2018年1月14日日曜日

PERFECT SCORE (2018-01-13)

「より難しいところにチャレンジしたい」という声明を残して、齋藤学さんは横浜F・マリノスから川崎フロンターレに移った。私としては、もっと素直に「マリノスよりも高い順位を目指せるクラブで活躍し、注目を浴び、日本代表に入りたい」とか「マリノスよりもフロンターレの方が自分を高く評価してくれたので移籍する」とでも言ってくれた方が納得ができた。彼の本音は知る術がないし、角が立つことをわざわざ去り際に言わないのは分かる。でも、成長したいとかチャレンジしたいとか、そんなのは聞き飽きたんだ。中村俊輔さんはジュビロ磐田に移る際そんなことを言わなかったでしょ。会社もそうだけどさ、辞める奴ってのはイヤになったんだよ。不満があるんだよ。もしくは今の境遇がかすむほどに魅力的な話を受けたんだよ。そうじゃなきゃ辞めないよ。漠然とした「成長」とか「チャレンジ」なんてのは後付けの理由にすぎない。彼は私が大好きな選手なので移籍を機にこれまで以上に活躍してほしい。それと同時に、「より難しいところにチャレンジしたい」という本人の希望も、監督から干されてベンチ外が続く等の形で叶ってほしい。複雑な乙女心。言うても私はスタジアムにマリノスの試合を観に行っていないからね。それどころかYouTubeやテレビ番組のダイジェストでしか観ていない。こんな私にすら不穏な感情を呼び起こすほど、エース兼キャプテンが同県のライバル・チームに移籍するというのは悲しい出来事なのである。別に罵りたいわけじゃない。ただやるせないんだ。

耳鼻科に向かう。M.O.S.A.D.さんの“THE GREAT SENSATION”を聴く。いちど聴いた感想としては、
・「THUG版キックザカンクルー」というは頷けた。基本的にはDQN系なんだけどトラックとラップは意外とポップさがあって聴きやすい。
・古きよき素朴な日本のヒップホップ。
・名古屋弁?何を言っているのかよく分からない。
・フックでカタカナ読みの英語を多用しているのはちょっとダサい。
・ラップの技量では客演のMACCHOさんに食われている感がある。
花粉症は、花粉が飛び始める一週間前から薬を飲み続けると、症状が大幅に軽減される。去年、会社の産業医による講話を聞くまで知らなかった。耳鼻科で出してもらった薬はアレグラだった。私はこの薬を副作用がない代わりに作用(効き目)もない薬だと思っていた。花粉症がつらくなってからの服用だとそうだったのだが、予防的に飲み続けると見違えるほどに効果があった。今年もアレグラを出してもらった。先生によると今年は寒いから花粉が飛び始めるのが遅い。急に暖かくなったら早まるが、今のところ2月下旬頃が見込まれているという。

新大久保。ナングロ。サマエボウジ。黒ホッピー。中ジョッキの半ばまでという模範的な焼酎量。スパイスとアルコホールを一緒に摂るとね、脳にいいんですよ。

12時55分に中野サンプラザ前のグッズ列、最後尾に並ぶ。前には一ダース程度しか人がいない。建物内の階段にもそれほど並んでいなさそうだ。12時58分、建物内に誘導される。今日は左側の、いつもは入場列があるところに進んで、右側から出て行く動線のようだ。13時3分、階段の途中にあるグッズ見るかぎり日替わり写真がどれも売り切れていなさそうだ。6日に自身の生半可な知識を過信し段原瑠々さんの日替わりが二種類あると断言した淑女に1,000円札を渡し、小野瑞歩さんと宮崎由加さんの日替わりを入手。このハロコンで初めて小野さんの日替わりを買えた。宮崎さんのは3日に買ったから今日は別の誰かのにするつもりだったが、事前にサムネイル画像を見て品定めをする時間がなかったのと、アルコホールが残っていて頭が回らなかったのと、宮崎さんがなさっていたうさちゃんピースのポーズが可愛かったため宮崎さんのを購入した。今日の宮崎さんの自画像は頭に福袋を載せていた。こうやって変化を付けてくるところがさすが。

2017年8月31日のYokohama Bay Hallで私の一つ前(最前)でJuice=Juiceのコンサートを観ていた、宮本佳林さんを推していた坂口孝則さんのような風体の青年が、MAIISM(小関舞さん)と印字されたカントリー・ガールズのTシャツをお召しになっていた。坂口孝則さんというのは、経営評論家、ビジネス書作家、コンサルタント。『スッキリ!』だったかな、朝の番組でレギュラー・コメンテーターを務めている。ある期間、私は彼に憧れていたが、彼のようになるのは無理だと悟った。ビジネス畑の人なんだけどね、文章に凝った本をいくつも出していて。『激安なのに丸儲けできる価格のカラクリ』、『利益は「率」より「額」をとれ!』、『1円家電のカラクリ 0円iPhoneの正体』あたりが私は好きである。今日、私が観るのは15時開演のPERFECT SCORE、1公演。これでこの冬ハロコンは見納め。アップフロントが私に与えた席は、8列、右側。開演直前の時点で、私の右が二つも空席だった。「そこ空いてますね」と隣の紳士が話しかけてきた。「空いてますね」と言うと紳士は笑っていた。彼と私が広く場所を使えるように、私は一つ右にずれた。後半くらいから右端に植村あかりさんを支持する紳士がお越しになったが、私がずれた席は最後まで誰も来なかったのでそのまま使った。

体調不良のためJuice=Juice宮本佳林さんが欠場する旨をまことさんが述べる。これまでに私が観た3公演すべてにおいて欠場者が7人いたので「え、それだけ?」と驚いた。ついにインフルエンザ(による欠場者)がいなくなった、と肩の荷が下りたかのように明るい口調のまことさん。宮本さんはリハーサル中の負傷(「ベル麻痺」の疑い)で今日と明日の公演には出演しないことが昨日、発表されていた。ベル麻痺で検索してみたが、少し読んでみただけで恐ろしかった。まだ疑いの段階だから宮本さんを苦しめているのが何なのか分からないが、それが何であれ、どうか完治しますように。そのために必要なだけの十分な療養と支援を宮本さんが得られますように。

端的に言うと、今日はあまり楽しむことが出来なかった。1月3日のFULL SCOREが100点、1月6日のFULL SCOREが90点、PERFECT SCOREが80点とすると、今日のPERFECT SCOREは50点だった。コンサートが客観的にどれだけよかったかの評価を下そうとしているわけではない。そんなことは私はしないし、出来ない。あくまで自分が主観的にどれだけ楽しんだかの点数である。最大の理由は、私の体調である。疲れが溜まっていた。正月休み明けで火、水、木、金と働いた後の土曜日。連休中も早起きはしていたとはいえ、ペースの変化に完全には対応できていない。目覚めが悪く、熟睡できていない感覚がある。没入できなかった。至近距離でHello! Projectメンバーさんたちが歌って踊っているという夢のような光景を淡々と見てしまった。感情が乗ってこなかった。そんな中でもJuice=Juiceの『東京グライダー』が始まるといい気分になったし、稲場愛香さん・横山玲奈さん・船木結さんによる『ミニモニ。じゃんけんぴょん!』は終始ニヤニヤしながら舐め回すように主に稲場さんを鑑賞していた。もし体調が良好だったらどれだけ至福の時間を過ごせたのだろう。これを書いているのはコンサート翌日の14日。昨日よりはよくなったが、まだ疲労感は残っている。こうやって数千字の文章を打てるくらいにはなった。昨日、家に帰ってどれだけ疲れていたかというと、ハロプロ・ソートを3-4試合で投げ出すくらいだった。

副次的な要因として、前の列に某有名おまいつさんがいたことで気が散った。もちろん彼が悪いということではなく、私の精神状態の問題である。

2014年12月7日(日)、東京国際フォーラム。私は上原ひろみさん率いるTHE TRIO PROJECTのALIVE JAPAN TOUR 2014の日本公演を観るために観客席に腰掛けていた。開演前に真ん前の席に会社の人がいた。ちょっと苦手な人。顔と名前はお互い知っているが、深く絡みはしないという微妙な関係。一緒に見に行った友人(同僚でもある)が気付き、彼に声をかけていた。隣にいた私は会釈してその場をやり過ごしたが、気まずかった。完全にオフのモードだったのに「会社の人」が目の前に現れて気分を乱された。そのときの方が百倍マシだった。一度コンサートが始まれば彼が目に入ることはなかったからだ。席に座って観るコンサートだったし、段差があったので、開演後は彼が気になることはなかった。ハロコンはそうはいかない。ごく一部のセグメントを除き観客はずっと立っている。手に持ったペンライトを掲げるし、大きな声も出す。個人差はあれど飛び跳ねるのも普通である。否応なしに、周りの観客が視界に入る。ステージ上の演者だけに集中するというわけにはいかない。

