2018年12月13日木曜日

アタックNo.1 (2018-12-02)

開演前、私の後ろの席にいた女性二人組が、ひそひそと話していました。コンサートと客層が違うね…。関係者が来ているのかな? そうかもね…。お二人の口調からは戸惑いが感じ取れました。何の関係者のことを言っていたのかは聞きそびれましたが、仮にいたとしても客層をガラっと塗り替えるくらいにいるわけがありません。それでは興行として成り立たないでしょう。昔のMCバトルじゃないんだから。フロアで観てるのもほぼ出演者っていう。そういう時代があったらしいんですよ。何かで聞いた話ですけど。私にとっては落ち着くいつもの演劇女子部の現場でした。彼女たちにとってホームであるはずのアンジュルム現場をアウェーにする側の人間でした。対戦相手の本拠スタジアムに大挙して押し寄せ、事実上のホームにしてしまう浦和レッズ・サポーターのようなものです。(浦和レッズは嫌いです。私が応援するのは横浜F・マリノスです。)私はアンジュルムのコンサートにはそこまで行きたいとは思わないのですが、演劇女子部であれば必ず一回は観たいです。今回の『アタック No.1』に関しては二回観ます。今日と、来週。私と同じ考えのオジサンが一定数いるのでしょう。そして普段アンジュルムの現場を支えている若者たちにとってはコンサートの方が優先なのでしょう。理解できます。若者は元気がみなぎっていますから。騒ぎたいんです。盛り上がりたいんです。舞台というのは基本、座ってジーっと観るものであって、コンサートと同じノリで立ち上がってチャントでも入れようモンならすぐにつまみ出されるはずです(幸いにも私はそのような振る舞いを観劇中にする人に出くわしたことがありません)。舞台の性質上、ある程度トシがいってからの方がよさに気付きやすいのかもしれません。となると、Hello! Projectの他集団と比べて支持者に若者が多いアンジュルムがコンサートと舞台で客層が少し異なっていても不思議ではありません。私が主に観ているJuice=Juiceとつばきファクトリーだとどっちにしろほぼオジサンしかいませんからね。

『アタック No.1』。言わずもがな。と言いつつも私は漫画もアニメーションも観たことがありません。特定の場面がテレビで紹介されているのをちらっと観たくらいはあるかもしれませんが、ちゃんと観たことがないのです。女子バレーボールの話で、何となくスポ根ものなんだろうな、という程度の認識です。今、手元のiPhoneで検索したところ漫画もアニメも1970年前後の作品でした。私が生まれる前なので、よく知らないのも不思議ではないですね。演劇女子部といえば、Juice=Juiceの『タイムリピート~永遠に君を想う~』を10月に観たばかりでした。大変すばらしい演劇だったのですが、一つだけ不満がありました。それは出演者さんたちのお肌の露出が少なかったことです。例外として、段原瑠々さんがスカートを履いてくださり、岡村美波さんと山﨑夢羽さんが二の腕を出してくださっていました。それを除けば、皆さんの衣装はおしなべてお顔以外をほぼ布で覆っていました。10月6日に同演劇を観た後、初対面のSさん(日頃からHello! Projectメンバーさんに関する性的な妄想をTwitterに投稿し、地下アイドルさんとの接触では二十歳になったらエッチしようとお誘いになるにもかかわらず、宮本佳林さんを前にすると上がってまともにしゃべれなくなるギャップが可愛い紳士です)と少し感想を話し合ったのですが、涙を誘う素敵な劇だったというのと、肌の露出が少なくて残念だったという二点において意見が一致していました。ただSさんが言うには肌の露出が少ないことで邪念なしに話の内容に集中できたということで、たしかにそれも一理ありました。『アタック No.1』では『タイムリピート~永遠に君を想う~』に比べてお肌の露出が増えるのは間違いがありませんでした。原作はブルマですからね。さすがに2018年に舞台でブルマというわけにはいきませんでしたが(もしブルマだったら観劇が二回じゃ済みません。何らかの手段を使ってチケットを買い足していました)出演者のほぼ全員が短パンを履いて美脚を見せてくださりました。会場の全労災ホール スペース・ゼロは、ステージと客席が近くて観やすいので、単純に眼福でした。

