム“first bloom”を味わうのに専念する。一度聴いて分かった。いや、聴き終わる前に分かった。コレはクラシック。ちゃんと曲順を考えているのがいい。リリース済みのシングル曲が大半とはいえ、アルバムを作る意思が感じられる。(“Juice=Juice#2-!Una mas!-”は本当に残念だった。シングル曲をただ新しい順に並べただけのdisc 1。初音源化の曲をかき集めただけのdisc 2。アルバムというより音源集。いい曲が揃っているのに退屈すぎる構成で台無し。)“first bloom”のアルバム新曲では『帰ろう レッツゴー!』が耳に残る。お前ら早く家に帰れ的なリリック。コンサート最後の定番になり得る。情景が頭に浮かぶ。気持ちが高まる。

9時47分、読書に移る。Evan Osnos, “The Age of Ambition”。中国に関する本。10時、海老名サービス・エリア。30分の休憩。トイレ。便器から離れすぎていてションベンが飛び散って来そうな紳士を避ける。ココは食いモンが充実しているが、糖質、グルテン、カフェインを避けようとするとほとんど何も選べない。料理の写真を見ながらこの部分がグルテン、アレは糖質、コレはカフェイン…なぞとぶつぶつつぶやきながら練り歩く。もっともまだ時間が早い。昼飯は次の休憩で摂る。中国語ばかりが聞こえてくる。発車時の運転手さんによる放送で、ささしまライブ着は予定の30分遅れで済むことが通告された。よっしゃ。コンサートに間に合う。完全勝利(DJ OASIS feat. K DUB SHINE, DZ-T, DIDI)。本を読む。A-THUGの新EP, “PLUG”を聴く。寝てしまう。新幹線でもよくあるのだが、この温度、揺れ、音が私を眠くさせる。12時半から13時、掛川サービス・エリア、じゃなかったパーキング・エリア。30分停まってくれると安心して飯が食えるから助かる。フード・コート物色。吉野家のサラシア牛丼も悪くないけど昨日食べたし、どこでも食べられる。ココに来るとお決まりのおでん。6本、720円。からしを開けるときに飛んでTシャツの袖に黄色いのが付いてしまった。発車時のアナウンスメント。この先、高速の渋滞なし。14時55分前後ささしまライブ到着見込み。昼公演も夜公演も入るホーミーにコイン・ロッカー情報を聞く。会場の最寄り駅であるJR岐阜駅も名鉄岐阜もロッカーは埋まっているというストリートの情報をもらう。宿に荷物を預けてから会場に向かおう。

当初予定から20分遅れの14時45分にささしまライブ。私が6月に傘をパクられたので有名なローソン笹島南店。イヤフォンから流れる『私がオバさんになっても』。私がオバさんになったらあなたはオジさんよ かっこいいことばかり言っても お腹が出てくるのよ。たしかにヒトは加齢によって太りやすくなるのは避けられないが、糖質制限で抑えることは可能だ。私は7月から糖質の摂取を大幅に減らし体重は3キロ、体脂肪率は2%減った。お腹も何センチか縮んだ。セブンイレブンでメガネ拭きを買う。300円くらい。店内で前を横切った青年が残した、マクドナルドを煮詰めたような臭い。ウェルビー栄。ウェルビー今池と名駅に比べてだいぶこじんまりしている。ふくよかでややムスッとした淑女が受付。幅が20センチほどしかなさそうなロッカーにねじ込むBRIEFINGのバックパック。必要最低限のモノを入れたSea to Summit Travelling Light Daypack(旅行用に便利)を背負う。ウェルビー退出時、外出証という紙切れを渡される。戻ったときに見せるらしい。ウェルビー栄は駅から微妙に遠い。名古屋駅に戻ったらいい時間になった。16時24分に名鉄名古屋発、16時53分に名鉄岐阜着。駅前のファミリー・マートでフォーナインのグレープ・フルーツ味350mlとビタミンB剤を買う。ホーミーと落ち合う。昼公演がだいぶよかったらしい。饒舌に語ってくれる。小野瑞歩さんが喉の不調で、思うように声が出せなかった。彼女にとって最大の見せ場と言ってもいい『今夜だけ浮かれたかった』のソロ・ライン、どうしたら輝けるの? は岸本ゆめのさんが代役を務めた。私はさっきTwitterで見て知っていた。ホーミーは他のメンバーさんがステージで見せた小野さんへの気遣いやアイ・コンタクトに胸を打たれた模様だった。

整理番号は私が193番、ホーミーが180番だった。近いので一緒に入ることにした。会場近くのファミリー・マートでフォーナインのグレープ・フルーツ味350mlをもう一缶買って、店の前で飲んだ。コレはなかなかよい。他の味に比べ酒っぽさがなくて飲みやすい。700mlをキメて、これ以上は望めない精神状態。ドン・キホーテのトイレを経由して岐阜club-Gの前に着いたのが17時37分。番号の呼び出しを聞いたら180何番とかで、ちょうど自分たちの番号が呼ばれるところだった。ちょっと慌てる。結果的にはギリギリ・セーフ。左右にも前後にもちょうど中央付近だったかな、段差の上の、二列目を確保。さっきホーミーから聞いていたがこの箱は段差がいくつもあって、観やすそう。視界がいい。LIVE ROXY SHIZUOKAとの差は火を見るより明らかだった。メンバーさんが全員見える。皆さんの膝下までちゃんと見える。かなり脚を見せてくださる衣装だ。ありがたい。静岡では分からなかった。岐阜club-G、素晴らしいよ。真ん中くらいの番号なのにココまでちゃんと見える会場は稀少だ。今後もJuice=Juiceとつばきファクトリーの公演があれば積極的に足を運びたい。

どういうコンサートだったのか、詳しくは分からない。先ほど体内に取り込んだアルコホールが脳に影響したからだ。その代わり、異常なほどに楽しかった。それだけは断言できる。心の底から自分を解放し、音楽に身を委ね、小野瑞歩さんを中心につばきファクトリーのメンバーさんの麗しいお姿を目に焼き付けた。全身でコンサートを感じた。余計な考えも、ネガティヴな感情も、一つも浮かばなかった。同じ公演を観た人がTwitterに投稿したトーク・セグメントの報告を後から見ても、そんなことを言っていたかな、きっと言っていたんだろうくらいで、はっきりと覚えていない。通常であればイントロがかかった時点で苦々しい気持ちになる『ハッピークラッカー』の安さも気にならなかった。つまりSHOCK-EYEさんの楽曲群がワックに聴こえるのはあなたのアルコホール血中濃度が足りないのである。『ハッピークラッカー』のときは終盤だったけど何というか、この頃になると全体が跳ねていた。メンバーさんやヘッズが物理的に跳躍していたという意味ではなく(それも多少あるが)、フロアとステージにいる全員が同じ音楽で一つになっている感覚があった。

小野瑞歩さんは、言われてみれば声が100%出し切れていない感じはあった。でも普通に歌えてはいたので、快方に向かっているようだった。コンサート最後の最後。『今夜だけ浮かれたかった』の件のソロ・ライン。昼公演では岸本ゆめのさんが代わりに歌った、どうしたら輝けるの? どうなるんだ、どうなるんだ、頼む、小野さん、歌ってくれ…と念じながら小野さんを見つめてその瞬間を待った。夜公演、そのラインを歌ったのは、小野さんだ! 昼公演の顛末を(自分はその場にいなかったけど)情報として踏まえた上で、小野さんの声でこのフレーズを聞くのは、とてつもないカタルシスだった。

翌日の個別握手で、昼公演と夜公演の前に何か喉のケアをしたのかご本人に聞いてみた。(あ、そうそう。直前で握手券は2枚とも交換出来たんだよ、結局。ありがとうございます。)特別なことはしなかったけど、しゃべらなかったのと、のど飴を舐めたと教えてくれた。気を付けてね、これから乾燥するからとお伝えしたところで時間になった。はい、気を付けます。冬だしね。私がブースを出てから、インフルエンザになりたくないよー! と大きな声で付け加えるのが聞こえてきた。原因不明ですということだったが、大事に至らなかったようなので、よかった。

終演後の握手。楽しかったですの定型句で最初の8人をやり過ごす。最後が小野さんだった。小野(瑞)と印字されたTシャツを着た私と対面した彼女は、めちゃくちゃいい顔をしてくださった。言葉はなかったけど、あー来てくれたんだ! ありがとう、嬉しい的な気持ちが強く伝わってきた。勝手に都合よく解釈するな。いや、分かったよ、私には。言葉はなくても。ゼッタイ小野さんはそう思ってたって。この最後の一秒くらいに小野さんからもらった笑顔を見られただけでも、6時に起きて埼玉から岐阜まで来た甲斐があった。


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2018年11月21日水曜日

TRIANGROOOVE (2018-10-29)

火曜日は起きた時点で喉に違和感。水曜日は喉の痛みで睡眠が妨げられる。銀翹散(ぎんぎょうさん)。木曜日は喉が治ってきた代わりに止まらない鼻水。葛根湯。金曜日はマシになってきたが風邪気味に変わりはなかった。小青竜湯(しょうせいりゅうとう)。土曜日はマリノスの勝利を100%信じてルヴァン杯決勝を現地で観るも無残な完敗。観戦後に駅のプラットフォームで立ちくらみ。日曜日は優勝を逃したショックを引きずる。外出するもしんどく家で15時から19時まで寝る。月曜日はおとといの試合前にヤマザキビスケットから配布された小麦粉の塊を職場に配布し、15時で退勤。向かったのは日本武道館。その前に新大久保。ソルマリ。スパイシー・チキン、スクティ、ラクシ。電車。稲場愛香さんと同郷のTHA BLUE HERBの“THA GREAT ADVENTURE”を聞いて気持ちを高める。九段下。やばい臭いを発しながら私と同じ方向に歩く白髪の紳士。18時ちょうど、入場の列に加わる。18時10分、席に着く。2階の南西スタンド、R列。Juice=Juiceにとって三回目の武道館。そのすべてに居合わせている私。一回目、二回目ともにアリーナの席をもらっていた。悲しい。最前線にいたかった。J=J Dayに続いて引きが悪い。

会場の規模によって客層は少し変わる。武道館ともなると普段の会場には来ない人たちがたくさん来る。そういう人はアリーナよりも2階に多い。データはないが、体感として。会場が広くなればなるほど、というよりは普段の規模との隔たりが大きければ大きいほど、一体となって熱を帯びるのは難しくなる。Juice=Juiceが主戦場とするライブハウス(和製英語)は400-500人程度、いわゆるホール会場は1,500-2,000人程度を収容する。8,000人だか10,000人だかが入る日本武道館となると、普段のノリに習熟していない人たちの割合が増える。コレは自然なことだ。私の左が若いナオン、右が汗染みのあるグレーのストライプ・スーツを着てきったねえスニーカーを履いた白髪の紳士。二人ともほぼ無言で立ち尽くすスタイルだった。それが悪いわけじゃない。自分の領域をはみ出してぶつかってくるよりは全然マシだ。でもコンサートを観る上での自分の気分は周囲の席にいる人たちに感化される部分ってのが多少ある。左右の人たちに限らず、自分がいた一帯の温度の低さに引きずられてしまったかもしれない。いや、分かってる。他人のせいにすんな。被害者ぶるな。自分が感化する側に回ればいい。この区域は自分が盛り上げるくらいの気概で。そもそも自分が音楽と演者さんに集中していれば気にならないはず。この間『やべっちFC』で川口能活さんが2004年のアジア杯ヨルダン戦を回想していて、PK合戦のときはボールしか見えなかったと言っていた。集中すれば大事なもの以外は気にならないはず。余計なことが気になるということは集中ができていないということ。今日の自分がそうだったんだろう。60%くらいしか楽しめなかった。風邪が完治していなったのが原因だ。自分の状態がよければ、周りの環境に多少めぐまれなくとも楽しめるものだ。他責的な考えに至ることはない。現にこの間のJ=J Dayでは後方からの鑑賞だったにもかかわらずあれだけ楽しんだではないか。

前座はつばきファクトリーが『今夜だけ浮かれたかった』、こぶしファクトリーが『ドスコイ!ケンキョにダイタン』。捌ける際、今夜だけ浮かれちゃってくださいね的なことを言う山岸理子さん。オタクさんが浮かれているのは今夜だけではない。いつまでたってもアイドルさんを追いかけて浮かれ続けているからこのような人生になってしまったのである。こぶしファクトリーは我々が一緒に盛り上がるように煽っていた。言うまでもなく私はつばきファクトリーの支持者だが、ステージでの立ち振る舞いはこぶしファクトリーが一枚上手だと認めざるを得なかった。この時点から、いよいよコンサートが始まるというワクワクよりも、この席はステージから遠いなという思いの方が勝って、あんまり気分が乗ってこなかった。

Juice=Juiceは例によって全員がことごとくマブく、遠距離から見惚れてしまった。中でもハッとするマブさのナオンがいて、誰かと思ったら植村あかりさんだった。いつもと雰囲気が違う。何でも開演の直前に髪を切ったらしくて。はじめの髪型がとにかくマブかった。一瞬、宮崎由加さんに見えた。たとえば今日、私がJuice=Juiceを初めて観ていたとしたら(実際には単独コンサートだけでコレで60公演目なのだが)植村あかりさんを推しにしていたかもしれない。それくらいに目をひいた。特にコンサートの序盤は彼女ばかりを双眼鏡で追った。前にも書いたが私はもうJuice=Juiceを観るときに宮崎由加さんの一挙一動を逃さずにとらえるという感じではなくなっている。もちろん結果として宮崎さんが目に留まるときもあるが、彼女が無条件の第一優先ではない。私のJuice=Juiceへの見方が、個人崇拝からグループへの愛へと変わってきている。マリノスを応援する気持ちのような。この選手がいるからマリノスが好きなのではなく、マリノスだから応援する。℃-uteのときもこれに近い変化があった。岡井千聖さんの踊ってみた動画をきっかけに℃-uteをちゃんと観るようになった私は、はじめは彼女を推しに設定していた。最後の方は公演によっては鈴木愛理さんや中島早貴さんを観ている時間の方が長くなっていた。かといって明確にいわゆる推し変をしたわけでもない。玉虫色の状態が続いた。

公演名のTRIANGROOOVEは、可愛い、セクシー、クールというJuice=Juiceの三つの魅力をお届けする的な意味だった。可愛いが宮崎由加さんと梁川奈々美さんの『もしも』(モベキマス)。セクシーが高木紗友希さん、植村あかりさん、金澤朋子さんの“Melodies”(GAM)。クールが宮本佳林さん、稲場愛香さん、段原瑠々さんの“LOVE LIKE CRAZY”(後浦なつみ)。とても大雑把に言うとコンサートの前半がTRIANGROOOVEのコンセプトを表現し、後半がいつものJuice=Juiceという構成だった。『もしも』では16歳の梁川さんに一歩も引くことなく何の違和感もなく可愛さの正面衝突を挑む24歳の宮崎さんが眼福で、私はにやけてしまった。いいものを見せてもらった。“Melodies”はオリジナルを上回るほどの妖艶さがあって、グループ結成当初から彼女らを観ている身としては、オジサンが知らないうちにこんなことも出来るようになったんだなと感慨深かった。“LOVE LIKE CRAZY”は途中加入組の中でもひときわスキルフルな段原さんと稲場さんに、集団創設当初からのエースだった宮本さんの組み合わせの精鋭感が強かった。三曲とも大変に納得できる、ツボを押さえた人選であり、曲の選択であった。

Hello! Project研修生から結成された新集団、BEYOOOOONDSの皆さんが前座ではなく本編に出演していた。彼女たちが担ったのはインタールードというか、箸休めというか。主に曲間に現れて、踊っていた。歌唱はなし。もちろん魅力的なメンバーさんたちばかりだし、ダンスも見応えがあった。彼女たちにケチをつける要素は何ひとつとしてなかった。ただ、私は彼女たちの起用法に疑問を抱いた。BEYOOOOONDSが出ている時間とコンサートの本編やコンセプトとのつながりが希薄だった。コンサートの流れが寸断されて、Juice=Juiceの世界がぶつ切れになる感覚を覚えた。ただでさえ上述した可愛い、セクシー、クールの三分割のセグメントによっていつものJuice=Juiceに比べ変則的なショーとなっていた。ようやくJuice=Juiceのコンサートらしくなってきたと思ったらBEYOOOOONDSが踊るセグメントに切り替わり、ブレーキがかかる感じだった。気持ちよくアクセルを踏んで加速し続ける時間が少ないコンサートだったように思う。(ちなみに私は2005年に運転免許をオートマ限定で取得して以来、一度しか運転をしたことがない。)BEYOOOOONDSが独立して出演する時間を減らして、もっとバックダンサーに徹してもらった方がコンサートとしての統一感が出たのではないか。そもそも、前座でよかったのではないか。こぶしファクトリーなんてメジャー・デビューしてからもう何年たつんだ。いつまで先発集団の前座をやらせんねん。

いきなり!武道館ではなく、ツアーで何公演かやってから千秋楽としてココでやるべきだった。新しいJuice=Juiceを見せる、コンセプトの強いコンサートにするという野心的な試みを、私は支持する。ただJuice=Juiceそして我々も含めた集合体として、仕上げる期間が欲しかった。こういうケチをつけてしまうのもつまるところは私の体調が万全ではなかったから、それに尽きると思う。終盤にテープ(おそらく各メンバーのメッセージが印刷されている)が噴射されたが2階には届かなかった。悔しかった。テープをモノとして手に出来なかったことではなく、熱の中心にいられなかったことが。席を離れて必死に拾い集めるジジイ。見苦しい。メルカリで売んのか? 20時46分の終演後、私はグッズ売り場に直行し、植村あかりさんの日替わり写真とDVD MAGAZINE VOL.19を購入し、帰途についた。

2018年11月16日金曜日

浪漫活劇 るろうに剣心 (2018-10-14)

サテンの入り口に置いてあるメニューを見る目的。自分の場合は一つしかない。カフェインレス珈琲があるかどうかを確認する。それだけ。なかったら店に入らない。珈琲にこだわらなければカフェインを避けることはさほど難しくはない。次に立ちはだかるのが糖質。サテンてさ、だいたい珈琲か紅茶かココアかジュース(Juice=Juiceのグループ名発表時につんくさんが説明したように本来ジュースとは100%果汁のみを指すが、ここでいうジュースはそうじゃないのも含む)じゃないですか。そうするとね、もう私にとってはほぼゼロなんですよ、選択肢が。ビールも糖質かつグルテンだし。オール・フリー的なビールもどきは糖質ゼロでもグルテンは入っているし。店によっちゃトマト・ジュースがあるから、それを頼んでお茶を濁す(喫茶店だけに)っていう手もある。でも違うんだよね、トマト・ジュースは。何か侘しい気持ちになる。珈琲の代わりにはならないんだ。風味は多少、劣ってもカフェインレス(カフェインを90%以上削減)やディキャフ(decaf、カフェインゼロ)で珈琲を楽しみたいんだ。でもさ、ほとんどないんだよね。ハーブ・ティもノン・カフェインだけど出す店はほとんどない。7月にカフェイン制限を始めてからはサテンに入る回数が激減したよ。以前はサテンでレーコーを飲んで本を読んだりブログを書いたりするのが趣味と言っていいくらいだったのに。欧米先進国ではカフェインレス珈琲やディキャフが相当に浸透しているそうだ。我が祖国でも当たり前になってほしい。ローソンのレジで頼むやつ。アレにカフェインレスがあるのは助かってる。そういえばなっきぃ(元℃-uteの中島早貴さん)がこの間ラジオ(181110ラジオ日本『中島早貴のキュートな時間』)でさ、寝る前にカフェラテ(理由は書かないがこの言葉がなっきぃの声で再生されたのはちょっと嬉しかった)を飲むって言ってた。カフェイン摂ってもぜんぜん寝られるタイプなんでーってサラっと言ってたけど、たぶん睡眠の質に影響は出てると思うよ。自覚していないだけで。ともかく、日本ではサテンでカフェインを抑えた珈琲に出会える望みが薄い。だから期待してなかったんだけど、あったんだよ。カフェインレス珈琲。新橋駅前。新橋珈琲店。14時45分頃に店に入った。今日は開演が16時半。

実のところ、自分が三ツ沢にいないのが悔しかった。J1リーグ、ルヴァン杯の準決勝。横浜F・マリノス対鹿島アントラーズ。カシマ・スタジアムでの第一戦を2-1と制したマリノス。引き分け以上で決勝進出が決まる。満員にして力を貸してほしいとファンに訴えかけるウーゴ・ヴィエイラ選手。それに応えるマリノス・サポーターたち。選手と観客の距離が近いサッカー専用スタジアム、ニッパツ三ツ沢球技場。どんだけ熱い空間になるんだ。YouTubeのハイライト動画で分かるわけがない。その場にいたかった。身体で感じたかった。それは可能だった。新橋演舞場で上演される『浪漫活劇 るろうに剣心』、16時半の部を観る権利を放棄すれば。でもな、チケットが13,000円したんだ(送料・手数料を入れると+600円)。高いだろ? 私もこんなに高いとは思わなかった。田村芽実さんのファンクラブから先行受付の案内が来て、値段を見ずに申し込んだんだ。メールで来た振込先の案内を見て、2枚分の値段と間違えてるんじゃないかとファンクラブにメールを送りかけた。ウェブで検索したらどうやら正しい値段らしくマジかよってなった。一等席。ちゃんと値段を認識していれば申し込んでいなかったかもしれない。だって今回に関しては田村さんが演じるのは主要な役ではないから。プレイガイドの公演紹介でも出演者一覧に名前が載ってなかった。ほか、と最後に一括りされていた。ほか、じゃないんだよ、ほかじゃ。こっちはそのほかを目当てに13,600円払って、贔屓のフットボール・クラブの大事な試合をすっぽかして新橋に来てるんだよ。そっちから観ればその他大勢の一人かもしれないけど、私にとってはすべてなんだよ。チケットを売って手放すという選択肢もあったかもしれないけど、やったことがないし、気が進まなかった。それにしても申し込むのは1公演だけにしておいてよかった。田村さんが主演ならともかく、脇役の舞台にそこまでお金と時間を突っ込みたくない。

マリノス対アントラーズは、マリノスが2点を先取し決勝進出確定かと思いきや2-2まで追い付かれた。もう1点取られれば敗退していたが、何とかそのまま試合を終えてくれた。これで決勝進出が決まった。ホッとした。安らかな気持ちでミュージカルの開演を迎えることが出来た。めでたしめでたし。『るろうに剣心』が元は漫画であることくらいは知っていたが、まともに読んだことも興味を持ったこともなかった。どういう話なのかもいっさい知らなかった。田村芽実さんを観られるという以外に、事前に楽しみだったことはほとんどなかった。強いて言えば、新橋演舞場という会場。Google検索で画像や座席表を見るかぎりふだん私がHello! Projectのコンサートやイヴェントで行く会場とは毛色が違う。構造が独特そう。実際どんな雰囲気の会場なんだろうというのは興味があった。ファンクラブから受け取ったチケットには1階13列と印字してあった。13,000円の一等席で13列かよ、という不満があった。一等席の区画は20列まであるようだった。普段の感覚で言うと13列ってのは特別よくはない位置(悪くもないけど)。でも実際に座ってみると思っていたよりも数段、いい席だった。何といっても花道。私がいた席の左に、席を一つ挟んで、横に三席分くらいの幅の通路があって。通路というよりはステージの一部。演者さんが花道を走り抜けると、その風を感じた。私は2013年の春に池袋で℃-ute主演の舞台『さくらの花束』を観た。なっきぃ主演の部を最前で観させてもうたことがあったんだけど、なっきぃが走ったときに風を感じて、自分となっきぃが同じ世界に生きているという実感を得て、感動したんだ。そのときの感覚を思い出した。花道は劇を通してふんだんに使用されたので、とても迫力があった。なるほどコレは一等席、その中でもいい席だった。田村芽実さんも一、二度通られたけど、後ろから前に移動されていたので、私は彼女の背中を見る形になって、間近では正面からお顔を拝見することは出来なかった。

物語が進んでいっても田村芽実さんはなかなか登場なさらなかった。もしかしたら既に出て来た中にいるんじゃないかと不安になった。というのが、皆さんメイクアップが強めで、衣装もキメキメで。元が漫画で、キャラクターに寄せないといけないからね。あんまり素の人間っぽさを残しすぎるとよくないんだろう。田村さんがステージに出てこられても13列からじゃ、一瞬じゃ自信を持って判別できなかった。確信に数秒を要した。彼女が担当したのは、出演者の欄に名前が省略されるのもまあ理解できる、なかなか出てこなくても仕方のない、そういう役だった。赤べこという牛鍋屋さんの看板娘が二人いて、その片方。看板娘が一人でもまあ成り立つっちゃ成り立つ。物語の進行に影響はない。トヨタ生産方式のコンサルタントだったらココ一人減らせるねって言うだろう。もちろん、減らすべきではない。そういう役もいなければ劇から遊びが減るからだ。でも私としては田村さんに遊びの部分ではなく物語の展開に欠かせないピースを担ってほしかった。私は歯がゆかった。彼女であれば、もっと出番の多い主要な役でも十分に務まったはず。上白石萌歌さんという上國料萌衣さんのような名前のレディーがヒロイン役だった。この役を演じる田村さんを想像せざるを得なかった。もちろん上白石さんの演技も歌も十分に魅力的だった。ヒロインに相応しかった。そこに対して何の文句もない。でもやっぱりね。田村芽実さんの能力と才能を信じて疑わない者の一人としては、この役が田村さんであれば…彼女であればどういう演技を歌を魅せてくれたのだろう…という思いを捨てることは出来なかった。

