ダメ元でD氏をお誘いしてみたら公演に入っていただけることに。後から気付いたが、水戸ホーリーホックの試合と時間が重なっている。愛するクラブの大切な明治安田J2リーグ残留争いをリアル・タイムで追うことよりも私のお誘いを優先してくださることに感謝、恐縮。下北沢でメシをご一緒することは既定路線だった。私が夜にBLUEGOATSを観に行くんで公演前にお会いしようということで。それで今日の公演は新規客が観覧無料、なおかつ新規客を招待した人はチェキ券を1枚もらえるというのがちょっと前に発表されて。タダならD氏も軽い気持ちで入ってくれるチャンスはあるかなと思って。D氏はカルト宗教としてのHello! Projectにどっぷりはまっているお方なので、んなもんタダでも観たくねえよ(笑)という反応が来たとしても不思議ではなかった。あの団体の支持者たちはそれくらい排他的なので。すみませんちょっと言い過ぎました。半分冗談ですよ。いずれにしてもD氏は私の申し出を快く受けてくださった。
横浜F・マリノスがアンデルソン・ロペスさんのペナルティ・キックによる1点で明治安田J1リーグ最下位の北海道コンサドーレ札幌相手に薄氷の勝利を収める試合をDAZNで観、家を出る。実のところ我々も水戸ホーリーホックのことを笑っていられない。今シーズンは明治安田J1リーグの残留争いに参加することが濃厚となっている。17時前に下北沢駅に到着。ゆったりとしたサイジングの厚手白teeを颯爽と着こなすD氏と合流。今日は18時半開場、19時開演。だから約一時間半ある。メシ食って、サテンの流れ。行ってみたかったザ・ピザ。前に下北沢でお会いしたときに通りがかって気になっていた。そういえば前回(行ってみたいって)言ってましたもんね。あの翌日に店に行き召し上がっていたというD氏。この店はピザをピース単位で販売している。1ピースがデカそう。店に向かう道すがら、聞いてみる。
私:二つだと多いですか?
D氏:いや、行けますよ。男なら
私:じゃあ男を証明しますね
結果:私2ピース、D氏1ピース。店にいた若いカップルの女2ピース。私はペパロニ、アンチョビ&ブラック・オリーヴ。ジン・トニック。D氏はミックス・ピザ、コロナ・ビール。ピース単位で頼んでから焼いてくれるので熱々。おいしい。食べ応えもある。満足度高い。私にとって数年ぶりのピザだった。量に関しては、私はもう中年なのでダイエット的な意味で自制心を働かせたけどお腹が空いていたら3枚はイケそう。また来たい。サテンに移動。前回利用した店はドアの外に入店待ちの列が出来ていた。プランBの店は運良く2席だけ空きがあった。アイリッシュ・コーヒーJPY900。18:25くらいに店を出る。今日の会場は下北沢近道。入場列を一瞥するD氏。
D氏:ハロプロよりは楽曲派っぽい人が多いですね
私:そうっすか?
D氏:New Jeansおじさんみたいな人が多いんですか?
ドリンク代JPY600。メニュウを見ていると自家製クラフト・コーラがあるようだ。ノン・アルがいいとおっしゃるD氏にそれを教える。メキシコークというのがそれっぽい。私もD氏もそれを注文。階段を降りてフロアで飲む。これってお酒ですか? とD氏。いや、コーラですと答える私。こういう味のコーラなのかと納得するD氏。今だから言うけどあれは完全にお酒だったね。いいじゃん別に。お酒で。そういえばメキシコークという名前で思い出したけど、この間YouTubeで面白い動画を観た。「世界で最もコカコーラ中毒で人が亡くなる街の闇の実体が恐ろしすぎた」。メキシコ。住民が平均して一人一日2リットルのコーラを飲む。水分補給が水ではなくコーラ。病人だらけ。それでも現地民はコーラは悪くないと思っている。コーラが宗教にも入り込んでいる。このBappaさんのチャンネルは本当に面白い。
D氏:BLUEGOATSでもシコッてるんですか?(でもって何? 前提として何でシコッてるんだ?)