ただ、内容としては率直に言って退屈でした。物語が予定調和的に進みすぎる。この尺(約2時間)でこの人数分のドラマを描くのが難しいんだろうなというのは想像できます。それならもうちょっと話の焦点(たとえば時期)を絞るとか、やりようがあったはずです。はっきりさせておきますが、これは演者さんたちの問題ではありません。脚本家なのか演出家なのか、どういう裏方がどういう役割分担で配置されていたのかは知りませんが、とにかく裏方の問題です。たとえば別々の中学から同じ高校に入った上國料萌衣さんと和田彩花さん。はじめは上國料さんが和田さんに心を開かず、ケンカに発展するのですが、最終的には和解し、チーム・メイトとして共闘するようになります。ケンカから仲良くなるまでが早すぎて、あっけない。これは序盤だったのですが、私はこの時点でややしらけてしまいました。また、年頃の女の子たちの話にもかかわらず人間関係に複雑さがほとんどなかったです。何か随分あっさりしてるなと。女が集まるともっとジメジメしてるんとちゃうの? 知らんけど(知らんなら黙れ)。鬼コーチの暴力的なしごきに耐え切れず、キャプテン(中西香菜さん)以外の全員が練習を投げ出す場面があります。物語の中では山場だと思うんですけど、みんなすぐに戻ってきて、また私たちを厳しく鍛えてくださいなんて頭を下げに来るんですよ。何なんそれ。さっきまで虐待されてたんやで、自分ら。もうちょっとそこに至るまでの葛藤があるんとちゃうの。何かこう全般的に、決められた結末に向かって機械的に話が進んでいく印象を受けました。何か挫折とか不仲とか不満とか怒りとかが出てくる度に、あーどうせこれはすぐ解決するんだろってのが見え見えで。ですから最終的に上國料さんと和田さんの高校がインター・ハイを制するハッピー・エンドになっても私に感動はなかったです。そうなるって分かってたから。色々と過程をはしょって、結論だけを端的に伝えるような、ビジネス的な味気なさがありました。ハッピー・エンドがカタルシスを伴うには、さまざまネガティヴな要素が話の中で絶妙なバランスを保ち続ける必要があると私は思います。そのバランスが悪いから、緩慢な舞台になっていました。全然、手に汗を握る感じがなかった。原作を知らずに観た私でも簡単に先が読めました。室田瑞希さんがおそらくアドリブでやっている面白い動きには思わず笑みがこぼれましたが、そういうおまけの部分を除けば凡庸だったと言わざるを得ません。正直、会場から出た直後、これは一回でよかったなと思いました。アンジュルムやCHICA#TETSUメンバーさん個々人はとても魅力的な演技を見せてくれたのですが、一つの演劇としては、よかったと手放しで言えるものではありませんでした。『モード』や『夢見るテレビジョン』がとてもよかっただけに、強く期待していたのですが。

敵の高校役の出番が少なく、残念でした。特に私は川村文乃さんと船木結さんをもっと観たかったです。単純に、私の中でアンジュルムで上位に属するメンバーさんたちなので。和田さん・上國料さんたちの高校から観た物語、竹内さん・川村さん・船木さんたちの高校から観た物語、というように公演のパターンを分けたら内容に深みが出て面白かったかもしれません。稽古時間との兼ね合いで、それは難しかったのかもしれませんが。

面白いと思ったのが、三年生でキャプテンの中西さんが新入生の和田さん・上國料さん・室田さんの才能に僻む発言をする場面です。私は三年間やってこれなんだから、あんたたちには勝てっこないのよ、的な。こういう台詞を彼女に言わせることには製作者の意図があるのかもしれません。終演後のトークでも和田さんが、この話はアンジュルムの物語としても観ることが出来る的なことをおっしゃっていました。やろうと思えば細かい台詞も色々と深読みが出来るんだろうな、とは思いました。この舞台では、和田さんが中西さんにこのチームのキャプテンになってくださいってお願いするんですよ。となると、中西さんがアンジュルムの次期リーダーになるのか?

