2017年5月28日日曜日

つばきファクトリー ミニライブ&握手会イベント (2017-05-21)

新三郷駅で電車を降りて階段を上がっていると、前方に見覚えのある顔がいくつかあった。コンパクト・ディスクの予約販売が10時からだったので私は9時半に駅に着くようにしていた。彼らも同じ考えだったのだろう。そのうちの一人の青年は先日2ちゃんねるで「おまいつのゲス」とディスられていた。私の知るかぎり彼は何も悪いことをしていない。見た目、服装、態度がイキり立っているのであれば面白く思わない人がいるのも理解できる。彼にはそういうピンチケ感がない、ように見える。ただおまいつというだけである。私はつばきファクトリーの全現場に足を運んでいるわけではないので彼がどれくらいおまいつなのかは知りようがない。ただ、たしかに私が顔を出したつばきファクトリーの現場では彼を見なかったことはないので、おそらくおまいつなのだろう。ファンの母数がもっと多ければおまいつでも埋もれて目立たない。今のつばきファクトリーの活動規模だと現場に来る面子がある程度は固定されている。だから覚えられやすいのだろう。いつもいるというだけで2ちゃんねるでディスられる。つばきファクトリーを応援するというのは、そういうリスクを伴う行為なのである。私はおまいつではないのだが、参加者に覚えられて2ちゃんねるでディスられるのをなるべく避けるために、小野(瑞)と印字されたTシャツばかりを着るのではなく、服装に変化を付けることにした。今日はラッパーのハハノシキュウさんから購入した「8x8=49」と印字されたTシャツを着ていった。小野(瑞)Tシャツは一応カバンには入れてきたが、着用はしなかった。周りを見ると名前入りのTシャツを着ている人よりも普通の服装をしている人の方が多かった。目立ちたくなかった。

会場のららぽーとは駅に直結していたので、迷うことはなかった。イベントが開催される空間に、コンパクト・ディスクの予約購入希望者たちが並ばされていた。その時点で列に並んでいたのはざっと70-80人くらいだったかな。日差しがモロに降り注いでいて、きつかった。5月にしてはやたらと暑い。このタイプのイベントは昨年末に池袋で参加していたので、勝手は分かっていた。並んでいる間に、予約購入の用紙を渡される。通常盤A、B、Cのそれぞれを何枚買うのかを事前に記入し、販売の窓口で渡す。配送を希望する場合は佐川の伝票にも記入する。送料は600円かかる。新三郷に来る用事はなさそうだし、600円を節約するために数百円の切符代と片道数十分をかけてここまで来るのは割に合わないので、配送伝票にも記入した。コンパクト・ディスク3枚で3,240円、配送料600円で、計3,840円。同じコンパクト・ディスクを3枚も要らないのは言うまでもないが、この金額でイベントに三回も参加できて丸一日たのしめると考えると悪くない。コンパクト・ディスクはおまけだ。販売開始の10時から30分ほどたったところで、無事にディスクの予約を済ませて整理券を手にすることができた。整理番号は1回目が81番、2回目が51番、3回目が125番だった。1時間くらい浴び続けた夏の日差しが、元々あった疲労感とだるさを加速させた。ららぽーとのベンチに座って休息を取っていたら会場の方から音が聞こえてきた。初めは気にしていなかったし気にする気力もなかったが、よく耳を澄ますとつばきファクトリーの曲やんけ。公開リハーサルやっとうやん。10時43分頃。慌てて駆けつけると、つばきファクトリーがステージで歌って踊っていた。全員が可愛すぎて疲れが消し飛んだ。ニヤニヤが止まらなかった。私が到着したときは『気高く咲き誇れ!』だったか『青春まんまんなか!』だったか…そのどっちかだったと思うが、その曲の後半だった。衣装ではない。レッスン服?というのかな。眼福(ふくとぷくで韻を踏んでいる)。裏方を交えて打ち合わせをしてから次に『初恋サンライズ』をやって、彼女たちは捌けていった。小野瑞歩さんがしきりに目を気にして、今にも泣きそうな表情を何度もしていた。眩しそうにも見えたし、目に何かが入ったようにも見えた。谷本安美さんが歩み寄って小野さんの目元を少し触っていた。

