2019年8月26日月曜日

田村芽実 3rdシングル「舞台」リリース記念イベント「ミニライブ&特典会」 (2019-08-24)

出かけるのは少し億劫だった。8月4日(日)にBEYOOOOONDSの特典会で清野桃々姫さんにオートグラフをいただいたのを除けば、いわゆる現場は6月30日(日)以来だ。Hello! Projectに限れば6月17日(月)の武道館が最後だった。その後はマリノスの試合を三回観に行ったけど、週末の予定は何もない日が多かった。家にいる機会が増えた。外出するにしても近場。悪くない。昼前に家を出て、うまいモン食って、喫茶店で本を読んで、書店をぶらぶらして、DAZNでフットボールを観て。穏やかな日々。今年の2月に導入して以来、DAZNが私の生活の質を向上させている。DAZNが私に、家にいる理由を与えている。この週末は土日ともに予定がある。今日は田村芽実さんのリリース・パーティ、明日はHello! Projectコンサート二公演。まったりと過ごす休日に慣れきっていたので、予定が詰まっているのがやや気が重かった。もちろん楽しみではあったけど。

10時からウェブで販売開始したマリノスとThe Rolling StonesのコラボTシャツを、10時3分に注文完了。お台場Venus Fortに向かう電車内。昨日Twitterで画像を見て、これは買うしかないと思った。あの有名なロゴのベロにサッカーのボール、唇にトリコロールがデザインされている。Tシャツにプリントが入っている場合、あなたはその意味を説明できなければいけない。そのプリントを自分が身に纏っている理由が答えられるようにしたい。自分の生き方や考え方と無関係な文字や装飾が入ったTシャツはなるべく着たくない。たとえば訪れたこともなければ何の思い入れもない土地の名前とか、通ってもいないアメリカの大学名とか。そういうのは避けたい。リアルじゃないから。このTシャツはマリノスのファンであることを宣言でき、なおかつファッショナブル。是非ゲトっておきたかった。まあ、The Rolling Stonesの音楽はちゃんと聴いたことがないんだが(ないんかい)。

リリース・パーティは13時からと16時からの二回。CDを現地で購入したら優先エリアの入場券がもらえる。販売開始が11時から。10時49分、集合場所に着く。教会広場イベント 整列入場待機場所と書かれた看板が立てられている。現時点でまだ5人しか並んでいない。Hello! Projectのリリース・パーティだと100人くらい並んでいるのが普通。拍子抜けしたけど、ホッとした。一人だけ女性がいたけどそれ以外は全員が見るからに独身異常男性だった。開店を待つ爽やかな親子連れとのコントラスト。何か並んでるよ~と一人のお子さんが親に言いいながら私と前の異常男性の間に割り込んできたが数秒後には親の元に戻っていった。左胸にHOUSTON、背中に大きく白い太字でSTAFFと印字された紺のポロシャツを着た係員が二人。10時58分になっても7人しか並んでいない。後ろは若いナオンだった。その後に人が来たかは覚えていないが、来ていたとしても一人か二人程度だったと思う。10人足らずで係員に先導されてCD売り場に向かう。

建物に入り、幻想的なショッピング空間を抜けた先に教会広場はあった。空調の効いた室内だったとは。屋外にステージがあったのでそれかと思っていた。田村芽実さんの新シングル『舞台』は通常盤、初回限定盤A、初回限定盤Bの三種類がリリースされている。ジャケットの中に特典会参加券が封入されている。特典会というのがポスト・カードお渡し会。三種を揃えるとそのポスト・カードにサインがもらえるらしい。私は既にAmazonで各種を一枚ずつ買っている。ここで三種を一枚ずつ買い直してもよかったのだが、根が貧乏性に出来ているので通常盤を2枚という最も安い買い方をした。整理番号は、1回目が42番。いい番号が来てくれと念じながら引いた2回目は、何と2番! 上がる心拍数。脳内に溢れるやばめな物質。単なる運で自分の素行との因果はないのに、良番をもらうと人生を肯定されたような、報われたような気持ちになる。

