2020年10月18日日曜日

つばきファクトリー 小野瑞歩バースデーイベント2020 (2020-09-29)

男の子のファッションかぁ…。あまり考えたことなかったけど、シンプルが一番いいんじゃないかと思います。モノトーンでシャツを着てる感じとかがいいかな(※ファイン・ボーイズ誌の、男の子のファッションはどんな格好が好みですか? という質問に対する小野瑞歩さんの答え

どの半袖Tシャツにするかくらいしか服装について迷う余地のない、根がファッショニスタに出来ている私にはつまらない時期がようやく終わった。着用可能になった長袖。日光の吸収という点では(肌を覆う面積が増えるため)効率が悪いが、服の選択という点では喜ばしい季節。小野瑞歩さんの二十歳をお祝いする特別な場に着ていく服を選ぶにあたって頭をよぎったのは二点。一つが、ファイン・ボーイズに掲載された彼女の言葉。もう一つが、個別握手会で褒められたときの服装。2018年2月12日(月・祝)に「私服めっちゃ好き!」と小野さんが言ってくれたときに私が着ていたのが、エンジニアド・ガーメンツのワーク・シャツ。デニム生地。それを着用して家を出た。

いや、お前はまず男の子という年齢じゃねえし、仮に男性という言葉が使われていたとしても自分のことだと思うなよ。気持ちわりいな。お前みたいなのはさ、アイドルさんにとって男という分類に属していないから。お客さん。ファン。だから握手会で服を褒められたのも真に受けるなよ。向こうは好きになってもらうのが商売なんだから。たしかにそうなんだが、あまりそういうことを言われると『泣いちゃうかも』(モーニング娘。さん)。嬉しいモンは嬉しい。アイドルさんの言葉に『素直に甘えて』(Juice=Juiceさん)いたい。小野さんの制服衣装目当てで(男の子はみんなそういうの好きだから)チェキを撮りに行った2019年3月16日(土)には、エンジニアド・ガーメンツのアトランティック・パーカ(カラシ色)に、ニードルズのトラック・パンツ(ターコイズ)を合わせた。そのときは、可愛いと小野さんは言ってくれた。

また横浜に行くのか、と電車の中で思った。この数ヶ月で何回行っているんだ。7月12日(日)、7月22日(水)、8月8日(土)、8月23日(日)、8月26日(水)、9月5日(土)、9月13日(日)、9月16日(水)、9月23日(水)と新横浜。日産スタジアムでフットボール観戦。今日の会場はランドマーク・ホール。で、明日も横浜(今度は三ツ沢)にフットボールを観に行く。石井遊佳、『百年泥』読了。横浜駅。ハングリー・タイガーでダブル・ハンバーグ(ソースに乳製品が使われているので本当は避けないといけないが、たまにはいいでしょう)。食後のホット・コーヒーを飲み、財布を出そうとしたところで気付いた。ない。財布が。この店の支払いはパスモで出来る。チャージしたばかりだから残高はあるはず。問題はバースデー・イベント。身分証とファンクラブ会員証がないと入ることが出来ない。取りに帰るしかない。まあ、仕方ない。公演には間に合うのが不幸中の幸い。

振り出しに戻る。やっていることがスゴロク。スゴく耄碌。やっていることが子供、まるで小6。本日は有給休暇。夕方の公演まで優雅に過ごすはずが、自由時間をほぼ移動に奪われた。埼玉と横浜の二往復。交通費の重複。まるで財布を忘れておらず最初からパスモで払うつもりだったかのようなヴァイブスで食事代を払い、駅の改札へ。家に戻って財布を回収し、再出発。元町・中華街駅。仙台青森への遠征による疲れが少し残っている。

公演番号:01 開場/開演 16:15/17:15

会場はランドマーク・プラザの5階。見るからに独身異常という風体の紳士たちが散見される。自分もそう見られているのだろう。人を分散させるために入場時間が席によって何段階かに区切られている。自分の席はまだ入れない。無意味に近くをうろうろして少し時間を潰す。同じ階に飲食店がいくつかあったが、しょうもない店ばかり。こういう施設の店はショバ代が高いだろうし、どうしても割高になるよね。

入場。マスク着用、間隔を空けて並ばされるだけでなく、工場のように床に敷かれたマットまで踏まされる。手にスプレイを吹きかけられる。数あるコロナ対策儀式、感染拡大防止しぐさの中でも、他人にアルコールを噴射されるのは飛び抜けて気分が悪い。この不快感の源流は映画版『新世紀エヴァンゲリオン』のあの有名な場面に違いない。我々の世代は掌で液体を受け止めている描写に集団的なトラウマがある。