その有名おまいつさんは、こぶしファクトリーの広瀬彩海さんが昨年の12月に小説と漫画と何か(絵本?)を20冊ずつ読んだと話したトーク・セグメント中にはTwitterを見ていた。横の位置がずれていたのでアカウントを特定することができなかった。彼はあるメンバーさんのオタクとして有名なのだが、見ていると彼女が出ていないときでもよく他グループの誰かのソロ・ラインに合わせて連続的な跳躍をなさっている。このように、誰かの有名オタクとして知られているオタクさんにも各グループに一人ずつくらい推しがいる場合が多い。彼の跳躍を見ていると、右半身を前に出して、二回に一度、右手を水平よりもやや高く上げていた。彼なりに試行錯誤を重ねて身に付けたフォームなのだろう。こんなしょうもないことを観察してしまうほどに、私の心身は万全ではなかった。

Juice=Juiceの“Fiesta! Fiesta!”で、かなとも(金澤朋子さん)のエッチなグラインドと小野瑞歩さんの未発達な腰使いの比較でもするかと思ってステージに目をやると、金澤さんが見あたらなかった。念入りに確認しても、Juice=Juiceは5人しかいない。後からまことさんの口から説明があったが、体調不良で金澤さんが途中からいなくなっていた。Juice=Juiceといえば、このグループのステージ・パフォーマンス中に私が段原瑠々さんを最優先して見ているのに自分でもびっくりした。この冬ハロコンでは稲場愛香さん、高瀬くるみさんと並び、段原瑠々さんが強く私の印象に残った。段原さんは歌もダンスもうまくて愛すべきキャラクターでスタイルがよくて文才もあるし最高だよ。

会場を出ると、近くにいたナオン同士が興奮気味に感想を語り合っていた。「楽しかった。降臨もしてくれたし、歌も上手いし…」というようなことを言っていた。コンサートの終盤、私はあるくだらないことで気を落としていた。彼女たちの純粋な感想を聞いて、これが本来のファンの在り方だと反省させられた。

「すみません、94番をください」。いつものディーラーに声をかける。1,000円札と引き換えに手にした小野瑞歩さんの写真を抱え、私は中野駅の改札を通った。この疲労を取るために私はイミダペプチドとりんごポリフェノールとクエン酸を摂取し、寝る1-2時間前に38-40度のお湯で10分間の半身浴をして、空調を効かせた部屋で身体の右を下にして寝なければならない(参照:梶本修身、『すべての疲労は脳が原因2<超実践編>』)。

2018年1月8日月曜日

FULL SCORE/PERFECT SCORE (2018-01-06)

今日は電話をかけて開いているのを確認してから行った。新大久保。ナングロ。サマエボウジ。これをネパールではお祭りや家族の集まりで食べるらしい。日本もおせち料理の代わりにこれでいいですやん。おせち料理っておいしくないですやん。甘々の一辺倒。お菓子か。ついでに言うと、雑煮は作り方を変えたところで大した料理じゃないことに変わらないんだからさ、ケンカする価値なんてないですやん。雑煮やめて麻辣湯にしましょうや。おせちも雑煮も正月だけのもんやんか。正月のめでたさと家族で集まる特別感でごまかさへんと食われへん、その程度の存在やねん。それに比べてサマエボウジと麻辣湯は週一で食っても飽きひんからな。大したもんやで。私は“Girls Night Out”と『ハロ!ステ』の料理セグメントで黒木二郎さんが料理を作る工程を見てから、和食というものに本格的に疑問を感じるようになった。ただ石で焼くだけでこの上なく甘くておいしいサツマイモを大量の砂糖で煮はるやん。何かにつけて砂糖、砂糖、砂糖。サマエボウジにはホッピーの黒が合う。ホッピーは大体なんでも合うんだけど。今日は焼酎をいつもより多く入れてくれた。中ジョッキの半分くらいまで入ってるのがホッピー・セットにおける模範的な焼酎量。

13時15分頃、中野サンプラザ前。グッズ列の最後尾につく。Dan Ariely and Jeff Kreisler, “Dollars and Sense”を読む。酒が残っているし本に集中しているのでどうでもよかったが、列が進む気配がない。途中から左に入場列が出来ていた。13時36分、そっちに移った。13時43分、入場列を作るとエスタシオンが言った。もう出来ている。13時50分、列の位置を右にずらされる。13時58分、私の二人前までが建物の中に入る。13時59分、欠場者の一覧が貼り出される。宮本佳林さんは今日も出演しないようだ。開場時間の14時をすぎてもチケットのもぎりが始まらない。中野サンプラザ名物、「場内最終調整」。電車が止まったときの「停止信号」と一緒だ。具体的にそれが何なのか分からないから、こっちにとっちゃ説明になっていない。連呼されてもモヤモヤする。Dan Arielyさんだったら最終調整の中身をもう少し具体的に伝えて、いかに職員が頑張っているかを説明に加えるて我々のストレスを和らげると思う。彼の“Irrationally Yours”に、職場でエクセルのマクロを組んだところ、2分で完了するけど途中経過が分からないよりも、6分かかるけど何が起きているかが分かった方が同僚から評価が高かったという読者の投稿が載っている。人は待たされること以上に何を待たされているかが分からないことにイライラするのだ。入場が始まったのは14時15分だった。

今日も総勢7名の豪華な欠場ラインアップ。誰が戻って、誰が新たに欠場するのか。把握するのが難しい。知る術は各グループの公式Twitterアカウントのtweetと、開場直前の貼り紙。払い戻しをしないわけだし、発表に娯楽性を持たせてもいいのでは。『知らざあ言って聞かせSHOW』のトラックに合わせて、まことさんがフリースタイルのラップで名前を挙げていくの。と思ったけどまことさんのラップは事故の予感しかしないので、ラップに造詣がある岸本ゆめのさんあたりにお願いしてさ。「知ってるかい 誰が欠場? 知らざあ言って聞かせやSHOW」みたいな感じで始めて。「Yeah! まずは佐藤優樹と野中美希 二人はモーニング娘。'18 二人がいなきゃ回んねえと 思うかもしれないけど そんなことない 乞うご期待!」。手を上下に揺らして歓声を浴びせる私たち。これが恒例になったら、むしろ欠場者がいないと物足りなくなっちゃうんじゃないかな。洒落の分からないファンの神経を逆撫でしそうだけどね。(残りの五人は、アンジュルム勝田里奈さん、室田瑞希さん、佐々木莉佳子さん、こぶしファクトリー和田桜子さん、あとは先述した宮本佳林さん。)

くっそ汚ねえ穴の開いた肩掛けカバンと大量にグッズが詰まったHello! Projectの手提げカバンで荷物検査に時間を食うロン毛の紳士に多少いらついた。自分がやられる番になって気付いたが係員も係員で無駄に時間をかけていた。兄ちゃんさ、肩の力を抜いていけよ。もっと適当でいいんだよ。どうせ私がカメラを隠し持っていたとしても見つけられないんだから。場内のグッズ売り場。わずかな待ち時間で買えた。直前まで迷ったが、日替わりの段原瑠々さんと牧野真莉愛さんを買った。この時点では日替わりの売り切れがちょくちょく出ていた。当然のことだが小野瑞歩さんのはなくなっている。たしかTwitterを見るかぎり私が家を出る前に売り切れていた。売り場の淑女に日替わりの段原さんを注文すると「どっちの段原さんにしますか?」「え?」「二種類あって、カントリーと…」「いや、ジュースの、この30番の…」「こっちだけでいいですか?」となって混乱した。もう一種類あったのか? たぶん淑女が段原瑠々さんと梁川奈々美さんを混同している。生半可な知識を過信している。買った日替わりには二枚とも梁川奈々美さんの誕生日を祝うメッセージが書いてあって、それで今日が梁川さんの誕生日なのを知った。

私の席は3日と同じ10列だった。前回は真ん中だったが今度は右端の通路席だった。前が空席だったし、めっちゃ見やすかった。左が山岸さんオタクの紳士、二つ左が有名な新沼希空さん支持者の紳士(教育関係のあの紳士じゃない)だった。つばきファクトリーを応援するTシャツで三連番となった。『モーニングコーヒー』では小野瑞歩さんが私を見つけてくださり、笑顔をくださった。小野さんと私は二列を挟んでいるだけではなく横の位置もずれていた。ありがたかった。通路の間から、他の観客を挟まずに浅倉樹々さんが歌って踊るお姿を見ることが出来た。それはそれで至福であった。浅倉さんを凝視したいのもやまやまだったが、私の職務分掌上、小野さんから目を離すことが許されなかった。苦渋の思いで、人と人の隙間を塗って小野さんを視界に収めるように努めた。それが成果につながったので結果としてはよかった。