最前はガチ勢が陣取っていたが、2列目、3列目くらいは割と直前まで入り込む余地があった。BLUEGOATSのヘッズは我先にと血眼で前に行きたがる感じではなく、あえてちょっと後ろの方で観たい人がそれなりにいる。開演前だが入場するとステージには既にチャンチーさんとソン・ソナさんがいる。いま、ほんま・かいなさんとダイナマイト・マリンさんが二人三脚でハーフ・マラソンを走っている。出発地点は横浜アリーナ。下北沢近道までの距離がちょうどハーフ・マラソンの距離らしい。その様子がYouTubeで配信されている。ステージのお二人がそれを観ながらトークしている。チャンチーさんの眩しいナマ脚。
D氏:(ソン・ソナさんを見て)小野田紗栞さんを思い起こさせる、リス系の顔立ちですね
私が着ているThe Karate Kidのtee(古着屋JAM公式オンライン・ショップで購入)がいたくお気に入りのD氏。ピザ屋、サテン、コンサート会場(BLUEGOATSは公演中でも静止画撮影可)と3-4回に渡り私を撮影する。
近づく開演時間。三川さん(事務所社長)の呼びかけで全体が左側に圧縮(右側が入口)。私はほぼ左端の何となく二列目にいたが三列目に後退。ほんま・かいなさんとダイナマイト・マリンさんの到着は予定されていた開演時間に間に合わず。ステージで待つチャンチーさんとソン・ソナさん。フロアで待つ我々。走っていた二人は19時半くらいにステージに合流。抱き合うメンバーさんたち。大団円。そこから始まる公演。特にほんま・かいなさんがスペシャルだった。やり切ったばかりの二人三脚ハーフ・マラソンがドーピングのように効いているのが明白。達成感。疲労。そしておそらくは空腹。彼女をちんちんにたとえるなら疲れマラのような状態だったのだろう。のっけから感情マックス。ステージとフロアを飲み込むほんま・かいなさん。今日は彼女の独壇場だったと言っても過言ではない。とにかくカッコよかった。だってさ。ステージに合流して開口一番、予定時間よりも遅くなったことを謝りつつ、ヒーローは遅れてやってくるんでって。これ以上のコメントがあるか? この人が抜けたらこの集団がこの集団たり得ないという存在。BLUEGOATSそしてBLUEGOATSの音楽にとってそれがほんま・かいなさんなのだろう。
魂を感じるコンサートだった。いつものように30-40分で終わるのかと思いきや、終演直後に時間を観たら21時を過ぎていた。アンコール後だけで3曲もやってくれた。そうだよ、私が観たかったのはコレなんだよ。BLUEGOATSを観るのはコレで4回目だけど、初めて心からいいと思った。これまでは正直、まあ言うてもこの程度かというのが頭のどこかにあった。その大きな要因の一つは単純な時間の短さだった。今日は掛け値なしに楽しかったし心を動かされた。公演中、メンバーさんが一人毎にトークをする時間が割り当てられていた。YouTubeとは違って終始シリアス。チャンチーさんが次にやる曲について、かいなチャンが私のために(歌詞を)書いてくれたかのような…と言うと背中を向けていたほんま・かいなさんが振り返り、あんたのために書いたよと言った場面。泣いてしまうチャンチーさん。ほんまさんがトーク中にステージに座り込み、そこから『東京タワー』のアカペラを始め、それをイントロとして同曲が始まる流れはドープだった。
フロアのノリは、私が観るようになったこの数ヶ月で急激に変わりつつある。最初に無銭コンサートを観に来たときはみんなおとなしく見ている感じだったけど、前回くらいからフロアのヘッズ同士で肩を組んだり飛んだり歌ったりと、徐々に我々サイドの能動的な参加の仕方が形になってきている。アイドル現場のノリとは差別化が出来ている。いい感じなんじゃないだろうか。まだ私にとって一緒に歌うのは難易度が高いが。
終演後、いやあめっちゃよかったっすね! と興奮醒めやらぬ私が話しかけるとD氏はやや引き気味で、温度差があった。あれ? 仕方ない。毎日アオヤギ・チャンネル(BLUEGOATSのYouTubeチャンネル)の動画を繰り返し観た結果、第11世代Fire HD 10の一ヶ月のデータ使用量が100GBを超えた私と、特に思い入れもない状態でふらっとコンサートを観てくださったD氏とで熱量が同じワケがない。
チェキ券には二種類あって、青(JPY2,500)が撮影後、それにサインやコメントを入れてもらいながら1分間お話をさせてもらえる。赤(JPY1,000)が撮ったらそれを受け取って終わり。D氏を招待したことでもらえた無料チェキは赤の方だった。D氏に進呈しようとするも頑なに受け取ってくれない。私は青を1枚買ってチャンチーさんと面会。今日スゴく楽しかった、BLUEGOATSを観るのは4回目だけど一番楽しかったとお伝えした。もらった赤でほんま・かいなさんと面会。今日めっちゃカッコ良かったっすとお伝えした。
チャンチーさんはツーケーがいいっすね、との所感を述べるD氏の導きで、かつてNasも訪れた(実際トイレにサイン入りのポスターが飾ってあった)というリトル・ソウル・カフェ。ランバリオン15年XOスパイス・ラム(イングランド)をロックで。店主氏曰くレアとのこと。D氏お気に入りのブロンコ20(横浜)を一口もらったらとてもおいしい。私も二杯目に選択。お酒を出してから店主がボトルを見せてくれる。いい音楽。いいお酒。ボッていない価格。気取りすぎない雰囲気。非常にイケている空間。45trio, “A Little Spice”。Monty Alexander, “Out of Many, One”。Quincy Jones, “Tell Me a Bedtime Story”。DJ Cam Quartet, “Saint Germain”。D氏からフットボールのルール上、ゴール・キックはオフサイドにならないという知識を得る。23時半頃、解散。