2019年10月29日火曜日

田村芽実バースデーライブ 2019 (2019-10-26)

糖質を避けられそうな店が見つからない。昼食をコンビニのゆで卵で済ませるのも視野に入れ始めていたところ、キッチン・カルネという救世主が現れた。新橋駅前。ステーキ屋さん。カウンター中心のペッパー・ランチ的な店のつくり。気軽に一人で入れる敷居の低さ。厚切りリブロース180g 1,800円。ソーセージ200円。もちろんコメは頼まない。今週は明日をチート・デイにするので。肉を塩とコショウで食って、付け合わせのもやしを大根おろしとポン酢で食う。国産牛なんだって。なかなか質の高い肉だった。この辺に来る機会があれば再訪したい。今日は第1部が始まるのが13時なので、この辺で昼食を摂る必要があった。土地勘がないのだが、これ以上ない答えを出すことが出来た。店を出る際にLevi's Vintage Clothingのデニム・ジャケットを羽織ろうとしたらボタンが一つ取れた。

スペースFS汐留。初めて行く会場。この辺のはずなんだけどなとiPhoneの地図を開いてキョロキョロしていると、道路を挟んで向かい側の建物の階段を上がったところにややキモめな人たちが溜まっているのが見えた。あそこに違いない。合っていた。目印になってくれて助かった。何なんだろうね。オタクさんっていうのはオタクさんだって見たら分かるんだよね、大体。特に複数人で固まっているとさ、もう一般社会にカムフラージュ出来ていないんだ。自分も誰かに同じように思われているのかもしれないけど。12時10分に開場の扉前に到着。人が増えてきた。狭い。落ち着かない。奥が喫煙所になっていたのでタバコ臭くなってきた。開場時間は12時半。12時40分まで階段の下で過ごす。12時19分、誰かが話しかけてきた。イヤフォンを外す。黄色いドンキの袋を持った中国人らしき紳士。日本語で新橋駅への行き方を聞いてきた。(田村芽実さんのオタクさんがバースデー・メッセージでも募っているのかと思った。)自分もよく分かっていないのだが(有楽町駅から歩いてきたので)あっちだと感覚で教える(結果としては合っていた)。同じように下で待っている中に℃-uteさんのQUEEN OF J-POP Tシャツを着ている紳士がいた。なぜ?と思ったが、普通の服を持っていないんだろうな。12時39分、前身頃に韓都、後ろにいくつかの店舗ロゴとYAKINIKUという文字が印字された黒いTシャツを着た20人くらいの集団が前を通り過ぎた。

田村芽実さんは4日後の10月30日で21歳になられる。今日はそれを祝したコンサート。土曜日。Hello! Projectだったらこういう日程の組み方はしてこない。当日にせよそうでないにせよ、バースデー・イベントはほぼ確実に平日。お誕生日の当日というのには大きな意味があるが、そうではないのに平日にイベントをぶち込んでくるのはフルタイム労働者のこちらからすると負担でしかない。こうやってお誕生日にいちばん近い土日にイベントを組んでもらえると、我々にとっては都合がつけやすく(もちろんすべての労働者が土日休みではないが)、ご本人にも恋人や家族と過ごせる余地を残すことが出来る。Victor Entertainmentさん。まともな神経である。Hello! Projectはよく言えば熱心なファン、悪く言えば常軌を逸した人間でなければ参加できないような日時にイベントを組むからそういう人が観客の主流になるという面もあるのではないだろうか。私が田村さんのバースデー・イベントに行ったのは2015年12月3日が最初で最後。いま調べたら木曜日だった。これはひどかったな。お誕生日から一ヶ月以上たっている上に平日。

