2019年5月21日火曜日

春の公開実力診断テスト (2019-05-04)

ロリコンではないことが判明している私だが、山﨑愛生さん(14歳)の日替わり写真を購入した。いわゆる推しとは違う。別枠だ。したがってセーフである。それに彼女は6月に15歳になる。四捨五入すれば二十歳。つまりほぼ成人と言っても過言ではない。売り場がたまたま空いてたんだ。新大久保ソルマリで昼食を摂って私が中野サンプラザ前に着いたのが13時26分。誰も並んでいない。買わないつもりだったんだけど、待たないのであれば行ってみようかなと。私が買い終わって外に出たらエスタシオン係員が売り場への進入を締め切るところだった。開場前のグッズ販売が打ち切られる直前だった。

山﨑愛生さんは昨年の実力診断テストで私に鮮烈な印象を与えた。私が山﨑さんを観たのは、去年5月6日の実力診断テストと、6月9日の研修生発表会。その二回だけ。彼女は北海道を拠点に活動しているが、去年6月だけは、出張で東京での発表会に出演なさった。私は彼女を目当てに北海道に遠征をするほどハーコーではない。そもそも推しとは違うし。ただ11ヶ月みていないにも拘わらず今回の実力診断テストで私が最も注目するほどに気になる存在であり続けたのはたしかだ。

私は四半期に一度行われる研修生発表会に一回ずつ入っているので(来月のは申し込むのを忘れた)、研修生さんたちの顔と名前はほぼ一致する。漢字まで正しく書けるかは怪しいが、名字ならたぶん大丈夫だ。研修生の中でこの子を応援したいと強く思える子はいない。サーネームが印字されたTシャツを作りたくなるくらいの。私はロリコンではないから。もともとつばきファクトリー目当てで入っていたので。彼女たちが召集されなくなってからは、私にとって研修生発表会を観に行く意味が薄れている。だから今日の実力診断テストにしても、自分的な見所がはっきりしなかった。これは日頃から研修生を観ている人にとっては絶対に外せないくらいの一大行事。単なるゴールデン・ウィークの行楽ではない。自分が支持する少女が研修生で終わるのか、アイドルさんになれるのかを左右するかもしれない場。去年の実力診断テストでは、誰か(どの研修生か忘れた)の出番が来たとき、近くの紳士が俯いて手を震わせながら祈っているのを見た。賞をもらえばデビュー決定とかそういう約束があるわけではない。でも、この日の出来が処遇を決める判断材料の一つにはなっているだろう。モーニング娘。の新メンバー・オーディションが進行中で、そろそろ結果が発表されても不思議ではない頃合いである。

審査員の中にはHello! Project正規雇用者の人選に直接的に関わっているであろう人物がいた。橋本慎さんである。見た目からして怪しい会社の幹部としか言いようがない胡散臭さを醸し出しているが、実際に怪しい会社の幹部なんだよな。彼の正確な責任範囲が何なのか、私には分からない。つばきファクトリーの『低音火傷』を(同時に収録されるトリプルA面の中で)リード・シングルにすることを橋本慎さん主導で決めたとリリース・パーティでアルビ兄さんが言っていたことがある。つんくさんがプロデューサーを降ろされてからHello! Project全体の最終的な意思決定者としての個人がいない。少なくとも我々には見えない。何人かに分散している模様で、その筆頭がどうやら西口猛さんと橋本慎さんの二人である。モーニング娘。の“A gonna”に、責任者が無いならば 組織である意味がないというリリックがある。私はつんくさんからアップフロントへの遠回しな批判のような気がしてならない。

橋本慎さんがはじめに登壇した際、私の周りでは心なしか拍手がまばらだったような気がする。他の審査員(矢島舞美さん、清水佐紀さん、高橋愛さん、みつばちまきさん、上野まり子さん、まことさん)のときとは空気が違った。私の隣にいた紳士は拍手をせず、ブーイングじゃねえのかよと小さくつぶやいた。彼の言うことはもっともだ。2017年5月5日の実力診断テストで西口猛さんが一岡伶奈さん、川村文乃さん、段原瑠々さん、高瀬くるみさん、清野桃々姫さんの五名を昇格させることをサプライズで発表した。サプライズというか、おそらくその場の感情に任せた思いつきだった。でなければ実現までにこれまでの時間を要するはずがない。川村文乃さんと段原瑠々さんは既存集団(それぞれアンジュルム、Juice=Juice)への中途加入だったので時間はかからなかったが、問題は残りの三人である。一岡伶奈さんがリーダーの新グループ、高瀬くるみさん・清野桃々姫さんの新セクションのメンバーを募集するオーディションの開催が通知されたのが2018年3月30日。この時点で、2017年5月5日からの進展がゼロ。メジャー・デビュー予定日は2019年8月7日と、昇格の発表から実に二年と三ヶ月を要している。その後はともかく、オーディションを開催するまでの約11ヶ月は何だったのか。橋本慎さんは2017年5月5日に昇格者を発表した当事者ではないとはいえ、その後の動きのノロさについては責任を負うべき一人であることは間違いない。ただ今日の進行への支障を考えると我々がブーイングをしなかったのは大人の対応として正しかったと私は思う。

