2016年8月14日日曜日

Rainbow Carnival (2016-08-07)

失業者が給付を受け取るためには月ごとに指定される日時にハロー・ワークに足を運び、求職活動の履歴を更新した紙を提出しないといけない。一ヶ月に三回以上、企業の選考に応募するか試験を受けなければならない(厳密にはそれ以外でも求職活動に数えてもらえる行動があった気がする)。無職期間に豊島区民だった私にとって、最寄りのハロー・ワークは池袋のサンシャイン・シティ内にあった。一般的には商業施設として知られているが、色んな会社の事務所が入居している棟もある。いくつか頭にこびりついている光景がある。一つ目は、エスカレーターですれ違うスーツ姿の会社員たち。彼らは私のことを馬鹿にしているだろうと想像した。ハロー・ワークに入るところを彼らに見られたくなかった。二つ目は、ハロー・ワークの施設内で求人票を眺めるシングル・マザーらしき女性。一人の子供を背負って、足元で走り回るもう一人の子供を見ながら、壁に貼り出された最低賃金近辺の仕事を物色していた。三つ目は、サンシャイン・シティ内のTULLY'S COFFEEで時間を潰す有閑マダムの皆さん。平日のTULLY'S COFFEEは、意外と混んでいた。夫が仕事をしている間、ママ友同士で喫茶店で他愛もない話に花を咲かせている彼女たちを見ると無駄に消耗させられた。話の内容を聞いた訳ではないがどうでもいい話なのは彼女たちの弛緩しきった面構えで分かった。

私は今、TULLY'S COFFEEのエールエール広島駅前店でAphex Twinの“Drukqs”を聴きながらポメラのキーボードを叩いている。職がなかった頃の私には、二つのハローがあった。ハロー・ワークと、ハロー・プロジェクトだ。職がある今の私には、一つのハローしかない。ワークじゃない方のハローに集中できる状態がずっと続くのが人として好ましい。8月6日に続き、翌日の7日にも夏ハロコンのRainbow Carnivalを鑑賞する機会に恵まれた。今日もグッズ列は長蛇の列だったので、昨日と同じ作戦を取って入場列に並んだ。入場は定刻の13時45分よりも数分はやく始まった。昨日よりも中野に着くのが遅くなったが、タイミングは絶好だった。中に入ってからほとんど並ばずに日替わり写真を入手できた。宮崎由加さん、高木紗友希さん、牧野真莉愛さん、中島早貴さんの計4枚。昨日はJuice=Juiceメンバーのしか買わなかったのだが、せっかくハロコンに来たのだからJuice=Juiceの単独現場と同じ買い方をするのも能がない。宮崎さんは外せないとして、他の3人についてはJuice=Juiceでもなかなか日替わりを買うことが少ない高木さんと、他のグループでいま気になっている牧野さんと中島さんにした。

高木さんはここ数ヶ月で私の中での順位が急上昇している。昨日のRainbow CarnivalでもMVPだった。牧野さんの『まりあんLOVEりんですっ』は最高のラジオ番組だ。最近見た夢の話をし始めたり、小学四年生のときに学校で書いた作文を読み上げ始めたりと、とにかくドープなんだ。道重さゆみさんの『今夜もうさちゃんピース』のように長く続いてほしい。中島さんは昨日、間近で見させてもらったときの美しさが印象的だった。今の彼女の仕上がり具合は完璧だと思う。そう思ったのを何かしら形にして残しておきたかった。

最近どうも疲れが抜けない。ここ数日では本がじっくり読めるくらいには回復している。とはいえ、まだ万全ではない。席に着くと目をつむって、うとうとした。前方の席にいる紳士による「さくらちゃーん!さくらちゃーん!さくらちゃーん!」という絶叫で起きた。時間を見たら14時45分。ちょうど開演時間だ。いい目覚ましになった。2列という絶好の位置だった昨日とは打って変わって、今日は29列という後ろから4列目それも一番左端という、ジャパネットたかたの高田明氏も良席と強弁して売るのに戸惑うような席だ。当然、双眼鏡(VixenアトレックライトBR 6x30WP)を持ってきた。私は与えられた席によって明確に鑑賞方法を変える『置かれた場所で咲きなさい』的なスタンスを取る。今日はほとんど声を出さず、身体も動かさず、ひたすら双眼鏡でステイジ上の星々を観察した。

