2015年10月24日土曜日

℃an't STOP! (2015-10-18)

世の中には二種類のコンビニがある。濃密ギリシャヨーグルトを置いているコンビニと、置いていないコンビニだ。残念なことに、私の近所のセブンイレブンは後者に当てはまる。それに限らず品揃えが私の感性に響かない。何か飲み物が欲しいなとか、何か軽いデザート的な物が欲しいなとか、そういうぼんやりした思いで店に入っても、ピンと来るものがなくて何も買わずに出て来ることがよくある。最近になって扱い始めた横浜乳業「これでフルーツ10種類ヨーグルト フルーツミックス」は悪くない。210gの大容量で、果物がどっさり入っている。横浜乳業をウェブで検索したら森永のグループ会社で、濃密ギリシャヨーグルトの製造元でもあるようだ。濃密ギリシャヨーグルト(略して濃ギリ)とおにぎりを買うと「濃ギリ」と「おにぎり」で韻を踏んだ朝食を摂れるのだが、それが叶わないため「これでフルーツ10種類ヨーグルト フルーツミックス」とサンドウィッチという語呂の悪い組み合わせの商品を購入し、家で摂取した。

家を出るときにスーファミ版の『スーパーマリオワールド』のハナちゃんのような虫がコンクリートを這っていた。1-2分ほど観察した。そのままの軌道で進み続ければ私が住む部屋のベランダに到達してきそうだったので心配だったが、仮にここで殺した場合とてもgrotesqueなことになりそうなのでやめておいた。部屋に戻ってから洗濯物は中に入れておいた。Grotesqueと言えばけいさんという実況主によるホラーゲーム“OUTLAST”のYouTube動画に最近どはまりした。20分前後の動画が20本以上あるのだが全部観たし二周目も観ている。『やべっちFC』等を消化しながら、洗濯と掃除を済ませた。週末のこの時間が大好きだ。落ち着く。無になれる。11時過ぎにジムに行って時速8.5kmで30分走った。焼き肉屋でハラミ定食(肉150g)と梅酒サワーをいただいた。1,598円。酒を飲んだのは夜の℃-uteコンサートの準備として気持ちを高めておきたかったからだ。もう一度家に戻ってから15時に座間に向けて出発した。つまり朝食を買うため、ジムで走って昼食を食べるため、℃-uteさんを観に行くため、と家を3回出た。

相武台前駅に17時ちょい前に着いた。17時開場、18時開演。昨日と今日の昼夜計4公演に申し込んで今日の夜公演のみが当選した。今日が日曜日でなければ、そして家からもっと近い会場であれば、終演後に飯を食ってもよかった。20時に終演するとしてそこから飯を食って移動するとなると明日早起きするのがきつくなる。だから入場前にささっと食っちまおう。吉野家も魅力的だったが、面白そうなハンバーガー屋があったのでそこにした。ダブルハンバーガー500円とバドワイザー480円。店の内装が醸し出すアメリカンな雰囲気に反してハンバーガーは思ったより小さかったが500円だからこんなもんか。味は可もなく不可もなく。店主が一人で切り盛りしていた。愛想がなく不機嫌そうだった。正直なところ、何かおっかない人だな…という否定的な印象を抱いていた。店を出た後、私が椅子に置き忘れたペットボトルをわざわざ外まで持って来て渡してくれる親切さを見せてくれた。一時の印象で人を判断するもんじゃないなと反省した。

17時35分にハーモニーホール座間に着いた。ちょうどいい時間だ。グッズは今日は買わないつもりだったがいっさい並んでいなかったのでDVD MAGAZINE VOL. 57(2,600円)を買った。私の席は1FのO列5番。真ん中よりやや後ろ。良くもなく悪くもない。大体この辺の席がよく当たる。もっといい席の割り当てを望むのならファンクラブのエグゼ会員とやらにならないといけないのだろうか。前の列には鈴木と矢島のTシャツを着たナオン二人組。左には萩原Tシャツ、右には矢島Tシャツをお召しになった紳士。

