2018年11月28日水曜日

微熱 (2018-11-17)

この一週間で家に24時間くらいしかいられていない。出張が多すぎる。直近は10週連続で宿泊を伴う出張をしている。出張自体は苦ではないのだが、そろそろうんざりしてきた。平日の大半を外泊するようになってから、毎週ジムに二回行く健康的な生活が崩れた。出張先でいつも使う(都会ではないので他に選択肢がない)ビジネス・ホテルにジムなんかない。大浴場もない。数年前には冷蔵庫でさえなかったと聞く。ジムで『三宅裕司のふるさと探訪』を観ながら走りたい。もうちょっと家にいたい。家の布団で寝たい。週末にも予定があると、家では再配達の受領、洗濯、睡眠くらいしか出来ない。掃除も出来ていない。モノが散乱している。ゴミも出せていない。今週も金曜の夜に出張から帰宅。土曜には早起きをして新宿から高速バスに乗らなければならない。どうしても金曜日に受け取らないとまずい荷物があったので、業務を調整して帰るのを一時間早めた。

・小野瑞歩【11/18 東京】【抽選】つばきファクトリー 1stアルバム発売記念イベント 個別お絵描き会(数量:1)
・Aグループ【11/18 東京 1部】【抽選】つばきファクトリー 1stアルバム発売記念イベント お時間3倍個別握手会(数量:2)

11月18日(日)に開催される特典会の参加券を、その週に送ってきやがるforTUNE music。名目上はアルバムの特典なんで、発売日の11月14日(水)に合わせて円盤と一緒に送ってきたのはおかしくはない。けど配慮が欲しかった。みんながずっと家にいるわけではないし、代わりに受け取ってくれる同居人がいるわけでもない。私は11日(日)から16日(金)まで出張。17日(土)は名古屋に一泊して、上記の催しに参加するためベルサール新宿セントラルパークに向かう。つまり受け取れるチャンスが16日(金)しかない。受け取れない場合、連絡すれば何らかの措置はとっているんだろうが(さすがにこんな直前に送ってきておいて何の対応もしないってことはないだろ)、公演のチケットを2週間前に送ってくれるアップフロントを見習って参加券だけでも先に送って欲しかった。金曜日に19時までに家に帰るには出張先を出るのを通常よりも早める必要があった。何とか業務を調整し、受け取りに成功。個別お絵描き会は指名が出来るが、お時間3倍個別握手会は山岸理子さんと小野瑞歩さんのランダム。二枚とも山岸理子さんだった。Twitterで検索(譲 小野 お時間3倍)。成約していない取引が見つからない。逆はあった(譲:山岸 求:小野)。もう当日まで時間は少ない。交換できる望みは薄そうだ。仕方ない。山岸理子さんには好感しかないけど、話したいことは何もない。どうしよう。

ともあれ円盤を金曜日にゲトったおかげで、名古屋への移動中にアルバムを楽しむことが出来た。バスタ新宿(新宿駅南口 新宿高速バスターミナル4階)★ 08:40発 リラックス≪NEW≫。4,120円。アルバムを聴いていて前半を聞き逃したが、どうやら出発時の運転手さんからの告示によると東名高速の渋滞で到着が遅れるようだ。到着見込み時間については最初の休憩地点を出発する際に案内するというようなことを言っていた。当初の予定だと14時25分にささしまライブ着。今日の会場は岐阜。17時半開場、18時開演。2時間くらいまでの遅れなら開場に間に合いそう。間に合わなかったら仕方ない。その状況を楽しむしかない。今日は終演後に二人の紳士と飲む予定がある。埼玉からわざわざ電車、バス、電車で岐阜まで行って、ただ飲んで帰るってめっちゃおもろいやん。コレが当日移動のリスクだ。私が気を揉んだところで渋滞がなくなるわけとちゃうねん。なるようにしかならん。つばきファクトリーの1st アルバム“first bloom”を味わうのに専念する。一度聴いて分かった。いや、聴き終わる前に分かった。コレはクラシック。ちゃんと曲順を考えているのがいい。リリース済みのシングル曲が大半とはいえ、アルバムを作る意思が感じられる。(“Juice=Juice#2-!Una mas!-”は本当に残念だった。シングル曲をただ新しい順に並べただけのdisc 1。初音源化の曲をかき集めただけのdisc 2。アルバムというより音源集。いい曲が揃っているのに退屈すぎる構成で台無し。)“first bloom”のアルバム新曲では『帰ろう レッツゴー!』が耳に残る。お前ら早く家に帰れ的なリリック。コンサート最後の定番になり得る。情景が頭に浮かぶ。気持ちが高まる。