和田さんが台詞でチームを…という箇所をチンポ…のような感じで噛んでいて、ヒヤヒヤしました。

2018年12月12日水曜日

Juice=Juice 宮本佳林バースデーイベント2018 (2018-12-01)

もう完璧…。顔も可愛い、歌もうまい、ダンスもすごい…。こんなに完璧なのは松浦亜弥、後藤真希以来じゃないかな。松浦・後藤クラス…。もうあの二人の域でしょ、佳林ちゃんは。小さいときからコレ一本でしょ。アイドルになるべくしてなった。今で言う松原ユリヤ。松原ユリヤもすごいけど、佳林ちゃんは9歳でハロプロに入って、今の松原ユリヤの年齢の頃には完成してたからね。あの時点でもう宮本佳林が出来上がってたから。その頃からずっと見てるからね、オレは。んー、まあ強いて弱点を挙げるなら、アレだね。身体の強さが足りないね。松浦・後藤と比べるとそこが弱い。そこが唯一の弱点。今日で二十歳になってさ。誕生日の当日にね、お祝いさせてもらうだけでも十分なのにさ。これまたスゴいのを見せてくれたわけじゃん。バースデー・イベントという名のソロ・コンサートだよ実質コレは。何曲やってくれたんだろ? 分かんねえわもう。多すぎて(笑)。去年もそうだったけどさ。自分で作詞作曲して、DTMで曲まで作っちゃってさ。どこまで進化すんのっていう。末恐ろしいよ本当に。最終的にどうなっちゃうの。どこまで行っちゃうの。いいモン見せてもらったわー。休んで正解。休んで正解。職場の人たちには申し訳ないけどさ。違うな、申し訳なくはないわ(笑)。オレ、権利を行使してるだけだからね。休む権利があるわけだから。労働者には。権利があったら使うのは何も悪いことじゃないからね。それにしても可愛かった…。新しい髪型、めっちゃ似合うな…。こんな可愛い子、佳林ちゃん以外にこの世にいないよ…。いや、おっさんだよ。オレは。うん。佳林ちゃんの倍以上ですよ。年齢は。四捨五入したら五十歳だよ。だから何ですか。好きなモンは好きですよ。オレは佳林ちゃんのことが大好きですよ。それをロリコンと呼ぶなら呼んでくださいよ。ロリコンですが、それが何か(笑)? いいじゃないですか。別に犯罪者じゃないモンね。オレは。日本という国にはね、良心の自由があるわけですよ。誰が誰を好きになろうとも、その権利は守られてるわけですよ。自由な国だから私が選ぶよ、なんつってね(笑)。ええ、独身ですよ。彼女もいませんよ。これまでも、これからも。それがキモかろうが何だろうが、どうしろって言うんですか。楽しければいいんですよ。というか大体、ハロプロを観るのをやめたところで彼女が出来るわけじゃないでしょう。ただ人生から楽しい部分がなくなるだけですよ。つらいだけですよ。ハロプロのない人生なんて。佳林ちゃんの成長を見守ることがオレの生き甲斐なんだよ。これがオレの人生なんだ。文句あっか。あんたがオレを哀れんだところで、オレを救うことが出来るのかい? 出来ないんだろう。だったら放っておいてくれよ。オレの人生に干渉する権利はないだろう。あんたには。そんなのはな、あの、アレだ。差別だぞ。オタク差別(笑)。オレは誰も悲しませてないよ。もう親もいないし、もちろん子供も作ってないからな。好きなように生きるだけだよ。好きなようにさ。まあ無理に長生きしようとは思わないけどさ。死ぬまでは生きるよ。当たり前か(笑)。楽しくな。死んだらしょうがない。そのときに悔いがないようにさ、とりあえず佳林ちゃんがアイドルとして続ける限りは最後まで応援するよ。給料はそんなによくないけど、なるべく切り詰めてさ。佳林ちゃんの写真を買うよ。佳林ちゃんが出るイベントやコンサートに足を運ぶよ。個別握手会とかさ、そういうのはいいんだよ。オレはさ、こうやって現場とかさ、画面越しに見させてもらうだけでいいんだ。個別握手会なんてのはさ、接触厨とか認知厨みたいな奴らに任しときゃいいんだよ。ガキにさ。まあジジイもたくさんいるけど(笑)。つうかアイドルってのはね、そんな気軽に接触できちゃダメなんだよ。そもそもの話。昔はそうだったでしょ。AKBの握手商法ですべてがおかしくなったんだよ。ハロプロもその流れに飲まれちゃってさ。なまじ会いに行けちゃうもんだから、ファンも勘違いする。ぜんぶ秋元が悪いから。秋元の野郎。あいつがね、元凶ですよ。すべての。それに佳林ちゃんだって若くてカッコいいのと話したいでしょ。オレみたいなのが行ったってさ。佳林ちゃんだって困るだろうし。いやあ、そりゃ身の程はわきまえてますよ。それくらい分かってるよ。オレだって。