萩原「℃-uteの中で誰の楽屋が一番汚いかというのを決めるためにブログに写真を載せてファンの皆さんに決めてもらうというのを以前にやった。舞の画像に対して『アイドルなんだからきれいにしないといけないよ』とcommentで叱ってくる人がいた。それは違うと思った。アイドルだからきれいにしないといけないなんて、そんなルールはないし。℃-uteのファンは8割から9割が優しくて、残りの1割が厳しいことを言ってくると思うんです。舞のことを好きな人は優しくしてくれる。舞以外を好きな人は舞にもっと優しくして欲しい」

楽屋の話は聞き覚えがあった。記憶が正しければ、私が初めて観に行った℃-uteのコンサートツアー『美しくってごめんね』の中野サンプラザ昼公演(2012年5月4日)で、誰の楽屋が一番汚いかをファンの歓声の大きさで決めるというのをやっていたのだ。萩原さんが自分のファンの相対的な少なさをネタにしていた頃なのでファンに対して「ちょっと待って、(誰に歓声を上げるかに)推しとか関係ないからね?」と言って笑いを誘ったのを覚えている。もしそのときの話だとすると、なぜ今になって蒸し返す? 最近も同じ事をまたやったのだろうか? 私はアイドルオタクではないため彼女らのブログをたまにしか見ておらず、その辺の事情に疎い。

話の終盤にステージに戻ってきた中島に萩原が「アイドルだから部屋をきれいにしないといけないとか言われたら嫌だよね?」と振ると中島は強く同調した。「そういうこと言われるとストレス溜まる」と言ってから、はっきり言い過ぎたかな、という感じで苦笑いしていた。千聖がきれい好きなんだよと他メンバーに振られた岡井は「私、意外ときれい好きなんですよ」と自慢げに言った。
鈴木「楽屋で舞ちゃんの物を片付けるのが千聖」
岡井「千聖の領域までせんりゃくしてくるから…こう寄せて寄せて(客席から突っ込みが入る)」
中島「占領?」
岡井「侵略だ!」
「千聖はお掃除おばさんみたい」という中島に、ちょい待て、おばさんはないやろ的ないい反応を見せた岡井。以前はそうでもなかったが、今では廊下の細かい溝を爪楊枝できれいにするほどの掃除好きになった。掃除に一度はまると気になるようになったという。

初めてコンサートで双眼鏡を使った。前から興味はあったのだが、以前2ちゃんねるのハロプロ関連の板でお勧め双眼鏡のスレを見た際、2万円は出さないとまともな双眼鏡は買えないと書いてあって尻込みしていた。一度、家電店でいくつか見てみたことがあったのだが、眼鏡をかけた状態だと見づらそうだった。しばらく双眼鏡のことは頭になかった。数日前にある友人のTwitter accountのふぁぼ欄を見ていたところ、プラネタリウム関連のお仕事をされている方(ご本人のホームページにあるbioを見ても一言で何という職業なのか分からなかった)が、夜空の星を見るのにお勧めの双眼鏡をいくつか紹介している投稿を見つけた。1万円以下の商品も二つあった。その一つである「Vixenアトレックライト BR 6 X 30 WP」9,499円が、Amazonのcustomer's reviewで評判が高く、眼鏡をかけている人でも使いやすいという言及もあったったので、買うことにした。