9時47分、読書に移る。Evan Osnos, “The Age of Ambition”。中国に関する本。10時、海老名サービス・エリア。30分の休憩。トイレ。便器から離れすぎていてションベンが飛び散って来そうな紳士を避ける。ココは食いモンが充実しているが、糖質、グルテン、カフェインを避けようとするとほとんど何も選べない。料理の写真を見ながらこの部分がグルテン、アレは糖質、コレはカフェイン…なぞとぶつぶつつぶやきながら練り歩く。もっともまだ時間が早い。昼飯は次の休憩で摂る。中国語ばかりが聞こえてくる。発車時の運転手さんによる放送で、ささしまライブ着は予定の30分遅れで済むことが通告された。よっしゃ。コンサートに間に合う。完全勝利(DJ OASIS feat. K DUB SHINE, DZ-T, DIDI)。本を読む。A-THUGの新EP, “PLUG”を聴く。寝てしまう。新幹線でもよくあるのだが、この温度、揺れ、音が私を眠くさせる。12時半から13時、掛川サービス・エリア、じゃなかったパーキング・エリア。30分停まってくれると安心して飯が食えるから助かる。フード・コート物色。吉野家のサラシア牛丼も悪くないけど昨日食べたし、どこでも食べられる。ココに来るとお決まりのおでん。6本、720円。からしを開けるときに飛んでTシャツの袖に黄色いのが付いてしまった。発車時のアナウンスメント。この先、高速の渋滞なし。14時55分前後ささしまライブ到着見込み。昼公演も夜公演も入るホーミーにコイン・ロッカー情報を聞く。会場の最寄り駅であるJR岐阜駅も名鉄岐阜もロッカーは埋まっているというストリートの情報をもらう。宿に荷物を預けてから会場に向かおう。

当初予定から20分遅れの14時45分にささしまライブ。私が6月に傘をパクられたので有名なローソン笹島南店。イヤフォンから流れる『私がオバさんになっても』。私がオバさんになったらあなたはオジさんよ かっこいいことばかり言っても お腹が出てくるのよ。たしかにヒトは加齢によって太りやすくなるのは避けられないが、糖質制限で抑えることは可能だ。私は7月から糖質の摂取を大幅に減らし体重は3キロ、体脂肪率は2%減った。お腹も何センチか縮んだ。セブンイレブンでメガネ拭きを買う。300円くらい。店内で前を横切った青年が残した、マクドナルドを煮詰めたような臭い。ウェルビー栄。ウェルビー今池と名駅に比べてだいぶこじんまりしている。ふくよかでややムスッとした淑女が受付。幅が20センチほどしかなさそうなロッカーにねじ込むBRIEFINGのバックパック。必要最低限のモノを入れたSea to Summit Travelling Light Daypack(旅行用に便利)を背負う。ウェルビー退出時、外出証という紙切れを渡される。戻ったときに見せるらしい。ウェルビー栄は駅から微妙に遠い。名古屋駅に戻ったらいい時間になった。16時24分に名鉄名古屋発、16時53分に名鉄岐阜着。駅前のファミリー・マートでフォーナインのグレープ・フルーツ味350mlとビタミンB剤を買う。ホーミーと落ち合う。昼公演がだいぶよかったらしい。饒舌に語ってくれる。小野瑞歩さんが喉の不調で、思うように声が出せなかった。彼女にとって最大の見せ場と言ってもいい『今夜だけ浮かれたかった』のソロ・ライン、どうしたら輝けるの? は岸本ゆめのさんが代役を務めた。私はさっきTwitterで見て知っていた。ホーミーは他のメンバーさんがステージで見せた小野さんへの気遣いやアイ・コンタクトに胸を打たれた模様だった。