コロナ・バカ騒ぎ以降に再開したハロー・プロジェクトのファンクラブ・イベントでは、なぜかマスクだけでなくフェイス・シールドも着けさせられる。マスクに効果がない(もしくは不十分)と言っているのと同じ。もしそうだとするとフェイス・シールドだけでいいだろう。フェイス・シールド(全員に配布される)の装着方法を記した紙には、咳エチケットにご協力をお願いしますと書いてある。訳が分からない。マスクとフェイス・シールドを装着した状態での咳エチケットって何? くしゃみや咳がマスクとフェイス・シールドを貫通するの? だったらマスクもフェイス・シールドも無意味。咳エチケットだけでいいじゃん。全部やっときゃいいってもんじゃないだろ。ラザニア食ってチーズ・フォンデュ食ってグラタン食ってみたいなもんだよ! ―くりぃむしちゅーの上田晋也さんならそう呆れるに違いない。もちろん発声も立ち上がるのも禁止。縛りが多い。SMか! 刑務所の慰問コンサートを鑑賞する囚人のような気分。

口が悪すぎるだろ。アップフロントさんがこうやってイベントを開催してくれていること、今日の二公演にお前を当選させてくれたことに感謝しなさい。もちろん感謝しているよ。文を書くときってさ、文句の方が筆が進むんだよね。それでついつい。言い過ぎた。全体的にさほど不満はなく、ストレスなく観覧できたよ。客入れが一席おきなので視界がよく見やすかった。フェイス・シールドは自分で購入したものを使った。仙台のハロ・コンでご一緒した紳士から、配布されるフェイス・シールドは粗悪品だと聞いていた。彼にリコメンドしていただいたのがYAMAMOTO(山本工学)超軽量フェイスシールドグラスYF-800L サイズ:L(仙台の夜公演前に注文し、今朝7:47に置き配完了。すぐに発送されずやきもきした)。快適に鑑賞できた。開演前に大スクリーンで流れていたつばきファクトリーFCイベント(2019年のクリスマスのやつと、アロハっぽい衣装のやつ)の映像が眼福だった。そうそうコレよ、アイドルさんってのは。露出の多い衣装を纏い、笑顔で元気に歌って踊る。この映像がいいウォーミング・アップになった。日頃からこうやって大画面の高画質でアイドルさんを観たい。FCイベントの映像はせめてBlu-rayでドロップしてほしい。もういい加減DVDはやめてくれ…。

司会はここ最近ヘッズからのプロップスの下がり方が笑い事では済まない域に達している鈴木啓太。リアルなハロー・プロジェクト支持者で彼をディスっていない人はいない。キモいポエム。ハロー・プロジェクトさんを漫画『ワン・ピース』になぞらえたキモいブログ(私はページを開いたが読んでいない)。アイドルさんとイベントの司会で競演する度に、キメえ決めポーズで手前に陣取り、アイドルさんが奥で小さく写った写真を撮影し、嬉々としてインターネットにアップロードする図太い神経。軽く殺す鋭い韻で(K DUB SHINE)。肥大したエゴ。自分を裏方ではなくアイドルさんと同格の存在と勘違いした痛すぎる奴。

ステージに現れてすぐに、こんなに人いるんですね、といつもの笑みを浮かべつつ驚いている様子の小野さん。距離を空けないといけないからこんなに人が来るとは思わなかったそう。

二十歳になった瞬間は? 新沼希空ちゃんと関係ない連絡をLINEでしていた。9月28日23時59分に希空ちゃんからおめでとうというメッセージが来た。まだだよと送ったらそのメッセージを送った時間が0時00分だった。秋山眞緒ちゃんが2分くらいの動画を送ってきた。冒頭が歌詞の一部を瑞歩と眞緒にした替え歌で、その後に音楽に乗せて私のいいところを話してくれた。瑞歩ちゃんは可愛くて~みたいな感じで。

写真集のお気に入りの衣装は? 部屋着。黄色と紫。

4年前のキャメリア・ファイッ!でやった自己紹介ソングのアップデイテッド・ヴァージョンを披露。これを覚えれば私を攻略できると小野さんが言って、私はドキッとした。攻略って、何かそういうエー・ヴイのシリーズなかったっけ? 完全攻略だっけ? いま検索したら完全攻略だった。みずほchanを完全攻略、してみたいナ…。ナンチャッテ。来世に期待。まず当時の映像をスクリーンで鑑賞。幼い! 別人のよう(私は彼女がこんな頃から応援していてのか? まるでロリ・コンじゃないか?)だけど、今の面影もある。可愛い。映像に続いてステージの小野さんがリリックを更新した2020年版をキックする。始まってからすぐに止めて、手拍子を要求してやり直す。変更点は、嫌いな食べ物がなかったのがパクチーが嫌いになった。うどんより最近は蕎麦派になった。その二点。歌の最後の方で小野さんが吹き出してテンポがずれたが、我々の手拍子もそれに合わせて変調。その点を鈴木啓太に指摘された小野さんは、みなさん適応力がスゴいのでと言っていた。