ステージにしても大道具にしても演出にしても何にしても、時間やお金を惜しまずに作り込んだのが伝わってきた。殺陣で主人公が刀を振って、木が切り落とされてドサッと落ちる場面。クルクルとステージが回って場面が変わる演出。一番のハイライトはパーティが行われる洋館。圧巻。豪華。うわあって、思わず口が開いてしまうほどだった。多くのプロフェッショナルが裏で関わっているんだろうな、と思う。当たり前のことだが演者さんも全員が全員、ちゃんと演じて歌えるプロしかいなかった。原作を何も知らない私でも楽しめる演劇、エンターテインメントだった。13,000円という値段も納得できた。

途中で35分の休憩があった。その間、8-9割の人は外(施設内)に出ていた。混んでいるだろうし、膀胱もおとなしいので私は席で待った。少し伸びをした。フットボールの5レーン理論でいうところの一番左と一番右のレーンの席が特殊な席っぽくて、テーブルが付いていた。そこの席の皆さんは休憩中にお弁当を召し上がっていた。さっき弁当売場をちらっと覗いたけど、どれも糖質まみれだった。アレを休憩時間中に食べたら血糖値が急上昇し、下げるためにインスリンが多量に分泌され、反動で一時的に低血糖になって、休憩明けに眠くなってしまうのではないか。皆さんちゃんとスッキリした頭で最後まで観劇できたのだろうか。

カーテン・コールで演者さんたちが順番に出てきて我々が拍手を送る場面で、田村芽実さんは開いた両手を頭の上に乗せてうさぎを表したようなポーズでニコッとされていた。こんなことをしていたのは彼女だけで、一人だけアイドルっぽさを出している彼女を見て私の頬が緩んだ。

池袋の中華料理店、新天地。ココはちょっとした穴場かもしれん。混んでいないし、味も良い。ランチは平日しかやっていないのが残念だが、オススメ。先日食べた魚と豆腐のスープはとてもおいしかった。麻婆豆腐は悪くないけどそこまででもなかった。グラス入りの赤ワインと、ネギ・チャーシューと、唐辛子と鶏肉の揚げ物。こんなに丁寧に作られたネギ・チャーシューにはなかなか出会えない。近くにいた青年たちがブランド名を色々と挙げて服の話をしていた。よし、今からジーンズ・メイトに行こう。彼らは力強くその結論に達し、店を出た。

2018年11月12日月曜日

Esperanza J=J DAY SPECIAL (2018-10-10)

つばきファクトリーの某おまいつとクリソツな同僚。背格好。顔の形。朝、会社の最寄り駅で電車を降りると少し前を歩いていた彼。私の脳内でその同僚とおまいつが同化しつつある。彼は元々Juice=Juiceの金澤朋子さんを一番に応援していたはずだ。いつぞやの金澤さんのバースデー・イベントではステージに上がってゲームに参加する姿がDVDに収録されている。私はそのDVDを買ってはいないがYouTubeの違法投稿動画で部分的に観たことがある。(ちなみにそのバースデー・イベントに私は申し込んだが落選した。)彼くらいになるときっと金澤さんご本人からもファンとして認識されていたことだろう。それがどうだ、最近では主戦場をつばきファクトリーに移し、すっかり某メンバーさんに熱を上げてやがる。Hello! Projectのコンサートでは某色の自作らしきTシャツを着用し、ペン・ライトを掲げ、某メンバーさんのソロ・パートで飛び跳ねている。Juice=Juiceが出てくるとペン・ライトを赤にして金澤さんのファンのように振る舞っているが、彼の中で彼女が第一の存在ではなくなっているのが明らかである。金澤朋子さんがバリバリ現役なのに平気でフラフラと崇拝対象を変える。節操がない。芯がない。リスペクト出来ない。そういえば、似た話を聞いたことがある。Juice=Juiceの宮崎由加さんが一推しだったのにつばきファクトリーの小野瑞歩さんに流れた奴がいるらしい…ってオレのことやないかい。

認める。私にとってナンバー・ワンの個人は宮崎さんから小野さんへと移った。(ナンバー・ワンとオンリー・ワンは数学的には同じなので区別するのは無意味だと何かで読んだ記憶がある。)ここでもはっきりと宣言している。ただ、集団としては相変わらずJuice=Juiceを最も強く支持していることに変わりがない。だから平日でも迷わずに申し込んだ。10月10日。Juice=Juiceの日。J=J Day。記念日、といっても結成日でもデビュー日でもない。語呂合わせに過ぎない。それでもJuice=Juiceにとって大切な日であることに変わりはない。平日(今日は水曜日)だからお客さんの来やすさを考えて次の週末に開催しようという生温い発想をアップフロントが抱くわけがない。こっちの都合はハナから関係ない。10月10日という日にJuice=Juiceと支持者たちが一堂に会することに意味がある。どうせ平日だろうと我々は会場を埋め尽くす。私に割り振られた1436という整理番号がそれを物語っている。年号でいえば室町時代。ファンクラブ先行の時点で、そもそも今日の会場にそんなに人が入るのかという疑念を抱かせる番号が出ているのだ。

午後休。全休も可能だったが、気乗りする整理番号ではなかったし、労働の状況が相当に穏やかではない。私の直属の部下の一人が自己都合で退職する。私の上司は以前から彼を低く評価しており、強制的に辞めさせたがっていた。アイツを即時に辞めさせろと息巻く上司。日本の労働法では解雇をするのが難しいという人事。彼のやっていたことを引き継がないと日々の業務が回らないという現実。その上司に反発を抱く部下(感情の振れ幅が大きく、問題児)。それらすべての板挟みにあう私。何とか穏便に彼の退職日を決めて(今思い返しても本当によくやったと思うわ)、昼で会社を出た。SpotifyでNORIKIYOの『断片集』(NORIKIYOはいくつか聴いたがハマり切れない)とPrimitive Art Orchestraの“Artifact”を聴きながら電車に揺られ、Zepp Tokyoへと向かった。

はじめからなかった。並ぶ気は。まず昼まで働いている時点で出遅れている。新大久保のナングロでアチャールを食って、黒ホッピーを飲んで、サマエボウジを食って、15時47分にZepp Tokyoのすぐ上の通路に着いた。見下ろすと長蛇の列。2時間くらいはかかりそう。微妙に暑いし、日替わり写真1-2枚のためにコレに参入するのは馬鹿馬鹿しい。誰かしらの写真は終演後にさほど並ばずに買えるような気がする。メンバーさんを選ばなければ。それを狙う。買えなかったらしょうがない。国際展示場駅のコイン・ロッカーに荷物を預ける。双眼鏡、宮崎と印字されたピンクのTシャツ、財布を入れたウエストポーチ(和製英語)、本。閉じてから気付いた、チケットを忘れた。お金がもったいないが、背に腹は代えられない。一度ロッカーを開けて、お金を払い直そうとすると、数十秒以内であれば追加料金なしでモノの出し入れが出来た。無事にチケットを救済。仕様の親切さに感激した。カフェインと糖質を含まない飲料を出す喫茶店を探してさまよう。見つける。隣の不動産屋?の商談空間も兼ねているようだ。カモミール・シトラス・ティ。Dr. Robert Lustig, “Fat Chance”を読む。グッズ列に並ぶよりも時間を有効に使っているつもりだったが、仮に並んでいたとしても同じ本を読んでいただろうから、結局は変わらなかったかもしれない。

整理番号、呼び出し。最後に入ったとしても大差のなさそうな番号なので、まったくそわそわしない。17時50分、800番。17時54分、1,000番までとファミリー席。18時1分、1340番。18時2分、1420番。この辺の進みは早く、気を抜いているうちに自分の1436番を過ぎていた。開演は18時半。大きな番号の利点として、入場してからの待ち時間が短くて済む。Zepp Tokyoは私にとって、研修生発表会を観るため年に四回くらい訪れる場所。研修生発表会は全席指定。立ち見会場としてのココに来るのはコレが初めてだ。番号が番号だけあって、主要な位置にはあらかた人が埋まっている。後ろの方はまだ通行できるくらいの余裕がある。私は音響設備があるあたりの右側を選んだ。前の一人を挟んで段差があるとは言え、視界には多数の後頭部。想定済みだ。ライブハウス(和製英語)とは言ってもこの広さと距離となると双眼鏡を持参することに戸惑いはない。

正直に言う。私は今日の公演から多くを得られるとは思っていなかった。消化試合…とまでは行かないが、顔を出すことに意義がある現場くらいに思っていた。Zepp Tokyoで1436番。良好な視界を得られる見込みは薄い。それに現場がたくさんあって、渇望感はない。仕事は調整したけど、何が何でもここに来なくてはいけないというほどの気持ちはなかった。四年連続でJuice=Juiceの日に現場にいた。その事実を残すために来ているという気持ちが多少はあった。初めてHello! Projectのコンサートに入ってから8年半。番号や席に関係なくワクワクできるような初心はもう持ち合わせていない。仕方がない。そういうもんだ。中野サンプラザの二階後方から一階を見下ろし、いつかあっち側の世界でコンサートを観てみたいと夢想した時期が私にもあった。実際に一階席や若い整理番号を何度も体験してから同じ純粋な気持ちを保つことができないのは自然なことだ。もちろんJuice=Juiceのコンサートが楽しみじゃないわけがなかったけど、私のモチベーションが高いとは言いがたかった。

開演して数分。観ている場所が後方なんてことは大事なことではなくなっていた。ステージで歌って踊る集団が、フロア後方との距離を吹き飛ばすくらいに魅力的だったからだ。特定の誰かが可愛かったとか、そういう次元の話じゃねえんだ。全員が全員、いつ観ても、どこをどう切り取っても輝いている。Juice=Juiceは増員によって失ったものもあると思う。5人時代と今のどちらがグループとして魅力的かというのは簡単に答えが出せる問いではない(6人時代はなかったものとする)。ソロ・パートの配分などを考えると、℃-uteがそうだったように5人が一つの黄金比な気はする。ただ、8人になったことで5人のときよりも豪華絢爛さが出ているのも確かだと思う。満遍なく観ても一人一人の印象が鮮烈に残る。化けモンの集団。今年のHello! Projectは20周年を記念し、ハロプロ・オールスターズというユニットでシングルを出した。オールスターズとはいっても実際には現役Hello! Projectメンバー全員だ。Juice=Juiceの方が語義通りのハロプロ・オースターズに近い。中でも、今日の私は稲場愛香さんを見てしまう。歌割りは多くないし身長も低いんだけど、他とは違う存在感と技巧がある。彼女はフットボーラーで言うなら仲川輝人選手、中島翔哉選手だ。

セットリストで特に私が高揚したのが“Vivid Midnight”、『禁断少女』、『地団駄ダンス』。“Vivid Midnight”は私の中で2018年のHello! Project楽曲の中で上位に属する。音として耳に心地よい。トラックも、児玉雨子さんのリリックの言葉遊びも、メロディも。『禁断少女』は、誰が聴いてもいい曲と思うような、間違いのないチューンだ。冒頭の金澤朋子さんのソロ・ライン、だけど体温 昨日と何ら変わらない…の箇所が妙に耳に残る。『地団駄ダンス』は(特にリリース当時の彼女たちにとっては)イロモノの曲で当初はファンの間でも賛否があった。今ではすっかりJuice=Juiceの定番曲だ。Juice=Juiceはこの曲を自分たちのものとしたことで表現の幅を広げ、次の段階へと進んだ。集団の分岐点と言える曲だと思う。私は同曲の単独コンサートでの初披露を目撃している。今でも現場で聴けるのは嬉しいし、段原瑠々さん、梁川奈々美さん、稲場愛香さんが新たな彩を加えてくれているのがまた新鮮だ。一つの見どころが、目の前で売り切れ…の直後のメンバーさんの顔芸。

トーク・セグメントでは10月8日(月・祝)に千秋楽を迎えたばかりの『タイムリピート~永遠に君を想う~』の裏話が多く披露された。メンバーたちはまだ舞台の興奮冷めやらぬという感じだった。それだけ彼女たちにとって大切な舞台で、没入していたんだなというのが分かった。観ておいてよかった。

梁川奈々美さん:高木紗友希さんにビンタする場面。どの角度でやったら本当にビンタしているように見えるか、演出家さんと話しながら、高木さんにも協力してもらって研究していた。一度間違えて本当にビンタしてしまった。高木さんの?に付いているマイクに当たってボフって音が出た。ごめんなさいと思いながらも舞台のキャラクターがあるので表に出さないようにしていた。
宮崎由加さん:やなちゃんは悪くないよ。
高木紗友希さん:ビンタされたとき痛かったけど、トークのネタにしたら受けると思った。それなのにやなちゃんが先に話した。

植村あかりさん:劇中のスペシャルドリンクをスペシャルジュースに変えたらいいんじゃないかと誰か(岡村美波さんか山﨑夢羽さんだったか)が言った。演出家さんに相談しようと思ったけど、しないうちに本番になった。変えちゃえ、と自分で判断して実行した。気付いた人、いますか?(ほとんど挙がらない手。)数えられるほど…。舞台中は皆さんのことを見られない。まあ見られるっちゃ見られるんですけど。がっつりは出来ない。台詞を忘れてしまう。コンサートは自由に見られる。(『タイムリピート』は全部の回を観てくれた人もいるんですよ。ここにいますか? と植村さんが挙手を促すが誰も手を挙げなかったのが面白かった。)

宮崎由加さん:『タイムリピート』の観客で靴を脱いでる人がいた。リラックスしてる。いいんですけど。

段原瑠々さん:スペシャルクッキーのくだりのあと、いる? いらないというやり取りを植村さんとひたすらやっていた。植村さんがしつこい。一回、クッキーを落とした。岡村美波ちゃんが拾ってくれた。客席に落ちたら大変なのでヒヤッとした。

宮崎由加さん:私は階段が苦手。歳とかじゃないですよ、元々苦手なんです。『タイムリピート』のステージは階段が結構あって…。
稲場愛香さん:そんなに多かったかな…(首を傾げる)。
宮崎由加さん:階段の上の場所が不安定で、ぐらついた。

宮本佳林さん:まなかん(稲場愛香さん)と抱き合った時にまなかんの右肩に私の頭があった。鼻血が出てまなかんの右肩が血だらけになった。
稲場愛香さん:洗ってもらわないといけませんね、と私は言った。肩だけかと思ったら前身頃もフンッ!ってやったみたいに血まみれになっていた。
宮本佳林さん:劇中でソーマ君(宮本さんの役名)はルナ(稲場さんの役名)のことが好きなので。

・10月10日は…と我々に振って、Juice=Juiceの日!! と言わせる宮本佳林さん。やり直しはしない。出来なかった人は来年も来てください、と笑う。
・衣装替えで戻ってきたときに全員揃っているか1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8と確認する金澤朋子さん。

高木紗友希さん:(肩で風を切ってガニ股で歩いて)おめえら楽しかったか?!!(『タイムリピート』の役柄を再現している。)普段はこんな子じゃないんですけど…(我々、エーイング)。…応援してくれてるんですよね?? 今日は人がいっぱい入ってるよ、満員だよと聞いていた。たくさんの人がいて、力が入った。

本日は足腰の悪い中…と締めの挨拶を始める金澤朋子さん。騒然とする会場全体。どよめきが収まらない。足元の悪い中の言い間違いかと思ったが、雨は降っていなかったので。他のメンバーたち同様、多さに感謝を表しつつ、(こんなにファンがいるなら)普段のライブハウスやホールでの公演もぜんぶ満員じゃないとおかしいのになあ…と毒づく。

稲場愛香さん:皆さんの前でパフォーマンスをするこの1分1秒が幸せ。Juice=Juiceのメンバーさんは私の加入が決まった時点から皆さんが優しい。Juice=Juiceファミリーの皆さんも。恩返しをしなくてはいけないと毎日毎日、考えている。ステージでのパフォーマンスで、そしてお会いする機会があれば気持ちをしっかり伝えられるようにしたい。

宮本佳林さん:このコンサートをタイムリピートしたい。体力もタイムリピートした(元に戻した)上で。

宮本さんの被っている帽子を差して、聖徳太子みたいだね、と高木さん。理解に苦しみますけれども…と首を傾げる宮本さん。

宮崎由加さん:(約2,000人という入場者数に触れて)ブログのコメント数はこの200分の1もいないわけで、サボっている人がそれだけ多いということ。コメント、いつでも待ってます。

・最後の最後の曲振りで言い間違える宮崎由加さん。タイムリピートしよう、とやり直す。乗っかるメンバーたち。
・『この世界は捨てたもんじゃない』 の8つ目の虹的なリリックで稲場愛香さんの肩に腕を回す高木紗友希さん。驚いて感激する稲場さん。その後、涙ぐむ。

終演後、すぐにグッズ売り場へ。日替わり写真はこの時点では宮本佳林さん以外は全員のが残っていた模様。今日はあまり買う機会の少ない段原瑠々さんのを選んだ。今日の彼女はいつにも増して元気が溢れていたし、楽しそうだった。

あまり期待をせずに臨んだが、蓋を開けてみれば2018年の現場でもトップ・クラスだった。今年一番なんじゃないかと思えるくらいの公演が年に何度もあるから、Hello! Projectのファンを止める目途がつかない。コンサートとほぼ同時刻に行われていたJ1リーグのルヴァン杯準決勝では横浜F・マリノスがウーゴ・ヴィエイラ選手の決勝点で鹿島アントラーズを打ち破り、勝利と貴重なアウェー・ゴール2点を手にした。Juice=Juiceとマリノスのおかげで、最高の気分で帰途についた。

2018年11月7日水曜日

タイムリピート~永遠に君を想う~ (2018-10-07)

高木さゆぴょんさんの大股開き。印象に残った場面を一つ挙げろと言われたらソレですね。普段はJuice=JuiceそしてHello! Projectをレップする歌姫であられる彼女が演じていたのは男性でね、それも肉体労働者で、てやんでい、べらんめえ的な、オラオラした感じの役だったんですよ。がに股でガシガシ音を立てて歩くような。何人かいた男役の中でも宮本佳林さんが最も中性的で少年ぽさがあったのに対し、高木さゆぴょんさんの役はいちばん分かりやすくオトコに寄っていました。テストステロンの量が多そうです。舞台が始まるや否や、彼女が思いっきり脚を開いてお座りになっているんですよ。私はJuice=Juiceのコンサートを60公演近く観させてもうてるし、ファンクラブイベントにも入らせてもうてますけど、メンバーさんがここまで脚をおっぴろげになっているのは初めて目撃しました。こんなシーンを待ってたぜ、ですよ。凝視してまうやん。股ぐらをさ。いや股ぐら言うてもね、何かが見えるわけちゃうで。分厚い作業着を履いてはるし。でもこの先、二度とないかもしれないんですよ。高木さゆぴょんさんが演じはったのがマスキュリンな男役だった上に、冒頭で開脚する高木さゆぴょんさんと正対する角度と距離の席に私が居合わせたからこそ起き得た事象なのです。

昨日と同じ15時半からの回を観劇しました。この時間が私にはちょうどいいんですよね。私の休日は、お昼ご飯を中心に回っているんです。何も予定がなくてただダラダラするような日でも、出かけて昼メシだけ食って帰ってくることもあります。一つ前の11時半からだとお昼時とモロにかぶるし、一つ後の18時半からとなるとお昼ご飯を外で食べてから時間を持て余す。15時半からがいい塩梅なんです。今日はね、火鍋を食いました。池袋の四季海岸で。一時期は毎週のように食べにくるほどどはまりしてたんですけど、最近は滅多に行かなくなりました。このお店のランチはね、煮タマゴが食べ放題なんですよ。料理はそこまででもないですが、煮タマゴがおいしいです。それで安いんで、日常的に使う店としてはおすすめできます。ただ周りを見ると中国人はあんまりランチのお得な定食を頼んでないんですよね。単品を頼みまくって楽しそうに豪遊してんの。たぶんですけど、彼らの富裕度合いからするとお得なランチと単品の値段など誤差の範囲なのではないでしょうか。たとえば我々が物価の安い国でレストランに入ったとして、100円と300円の差を気にしないように。

稲場愛香さんの日替わり写真をゲトりました。昨日も彼女のを買いました。私が日替わり写真を買うメンバーさんを選ぶ際にはいくつか基準があります。好きなメンバーさん。(終演後に買う場合は)印象に残ったメンバーさん。その写真の衣装やメイクアップを含めた写真うつり。そして、書き込み内容。これらの点から売り場のサンプルを眺めて決めます。稲場さんの日替わり写真は、最後の書き込み内容において他のメンバーさんを圧倒的に上回っていました。ご自身が持っている石を紹介されていて。丁寧で手が込んでいて、後に残したくなる写真でした。ご自身の名前、日付、会場名を書くまでは全員が共通ですが、どう装飾するか、何を付け加えるかは各人の工夫の見せ所です。日替わり写真に趣向を凝らした書き込みが出来るメンバーさんは出来る子って感じがします。

昨日は8列目で、今日は4列目の席をいただきました。近くなった分、迫力は感じられました。ただ昨日の方が舞台に没頭できました。何ででしょうね。はっきりとは分からないですが、昨日、東池袋中央公園で23時過ぎまでTwitter経由でお会いしたHello! Project愛好家の紳士お二人と飲んでいたのと関係しているかもしれません。全員が初対面でした。片方の紳士が、ご自身のソーセージ(変な意味ではなく)に乗ったゴキブリをフラッシュ撮影するのを二人で笑いながら見ていたのを覚えています。たしかフォーナインだったかな、私が飲んだのは。寝る時間も遅くなりましたし、影響ゼロとは言えないでしょうね。昨日に比べると多少の眠さ、だるさはあったのは否定できません。劇の途中で寝てしまうほどではありませんでしたが、集中力は少し落ちたと思います。実のところ、昨日よりもさらに楽しめるんじゃないかと期待していたんです。いちど観て展開を把握しているわけですから、理解が深まって、細かいところに色々と気付くんじゃないかと。もちろんそういう面もあったし、『タイムリピート〜永遠に君を想う〜』が観てよかったと思える最高の舞台だったことに変わりはありません。ただ、初めて観たときの驚きや新鮮な感動を上回るものを今日は得られませんでした。自分がどれだけそのコンサートや舞台を楽しめるかはさまざまな要素が関係していますが、事前に正しく予測するのは難しい。特段、楽しみにしていなくて席が8列。それよりも楽しみにしていて席が4列。普通に考えたら後者の方が楽しめるはずですが、今回は逆の結果になりました。こうやって書くと今日はイマイチだったような感じの文に見えてしまうかもしれません。繰り返しますがそんなことはなく、Juice=Juiceの底知れぬ能力を再認識し、新たな魅力を発見できたし、Hello! ProjectやJuice=Juiceを知らない人にも見せたいくらいの舞台でした。

2018年11月5日月曜日

タイムリピート~永遠に君を想う~ (2018-10-06)

それほど期待はしていなかったんだけど、見る見るうちに引き込まれて、最後には涙ぐんでいた。それだけ素敵な舞台だった。たとえばコンサートだったら盛り上がりに行く、サッカーだったら応援するチームのゴールと勝利を喜びに行く、感動系の映画だったら泣きに行くというように、多くの娯楽ではあらかじめ自分がどう反応するかというのがある程度、予期できる。予期というよりは、そういう感情を求めて足を運ぶ。私が『タイムリピート~永遠に君を想う~』を観劇するにあたってはそういう事前の想定が何もなかった。もちろんJuice=Juiceというイルな集団を割と近い距離で観られるのは心待ちにしていたけど、内容についてはすっげー楽しみというわけでもなかった。ほぼニュートラルと言っていい状態で開演を迎えた。まず、いつものようにファンクラブ先行受付が始まった時点では詳細が分からなかった。Juice=Juiceが主演の舞台。会場は新宿のスペース・ゼロ。その程度の情報で、申し込むかどうかを判断しなければならなかった。簡単なあらすじくらいは出ていたかもしれないけど、それだけを読んでもよく分からない、申し訳程度のものだった。初日が近づいてきて初めて、具体的に想像できる材料(画像)が公開された。どのメンバーさんがどういう役を演じて、どういうメイクアップで、どういう衣装で、というのが分かってきた。解禁されていく情報に、この舞台に対する私の期待を高める要素は一切なかった。服や髪型が総じてダサい。筋書きはあまり興味をひかれない。何より、肌の露出が少ない。特に宮本佳林さんの髪型とメイクアップは、普段の彼女のよさを消しているように見えた。その宮本さんをはじめとした数名が担当するのが男役というのもあまり楽しみと言える要素ではなかった。

それが、開演して時間がたつごとにグイグイ持って行かれた。舞台は終始、宇宙船。何やら世界では二つの陣営が対立していて、その片方に属する人たちが船に乗っている。宇宙を探索中に資源が豊富な惑星を見つける。宇宙法では先に上陸した陣営が所有権を得られることが定められている(ジョン・ロック方式ですね)。この星が蓄える膨大なエネルギーを占有できるかどうかは、対立する陣営との戦いを制する上で極めて重要。船に学者が二人乗っていて、その惑星に上陸するかどうかについて意見を求められる。学者が宮本佳林さんと稲場愛香さん。稲場さんは他の乗組員とは仲良くせず、鼻につく態度をとる。宮本さんのことも馬鹿にしている。上陸に関して宮本さんは危険だと反対し、稲場さんは上陸すべきと主張する。船長の宮崎由加さんは、これまたツンとした乗組員(高瀬くるみさん)にも押されつつ、上陸するという決断を下す。向かっていたところ、突如として小惑星が接近し、宇宙船にぶつかる。乗組員は全員、死ぬ。それで話が振り出しに戻るんだけど、稲場さんだけ記憶が残っている。彼女はこのままではみんなが死ぬことを必死に説明し、未来を変えて生き残るための道を模索する。それで四、五回だったかな、また初めに戻るというのを繰り返す。その都度、微妙に展開が変わって、新事実が次々に明らかになっていく。