モーニングコーヒー』後に皆さんがステージに集結し、挨拶をしてから捌けようとしたメンバーさんたちを制止するまことさん。オーディエンス全員で梁川奈々美さんにハッピーバースデーの歌を歌う。名前のところはご自身の希望でやなみん。今日で16歳になったそうだ。

段原瑠々さんがどんどんよくなる。まとう雰囲気が日に日に艶やかになって行くし、得意の歌とダンスはもちろん表情の魅せ方も上達していく。私にとって優先的に双眼鏡で凝視する対象になりつつある。私は段原さんのブログの文章が好きで、Juice=Juiceのブログで真っ先に読むのが彼女のだ。頑なにアイドルさんを名字にさん付けするポリシーを守る私がつい「るるちゃん」と口走ってしまう、そういう存在である(どういう存在だよ)。

不在メンバーさんの業務代行。モーニング娘。の『女子かしまし物語』の佐藤優樹さんパートは3日と同様、メンバーさん全員で歌っていた。野中美希さんのパートは早口の英語であるため誰がどうやって補うのかが注目されたが、スクリーンに野中さんの顔が大写しになって音源が流れるという方式が採用され、観客から笑いがこぼれた。アンジュルムの『大器晩成』における室田瑞希さんの見せ場、「どんな時代にも流されずに」のソロ・ラインは、竹内朱莉さんが代行していた。まあ、そうやろなっていう。勝田里奈さんもそうやけど、室田瑞希さんと佐々木莉佳子さんがいいひんかったのは残念やった。佐々木さんはおへそを見せてくださる貴重なメンバーさんやしな。

『革命チックKISS』(カントリー娘。)のダンスを見て思ったが、大きな動きの振りがあると小片リサさんのしなやかさが際立つ。目を奪われる。

都会っ子 純情』の人数が昨日より増えていて驚いた。昨日は野村みな美さん、金澤朋子さん、加賀楓さんの3人だったが、3日に欠場していた山木梨沙さんと和田彩花さんもこの曲のパフォーマーだった。

3日に引き続き、『お願い魅惑のターゲット』(メロン記念日)の楽しさが異常だ。オイオイオイオイ!×2からの、ジャンプ×8回。

まったく運動をしていなさそうなふくよかな身体で、ぎこちない動作で低空ジャンプを繰り出す度にドスンという鈍い着地音で振動を響かせる中年の紳士。そのうち膝とか筋を傷めてしまうのではないか。ジャンプといえば私の二つ左にいらした有名新沼さん支持者の紳士は、新沼さん以外でも必死に飛んではった。山木さんとか。ぜんぜん一途とちゃうやん。

最後の降臨は外側の通路から来るのかと思って油断していたら何と中の通路つまり私のすぐ右側をメンバーさんがお通りになった(復路は外の通路だった)。しかもその内訳が研修生さんとつばきファクトリーさんで、小野瑞歩さんがすぐ右を通られるという幸運に恵まれた。小野さんはにこやかな表情を振りまきながら私を見て手を振ってくださった。ステージ上からの降臨で二度もレスをちょうだいするすげー貴重な経験が出来て感無量である。
店名変更のお知らせ
旧店名:ピッツェリアバル ナポリ中野店
Pizzeria Bar NAPOLI 中野店  
↓↓
新店名:ピッツェリア クッチーナ ナポリモ
Pizzeria Cucina NAPRIMO 中野店
いつも御利用ありがとうございます。
店名変更ですが、以前の店名に商標登録での問題が発生したため名前の変更をするに至りました。
去る9月25日をもちまして、当店の店名が上記の通り変更となりましたのでお知らせ申し上げます。
これを機に皆様のご期待に添うべく一層の努力を積んでまいりますので、なにとぞ変わらぬご愛顧のほどお願い申し上げます。
H29年9月吉日 スタッフ一同
15時から18時の間は通常500-600円の一部アルコホールが300円、15時から20時の間はすべてのピザが500円になる。このオファーは魅力的。時間帯も中野サンプラザ昼公演と夜公演の間にサクッと食うのに最適である。カンパリビアを飲んで、ピザのカプリチョーザ(アンチョビ追加。切らしているのか知らないがオリーブが付かないがいいかと確認された)を食ってカンパリビアをもう一杯飲んだ。1,350円。トイレに貼り出されていた求人によるとアルバイトの時給が1,000円(試用期間有)で、社員が月給21万円~(未経験可)だそうだ。社会保険の有無を除けば待遇に大きな差はなさそうである。

夜はPERFECT SCORE公演。17時半開場、18時半開演。中野サンプラザ前に戻ったのが17時40分頃。「チケットゆずってください」と書いた紙を持って立つ紳士の近くに「チケットゆずります」と書いた紙を持つ紳士がいるというよくある奇っ怪な光景に笑いそうになる。席に着く。今回は8列だ。実際には10列目だった。中野サンプラザには最前に0列がある。「さっきかななん(中西香菜さん)に声かけました? 降臨のとき。かけた方がいいですよ。かななん優しいから、振り向いてくれますよ」と、近くの紳士がお知り合いに遅すぎる助言を与えていた。先ほどのFULL SCORE公演の話である。それを聞いた私は中西さんとの接触で干されている(本人談)ダチの話を思い出した。前方に目をやると昼にはお見かけしなかった新沼さん支持者の紳士が最前付近で談笑していた。18時23分、に似たがニタニタ(似たで踏んでいる)しながらいつものご友人と現れた。

コンサートが始まるとステージ中央に現れた譜久村聖さんが眼帯をされていた。左目。双眼鏡でよく見ると紐で固定せずに貼るタイプだった。目立っていたけど、公演を通して言及はなし。眼帯というワードから私の頭には「空虚な流行ばかり重要視する世間の風潮の中央で重厚な自己主張続けるのは両目眼帯の団体が関西から上海まで歩くより難題」という三善/善三さんのリリックが頭をよぎった。『味な旅』。アルバム『三善的大魔境』。未聴ならチェックしとけ。ついでにリアルスタイラもな。

多量ではないといえ昼も夜も酒を入れたせいか、少しだるくなった。ずっと立っているのがつらくなってきた。そのせいもあると思うが、FULL SCORE公演ほどは楽しめなかった。それを抜きにしても、圧倒的な楽しさのセットリストとトークをほとんど挟まずにひたすら楽曲を畳みかける構成のFULL SCORE公演に比べて、PERFECT SCORE公演はよくも悪くもいつもの普通のハロコンという感じだった。まとまった時間のトークもあったし。つばきファクトリーが『低温火傷』の衣装で同曲をパフォームすると私のヴァイブスが下がった。衣装も曲も私はそこまで好かんし、もうリリース・パーティで十分に聴いた。まだCDが発売すらしていないのに。これから49枚受け取らないといけないのか。

ただ、昔の曲を掘り起こすセグメントで私のヴァイブスが盛り返した。段原瑠々さんと秋山眞緒さんの二人による『ガタメキラ』。二人とも実力者。研修生時代から評判が高かった段原瑠々さんの歌唱力。Juice=Juiceに選出されてからは持ち前の歌に加えてダンス、表情、ルックスと全般的に成長が目覚ましい。ひなフェス2017で『ガラスのパンプス』を℃-ute(当時)の鈴木愛理さんと披露し、レジェンドと渡り合った秋山眞緒さん。少人数でも映える実力と舞台度胸の持ち主。既に色んな人が指摘しているが、将来Hello! Projectのエース的なポジションになれるかもしれない。

「ピョンで、お願いしやーす!!」

いつだったか、正確には分からない。ZEEBRAさんは現役のラッパーとしてブイブイ言わせていた頃にラジオ番組を持っていた。TOKYO FM。“Beats to the Rhyme”。インターネットで検索するかぎり1998年11月に始まって、2002年までやっていたようだ。その期間のどこかだから、約16-20年前。コマーシャルが終わって番組に戻る直前に『ミニモニ。じゃんけんぴょん!』がかかったんだ。当時TOKYO FMでさ、これをたくさん流すキャンペーンを展開していてね。1ヴァース流れて放送に戻ったZEEBRAさんが心底バカにした口調で言ったのが上の言葉だったんだ。今の彼からは想像しづらいかもしれないけど、当時の彼は尖っていたんだよ。DJ KEN-BOさんも「考えてほしい…」と呆れた口調で言っていた。コンポの前にいた当時の私も完全に彼ら寄りの見方をしていた。何だこれ。くそダセエ。気持ち悪い。こんなの音楽じゃねえ。よりによってこのハーコーな番組で流すな。鳥肌が立つ。心からそう思った。(たぶんインターネットでこれを蒸し返しているのは私くらいだと思うんだけど、Hello! Projectとヒップホップ両方の愛好家である責務として語り継いでいくよ。)