・高橋愛さんが美しすぎた。こんな32歳がいるのかと私は驚嘆した。
・みつばちまきさんは帽子の被り方が深すぎて目が半分隠れていた。

17名の研修生が思い思いの選曲と衣装で、一ヴァースを披露する。その間、我々は立ち上がらず、歓声を上げず、ペンライトも振らず、固唾を飲んで見守る。17名の発表が終わると投票タイムが設けられる。観客は一旦、席を離れ、入場時に配布される投票券を、メンバーごとに用意された箱に入れる。去年に観ていたので流れは理解していた。他のHello! Project現場にはない、独特の雰囲気。ただ楽しむのではなく、決めなくてはいけない。まことさんが冒頭で念を押していたようにコレは人気投票ではない。真剣な審査だ。私は3列という素晴らしい席をいただきながらときおり双眼鏡を駆使した。

1.橋迫鈴さん 『私が言う前に抱きしめなきゃね』(Juice=Juice)
・今日のためにスマホの採点アプリで練習をした。

2.小野田華凜さん 『恋の呪縛』(Berryz工房)
・リズム感がよいと褒める上野まり子さん。
・清水佐紀さんが、この曲が出た当時はビクビクして曲についていけなかったが、小野田さんは若いのに堂々とやれている的なコメント。
・彼女はまだ幼い(11歳!)し加入したばかりなので表情が固い印象を私は持っていたが、今日は表情の柔らかさが好印象だった。

3.米村姫良々さん 『そうだ!We're ALIVE』(モーニング娘。)
・橋本慎さんがこの曲のディレクターを務めていた。
・曲の後の受け答えまで含めて終始はつらつとしていて、楽しげで、躍動感があった。この時点では私の中で米村姫さんが前の二人を大きく引き離して一位になった。観客には入場時に歌唱順、年齢、出身地、歌唱曲が記されたA4の紙が渡されていた。私はその紙の3に丸をつける。
(・17人の発表および投票の終了後、もし自分が投票する立場なら米村姫良々さんにしていたとまことさんが言っていた。)

4.出頭杏奈さん “Help me!!”(モーニング娘。)
・今日に備えて腹筋を鍛えた。
・前の米村さんがよすぎて印象が薄れた。

5.為永幸音さん 『オシャレ!』(松浦亜弥)
・魅せ方、自己プロデュースを心得ている。まずメガネをかけて登場し注目を引き付ける(我々、オーっとなる)。曲のリリックに合わせた表情や動きの変化。腕を組んだり、段に座ったり。私は紙の5に丸をつける。
・趣味はドラム。今日の朝食はおにぎり。

6.窪田七海さん 『恋愛ハンター』(モーニング娘。)
・脚を多く見せる衣装。
・今日のために体力をつけようと腹筋を鍛え、歯磨きをしながらスクワットをし、家のトレッドミルで走った。

7.小野琴己さん “LOVE LIKE CRAZY”(後浦なつみ)
・おへそを出す衣装。
・特技が早口言葉。披露しようとするが失敗。
・可もなく不可もなくという感じで、インパクトが弱かった。
・衣装がよかったという橋本慎さんのコメントがちょっと苦し紛れに聞こえた。

8.佐藤光さん “Magic of Love (J=J 2015 Ver.)”(Juice=Juice)
・高温を出すためにフクロウの鳴き真似をした。上野まり子さん曰くその練習方法は正しい。
・容姿とスタイルはトップ級。
・コメントを振られたまことさんが衣装は北海道で買ったのか、東京で買ったのかというどうでもいい質問をする。インターネットですと佐藤さんが回答して笑いが起きる。

9.石栗奏美さん 『気まぐれプリンセス』(モーニング娘。)
・去年の自分に挑戦状を叩きつけるつもりで頑張りました的なコメント。
・何となく佇まいに岸本ゆめのさんっぽさがある。手足の長さ。表情。誠実そうで一生懸命なのが伝わってくる感じ。