軍事における革命(RMA=revolution in military affairs)ならぬアイドル鑑賞における革命(RIV=revolution in idol viewing)であった。メンバー同士が曲中にすれ違ったときに目配せをして笑うときの表情など、普通だと見逃してしまう、もしくは気付くことの出来ない細部を極めて鮮明な画質で目にすることが出来た。いわゆる良席に行かないと味わうことが許されない細部を、凡席から観察することが出来た。ファンクラブ限定で販売したりしなかったりのソロアングルDVDに足りないものがそこにはあった。過去に何回かハロコンや娘。のコンサートであった映画館でのライブヴューイングよりもずっとよかった。何せ、双眼鏡から見る映像はDVDよりもずっと高画質で、ライブヴューイングと違って自分が見たい場所を選べるのだ。評判通り眼鏡をかけていても煩わしさを感じずに使えた。あまり声を出したり手を動かしたりする必要がないときにはなるべく双眼鏡を使って℃-uteさんを見ていた。左の萩原ファンも双眼鏡使いだったのでやり易かった。複数人が一箇所に固まったときに双眼鏡越しに一望できる情報の密度と景色の美しさには感激した。お腹を出す衣装のときには矢島さんと萩原さんのへそが見えた。他の3人はパンツがへその上まであった。矢島さんに関してはもちろん腹筋も見えた。萩原さんは相変わらず細くて軟体動物のような胴体だ。(つんくがプロデューサーの座を退いてからハロプロ全体としてへそ出し衣装が減ったような気がする。悪しき風潮だ。)自分が払った定価(ファンクラブ価格)に1万円上乗せした金額で手に入れられる(娯楽道などで)席にいたくらいの景色を見ることが出来たので、今日の公演だけで9,499円の元が取れたと言っても過言ではない。いい道具を手に入れた。今後もよっぽどの前方席が当たるかライブハウス(和製英語)での公演ではない限り必ず持って来よう。夜の星を見るためにお勧めされていた双眼鏡だったが、確かに私は夜(公演)の星(℃-ute)を見ていた。

常に終盤戦のような勢いのあるセットリストだった。この公演は二日連続の計4公演の最後だったので、℃-uteさんはきつかっただろう。なっきぃはアンコール明けにはだいぶへばっていた様子で、喋っている最終、放心したように一瞬の間があった。リハーサルではこのセグメントでは腰に手を当てないとまともに立てないくらいに疲れていたが、今日はファンの皆さんがいてくれたのでアドレナリンが出たから乗り切れたと言っていた。私の体力的には意外と大丈夫だった。あと3-4曲来ても平気だった。よくも悪くもいつもの℃-uteだった。常に90点くらいの安定感がある。下方にも上方にも振り切れることはない。アイドルとしてそういうphaseだ。

岡井「さっき踊りながら考えていた。10年前にオーディションを受けていなかったら今ここにいない。℃-uteになっていなかったし、ファンの皆さんとも出会っていなかった。すべてが奇跡。モーニング娘。の妹分オーディションが開催されたのも奇跡。もっと色んな人に知ってもらえるように頑張りたい」

矢島「(汗をかいて)お風呂上がりみたいになってますけど(客『フー』)。私がお風呂上がりと言っても色気がありませんけど(客『フー』)」

『嵐を起こすんだ Exciting Fight!』ではビデオクリップと衣装が少し違った。例えば矢島さんはクリップでは長いパンツをお召しになっていたが今日は短パンだった。岡井さんは今日はクリップで鈴木さんがお召しになっていたのに近い衣装だった。

2年振りにアルバムが出るとの発表。喜ばしい。そのアルバムから職安のような名前の紳士が提供した曲が披露された。既視感のある前向きな歌詞だった。実のところ氏が関わった曲は『我武者LIFE』の時点から私にはそれほどはまっていない。「良い曲」なのはよく分かるし、実際にコンサートで歌われたら斜に構えずにちゃんと声を出してタオルを回す。だが、私は普通の「良い曲」にはあまり興味がない。感動させようという意図や、売れたらいいなという下心が見え見えで、興ざめしてしまう。中島卓偉やCMJKが関わっている路線の方が好きだ。とは言っても、ハロプロに複数グループがある中でそれぞれが同じ事をやっても意味がない。湘南乃風経由で℃-uteを好きな人が少しでも増えるならこの方向も歓迎する。販促の作戦としてであって、音楽として、ではない。