※筆者は前日から結膜炎にかかりました。目が充血して、腫れて、ゴロゴロし続けました。12月1日は朝一で外出しました。眼科に行って、薬を買いました。感染性ではないので人と会ってもいいとお医者さんからお墨付きをいただいたので、その後の予定は決行することにしました。新大久保でお昼ご飯を食べて、吉祥寺の美容室に行きました。宮本佳林さんのバースデー・イベント(山野ホール。19時15分の回)は観覧するだけでやっとでした。まともに頭に入って来なかったので、感想は想像上の宮本佳林さんファンに語ってもらいました。この語り手は実在する人物とは関係ありません。

2018年12月4日火曜日

Esperanza (2018-11-23)

トモダチの話なんだけどさ。Juice=Juiceの宮崎由加さん推しだったのねそいつ。だったって言うのは最近は気持ちが揺らいでるみたいで。今は別のグループの子、何て言ったっけな、小野さん…だったかな、を一番に推してるようなんだけど。Hello! Project全体で見るとその子が一番で、Juice=Juiceの中だと宮崎さんという感じなのかな。Hello! Projectの全員が出るコンサートだったら、どっちの支持を表明するのかという選択を迫られる。Tシャツの色で。(まあ重ね着して公演中に着替えるってのも出来なくはないけど。)でもJuice=Juiceの現場だったらそこは関係ないじゃん。宮崎さんと競合する相手がいないんだから。この間、彼は甲府までJuice=Juiceのコンサートを観に行ったんだ。いつもは宮崎と黒のプリントが入ったTシャツを持って行っているんだけどこの日はそうしなかったらしくて。本人曰く荷物を軽くしたかったんだって。でもなあ、Tシャツ一枚だよ。大した荷物じゃない。いつもは推しの色と名前が入った研修生風Tシャツを着て気持ちを高めるタイプだから、謎だった。しかもめっちゃいい整理番号をもらってたんだ。昼公演が何と6番、夜も悪くはなくて、72番。下世話な話、推しに認知をもらえるチャンスやんか。認知ってのは覚えてもらうってことね。特に昼公演なんか最前だろうから、向こうからイヤでも目に入るわけで。このヒト私のファンなんだって、アイドルの脳内顧客リストに入れてもらえる可能性がグッと高まるわけじゃないですか。終演後の全員握手で自分のファンなんだというのを踏まえた反応をアイドルさんがくださったら何だかんだ嬉しいわけじゃないですか。まあオジサンが二十歳そこそこの女の子相手に認知がどうとかレスがどうとかを気にするのはキモいし目を覚ますべきなんだけど、そこは大目に見といて。というわけで彼が向かったのは山梨県。スーパーあずさ松本行で甲府駅。そこから乗り換え。一時間に二本くらいしか来ない身延線。にも乗ったことがある。そのとき降りたのは南甲府駅。今日の目的地はもうちょい先の、国母駅。車内で同志を数名観測。見れば分かる。太っていて、禿げていて、一人で、安い服を着ていて、どこか陰鬱なヴァイブスを放っている。それがJuice=Juice現場に来る紳士の最頻値(mode)。統計学用語をさりげなく出して醸し出すインテリ感。今日の会場、甲府KAZOO HALLは公式サイトによるとJR身延線、国母駅から1.9キロ徒歩25分。駅に着いたら、まずは昼飯。日替わり写真を買いたいんで、店探しにあまり時間をかけたくない。適当に入ったとりすみという店。豚のしょうが焼き定食880円。コメを売りにしているようだがご飯少なめで頼む。かなりおいしかったし、安いし、量も十分。コメの量でごまかさないちゃんとした定食。オススメできる。駅に戻って、甲府KAZOO HALLへ。