2020年12月13日日曜日

キャメリア ファイッ! Vol.11 キャメリアXmas2020 (2020-12-12)

目の部分だけを覆うフェイス・ガードという何のために開発されたのか皆目検討もつかない奇怪な物体が入場者全員に配布され、装着しないと入場させてもらえない。マジで何が目的なんだ? 目からコロナ光線でも出るのか? アップフロントさんよ、変な業者に騙されていないか? 開演前の前方スクリーンにデカデカと映し出される「必ずマスクとフェイスガードのご着用をお願いします」という文字。上々軍団の野郎どもによる前座。出さなくてもいいのに曲を出して、歌わなくていいのに歌っている。なぜかサンタ衣装。今日のつばきファクトリーさんは我々の大好物である布の少ないサンタ衣装を纏ってくれないことが事前のグッズ写真で分かっている。多くのヘッズが脳内で悪態をついたに違いない。お前らじゃねえよって。マスクとフェイスガードを「か・な・ら・ず」着けろと何度も高圧的に念を押してくるアップフロントさん職員とおぼしき中年男性のキモい陰気な声。ワクワクを殺すワックネス。最後だけちょっと声を上擦らせて、拍手で盛り上げてくれ的なことを言っていた。取って付けたように。同じことを伝えるにしてももう少し聞き手をポジティヴな気持ちにさせるやり方があるはずだ。アルビ兄さんから学べ。意味不明で邪魔なプラスチックの着用強要、しょうもない前座、観客を犯罪者予備軍かのように扱う場内アナウンスメント。とてもじゃないがこれから楽しい時間が始まるというヴァイブスではない。

上原ひろみさんのコンサートとのハシゴを諦めてブッチした去年に続き、席が全然よくない。27列。ほぼ最後列。関係者がお忍びで観に来るような席。アップフロントさん、何でやねん。ザ・バラッドに4公演しか入らなかったことに対する制裁か? 久しぶりのファンクラブ・イヴェントなのに、とうとう来たなこの時が的な感情の高ぶりはなく、気持ちはニュートラル、いやそれ以下。今日に関してはエッチなOJTしてくださいさん(仮名)と久々に再会することの方が楽しみでね。最後にお会いしたのが去年の9月。田村芽実さんのコンサート。大阪。(最近の氏はブログを文章からトークに切り替えているのだが、これがまた面白い。20分くらいあるのに飽きない。そのまま文字に起こしても読める水準。よくチェックしとけ。)コロナ・バカ騒ぎは現場を通じてイルな同士たちとお会い出来る機会を激減させた。おかげで私は未だにモーニング娘。さんの『KOKORO & KARADA/LOVEペディア/人間関係No wayway』、Juice=Juiceさんの『ポップ・ミュージック/好きって言ってよ』、アンジュルムさんの『限りあるMoment/ミラー・ミラー』を入手できていない。平時ならとっくに誰かから貰えていたはずだ。現代の奴隷船(夜行バス)で新宿に降り立ったエッチなOJTしてくださいさんと東池袋中央公園で合流し、サンシャイン内のタリーズさんで歓談し、エー・ラージさんでノンベジタリアン・ミールスをいただき、代々木に移動してきた。

エッチなOJTしてくださいさんとの再会が本丸で、つばきファクトリーさんのキャメリア ファイッ! Vol.11 キャメリアXmas2020はついでくらいの位置づけだったのね。開演するまでは。正直。でもさ、実際につばきファクトリーさんが笑顔満点でステージに出てきてキャピキャピしてるのを観ていると、口角が上がりっぱなしになっちゃってね。もう、さっきまでのネガティヴィティーはものの数分で吹き飛んでしまった。一時的であってもイヤなことを忘れて無心になれる空間。そう、これが私が好きだったアイドルさんの現場。ホームに帰ってきた感じがある。

各メンバーさんが考えたお題をシャッフルしての自己紹介。たとえば谷本安美さんはラッパー風にというお題(誰が出したお題か失念したが、内容的に岸本ゆめのさんかな?)を引き、韻踏んで!というさわやか五郎の要求に対応できず困った挙げ句、新沼希空さんの助け船をもらい、安美、神~、イェー!とか言って笑っていた。小野田紗栞さんはヴィジュアル・ロック・バンドのヴォーカル担当者風に(浅倉樹々さん考案)。浅倉樹々さんはショップ店員さん風に、のはずがどんな髪型にしますか?なぞと美容師さんに変わっていた。