1回目。開始11時30分。集合11時10分。優先エリアの右前方は親子連れや女性のためにブロックされていた。その条件に当てはまる人はそんなに来ないんじゃないかと思うほどにその区画が大きかった。つばきファクトリーの現場ではお馴染みの「前説のお兄さん」が現れた。彼はいつもサッカーのユニフォームを着用している。今日は赤のバイエルン・ミュンヘンだった。彼は「つばきファクトリーの新曲は『就活センセーション』。みなさんも今『推し事』をされている。今日は℃-uteが千葉でコンサートを行う。今日、途中で抜けて℃-uteに行くのは『転職』です。転職先でつばきファクトリーの販促をお願いします。普段は℃-uteを観ているが今日、つばきファクトリーを観に来てくださっている方は『出向』をされている。℃-uteの日替わり写真を諦めてくださってありがとうございます。欲しければ現地にいる人に電話をかけて頼んでください」という旨の、いつものようにユーモラスな演説で我々の心をつかんだ。その上で過剰な声援が禁じられている、いつものライブの感じだと過剰になる、普段の8割くらいに抑えてほしいと言って我々の笑いを誘った。連続ジャンプは禁止だがサンライズジャンプはOKとの言葉に、我々は拍手。Berryz工房の“CLAP!”を歌いながら登場するつばきファクトリー。そこから『気高く咲き誇れ!』、『初恋サンライズ』。日焼け止めを二重塗りしてきたという小片リサさん。私は四重塗りしてきたと対抗する岸本ゆめのさん。今日は「初恋サンライズ大喜利」という企画があった。初恋サンライズ大喜利というのは元々、『初恋サンライズ』のセリフ部分を別の動画に差し替えておもしろくするという、インターネット空間で行われた遊びである。私もTwitterでいくつか見たことがある。ファンたちによるアンダーグラウンドの遊びを公式が採用したということだ。たしか「前説のお兄さん」が初恋サンライズ大喜利を見ていると発言していたというのをTwitterで見た記憶があるので、おそらく氏の発案なのだろう。今日のイベントで使うためのネタを各メンバーがブログのコメント欄で募っていた。そこから採用されたセリフもあったし、各メンバーが自分で考えたセリフもあった。1回目では小片さんの「ご飯ばっか食べてる人、誰? 本当に」と山岸さんの「こんな水着、初めて」が面白かった。大喜利の後は『青春まんまんなか!』、『泡沫サタデーナイト』。『泡沫』のセリフは小野瑞歩さんが担当した。『就活センセーション』の衣装がどうのと言っていたが、聞き取れなかった。小野さんは少しとちって焦っていた。握手は、右から岸本ゆめのさん、谷本安美さん、小野瑞歩さん、小野田紗栞さん、山岸理子さん、小片リサさん、新沼希空さん、浅倉樹々さんという順番で我々が流れていく(秋山眞緒さんがメモから抜けている。どの順番だったか覚えていない)。基本的にお疲れさまでしたで通した。一人目の岸本さんは時間が余ったので「暑いね」と言ったら「暑いですね」と返してくれた。小野さんは「あ!ありがとう」という感じで先手を打ってくださった。「目、大丈夫?」と聞いたら「汗が入ったの」とのことだった。小片さんは私のTシャツを見て「8x8。えっと…」、私が次に流れてから「64!」と言ってくださった。2回目の前に私はららぽーとのしょうもないフードコートで丸亀製麺のとろろしょうゆうどん、とり天、アジフライを食した。650円。

2回目。開始13時45分。集合13時25分。4列目、どまんなか。真正面に、ステージに貼ってある0の番号が見えた。バイエルン氏の前説。「思ったより『転職』する人が少ないですね。1回目をららぽーとの方に見ていただいて、どうですかと確認したら、大丈夫ですと。ジャンプも統率が取れていて問題がなかったとのことで」。ドッと笑いに包まれる優先エリア。「今日は暑い。気象庁ホームページを見ましたけど、最高で32℃までいくそうで。急に暑くなって、うちらはまだ身体が出来ていない。水分補給、体調管理をしっかりしてください。せっかくの楽しいイベントで体調を崩してしまっては意味がないですから」。2回目はセット・リストが『青春まんまんなか!』の代わりに“Just Try!”だった。『泡沫サタデーナイト』のセリフはまた小野さんが担当した。今回はリクルート・スーツが198(いちきゅっぱ)だの言っていた気がするが私は聞き取れなかった。2回目では『就活センセーション』が中島卓偉さんによるダンス&ファンク・ナンバーで、振り付けに就活を意識した礼儀正しいお辞儀が入っているということが明かされた。大喜利では浅倉樹々さんが「樹々、食べてないもんそんなに!」と1回目の小片さんへのアンサーを返したのが小粋だった。これはDVD MAGAZINEで小片リサちゃんと口論になったときの…と説明する浅倉さん。なってないなってないと笑いながら手を振る小片さん。小野瑞歩さんは、このイベントを3部まで観ても℃-uteの夜公演には間に合うという旨のことを言っていた。それには無理があるらしく、私の近くにいた紳士はいや間に合わないだろ的なことをお連れさんに言っていた。風が吹いてきた。最後の方は日陰になった。一部よりだいぶ楽だった。握手は、浅倉樹々さん、新沼希空さん、小片リサさん、山岸理子さん、秋山眞緒さん、小野田紗栞さん、小野瑞歩さん、谷本安美さん、岸本ゆめのさんの順。浅倉さんに「ダンス格好いい」と言ったら「ありがとう。嬉しい」と言ってくださった。小片さんには自分のTシャツを指さして「さっきありがとう、答え言ってくれて」と言ったら「うん。64」と言ってくださった。次の山岸さんが私のTシャツを指さしてきた。秋山さんもその流れで私のTシャツに気付き「8x8」と少し悩んでから「64」と言っていた。谷本さんが何か話しかけてきたような気がしたが分からなかった。小野さんが最後まで目線を外してこなかった。『泡沫サタデーナイト』のセリフで何と言っているのか聞こうとしていたが、忘れた。2回目は途中から日陰になったとはいえ私は暑さで消耗していたので、室内で休みたかった。ららぽーと内の丸福珈琲店。アイス・コーヒー560円。当店のコーヒーは濃いですが大丈夫ですか? 大丈夫です。加糖と無糖どちらにしますか? 無糖で、シロップを自分で調整したいです。アイス・コーヒーが届いてから、先ほどの握手の順番を記録していなかったことに気が付いた。一瞬、外に出ますと店員さんに断って握手現場が見渡せる場所に移って、握手の順番をiPhoneのメモに記録した。アイス・コーヒーは本当に濃かった。しばらく休んで外に出たら明らかに気力と体力が回復していた。これで3回目を乗り切れる。

