2018年3月23日金曜日

さくら (2018-03-18)

名古屋に来るのはもう四回目なもんで、そこまで旅情を感じなくなってきた。よく知らない土地に足を踏み入れたときの、ワクワクする感じ。あれがもうない。行く場所にしても、移動方法にしても、だんだん固定されてくる。新鮮味が薄れてくる。今回の目新しい体験としては、ウェルビー今池というカプセルを利用した。この施設はもちろん初めてだったし、カプセルに泊まるのも人生で二回目だったんで、面白かった。楽天トラベルで大浴場と禁煙にチェックを入れて検索して、安くて評判がいいところを選んだらここになった。んーとね、一泊で4,220円。風呂が期待以上で。カプセルなのに露天風呂まであって。サウナではロウリュまであってさ。昨晩はたまたま髪と身体を洗い終わったところで23時のロウリュが始まるタイミングになってね。お兄さんが正面と背面に熱風をかけてくれて。爽快だった。設備にしても至れり尽くせりでさ。そういやお風呂には標準のシャンプーとリンス以外にLUX SUPER RICHとTSUBAKIが選べるようになっていた。当然、TSUBAKIを選んだよ。つばきファクトリーの支持者だからさ。そういやつばきファクトリーのファンに呼称を付ける話って立ち消えたのかな。夜中にオジサンのイビキで目が覚めたんだけど、カプセル内に用意されていた耳栓をハメたら聞こえなくなって、熟睡できた。つうかアレだよね。あんだけイビキをかくのにカプセルに泊まりにくる神経の図太さ。感心するわ。自覚ないのかもしれないけどさ。

朝風呂に入って、チェック・アウト。よく寝たんだけど、なぜか気分はちょっとすぐれなくて。体調が悪いというほどではないんだが。腹具合(パラグアイではない)が微妙に悪いのかな。何かイラつく感じ。今日は24時のバスで名古屋を出て、6時半に新宿に着いてそのまま会社に行く。だからカバンに会社のコンピュータを入れていてね。双眼鏡なんかも入ってるからパンパンに膨らんでいて、それがイヤだった。NICK STOCKに入ったら混んでいて落ち着かないし、アイス・カフェ・モカは水っぽくてまずいしで、ヴァイブスは下り坂だった。昼は栄のコモでタラコ・スパゲッティを頼んだ。前回は少なめで頼んだら量が物足りなかったのね。だから今回は普通にしたんだけどさ。今度は多すぎて。少なめの倍くらいあったんじゃないかな。その中間くらいがいいんだけど。15%くらいは残してしまった。この店のカウンターで、オジサンたちが大しておいしそうでもなく淡々と処理するように食べている光景。俺は嫌いじゃない。

12時29分にZepp Nagoyaのグッズ列じゃモロ最後部な奴らになって、約10分後には小野瑞歩さんと高瀬くるみさんの日替わり写真と、小野瑞歩さんの2L写真4枚組の購入が完了した。前回は早朝から並んで意味ねえと思ったんだけどさ、やっぱり並ばなくてよかった。ただ場外のグッズ販売は13時までだったっぽいから、ギリギリだったね。今日は昼公演が13時半開場、14時半開演。夜公演が16時半開場、17時半開演。セブンイレブンの前でつばきファクトリーの曲を聴きながらハイボール350mlを飲んでTwitterを眺めていたら何か話しかけてくる奴がいてさ。イヤフォンを外すと割引しますよと言ってくるわけ。何をと聞いたらチケットって。持ってる。あ持ってるの。余分にはない? ない。退散するダフ屋さん。売りたいのか買いたいのかどっちなんだよ。

Zeppの近くにあるセブンイレブンにはアルコホール9%の濃いめハイボールがなくて、7%の普通のしか置いていないんだ。それも350ml缶しかなくてね。7%の350mlを一本飲んでもぜんぜん普通な感じだった。まあでも夜公演もあるしその後もお酒は飲むんで、それでやめておいた。三ヶ月前にここに来たときは昼がいちばん後ろ、夜が後ろから四列目という散々な席だったんだけど、今回は昼がE列、夜がI列というよさげな位置をいただいてね。席に着いてみると、こりゃ近いなって。最前がC列だったから、昼は三列目だった。右の方。双眼鏡が要らない距離。いつも客席を回って観客のTシャツに印字されている名前を数えて集計していることで有名な紳士が隣にいた。開演前、いつもの三人衆。いっちゃん連呼キチガイ紳士(いつもの必死さがなく惰性っぽくなっているように感じた)。土居麗奈不規則チャント紳士。小野田紗栞さんと控えめに叫ぶ紳士。他にはるるーって声を出してる紳士が何人かいた。Juice=Juiceに昇格した段原瑠々さんの名前を叫ぶ悪ふざけをしているのかと思ったけど金光留々さんという人がいるのね。いや、オーディション番組から入ってきた人なんでしょ? あれまだ最初の方しか観ていなくて。松原ユリヤさんと出頭杏奈さんは分かる。全員をちゃんと把握していない。俺が名古屋の研修生発表会に来てる主目的は研修生を観ることじゃないからさ。