コンポ コクボ 1号館。声に出して読みたい日本語。12時48分、グッズ列に加わる。あんま並んでへん。20人くらい。Juice=Juice現場のこの雰囲気が好き。平和でいい。同じ電車で見た紳士が6人前にいた。その人はたぶんコンビニに寄った以外はまっすぐココに来てる。メシを食ってもこれしか並び順が変わらなかった。販売員は一人。START POINTの案内係が二人。よく見るリーダー格の中川淳一郎さんじみた紳士がもう片方に指示を出す。あとはクロークの案内をして。今日はフルキャパだからなるべく預けて欲しい。今じゃなくてもいいんだけど、開演までに。この会場は入場前に荷物を預けられる。助かる。13時2分、日替わり写真の購入完了。高木紗友希さん、宮本佳林さん、宮崎由加さん、段原瑠々さん。豪勢に四枚。遠出してるし、今日は整理番号的に特別な思い出になるのが保証されているから、記念にね。彼の前にいた紳士が日替わりを全員分注文していた。格好いい。いいかい学生さん、日替わり写真をな、日替わり写真を全員分買えるくらいになりなよ。それが、人間えら過ぎもしない貧乏過ぎもしない、ちょうどいいくらいってとこなんだ。トモダチもね、一度だけやったことがある。グループの五人時代に、福岡で。13時半、小さいカバンで来たけど最高の鑑賞環境のため荷物を預ける。500円。荷物預かり証 No.003。三人目なんだろう。中に入る前に荷物を預けられる会場は稀だ。彼が行った中だとYokohama Bay Hall、周南チキータくらいかな。START POINTの青年の口調が特徴的。たとえばお越しくださいだったら、お越し…でためてからくだーっさいってなる。13時44分、開場前のグッズ販売終わり。いよいよ近づいてきた。開場時間は14時。鼓動が高鳴る。ドクン、ドクン、ドクン。中川淳一郎さん風の紳士が1番から5番を壁沿いに並ばせる。1番から3番が全員ナオンというJuice=Juice現場にしては異常事態。6番のチケットを持つトモダチは焦らされる。14時に番号を呼ばれる。入場。左のお立ち台の前を確保。彼が入った時点でど真ん中と右の方は埋まっていた。左に来たふくよかな紳士の体臭を感じる。ダメだ、こんなんで気持ちを乱されるな。コンサートのことだけを考えろ。Juice=Juiceに集中するんだ。ステージの上に集中するんだ。それ以外の余計な雑念の一切を取り払え。最前なんだぞ。こんな機会、滅多にないんだぞ。そこで彼がとった行動が、瞑想。目を瞑って、吸って、吐いて、数える。それ以外は何も考えない。『勝者の呼吸法』(大貫崇・森本貴義)によると息を吸うのが交感神経、吐くのが副交感神経とつながっている。吐く時間を長くすることでリラックス状態を作る。14時19分、瞑想終了。左右を見ると最前は左端の女限を除いて11人くらい。ステージに置いてある水のペットボトル。ストローが差してあるところが各メンバーさんの色になっていて、似顔絵が描いてあることに気付く。彼の目の前(真ん中のスピーカーの、彼から見て左)にあったのは紫(宮本佳林さん)と緑(植村あかりさん)。梁川奈々美さんの影アナ。最後、たもしみましょう、と噛む。開演。ステージに現れる、度を越してマブい集団。何人目かに登場したナオンが根本付近まで露出した脚がめっちゃくちゃエロくてビビる(別に俺のトモダチがむっつりスケベとかじゃなく、目線の位置に脚が来る)。植村あかりさんだった。植村さんだけでなく皆さん脚が本当にキレイでキレイで。トモダチが言うには、脚もありがてえけど、ワキもね。身体の中でも敏感やんか。他人に触られたらビクッてなってくすぐったいやんか。毛が生えて保護するように出来てるプライヴェート・ゾーンやんか。人間が本来そんなに開けっぴろげにする場所とちゃうやんか。そう考えると興奮せえへん? いや、ちゃうねんて。Hello! Projectに出会うまではこんなこと考えたことはなかってん。Hello! Projectを観るようになってからな、ワキやらお腹やら脚やらにやたらとエロティシズムをな、見出すようになってもーてん。