2017年7月30日日曜日

Seven Horizon (2017-07-26)

昨日は参った。本当に。ZEEBRAの親父も弱音を吐きたくなるレベル(分からなければZEEBRA, “MR. DYNAMITE”を聴け)の異常な蒸し暑さ。一日をやり過ごすだけで精一杯。週に一度はジムで走るようにしていたが、もう無理だ。会社の後にジムに寄っても、風呂に入って帰る。普段は風呂だけを利用しても運動をしたかのようなマッチョなヴァイブスを醸し出しながら受付を通過するが、そんな気力もなくなった。サウナに入るのですらしんどい。こんなに不快な日々が続いているんだからしょうがない。自分を許す。もし私が年寄りになったとしたら、夏に耐えられなくなって死ぬのだろう。今日はマシだ。朝方にざーっと雨が降って、昨日よりは何度か気温が低くなった。天気予報では一日を通して30度を割っていた。夏に変わりはないけど、外に出ても汗が止まらないというほどではなかった。今日でよかった。コンサートは昨日もあったんだよ。二日連続。同じ場所でね。何せ平日なんで、二日とも行くってのは厳しくて。7月25日(火)と26日(水)を比べたときに都合が付けやすそうだったのが26日だったんだ。吉祥寺CLUB SEATAで18時30分開場、19時開演。これに間に合わせるためには15時すぎには会社を出る必要があった。あと1時間くらい後でも一応は間に合っていた。ただ、日替わり写真を買うことを考えると、ギリギリには行きたくなかった。出来れば開演前にメシも食っておきたかったしね。計画通り、15時7分の退勤に成功したんだけど、何週間か前から上司にジャブ(シャブではない)を打ったり、13時からの会議を9時半からに変えてもらったり、17時半からの会議を断ったりする必要があった。平日の現場に行くのは、休日に遠征をするのとは別の難しさがある。いっそのこと休んじゃうのがいちばん楽ではあるんだけど、毎回休むわけにもいかない。

吉祥寺は私にとって、髪を切りにくる場所なんだ。元は青山の美容室で切ってもらっていたんだが、担当してもらっていた人が吉祥寺店に異動になって。吉祥寺だったら行ける範囲だったんで、付いていった。何だかんだ、今月でちょうど丸10年の付き合いになる。だから吉祥寺には一ヶ月半に一度くらい来ている。色んなところを歩き回ったわけじゃないから詳しくはないけど、多少の土地勘はある。Google mapで吉祥寺CLUB SEATAの場所を調べたときも、大体あの辺かって想像ができた。17時11分に、階段を下りて地下1階のグッズ列に並んだ。目と鼻の先に売場が見えている。並んでいるのはざっと10人くらい。窓口が二つ。10分足らずで購入を終えた。同じツアーなのにこの間の京都とは大違いだ。日替わりの宮崎由加さん、宮本佳林さん。あと、今日から発売しているコレクション生写真を5枚、買った。今日の宮崎さんの日替わりに書き込んである自画像、これまでに私が手にしてきた中でいちばん困り眉の度合いが強いかもしれない。

前にいた人たちが買う様子を見ていると、大体の人たちが宮本さんの日替わりを買っているように見えた。休養中の彼女を応援する気持ちがそうさせているのだろうと思った。昨日の16時頃、宮本佳林さんが「機能性発声障害」と診断されたため同日から「ライブ、イベント、声を出す必要のある仕事は全てお休みさせて頂く」旨が発表された。Twitterで見る限り、彼女は7月21日のJuice=Juice熊本公演はダンスのみ、22日の福岡ハロコンでもダンスのみ、23日の宮城でのイベントは不参加だったようだ。機能性発声障害でAmazonを検索しても専門書しか見つからなかった。一般書があれば読んでみたい。どういう病気なのか、治療に必要な期間が三ヶ月なのか半年なのか一年なのか二年なのか、そもそも完治する類の病気なのか、私には分からない。でも、いくら不在にしようと宮本さんはJuice=Juiceに欠かせない存在であり続けるし、ステージに戻ってくる日を私は待っている。