・一つの物語の中で短い話がループするというのが、私には妙に心地がよかった。ジャズやヒップホップ的だからかもしれない。こういうジャンルの物語に関する興味が喚起された。百数十冊を数える私の積ん読の中で、Ken Grimwoodさんの“Replay”という小説の序列が急上昇した。
・難易度設定が絶妙だった。ひねりがありつつも難しすぎない。一回でもしっかり楽しめるけど、二回、三回と観たくもなる。これくらいがちょうどいいんだ。私が演劇女子部を観に来るのはHello! Projectのメンバーさんを鑑賞することであって、舞台が好きだからではないんだよ。いや、好きは好きだけど(私には下北沢の小劇場に演劇を観に行っていた時期もある)、それが主目的でないの。私は演劇女子部に、コンサートやイベントといった現場の一つとして来ているんだ。だから脚本、演出、衣装、メイクアップ、等々、舞台を成立させる要素のすべてはメンバーさんの魅力をどれだけ引き出せるかで価値が決まる。
・観る前には何だコレ…と思った宮本佳林さんの髪型やメイクアップは、彼女が演じたキャラクターによくマッチしていた。舞台が始まるとすぐに違和感はなくなった。Refugeecampさんの“Sensei”の早口フローのような独特なしゃべり方でまくし立てるガリ勉。これまでに見たことのない宮本佳林さん。
・通底しているテーマが没入しやすかった。自分だけが記憶や経験を保持したまま過去に戻れないかというのは、多くの人々が夢想したことがあるんじゃないだろうか。私も、今の自分のままで年齢だけ20歳になれないかと考えたことが何度かある。
・『気絶するほど愛してる』ぶりに目にする、稲場愛香さんの演技。特別。引き込まれる。Juice=Juiceが舞台をやるのであれば今後も彼女は欠かせない。彼女の存在がグループとして出来ることの幅を広げていると言える。それに負けない演技を見せた宮本佳林さん。この二人が見事に主役を演じきった。
・宮崎由加さんと植村あかりさんの滑舌の悪さは少し気になった。自身の間でしゃべれる場(ラジオとか、コンサートやイベント中のトークとか)だとそれも一つの個性や魅力だが、言い回しや速度を調整できない舞台の台詞では仇になる。

2018年10月22日月曜日

つばきファクトリー 小野瑞歩バースデーイベント2018 (2018-10-01)

本当に可愛かった…。いやあもう、ホントに。可愛さが詰まっていた。これまでに自分が観させてもらってきた小野瑞歩さんの中でいちばん可愛かった。新宿ReNYには前に一回来たことがあった。迷わないだろうとタカを括ってたんだけど、見つけるのに手こずってね。新宿ってのはつくづく分かりづらい。私はこの辺には土地勘がない。池袋ならそれなりに分かるんだけど。新宿という街が好きではないし、会場にたどり着けない焦りもあって、着くまではちょっとイラついてた。だけどバースデー・イベントが終わって、小野さんのお見送りを受けて、新宿のストリートに放り出された私に要らねえ怒りはまったくなくなっていた。幸せな時間の余韻に浸りながら、口は半開きの放心状態で新宿駅の方向に歩いた。

2列目のど真ん中だったんだ。何を観るにしても後ろよりは前で、端っこよりは中央付近の方が好ましいに決まってる。基本的には。でも、他ではないこの公演でこの位置をいただけたというのは私にとって特別だった。Hello! Projectでいちばん贔屓にさせてもらっているメンバーさんが一人で歌って踊るお姿を間近で鑑賞させてもらえる機会なんてまずない。小野さんが所属する9人組のつばきファクトリーでは、丸々一曲を誰か一人がパフォームするということはほとんどない。というかグループとしての公演では過去に一度もないはず。曲の中で一人だけに与えられるラインは限られる。コンサートでは曲によってグループを分割することはあるけど、一人ってのはない。今後はあり得るかもしれないけど(例えば退団が決まったメンバーさんの最終公演とかね)、今のところはない。メンバーさんが一人で何曲も披露する時間を味わえる唯一の機会がバースデー・イベントなんだ。

私にとってはつばきファクトリーよりも小野瑞歩さんが上位にある。つばきファクトリーの中だったら小野瑞歩さんが好き、ではない。小野瑞歩さんを信仰しているから、彼女が加入したつばきファクトリーを支持するのだ。もし小野さんがいなければ、私はつばきファクトリーのことを熱心に観てはいなかっただろう。リリース・パーティに一つでも行っていた可能性は低い。ましてや盛りだくさん会に申し込むのは絶対にあり得なかった。無銭イベントや接触には手を出さないのが自分の方針だったので。同じコンパクト・ディスクを何十枚も買う奴らを馬鹿にする側だったんだからね。私は。ちょっと前まで。小野瑞歩さんを観たいという欲求の前にはすべてが崩れ去ってしまった。つばきファクトリーの現場に行くのは小野瑞歩さんを観るのが目的であって、その他すべてはおまけに過ぎない。Juice=Juiceに関しては、グループ結成当初から観させてもらっているけど、はじめは宮本佳林さんもいいし金澤朋子さんもいいし、みんないいなという感じで、誰を推しに設定するかが絞れていなかった。2014年11月16日(日)に初めて観に行ったJuice=Juiceのコンサート(新潟)で、宮崎由加さんに決めた。Juice=Juiceという箱があって、その中から選ぶという順序だった。小野さんの場合は、まず小野さんありきだった。(もちろんその前からつばきファクトリーのコンパクト・ディスクは購入し曲を聴いていた。楽曲派なので)。もちろん小野瑞歩さんにしてもHello! Projectという箱から選んでいるのに変わりはないけど、グループへの興味と個人への興味では、圧倒的に後者への比重が高い。

いつまで小野瑞歩さんがバースデー・イベントをやってくれるのか、いつまで私が足を運べるのか、そこには未来に関する一切の保証がない。先例を見るかぎり、Hello! Projectに所属できる限界は25歳と言えそうだ。全員がそこまで勤め上げるわけではない。本人の、もしくは事務所の判断による突然の早期退職という道もある。姉妹グループのこぶしファクトリーを見れば分かる。私だって、Hello! Projectの現場に来られる環境がいつまで続くかは分からない。仕事が変わるかもしれないし、失業するかもしれないし、身体を壊すかもしれない。その合計で何回になるのか分からない機会の一つで絶好の席をいただいた。魔法にかけられたような、別の世界に連れて行かれたような、何とも言えない甘美な感覚を、Hello! Projectの現場で味わうことが稀にある。今日がそんな日だった。すぐ目の前で小野瑞歩さんが笑って、歌って、踊っている。衣装がまた最高で、眼福だった。可愛いとセクシーの融合。黒のタンクトップの上に前を開けたジャケット。紫のスカートは位置が高めだったのでおへそを拝見するチャンスはなかったが、脚を多めに見せてくださった。最前ではなかったものの、私の席は小野さんと正対することが多い真ん中だったし、ステージが近くて観やすかった。イベントの間は、昼で切り上げた労働、明日以降の労働、背中のコリ、その他ありとあらゆる人生の問題が頭から消え去った。小野瑞歩さんが笑顔で歌っていて、私がそれを観ている。幸せの定義が一つ分かった。

司会はさわやか五郎さん。お約束のブーイングを浴びせる我々。この公演(18時開演の部)が始まる前の小野さんはこれまでにさわやかさんが見てきた中でいちばん緊張していた。開演前に叫んでいた。ステージに登場してすぐの自己紹介で言い淀む小野さんに、入場からやり直す? と聞いて笑いを取るさわやか五郎さん。それで緊張が少しはほぐれたのか、徐々にいつもの小野さんらしさが発揮されてきた。18歳になった瞬間は、アップル・パイを作っていた。作らなきゃいけなくて…。え、パン屋さん? みんなに配った? 配ってないです。0:00ちょうどはパイに切り込みを入れていた。つばきファクトリーのメンバーでは岸本ゆめのさんと秋山眞緒さんがお祝いの連絡をくれなかった。でも翌日グループ全員で会ったときにお菓子をくれた。18歳だから出来る仕事も増える。幅を広げていきたい。目先では年末のカウコンが楽しみ。

事前に募集していた、お悩み相談。9月28日(金)という直前になって告知し、なおかつ自分で用紙をダウンロードして印刷してこいという謎の要求をしてきたアップフロント。何だコレは。事務所のプリンターが壊れたのか? 投稿したいのもやまやまだったけど私は用紙を印刷し損ねたので、他の人たちに委ねることにした。
・電車で席を譲れないのですが、どうしたらいいでしょう? はじめから座らなければ譲らなくていい。座っている前提で答えてというさわやか五郎さんの要求を受けて、ニコーっと相手に笑いかけると答える小野さん。どうしましたかと言われたら、あなたに席を譲りたくてと返す。
・読書の秋ですが、何を読めばいいでしょうか? 『アップ・トゥ・ボーイ』のグラビアにつばきファクトリー全員が出るので見てください。秋の日差しが降り注ぐ公園でベンチに座って見るといいんだね的なことを言うさわやか五郎さん。それは変な人ですよ…。変な人は電車でニコーってする人だよ。
・会社を早退してここに来たけど会社からの電話が鳴りやまない。出た方がいいのでしょうか? 今夜だけ浮かれちゃいましょう。明日が大変かもしれないけど、と微笑む小野さん。
・小野瑞歩さんのセクシー・ポーズを見ないと治らない病気にかかったという相談に、片方の肩を前に出してちょっと屈んだようなセクシー・ポーズ(?)を見せる小野さん。治りましたか? と投稿者に問いかけるさわやか五郎さん。治っていないという答えを半ば誘導する流れだったが、治ったと応える投稿者。治ったんかい、と突っ込むさわやか五郎さん。軽傷だったようで。
・最近、小野さんが怒ったことは、寝ているのにお姉さんが部屋に入ってきて電気をつけてメイクを始めたこと。消してと言ったら、今は消せないとメイクを続けるお姉さん。消して、と低めの声で口調を強くして静かに怒った。静かに怒るタイプ? ワーッてなったりはしない? なると思いますが、そうなったときのことは覚えていないです。
・全員のお悩みには答えられなかったので、皆さんを癒すためということで、去年のバースデー・イベントでも披露したフルート演奏。あれから練習したの? 去年のバースデー・イベントから触ってません。失敗してふき出すも、3回目くらいで成功。

勝ち抜いた三人がサイン入りポラをもらえるジャンケン。私は最初チョキで勝ち、次にグーで負けた。テンポをずらしてこちらの調子を狂わせてくる小野さんのマリーシア。四回戦くらいで三人まで絞られた。随分と早く決着がついたなと思ったけど、計算してみたら妥当だった。来場者は約二百人くらいだったはずなので、200を3で割り続けていくと4回目で2.5くらいになる。

サングラスをかけ変装し、サイトウキララとかかいうキャラクター(何だったんだアレは)に扮したモーニング娘。佐藤優樹さんが動画で登場。瞬時に佐藤さんであることに気付き悲鳴を上げる小野さん。アップフロント社内とおぼしき場所での撮影。AとBの会議室がある。それぞれにプレゼントが用意してあるのでどちらかを選んでほしいというサイトウさん。実際に会場に用意してあるので、小野さんが自分で選んだ方をもらえるという運び。動画の後に、片方しかもらえないと説明するさわやか五郎さん。エーイングする私たち。皆さんがエーと言っているので…とAを選ぶ小野さん。サイトウキララさんのオススメはBだそうです、というさわやか五郎さんの一言で慌ててBに訂正する。ステージに運ばれてきたBのプレゼントは、10月6日に出版される佐藤優樹さんの写真集だった。その場で夢中になってパラパラと(たぶん後ろのページから)めくる小野さん。表紙にサインがあるのは客席からも分かったが、どうやら本の中にもサインを見つけたらしく、大喜び。二冊予約しました、サイン入りも予約しました。当たるといいなと思って…。好きすぎる人か、と突っ込むさわやか五郎さん。動画の中で佐藤さんは小野さんのいいところについて、喜んだときのテンション・マックス、あと(どの箇所か)忘れたけど歌も好きだよ、と言った。

1.『純情cm(センチメートル)
2.『愛して愛してあと一分』(モーニング娘。)
『愛して愛してあと一分』は佐藤優樹さんに(8月18日にハロコンで会ったときに)私だったらこの曲が合ってると思うよと歌うことを勧められた。
3.『銀色のテレパシー』(Juice=Juice)
4.『ボーイフレンド』(藤本美貴)
9月29日(18歳になった当日)にはハロプロ・オールスターズのイベントで兵庫にいた。ファンの方が駆け付けてくれた。サプライズで『初めてのハッピーバースディ!』が流れて、みんなで誕生日をお祝いしてくれた。たくさんの応援してくれる人に支えられて生きていることを実感した。いつも元気をもらってばかり。返せるようにしたい。
5.『My Days for You』(真野恵里菜)
6.『心の叫びを歌にしてみた』(℃-ute)

つばきファクトリー加入当初のイベントではもうすぐ16歳になると自己紹介をしていたのに、もう18歳になりました。ハロプロ研修生になったのが中三で、今は高三だとしみじみ振り返り、歳とったなって…と小野さんは苦笑いをしていた。客席に腰掛ける人たちの年齢層が私よりも一回りは高いのが当たり前だから麻痺してしまうが、普通に考えて私がここにいるのはおかしい。親戚でもない美少女の18回目のお誕生日を祝うイベントに、倍の年齢の私が足を運んでいる。真っ当な人生を送っていれば自分に子供がいる頃だ。それは私を育ててくれた両親がずっと望んでいたことだし、自分も何となくそうなるものだと思っていた。でもそうはならなかった。長年の友人たちは子供が出来てから面白いくらいに疎遠になった。私の交友関係はTwitter経由で出会う本物たちにシフトしつつある。楽しいのは間違いない。だが、過去の自分から見たら、こうなりたくはないという未来の一つだろう。どうだったらよかったんだろうか? 例えば同じクラスの高校生として小野瑞歩さんと出会えていたら幸せだったのだろうか? 仮にそういう人生だったとして、苦い思いしか出来なかったことは目に見えている。クラス(学級)が同じでもクラス(階級)が違いすぎるからだ。私では、彼女とはまともに話すことも出来なかっただろう。今の私は、コンサートやイベントで彼女を観させてもらえる。イヤフォンからいつでもおしゃべりや歌声を聴かせてもらえる。年に数回、ちょっとだけお話が出来る。それらを通じて生きるための活力をいただける。それは、時空が歪み私が小野さんと同級生になった世界よりも幸せなのかもしれない。ファンはアイドルさんと握手会で対等な人間同士であるかのように接するが、本来は手を握ることも馴れ馴れしく話すことも許されるような階級ではない。それを忘れてはいけない。田村芽実さんに関しても似たことを前に書いたけど、演者とファンという関係と距離だからこそ好きで居続けられることもある。今日のセットリストは一年くらい前から考えていて、来年のセットリストも今日が終わったら考え始めるという小野さん。来年は何を歌ってくれるのだろう。そんなことよりも、今日ステージで彼女が飛び跳ねたときに二度くらい、ほんの一瞬だけ見えたスカートの中が私は気になる。

2018年10月15日月曜日

MC松島のワンマンライブ (2018-09-29)

何も書き残していないんでね、フリースタイルで、トップ・オブ・ザ・ヘッドで、ちゃちゃっと書きたいと思うんですけれども。行ってきたわけですよMC松島さんのワンマン。ワンマンというのは完全な和製英語なんでね、言葉にこだわる私としては使う奴に残飯食わせつつワンパン入れたい気分ですけど。いやワンマン(one man)という言葉はありますけど、一人の男という意味ですからね。ワンマンライブなんて一人の男、生身くらいの意味になるでしょう。前も書いた記憶がありますけどね。私がMC松島さんを知ったのはMCバトルがきっかけでした。ネタ仕込んでめかしこむっていうのはMCバトルではダサいとされるわけです。もちろんネタっぽく聞こえなければいいわけですが、価値観としては根強いわけじゃないですか。即興性の美学っていうか。ご本人はフリースタイルは別に得意じゃないと前におっしゃってましたけど、MC松島さんの現場を思い付くままに綴るっていうのは、何か合ってると思ったんですね。ヒップホップな気がするし、ジャズな気がする。というのは建前で、実のところは、手抜きです。どういう文にしようかなっていう構想から始めたくねえなって。面倒くさい。気が進まない。書かなきゃいけない現場が溜まっているし、時間が余っているわけでもないのでこの記事にそこまで構っている暇がない。MC松島さんだって、歌詞書くのはマジでめんどくさい 誰かに頼めるなら頼みたいって歌ってはりましたね。Major Cleanup 2015の“Jump Man”。Major Cleanupの三部作は、いいですよ。無料で落とせるんで、是非お勧めしたい。(と思っていたんですがもうアップローダーからファイルがなくなっているようです。)MC松島さんというのは好みが分かれるラッパーさんです。私が思うに彼はヒップホップとは何ぞやという一般(?)通念にとらわれずにやっている部分があって。ヒップホップであろうという以前に、面白い音楽、面白いラップを作ろうというのが第一にある人なんですね。それはKRSワンだとか2パックだとかの思想を守り続けるのがヒップホップだという向きからすると、けしからんわけですよ。Twitterでは某重鎮から目を付けられてね、お前はヒップホップを名乗るな的なことを言われて。MC松島さんは初めはヘラヘラしてましたけど、最近では明確に対立姿勢を打ち出しています。

実をいうと私もね、考えとしては重鎮さん側だったんです。数年前までは。彼は私にとって青春時代のヒーローでした。彼は私の人生に最も影響を与えた人物の一人です。自分を肯定すること、自分を強く持つこと、他人に簡単に左右されないリアルとフェイクの判断基準を持つこと、そういった信念を私に植え付けてくれたのが彼の音楽でした。彼の音楽に、彼の考え方に、私は救われてきた。すべてのアルバムをどれだけ聴き込んだことか。私のような人間が、リスナーにもプレイヤーにもたくさんいるはずです。それに比べたらMC松島さんが音楽の歴史や私という個人に与えてきた影響はまだちっぽけなものです。ただ、実績を抜きにしてね、今日時点でどっちがワクワクすることをやっているか、どっちが格好いいかというと、MC松島さんだと私は思うんですね。私がMC松島さんのファンになるというのはあり得なかったです。ごく最近までは。何があったんでしょうね。思い当たるのが、2013年5月に転職に失敗し、無職になったことです。それまでは自分を鼓舞してくれていたヒップホップがしっくり来なくなって、聴けなくなったんです。しばらくの間、ほとんどジャズだけを毎日聴き続けました。それまでは何かしらのヒップホップを毎日一時間は聴いていたはずなのに、受け付けなくなってしまいました。私にとってヒップホップは、失業生活の孤独や悲しみ、漠然とした不安に寄り添ってくれる音楽ではありませんでした。ジャズは私の苦しみを分かってくれました。ともあれ、しばらくヒップホップから離れていたんです。バトルにはまったのを契機に再び聴くようになるのですが、以前と比べてラップ音楽をフラットな目で見られるようになりました。ヒップホップであるかどうかよりもよい音楽かどうかを重視するようになりました。出来の悪いヒップホップよりも出来のよい他ジャンルの音楽に価値があると思うようになりました。

重鎮さんは歴史を学ぶことの大切さを訴えます。それは正論です。たしかに歴史を知ること、ルーツを知ること、クラシックをディグることは重要だし、何より面白い。私もB-BOYを自認するようなその辺の兄ちゃんよりもさまざまなアルバムを聴いてきた自信があります。好きなアーティストの客演等から芋づる式に山ほどの素晴らしい作品に出会いました。ヒップホップを聴いていなければマルコムXの自伝やアメリカの奴隷制度に関する本を読むことはなかっただろうし、ジャズをしっかり聴くこともなかったかもしれない。でも、伝統を守ることがヒップホップにおいていちばん大切であるかのような言説は腑に落ちないんです。映画『アート・オブ・ラップ』の原題に“Something From Nothing”(無から有を作る)という文言があったように、オリジネーターたちにとってはゼロから作るものだったわけです。過去の偉人たちが積み上げてきたものを守るという保守的なものではなかったはずです。無から有を作る音楽であり文化だったからこそ、クリエイティブで新しい表現が生まれたはずです。また、ヒップホップを通してアメリカの人種差別を知るというのにも限界があります。ラップを聴くよりも学者や専門家が書いた本を読んだ方が網羅的で正確な知識を手に入れることが出来ますから。

いかに伝統に立脚しているかよりも、歌詞や音の面白さ、新しさ、自由さ、楽しさを重視するようになった私は、MC松島さんの虜になりました。ヒップホップやラップ音楽に対してそういうスタンスを取るようになった時点で、私もヒップホップではなくなったのかもしれません。そうだったら、仕方ないです。MC松島さんの最近の作品でいうと“BIRTH OF THE HANAMOGERAP”には衝撃を受けました。問題作です。全編を通して日本語でも英語でもない謎のデタラメ言語でラップをし続けるという試みをしていて、単語レベルでさえ内容がまったく分からないという類を見ない作品です。パブリック・エネミーをいくら聴いてもこれを作ろうという発想は生まれないでしょう。“BIRTH OF THE HANAMOGERAP”のような新しい表現を次々に生み出すMC松島さんのようなアーティストこそが、ヒップホップなのかラップ音楽なのか知りませんが、音楽を発展させるのです。伝統の踏襲を最優先事項としたらその音楽ジャンルは終わります。MC松島さんのような人がいなければヒップホップは1,000円の廉価版で名盤が定期的にリイシューされるだけのジャンルになります。
この前のライブはどうだったって聞かれて何人くらい動員したとかって答えるようじゃ それはイベントかコンサートですね 俺たちがやるのはパーティだ まず楽しかったって答えなきゃ(MC松島、『素人主義』)
今日はMC松島さんにとって初めてのソロ・コンサート、もとい、パーティでした。同じ日に同じ下北沢でハハノシキュウさんのパーティもありました。少し迷いましたが、ハハノシキュウさんは今回を逃してもまた近いうちにお目にかかる機会がありそうだったのに対して、MC松島さんは次がいつになるのか分かりませんでした。普段は北海道にお住まいな上に、定期的にソロ公演をやるということをされていないので。なので、MC松島さんの公演を選びました。友人二人と一緒に観るつもりだったのですが、一人がSKE48の森平莉子さんという方の最終出勤を見届けたいということでキャンセルしたので、二人で観ました。私は14時から三ツ沢で横浜F・マリノス対ベガルタ仙台の試合を観ていました。シーズン開幕前には優勝を狙うと鼻息が荒かった新監督のポステコグルーさんでしたが、気付けば一部リーグの残留争いに巻き込まれています。マリノスはこの試合に負けると降格が大きく近づく、まったく気の抜けない試合でした。是非とも勝たねばなりませんでした(私はマリノスのファンです)。結果は5-2でマリノスが勝ちました。どれもこれも印象的なゴールばかりでした。特に仲川輝人選手の自陣から一人でドリブル突破してGKとの一対一を仕留めたスーパーゴール。あんなのは滅多に観られません。現地で目撃できたのは幸せでした。サッカーは結果がすべてのシビアな世界で、ましてやJ1残留がかかっている状況では否が応にも緊張感がありました。しかも雨が降っていまして。会場のニッパツ三ツ沢球技場は屋根がないので、合羽(スタジアムで購入)を羽織っての観戦でした。試合そのものの緊張と劣悪な鑑賞環境が相まって、普通よりも消耗しました。しかも今期のマリノスはハイ・プレス、ハイ・ライン、ハイ・リスク、ハイ・リターンでハチャメチャなフットボールなので、ハラハラドキドキしっぱなしで。気を休める暇がない。試合が終わるとドッと疲れました。

白熱した試合の余韻が抜けないまま下北沢THREEに入りました。MC松島さんのパーティが始まると、あまりに緩くて呆気に取られてしまいました。サッカーではスキを見せるとすぐに相手にボールを奪われて失点しかねません。身体を鍛えた青年たちがバチバチとぶつかり合い、ときには興奮し言い合いをしています。観ているこちらも感情移入していますから、ゴールが決まると涙が出ることもあります。それに引き換え、ステージに出てきたMC松島さんは飄々としていて、音楽では盛り上がりすぎて人が死ぬこともある、それはよくないから盛り上がりすぎないでくれ、俺も強要するつもりもないというようなことを冒頭におっしゃっていました。何だそれはっていう感じですが、そういう言葉の一つ一つがMC松島さんらしくて、自分を大きく見せようとか、何かを演じようというような意思がまったく感じられませんでした。正直言うと序盤は物足りなさを感じました。観ている方も様子を窺っている感じで、ほとんど盛り上がりませんでしたし。やっぱりこういう一人舞台は経験されていないわけだし、まだ力量が不足しているのではないかと思ってしまいました。ところが時間がたつにつれ、徐々にMC松島さんの世界に引き込まれていきました。驚いたのが、わずか30分程度で10分休憩に入ったことです。戻ってきたMC松島さんによるとこれは昔の長時間映画のインターミッションやジョン・ケージの『4分33秒』の手法を踏襲しているからやばいとのことでした。しかも10分休憩はもう一度あって。もう我々はMC松島さんの掌で踊らされている感じがしました。彼がトークで私たちに訴えかけたことが、お金を使えということでした。今日の物販でもいいし、終わってからどこかで使ってもいい。今ZOZOTOWNで買い物をしてもいい。飲み物もドリンク・チケットの一杯だけじゃなくてもう一杯飲め。彼の言葉に乗せられて、二度目の休憩で私はラムをロックで頼みました。最初の休憩のときは何でこのタイミングで休憩なんだという疑問の方が強かったですが、二回目は楽しくなっていました。むしろ休憩の方がいいんじゃないかっていうくらい。Twitterを眺めながらお酒を飲んでまったりするのが楽しかったです。セットリスト的は“hospes”収録曲が多かったですね。あとは『B.M.K.D.(バトルMCは曲がダサい)』とか。オリジナル曲以外にはキングギドラの『フリースタイル・ダンジョン』をカヴァーされていたのですが、ずっとスマートフォンでリリックを見ていました。会場で先行販売されていた“hospes 2”(“hospes”のリミックス盤)を買って、MC松島さんと2ショットを撮っていただきました。ハハノシキュウさんの公演に行けなかった分、私は8x8=49と印字されたTシャツを着ていました。