主目的は言うまでもないけどつばきファクトリー。というか小野瑞歩さん。もちろん研修生にも目は光らせるけど、それだけのために交通費と宿泊費で2万円は出さない。俺はつばきファクトリーというか小野瑞歩さんの現場としてここに来ている。もちろん名古屋には現地民の文化的資本不足により空いている美術館を観られること、『フリースタイル・ダンジョン』が放送されず“The Girls Live”も一週間遅れ、東京に出るにも交通費が高いといったフラストレーションを溜めやすい土地柄から養成されるイルな人間たちと会えるといった楽しみはある。でも俺にとっては小野瑞歩さんに会いに来ているというのが第一にある。会いに来ているといっても、握手はない。出演者は何十人もいる。小野さんが属するつばきファクトリーは常に出ているわけではない。こっち(観客)も千何百人かいるわけでさ。物理的に接触するわけでも、言葉を交わすわけでもない。普通に考えたら会いに行くというのとは程遠い。でも、たしかに俺は小野さんと会ったんだ。そう思えるだけの体験を、昼公演で得ることができた。まず冒頭の出演者紹介。つばきファクトリーは最後の三列目にいてね、一列目の紹介が終わって彼女が二列目に出てきてから、俺がいるのに気付いてくれた感触があった。真顔だったのがふわっと和らいでニコッと笑いかけてくれた感じ。終盤の数曲では恒例の降臨があってね。『初恋サンライズ』で何と小野さんが降りて来る位置がすぐ俺のすぐ左だったんだ。といっても俺がいたのは通路席ではなくて、間に3-4人は挟んでいたけど。それでも近くて。単純な近さでいうと握手の方が近いけど、歌って踊っている姿を近くで見られるというのは格別で。天国だった。曲の半分くらいだったかな、小野さんはそこにとどまっていて、その間3回くらいは目を合わせてくれて、こう頷く感じというか。会釈っぽい感じというか。それをしてくれて。極めつけはコンサートが終わりましたというときに手を振って、さらに最後に捌けながら手を振るんだけど、二回とも俺に向けて手を振ってくれた感覚があってね。Hello! Projectのコンサートにはもう百回以上来ているけど、これは初めて味わった。あ、こういうことがあるんだっていう。いや、分かんないよ。俺の隣も小野さんのファンだったからさ。そっちも含めてだったのかもしれない。でもさ、俺としてはたしかに俺個人に向けて手を振ってくれたって感じたんだ。そう感じたならそれが正しいんだ。そういうもんなんだ。以前、宮崎由加さんも目が合ったと自分が思ったならそれは目が合っているんだと何かで言っていた。

降臨のときにね、その小野さんがいた位置に橋迫鈴さんが来る場面があって。彼女の目の前の通路席に橋迫と印字された黄色いTシャツを着たキチガイっぽい紳士がいて。そこまでやりますかっていうくらい必死にがっついていたんだ。橋迫さんの背丈に合わせてこう、身をかがめて、こっち見て、レスちょうだいっていうの丸出しで。橋迫さんは彼のことを一瞬だけ怯えたように見たんだけど残りはずっと目も合わさずにガン無視していて。それがあまりにも面白すぎて。コンサート中なのに俺は普通に声を出して笑ってしまった。

高瀬くるみさんは髪型が凄く可愛かったし、相変わらず艶やかであざとい。清野桃々姫さんはどんどん見た目も技量も洗練されていく。彼女らと一岡伶奈さんのデビューを2017年の5月(!)に宣言しておきながら未だに宙ぶらりんにしているアップフロントプロモーション代表取締役の西口猛さん。何やってんのマジで。千秋楽の今日も発表はなかったから、発表から一年は彼女たちの処遇がはっきりしない状態が続くことがほぼ確実となった。あの子たちにとっての一年ってのは、俺ら賃金労働者の十年くらいに相当するんじゃないか? こんな状態を放置し説明もせず、ハロショのイベントの司会としてヘラヘラ人前に出てくる神経が分からない。ブラジルのセレソンだったら空港に着いた瞬間に罵声を浴びせられて生卵を投げられる。それくらいの失態を彼は犯している。城彰二さんは1998年の仏ワールドカップで無得点に終わり、帰国の際に成田で水をかけられた。俺らは優しいから西口さんにそんなことはしないけど、インターネットでの批判は怠ってはならない。西口さんには早く責任を取ってほしい。辞めろという意味ではなく、説明して、実行してほしい。

つばきファクトリーの新沼希空さん、浅倉樹々さん、秋山眞緒さんのトーク・セグメント。秋山さん曰く最近メンバーが冷たい。メンバーと別れた後に電車の中で鼻血が出て買ったばかりの服に付着した。ホームの端で一人で泣いた。新沼さんに戻ってきてと連絡したが無理と断られた。新沼さん曰く、秋山さんはグループで最年少。甘えてくる。でも自分のことは自分でできるようになってほしい。教育的な意味を込めて断った。とはいえ、結局は染み抜きを手伝ったとのこと。その後、秋山さんが何かを言ったんだけど(俺が覚えていない…)それ中二病じゃんと浅倉さんが突っ込む。甘えん坊で中二病のまおぴんの応援をこれからもよろしくお願いしますと話を締める浅倉さん。

