2021年2月8日月曜日

STEP BY STEP (2021-01-31)

地元出身のファンキー・モンキー・ベイビーズさんにあやかったファンモン麺というラーメンを出すお店に入って大はずれだったとき以来、八王子には多くを期待していない。自分のツイ・ログを掘ってみたら2012年11月14日(水)だった。坂本真綾さんのコンサート。自分が何を食べたのか、どういう味だったのかも覚えていない。ガッカリさせられたという記憶だけが残っている。(ちなみにその店は2018年に廃業した模様。)東京の外れにある、飲食店不毛の土地。それが八王子。ということに私の脳内ではなっている。滅多に訪れないものだから、その印象が更新される機会がない。今日の会場、オリンパス・ホール八王子と言えばモーニング娘。さんがツアーでよく使っている。一回、同集団の公演をココで観たことがある。たしか“Password is 0”が一曲目のツアー。2014年だったかな? その辺の時期だったと思う。でも、道重さゆみさんが退団なさった後はモーニング娘。さんの現場に行くことが殆どなくなって。自ずと八王子からも足が遠ざかっていた。

計4公演に申し込んだこのハロ・コン。一つくらい悪くない席が来るもんだと思っていた。結果は、この間の中野サンプラザが二公演とも二階席。今日の八王子も二階席。こんなことがあるかよ。これなら一つか二つ落選させてくれた方がマシだった。そりゃもっと数多くの公演に申し込んでおけば、一つ二つは良い席が来た可能性はあるだろう。でも今の私の財政状況では4公演で限界。実のところこれでも支出が収入を超えている。iPhoneに入れたマネー・フォワードさんのアプリが教えてくれる。残業禁止に加え、連発される一時帰休。1月なんて手取り金額が平時(残業あり、帰休なし)から十万円くらい減ったんだぞ。緊急事態宣言(笑)とかカンセンカクダイボウシのカンテン(笑)がどうのという前にお財布的に地方遠征が出来ない。なけなしの金で申し込んだ東京公演。で、アップ・フロントさんからこの仕打ち。

低下した意欲を奮い立たせてくれたのが、家を出る前に観た“Hello Project presents…「Premier seat」~つばきファクトリー Premium~ (Blu-ray)”。コロナ・バカ騒ぎ前のコンサートの楽しさを思い出させてくれる。今のハロ・コンを二階から観るよりも楽しい。コンサートを収録した通常の円盤はどうしても現地観覧の体験に劣るが、本作ははじめから映像として映えるように作られている。触りだけのつもりがそのまま最後まで観てしまった。出演している集団、そして小野瑞歩さんというお方のことが好きになってきた。忘れかけていた感覚。三本マイク。名盤認定。(このシリーズは全集団分を買った方がいいかもしれない。)

スターバックス・コーヒー、セレオ八王子北館店。Quasimotoさんの“The Unseen”を聴き直す。『監禁面接』(ピエール・ルメートルさん)を読む。近くの老紳士が、難しそうな顔をしてずっと一人で腕を組んでいる。最近気が付いたのだが、サテンの客にはこういう老紳士がたまにいる。何かを読むわけでも、友人と話すわけでも、コーヒーを味わうわけでもなく。気力、体力の低下。その紳士は店員の青年に話しかけ、とらやの羊羹を買える店はないかと聞いてから店を去った。それをスタ・バのクルーさんに聞くか?と思ったが、インターネットに馴染みがない世代にとっては何でもその辺の人に聞くのが普通なのかもしれない。

検索したら八王子駅前にサイゼリヤさんが三つもあった。一番近い店舗に入る。赤ワインの半デカンテJPY200、わかめとオクラのサラダJPY350、熟成ミラノサラミJPY400、骨付きももの辛味チキンJPY600。最近よくサイゼリヤに行くようになって、いいと思ったもの一覧:

  • ワインのデカンタJPY200 (250ml) or 400 (500ml)
  • 熟成ミラノサラミJPY400
  • わかめとオクラのサラダ(ベジ・ドレッシングに変更)JPY350
  • キャベツとアンチョビのソテーJPY200
  • ペペロンチーノJPY300
  • チョリソーとハンバーグの盛合せJPY550
  • 若鶏のディアボラ風JPY500

昼公演は15時開演。オリンパスホール八王子が入居しているビルヂング1階の書店で少し時間を潰す。『スメル男』という小説が目に留まる。買わなかった。14時17分に着席。2階の5列。左側。私の左前にいた中高生じみた安いカジュアル服の老紳士が、席に着いても帽子をお脱ぎにならない。幸い会場の傾斜が強いのと一つ置きの配席だったので邪魔にはならなかった。パッと見渡すだけでも公演中に脱帽しない人がちらほらいる。当人たちに悪意は微塵もなく、純粋にそういう一般的な作法を知らないのだと思う。Hello! Projectの現場では禁止事項として明文化はされていないので、いいっちゃいいのかもしれない。ただ一方で人としての気遣い、配慮の問題でもある。中高年にもなってそれが分からないのは褒められたものではない。ちなみに件の老紳士は公演の最中にスマ・フォを取り出してTwitterを見ていた。何だこいつと思い、一瞬気が散りかけたが、光という点ではペンライトと同じだと自分に言い聞かせて気持ちを鎮めた。