10.山﨑愛生さん 『夢幻クライマックス』(℃-ute)
・間奏で側転をするというリスクの高い挑戦をしていた。二回目で失敗して地面にベタっとなったが(曲の後のインタビューで明かされるまで私は失敗だと分からなかった)、咄嗟の判断で動きを考えて持ち直した。
・めいパワーを信じて頑張りました、とのこと。
・(曲に合わせて黒にしたという衣装について)ブラックパンダさんが、私の出番だわと言った。
・10に丸をつける。山﨑さんが歌って踊るのをもっと観たい。

11.金光留々さん 『キラキラ冬のシャイニーG』(モーニング娘。田中れいな)
・11番だが、最初に番号と名前を言うときに間違えて9番と言っていた。
・コスチュームは自分でデザインして母親が作った。
・安定感あり。安心して観ていられる。
・コロコロ変わる表情がよかった。11に丸をつける。

12.中山夏月姫さん 『好きよ、純情反抗期。』(スマイレージ)
・今日のために毎日早起きして腹筋をして、週三回以上プールで25mを何往復もした。
・去年もおととしも納得がいかないパフォーマンスだったが、今日はうまく出来た。

13.山田苺さん 『GOOD BYE 夏男』(松浦亜弥)
・露出度の高い衣装。本人曰く、身長が伸びたので可愛い衣装は似合わないかなと思って、イケてる女をイメージして選んだ
・目標とする先輩は浜浦彩乃さん

・もう終盤にさしかかってきた。ココまでで紙に丸をつけたのが3(米村さん)、5(為永さん)、10(山﨑さん)、11(金光さん)。この中で選ぶのは難しい。私の投票先は米村さんかな…と考える。

14.工藤由愛さん 『ROCKエロティック』(Berryz工房)
・薔薇の似合う人生とは…という歌い出しで私はいきなり持って行かれた。グイグイと観衆の心をつかみに来るような、パワーのある歌唱。
・インタビューでは、皆さんの脳裏にタコの吸盤が焼き付いた(腰のあたりにタコの脚を模したキーホルダーを付けていた)とか、500%の力を出して頭から湯気が出るくらい頑張りました的なことをおっしゃっていた。
・コレで決まりだ、と私は確信した。手元の紙の14番に二重丸をつける。

15.斉藤円香さん 『アイサレタイノニ…』(モーニング娘。Q期)
・前の工藤さんが強烈すぎて印象に残らなかった。

16.松原ユリヤさん “SEXY SEXY”(Juice=Juice)
・松原さんは去年の実力診断テストで『春恋歌』を選んだ理由をみつばちまきさんに聞かれ、簡単だからと答え会場を爆笑に包んだ。今日は司会のアラケンさんが同じ質問。難しいからです、と松原さん。そこは簡単だからって言ってほしかったとみつばちまきさん。

17.松永里愛さん 『ガタメキラ』(太陽とシスコムーン)
・今日のために携帯アプリで『ガタメキラ』のテンポを落として聴き、音を分析した。
・緊張したが、お客さんはフランシスコ・ザビエルで審査員は織田信長だと思って頑張った。

迷いはない。私は工藤由愛さんに投票した。観客投票の一位は、松永里愛さんだった。工藤さんには審査員からダンス賞が与えられた。みつばちまきさんからダンス賞をいただけて嬉しいですう、と泣きながらコメントする工藤さん。その際、観客投票で二位だったことがみつばちまきさんから明かされた。工藤さんはいたく感激している様子だった。山﨑愛生さんもキャラクター賞なるものを受賞した。私としてはこの二人が何らかの形で報われてホッとした。ただ去年も書いたが、賞の分け方がよく分からない。観客投票の上位三名と、審査員特別賞を一人か二人。その計四人か五人を表彰すればいいのでは? ダンス賞とか歌唱賞とか要素で区切ること自体に無理がある。ダンスだけ、歌唱だけをしている人はいないんだから。松原ユリヤさんに与えられた、癒されましたで賞とかいう訳の分からない賞(去年はなかった)にも私は否定的だ。一人だけを違う土俵で評価してしまっているのに私は首を傾げる。

2,000人超を収容する中野サンプラザで退出時に研修生によるお見送りを行うという狂気。私はそれに参加せず、17時57分に会場を出た。お見送りに参加されない方は今の時間にご退場くださいというアナウンスメントが流れた。そこで結構な人数が出て行った模様。去年はそのアナウンスメントがなくて一時間くらい待たされたんだっけ。