蛇足だが、これから自己紹介ソングを歌いますと小野さんが言ったとき、俺らのネタで自己紹介ソングってのがあるからドキッとしたわと鈴木啓太が言った。まだ自己イメージはお笑い芸人のようだ。

佐藤優樹さんからのヴィデオ・メッセージ。おみずの可愛さを見習った方がいいよ、ツンツンしないで、と鈴木啓太から言われたことがある。何でそんなこと言われなきゃいけないのと思ったけど、でもたしかにみずほちゃんは(何か忘れたが三つくらいの擬態語)で可愛い。マサ歌うのイヤだ! となぜかハッピー・バースデーを歌うのを嫌がる佐藤さん。司会の上々軍団に一緒に歌うよう要求。鈴木啓太、それを部分的にハミングで歌う。

ミニ・コンサートは8曲。フルートで始まる『会えない長い日曜日』(藤本美貴さん)はどこかで聴いたことがあるなと思ったらソロ・フェスだ。実のところ私はソロ・フェスの映像をまだちゃんと観ていないので(リーガル、イリーガル、手段を問わずに観ろよ)生で聴けたのは嬉しかった。小野さん曰く、ソロ・フェスは無観客で、会社の人しかいなかった。みなさんがいるからあのときより楽しく出来た。あとは『私の心』(スマイレージさん)とか『消失点 - Vanishing Point -』(Buono!さん)とか『さぼり』(Berryz工房さん)とか。

オイオイとかみーずほ!とかやってもらいたかったけど、それは来年、再来年に取っておいて、今年は聴かせる曲でセット・リストを組んだという小野さん。(来年、再来年、という言葉が心強かった。)二十歳という節目なので、前にやって、(今日のが)完成形じゃないけどもっとうまく出来たんじゃないかなと思う曲を選んだ。『私のすごい方法』(松浦亜弥さん)では横に岸本ゆめのちゃんがいると思って歌った。締めが『帰ろう レッツゴー!』。帰るまでがバースデー・イベントですからね、と小野さん。しかし私はまだ帰らない。二公演目にも入る。

二十歳になってドレスを着てバースデー・イベントをやっているなんて想像出来なかった。ハロー・プロジェクトでデビューすることも想像出来なかった。こんなにたくさんの人に来てもらえている。今ここに立っていられることがどれだけ幸せなことか。これも応援してくださる皆さんのおかげ。これからも応援してほしい。という感じの結びの言葉。

終演後、出口付近で立ち止まる紳士たち。ココで溜まるな、他の場所に行ってくれとエスタシオンの青年たちが追い出す。仮に談笑するとしてココでやろうが別の階でやろうが野毛の飲み屋でやろうが同じ。とにかくココで万一何かが起きたら責任を問われる可能性があるから、どこかに行けと。自分(自社)がババを引きたくないだけ。そんなくだらない保身はやめて、世界全体を大きなコヴィッド・ナインティーンのクラスターにしよう。

…我々は、「感染者が出たときに組織に迷惑をかけないようにするための対策」をやっているんですね。感染症はもうほとんど関係なくなっている(藤井聡さん)(『コロナ「以後」の大暴落時代』『別冊クライテリオン「コロナ」から日常を取り戻す』)

公演番号:02 開場/開演 18:45/19:45

外をぶらぶら歩いて時間を潰す。次々に電光の色が変わっていく観覧車を、9月7日(月)に機種変更したiPhone SE (2nd generation)で撮る。光が潰れずクッキリ見える。iPhone 8と比べて画質の向上を実感する。

私は夜公演ではフェイス・シールドを着けなかった。エスタシオン係員さんの言うことをよく聞くと、2列目までは必ず着けてください、それ以外の方はご協力をお願いしますと言っていたんだよね。だから実は3列目以降は任意なんだよ。昼は7列だったんだけど、私より前でも着けていない人はいた。でもまあせっかく買ったわけだし、初めてだからと思って大人しく従って様子を見た。夜は16列。ほぼいちばん後ろ。ステージから何メートル離れてると思うんだ。さすがに(よく聞くと)任意のフェイス・シールドをこの位置で着ける理由なんかない。

写真集の話。撮影がすぐに始まった。メイクして衣装を着たらすぐにカメラ・マンさんが撮り始めて戸惑った。そうしたらぜんぶ教えてくれた。こっちを見てとか。勉強になった。目線の外し方とか。やりすぎると白目になる。カメラ・マンさんと自分の間に岩があった。カメラ・マンさんが撮影に夢中になって岩につまずいて一回転した。カメラは守ったのが流石。カッコいい。そのまま痛いのを見せずに平静を装って撮影を続けているのが面白くて笑いそうだった。写真集は前から密かに出したかった。

