2022年10月23日日曜日

M-line Special 2022 ~My Wish~ (2022-10-16)

モリヴァのモーニングはサンドウィッチが何種類かあってそれぞれにアルファベットが振られている。Dで注文したつもりが請求された金額が違うので確認したところ、Bとして処理されていた。ただでさえ店員も客もマスクをさせられてお互い声が聞き取りづらい。注意しないとBとDの違いは微妙。一定の割合で聞き違えが起きるのは必然。短い上に聞き分けの難しい音を混在させるのをやめられないか? せめて番号にするとか。もしくはメニューの名前だけにするとか。こういう店の本部に勤めているやつらはそういうことを考えもしない。馬鹿なんだと思う。昼飯の店を物色。昨今は本当にあらゆるものの値段が上がっている。みなとの前を通りがかったらさしみ定食がJPY2,000になっていた。前にF君と二人で来たときはJPY1,650(JPY1,500+消費税)だったはず。値段分の価値があるとは思うけど昼飯に酒もなしでJPY2,000は出しづらい。池袋の店がピンと来ず、新大久保に移動して川覇王で水煮魚を食った。味付けは同じだけど水煮肉片のほうがいい。

この週末は予定がなかったのと、会場が横浜だったのでエム・ラインのコンサートを入れた。深入りはせず、昼公演のみで。ただ、いざ当日になってみるとさほど気が乗らない。申し込まなくてもよかったのではないかという考えが頭をよぎる。何せ、ランドマーク・ホールである。冷静に考えると、おみずちゃんのバースデー・イベントのようにどうしてもその場に居合わせたい公演ではない限り、進んでこの会場に足を運ぶべき理由がない。コンサートを観るのに適した会場ではない。傾斜のないフロアに椅子が置かれただけのカス会場。しかも公演毎にドリンク代JPY600を支払わないといけない。横浜は馴染みのある土地ではあるが(私はこの町で生まれ育ったし、今でもマリノスを観るためにしょっちゅう行っている)、家から片道で一時間くらいかかる。

開演は14時45分。サテンに入るほど時間は余っていない。書店で時間を調整した。『40歳からは自由に生きる』という私向けに書かれたような新刊を見つけ、思わず購入。人体の耐用年数が三十数年というのを以前に何か本の帯で見たことがあって、頭に残っていた。この種の話を読みたいと思っていた。
自然環境におかれた場合の生物の寿命を「自然寿命」といい、脊椎動物の自然寿命の推定に利用されるのが、「DNAのメチル化」といわれる現象です。そして、このDNAのメチル化から割り出された人間の自然寿命が38歳でした。チンパンジーやゴリラの自然寿命もほぼ38歳で、私たちの「親戚筋」ともいえるネアンデルタール人やデニソワ人の化石のDNAを調べると、ともに38歳でした。
霊長類の自然寿命はどうやら38歳あたりのようで、同じ霊長類の仲間である人間の自然寿命が38歳というのは、妥当な線といえるでしょう。
(池田清彦、『40歳からは自由に生きる』)
筆者によると生物学的に見れば人間の40歳以降はおまけの期間なのだという。私がこうやってランドマーク・ホールに女を観に来ているのもまさにそれに相応しい過ごし方だな、と思いながら入場。JPY600のドリンク引換券をおみずと交換。今日のステージにおみずはいない。

宮本佳林さん、小片リサさん、小関舞さん。ゲストに佐藤雅樹さん。小関舞さんを拝見するのは何年ぶりだろうか。アップフロントが私に与えた席は11列の右側。左前が空席だったのでステージ中央がちゃんと見える。思っていたよりも近かったし、なんだかんだで楽しみになってきた。客席を見渡すと、禿げていればいるほど原色を身に纏っている。開演し登壇した宮本さん、小片さん、小関さんの全員がツイン・テール的な髪型にしていた。後で宮本さんが解説したところによるとセット・リストのテーマが熱く、可愛く、とのこと。皆さんが胃もたれするくらいのセット・リストにした。小片さんが、コッテコテのね、と付け加えていた。私はてっきり先日の戸田での公演と同じセット・リストで来るのかと思っていた。だって同じツアーのはずだし。今日来るのがややダルかったのはそれもあった。ところがフタを開けてみると曲目がほぼ総入れ替えだった。今日は宮本さんが座長の公演だったらしく(座長というシステムがあったのを私は知らなかった)、彼女がセット・リストを組んだらしい。