21時前には終わったので、終演後に夕食を食べる時間がありました。これはありがたかったです。連れと近くのKebab Chefに入って、認知症、癲癇、頭痛、うつ病、統合失調症、ADHD、性欲減退を引き起こすことが判明している(参照:デイビッド・パールマター/クリスティン・ロバーグ、『「いつものパン」があなたを殺す』)パンを含む料理に舌鼓を打ちました。連れはラク(透明でアルコホール度数の高いお酒です)に初めて挑戦し、気に入っていました。23時半からアフター・パーティが開催されていたようですが、行きませんでした。こっちはジジイだし、その時間には寝ていたいんですよね。

2018年10月8日月曜日

微熱 (2018-09-23)

LIVE ROXY SHIZUOKA。忘れちゃいけねえ。あんたも覚えとけ。どんだけイカしたライブハウス(和製英語)なんだろうと、入る前に期待していたよ私は。だってさ、出来たばっかなんだよ。2018年4月28日から営業を始めたらしくて。新しいというだけで期待が高まる。わざわざ2018年にクソ会場を作らないでしょ。普通に考えて。世の中に数多と存在するライブハウス(和製英語)に関する情報は、インターネットで検索すれば誰でもある程度は手に入れることが出来る。設立や企画に関わる人間であれば、世の中にどういうライブハウス(和製英語)があって、どの会場が評判いいのか悪いのか、それがなぜなのか、よく調べているはず。その上で勝算があるからLIVE ROXY SHIZUOKAを作ったはず(前からあった場所を居抜きで引き継いでいるのかもしれないけど)。魅力的な会場じゃないと継続的に多くのミュージシャンを呼べないだろうし、そうなると運営が立ち行かなくなって、関係者の食い扶持もなくなるわけでしょ。私が今日の公演に申し込んだ理由は、一つは静岡が日帰りで行ける土地であること(けっきょく泊まったが)、また久松でマグロを食いたかったこと、そして、LIVE ROXY SHIZUOKAへの期待。当然、小野瑞歩さんそしてつばきファクトリーを観たいという前提がまずあっての話。

笑っちゃうよね。アレは。整理番号はたぶん500番まで出ていて、私は460番だった。視界は悪くなるだろうという予想はついたっていうかそれは確定的だった。私が入るのは夜公演だけだったんだけど、昼公演を前の方で観ていたダチによると、小野瑞歩さんと谷本安美さんの肩、山岸理子さんの胸の張り、秋山眞緒さんの脚、それらが見所だということで。460番じゃそれらを堪能するのは絶望的だった。彼は夜公演でも私よりもいい番号を持っていたんだけど(エグゼ様なので)、前方の景色は昼に楽しんだからと言って夜は私の番号まで待って一緒に入ってくれた。入った時点でフロアがほぼ埋まっているのは想定内だったが、想像を超える光景がそこにはあった。ステージと我々の間に立ちはだかっているのは人だけではなかった。中に便所でも作れそうなほどにぶっとい柱が二本。入ってすぐのところの上にモニターがあって、そっちで観た方がええんちゃうかって思えた。Yokohama Bay Hallにも柱があるけど、あそこは横に広いから、避けようがあるんだよね。それに段差がいくつかあるから、総合的には観やすいんだ。一方、LIVE ROXY SHIZUOKAと来たら横に狭いから逃げ場がなくて。若い番号を割り当てられない限り、柱に妨害されない位置を取るのは構造的に無理だ。会場がクソなのは議論の余地がないけど、こんなにたくさんの人を入れるのは想定していないんじゃないかな? 500番までチケットを売り出すアップフロントにも責任がある。売るにしても6,000円くらいで売っちゃいけないよ。1,500円とかなら理解できる。

係員の誘導で人の隙間を塗って右寄りのほぼ最後方についたけど、ステージの右半分はほとんど見えなくて。例えば挨拶のときにつばきファクトリーの9人が横に並んだら、左の5人くらいしか見えなかった。私にとって右半分が見えなくなるということは、単に半分の視界を失うという以上のことを意味する。ご存じのようにみずちゃんが頻出するのがそっち側なので、ほぼ何も見えないに等しかった。かといって避難できる場所もない。もう今日はこういう日なんだと割り切るしかなかった。経験上、こういう突き抜けて劣悪な現場は後々いい思い出になるので、そうなるときを待ち望むしかない。私だけではなかった。開演前から私の周辺には呆れと諦めが蔓延していた。口々に何だよコレは…見えねえ…的に愚痴っていた。でも殺気立っている感じはなくて、穏やかだった。誰かが出し抜けできないのもみんな分かっていたので、一種の連帯感さえ生まれた。柱だけじゃなくて私たちの付近ではカーテンがかかっていた。せめてカーテンを取るとかさ…と私が隣のダチに愚痴ると、近くの紳士たちが観づらいですよね、コレ取れるんじゃないのと反応してくれて、一人がカーテンをちょっと後ろにずらしてくれた。それに乗っかって私が一番後ろまで動かした。それでだいぶマシになった(と言っても知れてるけど)。施設側であらかじめ外しとけや馬鹿どもが。

ひどすぎて却って楽しくなって笑い崩れるほどの鑑賞環境。さっき酒(フォーナイン)を少し入れてよかった。良番をもらわなければ、酒がなければやっていられない会場。それがLIVE ROXY SHIZUOKA。Fuckin' shit。辛うじて観客の頭と頭の隙間から見え隠れするメンバーさんたちのご尊顔(ただしステージの左~中央に限る)。それを断続的に最前中央からジャンプで遮るおまいつ(静岡が地元の小野田紗栞さんを支持していること知られる)のモウホーク頭。地獄のような光景。始まってから何曲かで、この難局から脱するために私の後ろにいた何人かが別の場所に移った。そこで私の左後ろが少し空いたので、そこにずれてみた。すると初めよりも見える領域が増えた。つばきファクトリー全員が横一列に並んだら左から7-8人は見えるようになった。右のお立ち台にメンバーさんが来たら見えるようになった。最初はそこがまったく見えなかったので、コレは大きい。みずちゃんが少しは見えるようになり、QOLが向上した。全身は見えないけど、可愛い髪型と楽しげな笑顔を確認できて、思わずこぼれる笑み。在来線を使って家から約4時間かけて静岡に来てよかったと思えた。今日のみずちゃんはいつもに比べても特別にハイになっている感じがした。コンサート中に彼女は、これまでも楽しかったですけど、今日は特に楽しくって、何でか分からないんですけど。でも自分が楽しむだけじゃなくて、皆さんにも楽しんでもらえるようにしないといけない。それが出来るようにしていきたい。という旨のことを言っていた。終演後の全員握手でも、列に並んでいる時点でいぇーーーーーー!!!!!っていう大きな声が聞こえてきて。誰かと思ったらみずちゃんだった。髪型が可愛かったですと私は伝えるつもりだったけど、対面するとすぐにいぇーーーーーー!!!!!(左手を上げながら)からのありがとうございますで、こちらから言葉を差し挟む余地はなかった。これまで何度も握手させてもらってきてここまで弾けている彼女を見たことがなかった。約500人の観客全員にやっていたのかな? とても印象的だった。他のメンバーさんも全員みんなしっかり目を合わせて向き合ってくださった。プロフェッショナル。リスペクト。

コンサート中に秋山眞緒さんはこの会場の見えづらさに言及していた。柱があって見えづらい人もいると思いますが…のような感じで、私たちを気遣っていた。心の優しい子なんだなと思った。言い方によっては会場側へのディスになるから、口に出すのは勇気の要ることだと思う。LIVE ROXY SHIZUOKAは、これまで私が訪れてきた中で最悪のライブハウス(和製英語)だ。私の中での三大shit venueは、ここ以外だと周南チキータ西川口Hearts

とにかくLIVE ROXY SHIZUOKAはクソ。何度でも言う。ただ、それでもコンサートは楽しかった。この鑑賞環境においても楽しませてくれるほどなのだから、おそらく素晴らしいコンサートだったんだろう。衣装、歌唱、ダンス、セットリスト、演出(といってもライブハウスではほとんどないが)等々の構成要素のうち、私が満足に認識できたのは歌唱とセットリストだけだ。コンサートの全容については判断がしづらい。想像が入らざるを得ない。それでも怒りとか悲しみとか無念さよりも楽しい気持ちが上回った。あんまり見えなくてもつばきファクトリーの麗しさ、可愛さ、カヴァーも含めた楽曲の楽しさ(職安のような芸名の紳士によるものを除く)はよく分かった。何より小野瑞歩さんがあれだけ楽しそうだったのだから、最高のコンサートだったに決まっている。

終演後、清水の久松で20時20分から21時50分まで(22時閉店)ダチと飲んで、東静岡駅前の物音ひとつしないストリートで1時15分まで歓談した。彼は水着姿のHello! Projectメンバーさんが掲載されたエッチ本(ヤングマガジン)を舐めるように凝視しながらフォーナインを飲み、私は水を飲んだ。その後、ダチはインターネット・カフェ、私は時之栖SPA&HOTEL天神の湯に向かった。お風呂が7種類もあった。チェックインした時間にはお風呂が閉まっていたが、翌朝、堪能した。天然温泉付きのカプセルに外れなし(サンプル数:3)。


併せて読みたい:つばきファクトリー ライブツアー 2018秋 -微熱- LIVE ROXY SHIZUOKA

2018年10月5日金曜日

もみじ (2018-09-17)

最近のHello! Project研修生発表会は、厳密には研修生発表会ではなかった。デビュー済みのこぶしファクトリーやつばきファクトリーも出演していたからだ。私が最後に研修生のみ(+司会)の研修生発表会を観たのは2014年の12月だった。あの頃は生タマゴShow!という名前が付けられていた。後にこぶしファクトリーを構成する人員や、室田瑞希さん、船木結さん、羽賀朱音さんといった面々が研修生として出演していた。室田さんはアンジュルム、船木さんはカントリー・ガールズ、羽賀さんはモーニング娘。にそれぞれ加入し、同時に研修生としての活動からは足を洗った。2015年1月、研修生の中から新グループの結成が発表された。同年2月に集団名がこぶしファクトリーとなることが通知され、9月2日にはメジャー一枚目となるシングル『ドスコイ!ケンキョにダイタンラーメン大好き小泉さんの唄念には念(念入りVer.)』がドロップされた。ところがアップフロントは彼女らを2017年9月まで研修生発表会に起用し続けた。デビューから二年。モーニング娘。に選ばれた研修生が、モーニング娘。でありながら研修生発表会に何度も出続けるのはあり得ない。モーニング娘。になった時点で研修生ではなくなったのは明白だ。モーニング娘。の一員として活動していたら日程の関係で研修生発表会への参加は物理的に不可能だろう。一方、研修生から新たに立ち上げられた集団がどの時点で研修生ではなくなるのか、それは曖昧だ。名実ともに研修生という括りから外れるには、その集団としての活動が伴わないといけない。これはたとえば無職が書類上、株式会社を立ち上げただけで職を得たと言えるのかという問いに似ている。

二年間は長すぎた。普通に考えて、メジャー・レーベルでシングルを切った時点で研修生からは明確に切り離さないといけない。それが出来なかったのはアップフロントの責任だ。2018年9月現在メジャー・デビューから三年が経つこぶしファクトリーにはHello! Project全体のコンサートを除いて研修生発表会を上回る舞台はほとんど用意されてこなかった。研修生は四半期に一度、東名阪のZeppで発表会がある。一方のこぶしファクトリーは地方都市の小箱を中心とした巡業を続けている。かつてのJuice=Juiceとは違い、その先に日本武道館があるかもしれないというヴィジョンはまったくない。つばきファクトリーと合同で中野サンプラザとNHK大阪ホールでのコンサートを開催したのは一筋の光と言えるが、それも2018年5月まで待たなければならなかった。メンバーの相次ぐ脱退によって集団の発展にブレーキがかかったという見方もできる。しかし藤井梨央さん、小川麗奈さん、田口夏実さんが去った時期(2017年7月〜12月)を考えると、因果はむしろ逆だ。つまりメジャー・デビューしたにも関わらず一向に拡大しない活動規模が内部統制の乱れを招いたのだ。これは仮説だ。検証していないし検証のしようもないから、仮説というよりは戯れ言に過ぎない。しかし、研修生から昇格してもモーニング娘。かJuice=Juiceかアンジュルムに入らない限りは研修生よりむしろステージは小さくなり仕事内容は泥臭くなる(接触漬けになる)のがチグハグなのは議論の余地がない。地方都市のライブハウス(和製英語)巡業を今年から始めたつばきファクトリーにも言えることだ。

そのつばきファクトリーもようやく今回から研修生発表会に出なくなった。彼女たちのメジャー・デビューは2017年2月だったから、こぶしファクトリーに比べるとのりしろ期間は短かった。私はこれを歓迎する。そうじゃないと彼女たちが研修生から昇格した意味がないからだ。問題は研修生に与えられている以上の舞台をアップフロントがつばきファクトリーに用意できるかどうか。こぶしファクトリーを見る限り悲観的にならざるを得ない。しかしそうしてもらわないと辻褄が合わない。各グループ年二回の東名阪ホール(和製英語)ツアーくらい当たり前にやってくれ。最近のHello! Project各グループのコンサートはライブハウス(和製英語)か日本武道館と両極端になりがちだが、その中間を厚くしてほしいんだ。

ライムスター宇多丸さんが司会を務めるTBSラジオの『アフター6ジャンクション』に出演した上野まり子さん(ハロプロ研修生の歌唱指導を担当)が、特に名古屋と大阪はチケットが余っているので皆さん来てくださいという旨のことを言っていた。従来よりも売れ行きが少ないのか、いつも名古屋と大阪はそんなものなのかは分からない。もし前者だとすると、私には思い当たる理由が二つある。一つはつばきファクトリーの不出場、もう一つは転売集団の元締めと(2ちゃんねるで)される某有名最前おまいつが一線を退いたことでチケットの買い占めが減った可能性である。

つばきファクトリーは今日、新潟のライブハウス(和製英語)でコンサート。もちろん私はそっちに行きたいのもやまやまだったが、新潟にそこまで魅力を感じなかったのと(前にリリース・パーティで行ったが高い交通費を払ってまで再訪したい場所ではなかった)、経済的、健康的な理由で遠征をしばらく自粛することにしていたのだ。もっとも、仮につばきファクトリーの新潟公演に申し込んでいても外れていた可能性が高い。今の彼女たちは本当にチケットが取りづらい。でもたぶん新潟に集結していたんだろう、今日はつばきファクトリーのおまいつたちをZepp Tokyoでは見なかった。私は今回のつばきファクトリーのツアーに関しては静岡の昼夜、横浜の昼、群馬の昼夜を申し込んで静岡の夜だけが当選した。涼しい時期に彼女たちを観に、広島か博多に行きたい。Juice=Juiceでもいい。もう遠征に不安がない体調になってきている。7月からの食事制限が効果を表している。

コンサートが久しぶりすぎて(8月25日以来)、双眼鏡を忘れた。日替わり写真のアルバムも忘れた。14時過ぎに会場着。駅から会場までがやたらと混んでいた。何かのイベントがあるらしく、その辺の芝生で飲酒、セックス、殴り合いを始めそうな露出度の高い男女の若者が大勢いた。

14時すぎに現地に着いたがまだ外でグッズを売っている。並ばずに島倉りかさんの日替わり写真を購入。最後の一枚だった模様。席に着く。14時23分、開演前の握手を終えた新グループのメンバーさんたちが左の通路を抜けていった。つばきファクトリーとは違ってこっちを向いたり手を振ったりはしていなかった。今日は30列中の13列、真ん中のブロック。ちょうど中央くらいの、平凡な席だったので期待はしていなかった。実際に座ってみると思ったより近く、視界を大きく遮るジャンパーや大男もいなかった。双眼鏡なしでも意外と不自由はしなかった。とはいえ、平らなフロアなので、前方の観客によって視界はある程度、制限された。頭と頭の隙間を塗ってステージ上の演者さんを観る感じだった。運良くステージの真ん中付近はほぼずっと見えていた。為永幸音さんがその位置に来ることが多く、目に留まった。この人だけをずっと追いかけたいという人が今日はステージにいなかったし、為永さんはマイメンの崇拝対象だし、何よりお腹を誰よりも見せてくださっていたから。せっかくおへそを出してくださっているのに凝視しないのは失礼だし。

小野瑞歩さんがいなかったのと、双眼鏡を忘れたことで、余計なことを気にせずに純粋にコンサートを楽しむことが出来た。特定の人ばかりを観なかったこと、視界を拡大・限定する道具を持ち合わせなかったことで、集合体としてのハロプロ研修生のステージ・パフォーマンスを身体で感じることが出来た。いつも以上に、元気な若者たちの溌剌とした表現がまぶしかった。まことさんも終盤に、人生がうまくいくとは限らないけど、うまくいかないときに研修生のキラキラと輝く姿を観ると癒されるという旨のことを言っていた。

非の打ち所のない、最高に楽しいコンサートだった。セットリストが素晴らしかった。これ以上は望めないほど。まさにBest of Hello! Project MIXという感じ。Hello! Projectコンサートだと各集団の最新曲をやるとか、選曲する上での縛りが結構あると思うんだけど、それに比べて研修生発表会は自由だ。SHOCK-EYEさんの曲を聴かされる心配もない。『都会っ子純情』(℃-ute)、『Danceでバコーン!』(℃-ute)、『エイティーン・エモーション』(スマイレージ)、『初めてを経験中』(Juice=Juice)、そして最も意表を突かれたのが『すき焼き』(モーニング娘。)。そこでそう来るかっていう。たまらなかった。春の公開実力診断テストで『春恋歌』(つばきファクトリー)を選んだ理由を簡単だからと言ってのけた松原ユリアさんが今日、同曲をパフォームする中にいたのは趣があった。『Danceでバコーン!』は℃-uteのコンサートでは終盤やアンコール開け一曲目の定番で、絶対にヘッズがぶち上がること間違いなしのチューンだった。最近は聴く機会がめっきり減っていた。あの頃を思い出して、とても楽しい気持ちになった。通路へのいわゆる降臨は短時間でめくるめくメンバーさんが入れ替わっていく形式だった。次に誰が来るんだというワクワクがあった。私の近くには江口沙耶さん、清野桃々姫さん、小野琴己さん、松永里愛さん(いや、窪田七海さんだったか?)がお越しになった。『Danceでバコーン!』の心が随分と軽くなる…のくだりのムーヴでしなる小野琴己さんの背中。

クイズ形式のトーク・セグメントでは島倉りかさんと土居麗奈さんが話を披露した。島倉さん曰く、一岡伶奈さんと電車で移動中、一岡さんがプラットフォームの柱と壁の間に挟まった。バックパックが抜けなくなった。近道のつもりで通ろうとしたが、それが原因で乗り遅れた。周囲の人が冷たい目で見てきたので、私(島倉さん)も他人の振りをした。土居さん曰く、お店でタピオカ・ドリンクを頼んだがタピオカが一粒も入っていなかった。飲んでいる最中はおしゃべりに夢中だったが、飲み終えてから気が付いた。悔しくて後でもう一杯買って飲んだらお腹が痛くなった。そのセグメントとは別に、まことさんから新グループを結成してから印象に残ったことを聞かれた島倉さんは、握手会で地域(地方)の人たちと直接お話が出来たのが嬉しかったとにこやかに語った。受かる面接の受け答えのようですね、と一緒に観たギャンブル依存症の中島は後で私に言った。彼に島倉さんのような前向きな発言が出来れば、数え切れないほどの採用面接で落とされずに済んだであろう。

2018年9月16日日曜日

マリーゴールド (2018-08-26)

田村芽実chanのファンなので、というだけの理由でサンシャイン劇場に出向いた私とその他大勢の観客との間には温度差があった。開演前に席でアンケートを眺める。先に分かる箇所だけ埋めておこうと質問を眺めるが、早々にペン(PILOTのacroball)を持つ手が止まった。サッと答えられる項目が来場のきっかけ以外には名前、年齢、住所くらいしかない。この『マリーゴールド』というミュージカルはTRUMPというお互いに関連した作品群の一つなんだ。どの作品がいちばん好きですかとか、TRUMPシリーズの魅力は何ですかとか、ぜんぶ観ている上にシリーズの大ファンであることを前提にしたような質問ばかりで。私は『グランギニョル』をココで観たでしょ、あと一つDVDで観たけど、題名は何て言ったっけ? という程度だった。日常生活でTRUMPが頭をよぎることは一切ない。特別に好きというわけでもない。自分が答えていいアンケートではなかった。

公演中にも周囲の観客が嗚咽を漏らす場面が何度かあった。そのいずれにおいても私はいつだって平常心(関西風に言ったらええ調子 by カルデラビスタ)に近かった。彼女ら(観客は7割方、女性)と私では入り込み方が違う。『マリーゴールド』を観た人の感想をいくつかTwitterで見たけど、どうも打ちのめされるのが標準的な反応のようだった。私は老化で感受性が鈍くなったのか、どぎつい創作物に触れすぎて感覚がバカになっているのか、感情移入できるだけの人生経験が不足しているのか、脚本家の末満健一さんとの相性がよくないのか、とにかくTRUMPの世界観に夢中になることが出来ない。理解は出来たつもりだ。何せ、二回観たしね。13時開演の部と、18時開演の部。同じ日に同じミュージカルを二回観るという自分の選択に疑問を感じたが、同じ日というのは別として、二回観たのは正解だった。一回目で65%以上、二回目で90%以上は分かったはず。ただそれは分母を『マリーゴールド』というミュージカルの2時間半で表現されている内容に限定した場合だ。それでは十分ではないというのが問題だった。TRUMPシリーズ全体を分母にした場合、おそらく私は2割程度しか理解が出来ていない。じゃあ残りの8割を埋めるために過去作をディグるかというと、それをする気はない。前にも書いたがそれをするくらいなら読みたい(TRUMPとは無関係な)小説がたくさんある。部屋に積ん読がどれだけあると思ってんねん。公演中を除く人生時間をこの作品群に捧げるつもりはない。

何で自分がTRUMPシリーズの愛好家になれないのか。しばらく考えていたんだが、一つの有力な仮説として、今の自分にはfantasyが足りているからだというのが浮かんだ。現実、という言い方はおかしいんだけど、仮に労働生活を現実とした場合、今の私には現実があって、それと向き合うfantasyとしてのHello! Projectがある。それが事足りている。新たなfantasyを必要としていない。そういえば最近、ほとんど映画を観なくなった。無職の頃にはよくキネカ大森か新文芸坐(池袋)に行って、二本立ての名画を楽しんでいた。そうしないと耐えられなかった。映画のfantasyに浸っている間は現実(この場合は労働生活の欠如、そこから来る経済的な苦しみ、無力感、漠然とした不安)を忘れることができた。無職時代にもHello! Projectの現場には行っていたけど、金銭的に今のような頻度では無理だった。1,300円で4-5時間のfantasyを与えてくれる名画座が重要だった。現在でも、fantasyに救われているのには変わらない。Hello! Projectは労働のストレスを癒してくれる。何度も何度も助けられてきたけど、必ずしも労働からの逃避ではない。リリース・パーティの翌日に、みずちゃんが可愛かったなと労働中に思い返すことはあるが、基本的に労働中は労働と向き合っている。そのための力をHello! Projectからもらっている。よくJuice=Juiceの高木紗友希さんが、皆さんの日頃のストレスが吹っ飛ぶような時間にしたいとコンサートの意気込みを語るけど、その通りの恩恵を私は受けている。

私が『マリーゴールド』の内容について語らなければと思うことはほとんどない。検索すればおそらくハーコーなヘッズによる考察や分析がいくらでも引っかかるだろう。私はそこに時間を使いたくない。でも何も書かなければそのうち忘れてしまうだろうから(たとえば自分が過去に何を考えてどういう気持ちで℃-uteを応援していたかなんて思い出すのが難しいんだよね。数年前のことなのに。書いて残しておくのは重要)、簡単に書いておく。田村芽実chanは、人間と吸血鬼の間に生まれた子供の役。名前はガーベラ。花言葉は希望。この社会では人間と吸血鬼の交配はタブー。母親から家の外に出るのを禁じられているガーベラは窓から外を眺める。人々は彼女を窓際の化け物と呼ぶ。(人間と吸血鬼が交わるという話は、人種間交配のメタファーか? と思いながら私は観ていた。)家の外に咲いている花がマリーゴールド。花言葉は絶望。当たり前かもしれないが、出演者にプロしかいない。全員がちゃんと歌えて、演じられる。そんな中、田村芽実chanは大きな役をつかんだ。彼女とガーベラの母親役の女性の二人が主演だった。もちろん元アイドルだからそういう枠で(集客とかを考えて)起用されたんでしょ的な色眼鏡が入り込む余地はまったくなく、主演に相応しい演技と歌唱だった。ガーベラは母親以外の他者には心を閉ざす。他人の好意にも、要らない、キライ、といった排他的な言葉を吐き捨てる。少しもったりしたしゃべり方。クランから来た二人の青年が、彼女を永遠の繭期に連れ戻そうとする。(余談だが、といってもこの記事に限らずこのブログすべてが余談だが、冒頭の、単刀直入に尋ねるが…という台詞を聞いて、たで揃えてきたと思ったし、生徒しか…という台詞では咄嗟に生と死か、成都しか、といった文字が頭に浮かんだし、内容の前に語呂が気になって仕方がなかった。)