2000年前後に『ミニモニ。じゃんけんぴょん!』を嫌悪していた私が、2018年には中野サンプラザで同曲をパフォームする船木結さん、横山玲奈さん、稲場愛香さんを双眼鏡で見ながらニヤニヤしていたんだ。この曲だけじゃない。あの頃の私はハロプロのことを完全に馬鹿にしていた。まさか自分が、20年近くも経って『ミニモニ。じゃんけんぴょん!』をコンサート開場で観ているとは学生だった当時の私に想像はできなかっただろう。何というディストピアだ。それにしてもこの人選は百点満点だ。可愛さと、可愛さと、あざと可愛さと(愛しさと せつなさと 心強さと)。前にいらっしゃった、船木と印字された黄色いTシャツとSTUSSYのキャップをお召しになった老紳士の跳躍もひときわ高度を増していた。

最初はいまいちかなと思っていたPERFECT SCORE公演もだんだん楽しめる要素が増えてきた。20年のアーカイヴから引っ張り出されたクラシックたち。『東京グライダー』(Juice=Juice)、『ナルシス カマってちゃん協奏曲第5番』(モーニング娘。)といった最新のドープ・チューン。ダンス部(Black is Artと印字されたhoodieを着用していた)のダンス・パフォーマンスにおける稲場愛香さんの圧倒的な存在感と技能(彼女を中心に観る以外の選択肢がない)。露出度の高いモーニング娘。の衣装から横山玲奈さん・譜久村聖さん・尾形春水さん・石田亜佑美さん・加賀楓さん・森戸知沙希さんが見せてくださったおへそ。『初恋サンライズ』の衣装で浅倉樹々さんが惜しげなく見せてくださったお腹。ダンス中に一瞬だけ垣間見た(生で拝見するのは初めてかもしれない)小野瑞歩さんのおへそ。『奇跡の香りダンス』における小野さんのキック。研修生では島倉りかさんのお腹。

アンジュルムの新曲『キソクタダシクウツクシク』は、田村芽実さんの歌声で聴いてみたかった。彼女のためにあるような曲調じゃん。

個人的にJuice=Juiceの“Fiesta! Fiesta!”はそろそろ聴き飽きた感がある。この曲ではつばきファクトリーがバックダンサーを務めていたのだが、双眼鏡で小野瑞歩さんだけを観ていた。Juice=Juiceのバージョンは何回も観てきたし、このハロコンが終わったらもう小野さんが踊るのは観られないかもしれないので。小野さんの動きはJuice=Juiceと比べて腰が入っていない。数年後には金澤朋子さんのような腰のグラインドを身に付けちゃうのカナ? 身に付けてほしいような、このままでいてほしいような…。

トーク・セグメント。まことさん、小関舞さん、山木梨沙さん、Juice=Juice。今日が誕生日の梁川奈々美さんが、このハロコンでサプライズ(の祝福)がなかったら残念だと自分で言っていたとメンバーが暴露する。ハロコンの日程が出た時点から、この日は私の誕生日ですと言っていたと宮崎由加さん。Hello! Projectの20周年にちなみ、20にちなんだ何かを話す。梁川さんは「誕生日なので日付が変わるまで頑張って起きていた。日が変わった瞬間にお祝いのメッセージが20通くらい来るかなと思っていたが2通しか来なかった。でも今日(の昼公演で)ファンの皆さんのハッピーバースデーの歌で何事もなかったかのように嬉しかった」というようなことを言った。宮崎由加さんは「20歳は3年前だが四捨五入するとまだ二十歳なので頑張っていきたい」という旨のコメント。不意を突いて植村あかりさんに振るまことさん。えーー??と金切声を発する植村さん。その声を聞いてモスキート音が出ていますよと突っ込む梁川さん。今年で二十歳になる、という言葉を絞り出す植村さん。いつ?と聞くまことさん。12月30日と植村さん。笑いが起きる。ほぼ一年ですねと誰かが言う。まだ名古屋での19歳のバースデーイベントも終わっていないですもんねと山木梨沙さん。さらに金澤朋子さんに振るまことさん。Hello! Projectが20周年ということで…という苦し紛れに取り繕ったようなコメントを発しようとする金澤さんに、それはダメだと山木さん、梁川さんが突っ込む。

Hello! Projectの歴史を年表で振り返るセグメント。まことさん、高瀬くるみさん、一岡伶奈さん。1999年。後藤真希さんが加入したときの衝撃、ココナッツ娘。を始動したもののハワイの人たちが仕事が忙しくてついていけないと結構早い段階で抜けた話などをHello! Projectの歴史の生き証人であるまことさんがしみじみと振り返る。この年に初めてのハロコンが行われたが、その後やはり会場が大きすぎるということで中野サンプラザに回帰したとまことさん。森高千聖さんも立ってきた重要な会場だと重要性を強調する。「ハロプロの聖地ですね」と高瀬くるみさん。どうせ将来、孤独死する奴も多いんだしさ、この近くにHello! Project支持者たちの共同墓地を造ってもいいんじゃないか? それでハロコンでたまに黙とうするの。

2018年1月7日日曜日

FULL SCORE (2018-01-03)

分別のある大人は、年末年始をアイドルさんのカウントダウン・コンサートでは過ごさない。1月2日からアイドルさんのコンサートを観に行くなんてこともしない。そんなことをする奴らは自分の生活と境遇を見つめ直すべきである。いつぞやの晋平太戦でのGOLBYじゃないが、「反省しとけよ体育座りで」。私はまともな人間なので、Hello! Projectのコンサートに入るのは1月3日からである。Hello! Projectメンバーさんの手書きメッセージが印刷されただけの写真を一枚500円で買うために朝から会場前に並ぶこともしない。昼飯を食ってから中野に行く。新大久保「ナングロ」でサマエボウジを食いたかった。池袋方面から中野に行くと、通り道なんだよね。新大久保は。12月30日にお店の人に聞いたところ正月の休みはなく通常営業を続けるということだった。11時半頃に店の前に着く。さすがに寒いから飲み物はホッピーじゃなくてククリ・ラムにしようかと思いながら階段を上がると、扉にCLOSEDの六文字。おい。閉まっとるやんけ。こんな事態を避けるためにわざわざ聞いたんやで。はじめから分かれば池袋で食っとったで。近隣の四川料理店に入ってみた。海鮮麻辣鍋のランチ850円と、汾酒(白酒)600円を頼んだ。悪くはなかったが、このために新大久保で降りるほどではなかった。再訪はないだろう。2011年から着ているTHE NORTH FACEのシェルにシミが付いた。麻辣と付く料理のシミはしつこい。ドライ・クリーニングでは取れない。

13時10分頃、中野サンプラザの前に着いた。グッズ列は大したことがなさそうだ。外に並んでいる人数は一ダース程度。中の階段も空いている。グッズ列(とおぼしき列)じゃ最後部な奴らだった二人組の紳士の片方に「すみません、ここグッズ列ですか?」と尋ねる。「たぶん、そうだと思います」。彼らも分からないで並んでいるらしい。後ろにつく。すぐに声をかけられるエスタシオンの係員が近くにいない。会場の中に何人かいた。寒くて風が強いから室内にいたがっているのかもしれない。今日のエスタシオンは見覚えのない奴らばかりだ。頼りなさげ。大学で柔道かラグビーでもやっていそうな案内係の青年と来場者のやり取りを見るかぎり、どうやら開場前のグッズ列は打ち切ったような雰囲気だった。13時26分、柔道ラグビーの案内でグッズ列が作られる。売り場のレイアウト変更で販売が中断していたようなことを言っていた。よう分からん。13時35分に階段途中のグッズ一覧を見たら日替わりの山岸理子さんと小野瑞歩さんと谷本安美さんが売り切れていた。予想はしていた。昨日も早い時間に山岸さんと小野さんの日替わりがなくなったとTwitterで見ていた。しゃあない。けど、小野さんの写真もっと刷れや。前の紳士がアホみたいに買いまくる人だったので2-3人ぶん待たされた。日替わりは、稲場愛香さんと宮崎由加さんのを買った。稲場さんの日替わりを見るのは本当に久しぶり。私が買うのは2015年8月14日の広島クラブ・クアトロ以来である。コレクション生写真を4枚。内訳は野中美希さん、小片リサさん、高木紗友希さん、植村あかりさん。私が行った最新(12月26日時点)のハロプロ・ソートでそれぞれ22位、14位、5位、16位。まずまずと言っていい。コレクションものでやたらと植村あーりーさんを引く。

2018年の冬ハロコンは4回入る。今日(1月3日)の昼公演。6日の昼公演と夜公演。13日の昼公演。回数については、2017年の夏ハロコンに6回入って多すぎると感じた。4回くらいが適正であろうとそのときに悟った。入る公演の割り振りについては、ハロコンは普通のコンサートよりも情報量がはるかに多い。なにせ各グループのメンバーさんと研修生さんを足すと出演者は総勢50人程度にも及ぶのである。脳が処理しきれない。昼・夜と続けて観ると記憶がごっちゃになってしまいがちである。一日一公演にした方がしっかり消化できる。とはいえ6日は二つ入るが、私が7日、8日と休みなのでその間に記憶を整理してブログを書くのが目論見である。