3回目。開始16時。集合15時40分。汗をかいたのかユニフォームを別のに着替えた前説のお兄さん。「だいぶ『転職』した人が多いですね」と優先エリアを見渡して述べる。人が減ったぶん、これまでは8割に抑えていた声援を全力にしていいという許可を我々に出す。6月11日に新潟でリリース・イベントを行います。大きな会場で、ステージが高い。ヒルクライムさんがイベントを行って2,000人を動員した場所です。そこで新曲を初披露する予定です。音楽はナマモノなので分かりませんけど、披露する方向で動いている。新潟はここから200-300キロと大した距離ではないので来てください。野外なので、てるてる坊主を作っていただいて」。ここで伏線が回収された。彼が着ているのはアルビレックス新潟のユニフォームだったのである。しかしご本人はそこにはいっさい触れない。分かる奴だけ分かれという、細かい芸。開演の数分前、競馬新聞を持ちスマートフォンで競馬中継を観ながら「そのまま行け!」なぞと叫んでいる紳士が前方にいて、周囲にややピリッとした空気が走った。隣のご友人たしなめられていた。私が引いた整理番号は、三回の中で一番悪かった。だいぶ後方になってしまうのではないかと思ったが、実際には悪くない位置に付けた。4列目の、左寄り。距離でいうと51番を引いた2回目とほとんど変わらない。3回とも割とよく見えた。数メートル先でつばきファクトリーが歌い踊る姿を目に焼き付けるという幸運に恵まれ興奮を味わった(幸運と興奮で韻を踏んでいる)。整理番号は3部とも600番くらいまで呼び出していたけど、優先エリアにいたのはせいぜい100人くらいだったと思う。600人はそもそもあそこに収まらない。回がわりの曲は『うるわしのカメリア』と私は予想していた(最新シングルで唯一披露されていなかったので)が、『独り占め』だった。大喜利では小野さんがリクルート・スーツにまつわるネタを発表し、「新曲の中にリクルート・スーツ…」と言いかけたところで口を押さえた。まだ言ってはいけないことを言いそうになったようだ。「最近、世の中に(リクルート・スーツを着ている人が)多いからね」と取り繕うメンバーたち。握手は、小片リサさん、岸本ゆめのさん、秋山眞緒さん、谷本安美さん、山岸理子さん、小野瑞歩さん、新沼希空さん、小野田紗栞さん、浅倉樹々さんの順。小片さんが「ありがとう」と先制攻撃を仕掛けてくださった。ドイツ語でTschüssと申し上げたところTschüssと返してくださった。たしか小片さんが以前にブログの結びにTschüssと書いているのを見たことがあったから、この言葉が彼女に通じるであろうことは分かっていた。秋山さんがあー!って感じでTシャツを指さしてくださった。というわけで今日は、どんな曲なのか分からないシングル・コンパクト・ディスクを3枚予約し、そのディスクに収録される3曲のどれも披露されないミニ・コンサートに3回参加し、予約したディスクに入っている曲に接することなく家に帰った。数メートルという距離で歌って踊るつばきファクトリーを堪能できる喜び。これはまだ彼女たちがリリース・イベント中心の活動を行っている今だからこそ味わえるのである。