2019年3月21日木曜日

SUN (2019-03-10)

つばきファクトリー(浜松でコンサート)、横浜F・マリノス(横浜で川崎フロンターレと試合)、Hello! Project研修生(東京で研修生発表会)の催しが同時に行われ、私が選んだのはHello! Project研修生発表会だった。つばきファクトリーのコンサート・ツアーに関しては、名古屋、岐阜、佐賀、福岡の計8公演を鑑賞することが決まっている。横浜F・マリノスの試合については、研修生発表会のFC受付時点で日程が公表されていなかった。仮に分かっていたとしても、研修生発表会を選んだ可能性が高い。私は日産スタジアムが好きじゃないからだ。観客席とグラウンドが遠すぎる。何かの決勝ならまだしも日常のリーグ戦で使うには収容人数が大きすぎて(約七万人)、一体感が不足している。マリノスはニッパツ三ツ沢球技場で観たい。大きすぎない(一万五千人を収容する)サッカー専用スタジアム。大迫力。臨場感。場所もいい。横浜駅から歩ける。残念ながら現在ではマリノスが同球技場を使用するのはほぼルヴァン杯に限られている。

つばきファクトリーを観なくてよかったのか? マリノスを観なくてよかったのか? それらの問いには答えられる。ところが、是非ともHello! Project研修生を観たかったという積極的な理由が思い当たらない。最近よく分からなくなってきた。私は何のためにHello! Project研修生発表会に入っているのだろうか? つばきファクトリーが出演していた頃は同集団および小野瑞歩さんを観に行きたいというのが一番の動機だった。つばきファクトリーが出場していなければ、研修生発表会のために名古屋に遠征することはなかっただろう。私はローティーンに熱を上げることは出来ない。顔写真をアップロードすると年齢を推定してくれるhow-old.netというサイトでは小野瑞歩さんの画像が23歳と出てきた。私がロリコンではないことが完全に証明されてしまった。私の自撮りは31歳だった。31歳と23歳。何の問題もないのである(何が?)。

私が初めて研修生発表会を観に行ったのは、2012年12月9日だった。℃-uteのコンサートに連れて行った友人がバックダンサーの小川麗奈さんに一目惚れし、次の研修生発表会に連れて行ってくれと頼んできたのだ。彼はYahoo!婚活コンシェル(現在はサービス終了)で結婚相手を見つけ、私がプレゼントしたものを含む小川麗奈さんの写真をすべて廃棄した。この話はこのブログで過去に書いている。彼が奥さんと初めて面会したのは池袋の椿屋喫茶店だった。コーヒーが一杯千円くらいする店だ。これは初めて書く。その友人と初めて研修生発表会を観たとき、こんな子供たちのショウを観ていていいのだろうかという、そわそわする感覚を覚えた。何か法律にでも違反しているような落ち着かなさ。あれから6年と3ヶ月がたった今、研修生発表会を観て似たような感覚を味わっている。開演し、登場する出演者たち。幼い。小さい。私は何をしに来たんだ。

前(最前)では四十代半ば~後半くらいの男性二人組が跳びまくっていた。十代前半の少女たちに手を振り続けてレスを求めてキャッキャしていた。心から楽しそうだった。自分のやっていることに一切の疑問がなさそうだった。もちろん、社会の多数派にとっては四十代の男性が十代前半の女の子を追いかけるのも、三十代の男性が十代後半の女の子を追いかけるのも異常であることに変わりはない。入場前、Zepp Tokyoを見下ろす通路で中島(名古屋旅行をライフ・ワークとする派遣労働者・競馬ライター。仮名)のスマ・フォで横浜F・マリノス対フロンターレ川崎のダ・ゾーン中継を見せてもらっていたら(私のiPhoneは通信制限がかかっているので)、後ろを通り過ぎた男性がこう言っているのが聞こえた。50代くらいの人ばっかやん。おそらく橋の下でたむろしている研修生発表会のヘッズを見ての言葉である。向こう側(アイドル鑑賞とは無縁は一般的妻帯者)から見れば、こっち側(アイドル鑑賞が生き甲斐の敗退者)が30代だろうと50代だろうと大差はない。向こう側の視点をある程度は持つべきなのか、持たないべきなのか。答えが分からない。今日に関しては、向こう側の視点が混じり込んでの鑑賞となった。純粋にただ楽しいというよりは、どこか疑問が拭い去れない状態で公演を観ていた。

