2017年5月21日日曜日

NEXT ONE SPECIAL (2017-05-13)

名古屋いうたらモーニングですやん。早朝に着いて喫茶店に入るのも名古屋を満喫している感じがしてええんちゃうかと思ってな。夜行バスを選んだんや。ただのバスちゃうで。コクーンいうて、ウィラーという会社がやっとる富裕層向けのバスや。8,900円もしたんやで。ネットで画像やら口コミやら見るかぎり快適そうやったし、自分がそれに乗って移動するのを想像したら何かワクワクしたんや。一度どんなもんか経験してみたくてな。新幹線は旅情もクソもあらへんし値段の割に乗客の民度も高うないからよう好かんねん。初めて行きましたわ、バスタ新宿。そうそうボロネーゼ、ナポリタン、イカスミ…って何でやねん。パスタちゃうわ。バス・ターミナル略してバスタや。バスタ・ライムスちゃうで。何となく噂には聞いててんけど、実際に行ってみるとほんまワックな空間やった。小さなファミマが一つあるだけで、ベンチも足りてへん。その辺の壁沿いに座ってる人がぎょうさんおった。バスの乗り場案内も、いちおう電光掲示板はあんねんけどのべつ幕なしにお兄ちゃんが声で案内し続けとる。もう八百屋かっちゅうくらいやかましいねん。最近できた施設の割にテクノロジーを感じさせへん。全然くつろげんしリラックスも出来ひんわ。バスタ新宿を利用するときは近くのマクドあたりで時間を潰すのが正解やで。コクーンは乗車してみると思ったより狭かった。自分の席に荷物はほぼ置けへん。足下がすぼまってて、完全には伸ばせへん。ただ席を倒すとそれなりに広くはなって、まあ寝るのに必要最低限の空間はあったわ。困ったのは冷気や。何であんなに寒かったんやろ。長袖のシャツでも肌寒くて、まともに寝られへんかった。ちょっと喉が痛くなった。寒い場合は毛布で調整してください的なアナウンスが出発直後に流れてんけど、俺の席には毛布なんか置いてなかった。

新宿を出たのが24時5分で、朝の6時40分くらいに名古屋に着いた。バスを降りたら雨が本降りでげんなりした(本降りとげんなりで韻を踏んでんねん)。この俺様がわざわざ名古屋くんだりまで来てやってんのにこの仕打ちはないやろ。バス乗り場の近くにはコンビニがなくて、しばらく雨に打たれながら歩いたわ。念願のモーニング。名古屋駅の近くにある「Nick Stock」。NICKバーガーとアイス・コーヒー。518円。今は暖かくなってきたけど、俺は真冬でもアイス・コーヒーを飲むで。年中、飲むで。寒くなったらアイス・コーヒーを飲まなくなる奴はフェイクや。NICKバーガーの注文を店員さんが厨房に伝えるときにニックビーいうててな、チックビー(乳首)、Lick-Gと俺の頭の中で韻がつながっていったわ。NICKバーガー、ジューシーでおいしい(語尾をしいで揃えてんねんで。ドヤ?)。この店には名古屋らしからぬ落ち着く雰囲気があってまた来たいと思った。検索してみたら京都発の店なんやってな。そっから「炭の湯」という銭湯に行った。6時半からやってるらしい。夜行バスやと風呂に入られへんし、ヒゲも剃られへんからな。びっくりしたのが若えので賑わっていることやった。全員旅行者なんやろか? 地元民でも朝から銭湯に入るのが根付いてんねやろか? 家に風呂がないねんやろか? と不思議に思った。「炭の湯」には結局1時間弱、滞在した。バス(bus)で冷えた身体をバス(bath)で温めた。ヒゲを剃って、髪を整えた。入浴420円。タオル160円。9時頃。