田村芽実chanの支持者であることをほぼ唯一の理由として彼女のファンクラブ先行受付でチケットを獲得した。彼女の歌を聴きたかった。彼女の演技を観たかった。TRUMPシリーズの敷居の高さからすると浅はかな動機だったかもしれないが、それでも十分に楽しめた。何をもって十分とするかの問題はあるが、少なくとも自分は満足した。田村芽実chanを応援しているのであれば、遠征してでも観なければならない。そう断言できるほどの印象的な表現を見せてくれた。

2018年9月2日日曜日

ONE FOR ALL (2018-08-25)

気が付いたらもう遅かった。殻の中には白身がわずかに残るのみ。黄身と白身の大半は既に手元を離れ、袋の奥へと落ちていた。俺は何をやっているんだ。卵を間違えてごみ袋の中に割って入れるなんて聞いたことがない。自分自身に引いた。冷蔵庫から卵をもう一つ取り出した。何を作ったかは忘れた、と言ってもスクランブル・エッグかオムレツくらいしか作らない(作れない)のでそのどっちかを作って夕食にしたんだと推測する。自分がこんな間違いをするとはにわかに信じがたかった。でも、理解は出来た。家に帰ってくるまでの時間で脳の容量をすべて使い果たしていたのだ。より正確には15時から17時半くらいまで。その約2時間半だけで通常の一日分を超えるほどの濃密さだった。

ちょっと涼しくなったら夏が終わったと人はすぐに決めつける。実際にはまた暑くなって、また気温が下がって、というのを何度も繰り返す。数日間の気候変動だけで季節の移り変わりは判断できない。でも単純なもので、夏らしくない天気が何日か続くともう夏は終わったんだという気分になってしまう(他の季節でも然り)。人間の脳がそう出来ているのか、俺の脳がそう出来ているのかは分からないが、学習能力が低すぎて呆れる。最近は最高気温が30度を切っていた。コレで夏が完全に終わるわけがないと理屈では分かっていても、身体は勝手に秋に切り替えている。だからまた35度くらいの日照りがぶり返してきて、裏切られた気持ちになった。日替わり写真を買いたいという思いはあったが、暑いからといってグッズ列が短くなるわけではない。どうせ関係なく外で何時間もグッズ列に並ぶよ、あいつらは。狂ってるから。俺は参入しない。ナングロで昼飯を食ってから中野サンプラザに行くことにした。

低糖質でグルテンフリー(ホッピービバレッジ株式会社に確認済み)なのでいくら飲んでも問題ないことが判明しているホッピー(黒)を飲んで、サマエボウジとマトンセクワを食った。糖質セイゲニスト(参照:夏井睦、『炭水化物が人類を滅ぼす』)的にサマエボウジは望ましくない。コメとジャガイモに糖質が多く含まれる。特にジャガイモのような凝縮された糖質は血糖値を急上昇させるので危険。インスリンが大量に分泌され、血液中の脂肪が脂肪細胞に蓄えられる(参照:デイビッド・パールマター/クリスティン・ロバーグ、『「いつものパン」があなたを殺す』)。週末じゃけぇ、ガッツリ目に糖質を摂ってもええんじゃ。

大久保駅で中央・総武線に乗ると純情cm(センチメートル)じゃなかった身長180cm(センチメートル)くらいでヒゲを生やしてサングラスをかけてキャップを被った紳士が肩を叩いてきた。振り向くと掌の百円玉を見せて一枚くれ的なジェスチャーをしてきた。首を振ると彼は立ち去った。電車を降りた彼はプラットフォームで次々と同じようにせびっていた。割に合うのかと疑問に思ったが、仮に一時間で十人くらいから百円をもらえれば最低賃金付近の労働をやるよりはマシなのかもしれない。気を取り直してKOHEI JAPANを聴きながら中野へ。予想していた通り日差しをもろともせず並んでいる奴らを横目に中野ブロードウェー奥のスーパーマーケット。原料がウオッカと果汁のみで低糖質(レモン味は糖質が100mlあたり0.7g以下)なのでいくら飲んでも問題ないキリン本搾り350ml、111円。中野サンプラザまでの道すがら、飲む。ご自由にどうぞボックスから夢見るアドレセンスのシングルCD(コンパクト・ディスク)を一枚、取る。

14時27分、中野の中の中野サンプラザの中。会場内のグッズ列を見たところ、開演までに買えそうだったので並ぶことにした。日替わり写真は大量に売り切れていることが想定されるのであらかじめ候補を書き出しておく。小野 浅倉 清野 段原 小野田 室田 金澤。この中から在庫状況次第で1枚か2枚買おう。と作戦を立てていたらMaki Gotoを胸に印字されたTシャツをお召しの、その辺のストリートをフラフラしていたら職質待ったなしなヴァイブスを発するふくよかな中年の紳士が目に入る。そうか、今日は後藤真希さんがゲスト出演するのか。売人さんと対面し、ダメ元で小野瑞歩さんはありますかと尋ねたところなんとまだ残っていた。さっきの順番で言うと次は浅倉樹々さんだが同じグループで二枚買うのも面白味に欠けるのであと一枚は清野桃々姫さん。コチラも買えた。8月4日の売り切れ祭りは何だったんだ。初日だったから? 14時44分に上々軍団の声が聞こえてきた。14時50分に日替わり写真を獲得した。

ギリギリに席に着きたかった。あんまり早くから席にいて隙でも見せようもんならあのー、すみませーん、ココって連番ですか? 友達が近くにいてえ、とかほざくガキが寄ってきてもおかしくない席だからだ(お友達との交流が目的だったらココに来るな、ハナからワタミにでも行っとけ。将来はワタミで働け。ありがとうを集めろ)。12列と13列の間に通路があって、そこにいわゆる降臨といってメンバーさんが現れる時間帯がある。12列か13列にいれば、コンサート中に歌って踊るメンバーさんをライブハウス(和製英語)の最前くらいの距離、いやもっと近くで拝むことが出来る。いい時間帯という言葉がこれ以上に似合う時間帯は、この世にない。あの世にもない。で、12列だったんだよ。しかも中央寄りの通路席で。横が通路だから窮屈じゃなくて、例えばオークションでも普通の席より値段が上がりやすい。

仲間』の終盤には間に合った。俺はこの曲をはじめは受け入れられなかったが、リリックの俺らをすべて漏れらに脳内変換することで受け入れられるようになった。漏れら仲間だろう 一緒に笑ったろ…。卑猥なメタファーに見えなくもない、仲間ポーズ(右手で拳を作って、左手で右腕をつかむ)。アレ思うんだけど、ノンスリーヴ衣装をお召しのHello! Projectメンバーさんと撮影させていただくときに頭の上で仲間ポーズと指定すれば自ずとワキを見せてくださる格好になるので便利なのでは? コレはストリートの知恵だ。試してみてくれ。俺は楽曲派だからチェキとかはほとんど撮らないからさ。ハロプロオールスターズの接触は申し込まなかったし。

二つ前におまいつの長身ポニーテール白人がいたので思わず俺は顔をしかめたが、そいつが飛ばないスタイルだったのもあって思ったほどには視界が塞がれなかった。ただ一つ前の奴がポニーテールをよけるために右にずれて(右が通路)、俺も右にずれないと観づらくなった。品行方正で知られる俺だが、エスタシオンの野郎が初めて注意してきやがった。アンジュルムを双眼鏡で観ている最中だったからまだよかったけど、小野瑞歩さんを観察中だったらカチンと来ていただろう。その眼鏡をかけた兄ちゃんがやったらめったら通路を前後して気が散る(通路席の難点)。邪魔くせえな。スュペル・リグ(サッカーのトルコ1部リーグ)では自分の席から出るところか他の席に勝手に座るのが当たり前だぞ。俺らはちゃんと自分の席にいる。別にいいじゃねえか、少しくらいはみ出たって。Hello! Projectメンバーさんがそこを通るわけじゃあるまいし。と思っていたが、まことさんが捌けてからコンサート終盤の降臨タイムにアンジュルム、Juice=Juice、つばきファクトリー、新グループ、モーニング娘。のメンバーさんたちがお通りになったので度肝を抜かれた。心の準備が出来ていなかったので。

最後が加賀楓さんと牧野真莉愛さんのお二人だった。牧野さんは積極的に手を振って愛嬌を振りまいていて、まりあー!と叫べばレスをいただけそうな雰囲気はあったけど、観るだけに止めた。小野瑞歩さん以外にがっつくのは信仰上、気が引ける。宮崎由加さんがお通りになったときも本当に推していた頃のように手を振ることが出来なかった。といっても、降臨タイムで小野さんがステージ上にいらっしゃるときは小野さんそっちのけで通路にいらっしゃるメンバーさんを凝視してしまう。後ろめたさはあるが、イスラム強のアラーが多少の戒律違反を大目に見てくれる(参照:小室直樹、『日本人のためのイスラム原論』)のと同様に、他のメンバーさんが目の前にお越しになった数分間は浮気しても見逃してくださる寛容さを小野瑞歩さんもお持ちに違いない。

このONE FOR ALL公演ではまことさんが捌けてからの二曲に集中的に降臨タイムが設けられていた。メンバーさんが俺の横をお通りになったのは最後で、その前に『次々続々』だったかな、のときにすぐつばきファクトリーご一行が俺の後ろの通路にお越しになる気配があって。来るか…? 来るか…? と思ったんだけど小野瑞歩さんは座席でいうと10人分くらいずれていて。俺は12列の19番だったんだけど、彼女は8番付近にいたはず。俺の目の前に山岸理子さん(ほぼこっちに背中を向けていた)、右に新沼希空さん、左に小片リサさん。三、四人、右に小野さんがいらっしゃって。ものごっつい悔しかった。でも小野(瑞)Tシャツを着た俺の存在を認識してくれて、目配せをくださった。まったくずれのない状態で目の前に小野さんが歌って踊る降臨タイムを一度、経験してみたい。いや、一度と言わず、二度でも三度でも。(一回、研修生発表会で一人を挟んで小野さんが降臨してきたことはあったけどね。)その後、目の前に小片リサさん時間もあって、そのときは小野さんは左の方(ステージを前にすると右)にいらっしゃって。満面の笑みで手を振りながら通路を横切る彼女を堪能することができた。野中美希さんが目の前にお越しになる時間もあって、そのときに一瞬だけ目を合わせてくださった。好きになっちゃうよ、美希…。

降臨タイムの特等席である13列目の8番から19番が全員、若いナオンだった。何かしらのチカラが働いてるよね。招待席かな。まあ中年の紳士が陣取るより降臨したメンバーさんの負担が軽くなるし、仮に映像化されたときに見映えもよくなるからいいけど。

2018年の夏Hello! Projectコンサート全19公演の中で最も特別な回だった。何せ、後藤真希さんがゲスト出演する唯一の公演だったのだ。元々は加護亜衣さんと鈴木愛理さんのお二人がゲストの予定で、それでも十分に豪華だったが、後から後藤真希さんが追加された。俺の席をもしオークションに出したら悪くない金額になったんじゃないだろうか。俺にとってはHello! Projectの現場はプライスレスなので売るわけがないんだけど。加護亜衣さんと鈴木愛理さんによる『乙女 パスタに感動』。鈴木愛理さんによる『ロッタラ ロッタラ』。加護亜衣さんによる『恋ING』。後藤真希さんは『スクランブル』と『抱いてよ! PLEASE GO ON』。

ボクの車にいたずらが出来るのは加護ちゃんだけ、とHello! Project在籍時の加護さんにポルシェのエンブレムにけろけろけろっぴのステッカーを貼られたエピソードを蒸し返すまことさん。覚えていない、と笑って謝る加護さん。剥がしたというまことさんに場内から軽めのエーイング。貼ってほしい人も(ファンの中に)たくさんいるんですよ、と鈴木愛理さん。

現役メンバーとしてハロコンに出ていた頃と同じ人がいる、と感慨深げな後藤真希さん。俺はそれを聞いて司会のまことさんを指しているのかと思ったけどTwitterを見る限りどうやら観客のことだったらしい。『スクランブル』中に多くの観客が泣いているのに触れて、(もう一曲歌う予定だったけど)帰ろうかな、だって泣かすんだもんとしんみりする。

『抱いてよ! PLEASE GO ON』では梁川奈々美さん、岸本ゆめのさん、小関舞さん、あとアンジュルムから二人がバックダンサー。『スクランブル』は俺はJuice=Juiceのコンサートで何度も聴いているので乗り方は心得ていた。名前のチャントは何というのか知らなかったので最初に様子をうかがったところ、ごっちんだった。

鈴木愛理さんは今Hello! Projectに戻ってもすべての面でトップに立てる。かつてスゴかった人という枠ではなく、現役のHello! Projectメンバーとして。離れてからの時間が短いし、ソロ歌手として活動を続けているし、今でもHello! Projectにいておかしくない年齢。同じゲストでも加護亜衣さん、後藤真希さんとは毛色が違った。加護亜衣さんと後藤真希さんはスキルではなくプロップスとヴァイブス、ファンの脳に刻まれている記憶。そういったところに優位があった。それも大事だ。俺が子供の頃に観た映像で、マイケル・ジャクソンさんのコンサートで、憧れのスターを目撃した感激のあまり気絶しちゃう女の人を見たことがあるんだけど、極端な例だとそういうことだよね。歌がうまい、ダンスがうまいというのとは違う話。ただ俺の場合、加護亜衣さんと後藤真希さんに対して思い入れがないので、当時から現場で観ている人たちとは温度差があった。場内の高揚感はお祭り気分で楽しかったけど、別に感極まることはない。『スクランブル』にしたってJuice=Juiceの方がうまいなって思いながら聴いていた。もちろん現役時代の後藤さんだったらまた違ったのかもしれないけど。あの頃は国民みんなが同じテレビ番組を観て、同じCDを買っていた。それは宇多田ヒカル、aiko、椎名林檎の時代で終わった(参照:宇野維正、『1998年の宇多田ヒカル』)。もちろん加護さんと後藤さんが選ばれたスターであることに疑いはないが、それには時代環境も寄与している。現役のHello! Projectが彼女たちに劣っているということはまったくない。俺は今のHello! Projectが好きだし、今やっている人たちを愛でて応援したい。

・今までずっと黙っていたんだけど、浜浦彩乃さんは水口愛琉さんというsherbetというグループの元メンバーさん(今は芸能界を引退済み)に似ている。こう言っちゃ失礼だが(失礼だと分かっているなら書くな)、水口さんの等身を一つか二つ足して、全体的に整えると浜浦さんになる。
・和田彩花さんの退団を控えているアンジュルムは佐々木莉佳子さんを中心に据えたら次の段階に行けるような気がする。二期メンバーさんが抜けて彼女が引っ張るアンジュルムを観たい。
・美勇伝の『紫陽花アイ物語』で右端の上段にいた小野瑞歩さんのソロ・ラインが無音になる。場内はあー歌詞を飛ばした、やっちゃったね的な空気になるが、俺はずっと双眼鏡で彼女を凝視していたので、歌っていたのは分かった。彼女の名誉のために強調しておくが小野さんは歌詞を飛ばしていない。異変に気付き真顔になる小野さん。15秒後くらいにサッと出てきた裏方とマイクロフォンを交換してからは声が響いていた。
・加賀楓さんについて俺は研修生の頃から華がないという印象を持っていて、彼女のモーニング娘。入りをそこまで好意的には見ていなかった。もちろん長年の研修生活動が実ってデビューを決めるという筋書きには涙腺が緩んだ。ただデビューに至るまでの物語が美しいあまり加入時点が輝きのピークになってしまうのではないかと思っていた。しかしモーニング娘。での活動をしばらく見てからは考えが変わってきた。何せあれだけのプロポーションでグループの中でもひときわ肌を見せてくださるのだから、悪く言う理由がない。
・山岸理子さんが漂わせる、独特の色気。単にアレがどうとかじゃなくて。見てしまう。
・アンジュルムは演劇女子部で『アタックNo. 1』を演じる。同作品をやるのであればブルマを履かなければダメだろうという意見をTwitterで見た。この中で誰のブルマ姿をいちばん見たいかなと考えながらアンジュルムを観察したところ、笠原桃奈さんという結論に達した。いやらしい意味じゃなくて、衣装として似合うだろうという意味である。
・牧野真莉愛さんの圧倒的スタイル。化けモン。生田衣梨奈さんでさえ霞むほど。
・こぶしファクトリーの新曲でリリックに合わせて左(本人から見て右)の秋山眞緒さんと色んな動きをする小野瑞歩さん。一歩踏み出す的なリリックでは片足を前に踏み出すとか。楽しげ。
・眼鏡男子のどこにキュンと来るか。西田汐里さん:普段コンタクトの人が眼鏡をかけるとグッと来る。でも似合ってないとダメです。山﨑夢羽さん:眼鏡をかけている人がドッジボールでボールが当たって眼鏡が外れて素顔が見えたとき。一岡伶奈さん:眼鏡を外したときの目線。(まことさんが実践し、首を傾げる。)

17時25分頃、終わり。Dan Arielyさんによると物事の記憶はピークと終わりに大きく影響を受ける。2018年の夏Hello! Projectという括りで言えば、今日のONE FOR ALL公演が見納め、なおかつ三回の中で圧倒的に楽しかった。最高の思い出となった。

2018年8月24日金曜日

キャメリア ファイッ! vol. 8 (2018-08-21)

つばきファクトリーは左手です。どうぞ行ってらっしゃいませ。じゃないんだよ。なんで俺がそっち側だと決めつけるんだ。俺の目的地が山野ホールとは限らないだろ。単に通りがかってるだけかもしれない。隣接されている山野美容専門学校の学生さんかもしれないじゃないか。仮に俺がそこの学生だとして、黒スーツを着た紳士がつばきファクトリーはこっちだなんて言ってきたらエッてなるよ。場合によっちゃ通報だよ。声かけ事案。イヤイヤ、失礼しちゃうな。そうやって見た目で他人にレッテルを貼って。ま、当たってるんだけどさ。たしかに俺はHello! Projectに所属する9人組の美少女集団を観るためにココに来た。9連休もあった盆休みが明けて二日目にして午後半休。大久保のソルマリでAセット550円とマトンセクワ300円を食って、代々木駅前のマクドで本を読んでからブックオフで17時10分まで本を読んでいた。今日は17時半からと19時45分からの二回あるんだけど、両方に申し込んで17時半のだけ当たったんだ。平日のファンクラブ・イベントは、大体いつもこの時間に開催されて、早い方だけが当選しがち。17時半開始は、労働者にはキツイよね。とは言え席はほぼ埋まるんだけど。

グッズ売り場は誰も並んでなかったけど、何も買わんかった。何も考えずにグッズを買って遠征を好き放題やってたらお金がなくなるからね。というかなくなったんだ、実際。5月のゴールデン・ウィークはやり過ぎだった。その傷を癒さないといけない。17時16分にin the place to beになった(つまり山野ホールの客席空間に入った)。陰茎からメロー・イエロー(KOHEI JAPANとKINが所属するラップ・ユニットのことではない)を放出したくなってトイレを探し始めたところちょうど上々軍団のお二人がステージに出てきた。尿意はそこまで強くなかったんでイチモツをパンツにしまって(出して歩いてたんかい)そのまま観ることにした。トイレでなく自称お笑い芸人の前座を選んでよかった。何せ『20歳』を聴けたからね。ハロコンの前座では『仲間』だけだったんだけど、今日は『20歳』と『仲間』の二曲。この中で20歳だよという人いますか? と問いかけてから、明らかに自分たちよりも年上な人が多いですねとどのHello! Project現場でも一笑いが取れるであろうコメントを放つさわやか五郎さん。彼は平均的なHello! Projectメンバーさんより歌が上手いと思うけど、2曲でかなり息が切れてたんで、Hello! Projectメンバーさんのように踊りながら歌うのを2時間続けるというわけにはいかなさそうだ。前座に続いて本番の司会も二人がかりでやってくれた。

司会は上々(軍団)で、視界は良好だった。アップフロントが俺に与えたのは9列の真ん中くらい。双眼鏡なしでも問題なく楽しめる位置だった。もちろん双眼鏡は使ったけどね。比較的ちかい位置から双眼鏡で得られる絵というのがまた格別で、やめられない。あんまり使い続けるとTwitterや2ちゃんねるでディスられかねないくらいの距離だった。周りでは同志が見当たらなかった。

つばきファクトリーさんは中央の通路から登場した。皆さん、メンバー・カラーのアロハ・シャツをお召しになっている。といっても、厳密に一緒ではなかったけどね。小野瑞歩さんのメンバー・カラーはエメラルド・グリーンだけど、シャツの色はエメラルドじゃないグリーンだった。なかなかないんだよね。服でエメラルド・グリーンってのが。ターコイズとか、ミントとかは探せばあるんだけどさ。得体の知れないブランドじゃなくて、MADE IN USAの、Champion T1011とかでエメラルド・グリーンがあればなあ…。それはともかく小野さんは下はベージュの麻のハーフ・パンツだった。9列目から双眼鏡を使うと素材感がよく分かる。ついでに肌の質感も。

三つゲームをやってから、三曲のミニ・コンサートという構成。最初のゲームが、究極の選択的な。AかBかで答える。手に入れるならどっち? 可愛さと知性という問いでは知性が小野田紗栞さんと小片リサさんだけ。残りは全員が可愛さ。どうせもう可愛いからとか言うんでしょ? と小野田さんを牽制する小片さん。図星だったがひるまず、もう可愛いからとぶりっ子を貫き通す小野田さん。そんなのと一緒にされるのは不本意だというようなことを言ってから、社会で生き残るためには賢さが重要だという旨のことを力説する小片さん。でも可愛い方がチヤホヤされるよ、と谷本安美さん。髪型を変えるならどっち? アフロとモヒカンという問題では、アフロが多数派。たしか7-2くらい。小野さんはモヒカン。アフロの方がインスタ映えするから、と新沼希空さん。新曲の衣装、全身タイツとビキニならどっちを選ぶ? という問い(メンバーさんからの質問に、色はメンバー・カラー、サイズはピッチピチと答えるさわやか五郎さん)では5-4と割れた。全身タイツを選んだ小野さん、ビキニを選んだ新沼さんに向かって(ビキニを着た同業者は既にいるけど全身タイツの人たちはいないから)インスタ映えするよと意趣返し。でもファンの皆さんが見たいのはビキニですよね? とさわやか五郎さん。まばらな拍手。アレ、そうでもない…? 皆さん、つばきファクトリーの全身タイツを見たいようです。えー、そうなんですかあ?! という感じで照れ笑いして観衆に目を向けるつばきファクトリーさん。正直この設問における彼女たちの一連の反応、表情、回答にはちょっと興奮させられた。まだ制服が似合うのは強いて言えばどっち? 山岸理子か小片リサ。(スクリーンに映し出された強いてという文字を見て、つよいてって何ですか? と聞く秋山眞緒さん)。山岸理子さんと小片リサさんご本人の二人が小片リサさん、それ以外の7人が山岸理子さんを選択。

二つ目のゲームが胸キュンフレーズ。事前にネットで投票を受け付けていたらしい。迂闊なことに俺は知らなかった。フレーズが10個あって、そのうち一つはさわやか五郎さんが考えた。(これは投票受付時には知らされていなかった模様。)さわやか五郎さんよりも順位が下になったメンバーさんには罰ゲーム。一位から順番にフレーズがスクリーンに表示され、考案者が真ん中に出てきて実演する。一位は浅倉樹々さん。五位が小野瑞歩さん。ジェットコースターは苦手だけど、あなたの隣なら大丈夫的な。言う前にイヤイヤ無理だよ的な無声の演技を入れていた。問題のさわやか五郎さんは六位。熱中症と書いてねっ、チューしようと言いながら、顔を歪める。両サイドで見守るつばきファクトリーさんから上がる悲鳴。さわやか五郎さんよりも得票数が少なかった四名が谷本安美さん、山岸理子さん、小片リサさん、岸本ゆめのさん。小片リサさんは、塩がないというようなフレーズ。イヤ皆さん想像力が足りないですよ、塩が足りないということは料理をしているんですよ。同棲してるってことですよ。ホラホラホラ。そこで塩がないって伝えるのは頼ってるということですよ。等と早口で小片さんがまくし立てるのも虚しく、塩がないなら醤油かソースで何とかしてほしい、薄味が好きなので塩が足りないくらいがちょうどよいといった投稿を読み上げる鈴木啓太さん。最下位は、岸本ゆめのさん。ビリヤード、初めてだからやり方教えてくれる? 的な。センスが昭和という他、メンバー9人に対してフレーズが10個あるから、おそらくコレは男性スタッフが考えたのだろうという勘の鋭いファンのコメントが紹介される。下位の面々、絶対に上位を獲るつもりだったと口々にこぼす。罰ゲームは、苦い何とかジュースを飲む。

三つ目のゲームが、絵描き歌。二交代制。歌い手が一つ目は山岸理子さん。答えはラクダだったんだけど、皆さんの絵がだんだん女性器っぽくなっていってオジサンはヒヤヒヤした。ぐしゃぐしゃに見えて小野田さんの絵はいい線を行っていた。正解した。二つ目は歌い手が小野瑞歩さん。まず最初に…といきなりしゃべり始める。回答者の質問には答えていくし、歌になっていない。秋山眞緒さんが正解。ヨット。これらのゲームで加算されたポイントがいちばん多かったのが浅倉樹々さんと新沼希空さん。同率一位。

