2025年6月17日火曜日

Let's Meet LiVS (2025-06-05)

とあるFC2動画をたまたま観ていたら主役の女は顔を出す一方で男は目出し帽を被っていた。これはアイドル・オタクによるチェキ・ツイと酷似している。オタクがアイドルさんと撮ったチェキや写メをソーシャル・メディアに投稿する際、自身の顔はスタンプなどで見えないようにするのが通例である。アイドル・オタクに限らず、たとえば野生のフットボーラーに遭遇し一緒に写真を撮ってもらったフットボール・ファンも同様である。特にジャップはこの傾向が強いのかもしれない。自分の顔を見せることへのためらい、恥じらい、警戒心。私もインターネットで大っぴらに自分の顔を出すことには慎重である。たしかにアイドルさんやフットボーラーは顔を売る仕事に就いていたり有名人だったりするわけだから、我々と完全に同列に並べるべきではないかもしれない。しかし我々は有名人であろうがなかろうが他人の顔をインターネットの海に放流することに躊躇がなく、自分の顔を公開することは忌避しがちである。これはクールじゃない。なんなら卑怯でさえある。ご尊顔を積極的にソーシャル・メディアに投稿するリスペクトすべきアイドル・オタク諸氏は存在する。私はその領域には到達できていない。そこまで狂いきれていない。その大きな理由は私がHello! Projectを通ってきていることである。あの界隈で下手に顔を出そうものなら一生フリー素材としておもちゃにされ、陰口を叩かれ続ける覚悟が必要である。LiVS界隈でインターネットに顔を出しても無事でいられるのはここが実質的には特定少数によるクローズドなコミュニティだからである。Hello! Projectでおまいつが無防備に顔を晒せばツイートする度に身元不明の鍵アカウントからの引用RTが何件もつくであろう。

24時間ライブの途中からずっとうっすら悪かった体調もようやく快方に向かってきた。まだ五種類のクスリを飲んで吸引器もやっているが、症状としてはだいぶ軽くなっている。自分の体調をほとんど気にせずにLiVSの公演を楽しめる状態になってきたのは非常に喜ばしいことである。

この定期公演では中盤に新規のお客さんにその時点で誰推しかを聞くという恒例の時間がある。今日は新たな試みとしてメンバーさんによるファンの争奪戦があった。二人の新規客に推しを決めてもらい、当該のメンバーさん二人が腕相撲で戦い、その二人が勝ったほうのメンバーさんを推さないといけないというルール。つまり二人の新規客の片方は早速推し変をしなければならない。二人が指名したのがランルウさんとスズカス・テラさん。ただスズカス・テラさんは腕相撲が相当に弱いらしく、ランルウさんには二本指で戦うというハンディキャップが課される。それでもランルウさんが余裕の勝利。一度手にしかけた新規ファンを失うスズカス・テラさん。一度に二人の新規ファンを獲得するランルウさん。

新規客。もうちょっと来るといいよね。新規無料とかペア・チケットの施策は素晴らしいと思うけど、実際のところそれによる集客やファンの獲得は頭打ちな気がする。私も連れてきたいんだけど、じゃあ誰に来てもらうかってなると意外と難しい。もちろん単純に私の友達が少なく人望やカリスマ性に欠けるのが主な原因。2025年3月9日(日)の名古屋公演では現地民の中島さんと森川さん(共に仮名)に来てもらうことが出来たけど、東京ではまだ誰にも来てもらっていない。あのお二人のようなちょうどいい異常者の知人がこっちにいない。それに東京だと娯楽が無限にあって、それぞれが心地よい自分の居場所を持っている。わざわざそこを離れて知らない世界に飛び込むってのは億劫なものだ。みんなそれぞれの閉ざされた村に生きている。で、その村に囲い込まれている。タダだから行きますというほど単純にはいかない。平日だから(この定期公演に関しては)というだけでは説明できない難しさがある。このあいだ来てもらうはずだったF君が直前も直前で来られなくなってしまったのは残念だった。

今日のセットリストは“EGO”が入っていたのが嬉しかった。何度も書いているけど“Shall Weeeee Dance???”と“EGO”のイントロがかかると気分が高揚する。私がLiVSを知ったばかりの頃、この集団の音楽に惚れ込んだのはこの二曲によるところが大きい。当時YouTubeでヴィデオ・クリップを観てちょっとこれはタダモンじゃねえぞって思わされた。

まったく触れないのも無理があるくらいに強烈なインパクトを残したミニ・マルコさん支持者の紳士がフロアにいた。自前でコピーしたミニ・マルコさんの衣装(夏仕様になる前)を纏い、頭には彼女の髪形を模したカツラ。マイクロフォンまで用意する芸の細かさ(ホーム・センターでご購入されたとのこと)。極めつけに自身の特典会待機列最後尾の札まで作成し持参されていた。ここまでやるのか。異常な再現度と手の込みよう。こういうのって中途半端だと鼻につくこともあると思うんだけど、ここまでやられるとリスペクトの念しか湧いてこない。一曲目の最中に氏の姿に気付いたランルウさんは目を丸くしてすぐにステージにいる(本物の)ミニ・マルコさんの方を向いていた。