「おなかがすいてちゃだめです。しっかり食べてライブ楽しむぞー」―宮崎由加さんの日替わり写真に書いてあった。その教えをしっかり守るため、線路沿いにある「旺旺(ワンワン)」という中華料理店に入った。看板メニューらしきご飯に豚肉と野菜が乗っているやつと、焼酎のお湯割りを頼んだ。1,200円。メシも酒も思ったより量が少なかった。40度くらいの強い酒を入れるような小さいグラスでお湯割りが出てきた。(これを書いている今ふと思ったのだが、「おなかがすいてちゃだめです」ってもしかして私たちへの訓戒ではなく宮崎さんご本人がそうだっていうことか?)駅前のコイン・ロッカーにカバンを預け、チケットと千円札をポケットに入れ、ピンクの宮崎Tシャツを手に、再び吉祥寺CLUB SEATAへ。食事の量はあれでいいとして、アルコホールはもうちょっと入れておきたい。コンビニで宝焼酎の緑茶割り(糖質ゼロ)を買って、店の前で飲み干して、店内のゴミ箱に空き缶を捨てた。近くには入場待ちのJuice=Juiceのファン(服装から分かる)が数十人。何十メートルも離れてるのに誘導の兄ちゃんたちがやってきて、ここは歩道だから立ち止まるなって言ってきてうるせえ。

今日はチケットに印字されている開場時間は18時半だったが、整理番号ごとに集合時間が分かれていた。これは事前には知らされていなかった。

18時15分:1-150番
18時35分:151-250番
18時40分:251番-

若い番号の集合時間は18時半よりも前だった。私は147番だったので、その中に入っていた。こういのがあるから、ライブハウス(和製英語)での公演には早めに来た方がいい。こういうの事前に言わねえからさ。いい整理番号を持っていても、18時半ギリギリに着いていたら番号通りに入れなかった可能性が高い。

18時14分:1-150番までが地下に降りろと誘導の兄ちゃんが案内する
18時23分:階段を降りたところにオタフクソースの旗がある。オタフクソースとオタク臭そうっすで韻が踏めることに気付く。それをTwitterに投稿し3ふぁぼを得る
18時29分:62番まで呼び出される
18時32分:64番まで呼び出される
18時34分:急に60番代から80番に飛んだ
18時35分:100番まで呼び出される
18時36分:130番まで呼び出される
18時37分:148番まで呼び出される
18時39分:チケットをもぎられ、ドリンク代600円(割高。私が行った中では新宿Renyに続き二回目。普通は500円)を支払い、水を得て、フロアへ

私が入った時点で、感覚的には6割くらい埋まっていた。Juice=Juiceのコンサートにも関わらず、左側の女性限定エリアが広い。フロア面積の3割くらいを占めていたんじゃないだろうか。しかもちゃんと埋まっている。空調がよく効いていて快適だ。9列目くらいかな。前の人のチケットが見えた。107番だった。二、三列前に180センチくらいの紳士がいた。しまった、位置取りに失敗したかと思った。真正面の視界は塞がれた。でも、右側が割と見えたので、悪くはなかった。出演者たちの全身までは見えなかったけど、彼女たちがお立ち台に上ってくれた際には満足できる絵が得られた。なんど観てもいつどこで観ても麗しいJuice=Juice(誰が、とかじゃなく)のお姿を堪能しながら、私は気持ちの悪い笑みを浮かべていた。世界一HAPPYなオタクの子だった。