ミニ・コンサート。『夏 LOVE ロマンス』(ハロー!プロジェクト)、『グルグルJUMP』(モーニング娘。)、『今夜だけ浮かれたかった』。『グルグルJUMP』のイントロがかかった瞬間に場を包み込む高揚感。先日のリリース・パーティで好感触を得たからこのイベントのセットリストに入れたんじゃないかな。曲として面白いし、振り付けもユーモラスでさ。最高にマブいナオンたちが全力の笑顔でガニ股でクルクル(グルグル)回って、眼福だよ本当に。ありがてえありがてえ。『今夜だけ浮かれたかった』は、初めて聴いたときはちょっと微妙かなって俺は思ったけど、今ではとても気に入っている。後半にかけて熱を帯びて、メンバーさんたちが熱唱していく感じがたまらない。どうしたら輝けるの、は小野瑞歩さんがこれまでに獲得したソロ・ラインの中でも最大の見せ場と言っていい(今でもまぶしくて直視できないくらいに輝いてるよ、みずちゃん)。

俺は7月のはじめから食事を見直して体調はよくなってきているんだけど、労働再開のストレスが影響してか月曜、火曜と二日連続で夜中の3時に目が覚めていた。目がシバシバして、マクドでも居眠りして、満足な状態とは言えなかった。残念だった。翌日からは中途覚醒なしで眠れている。

18時40分頃、終了。近くにあるひつじやという店が前から気になっていたが、店の前に置いてあるメニューを眺めるとお酒がビールばかり。迷ったがグルテン制限中の俺はぐっと我慢し、中華料理店、張の家へ。ハイボール、枝豆、棒棒鶏、卵と牡蠣の炒め物。悪くはないけど、飲み物が少ない。1,800円くらい。

2018年8月14日火曜日

ALL FOR ONE/ONE FOR ALL (2018-08-04)

ブルシット・ジョブにぶん殴られ続けて頭の周りをヒヨコが回った状態で突入した週末でしたが、またしてもHello Projectさんが私を救ってくれました。昨日は朝から腹の虫の居所が悪く、一度も笑った記憶がありません。最近は神経を使うことが多くて。身体は凝り固まって、朝の目覚めも悪い。普通に起きて会社に行くだけでも一苦労。Crazy完全な酷暑も少しは作用していたかもしれません。帰宅時に近所のスーパーマーケットに寄って、プラムがおいしそうだなと思ってカゴに入れたときが、人間らしい優しい感情を抱いたほぼ唯一の瞬間でした。今朝、起きたときの感触(だいたい眠りから覚めたときにその日の調子が分かります)は昨日よりはマシでしたが、ダメージは残っていました。中野サンプラザへの移動中も労働のことが何度も頭をよぎりました。昼公演の最中も時折、労働の問題を思い出し、アレはどうすればいいんだろうってボーッとしてしまいました。でもそんな頭のモヤモヤは、Hello! Projectさんが着実にほぐしてくれました。ステージ上で輝くメンバーさんたちを見ていると思わず笑顔になりました。夜公演ではコンサートに没頭するという感覚を久し振りに味わいました。数時間の体験で、実感できるくらいにストレスが軽減していく。私の人生でそんなことが起きるのはHello! Projectさんの現場以外ではまずありません。(生殖を行った人々は、家に帰ってお子さんを見たら疲れが吹っ飛ぶとか言いますよね。それに近いのかもしれません。)

13時過ぎに中野サンプラザ前に着きました。暑さと日差しと列の長さを見て、日替わり写真を買うのは諦めました。入場後に買えそうなら買おうかなと。小野瑞歩さんの日替わりは売り切れるのが早いので、獲得は絶望的です。この時点で並んでいてもゲトれていた保証はありません。アンジュルムさんの『泣けないぜ・・・共感詐欺Uraha=Lover君だけじゃないさ…friends(2018アコースティックVer.)』がご自由にお取りくださいの箱に入っていたので、いただきました。なぜか置いてあった乃木坂48さんの『裸足でSummer』とTWICEさんの“Wake Me Up”もいただきました。席が空いていたCafe Miyama。喫茶店でカフェインと糖質を避けるとなるとトマト・ジュースくらいしか選択肢がなくなるんですよね。670円。高級。

昼公演は15時から。14時半すぎに店を出て、会場に入りました。14時43分に上々軍団さんのお二人が出てきました。そういえば彼らが前座をやるんだった。彼らがドロップしたばかりのシングル、『仲間』を歌いました。歌い出しから歌の終わりまで一フレーズたりともオタクさんの人生と合致する点がないリリック。私にとってはギャングスタ・ラップと同じくらい自分の生活実感からかけ離れている。ただ中島早貴さんのラジオ番組にゲストで出た鈴木啓太さんが、当初はコント用に作った曲(ネタの最後に分かりやすい青春ソングを歌って笑いにするため)だったと明かしたのを聞いてからは少し見方が変わりました。もしあのリリックの内容を本気で信じて、オタクさんに共感してもらうつもりで歌っているのであれば鈴木さんは相当なサイコパスです。我々がこの曲で描かれているような仲間に囲まれた人生を送っているわけがないでしょう。ところで上々軍団さんはお笑い芸人ということになっていますが、お笑いの仕事(Hello! Projectのファンクラブ・イベントの司会以外で)ってどれだけやっているんですかね? ぜひ次は開演前に歌ではなくネタを見せて我々を笑わせてほしいものです。

ブルシット・ジョブによる無愛想な仏頂面。顔の筋肉が固まって笑おうとしても笑えない。そんな状態で双眼鏡を構える私に、Hello! Projectさんは視覚と音声でセラピーを与えてくれました。

・はじめに私を笑顔にしたのが、宮本佳林さんでした。ひな壇で金澤朋子さんに何かちょっかいを出して、金澤さんの反応に驚きと嬉しさが入り交じったような表情と動きをされていて。
・今日は広瀬彩海さんの誕生日らしく、会場にいる全員でハッピーバースデーの歌を歌いました。名前の箇所はご本人の希望で彩海(あやパンだったかもしれません)。
・つばきファクトリーさんは『今夜だけ浮かれたかった』の衣装をまとっていました。川崎で衝撃を受けましたが、山岸理子さんと小野瑞歩さんのアレ(何がとは言っていない)が暴力の域に達しているのを再確認しました。
・カントリー・ガールズが新曲を披露していました。トラックがjazzyな感じでした。よさを理解するには何度か聴く必要がありそうです。作詞が児玉雨子さん(ポストつんくプロデューサー期における最大の発見。最先端の言語感覚の所持者)。
・このコンサートでは毎公演、Hello! Project出身者のゲストさんが登場します。昼公演では吉澤ひとみさん、市井紗耶香さん、保田圭さんによる『ちょこっとLOVE』。変わらないねと言いたいところですがプッチ熟女感が出てるね、とまことさんが指摘していました。さらに矢口真里さんが合流して『ハッピーサマーウェディング』。バツが二つ付いている…と感慨深そうに語るまことさん。私にとっては珍しいものを観られたという喜びはありましたが、それ以上ではありませんでした。比較は酷ですが、今の彼女たちが(知名度を除いて)現役Hello! Projectメンバーさんに勝っている点は一つもないと感じました。吹いてるぜ向かい風 お前らの立っていい舞台じゃねえ というライムが頭に浮かびました。
・研修生からデビューが決まった二つのグループに選ばれた皆さんがDA PUMPさんの“U.S.A.”をパフォームするのがこの夏ハロコンにおける目玉の一つです。清野桃々姫さんは頭一つ抜けていました。真顔からの笑顔への切り替えとか、フックでの身体の反り方、しなやかさ。観ていて飽きない。次に目に留まったのが岡村美波さん。実力診断テストの頃に比べると身体を絞っていました。今後に期待できそうです。
・“U.S.A.”をHello! Projectのコンサートでやることには賛否があります。私は歓迎します。本来ならHello! Projectが自前でこういうチューンを作らなければならなかったのです。それが出来ていない。つんくさんが病気になっていなければこの曲を作っていたかもしれないというのが、私が初めにこの曲を聴いたときの感想でした。病気になってからのつんくさんは作風が変わりました。元のつんくさんはもういない。穴を埋められる人もいない。その現状で、かつてのつんくさんを思い起こさせる“U.S.A.”を借りてくるのは判断として正しいのではないでしょうか。昔のつんくさんの曲を引っ張ってくるだけでは新鮮味に欠けますし。
・Juice=Juiceさんの“Vivid Midnight”のバックダンスをつばきファクトリーさんが務めていました。私の好きな曲を好きなグループ二つがパフォームする特別な時間でした。
・一岡伶奈さんがリーダーを務める新グループと高瀬くるみさん・清野桃々姫さんが所属する新グループ合同での新曲、『眼鏡の男の子』が初披露されました。作詞作曲、星部ショウさん。前田こころさん扮する学ラン眼鏡の男子学生に他のメンバーさん扮する女子たちが思いを寄せるという、物語仕立てで、コミカルで、歌とダンスに演技が混じったパフォーマンスでした。それぞれのグループにオーディションの合格者を加えて始動する予定のようですが、今の人員で一つのグループにまとめた方がいいんじゃないの、という感じがしました。
・『眼鏡の男の子』では前田こころさん、高瀬くるみさん、清野桃々姫さん以外は学校の制服風衣装なのですが、一岡さん(19歳)だけ現役の年齢を超えているとまことさんが指摘しました。コスプレです、と苦笑いする一岡さん。西田汐里さんはまだ中学生ということで、これからですと言っていました。
・コンサートを通してずっと、フランス代表の4番(VARANE)を着用した紳士が最前で飛び跳ねていました。あのユニフォームに何の意味があったのか。私もそのうちHUGO VIEIRAさんのユニフォームを着てコンサートを鑑賞しようかな(近いうちに買うつもり)。
・三人祭の『チュッ!夏パ~ティ』を川村文乃さん、牧野真莉愛さん、小片リサさんがカヴァーしていました。お尻を突き出すところはもっとエッチにやらないといけませんし、衣装にも一工夫が要ります。もちろん変な意味ではなく、本家へのリスペクトを表現する必要があるということです。
・森戸知沙希さんと井上玲音さんを溺愛していることで知られていた飯窪春菜さんが、小野田紗栞さんとのトークで好意を表しました(たしか前にも言っていたような)。小野田ちゃん可愛いなって思うんだけど、自覚してるよね? はい、もちろんです。飯窪さん曰く、小野田さんはこの人は私のことを好きなんだというのが分かった挨拶をしてくる。目配せをする感じ。そのつもりはないんですけど…無意識にやっていたんですかね、と小野田さん。あざとい、私チョロいと飯窪さん。推し増しは同じ愛情を注げれば問題ないんです。皆さんも肝に銘じてくださいね、と捨て台詞のように言い残して飯窪さんは捌けていきました。
・初めて『夏将軍』を聴きました。湘南乃風さんというドンキホーテさんの客層が好んで聴くようなセルアウト集団さんに所属する職安のような名前の紳士が作ったアンジュルムさんの新曲です。Twitterでは(私のTLでは)クソと評されています。そうは言っても、いくら何でも売れっ子アーティストさんがそんなモン作るはずないしHello! Projectさんが誇る一流の音楽ディレクターさん(橋本慎さん)が認めるわけないでしょ。どれどれ聴いてみようか…ってホンマや! ℃-uteさんの活動終盤をゴミ曲で彩るだけでは飽きたらずつばきファクトリーさんにシットと呼ぶに相応しい歌を投げつけ、今度は和田彩花さんのグループ活動終了に泥を塗るのかと呪詛を唱えたいところです。ただ、職安さんからすれば頼まれた仕事をやっているに過ぎないわけで。オーダーを続ける方に責任があります。橋本慎さんはヤクブーツでもやってるンんですか? それとも職安さんにナニでも舐められてるンですか?
・モーニング娘。さんの“Are You Happy?”で隣の秋山眞緒さんを誘って立ち上がり、曲のムーヴに合わせて飛び跳ねて、膝に手を当ててしゃがむ小野瑞歩さん。その笑顔がまた無邪気で心から楽しそうで。一回、後ろにこけそうになってまた笑っていました。
・Juice=Juiceさんの『禁断少女』。YouTubeに金澤朋子さんと段原瑠々さんによるフックの振りレクチャー動画が投稿されていました。私は何度か観ましたが、練習はしていなかったので、出来ませんでした。練習したとしても、双眼鏡で色々と舐め回すタイプのオジサンには難しいかもしれません。
・『夏将軍』が始まったときは若干お通夜のような雰囲気になりましたが、同じ職安さんによるつばきファクトリーさんの『ハッピークラッカー』は正直、普通に盛り上がっていました。私は乗りません。
・モーニング娘。のバックダンス時にふざける室田瑞希さんと隣の佐々木莉佳子さん。
・従来に比べてステージとひな壇の境目が少なくて、位置によっては重なっていました。

外に出るともうすぐで夜公演の開場時間(17時半)でした。2時間半近くやっていたようです。高架下のアンオフィ・ディーラーに千円札を差し出し、75番を注文。メシを食う暇もなく、入場。グッズ列に並ぶ。日替わり写真、売り切れまくり。売場でSOLD OUTとテープが貼られているメンバーさん以外もバンバン売り切れていて。じゃあ誰々さんはありますかって何度も聞いたんですがその度に切らしてますってなって。私の方もネタがなくなってきて。逆に誰のが残ってますかと売場の淑女に聞きました。石田さん、上國料さん、と何人か挙げてくれました。この機会がなければ買わないメンバーさんのにしようと、私は岸本ゆめのさんを選択しました。18時23分、上々軍団さん登場。彼らはヒップホップの現場でよくあるあの片手を上下させるムーヴを我々に要求していました。Hello! Projectにはない乗り方。

・そういえば今回のHello! Projectコンサートから開演前の注意事項の映像が刷新されていました。文字が意味もなく格好よく動いているだけで、メッセージが伝わりづらくなっていると思います。この出来の悪い映像を眺めながら、体調が昼公演のときよりよくなっていると感じました。
・昼公演がALL FOR ONE、夜公演がONE FOR ALLという名前で、セットリストや衣装が異なったのですが、“U.S.A.”は両方の公演でやっていました。清野桃々姫さん、ジャケットの使い方が上手い。はだけて二の腕をチラッと見せて、また羽織る。動きにバネがある。他のメンバーさんとは一線を画している。
・つばきファクトリーさんは『純情cm(センチメートル)』の衣装。
・夜のゲストはモノホンでした。夏焼雅さんと須藤茉麻さん。空気が一変しました。『恋の呪縛』と『ライバル』。爆発的に盛り上がりました。今のHello! Projectは彼女たちがこれらの曲をパフォームしたときを超えるグルーヴを生み出せていません。ゲストの直後に登場した現役メンバーさんたちが霞むほどのヴァイブスでした。この辺で明確に自分の調子がよくなったのが分かりました。コンサートに入り込んでいる実感がありました。
・セットリストは夜のONE FOR ALL公演の方がしっくり来ました。特にJuice=Juiceさんが『カラダだけが大人になったんじゃない』と『Goal~明日はあっちだよ~』をパフォームしたときはまるでJuice=Juiceさんのコンサートに来ている感覚で、そうそうコレだよってなりました。メンバーさんのシャッフルなしで既存グループが定番の持ち歌をキックするのが質という点では一番高いんですよね。モーニング娘。さんの『青春小僧が泣いている』とかタイトでした。とはいえ、単に各グループのミニ・コンサートにしてしまうとAVのビデオ・カタログのようで面白味に欠けます(ビデオ・カタログだけで抜ける紳士もいるかもしれませんが)。まあ今の若えのはビデオ・カタログって言っても通じないでしょうが、若えのは読んでいませんからね。
・懐かしいところだとSALT 5さんの『GET UP! ラッパー』や11 WATERさんの“BE ALL RIGHT!”が印象的でした。これらの曲を私はリアルタイムでは追っていませんでしたが、いつかの夏休みに帰省した祖父母の家で聴いた(もちろんイヤフォンで)記憶があります。祖父母はもう亡くなり、私の両親はその家を売りに出しました。何か“BE ALL RIGHT!”がやけに耳に残るんですよね。
・というか、ALL FOR ONEに『夏将軍』も『ハッピークラッカー』も入っていて、ONE FOR ALLにどちらも入っていないという時点でセットリストの優劣を語るのが馬鹿らしい。
・Juice=Juiceさんがステージに現れても、宮崎由加さんは必ずしも第一優先で観る対象ではなくなってしまいました。つばきファクトリーさんの場合は小野瑞歩さんの一挙一動を観られれば他は観なくてもいいというくらいの割り切りが出来るのですが。Juice=Juiceさんの場合は宮崎さんが私の中で絶対的な存在ではなくなってしまったのもあるし、他の皆さんも魅力的すぎる。

・夜公演の席は17列でした。昼は23列だったので通路への降臨に関しては何も見えず恩恵がゼロでしたが、夜は前に四列を挟んで通路だったので、少し見えました。和田彩花さん、宮崎由加さん、段原瑠々さん、金澤朋子さん、小関舞さんといったあたり。
・右前方の通路席に、振りコピ(演者さんたちと同じ動きをすること)とは違う、何かの格闘技もしくはオールブラックスのハカを高速再生したような動きを続ける坊主頭の紳士がいました。黒地に白でチバと印字したTシャツをお召しになっていました。Juice=Juiceさんのときには棒立ちしていて、イヤそこはやらんのかいと私は脳内で突っ込みました。
・一つ前にアンオフィのフォトグラファーとおぼしき紳士がいました。前にも拝見したことのある方だったので、すぐに分かりました。アレは三年前。2015年8月9日。やり口は同じでした。(同じ職務を何年も続けるから上達していくんでしょうね。道理でアンオフィ写真の質が高いわけです。)明らかにカメラとしか思えない物体を布で覆って、写真を撮り続けている。『眼鏡の男の子』の最中に、エスタシオンさんの黒ぶち眼鏡の男の子が撮影をやめるように柔らかく要求していましたが、アンオフィさんは数秒後にまたカメラを構えていました。その後も何度かその青年が通路を通りました。アンオフィさんが撮影を続けていたのは分かっていたはずですが、見て見ぬ振りをしているようでした。上に報告したらこれ以上は注意するなと言われたのか、それとも単に面倒なことになるのがイヤなのか。私は彼を見ながら、イイのを撮ってくれよ、頼んだ、捕まらないでくれと頭の中で応援していました。そういえば前回も彼は16列にいました。単なる偶然なのか、何か理由があるのか。気になるところです。終演後、私は好奇心から彼を尾行しようとしましたが、そそくさと逃げるように出る彼をすぐに見失ってしまいました。

・最後のトークでまことさんが、中野サンプラザにはHello! Projectの音楽が染み付いていると言いました。座席や壁に音が染みているという言い方を、音楽関係者はするそうです。(Hello! Projectを)よく20年間もやってきたなとしみじみ感心しながら、これからも続けていくので応援してほしいという旨の言葉で締めました。

・20時55分、外に出ると、邪魔だとか悪態をつきながら人だかりを自転車で横切るキチガイの老紳士。ぶつかりそうで危ない。私は後輪を蹴ろうとしましたが、タイミングが合いませんでした。セブン・イレブンでプロテイン・バーとおにぎりと青汁を買って、新宿までの電車で夕飯を済ませました。

2018年8月5日日曜日

つばきファクトリー 4thシングル発売記念ミニライブ&握手会イベント(2018-07-18)

普通に考えて野外でリリース・パーティ巡業をやるべき気温と湿度ではない。おととい7月16日(月・祝)に行われた東京ドーム・ラクーアでのパーティは行くのを断念した。つばきファクトリーを観たい。みずちゃんに会いたい。という以前にこの殺人的な猛暑の中、朝から晩まで外にいるのが人間にとって危ない。最高気温が35度を超え40度に迫ろうかという連日。40度っつったらアレだぞ。私が2009年の5月にインドに行ったとき、日中はそんくらいで。外にいるだけで頭が痛くなってきた。そういう気温。リリース・パーティに行く方も行く方、やる方もやる方だ。やる方ってもちろんつばきファクトリーのメンバーさんじゃなくてさ。アルビ兄さんとか、裏方のことね。いちど決めたイベントを災害でも起きないかぎり取りやめるのは難しいだろう。売上枚数に響くし、会場側やCD屋さんとの関係もあるだろうから。でも災害と言っていいくらいの天候だよ。オタクさんは勝手に倒れるなり死ぬなりすればいいけど、メンバーさんに万一のことがあったら大変でしょう。某有名オタクさんがTwitterに書いたところによるとおとといは谷本安美さんがしんどそうだったようで。私はほぼずっと家にいた。ちょっと外出するだけでも体力を削られた。今日はパスしたくなかった。何せクラブチッタだからさ。室内だし、観やすい箱だし、ハングリー・タイガーが近いし。それに今回を逃すともう私が参加できる日がないんだよね。前のシングルに比べてリリース・パーティが少なくて。

行くと最終的に決めたのは前日だった。グルテン、カゼイン、カフェインの摂取を制限し始めてから約二週間。幸いにも体調は回復基調にある。とはいってもまだ万全とは言いがたくて。それに会社を休まないといけないからさ。今週は月曜日も祝日で休みだったから、今日も休んだらすげー休む人になっちゃうじゃん。別にいいんだけどさ。外せない会議でも入ったら諦めようかと思っていた。ところが幸いにもそういう予定が入らなくて。休んでも支障がなさそうだと判断した。それで三連休明けの7月17日(火)に有休(有給休暇の略し方って有給? 有休?)を取得した。

10時59分、横浜駅西口。モアーズ8階。ハングリー・タイガー。整理番号17番。ダブル・ハンバーグ。サラダ。パンも米もいらないと伝える。値段は変わらないけどいいかと確認され、承諾する。パンはグルテンを含むから避けているのだが、7月12日に読み終えた『甘いもの中毒』(宗田哲男さん)の影響で米の摂取量も減らしている。同書によるとご飯一杯(150g)には角砂糖14個分の糖質がある。肉より炭水化物の方が消化に悪い。酔っぱらいのゲロは炭水化物ばかり。食後一時間の胃を内視鏡で観察すると炭水化物だけが残っている。胃はタンパク質を分解するが炭水化物を分解できない。たしかに肉中心の食生活にしてみるといつもお腹が軽い感じがする。夜を遅めの時間に食べても胃がもたれないし、翌朝にはお腹が空いている。食後はカフェインを含まないハーブ・ティー。Matthew Walkerさんの“Why We Sleep”によるとカフェインが体内で半減するには5-7時間かかる。カフェインでブロックした眠気は消えず蓄積していくので、効き目が切れるとcaffeine crashと呼ばれる猛烈なエネルギー不足と眠気に襲われる。それを散らすためにまたカフェインに依存するという悪循環にはまる。

ハングリー・タイガーの横にあるキレイなトイレで歯を磨いてから(そりゃ一応、みずちゃんと会うんだからさ)東海道本線。川崎駅。クラブチッタへの道はもう迷わない。前方を歩いていた紳士がちゃんと歩けていなくて、たぶんオタクさんだろうなと踏んだら案の定、目的地が同じだった。12時40分、列につく。100人は超えていそうだ。今日は12時半に販売開始、パーティは16時半と19時からの二回。12時50分、列全体が日陰になる。Nassim Nicholas Talebさんの“Fooled by Randomness”を読む。意外と読みやすい。13時24分、地肌に着たシャツを第三ボタンまで開けて縦位置的にはB地区よりも下まで胴体を露出させながら何食わぬ顔で列に並ぶ白髪交じりのスラッとした紳士。13時27分、毛玉だらけのle coq sportifのバックパックに浅倉樹々さんのキーホルダーをぶら下げている紳士。13時39分、CD(コンパクト・ディスク)2枚とパー券を獲得。2,160円。692番と796番。しょっぱい。シャンパンの色した塩水(K DUB SHINE、『最後の猶予』)。ケツが1,500番くらいやろから、真ん中くらいか。最悪ではないが、平凡中の平凡。

星乃珈琲店でカフェインレス珈琲(川崎 カフェインレス コーヒーで昨日、調べていた)。本を読む。居眠り。最近、決まって午後にうとうとする。カフェインを断った影響だろうか。15時54分、クラブチッタ前に戻る(16時集合)。どうやら今でもパーティ券は買えるようだ。番号の塊ごとに待機場所が指定されている。501-というのが最後。私の番号ではいい位置は望めない。ガツガツしなくて済むから気楽でいい。と捉えるしかない。15時57分、胸にYOKOHAMA TIRESと印字された青いチェルシーのユニフォームを着用したアルビ兄さん。15時59分、誰か20番台くらい持ってないかなと言いながら通り過ぎるモヒカンのおまいつさん。16時2分、入場が始まる。16時9分、350番。16時11分、500番。リリース・パーティとはいえここはライブハウス(和製英語)なのでドリンク代を払わされる。500円。おみずください。いろはす。世の中には500円でもらえるおみずともらえないおみずがある。16時19分、右端付近、8列目くらいの位置を確保。そんな悪くないな。