第1部 12時半開場 13時開演

荷物検査なし。チケットのもぎりだけ。ロビーの机にファンクラブの入会案内と『ウエスト・サイド・ストーリー』のチラシが積んである。取りたい人が自分で取るようになっている。花は松井五郎さんとファン一同から送られていた。2020年のカレンダー予約に人が集まっている。田村さんのに限らずカレンダーなんて誰が買うんだと思っていたが、みんな買うんだね。今日の席は、第1部がD列の4番。第2部がD列の10番。四列目。A列から人が座っていた。私とステージの間にインパクトのある禿げ頭が鎮座している。そればかり目に入ってしまうのではないかと不安だったが、開演後は照明が落ちて気にならなかった。視界が良く、田村さんの全身が常に見えた。

ミュージカルの曲、『舞台』、最後に『虹』という構成。正直なところミュージカルの曲は分かる曲がほぼゼロで、楽しみきれなかった。ディズニーから何曲か。『ポカホンタス』がディズニーでいちばん好きだと田村さんはおっしゃっていた。一曲『マリーゴールド』の曲があった(田村さんによる曲紹介でそれを知った)。私は同舞台を二度、観劇したのでその曲は聴いたことがあったはずだが、この曲アレだッとはならなかった。もちろん曲を知らずとも田村さんの迫力ある歌唱はそれだけで聴きに来る価値があった。キーボードとバイオリンのみの伴奏による『舞台』が新鮮だった。ドラムがない分、キーボード担当者さんが他の曲よりパーカッシヴなプレイ・スタイルを採っていた気がする。

・ようこそ田村芽実のバースデー・ミュージカル・ライブへ、と我々を歓迎する田村さん。このコンサート開催に至るまでの裏側を明かす。曰く、当初はバースデー・イベントになる予定だった。わがままを言ってライブにしてもらい、わがままを言って生演奏にしてもらい、わがままを言って豪華なセットを組んでもらった(15個くらいの花瓶に入れられたさまざまな花や植物)。私をお祝いしに来てくれた人たちに歌で最高のギフトを届けたい。たくさん練習してきた。去年はここでバースデー・イベントをやったんだよね。(客からの指摘で去年はrelease partyをやっていたこと、この会場でバースデー・イベントやったのはおととしであることに気付く田村さん。)おととし来てくださった方は今年は随分と気合が入ってるなと思うかもしれません。私のライブは普段は立ち見。今日は座席。普段は皆さんがこういう感じ(窮屈そう身振りをする)で観ている。今日は人と人との距離があって、皆さんが仲悪そうに見える。今日は肘置きがあるので。近くにいると仲良さそうに見える。
・告知のセグメントでは、ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』についてお話をされているとき、田村さんはひときわ嬉しそうだった。マリア役。初のヒロイン。自分の口から皆さんに早く言いたかった。最後に、マネージャーさんから言ってねと言われていると前置きして2020年カレンダーの宣伝。恥ずかしい、やだー。沖縄で撮影した。衣装などもすべて私がプロデュースした。一年中わたしと一緒に過ごしたいよ、という方は買ってみてください。会場を出たところで予約を受け付けている。予約特典はクリアファイル。
・気合を入れすぎて、私の誕生日をお祝いする場だというのを忘れていた、と田村さん。もし私が好きな人のお誕生日を祝いに言って向こうが一方的に歌っていたら、おめ…おめ…という感じ(言い出したいのにタイミングがなくて困っている感じ)になると思うので。きっと皆さんは私におめでとうと言いたいだろうから。と自分で言うのもなんですが、私がせーのって言ったら、めいめいおめでとう!と言ってください。いきますよ、せーの、めいめいおめでとう!
・少女って魅力的だなと思う。男性には男性の美しさがあるとは思いますが。まだ自分の魅力に気付いていなくて、色んな人と話したり勉強したりして女性になっていく途中の儚さ。自分も少女の儚さをずっと持っていたいと思っていた。でも21歳になって、いつまでもその考えではダメなのかなとも思っている。
・(最後の曲『虹』の前に)昨日、(『ラヴズ・レイバーズ・ロスト-恋の骨折り損-』東京公演の)千秋楽だったので(切り替えられるか)不安だったが、なんとか1公演目を無事に終わらせそうな予感がする。
・(『虹』が終わって捌けてから続く拍手に応えてステージに登場し)アンコールちょうだいの演出をしていないときのアンコールの拍手ってこんなに嬉しいんだなって。

