2018年5月22日火曜日

十人十色+/ハハノシキュウ生誕祭~ツーマンの会~(ミンちゃんを呼んで誕生会!) (2018-05-05)

マジックミラー号(※1)に出演していてもおかしくはない年齢と容姿のナオンたちが大挙して押し寄せるんだからアンジュルムの現場は凄いよ。こことモーニング娘。の客層における若いナオンの率。中高年紳士を中心としたJuice=Juice(※2)とつばきファクトリー(※3)の現場に慣れていると、同じHello! Projectでもここまで違うのかと面食らう。蒼井優さんのフックアップ(※4)にはここまでの効果があるのか。私はHello! Project以外のいわゆる芸能界に疎いので、彼女がどれほどナウなヤング(※5)への影響力を持っているのか分かっていない。ただ時計台の下に寝っ転がって中野サンプラザ前のグッズに並ぶ人々を眺めていると、おそらく相当なインフルエンサーなのだろうと想像せざるを得ない。和田彩花さん率いる集団の支持者層は元々こんなのではなかったはずだ。スマイレージ初期の頃は厄介系のガチ恋ピンチケが幅を利かせてたんじゃないか? もちろん私はスマイレージの現場にはほとんど足を運んだことがない(初期の四人時代に関してはゼロ)から生き証人として語れるわけではない(※6)。とはいえあの有名な焼肉事件(※7)を起こしたのが和田彩花さん・福田花音さん・前田憂佳さん・小川紗季さんという四人時代のスマイレージである。その印象が強い。2015年8月27日に埼玉のライブハウス(和製英語)にスマイレージ(この頃は田村芽実さんがいた)のコンサートを観に行ったときは、ヘッズの大部分がオジサンだったと記憶している。入場列で私の前にいた若いナオンが、今から入場 なんかオジサンがいっぱいwwwというテキスト・メッセージをスマートフォンに打ち込んで送信しているのが見えた。

誤算だった。このコンサートのファンクラブ先行受付が始まった時点では、ゴールデン・ウィークに開催されるHello! Projectの公演の全貌が見えていなかった。たしかまだ何も決まっていなかったんじゃないか。アンジュルムは私の主戦場ではない。特に集団でひときわ支持していた田村芽実さんが去ってからは、一気に重要度が落ちた。曲もアレだし。最近の新譜つまらなくねー?(※8)『マナーモードキソクタダシクウツクシク君だけじゃないさ…friends』は買ったが開封していない。最新シングル『泣けないぜ…共感詐欺Uraha=Lover君だけじゃないさ…friends (2018アコースティックVer.)』は注文していない(※9)。そのうちハロコンあたりでご自由にお取り下さいボックスからいただきたい(※10)。ただ、個々の人員には魅力を感じていた。演劇女子部『モード』や『夢見るテレビジョン』は大いに楽しませてもらった。ホール会場でのコンサートなら年に一、二回くらい入ってもいいかなというくらいの興味はあった。だから今日の昼公演だけ、軽い気持ちで申し込んだ。エグゼクティブ・パスの先々行なので、そこそこいい席が来るだろうという目論見もあった。実際、席はよかった。8列の中央付近。中野サンプラザには0列というのが何列かあるから実質10何列目かなんだけど、双眼鏡がなくてもそこそこ迫力のある絵を得られる位置である(※11)。今日のチケットを申し込んだ時点で予想がつかなかったのが、Juice=Juiceとつばきファクトリーがゴールデンウィークにあそこまで公演をぶち込んでくるということ。さらに5月6日には研修生実力診断テストが入り、当選した。結果として、この記事に記載した地獄のスケジュールが出来上がってしまった。前も言うたけどアップフロントさんは公演のスケジュールを細切れにしか出さへんねん(※12)。あらかじめ全体像が分かっていればアンジュルムのコンサートは絶対に申し込まなかった。昨日Juice=Juiceで大満足したことで、ますます今日へのモチベーションが下がった。さすがに割といい席なので定価はアレだが1万5千円くらいならチケットを手放したかった。もう直前だしTwitterで広く呼びかるのも億劫だからせんかったけど。例えば18列目くらいのチケットと1万円で交換しませんかって言われたら喜んで応じていたと思う。私よりも後方で観ていた素人お嬢さんたちには申し訳ないんだけど、私のこのコンサートに対する気持ちはそういう感じやってん。