14時半くらいに席に着いた。10列。中央。ハロコンのチケットは4枚とも受け取っているのだが、すべて8列から10列の中央ブロックに集中している。エグゼクティブ会員の先々行受付に割り当てる用のエリアがあんねやろな。以前、嗣永桃子さんの旦那さんで知られる有名オタクさんにエグゼクティブ会員に割り当てられる席について伺ったところ、最前とかは来ないけどほどほどによい席が安定して来ると教えてもらったことがある。昨年11月のモーニング娘。のコンサートも先々行で申し込んだが、あのときも10列目くらいの中央だった。中野サンプラザは前のブロックが12列まである。中央の通路を挟んで、後ろのブロックが13列から始まる。つまり私の後ろには二列を挟んで通路。ハロコンではいわゆる降臨というメンバーさんが客席エリアに降りてくる演出が恒例になっている。だから気になんぜ、通路との位置関係。遠いと降臨があっても満ち足んねえ。

近くの紳士二人組の会話によると、今年のハロコンはどの日も相場が変わらない。1月3日の昼は片方のパターンの初回なので大体高騰するものだが、今年は変わらなかった。6日と7日はDVD/Blu-ray収録が入るから高騰しがちだが、今年は変わらなかった。「昨日(1月2日)は本当にすごい出てましたね」。ヤフオクの話だろうか? チケット・キャンプがなくなり、娯楽道のチケット館も閉鎖し、転売チケットをゲトるのが難しくなっていくご時世。たしかに利ざやで儲けるために転売をする奴らはクソだ。かといって販売を禁止すれば需要がなくなるわけではない。禁酒法時代のアメリカにおける酒のようにアンダーグラウンドに潜るだけだ。

青地に白でTake chan、右下にpionとchampionの字体で印字したパロディTシャツをお召しになっている紳士がいた。これはいい。クール・ハローより断然クール。自作Tシャツの見本。模範。竹内朱莉さんを選ぶという渋さもリスペクト。

FULL SCORE公演の第一回だったので、どのタイミングで誰がどこに降臨するかは客席にいる誰も知らなかった。『モーニングコーヒー』のテンポを上げたバージョンでコンサートが始まった。私は少しの間ステージのモーニング娘。に目を奪われ、後ろの通路にメンバーさんが来ているのに気が付かなかった。周りの雰囲気で察知した。振り返ると少し右に秋山眞緒さんがいるのが見えた。ということは? 近くに小野瑞歩さんがいる可能性がある。探すと、いた。秋山さんの左に。私のほぼ真正面である。向こうも気が付いてくれた。「あ! お前いるのか!」という顔をしてニコッと笑ってくださった。ワイの天使が二列越しとはいえ正面に来てくださりいわゆるレスまでくださるという、何という幸運。もし誰も遮ることなく目の前に小野さんが歌って踊ってくださったらどうなっちまうんだろうな。

当然だが、私が着用しているTシャツはエメラルド・グリーン(厳密には業者に発注した色はミント)。印字されている文字は小野(瑞)。ハロコンで私が着用すべきTシャツ。『それが答えだ!』(ウルフルズ)。もう躊躇はない。はっきりと明言するが、小野瑞歩さんが私のnumero unoである。もちろんJuice=Juiceも宮崎由加さんも引き続き応援する。グループとしては今でもJuice=Juiceがぶっちぎりで好きである。彼女たちを観るために私は今年の二月に福島、四月に福井、静岡、広島に行くことが決まっている。しかし、個人としては小野瑞歩さんが私の推しである。宮崎由加さんと小野瑞歩さんが二人とも一位という公式見解をしばらく護持してきたが、限界が訪れた。繰り返すが私は宮崎由加さんのことも応援し続ける。彗星・小野瑞歩さんが同率一位に躍り出てから一年間、その地位を守り続けた。普通はそんなこと出来ねえ。すげえアイドルだよ宮崎由加さんは。俺はそれに対してリスペクトを送ってるぜ。

会場の貼り紙によると今日の欠場者は佐藤優樹さん(モーニング娘。'18)、和田彩花さん、勝田里奈さん(以上アンジュルム)、植村あかりさん(Juice=Juice)、山木梨沙さん(カントリー・ガールズ)の5名。昨日もこの面子が出演しなかった。貼り紙には書いていなかったが、今日は和田桜子さん(こぶしファクトリー)も欠場するというのをTwitterか何かで見ていた。だから冒頭にまことさんが欠場者を発表するときの「昨日から増えています」という前置きは和田桜子さんを指しているとばかり思っていた。おそらく会場の大半がそう思ったはずである。ところが増えた欠場者は和田桜子さんだけではなかった。宮本佳林さんまでもが出演メンバーから外れたのである。体調不良。和田桜子さんの名前が出たとき「まあしゃあない」という感じだった我々も、まことさんの口から「宮本佳林」という名前が出たときには失望を隠せなかった。会場中がどよめいた。7人もの欠場者。「光GENJIなら全員いなくなる」と言って空気をほぐすまことさん。注射を打って対策をしているが、みんな若いので免疫が出来ていない。大きな心で受け入れてほしいというようなことを我々に語りかける。こういう形で「5人のJuice=Juice」を見ることになるとは。そしてこぶしファクトリーに関しては今日4人だよ。元々8人だよ。4人でも『シャララ! やれるはずさ』は熱かった。すっかり我々を巻き込む曲に仕上がっている。

MVPは何と言っても稲場愛香さん。彼女がいるだけでHello! Project全体の華が15-20%は増す。身にまとっている華の量が桁違い。春のスギかというくらいにハナを振りまいている。そりゃ多少の空白期間があろうとも、変則的な所属と活動形態を許してでも、彼女のためにポストを用意してでも、何とかしてHello! Projectに残そうとするわ。こんな子、探したっていいひんもん。仮に今からどのグループに入ったとしてもグループ全体の魅力をブーストするのが容易に想像できる。Dan Ariely and Jeff Kreisler, “Dollars and Sense”によると、イタリアの宝石商サルバドール・アセールは、買い手が付かなかったタヒチ産の黒真珠を高く売るために、知人の店でダイヤモンド等の稀少な宝石と並べて展示してもらった。これによってタダ同然だった黒真珠の価格が高騰した。並べて置かれているのを見て、黒真珠にも高価な宝石と同等の価値があるのだろうと人々が思うようになったからだ。つまり、価値の高い商品と抱き合わせることで、他の商品の価値が増すのである。久しぶりに拝見した稲場愛香さんは、ご自身が発する異次元のヴァイブスによって、他のHello! Projectメンバーさんたちの魅力を引き上げるポジティブな効果をもたらしているように思えた。

近くの紳士(特定できていないが、前の列にいたガリガリでロン毛の紳士ではないかと睨んでいる。どうせロン毛なのに洗ってないんだろ?)が真冬なのにシャレにならない臭いを発していて、ちょくちょく鼻に刺激が来た。こういうときにいつも、記憶のアンカリングが起きないか心配になる。イルな体臭とHello! Projectのコンサートが私の脳内で関連づけられて、イルな体臭を嗅ぐとHello! Projectのコンサートが頭に浮かんだり、Hello! Projectのコンサートに入るとイルな体臭を思い出したり…ということである。幸いにも今のところそれはない。

それはともかく、何という楽しさに溢れたセットリスト! 現行のHello! Projectの音楽プロデュース体制の実力には疑問符が付くが、少なくともセットリストを組む能力はある。何より陳腐化していない豊富な楽曲の資産がある。20年間の積み重ね。Hello! Projectの強み。ワックな新曲を作ったり、制作スピードが抱えるグループ数に追い付かずリリースが滞ったりするくらいなら、いっそのことリリースでもっとカヴァーを多用してもいいのではないか。変な話、Berryz工房や℃-uteがリリースしてきたアルバムをこぶしファクトリーやつばきファクトリーがそっくりそのままカバーしていっても成り立つんじゃないか? いや、分かるよ。それはさすがにやりすぎだ。でも過去の資産を大事にするのは悪いことじゃないと思うんだよね。つばきファクトリーのリリース・パーティでもいちばん盛り上がるのはBerryz工房や℃-ute等のシットがかかったとき。ファンはベテランが多いから、昔のクラシックを引っ張り出してくると喜ぶんだよ。