11時20分くらい、STEAK & CAFE BY DEXEE DINER。教会広場の入り口付近にある。ザブトン・ステーキ200g。玉ねぎと揚げ芋つき。1,800円+税。ジントニック550円+税。計2,538円。2番をもらった高揚感が、昼食にしては多い出費を正当化する(もっとも、この施設内の店は軒並みこれくらいの値段だった)。もっと食えるけど、腹七分目くらいで、まあちょうどよかった。味も悪くなかったな。イモはギザギザのポテトチップス的な形状だった。ジャガイモは血糖値コントロールの観点からなるべく避けたい食材ではあるが、まあそんなに多くはないしと自分に言い訳をして食べた。ジントニックは氷が多すぎ。失望的。マクドのコーラかよ。11時44分に店を出る。

1回目 12時15分集合 13時開始

私は42番なのに前には15人くらいしか人がいなかった。(12時18分の時点で1ダース足らずだったのが、集合場所から出発する時点で数名ふえた。たぶん直前でCDを買った人が駆け込みで来たんだと思う。)12時25分、教会広場に向けて行進が始まる。数分後には会場に到着。左寄りの2列目。この集まり方では45分前というのは早すぎる集合時間だった。30分くらい時間が余った。藤田紘一郎さんの『毛細血管は「腸活」で強くなる』を読む。12時32分の時点でまだ40-50人しかいなかった。このままでは客入りを見た田村芽実さんが残念がるんじゃないか。12時43分、後ろを見ると右側と左型が3列、真ん中付近が4-5列になっていた。その後、優先エリア入場券を所持しない一般ピーポーも自由に入れるように開放された。開始時には格好がつくくらいの人数にはなっていたようだ。後ろの方は空いていたようだ。最前付近にこだわらなければ、無銭でもまあまあ近くで観ることが可能だった。あのさあ、田村芽実さんだよ? 無銭で聴くようなカテゴリの人ではないんだよ本来。何てもったいないんだろう。もちろん私にとっては空いている方がストレスが少ないからありがたいし、この適度な緩さが心地よいが。

名前の通り教会を模したとおぼしき舞台の、真ん中の扉から姿を現した田村芽実さん。白いドレス。髪の毛を下ろしている。前髪はぱっつん、オン・ザ・眉毛。荘厳な雰囲気を纏いつつ、3月発売のミニ・アルバム“Sprout”の一曲目である“First Flash”を歌い上げる。トークを挟み、『花のささやき』(新シングル『舞台』のB-side)と“MAY”(“Sprout”より)の二曲。最後にまたトークと告知を入れてから最後に『舞台』。欲を言えばもう一曲くらい聴きたかったけど、満足できた。田村さんの歌唱には瞬く間にリスナーの心を掴んで、歌の世界に入り込ませるだけの力がある。私の位置は思ったより真ん中に近かった。田村さんが鮮明に見えた。なかなかこの距離で観られることはないので短時間とはいえ貴重で幸せな時間だった。

コンサートのときと同様、固唾を飲んで田村さんを見守り、静かに曲に聴き入るというのが彼女のヘッズのスタイルだ。いい雰囲気。Hello! Project現場とはまた違う。合間に演者さんの名前を叫んで気を引こうとする人物は皆無。。

・ここは思い出深い場所。スマイレージ2期メンバー募集発表がここで行われた。そのときは田舎に住んでいたのでここには来られなかったが映像で観て応募を決めた。人生が180度変わった。
・ここら辺(優先エリア)の人とは楽しみたいと思います。ここら辺(優先エリア外)の人には田村芽実という人が歌っているというのを少しでも覚えてもらえるように歌いたいと思います(“First Flash”の後に)。
・“MAY”は歌詞に噴水という単語が入っているので選んだ(この施設にも噴水があるので)。
・次が最後の曲ですと田村さんが言うと一部でエーイング。一人だけ、と田村さんが笑い、場が和む。

