2022年4月17日日曜日

PARADE (2022-04-09)

日課のトレーニングを朝7時前に完了。いつもは夜にやっているんだけど、今日は家に帰らないので。エアロ・フィットはともかくコア・スクイーズ(デカいクッション)を持ち運ぶのは難しい。実際は一日やらないくらいで日々の継続が台無しにはならない。でも今日はやらなくていいでしょという内なる声は黙らせないといけない。その甘えは容易く二日、三日、一週間のサボりに繋がっていく。そういうもの。顔を洗うように、歯を磨くように、毎日やるのを当たり前にしないといけない。

二つ早い電車に乗ったが成城石井でチョコ(大麻のことではない)味のベーグル、タリーズでレーコーを買っていたら新幹線の発車時刻が数分後に迫っていた。ご存じのようにコヴィッド・ヴァイラスは飲食物を忌避するため、我々は電車でもスタジアムでも飲み食いしている最中にマスクを着ける必要がない。私は一時間くらいかけてゆっくりレーコーを飲み、ベーグルを食った。そのため降りるまでほとんどマスクをしなくて済んだ。最近思う。そもそもノー・マスクという言い方をしている時点で相手の術中にはまっている。マスクをしているのが正常で当たり前、しないのが異常でどうかしているという前提を受け入れているからだ。おかしいのは何も考えずにいつでもどこでもマスクをしている君たちだ。多数派であるかどうかと正しいかどうかは区別しなくてはいけない。

世の中でコヴィッド対策という名目で奨励されるアレコレの馬鹿馬鹿しさ。手を30秒洗えと書いてある公衆便所。これからハンバーガーを作るマクドの店員でもないのに本当に毎回30秒手を洗う人は精神を病んでいるだろう。さすがに異臭を放つイチモツを触った後に洗面台を素通りする老紳士を見ると私も引く。ただ、そもそも人間は菌の塊みたいなもんなのであって、さまざまな菌と共生して成り立っている。私も腸に関する本を読むまでは菌=悪、除菌や殺菌はすればするほどいいと思っていた。(興味があれば、たとえば『腸科学』あたりを読んでみるといい。)しかしそれではアンパンチでバイキンマンを退治して問題が解決する『アンパンマン』で世界の認識が止まっている。
ヒトはまさに細菌との共同体です。
てゆーか、腸内細菌の数は百兆個、ヒトの細胞の数は六十兆個ですから、この共同体では、むしろヒトの方がマイノリティなのです。
「細菌目線」で我々を見れば、我々は「ヒトの肉で出来た服を着ている細菌の集団」に見えるのかもしれません。
(茨木保、『まんが 人体の不思議』)

 

先月の地震によるダメージからまだ完全に復旧していない新幹線。直行出来ない仙台。福島駅から10時8分の臨時快速。ちょうど座席が埋まるくらいの乗客数だった。誰かと隣り合わせになるよりは空いている場所で立っていた方がいいと思いドア付近でチルしていたら10時4分くらいに大量のオジサンとオバサンがドカドカ乗り込んで来、周囲の乗車率が150%になった。
上がっていく一方の不快指数 だからきたねえ言葉使いディス(ラッパ我リヤ、『大東京 feat. K DUB SHINE』)
左にオバサン、右にオジサン。恋人気分の距離感。足下にはオバサンのスーツ・ケース。オバサンが身体の向きを調整し、私と対面するような状態になるというプレイを仕掛けてきた。70分コースを耐え、11時18分くらいに仙台駅。今日は14時半開演。その前に昼食。あの店で水煮肉片を食おう。F君とご一緒したかったが彼は13時くらいに仙台空港に着くようなので(仙台に空港があると私は知らなかった)、時間的に無理そうだ。途中で目に飛び込んできたマリンブルーグループ ソープランド千姫という文字を見、福田真琳さんを思い出す。成龍萬寿山。水煮肉片。ライス。瓶ビール(サッポロ)。私は複数の四川料理店で水煮肉片を食べたことがあるが、それと比べるとマイルドな味。麻辣というよりはとにかくニンニクが強い。たっぷりのキャベツとニンニク。家系ラーメン的な。これはこれでおいしい。私はゴリゴリの四川料理店が出す水煮肉片の方が好み。

起きてから頭が痛い。10時過ぎにバファリンを飲んだがさほど効いていない。ベローチェ。Chuck Palahniukさんの“Survivor”を読む。この著者の“Invisible Monsters”を前に読んだことがあるが、読んだと言っていいのか微妙なくらい内容が理解できなかった。文の順番をめちゃくちゃにシャッフルしてあるので、話を追うのが難しい。“Survivor”は289ページから始まって読み進めるごとにページ数が減っていく。こういう実験的なことを好む作家さんのようだ。

婦人服っぽいフレアの効いたピチピチのジーンズを履いた50代くらいのオジサンが、信号が点滅する横断歩道を女走りで渡った。彼の目的地もおそらく私と同じ。仙台サンプラザ。14時10分くらいに会場に入る。私の席は2階の右側。一般的な2階席の悲壮感はなく、十分に近い。どの席でも決して悪くはない、みんなが幸せになれる会場。「皆さん、ハロー!プロジェクトの、オフィシャル・ファンクラブはご存じですか?」と河西結心さんが問いかける、例のファンクラブ宣伝映像。意図を掴みかねる。ファンクラブを知らないでここにたどり着く人がいたとしたら奇跡に近いのではないか?