森戸知沙希さんが冒頭の挨拶文を読み上げる際にほぼ常に噛んでいて、客席から和やかな笑いが起きた。噛み方が尋常ではなく、たとえば何々の、というところを、何々の、の、のという感じになっていた。

君だけじゃないさ…friends』のユニゾンがキレイで、聴いていて心地よかった。佐藤優樹さん、岸本ゆめのさん、小田さくらさんが同時に歌ったときのクオリティ。脇を固める加賀楓さんもタイト。

さっき飲んだ赤ワイン250mlがだいぶ効いてきた。グッタリ。途中、眠くなった。拍手をするのも億劫。身体を動かす気にならない。

このハロ・コンで出演者が小集団に分けられている理由はおそらく、メンバーさんが一緒に行動する人数を絞ることで、仮にCOVID-19感染者が出た場合の興行に対する被害を小さくするため。つまり、いわゆる濃厚接触者(close contactの訳語として濃厚接触が適切なのか疑問はあるが)を少なくすることで、公演の中止や延期を極力しないようにするため。企業のカンパニー制と、発想としては似ている面があるなと、私はアルコールに影響された脳でぼんやり考えた。事業ごとの独立採算にすることで、儲かっている事業とそうでない事業を明確にし、後者を切り離しやすくなる。ある事業の赤字が他の事業の運営に支障をきたすのを防ぐ。

C\C(シンデレラ\コンプレックス)』を披露した後に野中美希さんが明かしたところによると、同曲はバースデー・イベントで歌ってほしい曲のリクエストを受け付けるとファンからよく挙げられる曲。でも勇気が出せなくて歌えなかった。ヘッズからへえという感じの声が漏れていたので、初出の話なのだろうか。

小田さくらさん進行のトーク・セグメントで、若干の行き違いがあった。ステップアップしたいことというのがお題だったが、それを小田さんが事前に伝える際に、ステップアップしたことと佐藤優樹さんには伝わっていた(他のメンバーさんの回答を聞くかぎりそう思っていたのは佐藤さんだけだったようだ)。その佐藤さんは、ブログを書けるようになった。これまでは言葉を考えるのに時間がかかりすぎて出来なかった。話がうまくまとまらない佐藤さん。続きはブログに書いてくださいねと小田さんが言うと、イヤだーと佐藤さんは言っていた。山﨑愛生さんは漢字の読み書き。谷本安美さんは料理。

ギューされたいだけなのに』でモーニング娘。さんがツーケーを強調するムーヴがあるのだが、その際に小田さくらさんがショート・パンツの中を見せてくださった。ダンスでパンツ(下着ではない)の右側が若干たくし上がって、見えやすくなっていた。大腿部とツーケーばかりが注目されがちな本ツアーの小田さんだが、パイオツもよく揺れている(彼女の躍動的なダンスがそれを強調する)。歌も上手。ポリバレントな選手。イビチャ・オシムさんが重用するタイプ。小田さんと言えば以前ヤング・タウン(明石家さんまさんのラジオ番組)に出演なさった際、サラリーマンでもどんな仕事でもやりたくないことは必ずあるのであって、アイドルだけがやりたくないことを免除される考えは成り立たないと言っていた。成熟している。(ジェンダーと無関係にあらゆる労働が搾取であり、人間性を切り売りする行為。あるのはただ程度と内容の差だけ。それに適応しないと社会の一員になるのが難しいのが我々が身を置く労働経済の特質。いい悪いの前にこの現実を踏まえないといけない。Hello! Projectを退団した後もアイドルを自称し謎の活動を続ける某女史の知能では理解が及ばないかもしれない。)

中野でも思ったけど、平時のコンサートより音が小さい。耳栓をしなくても気にならない。観客がみんな叫んでいないので音が少ないし、その分、会場の音も下げてあるのかもしれない。平時には盛り上げたいセクションで音量を上げたりとか、調整をしているはず。