もちろんこっちもプロだから、いざコンサートが始まればちゃんとステージ上のメンバーさんを目に焼き付けて、自分なりに見所を見つけて、楽しむようにした。実際、良質なコンサートだったと思う。アンジュルムには私が見慣れているJuice=Juiceとつばきファクトリーとは違う持ち味もあって、新鮮な驚きと喜びもあった。今のアンジュルムに好印象を持った。例えば、ダンスの完成度。船木結さん、和田彩花さん、竹内朱莉さん、笠原桃奈さん(たしか)、あと一人いたかな? とにかく数人でダンスだけを見せてくれるセグメントがあったんだけど、キレがあって、揃っていて、鬼気迫るものがあった。アンジュルムに関しては身長も個性もバラバラの、よくも悪くも統一感に欠ける人たちという思い込みを私は持っていた。今日、これだけ一体となったダンス・パフォーマンスを見せられて、そのステレオタイプは見直さなければならないと感じた。最後のアンコール明けだったかな、和田彩花さんがこのメンバーでどこまでグループとしての完成度を高められるのか不安だったがここまで仕上げることが出来たという旨のことを言っていて。そう自負するだけあると思った。途中でスクリーンに映し出される映像が可愛く、見入ってしまった。メンバーが順番にコップでリズムを作って、最後は全員で演奏する。個人では川村文乃さん、笠原桃奈さん、和田彩花さん、佐々木莉佳子さんあたりが特に印象的だった。川村さんには華があって、多人数でも埋もれない。ヴァイブス、笑顔、ダンス。キラキラしている。彼女はアンジュルムではなくJuice=Juiceでもうまくやっていけただろう。もし彼女がJuice=Juiceに入っていたら面白かっただろうな…と想像を膨らませながら観ていた(※13)。笠原さんからは自信を感じる。自分のやっていることを楽しんでいるのが伝わってくる。それが伝わるとこっちも楽しくなる。笑顔になる。和田さんは他のメンバーとの年齢差(※14)にも関わらずお局感がゼロで、存在感、ダンス、歌唱、発言、すべてにおいてグループを引っ張っている。単にパフォーマーとして彼女が抜けるのはまだ何とかなるにしても、彼女の次にグループを率いるのが誰かと考えると、色々な面で厳しいなと思ってしまう。佐々木さんは子供っぽさを少し残しつつも見た目には幼さがなくなってきて、誰が見ても美人さんと思う造形になっている。

私にとってスマイレージ、アンジュルムとは田村芽実さんだ。前に単独コンサートを観させてもらったときにも思ったが、今回も同じ感想を抱くとは思わなかった。コンサート中、ずっと彼女の亡霊を追い続けてしまった。『新・日本のすすめ!』の冒頭のリリックを室田瑞希さんが歌い上げるときには田村さんの歌声がフラッシュバックした。『大人の途中』がかかるといつかのコンサートのBlu-rayの映像で田村芽実さんが歌って踊っている姿が頭に浮かんだ。それ以外にも複数の曲で、田村さんのラインを田村さん以外が歌っているという、カヴァーを観ているような感覚になってしまった。田村芽実さんが去ってから、アンジュルムは一人(※15)が退団し、3人(※16)が加入した。人員構成は変わり、田村芽実さんのラインというものはもう存在しない。でも私の中ではまだアンジュルムは田村芽実さんのグループだった。私としては室田瑞希さんがパフォーマーとして田村芽実さんの穴を埋める存在になるものと思っていたが、どうも今の彼女ではそこまで行けていない。今日、田村芽実さんのいないアンジュルムを観たことで、来週の土曜日に彼女のソロ・コンサートを観に行くのが本当に楽しみになった。