リリース・パーティでは普通の服装をすることが多かった最近の私だが、初心を思い出すために小野(瑞)Tシャツをかぶる。気が引き締まる。オタクさんは現場に来たら格好で自分の立場を明確にしろ。16時27分、アルビ兄さんがステージに現れる。チェルシーのユニフォームではなく黒いTシャツ。曰く、つばきファクトリーのツアーは柏に観に行った。皆さん盛り上がっていましたね。それと同じくらいもしくはそれ以上に盛り上がってください。掛け声、拍手、コール、適度なジャンプ。推しジャンは、サビならともかく、Aメロ、Bメロと前の方でずっと飛ばれたらそれは迷惑。そういう行為は後ろの方でお願いします。飛びまくる奴は後ろでやれという指針が公式に出されるのはHello! Projectの現場としては画期的。

つばきファクトリーさん、見覚えのない出で立ち。上はノンスリーブのセーターのような感じ。下は短パンの上にスカート。この衣装の何がスゴいって、みずちゃんと山岸理子さんのアレが。何がとは言わないが…。強烈だった。制御できていない。山岸さんについては写真集や漫画雑誌で周知の通りだがみずちゃんのアレがあそこまでスゴいとは…。特段アレ派ではない私でさえ目を奪われる。みずちゃん・山岸さんのお二人と他のメンバーさんとではワールド・カップとJリーグくらいの差がある。カップだけに。ってコラ。何の話やねん。

1.『デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい
2.『独り占め

山岸理子さんが他のメンバーに問題を出して、答えを当てられたらプレゼントをあげるというゲーム。~から始まる~は? 彼女以外が二人組になって、別々の問題に答える。答えは順番にプーさん、割り箸、ろうそく、そば。問題は最後のだけ正確に覚えている。そから始まる食べ物。

3.『今夜だけ浮かれたかった
4.『キャンパスライフ~生まれてきてよかった~』(℃-ute)
5.『初恋サンライズ
6.『さぼり』(Berryz工房)

Hello! Projectコンサートの告知で、(来るかどうか)よーく、考えてくださいね! と首を傾げて右手の人差し指をこめかみに当てるという柄にもないぶりっこっぽさを発揮してから照れ笑いするみずちゃんが可愛かった。

つばきファクトリーさんのコンサート・ツアーについては小片リサさんが横浜は9月26日…でしたかな? と言ってからメンバーさんや舞台袖の裏方に確認し9月23日と訂正していた。

7.『純情cm(センチメートル)

前にも書いたけどもう少しだけ惑わせてのみずちゃんの声が私は好きで、割と近い位置で(そのとき彼女はステージのこっち側にいたので)その箇所を歌うのを観ることが出来たのが嬉しかった。

17時7分、ミニ・コンサート終わり。CD(コンパクト・ディスク)を1枚買って参加できるパーティで7曲も聴かせてもらえるのはありがたい。ショッピング・モールでやるときは大体6曲。それでも多い。モールの場合はどうやら30分という縛りがあるようなんだ。クラブチッタにその制限はないだろうからね。アルビ兄さんの計らいで一曲増やしてくれているんだと思う。17時11分、エスタシオンさんの剥がし要員12人がステージに仁王立ち。17時12分、つばきファクトリーさんがステージに戻ってくる。年齢順でしょ、と付近のオタクさんが言うのが聞こえる。たしかにそうだ。

秋山眞緒さん
小野田紗栞さん
みずちゃん
浅倉樹々さん
岸本ゆめのさん
谷本安美さん
新沼希空さん
小片リサさん
山岸理子さん

全員握手でまともなやり取りをする技能をいつまでたっても習得できない筋金入りの楽曲派として定評のある私は、全員に楽しかったですと申し上げた。一つ前が早口で色々とまくし立てるオタクさんだったのでちょうどよかったのではないだろうか。ありがとうございます、嬉しいと私のTシャツを見てみずちゃんはおっしゃってくださった。

付近をうろつく。外食のプロとして名高い私が目を付けたのは居酒屋アカマル。ホッピー黒。もつ煮込み(名物として押し出していたが期待外れ)。枝豆(貧相)。おでんの卵、卵、大根(ちゃんとしていた)。焼き鳥3本。2,030円。値段を考えりゃ合格。18時26分、クラブチッタ前に戻る(18時半集合)。17番、18番、と係員の青年が番号を呼び出している。若い番号は入場前に整列させているようだ。18時37分、200番。18時43分、700番。番号が進む度に、前に詰めろ前に詰めろとバカの一つ覚えのように要求してくるエスタシオンさん。ギューギューに詰めたら人が通れなくなるだろうが。オタクさんの方がストリート・スマートだからエスタシオンさんには適度に従いつつ、人が通り抜けられるだけの隙間を開けている。

THE NORTH FACEさんのインナーウェア、DRY。汗が表に出てこない。快適。これを下に着れば、生地の薄いTシャツでもB地区が浮き出る心配がない。今日、初めて着たけど、夏の必需品になりそうだ。

一回目と似たような位置。右端付近、9列目くらい。アルビ兄さん、一回目と同様の注意事項。いつもの調子で私たちを煽る。

1.『純情cm(センチメートル)
2.『青春まんまんなか!

3.『デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい
4.『ハナモヨウ
5.『グルグルJUMP』(モーニング娘。)
6.『ハッピークラッカー』

『デートの日は二度くらいシャワーして出かけたい』はフックに入る前の間が大事なので、ソレをいちいちオイオイオイオイで埋めるのには賛同できない。何でも隙間を埋めればいいもんではない。

『グルグルJUMP』が始まった瞬間に思わず私の顔がほころんだ。モーニング娘。さんの現場で、リアルタイムで観ていたクチだからさ。でも久し振りすぎて、咄嗟に対応できなかった。プリティーとかセクシーとか合いの手を入れるところ。この曲中、左の袖から腕を組んで見つめるアルビ兄さん。イントロのちんちんの勃起を表したようなムーヴでは、浅倉樹々さんがちんちん役だった。こういう最初に聴いたら意味不明だけどコンサートの定番曲に成長していくような変な曲が今のHello! Projectには足りない。『気まぐれプリンセス』なんかも会場が一体になる曲だけど発表された当初は全然そんな感じじゃなかった。つんくさんのマジック。

『グルグルJUMP』で私が浮かべ続けた笑顔は、次の『ハッピークラッカー』で苦笑に変わった。つばきファクトリーさんがついえるまでこの曲がつきまとうことは避けられないだろうつらさ。Hello! Projectに職安のような芸名のあの紳士を持ち込んだ橋本慎さんの大罪。

7.『今夜だけ浮かれたかった

19時36分、メンバーさんがステージに再登場。握手の順番は一回目と同じ。

秋山眞緒さん
小野田紗栞さん
みずちゃん
浅倉樹々さん
岸本ゆめのさん
谷本安美さん
新沼希空さん
小片リサさん
山岸理子さん

次は、いつですかぁ? とみずちゃんが問いかけてくださった。ラジオ(“Hello! SATOYAMA & SATOUMI Club”)でいつも聴かせてくれる、節目節目でうわずるしゃべり方。マイクや電波を通さず、肉声で耳に届けられるとまた格別。一瞬で答えが分からず、でも流れる前に何か言っておきたかった私は、まだ分かんないと咄嗟に言ってしまった。急にボールが来たのでと言った柳沢敦さんの気持ちが分かった。後から考えると、次は8月4日のHello! Projectコンサート、中野サンプラザだったが、後の祭りである。

帰り道、元気がある。バテ感が少ない。静養した後よりも調子がいい実感がある。私がつばきファクトリーさんのリリース・パーティから元気をもらっているのは間違いない。みずちゃんから元気をもらっているのは間違いない。グルテンフリー、カゼインフリー、カフェインレス、糖質制限、タンパク質、ビタミン、ミネラル、Hello! Project。

コレは自分のキモさを自覚した上での告白なので問題ないのだが、翌日はリリース・パーティでみずちゃんが可愛かったなと職場で思い出す度に、実感できるくらいに身体が熱くなって、終日、活力的に労働に取り組めた。

2018年7月29日日曜日

立会い出産 第三子〜一人MC BATTLE 30人組手の会〜 (2018-07-07)

いつメンというのが私にもいた。本ブログを読んでいる世代には分からないだろうが、いつメンとはいつものメンバーの略である。私もリアルタイムで使ったことはない。たぶんアイドルさんのブログで知った。ともかく大学生の頃、私を含めた四人でよくつるんでいた。唯一の運転免許所持者による運転で何度か国内旅行に行った。四人中三人で韓国、二人で香港、マカオに行ったこともある。こうやって振り返ると仲がよかったんだな。実のところ一対一ではすべての組み合わせがそこまでマブダチというわけでもなかったので、不思議なもんだ。あれから十数年。私たちのグループはBerryz工房さんのような状態になった。活動休止、事実上の解散。一人はYahoo!婚活コンシェ経由で結婚をしてからはFacebookでベタな観光名所とメシの画像を投稿するだけのbotと化した。一人は2016年の3月に四人のLINEグループを作って、メシを食おうというやり取りを始めたときに日程、場所が合わないので不参加だと一方的に宣言してLINEグループから去った。日程の候補は挙げていたが、場所は何も決めていなかった。その後、音沙汰はない。最後に私が彼と会ったのは2014年11月16日(日)だ。新潟のGOLDEN PIGS STAGEで一緒にJuice=Juiceさんのコンサートを観て、帰りに新幹線のプラットフォームで別れた。それ以降、私が彼の顔を見ることはなかった。

解散というのは言い過ぎだった。上述の二人以外の一人(K)と私だけは今でもつながっている。彼とは大学生の頃、キモめなクラス・メイトがブログに投稿したキモめな恋愛ポエムが音ゲーのリリックの剽窃であることを突き止めて夜な夜なチャットで盛り上がるような関係だった。今では私の人生の一部となっているTwitterを強く勧誘してきたのが彼だった。『Twitter社会論』(津田大介)を読みつつも実際の利用には慎重な姿勢を見せていた私にすぐに登録しろと発破をかけてきた。2009年の11月だった。もしTwitterがなければ残りの二人と同様、彼とも疎遠になっていたかもしれない。“Bored and Brilliant” (Manoush Zomorodi) で指摘されているようにスマート・フォンやTwitterへの依存には弊害があるが、やめるわけにはいかないくらいに利点も大きいのだ。

最近Kと私が対面するのはせいぜい年に2-3回だ。ハハノシキュウさんの独演会が、その数少ない機会の一つになっている。2017年12月10日に、一緒に観た。前回5月5日に彼は参加せず、私は一人での鑑賞となった。だから約7ヶ月ぶりかな。その間に会っていたかな? たぶん会っていないはず。去年の12月はあんまり時間がなくて、ゆっくり出来なかった。私がZepp TokyoでHello! Project研修生さんを観てから来たからだ。今日はコレしか予定がなかったし、Kも直前に用事はなかったようだ。17時前に下北沢駅前で会って、メシを食うことにした。下北沢Laguna付近を散策しているとあるトルコ料理店が目に留まった。ストリートに置かれた看板を吟味しているとお店の人とおぼしき淑女が通りがかって、間違いないですよと言って階段を上がった(店は二階)。トルコ料理は肉と野菜中心の注文を組むのに向いていると判断し、Kの合意を得て入店。私は『しつこい疲労は副腎疲労が原因だった』(本間良子)と『心と脳の不調は副腎ケアで整える』(本間良子/本間龍介)を読み終えて『最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門』(溝口徹)を読んでいる最中。簡単に言うとグルテン、カゼイン、カフェインを排除し、果物以外の糖質は控えめにして、タンパク質、ビタミン、ミネラルをたっぷり摂るというのが私が目指しているところである。ブロッコリーの前菜、牡蠣のアヒージョ、ケバブ盛り合わせ、海老入りのトマトソースにチーズをかけて焼いたのを食った。エフェスとジン・トニックを飲んだ。二人で7,600円くらい。ケバブ盛り合わせが絶品だった。お店の淑女曰く、何かの大会で優勝したらしい。一人で入ったらケバブ盛り合わせとビールだけで最高の夕食になると思う。使ってる油は全部オリーブ・オイルなので安心してくださいね。ここは当たり。リピートしたい。Kebab Chef。

開演が18時50分。18時半すぎに会場に入る。去年の12月に続き、今日は一人MC BATTLE。前回はトーナメント戦だったけど、今回は30人組手といって一人で30人の相手をしていくという形式。それを全部、ハハノシキュウさんが一人でやるんだという。30人組手というのは過去に晋平太さん(前半後半)やMC松島さんがやったことがある。受付で名前を告げ、3,100円を払う。ドリンク・チケットと紙切れを渡される。来場者が紙切れにお題を書いて箱に入れる。それを公演中にハハノシキュウさんが引いて即興の題材にする。前回はお題というよりは登場するMCの名前のように扱われていた。おそらく今回もそうなるのだろうと判断し、私はハリルホジッチと書いて入れた。(時期的に何かしらW杯に関係する人名が出るだろうなと予想していた。あとは死刑が執行されたばかりの麻原彰光の名前も誰かが絶対に書くだろうと予想していたが共に皆無だった。)

はじめに司会のNONKEYさんが出てきた。びっくりするくらい顔色が悪い人がいっぱいいますね、と我々を見回して彼は笑う。(立ち会い出産という公演名にかけて、祝辞は)最低でも5,000円だと思うよ。本当の、フリーターの額だからよ。それよりも安い価格で、しかもドリンクが付くんだろ? とチケット代に触れ軽妙に空気をほぐす。

オープニング・アクト、フランケンさん。彼が築地で働いているのは『フリースタイルダンジョン』で本人が言っていたように有名だが、MSCのPRIMALさんが隣の店で働いているのだという。彼が披露した数曲にはPRIMALさんと一緒に作ったという曲も含まれていた。捌けようとするフランケンさんを引き留めてNONKEYさんがトークを繰り広げる。フランケンもさ、ラップしてくれって言われたら一生できるでしょずっと。オレは、いつでも出来ますし、女性の耳元でもずっとお風呂入ってても寝る前でもずっと耳元でフリースタイルすることが可能です。うん可能だけど、やめた方がいいです。で、あの、ただ…。耳が化膿しちゃいますね。お、(韻が)固いねえ! ライムー。これがライムですよ皆さん。マジでそうさ! そこは固く踏まないというね。マジでそうさだけでいくというのも、それもまたいいと思います。/オレ嫌われちゃうからコレ。ハハノシキュウぶっ殺しにきたなんて言ったら。まずいよ。でもハハノシキュウのファン奪いに来たから今日。あそうだよね。それがな、ラッパー同士。いいじゃないですか。お題BOXにフランケンと書いた紙を入れるNONKEYさん。これを引いたらハハノシキュウ対フランケンが実現するという。

甚平姿で現れたハハノシキュウさん。季節感あるね。今日は…。うん。七夕なんで…。さっき、控え室でも、しっかりYouTubeでね、帯の結び方を見ながらやってましたんで。もし、帯がほどけたときは、それはそれで負けで大丈夫ですか? そうすね。/ルール説明。お題BOXからハハノシキュウさんが一枚抜く。そのお題が対戦相手。先攻か後攻の選択権はハハノシキュウさんに与えられる。さすがに30人組手ということで、ある程度、有利な状況というのを作ってあげたい。30人抜きを宣言するハハノシキュウさん。/本番前に楽屋でテスト・マッチをやった。ハハノシキュウ対昼飯。ハハノシキュウの方がハハノシキュウっぽかった。昼飯は、オレは昼飯だけどオリジナルだからオリジン弁当だみたいなことを言ってたんすけど、それ以外に昼飯的な要素がなかったのでハハノシキュウの勝ちだった。だいたい今のでどういう大会か分かりましたかね、皆さん?

DJを担当するのはNONKEYさんの相方だというDJ CANさん。カンではなくキャンなのでカン君カン君言わないでください。漢君漢君うるせえなというMSCのあのネタをスピンする。漢君じゃなくてDJ CANだよ。オレが漢 a.k.a. GAMI。No doubt。お決まりのネタのようだ。写真と動画はOKなんだよねとNONKEYさん。顔が見えなければ…(一応言っておくとハハノシキュウさんはいつも前髪を下ろして顔を隠している)。ハハノシキュウを守ってくれる人は写真とか動画OK。あと他に言っておかなきゃいけないことある? (一人30人組手が)出来るかな、って…。君が(観客を)集めたんだぞ。やるって言ったの君だぞ。そうすね。

以下、試合のハイライト抜粋。試合の後のコメントは主にNONKEYさん。たまにハハノシキュウさんとフランケンさん。臨場感とリズムを重視するため誰の発言か明確に書いていない箇所もあるが想像してほしい。左が先攻、右が後攻。8小節2本勝負。たとえば(先1)とあるのは先攻の1本目。

1.ハハノシキュウ vs. おやすみホログラム

おやホロ最近ぜんぜん呼んでくれてねえ ハハノシキュウと曲やるとか言ってから二年くれえたったけどいい加減呼んでくんねえ? じゃねえとマジで心がいてえ(先1)
プロデューサーさんの小川さんに代わりますわ オレはお前とあの、『パーフェクトブルー』ってアルバム出したけど、あれぶっちゃけぜんぜん売れてねえんだわ(後2)

おやすみホログラムの勝ち。NONKEYさん曰くオレが一番びっくりしたのはハハノシキュウがいきなり限界って言った(※独演会 限界と言っていた)ことなんだよね。大丈夫? 一試合目だけど。ちょっと(対戦相手が)予想外すぎたっすね…。30人抜きという目標が初戦にして断たれる。もう失うものないんで、と前向きに次の試合に向かうハハノシキュウさん。

2.ハハノシキュウ vs. ラッコ

さっきは負けちまったけどもう絶対に負けられねえ もうケツに火がついてるぜ ヒップでホップだぜ お前のケツに何が付いてる? ただ貝殻割ってるだけのラッコだろ(先1)
シキュウさん お前よりも時空間 飛ばすためにここにいるんだ 吸収させる言葉で十中八九 ハハノシキュウ計算間違ってる オレの方がマジガッデム
お前の方が頭マジメルヘン だからオレの方からヤバいラップ始めるぜ(後1)
お前ラッコの要素一個もねえぞ勘弁してくれ(先2)
オレは間違いなくラッコだ とりあえずここからはヤバい言葉と晩ご飯 隣に突撃するため 直撃するため ラップを目撃 させるためのオレの方がヤバいベクトル持ってるはずだぜ(後2)

ハハノシキュウさんの勝ち。判定でラッコに声を出した奴はバイアスがかかっている、今のはハハノシキュウ10-0だろとNONKEYさん。

3.みかん vs. ハハノシキュウ

私の本名ナツミ だけど今日は夏みたいな夏みかん こっから待つ時間
英語で言ったらオレンジ シキュウさん オレんち来いって言われて私は行かない 断る そんな感じ 私の方がすげえフルーティー(先1)
おめえどの面下げてみかん名乗ってんだよ あたしンちの主人公みてえな顔してんぞ つまりは二等身 お前マジで足りてない自尊心 KEN THE  390みたいにイソジン でもしとけ消毒だ(後1)
お前みかんにイソジンかけたことあるのか? 紫になるんだぜ? つまりはなすび 私の方がまるでつまりGATSBY つけた後の髪型みたいに神懸かる(先2)
だからその…フィメールラッパーやりましたみたいな感じやめてくんねえっすか?(後2)

ハハノシキュウさんの勝ち。先攻取ったのはアレ、ナツミって言いたかったんでしょ? ぶっちゃけマジで何も考えてなかったっす。

4.ハハノシキュウ vs. 阪神タイガース

オレ ハハノシキュウ5月9日生まれ 誰の誕生日と同じか教えてやる お前だよ阪神タイガース掛布 オレの方が8と8を掛ける そして一塁まで駆ける(先1)

ハハノシキュウさんの勝ち。ちょっとエンジンかかってきました。エンジンかかってきた? いいじゃんいいじゃん。

5.ハハノシキュウ vs. 汗まみれのおぢさん

汗まみれ だけどこの後お前血まみれ にしてやるぜ その後 涙流して 最終的には水が身体からなくなる つまりお前はサウナの中で失神して運ばれて救急車 病院送り オレはイルだぜ病人のふり でここまで商売してきてんだ分かってくれよ(先1)
え? 何? 知らね 立ち会い出産の現場ってここっすか? もっと脚開いてくんねえかなあ? マジ ビール一杯しか飲んでねえけど泥酔 オレまるで井上陽水(後1)
やべ…気持ちわり…ぜんぜん少年時代 感じない陽水 オレの方が35歳まで保ってる羊水 つまり母の子宮の中 羊の水 教える まるで倖田來未 お前みたいのがいるから大変なんだよこんな国 なっちまったぜマジ勘弁してくれ靖国(先2)
え? え? え? 誰? 誰? 何? もうちょっと開いて 見たいとこ 紫外線 もう少し そこでいい オレが帝王切開の帝王 お前のことをK.O. YEAH  帰ろ(後2)

汗まみれのおぢさんの勝ち。結構ガチで勝ちにいったんすけど。うん。結構よかったもんな、汗まみれのおぢさん。もう出来上がってた。結構。

6.フランケン vs. ハハノシキュウ

じゃんけんで先攻・後攻を決める。後攻を選ぶハハノシキュウさん。NONKEYさんの提案でこの試合は8小節4本。

お前30人組手なんてしんどそうじゃん してやろうか進路相談(先1)
前回のオレの独演会 来てくれてありがとうございます だけどシリアスな曲でしんみりしてるときにマジでそうさって入ってくんのやめてくんねえかな(後1)
キャラ作りすぎなこの幽霊が 切れてんだよお前は充電が ありのままの姿を見せてみろよ実はイケメンかな?(先2)
オレの顔さっき楽屋で見たやんけー ていうかあんたキャラ作らなすぎやんけー(後2)
ごめん やってきたこと人生超自信あるからオレ作らなくても全然いける状態なんだよね
お前の顔を見たら美男子 だけど違法テレカ売ってたイラン人 みたいな感じでお前の存在マジでいらんし(先3)
そうだよ オレはイラン人 オレのばあちゃんベトナム人 ここからバリアフリー オレ上石神井あたりから来たぜ 西武新宿線 ぜんぶ韻踏むぜ ZEEBRAの弟は SPHERE OF INFLUENCE(後3)
マジでお前いっぱいっぱいだよ 韻とか踏んでるけどぜんぜん意味とか通ってねえし(先4)
(フランケンを真似て早口フローを披露する)ああ疲れた 何でお前これずっと出来るんだよ やめろ!(後4)

ハハノシキュウの勝ち。圧勝。本当に悔しいやつだね。本当、悔しいっすね。オレ、ハハノシキュウと二連敗中なんで。うん。これで三連敗っすね。三連敗。また次にリベンジかけますね。ヤーマン。

7.肉 vs. ハハノシキュウ

8x8? 49じゃねえよ29 肉だろ(先1)
いやいや 人生はたしかに計算通りにいかない 64よりも少ないってことはオレも承知だけど29はちょっと少なくなりすぎ お前どれだけ人生うまくいってないの?(後1)
オレはいつでもすごく素敵 オレはまるでいきなりステーキ みたいにラップする UZIさんは100万円分肉食ってるぞ(先2)
あーそれ見せてもらったUZIさんに なんかいきなりステーキのランキングってあるんすけどアプリで あれ100位以内に入ってるってUZIさんに自慢されて その一週間後にあの人逮捕されました つまりお前のせいだよ お前が肉食わせすぎたせいで あの人 ウェイヨー(後2)

ハハノシキュウさんの勝ち。延長! 延長! いま見ての通り、延長という感じではなかったです。あのね、延長って言ってる奴はね、全員顔覚えてんだからね。本当に、もう。びっくりするくらい司会の人たちはイラっとしてますからね。何卒よろしくお願いします。

8.ハハノシキュウ vs. パリピ

オレが何で独演会やってるか教えてやるよ お前みてえな奴を一人も呼ばないためにオレはコレをこの空間でやってんだ つまりはお前はアウェイ(先1)
マジピー ヤリチン オレ腰振るし マジやばいぜブルシット ほら客盛り上がってるオレのホームだぜ どこだってホームにしてやんよ(後1)
だからそういうオレ コミュニケーション能力高いです的なバイアス マジで勘弁してください オレはメンズエッグを今から買い集めてそれを破り捨てて 利根川に流すつもりだぜ
直接殴ることは出来ないから陰湿にお前の靴に画鋲を入れるスタイル(先2)

判定が割れる。延長。パリピ(先)、ハハノシキュウ(後)。

このビートはアルマ オレの着てるスーツはアルマーニ(先1)
あーマジ殴りてー お前日焼けサロン行って 2時間のつもりが10時間くらい焼いてサンマくらいになって死ね(後1)
なんか最近 戦極とかで若い奴いっぱい見てきたけど お前みたいな奴一人もいなかった 逆になんか新しいからお前がんばればミステリオみていになれるよ(後2)

パリピの勝ち。バイブス系、強いっすね…と息を切らしながら話すハハノシキュウさん。

9.ハハノシキュウ vs. ブラックバス

ブラックにかけてBlack Starの“Black Star”のトラックをかけるDJ CANさん。

ブラックバス つまりお前は黒いヒップホップばっかりやってる 池袋にいるタイプ オレはそういう人ディスると後から恐いからあんま言えないけど ブラック差別はしないぜ オレブラックサバスの方が好きなんだわ(先1)
ただ吸いたい 巻きたい そしてこの海を泳ぎたい そしてお客さんに釣られる そしてCDとフィッシュ リリース(後1)
てめえが警察に捕まるんだったら別にそれも構わないけど オレ大麻自慢するラッパーよりも児童ポルノを自慢するラッパーの方が格好いいと思う(先2)
え 何それ? オレ 成熟してる女子にしか興味ない お前はロリコン オレが好きなのはポリ公じゃないぜ お前お利口さんだから ぜんぜん学がありすぎて俺らの世界のことが見えてない(後2)