ステージとの距離が近すぎたからだろうか? アップフロントが私に与えたのは三列。一列は潰してあったので、実質二列目だった。ずっと買い続けていれば、悪い席ばかりが続くことはない。いずれは良席が来るものだが、今日に関してはおまいつ転売集団が浜松に流れたのも関係しているかもしれない。近かったので、出演者たちをつぶさに観察することが出来た。今日の公演で最も私の印象に残ったのは出頭杏奈さんだった。表情の使い分けが上手だった。余裕と自信が感じられた。ただ、身体が完全に子供で。手足の細さとか。お腹のあばらが浮いている感じとか。彼女以外だと、松永里愛さん、中山夏月姫さん、為永幸音さんあたりが、純粋な(BEYOOOOONDSに選抜されていない)研修生では印象に残った。

BEYOOOOONDSは観ていて安心感があった。高校生くらいのメンバーさんが多いので、身体がほぼ出来上がっている。背徳感なしに観ることが出来る。一岡伶奈さんがお召しになっていた、お尻のラインを確認したくなるピッタリした黒パンツ。前田こころさんの、他の出演者との差がありすぎるスタイル(特に、若手研修生数人とユニットを組んで曲をパフォームした時)。清野桃々姫さんはまだ14歳だが、表現の仕方や佇まいは年齢を感じさせない。十代前半の他の研修生とは違う。もちろん技量面でもBEYOOOOONDSとそれ以外では明確な差があった。研修生の多くを観ても何か小さい子が頑張っているというのが先に来てしまうが、BEYOOOOONDSはそういう感じを受けない。ダンスや歌に目と耳が行く。島倉りかさんは今更ながら、常に笑顔を維持できているのが凄い。

島倉さんはトーク・セグメントの進行を担当していた。『さんま御殿』の録画を観て勉強したと言って期待値を上げておきながらその成果をまったく感じさせない進行ぶりで笑いをたくさん取っていた。いい味を出している。まことさんも感心していた。そのトーク・セグメントでは、二つのランキングが発表された。一つ目は、ゲームのボスなら倒せないくらい強い研修生。三位が山田苺さん。攻撃をしても効かなさそう。不死身。二位が小野田華凛さん。めんこいから攻撃できない。一位、小野琴己さん。手足が長いから必殺技を持っていそう。二つ目のランキングが、松永里愛さんが寂しい時に一緒にいてほしい研修生。三位、為永幸音さん。つらいときにお互い言葉をかけあっている。(研修生同士のこういうのってあんまり知る機会がない。)二位は誰だったか覚えていない。一位が金光留々さん。

身体も出来上がっていない小さな子供が一生懸命頑張っているのを観て純粋に楽しめるかどうか。そういった年代の子を、女として見られるか。そのあたりが、研修生発表会を観るのに向いているかどうかの分岐点だと思う。たとえば、小野田華凛さん。まだ11歳。表情が硬く、曲中の動きも迷いがあるように見え、ぎこちなかった。上述のトーク・セグメントでは研修生北海道から出張してきた石栗奏美さんにめんこいと褒められ、固まっていた。めんこくないと謙遜していたが、どう反応すればよいのか分からず困っているようだった。その小野田さんを本気で愛しいと思って応援できるかどうか。自分が彼女の親、下手をするとそのまた親くらいの年齢であったとしても。私は研修生発表会をしばらく観てきたが、その世界には行けなかった。行かずに済んだようだ。