今日の会場は日本特殊陶業市民会館ビレッジ・ホール。去年の6月にもJuice=Juiceのコンサートで名古屋に来たことがあってな、そのときは同じ場所にあるフォレスト・ホールやってん。フォレスト・ホールの収容人数が2,291人、ビレッジ・ホールは1,146人。つまり約半分やねん。約というか、フォレスト・ホールの収容があと一人多ければほんまにぴったり半分やな。会場は格下げや。たしかに去年は客入りが悪かったから仕方ないのかもな。(格下げで思い出してんけど、会議中に日本語で「格下げだ」とある人が言ったところ同席していたアメリカ人が“cock sucker?”と聞き返したという笑い話を聞いたことがある。)ただ箱が小さいぶん、公演数は去年が1回だったのに対し今回は2回やからまあトントンやな。観客の述べ人数でいうとむしろ上回っていたかもしれへん。2公演とも入る輩がおるからな。俺みたいな。グッズ販売が11時半で時間があったから、会場と同じ金山駅の前にあるボストン美術館に入った。「歌川広重 東海道五拾三次」の展示やった。絵で描写されている店が興味深かった。町の感じがファミリー・コンピュータの『がんばれ五右衛門』を思い出した。モデルになっとる時代がかぶっとんやろな。11時15分頃にビレッジ・ホールのグッズ列に加わった。そんなに並んどらんかった。30人くらいやったかな? 11時50分頃に購入完了。全員の日替わり写真を買うた。俺が買い終えた時点でほとんど列はなくなっていた。5月3日に中野サンプラザで見て印象に残っていた、宮崎さんのタオルに書いてある文をiPhoneのメモに書き起こした。
ホールコンサートの楽しみ方はたくさんあります(笑顔の顔文字と小さなハートマーク2つ)
じっとみるのも良し。
リズムに合わせてサイリウムをふるのも良し。
みんなが楽しい空間になりますように…(ハート絵文字)
改めてじっくり読むと、素敵やん。

会場の規模が小さくなったのはJuice=Juiceのことを考えると気の毒やけど、いち観客としてはむしろウェルカムや。俺にとって究極の理想は、観客は自分一人だけで、すぐ目の前にJuice=Juiceがいる。もちろんそんなことは絶対にあり得へんし、そんな状況が訪れたら気まずすぎてお互いによう耐えられへんと思うよ。それは極端にしてもな、近くて見やすいというのが日頃から私が望んでることなんや。それは会場が大きくなればなるほど難しくなる。箱が小じんまりしている方が近さと見やすさを手に入れるチャンスが大きいねん(もちろん、会場が小さいほど入れる客は少ないわけやから、チケットが当たらない確率も高くなる)。ライブハウス(和製英語)やと物理的には近くてもいい番号を引かない限り見えづらいという問題がある。せやからいわゆるホールと呼ばれとる、座席と段差が付いている会場で、収容人数が小さめというのがいい塩梅やねん。ビレッジ・ホールくらいがちょうどええねん。入場した際に1階のいちばん後ろから全体を眺めてみてんけど、割と近かった。最後列でも戦意を完全に喪失することはなさそうな距離やった。三郷市文化会館もこんな感じやった。そうは言ってもな、まあ俺くらいのVIPになるとアップフロントもそれなりの席を割り振ってくれるわけで。昼公演(15時開演)はお列(5列目)、夜公演(18時半開演)はき列(7列目)やった。あ列はカメラが通るために潰してあったから、い列が最前やった。

これまで三郷で1公演中野で2公演観させてもうたけど、その3公演よりも今日の2公演の席が近かった。逆説的(高校の現代文でよく出てきた重要語句)やけど、近い距離からコンサートを観ることで、コンサート全体がよく見えた。いや、当たり前といえば当たり前なんやけど、一見、後方から観た方が全体を俯瞰しやすそうに思えますやん。それがそうでもないねんな。それほど近くない席やと、肉眼(メガネ)で観た場合は解像度が落ちる。詳細が分からない。そこで双眼鏡を使うわけやけど、そうすると今度は視野が狭まる。同時に複数人の動向を把握するのは難しくなる。双眼鏡で宮崎由加さんの表情を追いかけると、他のメンバーがどこにいて何をしているのかを把握するのが難しくなる。近い位置だと宮崎由加さんの細かい動きをとらえつつ、他のメンバーさんの様子も同じ解像度で同時並行で分かる。近い方がステージ上で起きていることの全体がよく見えるというのは、今さらやし、当たりまえだのクラッカーかもしれへんけど、自分の中で発見やった。