16時29分、終わり。夜公演は18時半から。麻辣湯でも食べたい気分。八王子 麻辣湯で検索したら専門店があった。そこに向かう途中で見つけた焼き肉屋さんが気になる。緊急事態宣言期間中(この時点では2月7日までの予定だった)は定食を夜もやっている。おいしそう。だけどお酒を一杯つけたら2,000円くらいになりそう。千円くらいで済ませたい。七色麻辣湯というお店。春雨の種類を選んで、スープのからさを選んで、具材を三つ以上選ぶ。具材三つでJPY680。一つ追加するごとにJPY100。ゴボウと、キクラゲと、魚の団子と、セロリと、あと何か忘れたけど葉物野菜にした。あとライスJPY120。ちょうど千円。このお店に来たのとは違う経路で駅に戻ったが、気になるケバブ屋さんがあった。ココとあの焼き肉屋さんとのいずれかは、次に来る機会があったら利用したい。夜公演は2階3列の右側。18時前に入場。暑い。シャツを脱ぐ。

トーク・セグメントのお題:カバンに入れて常に持ち歩いている物

小田さくらさん:食べるのが好き。これが食べたいと思ったらそれしか見えなくなる。手を伸ばし、間にあった食べ物が服につく。その上、白い服が好き。タオルと染み抜きを持参するようになった。先輩からは小田、染み抜きある? 後輩からは小田さん、染み抜きありますか? と聞かれることが増え、メンバーの分も持ち歩くようになった。何回か借りたことがあります。これからも持ち歩いてください(北川莉央さん)。買いなさい。後輩でしょ(小田さん)。

エコ・バッグ。レジ袋にお金を使いたくないので…(岸本ゆめのさん)。環境のためでしょ(小田さん)。…はい! 環境のためです(岸本さん)

まだ身体が出来上がっていない山﨑愛生さんが大人と混じって踊るとどこかぎこちなさがあって、可愛らしい。これが観られるのは今だけ。『フラリ銀座』で私はそう思った。

C\C(シンデレラ\コンプレックス)』で両腕を頭上で合わせて身体をくねらせるムーヴを見る度に、牧野真莉愛さんのプロポーションの格の違いに驚嘆する。

泡沫サタデーナイト』の「踊りたい!」前のフリー部分は石田亜佑美さんがご担当。本当は皆さんとコール・アンド・レスポンスがしたいけど今は出来ない。だから早口言葉を言います的なことを言って、何の早口言葉なのかも分からないくらいの段階で噛んで失敗し、気まずそうにしていた(そういう仕込みかもしれないが)。

VERY BEAUTY』で自分のパートではないときに(歌っているかのように)メンバーさんが口をパクパクさせるのが可愛かった。石田亜佑美さんと野中美希さんのお二人以外はやっていた。そうかこういう着目の仕方があったんだな、と私はコンサートの見方を思い出した。

私は最近『断捨ISM』を普通に聴けるようになってきた。イラつきなしで。COVID-19による聴覚への影響かもしれない。一種の諦めもある。橋本慎さんたちにいつまでも過剰な期待を寄せるのは非生産的。ドープな音楽ならSpotifyにいくらでも転がっている。私は最近、POLYPLUSさんfox capture planさん上原ひろみさんのコンサートを鑑賞した。それで改めて感じたのだが、生演奏のコンサートは格別。純粋に音を楽しみたいならそっちに行けばいい。Hello! Projectのコンサートの価値はそこではない。音楽はステージに立つ美女たちを鑑賞するための媒体の一つ。曲も、衣装も、ダンスも、突き詰めるとそういうことだ。その考えを徹底することで『断捨ISM』のワックさはさほど気にならなくなった。(ちなみに私はYouTubeの『断捨ISM』ヴィデオ・クリップをまだ一度も再生していない。)

これで私の2021年冬ハロ・コンは終わり。良席どころか1階で観ることすら許されなかった。コンサート自体もそんなに感情が高ぶる内容ではなかった。なかなかしょっぱい経験にはなった。それでも一応、観に来てよかったと思える程度には楽しめた。次のHello! Project現場予定は何も決まっていない。

19時55分に終演。帰宅。シャワーを浴び、B地区にオロナインH軟膏(使用期限2006.11)を塗り込む(冬は定期的に塗らないと乾燥でかさつき痒くなる)。22時15分から田村芽実さんのInstagram配信を視聴。ソロ・ミュージカル『ひめ・ごと』(配信)を実現させるための資金援助のお願い。目標金額JPY1,500,000。24時に開始したクラウド・ファンディング。私はJPY50,000の支援を行った。いつか劇場での公演が実現したときに特等席を用意してくれるというリターン。夢がある。他人を支援している余裕は現在の私にはないのだが、買取ネットさんに段ボール一箱分の物品(主にHello! ProjectのDVDや写真集)を売ってゲトッたばかりのJPY48,650をそのまま充当することにした。私が支払い手続きを終えた0時13分の時点で支援総額は既に目標金額を超え、JPY2,470,500円に達していた。0時32分には4,458,500円、一晩明けた7時9分には7,109,531円になっていた(これを執筆している時点では目標金額の10倍である15,000,000を優に超えた。田村さんが素晴らしいコメントをドロップしている)。