・『都会っ子 純情』(℃-ute):曲が始まった瞬間にどよめきが起きる。野村みな美さん、金澤朋子さん、加賀楓さんの三人。台詞は野村さんが担当。℃-uteのコンサートでは間違いなく盛り上がる曲だった。冒頭の“Are you ready?”の絶叫から始まり、ソロ・ラインのチャント「愛理!」「舞美!」が身体に残っている。あとは名前をそのときに歌っているメンバーさんに入れ替えるだけの容易な作業。「熱狂、絶叫、yes yes y'all 揺らしまくる日本列島」(リアルスタイラ、『絶叫』)。
・『ドキドキベイビー』(真野恵野菜):イントロのヤッホー的な声を小野瑞歩さんが発していた。
・『お願い魅惑のターゲット』(メロン記念日):曲と一体化した形でみんなで飛びまくるのは議論の余地なく楽しい。高木紗友希さんがまた楽しそうな表情で元気に飛び跳ねていて、一体感がある。
・『ショートカット』(スマイレージ):50人前後のHello! Projectメンバーさん+研修生さんたちが一斉にステージに立ちこの曲をパフォームする華やかさ。
・『天まで届け』(ハロプロ研修生 feat. Juice=Juice):全員で。極めつけ。天まで届いた。それまでの流れも最高で、この曲が締めくくりとして完璧すぎた。これでコンサートが終わりか、100点だと思った。でも終わりじゃなかった。この曲のあとにまことさんが「いよいよ後半戦」と言って、各グループの曲が披露された。
・Juice=Juiceは“Never Never Surrender”と『地団駄ダンス』。この頃になると高木紗友希さんの歌唱の熱のこもり具合が頂点に達していた。私は思わずうんうんと頷いた。高木さんはダンスもハツラツとしていて、目を引いた。『地団駄ダンス』の「こうも不幸が続いて…」のあたりでいちばん反り返っているのは彼女。リンボー・ダンスかというくらいに。
・つばきファクトリーは『ハナモヨウ』。衣装は『笑って』。前半では『就活センセーション』をリクルート・スーツで。小野さんを見ていると白いブラウスの下に、同色のタンクトップが透けて見えた。他のメンバーさんもそうだった。初めて見た気がする。私が気が付かなかっただけかもしれないが。
・新沼希空さんがすごくきれいだった。髪を黒に戻して、つばきファクトリー結成当初の雰囲気に戻った感じがする。シャッフルで何人かで出てきたときは彼女を双眼鏡で凝視した。
・和田彩花さんがいないアンジュルムを見て、これもありなのではと思ってしまった。変な意味じゃなく。もちろん和田さんには続けてほしい。でもアンジュルムはライブハウス(和製英語)での公演ではチームを二つに分けるとかして、和田さんが君臨するグループじゃない形の見せ方もしていくと新たな魅力が開花するんじゃないかな。いや、外野の戯れ言やで。

どれだけキラキラすれば気が済むんだというくらいに、Hello! Projectの皆さんは正月から輝いていた。特に全員が同時にステージに立ったときのまばゆさときたら…。ハロコンならでは。私にとっては、前の現場からの適度なインターヴァル。良好な心身状態。よい席。推しからのレス。高揚するセットリスト。麗しいメンバーさんたち。彼女たちを飾るきらびやかな衣装。これ以上は望めないほどのコンサート体験だった。コンサートが素敵すぎて「これって人生の目的じゃん」と思った。今のところ私の2018年の現場暫定一位である。

2018年1月4日木曜日

Conti→New!/立会い出産 第二子〜一人MC BATTLEの会〜 (2017-12-10)

「今朝、買った馬券で…ハナ差って分かります? ギリギリの差で負けて。勝ってたら125万だったんですよ。それで5万負けて、起床即鬱病ですよ…」

5万円の損失からすれば500円の出費は誤差である。そう言い放ち江口沙耶さんの日替わり写真を買いにグッズ売り場に向かう彼の背中は頼もしかった。たしか前に会ったときは30何万か負けていた。そう、東京都に住むギャンブル依存症のロリコン、中島(仮名)である。このブログに何度目の登場だろうか。Hello! Project研修生は彼と観に来るのが恒例になりつつある。彼がSKE48で推している子が小学六年生であることから分かるように、ロー・ティーンは彼の専門分野である。Hello! Project研修生の主な年齢層(上は18歳前後の子たちも何人かいる)。私の場合はつばきファクトリーが目当てで来ている。ロー・ティーンには興味を持ちきれない。一方の中島はというと、15歳以下の少女たちがステージにいるときは双眼鏡を構えて食い入るように見るのに、16歳以上の研修生やつばきファクトリー・こぶしファクトリー(こぶしは今回は出演せず)が出てきた途端に双眼鏡を下ろす。興味なさげになる。景色でも眺めているかのように。

13時44分の時点で、グッズ列には誰も並んでいなかった。日替わりの売り切れは中山夏月姫さん、島倉りかさん、堀江葵月さん。私のお目当てである小野瑞歩さんのは残っていた。小野瑞歩さんと山田苺さんの日替わりを購入。たしか今日の物販は10時半からだったが、この時間で並ばずに小野さんの日替わりが買えるなら、朝から並ぶのは馬鹿馬鹿しい。この近辺だと飯を食う場所も限られるし。もう研修生発表会のグッズに朝から並ぶのはやめようかな。もし小野さんの日替わりがなくなっていたら、そのときは仕方ないということで。

新しく加入した研修生たちのお披露目があった。AbemaTVで配信されたオーディション企画のファイナリストたちのうち、研修生入りを受諾した7名である。私はAbemaTVの放送を部分的にしか観ていないのだが、画面で見た印象よりも皆さん小さくて驚いた。出頭杏奈さんは、受け答えはとても大人びていたけど、年端も行かない少女なんだな、と。後藤咲香さんが牧野真莉愛さんと新沼希空さんを掛け合わせたようなお顔に見えた。彼女たちがモーニング娘。の『ジェラシー ジェラシー』に合わせたダンスを披露した。松原ユリヤさん(9歳、小学四年生)が衝撃的だった。未だかつてHello! Projectのステージでこのクオリティのダンスが披露されたことがあったのかという…ほとんど出来ていなかった。オアシズ大久保佳代子さん似で知られる、ジャップと儒教の陰湿さを煮詰めたようなパワハラ系インストラクター、みつばちまきさんも匙を投げたのか? もちろん私は松原さんを別に批判しているわけではない。今できないのは当然なので。しかし、研修生になった時点で半分プロのような子が増えてきた中で、本当に純然たる素人が入ってきた。間違って迷い込んでしまったのではないか。胸をざわつかせるものがあった。なお、「ゆ〝り〝や〝ぁぁ」さんと連続的に絶叫する紳士が既に出現していた。

最後の挨拶で、まことさんが「先輩の見習うべきところ、見習わなくていいところ…」と思わせぶりな前置きをした上で「今日参加していない方のファクトリー」について短期間でメンバーが続けて脱退を謝罪した。頭を下げる前に脱帽までしたので観客はざわついた。「若い頃に連帯責任というものを習いまして…」と言っていたが、連帯責任を言うならまことさんは坊主にするべきだ。それが古きよき我が国の体育会系である。日本をトリモロせ。というのはもちろん冗談である。まことさんが頭を下げているときにステージに出揃っていた出演者たちは突っ立っているわけにはいかず、釣られるように頭を下げていた。

元はファンクラブ先行で落選していた。一般発売の前にハロー!プロジェクト・オフィシャル・ショップで販売されたので、秋葉原店に買いに行った。店員が引き出しから取り出したチケットの番号が見えた瞬間、私は顔をしかめた。やっぱやめますと言いかけた。28列。後ろから3列目。最悪の席だ。娯楽道チケット館があったころはこれくらいの位置は1,500円も出せば手に入った。いっそのこと最後列がいい。後ろに誰もいないというのは、それはそれで特別だからだ。ただ、どういうわけか今日は席が悪かったわりにかなり楽しむことができた。

今日は昼公演(15時開演)で見納めである。この後、下北沢に移動してハハノシキュウさんの独演会を観に行く。Zepp Tokyoから東京テレポート駅の間に、アンオフィが出店していた。もう先週(12月2日)の研修生発表会・名古屋公演の写真が出ていた。1,000円札と小野瑞歩さんの高品質な写真8枚組を交換し、駅に向かった。これから観に行くハハノシキュウさんの独演会について中島に話す。ハハノシキュウさんが一人でMC BATTLEの大会を行うという前代未聞のチャレンジである。つまり、出場するすべてのMCの役を一人で担うのだ。試合の間のショー・ケースまで一人でやってしまうらしい。18時開場、19時開演。まあHello! Projectの公演のように前に行く必要もないんで、入るのはギリギリでもいい。

「観客がキーワードを書いた紙を箱に入れて、それをお題にしてバトルをするみたいなんだけど、いいのが思い付かなくて。何かいいのないかな?」
「ロリコン、とかいいんじゃないですか?」
「いいね。それにするわ」