耳栓を忘れた。ミュージカルとか、FCイベントとか、リリース・イベントでは耳栓をしないことが多いが、コンサートで耳栓をしないのは久し振りだった。幸いにも耳をつんざくような暴力的な音量ではなかった。耳鳴りも残らなかった。ただ通常の生活で経験する範囲を超えたデシベル数であることに変わりはないわけで、しかもそれがずっと続くわけだから、耳にはよくないわな。今日は一公演だけだったけど、二公演だったら違っていたかもしれない。毎週のように何時間もこの音量を浴び続けると耳に悪い影響が出ることが想像できたので、コンサートでは耳栓を付けるべきだなと思った。その一方で、耳栓をかませないことでコンサートそのものが直に身体と脳に入ってくる感じというか、そういう迫力も感じた。

梁川奈々美さんが前髪を作っていて、別人のようだった。これまでのコミカルな要素が一気に失せ、単純に美少女だった。前髪は昨日から解禁したのだという。梁川さん曰く、今日はポニー・テール。昨日は宮崎由加さんのリクエストでツイン・テールにしたが、肝心の前髪の出来がよくなかった。今日はこのコンサート前に撮影があって、メイクさんに前髪を作ってもらった。私が求めていた前髪はこれだと思った。自分でも再現したい。何週間かかるかわからないし、そのときのコンディションにもよるが、温かく見守っていただきたい。「女の子らしく、アイドルらしく、可愛く」やっていきたい。らしく…と言う度に間を空けて、私たちの歓声を呼び込むあたりがこなれている。

高木紗友希さんのお話が面白かった。概要。「おばあちゃんとモーニング食べようとお店に入ったら、喫茶店にいる人がみんな私のことを知っている。普段おばあちゃんが周りのお客さんに新聞を見せたりして私のことをしゃべっている。地元だからいいんですけどね。千葉でイベントがあったときは、張り切って来た。イベントの後、ブログのコメントを読んでいたら私のおばあちゃんに声をかけられたというコメントがたくさんあって、やばいと思った。黄色いTシャツを着ている人におばあちゃんが自分から声をかけていた。やめてと言っても聞かないから言うのはやめた。だから皆さんから言ってほしい」
握手会にも来るという高木さんのおばあさま。
「握手会って手しか触っちゃダメじゃないですか。あーりーに思いっきり顔を近づけてさゆきのばあばだよと言ったり、私には抱きついて来ようとしてスタッフさんに止められそうになったりしている」
一連の話を、信じられないと言わんばかりに口を丸くして驚いて聞き入る宮崎由加さん。

今日の一番の見所は、宮本佳林さんの欠場がどう影響するのかだった。彼女がいない穴をどう埋めるのか? 誰が埋めるのか? そもそも埋められるのか? いや、埋められないでしょう。だとすると、彼女がいない分、単純に普段より見劣りするショーになってしまうのか? そういった疑問を頭に浮かべながら、私はコンサートを観ていた。どうだったかというと、宮本さんの不在は感じた。でもそれは必ずしもネガティヴな感想ではない。宮本さんがいないことの歯がゆさよりも、別バージョンのJuice=Juiceを味わえる新鮮な喜びの方が強かった。『大人の事情』における「大人の事情で 私の自由を奪い去っていかないで そばにいたいだけ」という宮本さんのソロ・パートは宮崎由加さんが担当した。さすがに宮本さんのような圧倒的なヴァイブスは出せていないが、そこを宮崎さんがやるんだという驚き、この見せ場を(小野瑞歩さんと並び私がHello! Projectで最も支持している)宮崎さんの歌声で聴ける喜びがあった。宮本さんの歌割りは宮崎由加さんに多く割り振られていた印象を受けた。元々、初期の曲では宮崎さんの歌割りが少ない。宮本さんのパートが宮崎さんに多く割り当てられた結果として四人が均等に歌っていた印象を受けた。『この世界は捨てたもんじゃない』冒頭の「為せば成る? 土砂降り、空振りだって ポジティブ全開」は、植村あかりさん、宮崎由加さんで二分割(宮崎さんが「ポジティブ全開」)。