13時24分、本編終了。特典会に参加される方は少々お待ちくださいと言って田村さんはいったん捌ける。今日のイベントを仕切っているVictorの(?)紳士が流れを説明する。まずはポストカードお渡し会だけに参加される方のご案内、サイン会に参加される方はその後。時間がかかりそうなサイン会を、私は1回目で済ませておくことにした。今日は18時から横浜F・マリノス対名古屋グランパスをDAZNで観るために早く帰る必要がある。

田村さんと対面するのは二回目。2014年9月21日、山野ホールで行われたスマイレージのシリアル・イベントの全員握手以来である。一対一というのは初めて。椅子に座っている田村さんの前に立つ私。

田村さん:ありがとうございます(ニコッとして可愛い)
私:よろしくお願いします
田村さん:(オートグラフを書き始める)
私:あ、名古屋、大阪、行きます
田村さん:ホントですか? 嬉しい
私:楽しみにしてます
田村さん:あれ、何か眼鏡が…(聞き取れず。私の眼鏡のフレーム上部をなぞるような手の動き)
私:あ、はい
田村さん:新しい。(サインを渡しながら)ありがとうございます(ニコッとして可愛い)
私:ありがとうございます

私がかけている眼鏡(JINSのようなゴミではなくアラン・ミクリ)はフレームの上部に赤い線が入っているのだが、聞き取れなかった箇所はたぶん、その赤い線が入っているのに触れてくださったんだと思う。田村さんにオートグラフを初めて書いてもらったのも嬉しかったし、チャーミングな笑顔で手渡ししてくれたのも嬉しかった。順番を待つ間、前の人たちが田村さんと交流する様子を眺めていたが、一人一人を見てしっかりと向き合う姿が印象的だった。あれだけしっかり見てくれるとこちらも気が引き締まる。身だしなみや服装にも気が抜けない。13時43分、特典会が終わり、挨拶して捌ける田村さん。拍手で見送る我々。

14時1分、HOP & STEPS CAFE。アイス・ソイ・ラテ450円。10分間のマインドフルネス瞑想。14時20分にマリノス×The Rolling Stonesの商品ページを確認したがごく一部のサイズだけが残っている実質的な完売状態。すぐに注文しておいてよかった。


2回目 15時15分集合 16時開始

整理番号2番なので階段のほぼいちばん上で待っていたら、集合時間ぴったりくらいに緑系のTシャツを着た若者が話しかけてきた。金で番号を変えてくれないかという打診かと思って身構えたが(つばきファクトリーのリリース・パーティで実際にそういう打診を受けたことがある)、バースデー・メッセージ企画に協力してくれないかという依頼だった。さっき(記入するカードを)もらいました、と元気よく答えると彼は納得し、他の人たちに同じお願いをして回っていた。

15時18分、まだ1番がいない。まだ誰も引いていないんだろう。このまま行けば初めての先頭。リリース・パーティでもコンサートでも未だかつて達成したことがない。最前中央が約束されている。誰かが1番をゲトる前に早く出発してくれよ左胸にHOUSTON、背中に大きく白い太字でSTAFFと印字された紺のポロシャツを着た係員。

15時27分、出発すると係員が宣言。1番は現れなかった。私が先頭だ! STAFFという白い太字を見ながら教会広場へと歩く。優先エリア入場券を係員に渡すのも、エリアに入るのも、自分が一人目。初めてを経験中。当然、最前中央を確保。0番のバミリ・テープが前にある。その奥にはT字型にテープが貼ってある。