こうやって名古屋の良席体験を新鮮に思えたのも、5月3日の中野サンプラザがあったからやと思う。あの日の夜公演(体調不良+後方の席+ツーブロックアナル野郎)でげんなりしたのがいいクッションになった。あれがあったおかげで、良席と平和な鑑賞環境のありがたみがいつも以上に沁みた。ありがとう、イキリツーブロックチンポ。今日のビレッジ・ホールは周りに変な奴が一人もおらんくて快適やった。これまでの俺の経験やと東京よりも地方の方が変な奴がおらんくて観やすいわ。あまり動かない人が多かった。でも前の方はそれくらいがちょうどええねん。開演してJuice=Juiceが出てくると同時に物凄い笑顔に自分がなっていくのが分かった。最前でこっちを向いてひざまずいている警備の兄ちゃんに満面の笑みを見られるのがはじめは恥ずかしかったんやけど、途中から気にならなくなった。さっきまで眠気があって少しだるかったので本気で楽しめるか少し不安やってんけど、開演と同時にだるさが完全に吹き飛んだ。Juice=Juiceが素敵すぎる。まぶしすぎる。彼女たちの表情の変化やふとももの揺れだけでなく、まばたきまではっきり分かる距離というのは、もう特別。これを味わうために生きてるって感じがする。

ごっつおもろかった場面があってな。『ロマンスの途中』あるやん。終盤で宮本佳林さんの左の髪が口の中に入ってな。汗で顔に引っ付いとったんやろけど、なかなか取れへんねん。どうしはるんかなってずっと見ててんけど、無理に吐き出したり振り払ったりせえへん。不自然な動きをいっさいせえへん。顔にも出さへん。本人は絶対に気付いとるはずなんやけど、平然とパフォーマンスを続けとるんや。さすがに次の『愛のダイビング』の序盤でご自身のパートを歌いきった直後に、左手でさっと払うように髪を口から出してはった。この20秒やそこらの宮本さんの対応は見応えがあった。いいものを見させてもらった。おそらく会場におった人で気付いた人はほとんどおらへんかったと思うよ。俺も仮に同じお列でも違う位置だったら気付かれへんかったと思うわ。

宮本佳林さんは真正面を見据えたまま、つまり目線を下げずにステージの階段を降りていた。いつだったか℃-uteのコンサートを観たJuice=Juiceが、階段を降りるときの℃-uteの動作の格好良さに感銘を受け、自分たちも同じように出来るようになりたいと言うてはっていたのを覚えている(このブログのどこかに残っているはず)。以前にハロー!プロジェクト・メンバーの誰かが高橋愛さんを同じ理由でほめているのを聞いた記憶がある。コンサートで階段を下りるときに下を見ないというのはとても難しいことらしいねん。まあ素人から見ても危ないよな。転んで落ちて怪我してまうかもしれへんもんな。宮本さん以外やと植村あかりさんも出来ているように見えた。他のメンバーさんは足下を確認しながら降りていた気がする。