じっと座って静かに観るという様式も手伝って、途中、眠くなってしまった。昨日は朝に起きた時点からだるさがなかなか抜けなかった。16時くらいにようやく調子を取り戻した。何なのかは分からない。まだ回復しきっていないのかもしれない。14時3分、外に出る。サテンに入ろうかとも思ったが、迷っているうちに待ち時間も少なくなってきたので、その辺をウロウロしてやり過ごした。

第2部 15時半開場 16時開演

第1部には見なかった(私が見落としていただけかもしれない)Victor Entertainmentの代表取締役からの花があった。15時47分、席で“The Good Immigrant”(何か期待に反してあまり面白くない)を読んでいるとエッチな匂いがする。顔を向けると同じ列の左に脚を露出した若いナオンがいた。Hello! Projectのバースデー・イベントではまず見ない光景。田村芽実さんはこういう客層も掴んでいる。

・第2部の前においしいお弁当を食べ過ぎて、お腹に息を吸うスペースがない。でも何とかここまでやれている(序盤だった)。
・『ウエスト・サイド・ストーリー』への出演は、自分の口から皆さんにご報告したかった。ようやく今日できた。オーディションを受けた。(オーというヘッズの反応に)色々と受けているんです。まさか受かるとは思っていなかった。来日公演を観に行った。普通は舞台と客席が分かれている。回転する客席。『ウエスト・サイド・ストーリー』の世界に入れる。自分も出演者になったような感覚になれる。
・『ヘアスプレー』。渡辺直美さんのライバル役。渡辺直美さんに負けないパワーを出す(第1部でも同じことをおっしゃっていた)。
・カレンダーは沖縄の名護で撮った。
・『ラヴズ・レイバーズ・ロスト-恋の骨折り損-』は知り合いが観に来ていた。以前の作品の共演者。劇中は客席が真っ暗だし演技をしているので観ない。カーテン・コールで客電がついてから気付いて手を振った。そうしたら、めいめいだと気付かなかった、めいめいも出てたんだね、と言われた。その人は他の出演者を観に来ていた。めいめいと気付かなかったというのは最高の褒め言葉。ガムをくちゃくちゃ噛みながら登場するような役。
・山口百恵さんか好き。『蒼い時』という本。読んだことある人? (ごく少数の人が挙手)やっぱ世代が…。私は中学生くらいのときに読んだ。山口さんが21歳の時の本。私も21歳になったらこんな言葉を書ける人になるんだなと思っていたが、自分が21歳になってみてまったくその気配がない。お母さんにそれを話したら、お母さんも21歳の時に同じことを思っていたそう。
・(最後に捌けてから我々の拍手を受けて再登場して)本当に恥ずかしい。こんなドレスを着て歌うのが。素敵なセットで。お姫様のような。それだけ(『ラヴズ・レイバーズ・ロスト-恋の骨折り損-』で演じた)ジャケネッタに寄り添ってきたんだなと…。それは置いといて、何かひとつ話したいなと(数秒間、考え込む)。ミュージカルのコンサートをいつかやりたいとマネージャーさんと前から話していた。なかなかその機会がなかった。バースデーでやればいいんじゃね?となってこういう感じにした。これからも歌だけは歌い続けていきたい。これからも来てくださいと言ったら押し付けになるから言いたくない。私は皆さんが聴きたいと思う歌を歌えるように頑張るから、いいんじゃね?と思ったら観に来てほしい。

第2部の前にストリートを歩き回って眠気を振り払ったつもりだったが、第1部よりもうとうとしてしまった。残念。第1部より会場内の温度が高かった気がする。半袖Tシャツでも少し暑い。17時1 分、外に出る。17時45分頃、帰りの電車でTwitterを眺めていると、Hello! Projectの有名おまいつであられるサムライさんが警察に連行されたという情報が画像付きでタイムラインに流れてきた。