整理番号は私が193番、ホーミーが180番だった。近いので一緒に入ることにした。会場近くのファミリー・マートでフォーナインのグレープ・フルーツ味350mlをもう一缶買って、店の前で飲んだ。コレはなかなかよい。他の味に比べ酒っぽさがなくて飲みやすい。700mlをキメて、これ以上は望めない精神状態。ドン・キホーテのトイレを経由して岐阜club-Gの前に着いたのが17時37分。番号の呼び出しを聞いたら180何番とかで、ちょうど自分たちの番号が呼ばれるところだった。ちょっと慌てる。結果的にはギリギリ・セーフ。左右にも前後にもちょうど中央付近だったかな、段差の上の、二列目を確保。さっきホーミーから聞いていたがこの箱は段差がいくつもあって、観やすそう。視界がいい。LIVE ROXY SHIZUOKAとの差は火を見るより明らかだった。メンバーさんが全員見える。皆さんの膝下までちゃんと見える。かなり脚を見せてくださる衣装だ。ありがたい。静岡では分からなかった。岐阜club-G、素晴らしいよ。真ん中くらいの番号なのにココまでちゃんと見える会場は稀少だ。今後もJuice=Juiceとつばきファクトリーの公演があれば積極的に足を運びたい。

どういうコンサートだったのか、詳しくは分からない。先ほど体内に取り込んだアルコホールが脳に影響したからだ。その代わり、異常なほどに楽しかった。それだけは断言できる。心の底から自分を解放し、音楽に身を委ね、小野瑞歩さんを中心につばきファクトリーのメンバーさんの麗しいお姿を目に焼き付けた。全身でコンサートを感じた。余計な考えも、ネガティヴな感情も、一つも浮かばなかった。同じ公演を観た人がTwitterに投稿したトーク・セグメントの報告を後から見ても、そんなことを言っていたかな、きっと言っていたんだろうくらいで、はっきりと覚えていない。通常であればイントロがかかった時点で苦々しい気持ちになる『ハッピークラッカー』の安さも気にならなかった。つまりSHOCK-EYEさんの楽曲群がワックに聴こえるのはあなたのアルコホール血中濃度が足りないのである。『ハッピークラッカー』のときは終盤だったけど何というか、この頃になると全体が跳ねていた。メンバーさんやヘッズが物理的に跳躍していたという意味ではなく(それも多少あるが)、フロアとステージにいる全員が同じ音楽で一つになっている感覚があった。

小野瑞歩さんは、言われてみれば声が100%出し切れていない感じはあった。でも普通に歌えてはいたので、快方に向かっているようだった。コンサート最後の最後。『今夜だけ浮かれたかった』の件のソロ・ライン。昼公演では岸本ゆめのさんが代わりに歌った、どうしたら輝けるの? どうなるんだ、どうなるんだ、頼む、小野さん、歌ってくれ…と念じながら小野さんを見つめてその瞬間を待った。夜公演、そのラインを歌ったのは、小野さんだ! 昼公演の顛末を(自分はその場にいなかったけど)情報として踏まえた上で、小野さんの声でこのフレーズを聞くのは、とてつもないカタルシスだった。

翌日の個別握手で、昼公演と夜公演の前に何か喉のケアをしたのかご本人に聞いてみた。(あ、そうそう。直前で握手券は2枚とも交換出来たんだよ、結局。ありがとうございます。)特別なことはしなかったけど、しゃべらなかったのと、のど飴を舐めたと教えてくれた。気を付けてね、これから乾燥するからとお伝えしたところで時間になった。はい、気を付けます。冬だしね。私がブースを出てから、インフルエンザになりたくないよー! と大きな声で付け加えるのが聞こえてきた。原因不明ですということだったが、大事に至らなかったようなので、よかった。

終演後の握手。楽しかったですの定型句で最初の8人をやり過ごす。最後が小野さんだった。小野(瑞)と印字されたTシャツを着た私と対面した彼女は、めちゃくちゃいい顔をしてくださった。言葉はなかったけど、あー来てくれたんだ! ありがとう、嬉しい的な気持ちが強く伝わってきた。勝手に都合よく解釈するな。いや、分かったよ、私には。言葉はなくても。ゼッタイ小野さんはそう思ってたって。この最後の一秒くらいに小野さんからもらった笑顔を見られただけでも、6時に起きて埼玉から岐阜まで来た甲斐があった。


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