座って黙って観なければならないコヴィッド騒ぎの制限下においては、割り切って常に双眼鏡を構えるのが私の答えだ。座間のときよりも近かった分、臨場感のある絵を得られた。遠征の荷物を最小限にしたいのと、双眼鏡との両立が難しいのとで、ペンライトは持参しなかった。でもやっぱり次以降は持って行った方がいいかも。最後のコメントで瑞歩さんが、私が歌う前にエメラルド・グリーンのペンライトをグルグル回してくれる人がいて、私を応援する気持ちが伝わってきて嬉しかった的なことを言っていたからだ。公演後にF君にも言われた。僕はこうやってます、と双眼鏡とペンライトを同時に持つやり方を吉田さんが身振りで示した。何かこう、首輪のように手で持たなくても光らせられる何かがあればいいんだけどね。

コヴィッド騒ぎになってからHello! Projectのコンサートは音量は抑えめになっていたが、今日はちょっと予想外に音が大きかった。ポケットに入れていた耳栓(Loop Quiet)を途中からつけた。コンサートではなく移動中に使うつもりだった。27db低減。ちょっと感激するくらい音がマイルドになった。だけどその分、会場の盛り上がりや一体感が感じられなかった。耳が守られている安心感はあったものの、ちょっと音を弾きすぎ。たとえば『だからなんなんだ!』の冒頭で小野田紗栞さんが一人でしばらくクネクネしていたときに会場がざわついたのかどうかが分からなかった。(最後に小野田さんが語ったところによると、客席でこのクネクネをコピーしている人がたくさんいたらしい。そのとき左右に捌けてステージにいなかった他のメンバーさんたちは、そうなの? と口々に驚いていた。私がその景色を独占していたんです的なことを言う小野田さんは満足げだった。)次はコンサート用のTHUNDERPLUGS(18db低減)を持って行くことにする。

谷本安美さんが醸し出すゼロイチ・ファミリア感。メンバーさんがそれぞれの可愛さを持つ中でも異質な存在。つばきファクトリーさんにいてくれてありがたい。口紅が真っ赤で、セックスを感じさせた。新沼希空さんをコンサートで観る度に歌が弱いなと思うが、谷本さんの場合は見た目があまりに可愛すぎてそもそも歌が頭に入ってこない。気にならない。今日の私は瑞歩さんの次に谷本さんを長く見た。

岸本ゆめのさん:この会場は皆さん(観客)全員が1メートル以内にいる感覚。私のことを見ている人のことも見ているし、私のことを見ていない人のことも見ている。今日は5周くらい出来た(視線を送った)。私のことを見ている人は5回くらい目が合ったし、私のことを見ていない人は私から一方的に5回見られている。

コンサート開演直後、いい感じのインストに合わせて二人ずつポーズを決めて登壇し全員が出揃ったつばきファクトリーさんを見、今さらだが人数、多! と思った。

仙台は私が好きな石田亜佑美さんが生まれた土地で、そんな場所でコンサートが出来ることが嬉しい、的なことを新沼希空さんが言うのを聞いているときの八木栞さんの表情が大袈裟すぎて、顔芸の域に達していて可笑しかった。

みなさんこんばんワラビー♪(こんにちだったか?)と福田真琳さんが言うと、殺すぞという言葉が私の頭にわいてきた。反射的に。

公演後、F君、吉田さん、D君、私の4人で仙台サンプラザの裏で歓談した。モーニング娘。さんがインスタで生配信を始めた。たぶん仙台サンプラザの中の、すぐその辺でやっている。場所を特定できるかもしれない。乱入してください、全裸で、とD君にお願いしたら彼は首を横に振った。小田さくらさんが棒状のブツ(笹かま)を召し上がっているので、「歯立てないで」とコメントするようD君にお願いしたが、やってくれなかった。腹が減ったというD君がその場を離れ近くのファミマに行った。D君不在時に昔でいうボディコンのようなピチピチの服を着た女がケツを振りながら近くを通り過ぎた。D君の好きなやつじゃないですか、なぞと口々にD君の名前を隠れ蓑にして三人でジロジロ見まくった。それを後から戻ってきたD君(随分遅いなと思ったら買ったものをファミマの前で全部食ってから来たらしい)に伝えると、一番いいやつじゃないですか! と悔しがっていた。

「かなともがな〜。辞めるときに、ケツを残してほしかった」
「ケツを残すってどういうことですか?」
「ケツの文化を……」

件のボディコン女はモーニング娘。の観客だった。終演後、彼女の後ろにぴったり張り付いて会場から出てくるD君が目撃された。
「どうやって見つけたんですか?」
「いや何となく。いいケツしてんな〜って。さっき言ってたのってこの人のことかなと思って」

つばきファクトリーさんの後に行われたモーニング娘。さんのコンサート終演後(私はホテルショコラ エスパル仙台店でアメリカーノを飲んでいた)、石田亜佑美さんを支持する二十歳の若者と合流し、5人で焼き肉レストランひがしやまに入った。割り箸の袋にアプリ会員は誕生月に10%OFFになる旨が書いてあったので、今月誕生日の人っています? と私が何気なく聞いてみたら、D君が名乗りを上げた。今月どころか今日が誕生日らしい。その瞬間からD君のバースデー・イベントが開演したが、もちろん我々が気を遣っておごるようなことはせず、むしろD君がやや多めに出してくれた。