ここで終わらない。中野から新宿経由で下北沢。ハハノシキュウさんの生誕祭と銘打たれた催しを観に行く。正直しんどいし帰って休みたいのもやまやまである。下北沢Lagunaは前にもいちど来たことがあるので楽勝かと思いきや、駅前の工事で出口がよく分からないことになっており、随分と遠回りをして会場にたどり着いた。朝にコメダでモーニング、昼にソルマリでスペシャルセットを食っており胃に食料を供給過多気味。晩飯は抜くつもりだったが、やっぱり軽く食っておくことに。ストリートでトルコ人のやっている店でケバブ・ラップ。SIRIN KEBAB & BARという店だったが肉がなかなかいい味。18時開場、18時50分開演。あんまり開場の直後から入ってもすることがないので、周囲をぶらぶらしてから18時20分頃に中に入った。ハハノシキュウさんとMinchanbabyさんとおぼしき紳士とすれ違う。この時点で10人弱くらいだったかな。ドリンク代は前回が500円だったのに600円に値上げしてやがる。チケット代と合わせて3,100円を支払う。ジンライム。今日は生誕祭ということで、バースデー関連の曲が次々に流れている。そのうちの一つがたぶん初めて聴くラッパーの曲だと思うんだけどすっげードープだった。部分的に聞き取った歌詞(※17)をいくつか検索しても出てこない。CDかmp3があるんだったら買いたいな…。

謎のドープな曲の後にオープニング・アクト。M1NAZUK1さんという女ラッパー。さっきその辺を歩いていて、てっきり裏方さんかと思ったら出演者さんだったんか。私はただでさえ連日の現場で疲れておりしかも下北沢Lagunaは狭い空間に立ちっぱなしを強いられるので、何だこいつは…ハハノシキュウさん目当てで来たのに前半はMinchanbabyさんというよく存じ上げないラッパーさんのショーケース、さらに前座があるんかいと思った。ところが実際に曲を聴いてみると引き込まれた。熱くて押しの強い感じの人で。言いたいことがたくさんありすぎて曲に出来ない的なことを言っていた。ラップはうまいけど何を表現したいのかがよく分からない人が多い昨今においては珍しいタイプかもしれない。まとまった音源を聴いてみたくなった。

Minchanbabyさんとおぼしきガリガリの紳士が上半身裸で出てきた。ちょっとびっくりするくらいにガリガリで、骨格もそんなにガッシリとはしていなくて、まずは彼の見た目に眼が慣れるのに時間がかかった。頭がスキン・ヘッドでマハトマ・ガンディーさんのようだった。このあいだ体重を計ったら50キロになっていて…と言うので痩せたのかと思ったら太ったので48キロまで戻したという話だった。身長は170センチらしい。彼曰く、みんなが太りすぎなのだという。外見はとっつきづらかったが、曲と曲の間にビートたけしさんの物真似を入れたり、淡々とした語り口でちょくちょく笑いを取ってきたので場は和んだ。ここに来ているのはハハノシキュウさんのファンが多いという話の流れで、わたくしMinchanbabyのことを知っているという人もしくは知らないという人…それじゃ全員が手を挙げるかというくりぃむしちゅーのクラシック営業ネタ(※18)を彷彿とさせる小ネタも挟んできた。ラップ・スタイルは、難しくない言葉で比較的単純なラインを繰り返す感じがちょっとKOHHさんぽいなと感じた(※19)。“NISHIVI”という曲を歌った後にもうこの曲は二度とやらないと言っていた。いい曲にしようという作為的な感じが気にくわないらしい。私からすると初めて聴く曲だったのでそう言われても、という感じだった。アルバムを聴いたら癖になりそうだが、もう販売していないらしい。ハハノシキュウさんとの関係が気になるところだったが、先月にちょっとだけ会っただけでほぼ初対面だという。

本日の主役、ハハノシキュウさん登場。誕生会とは言うもののHello! Projectのバースデー・イベントのようにハッピー・バースデーの合唱もケーキもゲームもなかった。そもそも今日が本当に誕生日なのかも定かではないし、何歳になったのかも分からない(※20)。先ほどのMinchanbabyさんが最前の女性たちをハハノシキュウ地蔵と挑発して盛り上がるように促していた。それに軽く言及しつつも、いっさい我々を煽るようなことはせず、むしろ熱した会場を冷ますかのような陰鬱なヴァイブスを放ち続ける。葬式のような誕生日にしたいという。途中で会場がシーンとなると、葬式みたいだ、と喜んでいる様子だった。明日、髪を切る予定。どれくらい切るかは分からない。Minchanbabyさんに言ったら私と同じ坊主にするんですねと言われた。さすがにそれはしないが、ふかわりょうくらいにはするかも。軽い悲鳴のような声が女性ファンからあがる。今の長さを写真に残せるチャンスは二度とない、と終演後のチェキ会の宣伝。途中、私の二人くらい左にFRANKENさんが現れた。すらっとしたモデルさんのような彼女とおぼしき女性を連れて。例のまじでそうさまじでそうさ的なアレをやっていたが、ハハノシキュウさんとファン層があまりかぶっていないのかそこまで盛り上がらなかった。彼が現れたのでタイミングがいいということで次回の独演会の告知。7月7日。第二回一人MC BATTLE。今度は一人30人組み手。前回は司会も一人でやったら大変だったので外注する。で外注先がFRANKENさん。これは行かないとね。今日は新曲祭りにしたい、といくつかの新曲を披露していた。その中でも『ニートになろう』が出色だった。トラックは前回の独演会で競馬オジサンと若者のタッグのときのやつだった。ニートのムシャクシャ、フラストレーションを吐き出したヤケクソな感じの曲で。フックがニートになろう! ってこっちも声を出す感じで。まだ歌詞が完全に出来ていないと言っていた。半分フリースタイルのような感じだったのかな? これはリリースが待ち遠しい。