先に電車を降りた中島の表情は、心なしかいつもより明るく見えた。

下北沢駅前で1,500人のフォロワーを抱える競馬クラスタのTwitterアカウントと落ち合う。下北沢lagunaの場所は彼が調べてくれていた。会場近くの居酒屋に入る。ゆっくり考えている時間がない。飲み物だけ先に決めて、食べ物は店員さんを呼んでから私の即興で注文した。得意。適量でバランスの取れた注文ができる。感覚で。俺の長年の外食キャリアが生んだバリア。もっとも8月に読んだ『ヤセたければ走るな、食べろ!』(森拓郎)の影響でたんぱく質が多めである。くじらカツ。肉豆腐(肉がベーコンだった)。焼いた鶏肉。もう一つ焼き物を頼んでいたがなかなか来ない。どうやら料理を作っているのが一人らしい。まだ仕掛かってもいないということなのでキャンセルさせてもらった。二杯ずつ飲んで、二人で5,520円。18時37分頃に店を出る。

下北沢laguna。チケットとドリンク代で3,100円。ジン・トニック。Hello! Projectの公演ではソフト・ドリンクしか出してくれない。大体いつも水を選ぶ。お酒を頼めて、得をした気分である。300円のCRATZをつまみに開演を待つ。客層が安全そうで安心する。戦極MC BATTLEのようにイレズミを入れたいかつい兄ちゃんやその辺のストリートで立ちションをかます青年はいなさそうである。入り口に座り込んでいたのも若いナオンだった。私が地面に置いたバックパックを持ち上げようとすると近くの男性が紐を踏んでいたのだが、連れのナオンが指摘して足をどかしてくれた。常識のある人たち。治安がよい。ただ、タバコの臭いがきつい。水洗いできる服を着てきてよかった。公演中にハハノシキュウさんが「ソールド(アウト)すると思ってなくて」と言ったようにチケットは完売したようだが、ほどよくゆとりがあって快適だった。売上のために人をギチギチに詰めないのは良心的だった。私は中島の助言どおり、紙に「ロリコン」と書いて箱に入れた。

ハハノシキュウさんが登場し「知らざあ言って聞かせやSHOW」のフリースタイルを始めた途端、会場は楽しさで満たされた。これはやばい夜になるなと私は直感的に思った。私は普段、許可されていたとしても公演を録画・録音することにはどちらかというと否定的である。なぜなら自分の目で見て耳で聞いて身体で感じたものを大事にしたいからだ。しかし今日に関しては、これは残しておく必要があるなと思った。1回戦はiPhoneで動画に収めた。2試合目のインターネット vs.結露防止テープ以降はiPhoneのvoice memoで録音した。正確な文字起こしが出来ているのはそれが理由である。(禁止はされていなかったし、多くの人が撮影していた。かといって明示的に推奨されていたわけでもないので、私はYouTubeやTwitterに動画や音声は投稿していない。)

1回戦

8小節2本。

ゴキゲン中飛車 vs. ドブネズミ

「お前が飛車だったら俺は王将 餃子の王将よりも堂々 やってくだけだぜ分かるか」(ドブネズミ)
「Yeah 餃子の王将にドブネズミがいたらそれ衛生的に悪いと思うぜマジで」(ゴキゲン中飛車)

ドブネズミの勝利。

インターネット vs. 結露防止テープ

「その程度で最強だったら俺はインターネットつながねえ 仲間とストリートでつなぐ」「ネットラッパー よりも俺は最強だぜget the fuck out」(以上結露防止テープ)

結露防止テープの勝利。

消防署 vs. 舞妓

「119番 OK 俺の番号教えたぜ だから教えてくれLINE」(消防署)
「お前は建物 感情がない」(舞妓)

舞妓の勝利。

ここまでの三試合はすべて後攻のMCが勝っている。「後攻が強いね」と私が隣のTwitterマシーンにつぶやいたのが聞こえたのかたまたまなのか(99%後者)、ハハノシキュウさんが「後攻つええな。おかしいな。何とかダンジョンでは先攻が強かった(※ハハノシキュウさんは『フリースタイル・ダンジョン』出演時、輪入道さんとの試合で後攻を取って負けている)のに。おかしいなあ…」と愚痴る。

えびのてんぷら vs. みしまゆきお

「最後俺が切腹で死ぬことは分かってるがそれはお前に負けた後じゃねえ 勝った後に切腹してやるからよく見とけよ」(みしまゆきお)
「お前が死ななかったらもっとすげえ作品を産めたかもしれねえ だから俺はそれに対してリスペクトを送ってるぜ」(えびのてんぷら)
「お前俺の小説読んでないって言ったよな 嘘つき野郎が そういう奴が日本にはびこる だから俺は左の翼で羽ばたく」(みしまゆきお)

延長。

「感情論だけで歴史に名を残すのは絶対に無理だ ちゃんと文字に起こす必要がある お前の言葉はそこには残らない」(みしまゆきお)

「歴史とかもうどうでもいいんだよ 今この瞬間 今を残してえんだよ」「今から見せてやるぜ本当のてんぷら 俺の方がやばいってことがテンプレートじゃねえ 本当の俺のオリジナルだ分かるか」(えびのてんぷら)

えびのてんぷらが勝利。1回戦では私はこの試合が一番好き。DQN対インテリという対立構図がありつつも、会話が噛み合っている。

1回戦終了。『フリースタイルダンジョン』の裏側を開かすハハノシキュウさん。番組における自身のキャッチ・コピーが「猫背気味のダークヒーロー」だったが、ディレクターに「帝王切開の帝王」はダメかと聞いたらダメと言われた。じゃあこれはどうですか、と「計算不能の経産婦」を提案したがこれも却下された。

ショー・ケース。

2MCでやると宣言するハハノシキュウさん。箱から引いたお題は「動タワバトル」「場外馬券場にいるおじさん」。それらをMC名とし、「異色の2MC」による即興曲が始まる。

「三連単 3-4-5 分かるか女房のミヨコ」「外れたバトル 外れた馬券 外れた人生だぜ」「djhondaのキャップを深くかぶるんだ」(場外馬券場にいるおじさん)

「大企業で新入社員が一人しかいなくて その一人がずっと一発芸やってる感じ」と言うハハノシキュウさんが次に引いたお題は「なぜバトルMCの音源はダサいのか」。「MC松島君ですね、これは」と察したハハノシキュウさんが「バトルMCは曲がダサい」という『B.M.K.D.(バトルMCは曲がださい)』と同じフックの即興曲を披露する。

「治は太宰 俺ならザーサイ そういう韻とか踏むからダサい」「タレント、AV女優が小説を書いてるみたいな曲」「ボズファンクラブよりお前らの方がキモいぜ

小休止(ショー・ケースと小休止で韻が踏める)。ステージからビールを注文するハハノシキュウさん。「何がいいって、歌詞を飛ばすという概念がない」。

2回戦。8小節4本だと言うハハノシキュウさん、沸く観客。

ドブネズミ vs. 結露防止テープ

「ミッキーマウスになれないネズミ そんなんじゃダメだぜディスれよちゃんと」「お前なんて俺の両面テープはがして足をくっつけて死ねボケ」(結露防止テープ)
「たしかに俺はお前につまずいた夜もあるぜ 両面テープ その上のチーズに騙されたこともあるぜ でも俺は騙されっぱなしの人生から這い上がるためにここに来てる」(ドブネズミ)

試合後、4本ではなく3本だったことに気付くハハノシキュウさん。「まあいっか」。DJと話して今後は3本にすることに決定。延長。

「結論 お前は結露して終わりだぜ」(結露防止テープ)
「俺はドブネズミ 最高のイレズミ 入れてるMC」「千鳥足 になりながらも今日は一人勝ち」(ドブネズミ)
ドブネズミの勝利。「僕の気のせいか分かんないっすけど、罵倒っぽい人が勝ち上がってる気がするんですけど」とハハノシキュウさん。

舞妓 vs. えびのてんぷら

「えびのてんぷらなんて私の店ではお通し程度の存在だぜ」「お前よりも女の身体 またはコミュニケーション それが最強のエデュケーション 説明不要 なら分からせるだけ」(舞妓)
「エビフライ 最高の男まるでドンフライ こっからどんくらい勝てるかどうか 決めるために導火線に火をつけるためにやってるんだ」(えびのてんぷら)

観客から延長を求める声。DJに相談するハハノシキュウさん。結論、延長。「八文字さんだったら渋ると思うんだけどな」「八文字さんだったらな、勝者KEN THE 390って言うと思うんだけどな」。

「たしかにお前の方がラップがうまいかもしんねえ だけど俺は上手い下手で(?)ねえ まるでセックス 上手い下手じゃねえ」(えびのてんぷら)
「お前のアンチテーゼみたいなセックス 感じねえぜ」「お前の海老に付いてる天ぷらそれ自体がまるで生じゃねえ」(舞妓)