アンコール開け、最後のサツアイで息が切れているのがマイクに乗る段原瑠々さん。直前にパフォームした“Fiesta! Fiesta!”の歌詞にかけて「情熱を解き放ちすぎた」と言って我々の歓声を浴び、照れ笑い。段原さん曰く、この会場は皆さんとの距離が近くて、恥ずかしい。皆さんの熱がそのまま伝わってきた。これからJuice=Juiceの曲を覚えていって、もっと出られるように頑張る。

金澤朋子さんが段原さんのコメントをなぞって「情熱を解き放ちすぎて…」と言って我々からエーイングを浴びる。金澤さん曰く、今日は公演中にピアスが取れた。イアリングが取れることはたまにあるけど、ピアスは滅多にない。(耳に怪我をしていないのかと心配するフロアの声を受けて)耳は切れていない」
「今日のライブを成功させるため、紗友希と吉祥寺でランチをしたんです。スタッフさんもいたんですけど。(客から「すき家?」という声がちらほら)何ですき家なんですか! 吉祥寺ランチという言葉と遠いでしょ。すき家は好きですけど。(『朋子と一緒だと全部そう思われる』と高木さん。)パスタですよ。おしゃれなパスタ(客、エーイング)何でエーなの? 皆さんもこの後はパスタを食べてくださいね」
(どこで食べたんだろう? 吉祥寺でパスタというと私が知っているのは「ラ・ベファーナ」である。パスタは頼んだことがないが、一時期よくピザを食べに来ていた。はじめの頃はめちゃくちゃおいしいと思っていたが、年月を経るにつれ私の舌が肥えて特別おいしいとは思わなくなってしまった。)

「事件です」と言って我々の注目を引き付ける高木紗友希さん。ここが熱いんです、とこちらにお尻を向けて、お尻の上部というか腰の右側を指し示す。踊りながらどんどん熱くなっていって、「何なの」と朋子に聞いていた。(「知らないよ!」と金澤さん。)原因は、きのう貼っていたタイガーバームだという。「いや、はがしたんですよ。でも今さら熱くなったんです」
今日の高木さんはいつにも増して面白かった。いつもの「心の中スカッとするほど」ソウルフルな歌声に加えて、面白いトーク。最強。

宮崎由加さん曰く、このコンサート前の撮影で段原瑠々ちゃんと梁川奈々美ちゃんの可愛い写真が撮れた(「梁川奈々美」を甘噛みしていてちょっと笑いが起きた)。「ブログに載せたんですけど、載せる前に宮本佳林ちゃんに送ったんです。そしたら『可愛い〜』って反応してくれて、送ってよかったって思いました。佳林ちゃんはこれからブログを充実させていくと宣言していたので、期待していてください」

21時を過ぎてしまう可能性があるという判断であろう、18歳以下の段原瑠々さんと梁川奈々美さんは終演後の高速握手会には参加しなかった。そのかわり、握手会の前に二人がステージに登場し、握手会の注意事項を読み上げた。「私たちは参加できません」と梁川さんか言うと我々はエーイング(もちろん本気の抗議ではない)。すみませんと頭を下げるお二人。ちょっと嬉しそうにはにかむ段原さん。20時36分、二人による注意事項の読み上げが終了。公演中は微塵も感じなかったが、握手会で対面したJuice=Juiceの皆さんは少し消耗している感じがした。あり得ないくらいの蒸し暑さに体力を削られる日々。いくらお若いとは言っても肉体と感情を酷使する上にサボる余地のない重労働に従事されている彼女たちにこたえないわけがない。目を疑うほどにスケジュールが詰め込まれているし。そんな中でも宮崎さんは私を見て「あー!!」と目を細めて手を振ってくれた。20時52分、退場。コンサートは京都のときから練度が上がっていて、観賞環境もよく、最高に楽しめた。酒も少しは効いたかも。強い意思を貫き会社を15時に出てよかった。