金澤朋子さんが怖い話をすると切り出す。「まだ夏じゃないよ」と宮本佳林さん。話が始まる前から怖がる宮崎由加さん。金澤さんはこういう話をしとったわ:オフの日に昼までゆっくり寝ていた。昨日の疲れを取ろうと。すると電話がかかってきた。知らない番号。普段は知らない番号にはあまり出ないが寝ぼけていたのもあって出た。相手が言うには、お電話をいただいたのでかけましたとのこと。寝ていたから電話はかけていない。いたずら電話にしてもそんな言いがかりはないじゃないですか。心当たりがないのでお名前を教えてくださいと言うと電話の向こうから「金澤です」。「私も金澤です」となってお互い「?」となった。確認して折り返しますと言って切った。私は親族以外で金澤を知らない。LINEの家族グループに連絡。「私も来た」。いつ?「さっき」。母「お前か!」。いたずら電話だと思っていた着信はお母様からだった。金澤朋子さんは寝ぼけてお母様に電話をかけてから間違えてお母様の番号をアドレス帳から消した模様。21年間育ててくれた母親の声が分からへんかった。お母様も金澤朋子さんの電話番号を登録していない。えー?という客とメンバーの反応。最近、お母様が機種を変えたから的な弁解をしはる金澤さん。もうすぐ母の日なのでみなさんお母さんの声を聞いてあげてください、と話をまとめる金澤さんに「お前が言うな」と高木紗友希さんが突っ込んできれいにオチが付きましたわ。そっから話が展開して、昔、電話をかけると宇宙人につながるのが流行ったと回顧する宮本佳林さん。「佳林ちゃんにとっての昔っていつ?」と聞く金澤さん。「小学5年生か6年生くらい」と宮本さん。「それみんな(観客)にとっては昨日のことだから」という高木紗友希さんの当意即妙な発言。あったあったと盛り上がるJuice=Juice。ぽかーんとする我々を見て「みんな置いてけぼりだよ」と指摘する高木さん。「何で分からないの? 後でググって」と宮本さん。

最後のトークで宮崎由加さん曰く、名古屋でコンサートをやるときの楽しみはケータリングのグラタン(去年も同じことをおっしゃっていた)。℃-uteの矢島舞美さんに教えてもらってそこから好きになった。今日も食べた。今日は早めに衣装に着替えた。本番の直前にお腹が空いた。そういうときは本番中もお腹が空くので本番直前にもグラタンを食べた。そのおかげか客がよく見えた。目がよくなった?と思うくらい。宮本佳林さん曰く、名古屋の皆さんは顔が優しい。それを聞いた私は、『実話BUNKA超タブー』vol.20の「名古屋人が超絶ウザいことは、もはや日本国民の相違と言っても過言ではありません。ケチでワガママ、利己的で、自分が正しいと信じて疑いません。初対面の人に出身地を聞いて名古屋だったら、絶対に距離を取ることをおすすめします」という記述を思い出し、そのギャップが可笑しくなった。

私は最近マインドフルネス瞑想というものを始めた。『世界のエリートがやっている 最高の休息法』(久賀谷亮)という本を読んだのがきっかけだ。iPhoneに瞑想のアプリを入れて、毎日10分から20分の瞑想を行っている。今は“Search Inside Yourself” (Chade-Meng Tan)という本を読んで、理解を深めようとしている最中だ。『世界のエリートがやっている 最高の休息法』によると、脳を休めないと真の休息は得られない。脳の疲れは過去と未来について気を病むことで生まれる。意識を現在に集中するのがマインドフルネスの要点である。それが出来るように精神を鍛える方法が瞑想なのである。私はコンサートに熱中すると、今この瞬間、それが人生のすべてだというような感覚になることがある。他のことがいっさい頭から消えるというか。fox capture planのときにもそういうことを最後に一言だけ書いたけど、コンサートを本当に楽しめているときはそういう精神状態になる。今日のJuice=Juiceでもその境地に至った。マインドフルネスに到達したと言っていいのではないだろうか。ところで、エセ関西弁的な文体で書くのはしんどくなった。もうやめた。何なんだよあれは。

本編が終わると、アンコールは即座に始まった。ビレッジ・ホールに集結したヘッズは、はじめは少し温度が低いかもと思ったが、最後にはすっかりみんな熱くなっていた。本当に名古屋まで来てよかった。Juice=Juiceは遠征してまで観に来る価値がある。私は喜びをしみじみ噛みしめた。

昼公演の終盤にサイリウムが折れた。光る部分の根本がぐらついてきて、取れた。2014年10月11日(土)から使っていた。夜公演の開演前に公式ペンライトを買った。3,500円もしやがる。その割にいちばん肝心な宮崎由加さんのピンクがいまいちピンクに光らない。紫っぽい。間違って宮本さんの色を光らせているのではないかと何度も不安になったが、色を切り替えていくともっとはっきり紫の色もあったので、私は間違っていなかった。公式のペンライトを売り出すんだったらこれがこの子のメンバー・カラーですという色をちゃんと再現しなきゃダメでしょ。喝だ(『サンデー・モーニング』風)。