終演後のチェキ会。ハハノシキュウさんと撮る場合は500円、Minchanbabyさんと撮る場合も500円。ハハノシキュウさんとMinchanbabyさんと三人で撮る場合(囲み)は1,000円。私は明日も現場があるし、ダラダラ残りたくなかったので列を作れという指示があった直後に並んだ。3人目だった。1人目も2人目も囲みで頼んでいた。私が囲みでお願いしますというとハハノシキュウさんは笑った。1,000円札をハハノシキュウさんに手渡す。Minchanbabyさんがポーズを聞いてくださる。何かご希望は。じゃあこういう感じで。うさちゃんですね。そうですうさちゃんピースです。道重さんスタイルで。ハハノシキュウさんの口からうさちゃん、道重さんという言葉が出てくるとは。撮影者はM1NAZUK1さん。最高のチェキが出来上がった。いい歳をした紳士三人の可愛いうさちゃんピース。記念品が折れないようにカバンにしまい、私は下北沢駅へと向かった。

※1 いいよね。当たり外れはあるけどさ。私は学生時代に『がなり説法』を読んだ。私は踊りをすべて否定しています。踊る側ではなく踊らせる側に回るべき的な記述がやけに印象に残っている
※2 いつぞやのコンサートのコール・アンド・レスポンスで宮崎由加さんが観客を30歳以下と30歳以上に分けた際にレスポンスの大半が30歳以上だった
※3 Juice=Juiceとの違いは特定おまいつが徒党を組み最前を固めている点である
※4 テレビで度々アンジュルム好きを公言している
※5 私はナウなヤングという言い方をする世代ではない
※6 Twitterが主な情報源となる前は、Witch Hunting Girlscoutsというまとめブログをよく覗いていた。今は更新が止まっている
※7 分からなければググれ。中国ではGoogleが使えないし、このブログもGoogleのブログだから見られない
※8 ライムスター、『ビッグ・ウェンズデー feat. MAKI THE MAGIC』
※9 ハロコンの現場で聴けりゃいいかなって。他に聴きたい音楽もたくさんあるし、わざわざ所持したいと思わせるドープネスに欠ける
※10 私も家につばきファクトリーの『低温火傷春恋歌I Need You~夜空の観覧車~』が何十枚か余っているんで、夏ハロコンあたりで配布デビューするか…
※11 双眼鏡はたっぷり使ったけどね
※12 グループ毎にアップフロントの担当者が違うからバラバラにスケジュールが出るのかな
※13 もちろん、実際にJuice=Juiceに入った二人がどうのという意味ではなく
※14 和田彩花さんは23歳だが、その次が20歳の中西香菜さんと竹内朱莉さん。グループ最年少の笠原さんは14歳である
※15 相川茉穂さん
※16 笠原桃奈さん、川村文乃さん、船木結さん
※17 例えば、ラマダンに溢れる我慢汁、今日から俺がガムシャラに飛び込む三途の川で釣るカジキマグロ ライク松方弘樹、とか。言葉の選び方が普通ではなかった。もしこれを見ていてアーティスト名や曲名が分かる人がいたら教えてくれ…
※18 くりぃむしちゅーのオールナイトニッポンでこれを初めとする営業ネタばらしをする回があった
※19 そんなにKOHHさんに似てはいないかもしれないけど、私は最近のラッパーをそれほど知らないんでね、今風フローのジェイラップを聴いたらKOHHさんぽいとしか言えないんですよ
※20 永遠の8849歳なんでしょうね