シャッフルの一曲目『ドットビキニ』で一番星の宮崎由加さんが登場したのに不意を突かれた。昨日は同曲をパフォームする一員だった金澤朋子さんがいない。宮崎さんの代打だったようだ。もしかすると宮崎さんが本調子ではないというきのう私が抱いた印象が合っていて、今日は幾分かマシになってきたのかな。だとするとよかった。でもやっぱり、双眼鏡越しに見える宮崎さんの様子はいつもの絵文字スロットマシーンではなかった。彼女がステイジにいるときにはずっと見ていたけど、親知らずでも痛んでいるような感じに見えた。いや、まったく的外れかもしれないし、そうであってほしいけど。

まことさんとアンジュルム新メンバー笠原桃奈さんの絡みは昨日よりはよくなっていた。笠原さんが自己紹介のときに好きな戦国武将が石田三成だと言って、何で石田三成が好きなんだと聞くまことさんに、明智光秀に身を捧げたから的なことを答えていた。理由を聞き出せただけで、昨日と比べてまことさんの司会がだいぶ進歩している。

『明日やろうはバカやろう』『KEEP ON 上昇志向!!』のときに金澤さんのおへそが少しだけ見えた。もしかしてこれは歴史的瞬間? 過去に記憶がない。いや、どうだろう、以前も拝見したことがあったかな? まあ初めてではないとしても、少なくともレア(金澤さんの口癖で彼女がブログでも多用する言葉)なのは間違いない。しかしJuice=Juiceのヘソ出しがレアであるという状況は深刻な文化的損失であり、早期に是正されなければならない。衣装をプロデュースしている奴らは自分の仕事の重みを知れ。もう一度『おへその国からこんにちは』から聴け。

田村芽実さんのものだった『恋ならとっくに始まってる』冒頭の台詞は、彼女の退団後、和田彩花さんが受け継いだ。昨日も思ったが、違う。これじゃない。田村さんじゃないとダメだ。この台詞だけではない。田村さんのいないアンジュルムは何かが足りない。私にとってアンジュルムの魅力の大部分は田村さんだったのだと、彼女がいなくなってから分かった。アンジュルム主演ミュージカルの10月8日公演のチケットが当選して既に支払いも済ませてあるのだが、後から同じ日にJuice=Juiceの滋賀公演が発表された。Juice=Juiceを申し込んだ後に、Robert Glasperばりに“Double Booked”であることに気付いた。Juice=Juiceが当選したらそちらを優先するつもりだ。誰か代わりにアンジュルムのミュージカルを観に行ってブログを書いてくれないかな。

今日のトーク・セグメントは、無人島に二人きりで行っても頼りになりそうなメンバーは?的なお題だった。5位:石田亜佑美。料理も出来るしスーパーで安い食材を探してくるのも得意なので、無人島に行ってもうまくやれそうだし「利用できそう」と生田衣梨奈。4位:山木梨沙。スクリーンには「山本」と表示され、やま・き・りさですと名前を訂正する山木さん。お金持ちなので自家用ヘリを派遣して助けてくれそうという小関舞さんに、「クルーザーも用意するよ」と乗っかる。3位:生田衣梨奈。岸本さんだったかな、守ってくれそう的なコメントを発し、生田さんが守るよ的な返しをしていた。2位:矢島舞美。私の周囲では「え、1位じゃないの?」的な反応の観客が多かった。私も矢島さんが1位だと思っていた。1位:岡井千聖。植村あかりが投票していたことを知った岡井さんが「こんな美人が」と言い、植村さんが笑った。「こんな美人が指名してくれるんだから守ってあげなきゃですよ」的に補足した。面白いから一緒にいて楽しそうだし、食べられそうなものを取ってくれそう的なことを言った山岸理子さんに「動きのろそうだもんね」と岡井さん。竹内朱莉さんも岡井さんを選んだ。「タケちゃんは守れない」「何でですか!」。

まだ発売されて間もない曲や、まだ発売もしていない曲が多く、我々はいま一つ乗り切れていなかった。この夏ハロコンはこれからも公演があるので、これから徐々に馴染んでいって乗り方が確立されていくのだろう。『KEEP ON 上昇志向!!』は周りの客席では「へえそう来るのか。面白い」的な空気だった。初めて聴く人が多そうだった。実際、私も昨日はじめて聴いたばかりだ。つばきファクトリーの新曲がいわゆるプラチナ期のモーニング娘。っぽいと思った。『しょうがない 夢追い人』的な印象。路線としては私の好みである。こぶしファクトリーのサンバの新曲はワックだ。たしかにお祭りっぽいしハロコンには相応しいのだろうが、子供騙しの曲に思える。これで弾ける気にはなれない。