夜公演は、前の若者が左と右で赤と緑のパッチワークになったTシャツをお召しになって、赤と緑のサイリウムを両手に2本ずつ携えていてイヤな予感がした。視界を妨害されてイヤな思い出になるのを覚悟した。ところがその若僧、開演すると動きは控えめでおとなしく、サイリウムを高く掲げることすらほとんどしなかった。過剰なほどの配慮がある鑑賞態度だった。ありがとう。

宮本佳林さんが、松本伊代さんと対談したときのことを心底うれしそうに語った。対談中にどこを見ていいか分からなかった。目を合わせられなかった。インタビュアーから「早く目を合わせて」と言われた。というような話を宮本さんがすると、金澤朋子さんが「私はJuice=Juiceの撮影でどこを見ていいかが分からない」と吐露。マイクロ・ファイバー・タオルに使う集合写真の撮影でメンバーと密着するときに気まずいのだという。「(恋愛的な意味でメンバーを)意識してるの?」とメンバーが冗談めかしていうと、フーと冷やかす我々。否定する金澤さん。宮本さん曰く、撮影時に自分から手をつないでも3ショットくらいで金澤さんから手を離してしまう。「紗友希だとどう?」というメンバーからのパスに「あー、紗友希だとそんなことはないかな」と金澤さん。「おい」とひょうきんな動きを付けて高木さんが突っ込む。

昼公演で最も私の目に止まったのは宮本さんだったが、夜公演は不思議と宮崎さんばかりに目がいった。席が違ったこともあるかもしれない。昼公演に比べて2列後ろで、左寄りだった。微妙な位置の違いで、目に入りやすいメンバーというのは変わってくる。でも、それだけじゃなかったと思う。自分の意識が、よりまばゆい光に引き寄せられているような気がした。虫が電灯に群がるように。宮本さんは相変わらず意欲に満ちていてキレキレではあったけど、夜公演はちょっと放心状態というか(注意散漫という意味ではなく)、昼ですべてを出し切った感が出ていた。宮崎さんは圧巻だった。こちらにお顔を向ける度に次々に変わっていく表情。名人芸。多彩な表情が宮崎さんの特徴と前から知っているのに、感嘆した。

金澤さんの最後の挨拶が地に足が付いていて、誠実だった。曰く、お休みの日に家族と昼食に行く。マクドナルドに行っても、くら寿司に行っても、誰にも気付かれない。すき家で隣のサラリーマンが食べるの早いなと思って見ても、向こうは私を見てこない。みなさんのおかげてステージに立っていられる。最近その初心に立ち返った。

昼公演は最高だったが、夜公演はもっと最高だった。というよりは、昼が最高だったから夜がもっと最高に感じられたと言った方が妥当かもしれない。昼公演の前には眠さとだるさがあったが、コンサートの力でそれが吹き飛び、最高に仕上がった精神状態で夜公演を観ることが出来たので。席は昼の方が少しよかったけど、自分の体験としては夜の方がより強いマインドフルネスを得られた。Blu-rayでコンサートを観ると、適宜、カメラが切り替わり、そのときに注目すべき箇所が拡大される。夜公演では、生身のJuice=Juiceのパフォーマンスが、あたかも編集された映像作品のように迫ってくるような錯覚を覚えた。彼女たちには圧があった。飛び出す絵本。飛び出す宮崎由加。飛び出す宮本佳林。飛び出す金澤朋子。飛び出す高木紗友希。飛び出す植村あかり。飛び出すJuice=Juice。もうこれ以上は無理だというほどに声を出した私。出せる力はすべて出した私。日本武道館以来に燃え尽きるほど楽しんだ私。終演後は、Twitterでつながりのあるイルな地元民二人と「伍味酉」というイカした飲み屋でモツ煮を食い、ビールを飲み、フライドポテトを食い、味噌カツを食い、唐揚げを食い、茶豆を食い、日本酒を熱燗で飲み、イナゴを食い、ここでは書けない話をたくさんした。