メンバーさんが二人組になって、与えられた計算式を、袋に入っている道具を使って解くというゲーム。制限時間1分。二個だけ電卓が入っていたのだが、残りはトランプとか、サイコロとか、おはじき(拳銃ではない)とか、ピンポン球といった役に立たないものが入っている。メンバーさんの反応が可笑しかった。すげー面白かったのが、新沼希空さんのときね。袋に紙と鉛筆が入っていたんだけど鉛筆が削られていなくて、一緒に入っていた鉛筆削りで削らないといけなかった場面。「削るところから?」とメンバーさんの誰かが言ったタイミングが絶妙で。新沼さんが急いで削り始める絵も滑稽で。あれには本当に笑った。他にもトランプを引き当てた小野瑞歩さんが、上から5枚の数字が正解です、とマジック風に答えを出そうとするけどキングとかの二桁のカードが連続して出てきて破綻したのも可笑しかった。秋山眞緒さんと浅倉樹々さんが、正確な数字は忘れたけどA+BxCという式を割り当てられたんだけど、先にBxCを計算せずにA+Bを計算していた。たぶん小学校で習うよね、計算の順番は…。しかも答えを出せず、3万という適当な回答をしていたのが可愛かった。

メンバーさんが各々で考えた文化祭で憧れの先輩に言うキュンキュン台詞をシャッフルして言うセグメント。ベタなんだけど、メンバーさんが恥じらいながら演じる姿がベタに可愛らしく、私はニヤニヤしっぱなしだった。特に秋山眞緒さんが顔を赤らめんばかりに恥ずかしがっていて。心を洗われた。小野瑞歩さんは、たこ焼き屋の設定で、先輩のだけタコを二つ入れときました、的な台詞を実演していた。二つと言うときに小野さんはニッコリしながら緩めのピース・サイン。

前座は別として、本編における上々軍団は上々だったと言っても過言ではない。彼らに苛つかされる要素がなかった。今日の彼らは右サイド(上手)大外のレーンで幅を取りつばきファクトリーさんのスペースを作り出すポジショナル・プレイに徹していた。横浜F・マリノスだと通常は右ウイングが担う役割。(公演後のInstagram写真でも簡単にトリミングできる両端にポジションを取っていたのは評価できる。)メンバーさんのいるエリアに紛れ込んで来ることはなかった。しかもさわやか五郎と鈴木啓太が同時には出てこなかった。おそらくコロナ対策ということでそうしていたんだろうけど、コロナに関係なく彼らには一生そうしてほしい。特に鈴木啓太には、自分が裏方なんだということに早く気付いてほしい。

ミニ・コンサート中の私は、小野瑞歩さんの熱心な支持者としてぶれることなく彼女の一挙一動を追いかけた…と見せかけて、主に浅倉樹々さんを鑑賞した。もっと正確に言うと、最初は秋山眞緒さん。デコルテとワキを惜しみなく見せてくださっていたし、立ち位置上、小野さんを視界に入れながら観ることが出来たからだ。でも徐々に浅倉樹々さんに目が移っていった。小片リサさんがいなくなった8人のつばきファクトリーさんにおいて彼女が有無を言わせないセンターでありエースなんだと思わせる存在感があった。中田英寿さんがいくら活躍しようともフランチェスコ・トッティさんからASローマさんでポジションを奪えなかったのと同じように、小片リサさんがいくらInstagramの鍵アカウントで浅倉樹々さんの暗部を暴露しようとも彼女に勝つのは無理。そういう存在。浅倉さんは。単に会社のお偉いさんに気に入られているとか贔屓されているとかじゃなく、そういう星の下に生まれてきたお方なんだ。

岸本ゆめのさんと秋山眞緒さん、浅倉樹々さんのお三方がダンスで大きく腕を上下させた後にチラッと目線を下ろして衣装の左パイオツ部分をずり上げていた。最後の『断捨ISM』で岸本ゆめのさんが前に屈むときに胸の谷間というか陰を見せてくださった。こういう映像作品には残らないであろう自分なりの発見、それこそが現場に来る意味であり、醍醐味なんだと私は実感した。この曲で終盤のフック中に誰かが歌詞を飛ばし、誰も代わりに歌わず、メンバーさんが一斉に「え?」「お前だろ?」「いや、お前だろ?」的な表情で周りを見ていたのが可笑しかった。まだ小片リサさんがいた頃の歌割りが身体に滲みついているのだろう。

今日はショック・アイさんの最新シットを聴いてもイヤな気持ちにはならなかった。こうやって平時に近い形のイベントをやってくれるありがたさを前にして、曲が気に入らんなんていう贅沢は言っていられない。それに、長袖・長ズボンのような何も理解(わか)っていない衣装で直立不動、神妙な面持ちでバラードを歌われるよりも、脚、デコルテ、ワキを見せてくれながら笑顔でショック・アイさんのクソ曲を歌って踊ってくれた方が百倍はマシなのである。

最後のコメントで、Saoriの偉大さを改めて感じた的なことを岸本ゆめのさんが言っていた(エッチなOJTしてくださいさんによると、このとき「Saori好きってなった♪」とメンバーさんの誰かがボソッと言ったらしい。本当だとしたら最高だが、私は迂闊にも聞き逃した)。一人のメンバーさんの名前をわざわざ挙げておべっかにも聞こえるようなことを言うのはやや不可解だった。もしかして、岸本さんはSaoriに弱みでも握られているのだろうか? 岸本ゆめのさんに限らず、第二、第三の小片リサさんを生み出し得るネタをSaoriは持っているのだろうか?