開発されてしもてん。全部アップフロントが悪いねん。ナオンの最上級であられるJuice=Juiceがワキやら脚やらを存分に見せてくださるなんて、こんなありがてえことはないんですよ。しかも最前ってのは手を伸ばして身を乗り出したら届くくらいの距離で、間に誰もいねえんだから、本当にやべーよ。序盤、水を飲みたそうだけど自分のボトルを見つけられず苦笑いの稲場愛香さん。段原瑠々さん、ダンスのときの手の動きが鋭い。強そう。殴られたら痛そう。『明日やろうはバカやろう』で二度、メンバーさんがキックをするムーヴがあるんだけどトモダチの目の前で宮本佳林さんと高木紗友希さんがキックをなさった。不可抗力で目に入ってしまったらしいんだけど、衣装のパンツ(下着ではない)の中に履いているいわゆるアンスコ的なモノが見えたらしくて。黒だったらしい。こんな機会またとない 全開のサード・アイ 遠慮などない(ラップのリリックだが出典を忘れた。検索しても見つからん)。繰り返すがコレはトモダチから聞いた話だ。私がこんなゲスな話をするわけがないでしょう。何かの曲で宮崎由加さんの左のイアリングが外れて次の曲までの間で付け直していた。梁川奈々美さんは喉が本調子ではないのか、何かの曲中に高木さんのライン中にしゃがんで水を飲んでいた(最後の挨拶時にも少し咳き込んでいた。)トーク・セグメントでは宮本佳林さんと稲場愛香さんが左のお立ち台、金澤朋子さんと段原瑠々さんが右のお立ち台に立って、目覚ましの話をしていた。稲場さんは起きる時間のアラームを携帯でかけている。最近、出かける時間のアラームで起きた。遅刻はせずに済んだ。よくある。最初のアラームがたぶん鳴ってない。小さな妖精が止めている。(鳴ってるよー、と笑う段原さん。)二度寝はこわくて絶対に出来ない。起きられるいい方法はありますか? 家を出る時間に合わせたアラームは宮本さんもかける。5分前に。一方、金澤さんと段原さんはかけない。段原さんは起きてすぐに歌えるくらいいつも目覚めがいい。秘訣は宮崎由加さんに教えてもらった。私は明日は8時に起きる、私は明日は8時に起きる、今24時だから8時間寝る、と念じて頭にインプットする。(大丈夫? と金澤さんが突っ込んで笑いになっていたが、この方法はたしか菅原洋平、『睡眠を整える』にも書いてあった。)宮本さんはアラームが要らない。老人と思われるかもしれないけど、いつも寝ても2-3時間で目が覚める。3時とかに目が覚めて、5時に家を出る日ならそのまま起きる。もっと遅い日はそこからまた寝る。(慢性的に中途覚醒しているのはまずいのでは。心配。)新幹線や飛行機に乗る場合はアラームをかける。最後のトークでは、宮本佳林さんが明日でHello! Projectに加入して10周年。人生の半分。区切りでキリがいいが、自分としてはまったく区切りの意識はなく、途中経過であるという旨の力強いコメントを残した。これに呼応して高木紗友希望さんが今日でHello! Project歴が9年。横浜BLITZでさゆべぇですと言ったのが9年前だと話す。宮崎さん曰く、ブログの更新頻度が低く自撮りも載せない植村あかりさんの代わりに彼女の写真を撮って自分(宮崎さん)のブログに載せている時期があった。当時は撮影時にわざとふてくされた態度をとる植村さんに怒ってケンカになっていた。今ではケンカをしなくなったのでお互い大人になった。稲場愛香さん曰く、毎回、自分なりの課題を設定している。何回も来てくれる人には都度新しい見所を与えられるようにしたい。途中まで俺のトモダチは割と中立的というか、特定個人を贔屓せずに観ていた。『KEEP ON 上昇志向!!』を境に、そうではいられなくなった。途中加入組の三人(梁川奈々美さん、段原瑠々さん、稲場愛香さん)がマイクを持たずダンスに専念されていた。稲場愛香さんのダンス。コレに彼はやられてしまった。稲場愛香さんは歌を必要としないんだ、と彼は感嘆した。歌唱力が不足しているのではない。ダンスだけで歌の分も表現できてしまうんだ。スキル。ヴァイブス。ダンスのことは分かんねえけど、モノが違うってのは分かる。