自己紹介ソング。4年前のオリジナルでは間奏でフルートのアレンジが変則的になる箇所があった。昼公演ではそこを小野さん自身が把握しておらず(ステージで映像を観てびっくりしていた)再現しきれていなかったが、夜公演ではしっかりと再現していた。ネギをそんなに食べなくなったし、うどんもアレだから食べなくなったと言っていた。アレって太るからってことかな? 小麦は穀物の中でも特に血糖値を上げやすいからね。小野さんは写真集撮影に向けてお菓子を断ったり、三日間のファスティングをしたりと、相当に気を使っていたから、その過程でうどんを食べなくなっていても不思議ではない。

『会えない長い日曜日』(藤本美貴さん)では最初のフルートがうまくいかず、初めて間違えた~! と歌い出す前にマイクに乗せて残念がる小野さん。

『さぼり』(Berryz工房)をまだ歌っていないのに間違えて曲名を言ってしまう。後で歌うとは言ってないじゃないですか~。自らを落ち着けるためにデコルテのあたりをポンポンと叩く音がマイクに乗って聞こえた。

公演を通して、ヘッズの反応は昼よりもよかった。昼に入って要領が分かっている人が一定数いるからだろう。たとえば自己紹介ソングでは初めから手拍子が起きた。爆笑問題の太田光さんも、お笑いのショーは昼公演は受けないのが常と言っていたが、同じ理由なんだろうか。

鈴木啓太は本当に二流だなと私が思ったのが、小野さんとずっと向き合って話をしていたこと。相手を向いて話すのは礼儀としては正しいのだが、もっと客席に向いてほしい。いや、別に鈴木啓太はどうでもいいんだが小野さんをもっとこっちに向かせてほしい。鈴木啓太と小野さんの個別お話し会のような場面も多々あった。ただ彼が小野さんとイチャイチャ話しているだけの時間が長く、イライラした。もちろん、百パーセント彼が悪いとは言わないが、一応は小野さんより年上で芸歴も長いのだから、彼がもっと導いてあげないといけない。アマチュア。ただの気のいいお兄さん。これではメンバーさんも伸びない。

夜公演のハイライトは何と言っても本人にサプライズで女性スタッフが代読した、お母様からの手紙。小野さんが締めのコメントを言っている途中だった。バースデー・イベントで歌いたい曲リストは作っている。それは来年以降に回して、しっとりと?聴いてもらうセットリストにした。4回やってきて、声が出せないバーステー・イベントをやるのが私は初めて。退屈じゃないかな、みんな寝ちゃわないかな、と思っていたけど、皆さんがペンライトや拍手で応援してくれて気持ちが伝わった。皆さん、優しい眼差しをお持ちで…。皆さんは優しいですよね…と言ったところで鈴木啓太が右から出てきて、手紙のサプライズを発表した。

私が記憶しているかぎりでは、大体こういう内容だった:小学生の頃、持久走で体調が悪くてうまくいかず泣きながらゴールした。ハロプロ研修生に入ると決まったときは喜びよりも不安が大きかった。それまでやらせていた習い事と違い、夢が叶う可能性がある場所だったので。小野家の次女としてお姫様のように育てられてきた瑞歩で大丈夫だろうかと心配だった。でもステージで瑞歩が見せる、家では見せたことのない笑顔を見て、ずっと見ていたいと思った。ハロ・コンで失敗して朝まで練習したことや、研修生発表会で失敗して毎日何十回も歌って、眠っているのに曲の動きをしていたことがあった。スタッフさん、メンバー、そして何より応援してくださる皆様に感謝。ファミリー席から見るエメ・グリは家族の誇り。

最初の宛名がみーたんだった。手紙の代読が終わると小野さんは、何でみーたんって書くの? 後で怒ろう、と口を尖らせていた。ハロ・コンで失敗して朝まで練習したのは覚えていない。覚えていないのは今こうやって楽しく活動出来ているからだと思う。つらいことばかりだったら根に持って覚えていると思う。今を全盛期にしたくない。21、22と今を超えていきたい的なことを言って、終わり。しばらく手を振ってから、あ、と思い出して、おやすみずほ! とシャウトして小野さんは捌けた。お見送り会はなし。今年も無事に小野瑞歩さんと同じ空間でお誕生日をお祝いすることが出来てよかったが、欲を言えばご本人に直接おめでとうと伝えたかった。せめて文字にしておこう。小野瑞歩さん、二十歳おめでとう。