研修生のトーク・セグメント。北海道から来た佐藤光さん(造形に植村あかりさんっぽい雰囲気がある)。雪かきをしようとしたらスコップの柄が取れた。西田汐里さんは、夜一人で寝られない。誰かに見られていると心配になる。普段は両親に挟まれて寝ている。仕事で外泊するときは仕事モードに切り替わるので問題ない。

朝からの軽い不調はどこへやら。嬉しさ、楽しさ、面白さが凝縮した80分。最高の位置から堪能した。ハイボール缶一つでは何の効果もないかと思っていたが、ほんのりと効いてくる感じがあって、悪くなかった。俺にとっては2018年に入ってから1月3日のハロコンFULL SCORE2月4日のつばきのリリース・パーティと並んで今日の昼公演が三本の指に入る体験だった。夜公演はどうでもいい、もうおまけだと思えるくらいだった。

名古屋でも東京でもよく会うようになったM、そして彼経由で初対面のSと合流。Sとまさか会うことになるとは思わなかった。センズリ回数をTwitterで報告するような人物なんでね。つい最近、2018年の回数が100を超えていた。一体どんな人なんだと先々月から戦々恐々としていたが、話してみると飄々として意外にとっつきやすく、まともな方だった。ハイボールをまた一缶開けて、Zepp Nagoyaに入る。Mは二列目(D列)、私はI列、一般販売でチケットを買ったSは最後列。俺の席は左のブロックだった。右に三つ席を挟んで通路。降臨のとき、小野瑞歩さんは少し前の列の横にいた。そのときに見つけてくれて、目を合わせてくれた。松原ユリヤさんがあまりにちっちゃくて思わず笑みがこぼれてしまう。小野田紗栞さんがよく横に来たんだけど、本当にきれいだった。岡村美波さんが通路に来たとき、俺の前の列にいた岡村と印字されたTシャツを着た紳士がみいみ!と言った。すると岡村さんは振り返って声の元を確認しようとしていた。アンダーグランド育ちのハングリーさが窺えて私は好感を持った。その紳士、シャイなのかレスをもらう絶好のチャンスにも関わらず引っ込んでそれ以降は黙っていた。

つばきファクトリーのトーク・セグメント。はじめはこちらから見て小片リサさん、谷本安美さん、小野田紗栞さんという並びだったが、小片さんが谷本さんと位置を交代する。「私たち、少女漫画大好きアイドルです」と『アメトーーク!』の何とか芸人です風に声を揃える小片さんと小野田さん。ポカーンとする谷本安美さん。小片さんと小野田さん曰く、少女漫画には色んなジャンルがある。ご近所さん、先輩後輩、兄弟…。どのジャンルが好き?とオタク特有の早口で問いかける小片さんと小野田さん。二人の勢いに引き気味で、回答に窮する谷本さん。同じ質問を振られ、兄弟が気になると答えるまことさん。兄弟と思いきや実は違っていたとか…?と聞くまことさん。あーと嬉しそうに声を揃える小片さんと小野田さん。漫画は読み方が分からない、あちこちに絵と文字があって順番も分からないというようなことを谷本さんが言うと、帰りの新幹線で、つきっきりで読み方を教えてあげるね!と満面の笑みの小片さん。寝たかったんだけどなあ…と谷本さん。昼もそうだったがつばきファクトリーのトーク技術はメキメキと上達している。もうまことさんの補助は必要としていない。

研修生のトーク・セグメント。橋迫鈴さんがお母さんの襟足を刈り上げたが失敗してTポイントカードの(要はT字?)形になった。橋迫さんがお母さんをかあちゃん、お父さんをとおちゃんと呼ぶことが発覚。私もかあちゃんと呼ぶと割り込んで橋迫さんとハイタッチをする前田こころさん。

研修生発表会はセットリストが事前にインターネットに公開されるのが通例なんだが、今回はなぜか公開されなかった。公式プログラムにも記載がなかったらしい。何という曲か分からないんだけど、最後のお祭りっぽい曲が降臨の幸福感と合わさって、これ以上ないくらいに楽しかった。どうやら今回の発表会でつばきファクトリーは会場毎に違う曲をパフォームしているらしい。今日は昼も夜も『低温火傷』の衣装で『低温火傷』と『就活センセーション』。『就活センセーション』は『春恋歌』と並んで俺がつばきファクトリーでいちばん好きな曲なので、聴けたのは嬉しかった。

終演後、M、Sとネパール料理店。三人で5,900円だった。たぶん店の人が計算を間違えている。その後ジャズ喫茶に入ったんだけど、俺たちが席に着いた直後くらいにフラメンコの生パフォーマンスが始まって呆気に取られた。そこからフュージョン、テクノと来てなかなかジャズがかからなかった。ここでの会計額がさっきのネパール料理店を超えた。ここで夜遅くにアイス・コーヒーを飲んだせいもあって、帰りの夜行バスではあんま眠れんかった。


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