2023年10月7日土曜日

西川大貴 LIVE 2023「Continue」 (2023-09-17)

めいめいのゲスト出演きたー。買います買います。というくらいのノリで昼と夜の両公演に申し込んだ。よくよく考えるとチケットはJPY7,500。(おひとり様が選べる席は一種しかなかった。)強制オーダーさせられるドリンクが最低でもJPY1,000前後。ドリンク代に加算されるサーヴィス料がたしか10%。1公演にかかるお金が実質JPY9,000近く。それを二回となると、ちょっとした風俗に行ける金額である。風俗に限らずJPY18,000あれば楽しめることは色々とある。もちろんコットン・クラブでめいめいを観られる機会を逃したくない。支持者として当然だ。いくら系列店のブルーノート東京と比較するとすべての面で質が劣る(でも料金だけは変わらない)会場とは言え、コットン・クラブが上質な空間であることに変わりはない。あの舞台にめいめいが立ち、生バンドの演奏で歌う。その場に居合わせたいのは当然である。しかしながら、めいめいの出番は二曲(デュエット+ソロ)と少しのトーク。時間にして十数分だった。そのためにJPY9,000を払うのは百歩譲って支持者の勤めだとして、一回でよかったのではないだろうか。その疑問は今でも拭えない。ただ私はめいめいを生で鑑賞する機会に飢えていた。最後が7月30日(日)の『秘密クラブ』(※私はあえてブログを書かなかった。秘密の集まりなので、話したこと、やったことは来た人だけの秘密という設定があった。それをどこまで額面通りに受け止めるかという問題がある。迷ったのだが、内容を書いて残すのは野暮だと判断した)。それで今日のコンサートがあって、その次が10月21日(土)の一人芝居コンサート。その次はもう年末のミュージカル『赤と黒』。私は12月24日(日)に観に行く。それで2023年は終わり。来年の予定は今のところ見えていない。だったらココで二公演入っちゃえ。そんな感じで決めた。めいめいはもう少し長く出演するものと、何となく思っていた。本当に何となく。根拠なく。希望的観測。もしはじめからめいめいの出演は二曲ですと案内に明記されていたら片方の公演で踏みとどまっていたかもしれない。思ったんだよね。昼公演の途中に。あー、コレは昼と夜のどっちかでよかったかもなって。で、まあたしかにめいめい支持者の視点だけで観ると片方で十分だった。そもそもマストな現場でもなかった。ただ視点を広げて音楽ファンの立場で見ると悔いはいっさい残らなかった。良質なコンサートだったからだ。良い音楽、良い会場、良い雰囲気。西川大貴さんの歌も小粋なトークも、バンドの皆さんの演奏もすべてが素晴らしかった。(蛇足1:ベース担当の紳士がマリノスの飯倉さんに似ていた。お名前が角田さんと知り可笑しかった。角田さんという選手もマリノスにいるからだ。蛇足2:西川さんはもう少しスカした野郎なのかと勝手に思っていた。日本のミュージカル業界の問題点を真面目に語るのを見て印象が変わった。またオリックス・バッファローズが好きで、オリックス・ブルーウェーブ時代のユニフォームを模したシャツをグッズで販売し、あまつさえアンコール後にはブルーウェーブの歌を歌うという変なところもあって面白かった。蛇足3:昼公演はウィスキーのブッシュミルズ・ブラック・ブッシュをロック。チェイサーもつけてもらった。夜公演は赤ワイン。ワインのおいしさが全然分からない。夜公演のめいめいが登場したあたりでちょうど尿意の波が訪れ、コンサートの後半は早く終わってくれと思いながら観ていた。)私にとって今節最大の収穫はピアニストの桑原あいさん。前からSpotifyで聴いていて、スッゲーいいジャズ・ピアニストさんだと思っていたんだよね。アルバムでいうと“Making Us Alive (Live)”とか“Live at Blue Note Tokyo”とか。きっかけは覚えていないけど、たまたまSpotifyでオススメに出てきたんだと思う。そうそう、コレを書いていて思い出したけど、ピアノ担当が桑原あいさんなのも二公演への申し込みを後押しする要因だった。めいめい目当て7割、桑原あいさん目当て3割みたいな。今回、桑原さんの演奏を生で体感することが出来てよかった。情報量が違う。周りのバンド・メンバーや西川さんと意志疎通を図りながら音楽を作っていく様子を視覚的にも見るのは、Spotifyでアルバムを音だけで聴くのと全然違う。今日のトークを聞くかきり桑原さんは西川大貴さんとは旧知の仲で前から一緒に音楽をやってきたらしく。めいめいがミュージカル界の繋がりで呼ばれた西川大貴さんのコンサートに、私がたまたま好きで聴いていたジャズ・ピアニストさんがいて、彼女の演奏でめいめいが歌うという。世界は狭いというか、なんか面白いなって。めいめいの出番が二曲と書いたけど、それは『俺の彼女』(宇多田ヒカルさん)。コチラは西川大貴さんとのデュエット。『グッバイ・マイ・ラブ』(アン・ルイスさん)。コチラはめいめいのソロ。『グッバイ・マイ・ラブ』は西川大貴さんのリクエスト。西川さんがめいめいの歌うこの曲が好きすぎて、彼女と知り合う前にこの曲ばかりをずっと聴いていた時期があるのだという。今日のめいめいを観ていると、9月15日(金)に三ツ沢に観に行ったサガン鳥栖戦でのヤン・マテウスさんを思い出した。64分に途中交代で入って。限られた時間で何度も相手DFを翻弄し、決定機を演出する。違いを見せつける。自分を表現する。観客を魅了する。わずか二曲の出演でもめいめいは遺憾なくドープさを発揮してくれた。惚れ惚れする。声自体の魅力。歌声のヴァイブス。めちゃめちゃイケてるラッパーがヴァースをスピットし始めた瞬間から何か分からないけど聴いていてゾクゾクくる感じ。それがめいめいにはある。話しているときの少女感とのギャップ。次はもっと長時間このステージに立ってほしい。めいめいのソロ公演をコットン・クラブで観たい! いつか、いや、すぐにでも! 桑原あいさんの現場にも行ってみたいなと思い出演予定を調べると、氏がリーダーを勤めるトリオが11月8日(水)にブルーノート東京で公演を打つことを知った。夜公演に入ることを決めた。