宮崎由加さんを観ている場合ではない。頭一つ、二つ抜けている。彼女の圧倒的なダンスを最前で観て、この昼公演を境に彼の中でJuice=Juiceは稲場愛香さんになった。最近のトモダチはJuice=Juiceに関しては名目上の宮崎由加さん推しとして騙し騙しイカサマ師のようにやってきた。もうごまかせなくなってしまった。このグループならこの人を追いかけるという一人を再発見してしまった。少し評論家的なことを言わせてもらうと、稲場愛香さんの加入によってJuice=Juiceは宮本佳林さんのグループではなくなった。その前から兆候はあった。高木紗友希さんをはじめとするチームメイトの成長。歌唱に秀でた段原瑠々さんの加入。決定打が稲場愛香さんの加入。宮本佳林さんのグループ、というのが創設当初からJuice=Juiceのアイデンティティだったように私は思う。周りの成長と新たなタレントの投入でそのバランスが変わった。その意味で、梁川さん、段原さん、稲場さんの加入をよくは思っていない宮本佳林さん信者がいても不思議ではない。Hello! Projectで歌がいちばん上手いメンバーさん(高木さん・段原さん)とダンスがいちばんうまいメンバーさん(稲場さん)がいるんだから今のJuice=Juiceはとんでもないよ。とにかくトモダチは最前で稲場愛香さんを中心に観たこの昼公演でカルロス・ゴーンさんも知らない悦楽を味わった。コンサートは90分以上あった。終演後の全員握手(一旦、全員が退場させられた。握手は場外で行うという告示に我々はざわついた)で、ダンスが超カッコよかった! と彼は興奮気味に稲場さんに伝えた。彼女の反応は覚えていないそうだ。16時42分、セブン・イレブン内にある会場周辺唯一の公共トイレに10人以上のオタクさんが列をなす。そこに加わって用を足す。昼は100%のシラフでいくと決めていた。最前の絶景を可能な限り鮮明に記憶したかったからだ。夜はほんのちょっとだけ酒を入れる。セブンでフォーナインのグレープフルーツ味350ml。一本だけにしておく。先週は二本飲んでコンサート中はぶち上がったが後から頭が痛くなった。ほどよい感じに仕上がる。夜は5-6列目、右寄りの位置。稲場愛香さんの影アナ。こういうことをしたらコンサートが中止となる場合もございます的な文で、中止そ…おあ? という感じになっていて可愛かった。昼公演で最前の天国を味わったトモダチにとって、夜公演はおまけのようなものだった。しゃーない。そうなるわ。それでも72番も悪くない番号だし、実際、視覚的にもそこそこ楽しめた。最前だとチャントを間違えられないという緊張がある(自分の声がメンバーさんに届くくらいの距離なので)けど、少し後ろだとそれを気にせず気楽に楽しめる。思ったけど稲場さんは背が低いし、強みが歌唱ではなくダンスだから、ライブハウス(和製英語)の後ろからだと魅力に気付きづらい。もし今日、彼が最前かそれに近い位置を獲得していなければ、稲場愛香さんにヤラれて電撃が走ることはなかったかもしれない。何となく宮崎由加さん推しであるという体面を保っていたかもしれない。トーク・セグメントでは梁川さんと宮崎さんが左のお立ち台、金澤さんと段原さんが右のお立ち台に乗って寒さ対策の話をされた。段原さんは昨日から靴下を二重に履いている。くるぶし丈の上から普通の丈。それはよくないらしい、血が止まるからと宮崎さん。耳を塞いで聞こえないよー的な反応を見せる段原さん。モコモコのを履けばいいよ。そしたら靴が履けなくなる。金澤さんが瑠々、靴下は一つにしようと締める。宮崎さんは今日、ヒートテックの極暖を着てきた。入れ替わりで登壇した稲葉さん・植村さん(左のお立ち台)、宮本さん・高木さん(右のお立ち台)が始めた話は暑さ対策。最近急に暑がりになったという稲場さん。こういうことありますか? 私も去年のワールドツアーくらいから暑がりになったからあるよと高木さん。彼女曰く室内が暑くても外に出れば涼しいので冬の方がいい。夏は逃げ場がない。