1回目と同様に中央の扉から神々しく登場した田村芽実さん。心なしか1回目よりも表情が柔らかく見える。緊張が解けたのかもしれない。2回目のセットリストが私はとても好きだった。『舞台』から始まって、『カガミよカガミ』(“Sprout”より)、『無形有形』(“Sprout”より)、最後に『花のささやき』。これらの曲を聴けたことが、整理番号2番を引けたことの喜びを増長させた。

・この会場にはHello! Projectのスマイレージ、アンジュルムにいた頃に何度も立たせていただいた。これまではグループで踊って動きながらだったけど、一人で立つと気付けなかったことに気付ける。という話を始めるが、掘り下げずに、その話は置いといて…と切り替える田村さん。笑いが起きる。
・『無形有形』を歌った後のトークで同曲の題名をど忘れして、数秒かんがえてからワタシノアカシと言い間違える田村さん。すぐに気づいて訂正する。
・『無形有形』を歌いながら、ヘンテコな歌だなって思っていた。初めて聴いた人はどう思うんだろうって。(台詞のパートであなたキライのときに田村さんは軽く吹き出していた。怒っている台詞にしてはちょっと不思議だなと私は思ったんだけど、これでつながった。)
・次が最後の曲です。本当はもっと歌いたいですが、時間の問題とかあるんでしょう、と名残惜しそうに言う田村さん。

初めて体験する最前中央は特別だった。他に観客が見えない。間接視野には左のナオン、右の紳士が入っていたが、田村芽実さんと私の間には誰もいない。今日の田村さんは真ん中に立ったままとどまっていたから、なおさらずっと一対一で自分だけのために歌を届けてくれているかのような感覚に陥った。何度も目が合う感じがして気まずいくらいだった。『無形有形』の変な男は寄って来ないでの箇所で『断る力』(勝間和代さん)的な手の動きをしているのが自分に向けられているようで可笑しかった。田村芽実さんが物凄く高画質で立体的で、まるで実在する人物のようだった…。

16時22分、本編が終わり。前述のようにフットボールがキックオフするまでに帰宅しなければならないため、2回目の特典会はポストカードお渡し会に参加。

田村さん:あり…(私が何かを言おうとしているのに気付いて止める)
私:2回目セットリスト最高でした!
田村さん:えー嬉しいありがとう!(可愛くてとても感じがよい)

二十数分のミニ・コンサートを二回と、数秒の会話だけで得た満足感。田村芽実さんは間違いなくREALだし、彼女の歌には時間とお金を費やして聴く価値がある。(これを読んでいて彼女の曲を知らない奴はすぐに各種ストリーミングですべて聴け。そして6月30日に渋谷で行われた公演から6曲が収録された特典ディスク付きの『舞台』初回限定盤Bを買え。)今の私は気持ちが田村さんに傾いている。明日はHello! Projectコンサートを観に行くけど、大阪での田村さんのリリース・パーティに後ろ髪を引かれる思いが少しある。11月24日の東京でのコンサートには行くことが出来ない。開催が発表されたときには、同日につばきファクトリーの山梨公演に入ることが既に決まっていたからだ。よりによってこの日につばきファクトリーと田村芽実さんが重なるとは。残念でならない。

16時28分、田村さんの最後のサツアイを見届けずにさっさと退散。18時の試合開始にはギリギリ間に合ったが、開始1分でマリノスがペナルティ・キックを獲得した場面は見逃した。夕食を準備していた。金芽ロウカット玄米ごはん、納豆、キムチ、明太子、スクランブル・エッグ、近所で買った鶏肉の塩麹焼き。スクランブル・エッグを除き電子レンジで温めるだけだ。マリノスは5-1で勝利。久し振りに結果の伴ったアタッキング・フットボールだった。2点目のエリキさんのオーバーヘッドが圧巻だった。連敗を3で止めたマリノスは他会場の結果にも助けられ、優勝争いに踏みとどまった。田村芽実さんの歌を間近で堪能できたし、マリノスは痛快な勝利を収めた。いい一日だった。こうやって他者の仕事ぶりに左右される私の幸せ。