ブラックバスの勝ち。ブラックバスは淡水魚だから海の中に入ったら死んじゃうって一本目で分かってた人はどれくらいいますか? あー、いるんすねやっぱり。でも、勝ったのはブラックバスです。ブラックバスツヨいんじゃないの? そうすね、強いっすね。ブラックバスちょっと残ってもらおうか。そっすね。ここからブラックバス対…になります。ハハノシキュウ今日調子悪そうだったんで、ブラックバスに出てもらいましょう。
 
10.ブラックバス vs. ニセフランケン

ニセフランケン! とNONKEYさんが呼びかけるがフランケンさんはどこかに行っているようで出てこない。ということでハハノシキュウさんがブラックバスとニセフランケンの両方をやることに。

お前はファックのF フランケン ファック 最近テレビやメディアでよく見る奴だがそんなん知らねえ お前はメディアに踊らされてるだけだぜ(先1)
オレはビートの海を泳ぎてえ 淡水魚だけど死なねえ(先2)
マザファッカーって言ってるけどオレの母ちゃんとセックスしたいなら紹介するぜ
フリースタイルダンジョン オレの城だぜ
(後2)

ブラックバスの勝ち。最後のフリースタイルダンジョンのくだりを受けて、さては偽物だな…? とおどけるNONKEYさん(本物のフランケンさんは同番組で呂布カルマさんにボコボコにされたので)。

10試合が終わったところで、休憩という名のハハノシキュウさんによるショーケースを挟む。その前にNONKEYさんとフランケンさんが少しトーク。一個前の試合でニセフランケン出たんだよ。マジっすか? いやあ…格好よかったっすかね? でもニセモンだった。あー、フランケンがちょっとシュランケンだったみたいな。/今んところ何試合か観たと思うけどフランケン的にはどの試合がおもしろかった? オレはみかんすね。いあやもう自分だったらどうやってみかんと戦おうかなって。ウゴウゴルーガしか出てこないですもんね。/阪神タイガースの試合も、バッチリっすよね。シキュウ君最近、ニュース見てないって言ってたから、すげえドキドキしてると思うんすけど、全部対応してるからみたいな。お客さん的に、どの試合がよかったですか? あやっぱブラックバスが。ああよかったよね。ブラックバスけっこう強かったよね。ちなみにオレ聴けなかったんすけどニセフランケンってどんな感じでした? あの、フランケンさんよりも、もっともっと凄い…。/フリースタイルダンジョンはオレの城だって言ってたから。だからそこでたぶん全員が、あニセモンだってのに気付いた。もはや勉強しなかったオレ(フリースタイルダンジョンで)そういうこと言えばよかったんだ。そうそうそうそう。フリースタイルダンジョンよりもフランケンダンジョンだぜこの野郎みたいな感じで…。

僕一人になると空気変わるんすよね。コレがまたいいなと思って。いやあ、つらい…あっちいつらい…つらいよ…つらいよ。(箱から即興ショーケース用のお題を引く)バンドギャップ。バンドギャップって何すか。バンドギャップについて説明すればいいんじゃないですか。もうオレたちまったく分かんないじゃん。FORKさんの逆っすよね。バンドギャップ? 知ってるって言えばいい。

オレはあの日お母さんにもらったバンドギャップ それを今でも大事に持ってる(中略)だからオレは今でも 大人になっても 子供の頃を思い出すために生きてると言っても過言ではない だって人間の眼は前を向くために付いてるなんて言うけど オレは後ろを見るために時々振り返ったりする するとそこには大体あるんだバンドギャップが(中略)手首に巻いたり 心に巻いたり または神棚に飾ったりもするよ それがバンドギャップ オレはそれを見て笑わないようにするんだ コレは笑っちゃいけない真面目な歌なんだ 聴いてくれ(中略)あの日オレは 親友のタカシに取られたバンドギャップ(中略)あいつは本当に意地悪な奴だった だけど後々千円で売ってくれた あれが元々いくらかお前知らねえだろ 9,000円くらい損してるぜ オレの心のメルカリは すでにもう笑っているんだ(以下略)

バンドギャップって書いた人、バンドギャップって何ですか? あのー、物理学の言葉で、電子が越えられないエネルギー的な壁…。じゃ合ってたんだね。だいたい合ってた。

じゃあ次、三枚引いていいですか、三枚。次の曲ね。もう一曲やっていいですか。NONKEYさん、休んでてもいいですよ。/ハリルホジッチ。え、誰、誰? ああ、監督か監督。35歳童貞ニートと、パリピでいきましょう。OK、OK。ちょっと忘れそうなんで(NONKEYさんが三枚のお題を)持っててもらっていいですか。パリピと、35歳童貞ニートと、あとはハリルホジッチ。OKっす。

KICK THE CAN CREWさんの『イツナロウバ』のトラックに載せた3MC'Sのマイクラリー。
・本田圭佑 よりもオレの方がどんだけすげえ かどうか教え込むぜ(ハリルホジッチ)
・二次元の中では無敵 好きなAVはMUTEKI(35歳童貞ニート)
・(手挙げろ 手挙げろと言うパリピに対して)手挙げたらダメっしょ サッカーは手使っちゃダメです ちゃんとやってくれオレ監督だし オレの言うことをお前らが聞いてくれねえと またクビになんぞ(ハリルホジッチ)
・手挙げろ サッカーだけど手挙げろ ぜんぜん大丈夫 全員ゴールキーパー 全員手を使って そしてキャッチするボール じゃなくてパンチングで十分だぜ 手挙げろ ハリルと一緒に手挙げろ(ハリルホジッチ)

MC毎の小節数の割り振り『イツナロウバ』の構成と同じだと指摘するNONKEYさん。

ハリルホジッチは私が入れたお題だった。前回の一人MC BATTLE(そのときはロリコンと書いた)に続いてショーケースで採用された。もちろん私の入れた言葉でその場で曲が出来上がるのは感無量ではあったが、ロリコンにしてもハリルホジッチにしてもバトルで観たかったという悔しさはある。

11.汗まみれのおぢさん vs. 東京

SOUL SCREAMさんの“TOu-KYOu”のトラックを選択するDJ CANさん。この日を通して、お題に合わせたトラック選びの当意即妙さが光った。

(ゲホゲホとせき込む)ワンカップ あれは最高 だけどオレは鬼ごろしの方が好き だってあれストローが付いてる あれ手が震えてると飲めないからストローが付いてんだぜ(先1)
上野駅であんたに出会ってからマジでオレの人生は汚れてまっさかさまだ 上野駅のあの状況 上野公園でおごってくれたあの缶ビール あれ本当は誰かの飲み残しだって聞いたぜ 勘弁してくれよおぢさん(後1)
(せき込む)何だっけ…? あ はじめましてー! どうも どこ出身なの? え 何? 青森? 初めて聞いたよオレ沖縄県! 泡盛!(先2)

汗まみれのおぢさんの勝ち。

12.赤い戦車 vs. ダンジョンについて

オレは審査員クビになったし オレが晋平太 a.k.a. 赤い戦車(先1) 
いやあでもね 審査やってるとき晋平太と漢さんの試合はたしかにやばかったよ オレも晋平太に上げたんだけど 後々映像見るとぶっちゃけあれ漢さん勝ってたよね 現場にいると何かこう変なバイアスかかるんだけど(後1)
オレの方がやばい お前はただ他人について語ってるだけ(先2)
そういう暑苦しいところが何かこう 正義の味方っぽいから入れちゃうってところもあるけど まぁいいこの話やめましょっか? あとあれだあのハハノシキュウと輪入道の試合もアレね なんかこう判定がばらついたよねアレ あのあいつがせいこうさんの名前を出すから せいこうさん上げざるを得ない展開てか たぶんあれクリティカルだったよね(後2)

ダンジョンについての勝ち。オレ(NONKEYさん)は漢君と晋平太のバトルを生で観てたけど、完全に漢君の勝ちでしたね。でも、どう? ダンジョンって。テレビで観てるのと、出るのではぜんぜん違うよね。いやもう独特な雰囲気がありますからねえ。普通のMC BATTLEとまたちょっと違うもんね。その場の熱気だとか。うん。色々あるんで。まあその場の雰囲気ありますよ。で、結局、字幕が出たりとかさ、ちゃんと聞こえてたりってのはあるけど、意外とマイクがちゃんと聞き取れるかどうかってその場所、場所でちょっと違ったりするから…。いや、それでかいっすね。フランケンなんて早口でソッコークリティカルですから。字幕出たらちょっと人気出たみたいな。字幕で僕は助かった側ですから。

13.ハハノシキュウ vs. 一眼レフカメラ

今はiPhoneで十分だから 君の存在価値 アイデンティティなんてないし(先1)

ハハノシキュウの勝ち。

14.NONKEY vs. ハハノシキュウ

ガチで聞いてないんすけど、とNONKEYさんのバトル参加に戸惑うハハノシキュウさん。

やっべえディスることがねえ だってディスることがないくらい表舞台で最近見ねえ いやニュースラップやってる だけどオレが見てねえ オレの目の前イコール現場つまりあんたは現場に来てないラッパー(先1)
オレが現場にいなかったら 横浜の現場はありゃしない 表舞台にいるかいないかで言ったらオレの方が出てるわ そりゃそうさ AbemaTVでかなりメシ食わしてもらってる ニュースラップジャパン Abemaミックス 月収一月でいくら稼いでる(後1)
いいなあ…オレぜんぜん呼ばれない だって教育に悪そう だけど別にかまへん come again こっからまた乗せてくぜ 呂布カルマみたいな髪型にしようか オールバックで(先2)
オールバックにしても だいぶ似合わなさそう ていうかもうキャラ自体が 国民に合わない アンダーグランドっていうレベルの話じゃないぜ あんま太陽の下に出て来ねえ方が身のためだろ(後2)
それは自分でもちゃんとわきまえてますよ全部全部 太陽当たらないモグラだ僕ら掘るかアングラよりオレはサブカル つまりメインの横 アングラでメインカルチャーやってる奴の横 つまりアングラのサブカル 一番低いところにオレはいるよ(先3)
つまりは外角の低め 打ってもライト前ヒットくらい オレが狙うのはもちろん掛布みたいにホームラン センター さっき言ってた オレは言うなれば ブラックバス お前らにとっては外来種 また来週(後3)
外来種 つまりは助っ人外国人ってことっすよね 打つか 乗るか反るかここらでやばいやつ 阪神タイガースの外角打ち並ぶ(?)ならもういいと思うけど オレは自分の信条に慎重に新庄みたく赤いグローブでぶん殴りに来たよ(先4)
心臓 まるで安倍晋三 みたいなんですけども 嘘ならば得意 ていうのは晋三と一緒 髪の毛は切りてえ オレも髪切りてえ 言っとく おみやげ もみあげ(後4)

ハハノシキュウさんの勝ち。

15.ハハノシキュウ vs. エミネム

売れないバンドマンのはずだったがトラックがEminemさんの“Lose Yourself”だったのでNONKEYさんの判断で急遽エミネムに差し替え。

Lose Yourself タイトルの通りお前は自分に負けんだよ 分かってるかエミネム(先1)
I'm a rap god ラップの神様 分かってねえのはお前だな オレの方がヤバいから mother fucker
お前勝ちまであと8 Mileあるぜ?(後1)
お前もうマジでラップうますぎ だけど顔はSKY-HIの方がよすぎ この白人 オレはここらでアパルトヘイトするぜ マジステージに上がると面倒だぜ(先2)
オレは黒人も大好き 人種のサラダボウル お前が肉メインディッシュ つまり簡単に食う
(変則的なフローに失敗して)日本語マジ難しいね だけど日本語でラップしてもオレはrap god(後2)

エミネムの勝ち。

16.売れないバンドマン vs. ハハノシキュウ

オレが一番ダセえと思うバンドマンを教えてやる それは売れないからって何かノリでバトル出たいみたいなバンドマンのことだよ そういうやつ結構ライブハウスに行ってガヤガヤ自分でやってるんだけど 意外と下北沢とかいるんだけどUMBとか絶対出ないんだよね(後1)
オレは音楽で競い合いたくねんだ オレは楽しんでラップ ラップもギターとおんなじ楽器だよ オレはガキの頃から作品残すためにやってる お前はラップが今流行ってるからいいよ オレの身になって考えてみろよ(先2)

観客ではなく下北沢LagunaのPAさんによる判定。売れないバンドマン!

17.ニセフランケン vs. フランケン

近くで見てるとそろそろ疲れてきているというNONKEYさんの配慮で、ハハノシキュウさんが一回休み。フランケンさんが代打。聞いてないと焦るフランケンさん。観客の要望でニセフランケンと対決することに。

早口なんか得意だけどやらねえって 当たり前の話だぞ マジでそうさは三本指だけど オレは二本指の方が格好いいと思ってるぜ(先1)
早口でガチでかましてく 早口を期待されてるからいつでも早口でかましてるんだよ フランケン口臭屁の臭いか?(後1)
そんな感じでカマしてく そんな感じ 損はない感じで
味の濃いモンが大好きだからマジで七味と醤油 いっぱいぶっかける感じなんだよ
さっき昼飯食ったがマジでそうさ 吉牛のときにマジでそうさ マジで生姜とか醤油とかいっぱいかけなかった状況でそのまま食べてたからフランケンじゃねえ お前はただの偽物だ(後2)

コレ楽しくなっちゃいますね。やってみたら結構おもしろいかも、と興奮気味のフランケンさん。

判定の声は出させるが、勝敗は決めず。

18.乳酸菌 vs. ハハノシキュウ

お前のお腹の中を洗浄してやる ここが戦場 つまりバトルフィールド(先1)
お前はヨーグルト いやいやお前はアレだよドラゴンボールのグルドみたいに一発で頭蹴られて死ぬタイプ(後1)
オレは飲むヨーグルト 飛ぶヨーグルト 舐めるヨーグルト ラップできるヨーグルト 乳酸菌 ニュースタイルだぜ(先2)
オレはお腹が痛くてもヨーグルトは食べないタイプでここまで来た だってヨーグルト食べた後…(ビートが切れてから)教えない(後2)

ハハノシキュウさんの勝ち。

19.色々ありナース vs. ハハノシキュウ

色々ありナース、とお題を読み上げるフランケンさん。NONKEYさんNONKEYさん、これ言いたい放題じゃないですか。ナースとかに対して。どうですか? さっき言った通りで、ナースはね、ほんとエロい。でも僕なめてもらえなかったですね。それは実力がなかったということだから。ああそういうことですね。ごめんなさい。ということはオレは舐めてもらったことがあるということかな? いや、コレは僕が取り乱しました。やめましょうこの話は。

ハハノシキュウ お前みたいな奴たくさんいる だからお前みたいな患者に対してオレは点滴を打つ余裕すらもねんだ そこにいるフランケンくらいのクランケで十分だ クリンチしてやっちまうぜ(先1)
色々 あるかもしれないけどこいつ脳味噌 乳飲み子 看護師 オレは田舎育ちカントリー 神取忍みてえな看護師にオレはマジで負けたくねえ ラリアットよりもオレの方がいきなり圧倒していくから聴いてくれ(後1)
注射をイヤがるガキみてえな顔しやがって てめえみたいな奴が一番めんどくせえんだわ(先2)
いやいや注射針 オレマジ好きだし だけど危ないの 入れてないし だってオレは学生時代から覚醒剤やって娘の学芸会に出てるみたいな感じだぜ(後2)

ハハノシキュウさんの勝ち。

20.ハハノシキュウ vs. 百合男子

お前がハハノシキュウって名前だから興味持って来てみたら ぜんぜん思ってたのと違うんだね オレはフィメール同士じゃないとダメ シンデレラMCバトルで3回抜いてやったんだ オレが好きなのはあっこゴリラ(後1)
あっこゴリラはな ADRENALINEていうMC BATTLEに平成選抜で出てたけど 実は生まれなんだよ これネットに書かないで怒られるから(先2)

百合男子の勝ち。

20試合が終了。ここで再びショーケース。時間が押しているので一曲のみ。お題は短冊、#インカメインスタグラマー。2ヴァース目からフランケンさんが参加する、というNONKEYさんの無茶ぶり。曲のタイトルは『七夕』。

幸せを自慢するのとインスタ映えは違うんだと思う そんな妬み嫉妬 幸せそうに見せるのがインスタじゃないの 不幸な奴が意地張ってるのがインスタ映えなの 分かる? You know?

いまいち噛みあわないハハノシキュウさんとフランケンさん。それを指摘するNONKEYさん。でも何かオレ今日おもったのは、ハハノシキュウと、スタジオ入っても、たぶん一曲一時間以内で出来るんじゃないかと思う。あのー。たぶん。見た感じだとその期待値、今ねえぞ。あーそうだ。間違えました。

21.バンドマン vs. ハハノシキュウ

調子どうアリーナ? 声をかけてくれた夏の魔物 水戸音楽祭 フジロック サマーソニック お前見たことねえだろう? オレは呼ばれてる 神聖じゃねえ構ってちゃんだぜ(先1)
最近DOTAMAさんがこういう奴と仕事してるからマジで殺したいわ 何だっけ? 世界の始まりみたいな名前だったよね マジうぜえもう! しかもその人と写真撮ったやつLINEで送ってくるんすよオレに(後1)
DOTAMA? あーアレ? あのCreepy Nutsにオファーしたら断られたから代わりに頼んだあいつか オレはR指定ってバンドの方だとずっと思ってたぜ オレの方がまじやべえ ラップもできるバンドだぜ(先2)
オレん中で今好感度ゼロ マジ おめえみてえな奴があの千人斬りとかやるんでしょファンの女の子と一緒に そんな奴と一緒にヒストリー作る気はないぜ 椅子取りゲームの続きなんてない オレはKinki Kidsみたくキスからミステリー(後2)

観客に聞かず、バンドマンの勝ちとNONKEYさんが判定。権力には敵わないですとハハノシキュウさん。

22.ハハノシキュウ vs. ロマンスカー

お前よりもオレの方が速い それだけは伝えたい 速い シャブより速い オレの方が速い こっからハヤテよりも速い 湘南新宿ラインよりもシックスナイン こっからオレはマジで踏んでくシンプルな韻(先1)
お前みたいな奴が自殺志願者 つまり線路に飛び込んでオレを止める 迷惑かけんなハゲ 慰謝料5,000万円くらい取られるだろう オレの方が速い オレの方が速い お前セックスが遅い(後2)

ハハノシキュウさんの勝ち。ハハノシキュウはシャブやってんの? さっきからきわどい発言が…。お客さん的にも、シャブ、ワー! みたいな感じになってるけど二回目で若干引いてるぞ。いや、本当にやってんの…? みたいになってるけど。どうする? いや、やってないっす。

23.ハハノシキュウ vs. メタモン

お前スライム ドラクエのパクリみたいな見た目(先1)
僕の名前はハハノシキュウ(※相手に変化するポケモンらしい) 自分のこと僕っていうキャラなのにさいきんオレって言う ブレ過ぎ(後1)
いやいや最近 若い子 20代満たない子の前で僕って言うの恥ずかしくなってきただけなんだって(先2)
24歳のときマジで自殺願望あったぐらい病んでる つまりお前よりオレの方が本物ってことだろ?(後2)

ちなみにメタモンはシャブやってるんですかね? と言ってから判定を聞くNONKEYさん。メタモンの勝ち。

24.フランケン・ハハノシキュウ vs. パリピ・低温やけど

AsONE方式を導入。

パリピ 騒いでるだけだったらお前のラップなんかマジでつまんねえからホント興味ねえんだよ(先1・フランケンさん)
低温やけどとフランケン一緒やん(※フランケンさんが演じ分けられていない) マジ勘弁してくれませんか(先3・ハハノシキュウさん)

ハハノシキュウさんとフランケンさんの連携がチグハグで、グダグダだった。3本目で要領をつかんで低温やけどに突如としてキャラが憑依した。

パリピ・低温やけどの勝ち。

25.フランケン・ハハノシキュウ vs. アマゾンで1円の本・汗まみれのおぢさん

オレならマジで汗水垂らさなくてもYouTuberとして一ヶ月百万円以上稼いでる(先1・フランケンさん)
やっぱヒップホップって安い奴の方が何か格好いいっすね(先2・ハハノシキュウさん)
え? 何? いま日本って円? 円? 円なんすか?(後2・汗まみれのおぢさん)
一円の奴が汗水垂らして働いてもたぶん9円くらいにしかならない(先3・ハハノシキュウ)

アマゾンで1円の本・汗まみれのおぢさんの勝ち。

26.ハハノシキュウ vs. 日大アメフト部

お前はフェアじゃねえ MC BATTLEを見習え 危険タックル それバトルで言ったらぶん殴るのと一緒だからな 罵倒じゃねんだよ(先1)
何言ってやがる バトルは本気でやる 殺し合いだろ ディスは危険だからって 危険だから面白いに決まってんだろ 危険じゃねえ何? そんなスポーツみたいなバトルが観たいっつーんだったら こっちの方がよっぽど危険 アメフトは殺し合いだぜ(後1)
身体から作り直して来やがれ オレはアメフト アメリカに媚を売りながら日本大学(後2)

日大アメフト部の勝ち。10-0だね。ちょっとガチで悔しいっす。

27.セミ vs. ハハノシキュウ

オレは命を削ってラップ
お前曲で人殺し過ぎ(先1)
NONKEYさんの曲みたくハッピーエンドってことっすね オレ最後ハッピーエンドで終わる物語大嫌いなんすわー(後2)

ベストバウトだったんじゃないですかね? バチバチでしたね。とNONKEYさん、フランケンさんも感心。ハハノシキュウの勝ち。これ動画上げないでくださいね、とハハノシキュウさん。

28.ハハノシキュウ vs. アルパカ

お前女子に可愛がられてる マスコットみたいな奴がむかつく そういう奴に限って心腹黒い オレはやばい環ROY(先1)
ぜんぜん環ROYじゃねえじゃん 嘘つき 嘘つき オレの方がやばすぎ とりあえず女の子との写真ぜんぶ撮り終わってから お前殺す そして地声でお前をディスる(後2)

アルパカは甲高い裏声でラップして、最後の最後で地声にするというテクニックで勝負を持って行った。

29.ハハノシキュウ vs. 同調圧力

ハハノシキュウというアーティストが一番戦わなくちゃいけない相手だと煽るNONKEYさん。

お前みたいな塊が戦極MC BATTLEで前の方にいる(先1)
みんながいいって言うものはいい って決まってるだろう だからみんなが好きなものがオレは好き カレー ハンバーグ 大好き 華麗なるワンバースを聴き ながらもオレはスキー場 行きたい(後1)
自分の好み出せねえ まるでモーニング娘。で安倍なつみが好きって言ってちょっと安全圏を獲得するような奴(先2)
だって可愛いじゃん それ以外ないじゃん選択肢 オレ美少女ゲームやったら絶対主人公のヒロイン以外 選ばないタイプだし ていうかマジで美少女ゲームやってる時点で少数派だから美少女ゲームをやらないし(後2)

ハハノシキュウさんの勝ち。結構レベル低い奴でしたね。ちなみにCANさんさっきご飯食べに行きましたけど何食べました? ハンバーグ。

30.ハハノシキュウ vs. サブカルクソ女

最後は8小節4本。

サブカルクソ女 顔が可愛けりゃまあまあ許せる だけどこいつはゼッタイ心がブス(先1)
私は佐野史郎と園子温が好き お前は嫌い(後1)
佐野史郎と園子温で韻踏みてえだけだろ? 適当なことを言うんじゃねえ この会場冷たい熱帯魚だぜ
ぶっちゃけお前みたいなのにモテるタイプ でもモデルガンで消していく(先2)
お前アレでしょ? サッカーも彼氏がいるときしか観ないタイプでしょ? あと車の車種とか 彼氏が乗ってたやつしか知らないタイプ(先3)
この手首の傷 集めた人魚にアクセサリー(後3)
そういう奴に限って大体リスカしてないのは知ってる まるで熊 熊っていう現実の前で死んだふり(先4)
まるで生理用ナプキン お前よりも好きなラッパー スナフキン(後4)

ここまでまず、戦ってきたハハノシキュウに大きな拍手を! ハハノシキュウお疲れ様です! さあ、勝った負けた、しっかり決めたいと思います。先攻がハハノシキュウ、後攻がサブカルクソ女でございました。いきましょう、先攻ハハノシキュウが勝ちだと思う奴。(満場一致の歓声。)後攻サブカルクソ女の勝ちだと思う奴。(沈黙。)今日7月7日、2018年のこちら、ハハノシキュウ独演会立会い出産 第三子、チャンピオンは…ハハノシキュウ!!

ハハノシキュウさんは戦極MC BATTLE 18章には出場しない。まだチャンスはあるとNONKEYさん。なぜならこの業界ね、一人くらい簡単に捕まるから。簡単なんだから。最近ラッシュですよね。まったくびっくりしない。本当に。あーそうなんだって感じ。当たり前の話になってますよね。タバコ吸って停学と同じっすもんね。そうそうそう。

お題を二つ引いて最後に即興曲。下北沢Laguna 10周年と、宜保愛子。NONKEYさんの発案で曲名は宜保愛子さん~下北沢Laguna 10周年 Remix~。に乗せた、しんみりした曲。

ハハノシキュウさんとNONKEYさんとの囲みチェキ1,000円を撮らせてもらってから退出。

次回の公演が9月29日(土)に再び下北沢Lagunaで行われることが発表された。ご存知のように、この日は小野瑞歩さんのお誕生日である。もし当日にバースデーイベントが開催されるのであれば、何を差し置いても私はそれに参加しなければならない。他にも9月29日(土)か30日(日)のいずれかに三ツ沢でマリノスの試合がある。もし29日(土)に試合が入るのであれば、そっちに行くと思う。小野さんのイベントもマリノスの試合も入らなければ、また次回も観に来たい。