宮本さんによると、水を口に含むだけで(飲み込まなくても)身体が水分を補給したと錯覚して汗が出てくるのだという。暑いけどお腹がたぷたぷで飲みたくないときにそうする。高木さんはそれを聞いて試したことがあるが、よく分からなかった。皆さんはちゃんと水を飲んで(水分を補給して)ください、と真面目に私たちに語りかける高木さん。最後のトーク。今日が勤労感謝の日ということで、お仕事お疲れ様です、とヘッズに頭を下げる段原瑠々さん。貴重な祝日を、私たちに会いに来てくださることに使ってくださり、ありがとうございます。土・日を挟んで(今日は金曜日)月曜からお仕事の人もいるかもしれませんが、そんな皆さんの元気の源になれればいいなと思います。いつにも増して年不相応の落ち着きがあるトークの梁川さん。ブラック・フライデーのブラックは黒字から来ているという知識を披露し、干支が二周も三周も違いそうなオジサンたちを唸らせる。植村あかりさんは、最近ご自身の成長を感じるというようなことをおっしゃっていた。ブラック? 何でしたっけ? ブラック・フライデー? の話を聞いてもふむふむと思える。ブログを書いて、一年前、二年前の同じ日のブログを読むと今と文章が違うし、頭もバカっぽいんですよ、と言って笑う。この夜公演が私にとって十代最後のJuice=Juiceとしてのコンサートだった、と宮本佳林さん。ココにいられた人は貴重な公演に居合わせた、的なことをおっしゃっていた。稲場愛香さん曰く、私はアイ・コンタクトをとるのが好き。皆さんとも、メンバーとも。他のメンバー同士がアイ・コンタクトをとるのを見るのも好き。宮崎由加さんは昼公演で左右のイアリングを間違えていたと告白。踊っていて違和感。公演中、高木さんに見せたら違うねって言われた。言うまでもなく、昼公演の経験とは比較にならないけど、稲場愛香さんのダンスは、人と人の隙間からある程度は見えた。『KEEP ON 上昇志向!!』での三人のダンス、本当に大好きだ(地味に段原さんも凄い)。なんちゅう眼福だ。ランニング・マンっていうのかな? の動きをするところがあって、そのときの稲場さんが本当にイキイキと楽しそうで。19時4分、コンサート終わり。トモダチは終演後の全員握手で一人目の稲場愛香さんにバースデー(イベント)行きますとお伝えしたら待ってます! と返してくださったそうだ。待っててね、まなかん…。彼はどうしても2015年の雪辱を果たしたいんだ。彼がHello! ProjectのFC会員になってから入金をし損ねた(払ったと思い込んでいた)唯一の現場で有名な稲場愛香バースデーイベント2015。昼もそうだったけど握手では植村さんと梁川さんがモコモコのクリーム色のジャケット、金澤さんが黒っぽいジャケットを羽織っていた。トモダチはあったかそうと植村さんにお伝えすると、モコモコで暖かいよ的な返しをいただいた。19時24分、握手から抜ける。19時52分、昼と同じとりすみに入る。20時20分の電車に乗るために急いで注文したが、ジョルダンで検索したら次の電車でも目的地に着く時間が同じだった。よかった。20分のに乗るのは無理があった。ハイボール、うにオンザ半熟玉子、焼き鳥5本(塩)、牛ハラミ串、ネギ豚ホルモン。とにかく出てくるのが早いし、食いモンのクオリティも悪くない。3,267円。身に付けているものすべて(衣服、キャップ、スニーカー、バックパック等々)を赤で揃えて金澤朋子さんのお姿が印刷されたマイクロ・ファイバー・タオルを肩に巻いて電車に乗る、キャップから白髪がのぞく紳士。首から金澤さんだけが写ったチェキが3枚入ったチケット・ホルダー的なのをお下げになっている。そのチェキの一つに(おそらく金澤さんの直筆で)その紳士のフル・ネームとおぼしき名前が書かれている。電車を二本乗り換えてもまだいる。家が近いのか。結局、トモダチが降りる三つ前の駅で彼は降りた。今日、トモダチが受けた稲場愛香さんの衝撃。一旦、冷静になろう。性急に結論を出す必要はない。彼はそう思った。ところが翌日になっても稲場さんのダンスが脳裏に焼き付いて離れなかったんだって。そういうこと、なんだろうな。