こんなのが許されるのか? 反則なのではないか? と感嘆するほどのセット・リストだった。詳細は各自で検索してもらうとして、私にとって最大のハイライトは『女ばかりの日曜日』だった。小片さんが歌い、宮本さんと小関さんがバック・ダンサー。スマイレージの名盤『悪ガキッ①』の中でも特に私が好きな曲。イントロが流れてきた瞬間にうわーってなった。前もそうだったけどエム・ラインのコンサートではこういう瞬間が何度も訪れる。音楽としてのHello! Projectは明らかに前のほうがドープだった。私が過去のHello! Projectの音楽のほうが好きだったことの証拠を、次々に突きつけてくるコンサート。小関さんが在籍していたカントリー・ガールズの曲が盛り沢山。『浮気なハニーパイ』を本家のメンバーさんがパフォームするのを観られたのは貴重な経験だった。『傘をさす先輩』はおみずちゃんのバースデー・イベントで聴いたばかりだった。この短期間で二度聴くとは。『ロマンティック 浮かれモード』のような分かりやすいクラシックも容赦なく投下される。小片さんと宮本さんが二人でパフォームした『My Darling 〜Do You Love Me?〜』では小片さんのお尻の振り方が驚くほどぎこちなかった。現役つばきファクトリーの最後に入った四人の誰よりも腰が入っていないので、処女であることが確定した。最後の『今夜だけ浮かれたかった』は佐藤さんの希望で宮本さんが選曲したらしい(ところで小片さんはつばきファクトリーの曲をどういう気持ちでパフォームしているのだろうか? ご本人の言葉で聞いてみたいところだ)。終盤の「どうしたら輝けるの?」(原曲ではおみずちゃんのソロ・パート)は小片さんが歌っていた。私としては佐藤さんに歌ってほしかった。おみずちゃんが喜ぶだろうから。前にも書いたようにクソ曲をいかに声を出して身体を動かして盛り上げていくかというのが通常のHello! Projectのコンサートの醍醐味だった。それだけに現状の座って黙って観てろという制限下では物足りなさが残る。エム・ラインのコンサートはクソ曲がなくセット・リストの構成も素晴らしい上に出演者がHello! Projectにいた中でも特にエリートだけなので、座って観ているだけでも楽しく、満足できる。ただ出演者の皆さんにとっては大変だったらしく、重圧と緊張を感じながらやっていたらしい。小関さんは、皆さんが思っているよりもリハーサルの期間が短くて、と言っていた。たしか宮本さんのブログに書いてあったと思うけどリハーサルは一日だけだったらしい。小関さんは、可愛い曲をやるのは意外に疲れるんです。知識として知っておいてほしい。ピョンピョン跳ねたりするので。と言ってヘッズの笑いを誘っていた。(小関さんといえば「本日はお越しいただきありがとうございます」という言い方をしていて感心した。現役ハロ・メンの皆さんは「来ていただき」という可愛い敬語を使いがちなので。まあそれはそれでいいのだが。)(小関さんといえばその二。二着目の衣装でお召しになっていたTシャツが印象的だった。KEEP IT SIMPLE AND HAVE FUN. EXPRESS YOURSELFという小関さんらしいメッセージ。後で調べたらMOUSSYというブランドのものだと分かった。)小片さんは、(この一公演を無事にやり遂げただけで)全国ツアーを走り抜けたような、全都道府県を5回ずつ回ったくらいの感覚だと言っていた。私は公演前のモチベーションは低かったが、とても楽しめた。来てよかったと思った。夜公演も入りたいくらいだった。エム・ラインのコンサートを観るのがまだ二回目なのであまり比較は出来ないが、おそらく今日は特に大当たりの回だったのだと思う。公演毎に座長が決まっているのであれば、今後はどの公演に申し込むかを座長で選びたいくらいだ。宮本さんが組んだ凄まじいセット・リスト。わずかなリハーサルでも企画倒れに終わらせなかった出演者さんたち。安パイを狙わない素晴らしいコンサートだった。私は可能であれば安パイな生活を送りたいし、楽をしたいし、労働から引退したいが、才能のある選ばれた人々には挑戦してほしい。彼ら、彼女らが自らの能力を最大限に生かして挑戦している姿。それは美しい。終演後、フットボール天皇杯の状況を確認したところサンフレッチェ広島がヴァンフォーレ甲府と引き分けていた。Twitterで経過を追っていると、延長戦でも決着がつかず、ペナルティ・シュートアウトを制したヴァンフォーレ甲府が天皇杯の覇者となった。