舞妓の勝利。

ショー・ケース。「今日、罵倒にはPUNPEEさんがいるんだ。いいんですか? まだ間に合うかもしれないですよ」と言ってからお題を引くハハノシキュウさん。「4枚くらい引いていいですか?」。彼が引いたのは「イノセント・ワールド」「童顔のおじさん」(「童顔のおじさんってあれですよね、あのー、『ザ・ノンフィクション』とかに出てる、あの「働いたことないんです」みたいな。ガチでやばいタイプのやつですよね」とコメントを挟むハハノシキュウさん)「ケチャップ」「スター・ウォーズになりたい」。今度はMCが一人で、お題はMC名ではなく曲のテーマに盛り込む形。『スター・ウォーズになりたい』は曲名になった。

「働いたら負け 俺の心は常にイノセント だから働けっていうみんなの言葉も絶対俺は気のせいと 思ってるぜ まるで先生の言葉を聞かない生徒 みたいに廊下に立ってる これがアンセム」「真のニート 夜中に腹が減ったらケチャップを吸ってんだぜ」「働いたら負けかもしんねえ ハロー・ワークにハローと言えねえ」「お父さんは来年定年退職 年金払ってねえ 職務経験は英検3級」

即興曲の出来に「生まれて初めて自信というものを手に入れたかもしれない」と満足げなハハノシキュウさん。『フリースタイル・ダンジョン』に出てTwitterのフォロワーが1,000人くらい増えた。誰にフォローされたのかを見ていると一人だけ青いチェックの入った人がいた。WHITE JAMのSHIROSEさんだった。「だけどあの人2万人フォローしてるから別にそんな…クラスの男子みんなに告って、当たれ!当たれ!みたいな女の子みたいな…そんな子に告られたみたいな…ってのは嘘です。忘れてください」

予定よりも早く進んでいるというハハノシキュウさん。「その分、物販で神対応しますんで。ぱるるみたいに」とジョークを飛ばすと、「ぱるる塩だよ」と前方のナオンが突っ込む。「ケチャップ対応しようと思うんで」とハハノシキュウさん。

次のショー・ケースのお題を引く。「ポケットのりんご」「言語を話せるようになって一週間が経過したツキノワグマ 5歳」「ロリコン」「キリコ」。そう、「ロリコン」は私が投函したお題である。読まれると観客から笑いが起きた。「ロリコンかあ…」「でも今ロリコン結構、あれなんですよね、危ないんですよね」と、『るろうに検心』の作者が逮捕された件に触れるハハノシキュウさん。「キリコ」で無反応の観客に驚くハハノシキュウさん、「伝説のラッパー」「すっげえ平たく言うとDOTAMAより危ない人」と注釈を加える。

「俺は5歳に恋をしてしまった 5歳の女の子に恋をしてしまった まだ5歳だけど俺はちゃんと性の対象」「4歳の終わりかけ 誕生日を一週間前に控えた朝 5歳の君は急にしゃべり出した そんな君はツキノワグマ 君の可愛さに 僕は胸を打ち抜かれ その先ポケットの中のりんごを君に差し出して アプローチすることになる そしてお互いのラブ・ストーリー」「俺がロリコン それは分かってる 熊だろうとしても それでもいい 相手が熊で5歳だとしても ちゃんと毛も生えてるし 最高のツキノワグマさ」「警察の目を盗むんだ 職務質問なんてされてたまるか 俺はそうやって君の姿をiPhoneで撮った それを保存して持ち歩いてる それ犯罪だって友達が言ってた 5歳の熊の映像を見ながら飯を食ってる 犯罪かな YouTubeにアップしてもいいかな 俺のチャンネルは増えるのかな」「だけど君は病気になってしまった もう助からないって先生が言ってた 余命は二ヶ月 しかも毎日 薬では抑えきれない激痛に耐えながら毎日を生きてる これ以上生かすのはかわいそうですって先生が言ったんだ だけど僕は生きててほしいから何とかしてくださいとお願いをしたんだ だけどツキノワグマは薬の痛みに耐えきれず そして息を引き取りそうになるがそれでももがくんだ それでも生きるんだ それでも毎日もがくんだ そしてがんばってがんばって そして僕と話をしようとそれを繰り返そうとしてるんだ そんなとき僕の前にキリコっていう名前の先生がやってきて 生かすのは人間のエゴだ 殺してやるのが優しさだって言ったんだ ドクター・キリコ 安楽死の達人 優しく 優しく ツキノワグマを殺してくれる そして安らかに眠ってくれる そして君は今まで僕の見たことがないような 安らかな眠った顔で最後にこう言ったんだ I love you」

「構想中ですけど、できればバンドでやりたい」と次の独演会について話すハハノシキュウさん。

決勝戦。8小節、4本ずつ。

ドブネズミ vs. 舞妓

「お前はたしかに水商売 やってるかもしれないが 俺は泥水をすすってここまで生きてきてんだぜ」(ドブネズミ)
「お客に言われた言葉とか全部おぼえてるぜ罵詈雑言 私は持ってるマイコーフォン 人生は続くlife goes on」(舞妓)
「口だけで男に勝てんのはピンサロだけだ これが俺の進化論だ 分かってねえ お前は口すらも使えねえ ただお酒飲ましてるだけの奴 身体張ってる他の奴らに謝れよボケ お前はなれない上原亜衣 絶対にお前は詰めが甘い」(ドブネズミ)

観客の声を聞いて「舞妓じゃないすか?」とDJさんに確認するハハノシキュウさん。会場の空気を読んでか延長にするDJさん。

「お前はここで超ダセえ お前のGrateful Daysも今日まで(※トラックが『公開処刑』だった)」(舞妓)
「お前分かってねえな 俺はGrateful Daysなんか最初から歩んでねえんだよ 生まれたときから今日までが全然グレイトじゃねえ そういう底辺 から上がってくてっぺん」(ドブネズミ)
「ブルーハーツ聴いてるんなら人に優しくしろ」「リンダじゃねえ往復のビンタ食らわす」「その目分かる 私のこと好きだろお前 本当にタイプの女にブスっていうタイプの男だろお前」(舞妓)

優勝、舞妓。「まったく予想外でしたね」と息を切らしながら言うハハノシキュウさん。ここで発表。この一人MC BATTLEで優勝した舞妓 a.k.a. ハハノシキュウ、戦極MC BATTLE第17章に出場が決定。MC正社員さんから「これで優勝した人、17章出ていい」というメールが来たそうだ。同大会の会場について「チケット取れなくて、いちばん後ろの扉のところでエビ中を見てたあのZepp Tokyoですよ」と感慨深そうなハハノシキュウさん。最後に舞妓のショー・ケース。そして最後に一人オープン・マイク。ここまでやりきる狂気。

物販。ぬいぐるみを一つ取って、ハハノシキュウさんに2,000円を渡した。手のひらに乗るくらいのぬいぐるみに2,000円はポンと出せる金額ではないが、とてつもないショーを見せてくれたことへのチップのような感覚で払った。「超楽しかったです」と言うと、ありがとうございます的なことを彼は返してくれた。購入を先に済ませていたTwitter依存症に頼んで私のiPhoneで写真を撮ってもらった。Hello! Projectもチェキじゃなくてさ、自分のスマートフォンで撮らせてほしい。スターダストではそれがスタンダードらしい。去り際に「CDはぜんぶ買ってます」と言うと「めっちゃ嬉しいです」とニコニコしていたハハノシキュウさん。めっちゃ感じのいい人じゃん。

一人MC BATTLEというアイデアを考えるのは誰でも出来ると思う。でも実際に客を集めてお金を取る一つのショーとして行うのは普通に考えて無理だ。だって、意味が分からないでしょ。開演の直前に観客が書いた言葉からMCのキャラを設定する。勝ち負けは私たちの判定で決める。事前に歌詞が書けないし、筋書きも用意できない。相手の言ったことの揚げ足を取るにしても、その相手も自分なのだから常に頭を回転させていないといけない。あと単純に、相手の番のときに休めないので息継ぎをする暇がない。素人考えだと頭が真っ白になりそうなものだ。難しすぎる。失敗するリスクが高すぎる。その普通に考えて意味が分からないことを成立させてしまう。こういうのがあったら面白いなという妄想を形にしてしまう。クリエイティヴとはこういうことでしょう。

Hello! Project研修生さんもつばきファクトリーさんもハハノシキュウさんも素晴らしかった。同じ日にこんなショーをふらっとハシゴできるのは、東京近郊に住む利点。意味。都会の野蛮人(アーバリアン)の特権。今年で最高の日だったんじゃないかと思えた。そう思える日が年に何回も訪れるから、この趣味はやめられないのである。